JP5706202B2 - ローラユニット - Google Patents
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Description
スライドドアは、車両本体の前後方向に沿って延在するガイドレールに、ローラユニットを介してスライド移動自在に支持されている。ガイドレールの前方には、車室内側に向かって湾曲形成された湾曲部が設けられている。そして、スライドドアは、全閉状態になる際、ローラユニットが湾曲部に案内されることにより、車両本体の側面と面一となるように車両本体の内側に引き込まれるようになっている。
ここで、ガイドレールの湾曲部にローラユニットが案内されるとき、ケーブル配索経路長(周長)が長くなってしまう。このようなケーブル配索経路長の変化を抑制するために、各ケーブルのケーブルエンドの位置は、極力ガイドレールに近い位置とすることが望ましい。このため、揺動支持ブラケットのガイドレール側、つまり、車両本体側にホルダブラケットが設けられている。一方、前側保持部と後側保持部には、それぞれガイドレールとは反対側、つまり、車外側から前側ホルダ、及び後側ホルダが組み付けられる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述の従来技術にあっては、揺動支持ブラケットの車両本体側にホルダブラケットを設けている一方、ホルダブラケットの各保持部に、車外側から各ホルダが組み付けられるようになっているので、各ホルダ同士の間隔を短くするべく、各保持部同士の間隔を短くすると、揺動支持ブラケットの各保持部の間に対応する箇所の幅が狭くなる。この幅が狭くなると、揺動支持ブラケットの剛性が低下し、適切にスライドドアを支持できなくなる虞がある。
また、ケーブルエンドホルダに係止部を形成することにより、凹部から各ケーブルが脱落してしまうのを確実に防止できる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るスライドドア自動開閉装置が搭載された車両の側面図、図2は、スライドドアの車両本体への取り付け構造を示す平面図である。なお、以下の説明において、説明を簡単にするために、車両の地面側を単に下側、車両の天井側を単に上側、車両の進行方向前方を単に前方、進行方向後方を単に後方などと表現して説明する。
なお、図示を省略するが、アッパーレール104、及びロアーレール105も前後方向に延在する直線部と、この直線部に対して車室内側に向かって湾曲形成された湾曲部とにより構成されている。
なお、図示を省略するが、スライドドア103の前方には、上端部にアッパーアームが設けられている一方、下端部にロアーアームが設けられている。そして、アッパーレール104には、ローラユニットを介してアッパーアームの先端がスライド自在に支持されている一方、ロアーレール105には、ローラユニットを介してロアーアームの先端がスライド自在に支持されている。これらアッパーレール104、及びロアーレール105に取り付けられるローラユニットとして、センターレール106に取り付けられているローラユニット1と同一構造のものを採用することができる。
図3は、ローラユニット1の斜視図、図4は、ローラユニット1の縦断面図、図5は、図3のA矢視図である。
図3〜図5に示すように、ローラユニット1は、一端がセンターアーム107の先端に取り付けられているベースブラケット2を有している。ベースブラケット2は、金属板にプレス加工等を施して形成されたものであって、断面略L字状に形成されているベース本体3を有している。ベース本体3は、上下方向に沿って延在する縦壁3aと、この縦壁3aの下端から水平方向に沿って屈曲延出する横壁3bとにより構成されている。そして、縦壁3aを車両本体101側であるセンターレール106側に向けた状態で配置している。
の字状の受け入れ部6が形成され、ここに、スライドドア103から延びるセンターアーム107が収納される。
また、横壁3bと舌片部5には、シャフト7を上下方向に沿って挿入可能な挿通孔8が形成されている。このシャフト7を介してベースブラケット2とセンターアーム107とが連結される。すなわち、センターアーム107に対してベースブラケット2がシャフト7を中心にして回転自在に取り付けられる。
ホルダベース12の側壁12b,12bは、長手方向略中央が回転軸21aとの干渉を避けるように幅方向外側に向かって膨出形成されている。そして、この側壁12b,12bの膨出形成された部位と、これに対応する底壁12aとにより大ローラ収納部22を形成している。
なお、アッパーレール104、及びロアーレール105に取り付けられるローラユニットにも、センターレール106に取り付けられるローラユニット1の各ローラ10a,10b,21と同一構造のものが採用されており、アッパーレール104、ロアーレール105、及びセンターレール106は、それぞれほぼ同一の構造になっている。
