JP5079852B2 - 仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法 - Google Patents
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Description
本発明の発明者は、そのためには、柱だけでなく、間仕切用のパーツをすべて規格化されたものとして予め用意すること、そして、間仕切施工方法を画一化されたものとして提供することにより、解体が容易になされパーツを再利用できるようにすることが望ましいと考えた。
本発明の目的は、解体が容易であり、パーツの再利用を可能とする仮設建物間仕切施工方法を提供することにある。
工程(1):間取りに合せて床と天井とに墨を入れる墨入工程。
工程(2):墨入れ工程で入れた墨線に合せて天井側には下向きにコの字型の溝を有しその溝には隙間防止スポンジを取り付けた上桟、床には間仕切パネルの厚さと同程度の寸法の角材からなる下桟をビスで固定する桟取付工程。
工程(3):プレハブ本体壁パネル、プレハブ本体柱に添柱をビスで固定するとともに、下桟の片側に下桟の外観を覆うとともに間仕切パネルの下部を側面から支える支持部材である巾木をビス等で取り付ける片側巾木取付工程。
工程(4):両脇に実加工を施した板状体からなる間仕切パネルの上部を上桟の下向きの溝に入れ、下部を巾木に当て、下桟に乗せる間仕切パネル載置工程。
工程(5):間仕切パネルの雄実の部分を二つ合せた寸法を有する角材からなる実木、間仕切パネルの厚さと同一の巾寸法を有し断面形状が正方形である角材の各側面中央に角溝を彫り込んだ形状を有する柱の上部を上桟の下向きの溝に入れ、下部を巾木に当て、下桟に乗せる実木柱載置工程。
工程(6):添柱側に各々を寄せ、各部材の凹凸を嵌め合わせて、柱を上桟及び下桟にビスで固定する柱固定工程。
工程(7):建具枠上パネルを、引違戸建具を建具枠で囲ってなる引違戸建具ユニットの上部の溝に乗せ、引違戸建具ユニットと一緒に工程(4)と同様に上桟の下向きの溝に入れ、引違戸建具ユニットを墨線に合せて床に置く引違戸建具ユニット載置工程。
工程(8):添柱側に各々を寄せ、各部材の凹凸を嵌め合せて、引違戸建具ユニットを床にビスで固定する引違戸建具ユニット固定工程。
工程(9):引違戸建具ユニットの右側(上桟T字交差部)に実木、柱を入れ、添柱側に寄せて凹凸部を嵌め合せ、柱を上桟、下桟にビスで固定する。それとともに巾木を下桟にビスで取り付けるビス止め工程。
再利用すべきパーツに傷をつけずに、施工し、また解体もできるので、パーツ再利用が可能である。
図2は、上桟20及び添柱60を示す。図2(a)に示す上桟20は、断面がコの字形状をし長手方向に長く(例えば3650mm)延びる部材であり、現場において間取りに合せて必要な寸法に切断される。コの字形状により形成される溝が下向きになるように、天井に例えば45センチ間隔でビス止めされる。ビス止めの箇所には、あらかじめビスガイド溝を設けておくのが望ましい。ビスガイド溝にビスの頭を収納することにより、間仕切パネル70などの納まりをよくするためである。上桟20の下方に向く溝部分に柱40及び間仕切パネル70がささり込み、頭押えの役目を果たす。上桟20の形状は大きめに設定する。間仕切パネル70に衝撃が加わった場合、凹部の掛かり部分を厚くすることにより耐えられるものとするためである。外観を構成する部材なので、望ましくは塗装される。また、上桟20の下向きの溝の深さの限度内において、天井高さの違いに対応する調整が可能である。
図2(b)に示す添柱60は、プレハブ本体の壁パネル又はプレハブ本体柱に添えて立てる柱であり、あらかじめ準備された規格品として寸法、形状、構造が決められたものである。縦方向に溝が設けられている。この溝は後述する間仕切パネル70の雄実部分と結合できるように切られた溝である。添柱の厚さについては、二種類準備される。プレハブ本体の壁パネル200に用いる場合(図30の添柱65)と、ブレハブ本体柱240に用いる場合(図29の添柱60)とで、壁パネル200から本体柱240が突出する分(15mm)だけ、寸法の違いがあるからである。
図10は、工程(1)を示す。間取りに合せて墨を入れる工程である。建物の全長、巾の確認、建物の柱の建ちの確認をする。床及び天井の目違い、不陸を確認し、必要があれば修正してから、墨出しをする。墨出し後、間仕切位置を再確認する(特に、開口部)。
まず、巾木30が下桟の両側にビス止めされているうちの後から取り付けた側の巾木30を、ビス5をゆるめることにより、外す。
次に、引違戸建具ユニット100に接する実木50及び柱40のうち、後から取り付けた側の柱40を上桟20及び下桟10に取り付けているビス5を緩めて、柱40及び実木50を外す。
その後、引違戸建具ユニット100を床210に固定しているビス5をゆるめて、引違戸建具ユニット100を外す。このとき、引違戸建具ユニット100の上部には、建具枠上パネル80が載っているので、落下しないように気を付ける。
次に、間仕切パネル70に接している柱40を、上桟20下桟10に止めているビスを外すことにより外す。実木50も外す。
間仕切パネル70の下部分を、巾木30を外した側に引きつつ、上部分を上桟20の下向きの溝から外すことにより、間仕切パネル70を外す。
最初に取り付けた側の巾木30をビスを外すことにより外す。プレハブ本体側に取り付けた添柱60をビスを外すことにより外す。上桟20を天井220に取り付けているビス5の位置がわかっていれば、その部分の隙間防止スポンジ25のみをビス5を外すのに必要な限度において取り除き、隙間防止スポンジ25を再利用出来る場合には、それを残す。上桟20の下向きの溝に取り付けた隙間防止スポンジ25が再利用不可能なほどに傷んでいる場合は、隙間防止スポンジ25を取り外す。
下桟10を床210に取り付けているビスをゆるめることにより、下桟10を取り外す。上桟20を天井220に取り付けているビスをゆるめることにより、上桟20を取り外す。
