JP5078373B2 - 廃水処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生物処理に悪影響を与える有機物を含む廃水の処理方法に関する。
従来から、アルコール類、カルボン酸類、アルデヒド類、芳香族類等の有機物を含有する廃水は、それぞれの特性に応じた技術により処理されている。
しかし、有機物含有廃水を含む液状有機性廃棄物の発生量が増大し、同時に廃棄物に対する規制が強化されつつある現状では、従来技術により各種の廃棄物を処理する方法では、次第に対処し難くなっている。
近年、廃水処理技術として生物処理が注目されている。生物処理を行うことにより低コストで、効率よく廃水中の有機物を分解することができる。
しかしながら、廃水がフェノール等の生物処理に悪影響を与える有機物を含有する場合、生物処理を好適に行うことができない(非特許文献1)。また、廃水がベンゼンを含有する場合、特殊な生物処理を行う必要がありコストがかかる(非特許文献2)。
生物処理に代わり、焼却技術により廃水を処理する場合、多量のエネルギーを必要とし、好ましくない。また、廃水が塩素原子を含む場合、焼却によりダイオキシンが発生するおそれがある。
その他、湿式酸化技術や水熱ガス化技術により廃水を処理することもできる。
例えば、特許文献1は、液状有機物を超臨界条件下または亜臨界条件下で水熱反応させることにより燃料ガスを製造する技術を開示している。しかし、このような技術によれば、1MPa以上の高圧条件で廃水を処理する必要があり、コスト、法律上の規制等の点から問題がある。
特開2004−352756 水質工学応用編 昭和51年4月15日発行 五訂・公害防止の技術と法規〔水質編〕 平成7年5月20日発行
従って、本発明は、廃水が生物処理に悪影響を与える有機物を含む場合であっても、該廃水を好適に生物処理する方法を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の処理を行った後、生物処理を行うことにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の廃水処理方法に係る。
1. 生物処理に悪影響を与える有機物を含む廃水の処理方法であって、
(1)触媒存在下、前記廃水に水素を添加して、前記廃水と水素とを大気圧以上の圧力及び100℃以上の温度で反応させることにより反応液を得る工程、及び
(2)工程(1)で得られた反応液を生物処理する工程
を含む廃水処理方法。
2. 工程(1)において、水素を、生物処理に悪影響を与える有機物中の有機性炭素1molに対して、0.5〜2.5mol添加する上記項1に記載の廃水処理方法。
3. 工程(1)において、圧力0.99MPa以下、温度100〜170℃で前記有機物と前記水素とを反応させる上記項1又は2に記載の廃水処理方法。
4. 工程(2)における生物処理がメタン発酵法及び活性汚泥法から選ばれる少なくとも1種である上記項1〜3のいずれかに記載の廃水処理方法。
本発明の処理方法によれば、廃水が生物処理に悪影響を与える有機物を含む場合であっても、生物処理に先立って、触媒存在下、前記廃水に水素を添加し、廃水中の有機物を還元しておくことにより、生物処理を好適に行うことができる。
本発明の処理方法によれば、生物処理により廃水を処理するため、低コストで、効率よく廃水中の有機物を分解することができる。
本発明の処理方法は、生物処理に悪影響を与える有機物を含む廃水の処理方法であって、
(1)触媒存在下、前記廃水に水素を添加して、前記廃水と水素とを大気圧以上の圧力及び100℃以上の温度で反応させることにより反応液を得る工程、及び
(2)工程(1)で得られた反応液を生物処理する工程
を含む。
本発明の処理方法は、生物処理により廃水中の有機物を除去し、廃水を廃水基準や下水放流基準を満足するレベルまで浄化するものである。本発明の処理方法は、廃水が生物処理に悪影響を与える有機物(以下、「有機物A」と略記する場合がある)を含む場合であっても、生物処理を好適に行うことができる。具体的に、本発明の処理方法は、有機物Aを生物処理できる有機物に還元した後、生物処理を行うものである。