図6、図7に示すように、ケーブルエンドホルダ16aは、ホルダブラケット11とケーブルエンド112aとの間に介在され、ケーブルエンド112aを保護するためのものである。
凹部装着部17は、センターレール106側(図6における上側)が開くように断面略U字状に形成されており、センターレール106側の開口17aからケーブルエンド112aを受け入れるようになっている。
さらに、開口17aにおけるホルダブラケット11の長手方向中央側の端部には、舌片部25が一体成形されている。舌片部25は、凹部装着部17の端部から凹部装着部17の開口17aを拡げる方向に向かって屈曲延出されている。舌片部25は、凹部装着部17とケーブルエンド112aとをスナップフィット固定させるため、つまり、ケーブルエンド112aの凹部装着部17からの抜け方向への移動を規制する係止部としての機能を有していると共に、凹部装着部17とケーブルエンド112aとをスナップフィット固定させるために、凹部装着部17を弾性変形させる操作部としての機能を有している。
また、凹部装着部17には、スリット装着部18,18に対応する部位に、スリット17bが形成されている。これにより、凹部装着部17上に収納されたケーブルエンド112aからホルダブラケット11の長手方向外側に、スリット装着部18,18を介して開放用ケーブル112を引き出すことができる。
ここで、ホルダブラケット11のフック部13aには、ホルダブラケット11の長手方向外側端に、側壁12bから突出するように突出部27aが形成されている。なお、フック部13bにも、側壁12bの長手方向外側端から突出する突出部27bが形成されている(図5参照)。
これら突出部27a,27bは、スリット装着部18のセンターレール106側への抜けを規制する役割を有している。
次に、より具体的にローラユニット1への開放用ケーブル112のケーブルエンド112a、及び閉塞用ケーブル113のケーブルエンド113aの装着方法について説明する。
図5に示すように、ローラユニット1に各ケーブル112,113のケーブルエンド112a,113aを装着するにあたって、予めホルダベース12にケーブルエンドホルダ16a,16bを取り付ける。
したがって、上述の実施形態によれば、スライドドア103から延びるセンターアーム107の先端に設けられたローラユニット1には、ベースブラケット2のスライドドア103とは反対側の車両本体101側に配置された縦壁3aにホルダブラケット11が設けられ、このホルダブラケット11に、車両本体101側から開放用ケーブル112のケーブルエンド112a、及び閉塞用ケーブル113のケーブルエンド113aを取り付けるようになっているので、ホルダブラケット11を固定する縦壁3aの幅をホルダブラケット11のフック部13a,13bの配置間隔よりも狭く形成する必要がなくなる。このため、フック部13a,13bの配置間隔に関わらず、ベースブラケット2の剛性が低下してしまうことを防止でき、ローラユニット1によって適切にスライドドア103を支持することができる。
しかも、ベースブラケット2から最も車両本体101側で、開放用ケーブル112のケーブルエンド112a、及び閉塞用ケーブル113のケーブルエンド113aを固定することになるので、センターレール106の湾曲部106bにローラユニット1が案内されるときのケーブル配索経路長の変化を抑制することができる。
さらに、舌片部25を押圧して凹部装着部17の開口17aを押し広げるだけでホルダブラケット11にケーブルエンド112a,113aを連結させることができる。このため、ケーブルエンド112a,113aの組み付け性を向上させることができる。
さらに、スリット装着部18内に各ケーブル112,113を挿通させることにより、これらケーブル112,113でスリット装着部18の幅方向内側への変位を阻止することができる。このため、スリット装着部18の鍔部26がホルダブラケット11の側壁12bから外れることがない。よって、より確実にホルダブラケット11からのケーブルエンドホルダ16a,16bの脱落を防止できる。
また、上述の実施形態では、ケーブルエンドホルダ16a,16bを構成する凹部装着部17の開口17aに舌片部25を形成し、この舌片部25をケーブルエンド112a,113aの凹部装着部17からの抜けを規制する係止部として機能させた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ケーブルエンド112a,113aの凹部装着部17からの抜けを規制できる形状であればよい。
より具体的に、図8に基づいて、ケーブルエンド112a,113aの凹部装着部17からの抜けを規制する形状の一例について説明する。
図8は、ケーブルエンドホルダ16a,16bの変形例の一例を示す斜視図である。なお、上述の実施形態と同一態様については、同一符号を付して説明を省略する。
