JP5080154B2 - キャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータ - Google Patents

キャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータ Download PDF

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Description

本発明はキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータに関する。
国際公開公報WO2002/075090号
従来、上下に備え付けられるケーブルガイドと、これらのケーブルガイドの間に配索される閉ループ状のケーブルと、上下のケーブルガイドから延びるケーブルのケーブルエンドを係止すると共に窓ガラスを支持するキャリアプレートと、ケーブルを駆動するケーブル駆動装置とからなるケーブル式ウインドレギュレータが知られている。
このウインドレギュレータは、ケーブル駆動装置を作動させてケーブルを上下に駆動することにより、キャリアプレートに取り付けられた自動車用窓ガラスを上下に開閉させるものである。
このようなウインドレギュレータおよび窓ガラスの取り付け方法は、予めドア内のインナーパネル等のドアのパネルにウインドレギュレータを取り付ける。そして、窓ガラスの下端に取り付けられたガラスホルダーを上から下降させて、ウインドレギュレータのキャリアプレートとガラスホルダーとを当接させる。その後、キャリアプレートとガラスホルダーとをボルトとナット等の固定手段により固定する。しかし、窓ガラスの重量を大きいため、窓ガラスに対して小さいキャリアプレートにガラスホルダーを正確に当接させるのは、困難である。また、ガラスホルダーをキャリアプレートに当接させた後であっても、ボルトとナットできちんと固定するまで、キャリアプレートに窓ガラスを支持させた状態で保持することも困難である。
本発明は、ガラスホルダーとの当接、および、当接後の締結・固定作業が容易にできるキャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータを提供することを目的としている。
本発明のキャリアプレートは、ケーブルガイドを介して配索されるインナーケーブルを
備えたウインドレギュレータに用いられる窓ガラスをガラスホルダーを介して支持するキャリアプレートであって、上下のケーブルエンドを係止するエンドホルダと、開口部を有する中空体のリテイナーとからなり、前記エンドホルダは、基板と;前記基板に設けられた、一方のケーブルエンドを係止するケーブル係止部と;前記基板に設けられた、他方のケーブルエンドを係止する、基板から突出して形成されたケーブルホルダと;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを支持するホルダー支持部と;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを固定するホルダー固定部とを備えており、前記リテイナーは、開口部からケーブルホルダの周囲に被せ、エンドホルダと連結できるように構成されており、前記開口部周縁の一部に、リテイナーの幅方向に拡がる横壁と、その横壁の端縁からリテイナーの軸方向に立ち上がる縦壁とを備え、前記横壁と縦壁とからリテイナーの内面に段部を形成しており、前記エンドホルダとリテイナーとを連結することにより、前記横壁と、縦壁と、それらに覆われたエンドホルダの基板の表面とから形成される前記ガラスホルダーの一部を覆うホルダー挿入部を備えたことを特徴としている。
本発明のウインドレギュレータは、上述したいずれかのキャリアプレートを備えていることを特徴としている。
本発明のキャリアプレートは、基板と;その基板に設けられた、上下のケーブルエンドを係止するケーブル係止部と;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを支持するホルダー支持部と;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを固定するホルダー固定部と;ガラスホルダーの一部を覆うホルダー挿入部とを備えているため、窓ガラスとキャリアプレートを連結させるとき、窓ガラスの下端に取り付けられたガラスホルダーの一部をホルダー挿入部に挿入するだけで、ガラスホルダーとキャリアプレートとが係止される状態で保持される。そのため、ガラスホルダーとキャリアプレートの固定が容易に行える。