有機物Aとしては、例えば芳香族化合物が挙げられ、より具体的にはフェノール及びその誘導体、ベンゼン化合物等が挙げられる。特に、本発明の処理方法によれば、有機物Aとしてフェノール、ハロゲン化フェノール、ニトロフェノール及びハロゲン化ベンゼンから選ばれる少なくとも1種を含む廃水を好適に処理することができる。
廃水は、有機物A以外の有機化合物(例えば、アルコール類、カルボン酸類、アルデヒド類など)をさらに含有していてもよい。
廃水としては、化学工場廃水、食品工場廃水、製紙工場廃水、製薬工場廃水、写真廃水、印刷廃水、農薬関連廃水、染色廃水、半導体製造工場廃水、石炭の液化或いはガス化に伴い発生する廃水、都市ゴミの熱分解に伴い発生する廃水などの溶解有機物を含有する廃水等が例示される。
廃水の全有機炭素濃度(以下、「TOC濃度」と略記する)は特に限定されない。本発明の処理方法は、TOC濃度が高い(3〜40g/l程度の)廃水に対しても適用できる。
本発明の処理方法は、有機物A由来のTOC濃度が0.1〜40g/l程度の廃水を好適に処理できる。
廃水の浮遊物質濃度(以下、「SS濃度」と略記する)は、特に限定されないが、1000mg/l以下が好ましく、100mg/l以下がより好ましい。本発明の処理方法は、特に、SS濃度が100mg/l以下の廃水に対して特に効果的である。
前記廃水中の無機物の濃度は、特に限定されないが、50mg/l以下が好ましい。廃水中の無機物の濃度が50mg/lを超えれば、使用する触媒が劣化しやすくなる。
工程(1)
工程(1)では、触媒存在下、前記廃水に水素を添加して、前記廃水と水素とを大気圧以上の圧力及び100℃以上の温度で反応させることにより反応液を得る。
触媒としては、担体に触媒活性成分が担持された触媒を好適に用いることができる。
触媒活性成分としては、Ru、Pd、Rh、Pt、Au、Ir、Os、Fe、Cu、Zn、Ni、Co、Mn及びCe並びにその水不溶性乃至水難溶性化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。この中でも特に、Ru及びNiから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
担体としては、チタニア、ジルコニア、チタニア-ジルコニア、アルミナ、シリカ、アルミナ-シリカおよび活性炭からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属酸化物が挙げられる。この中でも特に、チタニア及び活性炭から選ばれる少なくとも1種が好ましく、チタニアがより好ましい。
担体に対する触媒活性成分の担持量は、通常0.01〜10重量%程度であり、より好ましくは0.1〜3重量%程度である。
触媒の形状は、特に限定されないが、反応効率の観点から球状であることが好ましい。触媒が球状の場合、触媒の粒径は、0.1〜10mm程度が好ましく、1〜8mm程度がより好ましい。
担体上に触媒活性成分である金属を担持する方法は、公知の方法が採用され、例えば、含浸、アルカリ処理、還元などを組み合わせて実施できる。
工程(1)では、前記触媒存在下、前記廃水に水素を添加することにより、有機物Aと水素とを反応させ、有機物Aを還元する。有機物Aがベンゼン環を有する場合、ベンゼン環はシクロヘキサン環に還元される。例えば有機物Aがフェノールである場合、フェノールはシクロヘキサノールに還元される。
工程(1)における水素の添加量は、廃水中の有機物A中の有機性炭素1molに対し、0.5mol以上が好ましく、0.5〜2.5molがより好ましい。水素添加量が0.5mol以上の場合、有機物Aを効率よく還元することができる。水素添加量が2.5mol以下の場合、後述する生物処理を含めて、低コストで廃水処理を行うことができる。
有機物Aと水素とを反応させる際の反応温度は、100℃以上であり、好ましくは100〜170℃、より好ましくは110〜160℃である。反応温度を100℃以上にすることにより、有機物Aを効率よく還元することができる。また、反応温度を170℃以下に抑えることにより、低コストで廃水処理を行うことができる。