同図に示すように、ケーブルエンドホルダ16a,16bを構成する凹部装着部17には、開口17aにおけるホルダブラケット11の長手方向中央側(図8における右側)の端部に、縁に沿って凸条部28が形成されている。この凸条部28は、凹部装着部17の内側に向かって突出しており、ケーブルエンド112a,113aの抜け方向への移動を規制している。
このように、凹部装着部17に凸条部28を形成した場合であっても、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
2 ベースブラケット(ブラケット)
10a,10b 小ローラ(ローラ)
11 ホルダブラケット
12 ホルダベース
12a 底壁
12b 側壁
13a,13b フック部
14a,14b 凹部
15a,15b スリット
16a,16b ケーブルエンドホルダ
18 スリット装着部
21 大ローラ(ローラ)
22 大ローラ収納部(ローラ収納部)
25 舌片部
26 鍔部
28 凸条部(係止部)
101 車両本体
103 スライドドア
104 アッパーレール(ガイドレール)
105 ロアーレール(ガイドレール)
106 センターレール(ガイドレール)
110 スライドドア自動開閉装置(駆動装置)
112 開放用ケーブル
112a,113a ケーブルエンド(他端)
Claims (4)
- 車両本体に設けられたガイドレールに沿って、スライドドアをスライド可能に支持すると共に、前記スライドドアを自動開閉するための駆動装置に一端が連結されている開放用ケーブル、及び閉塞用ケーブルの各々他端が連結されるローラユニットにおいて、
前記車両本体とは反対側の端部で前記スライドドアを支持するブラケットと、
前記ブラケットの前記車両本体側の端部に設けられ、前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルの各々他端が連結されるホルダブラケットと、
前記ホルダブラケットに設けられ、前記ガイドレール内を転動するローラとを備え、
前記ホルダブラケットは、ホルダベースを有し、
前記ホルダベースは、
前記ブラケットに接し、長方形状に形成された底壁と、
この底壁の短手方向両側縁から立ち上がり形成された一対の側壁とにより構成され、
前記ホルダベースの長手方向中央には、前記ローラを収納するローラ収納部が形成されている一方、
前記ホルダベースの長手方向両端には、前記一対の側壁から前記ホルダベースの長手方向中央に向かって僅かに湾曲しながら突出するように形成されたフック部が設けられており、
前記ホルダベースと前記フック部との間に、前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルの各々他端を受け入れ、これら他端と前記ホルダブラケットとを係合させる凹部が前記車両本体側に向かって開くように形成されていると共に、前記凹部から前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルを配索可能なスリットが前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルの配索方向に沿って、且つ前記凹部に連通するように形成されていることを特徴とするローラユニット。 - 前記ホルダブラケットの凹部に、樹脂製のケーブルエンドホルダを介して前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルの各々他端が係合され、
前記ケーブルエンドホルダは、前記凹部に対応するように形成され、この凹部に装着可能に構成されていると共に、前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルの各々他端の前記凹部からの抜け方向への移動を規制する係止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のローラユニット。 - 前記係止部は、弾性変形可能に形成された舌片部であって、
前記ホルダブラケットの凹部に、前記ケーブルエンドホルダを介して前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルの各々他端がスナップフィット固定されていることを特徴とする請求項2に記載のローラユニット。 - 前記ケーブルエンドホルダは、前記スリット内に装着されるスリット装着部を有し、
このスリット装着部の前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルの配索位置に対応する箇所に、鍔部を形成し、
前記スリット装着部に、それぞれ前記開放用ケーブル、及び前記閉塞用ケーブルを配索させた状態で、前記鍔部と前記ホルダブラケットとを係合させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のローラユニット。
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