本発明のキャリアプレートであって、上下のケーブルエンドを係止するエンドホルダと、開口部を有する中空体のリテイナーとからなり、前記エンドホルダは、基板と;一方のケーブルエンドを係止するケーブル係止部と;他方のケーブルエンドを係止する、基板から突出して形成されたケーブルホルダと;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを支持するホルダー支持部と;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを固定するホルダー固定部とからなり、前記リテイナーは、開口部からケーブルホルダの周囲に被せ、エンドホルダと連結できるように構成されており、前記開口部の周縁の一部に、リテイナーの幅方向に拡がる横壁と、その横壁の端縁からリテイナーの軸方向に立ち上がる縦壁とを備えており、前記エンドホルダとリテイナーとを連結することにより、前記横壁と、縦壁と、エンドホルダの表面とから開口部を有する空間が形成される場合、ガラスホルダーをエンドホルダの基板の表面に這わせながら下降させることにより、ガラスホルダーをホルダー挿入部に挿入することができる。
本発明のウインドレギュレータは、上述したいずれかのキャリアプレートを備えているため、ウインドレギュレータをドアパネル等に取り付けた後の窓ガラスの取り付けが容易にできる。
次に本発明のキャリアプレートを図面を用いて説明する。図1〜図5は本発明の範囲外の形態を示す図面である。図6a、bは、本発明のキャリアプレートの一実施形態を示す正面図、背面図;図7a、b、cは、図6のキャリアプレートのエンドホルダを示す正面図、背面図、左側面図;図8a、b、cdは、図6のキャリアプレートのリテイナーを示す正面図、背面図、左側面図;図9a、bは、図6のキャリアプレートガラスホルダーの連結状態を示す正面図、背面図;図10は、本発明のウインドレギュレータの一実施形態を示す概略図である。図11〜図12は本発明の範囲外の形態を示す図面である。
図1に示すキャリアプレート10は、上下から延びるインナーケーブルを係止するエンドホルダ11と、そのエンドホルダに着脱自在に連結されるリテイナー12とからなる。
エンドホルダ11は、図2a〜cに示すように、矩形状の基板15と;その基板に設けられた、上から挿入されるケーブルエンド13aを係止するケーブル係止部16と;前記基板15に斜め上に突出して設けられた、下から挿入されるケーブルエンド14aを係止するケーブルホルダ17と;前記基板に設けられた、下から挿入されるインナーケーブル14を湾曲させながら斜め上向きにケーブルホルダ17に導くガイド溝18と;前記基板の中央に形成された、後述するガラスホルダーを固定するホルダー固定部19と;前記基板の上端に形成された、ガラスホルダー22をガイドして支持するホルダー支持部20と;前記基板の下端に形成された袋状のホルダー挿入部21とを備えている。
ここで、図3aに示すように上のケーブルエンド13aは、円柱状のものであり、インナーケーブル13は、ケーブルエンド13aの側面中央から半径方向に延びている。つまり、インナーケーブル13とケーブルエンド13aの軸は直交している。
また、図3bに示すように下のケーブルエンド14aは、柱状のものであり、その先端にフランジ部14bを備えているものであり、インナーケーブル14は、ケーブルエンド14aの底面から軸方向に延びている。つまり、インナーケーブル14とケーブルエンド14aの軸は同心上にある。
さらに、インナーケーブル13、14は、複数の金属線を撚り合わせ、その上に合成樹脂コートを設けたものであり、プルコントロールケーブルに用いられるものである。特に、合成樹脂コートの材料として、ナイロン、ポリアセタール(POM)、ポリエチレン(PE)が用いられる。
さらに、図3c、dに示すようにガラスホルダー22は、キャリアプレートに係止される固定部23を備えた本体24と、その本体の上端に形成された上方に開放した断面U字状の窓ガラス保持部25とからなり、窓ガラス保持部25は、本体24に対して前方(図面の手前方向)および左右に突出したフランジとなっている。また、固定部23は、貫通孔である。この窓ガラス保持部25内に窓ガラスを挿入して、ガラスホルダー22を窓ガラスに取り付ける。
図2に戻って、ケーブル係止部16は、基板15の面と平行な横向きの軸を有する円柱状の内部空間16aと、その内部空間を囲む外壁16bと、その外壁に形成されたケーブル孔16cとからなる。外壁16bには、インナーケーブル13の軸を基板15と垂直にし、上のケーブルエンド13aの軸と内部空間16aの軸とを合わせて、ケーブルエンド13aを軸方向に移動させながら内部空間に挿入することができるケーブルエンド挿入口26(内部空間16cの開口部)(図2c参照)と;その上のケーブルエンド13aを挿入するときインナーケーブル13を通すための、ケーブルエンド挿入口26から内部空間の軸と平行に延びる第1ケーブル溝27(図2b、c参照)と;上のケーブルエンド13aをケーブル係止部16に挿入した状態で、インナーケーブル13の軸がエンドホルダ11に対して平行になるように上向きに回転させるときにインナーケーブル13を通すための、ケーブル孔16cに連続しており、内部空間16aの軸と垂直に延びる第2ケーブル溝28(図2b参照)とが形成されている。