有機物Aと水素とを反応させる際の反応圧力は、大気圧(0.1MPa)以上である。本発明の処理方法では、有機物Aと水素とを反応させる際の反応圧力を、前記反応温度における反応時に、廃水が液相を維持できる圧力に保持することが望ましい。廃水が液相を維持することにより、工程(1)を安定して行うことができる。例えば、反応温度が170℃以下の場合、反応圧力を0.99MPa以下に設定することにより、廃水が液相を好適に維持できる。
反応時間は、反応温度等に応じて調整すればよく特に限定されるものではないが、1分間〜2時間が好ましく、30〜90分間がより好ましい。反応時間は、下記式により算出することができる。
t(反応時間)(分)=触媒充填量(m)÷1時間あたりの廃水処理量(m/h)×60
なお、工程(1)では、本発明の効果を妨げない限り、廃水に含まれる有機物A以外の有機物と水素とが反応してもよい。
工程(1)により得られる反応液中の有機物Aの濃度は、100mg/l以下が好ましく、1mg/l以下がより好ましい。有機物Aの濃度が1mg/l以下の場合、後述する生物処理をより確実に行うことができる。
反応液のTOC濃度は特に限定されない。例えば3〜40g/l程度であればよい。反応液中の有機物A以外の有機物としては、廃水に元来存在する有機物や有機物Aが還元されたものが挙げられる。
以下、図1を参照しつつ、本発明について詳細に説明する。
図1は、工程(1)の一例の概要を示すフローシートである。
なお、本明細書において、廃水と水素との混合流体が反応装置内へ供給された後の混合流体を「気液混合相」と称する。
図1に示す通り、貯留タンク1に貯えられた廃水は、ライン2、ポンプ3及びライン4を経て反応装置10へ送られる。廃水の供給量は、特に限定されず、処理設備の規模等に応じて適宜設定すればよい。
水素は、ライン5を経て圧縮機6により圧縮昇圧した後、ライン7を経て廃水に供給される。これにより廃水と水素を含む混合流体が得られる。前記水素添加量及び水素分圧は、ポンプ3及び圧縮機6を用いて調整される。また、圧縮機6により圧縮昇圧した後、廃水と混合する前に、流量制御装置(図示せず)を用いることにより水素添加量を調整することもできる。
得られた混合流体は、ライン8を経て熱交換器9に導入される。熱交換器9への導入により、混合流体の温度を100℃以上に設定する。これにより、反応温度を調整することができる。また、加熱ヒーター(図1の反応装置の右側)を使用することにより、反応温度を調整することもできる。
熱交換器9の熱源としては、特に限定されず、公知の加熱手段を用いればよい。例えば、反応装置10からの気液混合相を循環させて使用してもよく、或いは加熱器(図示せず)を使用してもよい。特に、廃水処理コストを削減できる点で、反応装置10からの気液混合相を熱源とすることが好ましい。
熱交換器9に導入された混合流体は、反応装置10へと送られる。反応装置10では、前記触媒存在下、送られた混合流体中の有機物Aと水素とを反応させる。特に、気液混合相は、少なくとも半分が液相を維持していることが好ましい。これにより、工程(1)を安定して行うことができる。ここで、「少なくとも半分が液相を維持している」とは、蒸発する水蒸気量が廃水量の半分以下となることと同義であり、具体的には、反応温度における装置内圧力、当該温度における水の蒸気圧、混合する水素の量の関係により決定される水蒸気の重量が廃水の重量の半分を上らないことを意味する。水が蒸発すると廃水中に溶解している成分の濃度が高まり、溶解度を超えた成分が析出することにより、閉塞や触媒の被毒といった問題を生じるため、水の蒸発量は少ない方が好ましく、蒸発する水の割合が50重量%を越えないことが好ましい。
流量と下記液線速度から決まる反応装置の形は、特に限定されないが、円筒状であることが好ましい。反応装置の形式は、固定床、流動床等のいずれの形式であってもよいが、好ましくは固定床である。
反応装置10内での空塔速度(空塔容積基準)は、0.5〜60hr−1程度が好ましい。