傷、汚れ、破損の状況を確認し、再利用可能な部材と、廃棄すべき部材に分けて管理し、再利用に備える。
5 ビス
10 下桟
20 上桟
25 隙間防止スポンジ
30 巾木
40 柱
45 ビスガイド溝
50 実木
60、65 添柱
70 間仕切パネル
80 建具枠上パネル
90 ドア建具ユニット
100 引違戸建具ユニット
200 プレハブ本体壁パネル
210 床
220 天井
230 梁
240 プレハブ本体柱
250 クサビ
300 表示組立部
Claims (6)
- 両脇に実加工を施した板状体からなる間仕切パネルと、両脇に実加工を施した建具枠で建具を囲ってなる建具ユニットとを仮設建物内部の天井と床との間に固定して間仕切を施工すべく、
前記間仕切パネルとほぼ同じ厚さを有する角材からなり床にビス止めされる下桟と、
下向きにコの字型の溝を有しその溝には隙間防止スポンジを取り付けた上桟と、
下桟の側面の外観を覆うとともに、前記間仕切パネルの下部を側面から支える支持部材である巾木と、
前記間仕切パネルの厚さと同一の巾寸法を有し断面形状が正方形である角材の各側面中央に角溝を彫り込んだ形状を有する柱と、
前記間仕切パネルの雄実の部分を二つ合せた寸法を有する角材からなる実木と、
前記仮設建物本体の壁パネル又は本体柱に添えて立てる柱である添柱と、
前記建具ユニットと天井との間の空間を覆うべく両脇に実加工を施した板状体からなる建具枠上パネルと
を用いる仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法であって、
仮設建物内部の床と天井とに墨を入れる墨入工程と、
該墨入工程にて入れた墨線に合せて、天井には前記上桟を、床には前記下桟をビス止めする桟取付工程と、
該桟取付工程にて取付けた前記下桟の側面片側に前記巾木を取り付けるとともに、前記仮設建物本体壁パネル又は本体柱に前記添柱を取り付ける片側巾木取付工程と、
前記間仕切パネルの上部を上桟の下向きの溝に入れ、該間仕切パネルの下部を片側巾木取付工程にて取付けた巾木に当て、前記下桟に載せる間仕切パネル載置工程と、
該間仕切パネル載置工程にて載置した間仕切パネルの前記添柱から遠い位置において、前記実木及び前記柱の上部を上桟の下向きの溝に入れ、下部を巾木に当て、下桟に乗せる実木柱載置工程と、
前記間仕切パネル載置工程にて載置した前記間仕切パネル、前記実木柱載置工程にて載置した前記実木及び前記柱を前記添柱側に寄せ、各部材の凹凸を嵌め合わせて、前記柱を前記上桟及び前記下桟にビスで固定する柱固定工程と、
該柱固定工程にて固定した柱の前記添柱から遠い位置において、前記建具枠上パネルを、前記建具ユニットの上部の溝に乗せ、建具ユニットと一緒に前記間仕切パネル載置工程と同様に上桟の下向きの溝に入れ、前記建具ユニットを墨線に合せて床に置く建具ユニット載置工程と、
添柱側に各々を寄せ、各部材の凹凸を嵌め合せて、前記建具ユニットを床にビスで固定する建具ユニット固定工程と、
前記建具ユニットの前記添柱から遠い側の脇に前記実木及び前記柱を入れ、前記添柱側に寄せて凹凸部を嵌め合せ、前記柱を上桟、下桟にビス止めするとともに、前記巾木を前記下桟にビス止めするビス止め工程と
を有する仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法。 - 請求項1に記載した仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法であって、
二つの方向に延びる間仕切の交差する部分にあっては、二つの方向に延びる間仕切をそれぞれ仮設建物本体の壁パネル又は本体柱に取付けた添柱から施工し、コーナ部に用いる前記柱を最後に固定することを特徴とする仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法。 - 請求項1又は2のいずれか一に記載した仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法であって、
前記間仕切パネルとして、縦桟、横桟、中桟からなるその外周部材が青木材を加工して組込んだものであり、その表面、裏面を化粧プリント合板で仕上げたものであり、内部の中空部分には断熱・防音材を全面に装着したものを用いることを特徴とする仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法。 - 請求項1又は2のいずれか一に記載した仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法であって、
前記下桟の厚さを前記間仕切パネルの厚さよりもわずかに小さい寸法として、前記巾木と前記間仕切パネルとの密着度を高めたものを用いることを特徴とする仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法。 - 請求項1又は2のいずれか一に記載した仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法であって、
前記上桟の厚さを大きくし、強度を高めることにより、前記間仕切パネルの受ける衝撃を吸収することを可能としたものを用いることを特徴とする仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法。 - 請求項1又は2のいずれか一に記載した仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法であって、
前記建具ユニットを構成する前記建具枠の両脇を斜めにカットして前記柱に接続する部分は前記柱の寸法と同一になるようにしたものを用いることを特徴とする仮設建物工事用パーツ間仕切施工方法。
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