このように構成されているため、ケーブルエンド13aをケーブル係止部16内に係止することにより、インナーケーブル13をケーブル孔16c方向(図2aの上向き)に引っ張ってもケーブルエンド13aは、ケーブル係止部16内で係止される。
ケーブルホルダ17は、下から挿入されるケーブルエンド14aを軸方向に移動自在に収容する断面U字状のものであり、先端側は開放されており、基端側にスプリング29の一端を受ける底壁31と、その底壁から延びる側壁32とが設けられている。この底壁31は、連通孔31aを介してガイド溝18と連続している。このケーブルホルダ17には、ケーブルエンド14aと共にスプリング29が収容され、スプリング29は、底壁31とケーブルエンド14aのフランジ14bとの間に配置される(図2b参照)。また、ケーブルホルダ17の外周には、後述するリテイナー12を固定する嵌合部30が形成されている。ここで嵌合部30は、後述するリテイナー12のクリップ部(図4の符号43)を受ける係合溝である。
このように構成されているため、ケーブルホルダ17内では、スプリング29がインナーケーブル14の張力を常に一定となるようにケーブルエンド14aのフランジ部14bを付勢する。そのため、使用によるインナーケーブル14の張力低下を防止する。このスプリング29としては、圧縮コイルスプリングなどが用いられる。
すなわち、ケーブルホルダ17、スプリング29、ケーブルエンド14aは、インナーケーブルの伸び取り機構を構成している。
このように湾曲したガイド溝18を備えることにより、上下のインナーケーブルと同心としながら、それぞれケーブル係止部16およびケーブルホルダ17に係止される上下ケーブルエンド13a、14aの軸が同一線上にならない。そのため、一方向に長いキャリアプレートが形成されず、ケーブルエンドの強度を保った小型のキャリアプレートを得ることができる。
また、インナーケーブル14がケーブル溝18の開口している方向に外れないように基板15のガイド溝の入口近辺に突起35が設けられている。これにより、インナーケーブルは、突起35とケーブル溝の底によって支持される。
このようなエンドホルダ11は、その強度の面から、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂、あるいは、金属によって形成される。
ホルダー固定部19は、ボルトとナット等でガラスホルダーの固定部23と締結する貫通孔である。
ホルダー支持部20は、窓ガラスの下端またはガラスホルダーを支持するアーム部33と、そのアーム部の先端に形成された、窓ガラスを下降させながらキャリアプレートに組み付けるときに窓ガラスの下端またはガラスホルダーをガイドするテーパー状のガイド部34とからなる。
ホルダー挿入部21は、基板表面との間に上向きの開口部36を有する空間を形成するものであり、基板表面から突出した底壁21aとその底壁から基板と平行して立ち上がる側壁21bとからなる。そして、ガラスホルダー22をホルダー支持部20に配置したときに、ガラスホルダーの本体24の下端24aがこのホルダー挿入部21内に収容されるように構成されている(図5参照)。
リテイナー12は、図4a〜cに示すように、ケーブルホルダ17の外周に装着する、開口部41aを備えた中空のリテイナー本体41と;そのリテイナー本体の開口部41a外縁から突出して形成された、エンドホルダ11と係合してリテイナー本体を支持する二本の支持部42と;前記リテイナー本体41の開口部41a外縁に形成された前記ケーブルホルダの嵌合部30とクリップ嵌合するクリップ部43とからなる。また、このリテイナー12の底部に、クリップ部43を射出成形するために設けられた型抜き44を備えている。
このリテイナー12をエンドホルダのケーブルホルダ17に被せることにより、ケーブルホルダ17の先端および側面の開口を塞ぎ、インナーケーブル14、ケーブルエンド14aおよびスプリング29の飛び出しを防止する。
また、図1a、bに示すように、二本の支持部42は、リテイナー12をエンドホルダ11に被せたとき、上のケーブルエンド13aから延びるインナーケーブル13を挟むように構成されている。このように支持部42でインナーケーブル13を挟むことにより、インナーケーブル13の第2ケーブル溝28方向への動きを拘束し、上のケーブルエンド13aがケーブル係止部16内で回転し、ケーブルエンド13aがケーブル係止部16から外れることを防止する。