反応装置10内での液線速度は、特に限定されないが、0.05〜2.0cm/secが好ましい。前記液線速度は、反応装置10内を流れる液体の流速と反応装置10の寸法径により決定される。
反応装置10にて有機物Aと水素とを反応させることにより得られた気液混合相を、ライン11、熱交換器9、ライン12及び冷却器13を経て、気液分離器14へ送り、気相(ガス)と液相(反応液)とに分離する。なお、冷却器13は、必要に応じて設ければよい。
分離後は、圧力コントロールバルブ15を経てガスを回収する。また、液面コントロールバルブ16を経て反応液を回収する。
工程(2)
工程(2)では、工程(1)で得られた反応液を生物処理する。
生物処理の方法としては、特に限定されないが、メタン発酵法及び活性汚泥法から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
メタン発酵法により生物処理を行う方法としては、例えば、反応液をメタン発酵槽に移送した後、嫌気性メタン発酵反応に基づき反応液中の有機物をバイオガスへと変換する方法が挙げられる。
活性汚泥法により生物処理を行う方法としては、例えば、反応液を処理槽に移送した後、活性汚泥を混合し、得られた混合液に空気を供給することにより反応液中の有機物を分解・除去する方法が挙げられる。
工程(1)で得られた反応液を生物処理することにより、TOC濃度が低い処理水を好適に得ることができる。
以下に、参考例、比較参考例、実施例及び比較例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
なお、TOC濃度は、TOC−V CPN(「株式会社島津製作所」製)を用いて測定した。
参考例1
図1に示すフローに従って、フェノールの濃度が14000mg/lの廃水を処理した。
まず、貯留タンク1からの廃水にライン7を通じて水素を混合した。得られた混合流体を熱交換器9の内管側に導入し、内管の出口から排出した。この際、反応装置10から熱交換器9の外殻側に、気液混合相を送ることにより、熱交換器9の内管の出口から排出される混合流体の温度が120℃となるよう調整した(反応温度が120℃となるように調整した)。
排出された混合流体を、触媒を充填した内径20mmの反応装置10に導入し、フェノールと水素とを反応させることにより反応液を得た。反応条件は下記の通りである。
触媒:チタニア担体に担体重量の2%のルテニウムを担持させてなる球形触媒(直径4〜6mm)、
廃水中のフェノール1molに対する水素添加量:0.84mol、
反応圧力:0.98MPa、
空塔速度:2hr−1(空塔容積基準)、
反応時間:30分間、
液線速度:0.32cm/sec
得られた反応液のTOC濃度は12490mg/lであり、処理前の廃水とほとんど変わらなかった。しかし、反応液中に含まれる有機物の種類を分析したところ、フェノールとシクロヘキサノールのみが検出され、フェノールとシクロヘキサノール以外の有機物は検出限界以下であった。
反応液から求めたフェノール分解率及びTOC分解率は、それぞれ90.9%、10.8%であった。
比較参考例1
熱交換器9の内管の出口から排出される混合流体の温度が90℃となるよう調整した以外は、参考例1と同様の方法によりフェノールの濃度が14000mg/lの廃水を処理した。
得られた反応液のTOC濃度は13000mg/lであり、処理前の廃水とほとんど変わらなかった。また、反応液中に含まれる有機物の種類を分析したところ、シクロヘキサノール及びフェノールが検出された。
反応液から求めたフェノール分解率及びTOC分解率は、それぞれ14.0%、7.1%であった。
実施例1
TOC濃度14000mg/l(フェノール濃度:18278mg/l)の廃水を処理した。
具体的には、熱交換器9の内管の出口から排出される混合流体の温度が120℃となるよう調整し、空塔速度2hr−1(空塔容積基準)、反応時間75分間の条件下で廃水を処理する以外は、参考例1と同様の方法により反応液を得た。
反応液中に含まれる有機物の種類を分析したところ、フェノールとシクロヘキサノールのみが検出され、フェノールとシクロヘキサノール以外の有機物は検出限界以下であった。