このように構成されるキャリアプレート10は次のようにして組み立てられる。初めに上のケーブルエンド13aをケーブルエンド挿入口26からケーブル係止部16の内部空間16a内に挿入すると共に、ケーブルエンド13aのインナーケーブル13を第1ケーブル溝27に通す。そして、上のケーブルが上に回転するようにケーブルエンド13aをケーブル係止部16の内部空間16a内で回転させ、インナーケーブル13を第2ケーブル溝28に通し、ケーブルエンド13aをケーブル係止部16に係止する。
一方、下のケーブルエンド14aのインナーケーブル14をガイド溝18に通し、そして、ケーブルエンド14aをスプリング29と共にケーブルホルダ17内に収容する。そして、ケーブルエンド14aおよびスプリング29を収容した状態で、リテイナー12をケーブルホルダ17の外周に先端側から装着し、軸方向にスライドさせ、支持部42とエンドホルダ11を係合させると共に、ケーブルホルダの嵌合部30とリテイナーのクリップ部43とを嵌合させる。
このキャリアプレート10とガラスホルダー22の連結状態を図5a、bに示す。このキャリアプレート10は、ホルダー挿入部21を備えているため、ガラスホルダー22をキャリアプレート10に係止するとき、ガラスホルダーの下端をホルダー挿入部21に挿入するだけで、ガラスホルダーの固定部23と、ホルダー固定部19とを合わせることができる。そのため、ボルトとナットを用いて係止するときに、他に注意を傾ける必要がなく、その連結作業が容易である。
図6に示すキャリアプレート50は、エンドホルダ51と、そのエンドホルダに連結されるリテイナー52とからなり、ガラスホルダーの下端を覆うホルダー挿入部75が、エンドホルダ51とリテイナー52の連結によって形成されるものである。
エンドホルダ51は、図7a〜cに示すように、矩形状の基板55と;その基板に設けられた、下から挿入されるケーブルエンド53aを係止するケーブル係止部56と;前記基板に斜め下向きに突出して設けられた、上から挿入されるケーブルエンド54aを係止するケーブルホルダ57と;前記基板に設けられた、上から挿入されるインナーケーブル54を湾曲させながらケーブルホルダ57に導くガイド溝58と;前記基板の中央に形成された、ガラスホルダー62を固定するホルダー固定部59と;前記基板の上端に形成された、ガラスホルダー62をガイドして支持するホルダー支持部60とを備えている。
ここで、下のケーブルエンド53aは、図3aのケーブルエンド13aと実質的に同じものであり、上のケーブルエンド54aは、図3bのケーブルエンド14aと実質的に同じ、フランジ部54bを備えたものである。ガラスホルダー62は、図3c、dのガラスホルダー22と実質的に同じ、固定部63を備えた本体64と、窓ガラス保持部65とからなるものである。すなわち、このキャリアプレート50は、上から挿入されるインナーケーブルの伸び取り機構を備えている。
ケーブル係止部56は、図2のエンドホルダ11のケーブル係止部16と実質的に同じで、内部空間56aと、外壁56bと、ケーブル孔56cとからなり、外壁56bが、ケーブルエンド挿入口66と、第1ケーブル溝67と、第2ケーブル溝68とを備えたものである。
ケーブルホルダ57は、図2のエンドホルダ11のケーブルホルダ17と実質的に同じ断面U字状であり、その外周面に形成された嵌合部70と、底壁31と、側壁32とを備えている。
ホルダー支持部60は、図2のエンドホルダ11のホルダー支持部20と実質的に同じものであり、アーム部73と、ガイド部74とからなる。
また、ガイド溝58、ホルダー固定部59も、それぞれ図2のエンドホルダ11のガイド溝18、ホルダー固定部19と実質的に同じものである。
リテイナー52は、図8a〜cに示すように、本体81の開口部81aの一部から幅方向に広がるように形成された横壁75aと、その横壁75aの端縁からリテイナーの軸方向に立ち上がる縦壁75bとからなる段部を内面に備えている。この横壁75aと縦壁75bとそれらに覆われたエンドホルダの基板55の表面とからなる部位がホルダー挿入部75となる。
リテイナー52の他の構成は、図5のリテイナー12と実質的に同じものであり、本体81と、支持部82と、クリップ部83と、型抜き84とからなる。
このキャリアプレート50とガラスホルダー62の連結状態を図9a、bに示す。このキャリアプレート50のエンドホルダ51の基板55と、リテイナー52の横壁75aと、縦壁75bとからなる空間(ガラス挿入部75)にガラスホルダー62の下端を挿入することにより、ガラスホルダーの固定部63と、ホルダー固定部59とを合わせることができ、その連結作業が容易である。
次に、キャリアプレート10及び50を備えたウインドレギュレータ90を図10に示す。ウインドレギュレータ90は、ドアDのインナーパネルPに取り付けられるものであり、左上プーリ91a、右上プーリ91b、右下プーリ91c、ケーブルスライダ91dの4つのケーブルガイドと、その上下のケーブルガイドを直接繋ぐように8字状に配索されるインナーケーブルCと、そのインナーケーブルを往復駆動する駆動装置92とを備えている。ここで、左上のケーブルガイド91aと、駆動装置92とはガイドプレート94によって連結されている。前の上下のケーブルガイドの間に図1のキャリアプレート10が備え付けられ、後ろの上下のケーブルガイドの間に図7のキャリアプレート50が備え付けられている。駆動装置92から下向きに延びるインナーケーブルはケーブルスライダ91dによって方向転換され、その端部はキャリアプレート10の伸び吸収機構に連結されている。駆動装置92から上向きに延びるインナーケーブルはプーリ91bで方向転換され、その端部はキャリアプレート50の伸び吸収機構に連結されている。そのため、使用によって生じるケーブルの伸びを吸収することができる。このウインドレギュレータ90は、アウターケーシングは用いていない。ただし、用いてもよい。
このウインドレギュレータ90の組立方法は、初めに、プーリ91、駆動装置92、キャリアプレート10、50およびそれらをつなぐインナーケーブル14からなるウインドレギュレータセットをドアパネルPに取り付ける。その後、インナーケーブル14の張力を調整等し、ガラスホルダー22、62を下端に取り付けた窓ガラスWをドアの上部から挿入する。
このとき、図5、9に示すように、窓ガラスWの下端をキャリアプレート10、50の
ホルダー支持部のガイド部34、74によってガイドさせながら、窓ガラスを下降させる。そして、さらに、窓ガラスWを下降させることにより、ガラスホルダー22、62をホルダー支持部のアーム部33、73上に載置する。これによりガラスホルダー22、62の下端は、それぞれキャリアプレート10、50のホルダー挿入部21、75に挿入される。これにキャリアプレート10、50のホルダー固定部19、59とガラスホルダーの固定部23、63の貫通孔が並ぶ。この貫通孔にボルト、ナット等を取り付け、キャリアプレート10、50とガラスホルダー22、62の固定を行う。このようにガラスホルダ挿入部を有しているため、固定する前において、ガラスホルダー22、62の下端の一部をホルダー挿入部21、75内に挿入することができ、固定するまでの間にガラスホルダー22、62とキャリアプレート10、50の位置がずれにくく、キャリアプレート10、50がひっくり返ったりすることがない。
図11に示すキャリアプレート100は、矩形状の基板101と;その基板に形成された、上下のケーブルエンドを係止するケーブル係止部102と;前記基板の上部に左右に形成された貫通孔103aを備えた凹部103と;前記基板の中央に左右に延びるように突出して形成されたリブ104と;前記凹部の一部を覆うように形成された覆い部105と;基板の中央の上下に形成されたガイドレール摺動部106と;キャリアプレートが下降することによって下のプーリとの衝突を緩和させるクッションを係止するクッション係止部107とから構成されている。
ケーブル係止部102は、内部空間102aと、その内部空間を構成する外壁102bとからなり、外壁102bが、ケーブルエンドのインナーケーブルの軸が基板101に対して直角の状態で、ケーブルエンドを挿入することができる表面に形成されたエンド挿入口108と、そのケーブルエンド102を挿入した後、インナーケーブルの軸を基板と平行にするときにインナーケーブルが通る上下表面に形成されたケーブル溝109とを有する。
ケーブルエンドとしては、図3aのようなものを使用してもよく、インナーケーブルの断面形状より大きなもので、前記エンド挿入口108から挿入できる形状であれば、特に限定されない。
リブ104は、基板の裏面に突出して形成されたものである。
この実施形態では、貫通孔103aがホルダー固定部であり、基板101の両側の上端101aがホルダー支持部である。
また、凹部103と、その一部を覆う覆い部105とからなる、開口部105cを有する空間がホルダー挿入部である。
このキャリアプレート100と、ガラスホルダー22との連結状態を図12に示す。
このキャリアプレート100も、ガラスホルダーを下降させつつ、ガラスホルダーの下端を開口部105cからホルダー挿入部に挿入することにより、ガラスホルダーの固定部23と、貫通孔103aとが並び、その連結作業になる。