フェノール分解率及び反応液のフェノール濃度を表1に示す。
次に、300ml容の三角フラスコに前記反応液80mlを入れ、さらに下水処理場の余剰汚泥20mlを添加し、30℃下、振とう培養器を用いて7日間培養することにより生物処理を行った。
生物処理におけるTOC分解率及び処理水のTOC濃度を表1に示す。
実施例2
熱交換器9の内管の出口から排出される混合流体の温度が150℃となるよう調整する以外は、実施例1と同様の方法により反応液を得た。
反応液中に含まれる有機物の種類を分析したところ、シクロヘキサノールのみが検出され、シクロヘキサノール以外の有機物は検出限界以下であった。
フェノール分解率及び反応液のフェノール濃度を表1に示す。
次に、実施例1と同様の方法により生物処理を行った。
生物処理におけるTOC分解率及び処理水のTOC濃度を表1に示す。
比較例1
熱交換器9の内管の出口から排出される混合流体の温度が90℃となるよう調整する以外は、実施例1と同様の方法により反応液を得た。
反応液中に含まれる有機物の種類を分析したところ、フェノールとシクロヘキサノールのみが検出され、フェノールとシクロヘキサノール以外の有機物は検出限界以下であった。
フェノール分解率及び反応液のフェノール濃度を表1に示す。
次に、実施例1と同様の方法により生物処理を行った。
生物処理におけるTOC分解率及び処理水のTOC濃度を表1に示す。
Figure 0005078373
表1から、実施例1(反応温度:120℃)及び実施例2(反応温度:150℃)の廃水処理によれば、比較例1(反応温度:90℃)の廃水処理に比べ、廃水中のフェノールを分解し、生物処理によって有機物を有効に分解できることがわかる。
比較例2
300ml容の三角フラスコにフェノールの濃度が14000mg/lの廃水80mlを入れ、実施例1と同様の条件下で生物処理を行った。得られた処理液中のTOC濃度を測定したところ、12800mg/lであった。
この結果から、フェノールを含む廃水を生物処理により浄化することは困難であることがわかる。
本発明の概要を示すフローシートである。 実施例1、実施例2及び比較例1にて求めたフェノール濃度及びTOC濃度を示す図である。
符号の説明
1…貯留タンク
2…ライン
3…ポンプ
4…ライン
5…ライン
6…圧縮機
7…ライン
8…ライン
9…熱交換器
10…反応装置
11…ライン
12…ライン
13…冷却器
14…気液分離器
15…圧力コントロールバルブ
16…液面コントロールバルブ

Claims (5)

  1. 機物として、フェノール及びその誘導体、並びにベンゼン化合物から選ばれる少なくとも1種を含む廃水の処理方法であって、
    (1)触媒存在下、前記廃水に水素を添加して、前記廃水と水素とを大気圧以上0.99MPa以下の圧力及び100〜170℃の温度で反応させることにより反応液を得る工程、及び
    (2)工程(1)で得られた反応液を生物処理する工程
    を含む廃水処理方法。
  2. 工程(1)において、水素を、生物処理に悪影響を与える有機物中の有機性炭素1molに対して、0.5〜2.5mol添加する請求項1に記載の廃水処理方法。
  3. 前記工程(1)において、前記触媒が、担体に触媒活性成分が担持された触媒である、請求項1又は2に記載の廃水処理方法。
  4. 前記工程(1)が、更に、前記廃水に水素を添加して混合流体を得、次いで当該混合流体を反応装置内で反応させることにより反応液を得るものであり、
    当該反応装置内での空塔速度が0.5〜60hr−1であり、当該反応装置内での液線速度が0.05〜2.0cm/secである、
    請求項1〜3のいずれかに記載の廃水処理方法。
  5. 工程(2)における生物処理がメタン発酵法及び活性汚泥法から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれかに記載の廃水処理方法。
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