図1a、bは、本発明の範囲外のキャリアプレートを示す正面図、背面図である。 図2a、b、cは、図1のキャリアプレートのエンドホルダを示す正面図、背面図、側面図である。 図3a、bは、それぞれ本発明の範囲外のキャリアプレートに用いられるケーブルエンドの側面図であり、図3c、dは、本発明の範囲外のキャリアプレートに用いられるガラスホルダーの正面図、背面図である。 図4a、b、cは、図1のキャリアプレートのリテイナーを示す正面図、背面図、左側面図である。 図5a、bは、図1のキャリアプレートとガラスホルダーの連結状態を示す正面図、背面図である。 図6a、bは、本発明のキャリアプレートの一実施形態を示す正面図、背面図である。 図7a、b、cは、図6のキャリアプレートのエンドホルダを示す正面図、背面図、左側面図である。 図8a、b、cは、図6のキャリアプレートのリテイナーを示す正面図、背面図、左側面図である。 図9a、bは、図6のキャリアプレートガラスホルダーの連結状態を示す正面図、背面図である。 本発明のウインドレギュレータの一実施形態を示す概略図である。 図11a、bは、本発明の範囲外のキャリアプレートを示す正面図、背面図である。 図12a、bは、図11のキャリアプレートとガラスホルダーの連結状態を示す正面図、背面図である。
符号の説明
10 キャリアプレート
11 エンドホルダ
12 リテイナー
13、14 インナーケーブル
13a 上のケーブルエンド
14a 下のケーブルエンド
14b フランジ部
15 基板
16 ケーブル係止部
16a 内部空間
16b 外壁
16c ケーブル孔
17 ケーブルホルダ
18 ガイド溝
19 ホルダー固定部
20 ホルダー支持部
21 ホルダー挿入部
21a 底壁
21b 側壁
22 ガラスホルダー
23 固定部
24 本体
24a 下端
25 窓ガラス保持部
26 ケーブルエンド挿入口
27 第1ケーブル溝
28 第2ケーブル溝
29 スプリング
30 嵌合部
31 底壁
31a 連通孔
32 側壁
33 アーム部
34 ガイド部
35 突起
36 開口部
41 リテイナー本体
41a 開口部
42 支持部
43 クリップ部
44 型抜き
50 キャリアプレート
51 エンドホルダ
52 リテイナー
53、54 インナーケーブル
53a 下のケーブルエンド
54a 上のケーブルエンド
54b フランジ部
55 基板
56 ケーブル係止部
56a 内部空間
56b 外壁
56c ケーブル孔
57 ケーブルホルダ
58 ガイド溝
59 ホルダー固定部
60 ホルダー支持部
62 ガラスホルダー
63 固定部
64 本体
65 窓ガラス保持部
66 ケーブルエンド挿入口
67 第1ケーブル溝
68 第2ケーブル溝
70 嵌合部
73 アーム部
74 ガイド部
75 ホルダー挿入部
75a 横壁
75b 縦壁
81 本体
81a 開口部
82 支持部
83 クリップ部
84 型抜き
90 ウインドレギュレータ
91a、91b、91c プーリ
91d ケーブルスライダ
92 駆動装置
94 ガイドプレート
D ドア
P ドアパネル
W 窓ガラス
100 キャリアプレート
101 基板
101a 上端
102 ケーブル係止部
102a 内部空間
102b 外壁
103 凹部
103a 貫通孔
104 リブ
105 覆い部
106 ガイドレール摺動部
107 クッション係止部
108 ケーブルエンド挿入部

Claims (2)

  1. ケーブルガイドを介して配索されるインナーケーブルを備えたウインドレギュレータに用いられる窓ガラスをガラスホルダーを介して支持するキャリアプレートであって、
    上下のケーブルエンドを係止するエンドホルダと、開口部を有する中空体のリテイナーとからなり、
    前記エンドホルダは、基板と;前記基板に設けられた、一方のケーブルエンドを係止するケーブル係止部と;前記基板に設けられた、他方のケーブルエンドを係止する、基板から突出して形成されたケーブルホルダと;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを支持するホルダー支持部と;前記基板に設けられた、ガラスホルダーを固定するホルダー固定部とを備えており、
    前記リテイナーは、開口部からケーブルホルダの周囲に被せ、エンドホルダと連結できるように構成されており、前記開口部周縁の一部に、リテイナーの幅方向に拡がる横壁と、その横壁の端縁からリテイナーの軸方向に立ち上がる縦壁とを備え、前記横壁と縦壁とからリテイナーの内面に段部を形成しており、
    前記エンドホルダとリテイナーとを連結することにより、前記横壁と、縦壁と、それらに覆われたエンドホルダの基板の表面とから形成される前記ガラスホルダーの一部を覆うホルダー挿入部を備えた、
    キャリアプレート。
  2. 請求項1記載のキャリアプレートを備えたウインドレギュレータ。
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