JP5077632B2 - 載置部材とこの載置部材を用いた冷暖房ユニット - Google Patents
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Description
そして、このパイプマットm2の供給用メインパイプSPと戻り用メインパイプBPのそれぞれにも、コネクター1、2を設け、これらコネクター1、2を図示していない給排システムに接続するようにしている。
なお、パイプマットm2において、熱交換パイプRPをU字状にわざわざ曲げたのは、供給用メインパイプSPと戻り用メインパイプBPとを同軸上に設けて、給排システムを一方の側に集約化させるためである。
すなわち、パネル本体4は、その長手方向両端に段差部5、6を形成し、この段差部5、6とこの段差部よりも高くした平坦面7とを設けている。そして、この平坦面7には、熱交換パイプRPと同数のガイド溝8を形成しているが、このガイド溝8は、熱交換パイプRPがぴったりとはまる溝幅と深さとを保っている。
したがって、図9に示すように、段差部5、6に供給用メインパイプSPと戻り用メインパイプBPとを載せるとともに、それら両パイプ間の熱交換パイプRPをガイド溝8にはめれば、それら全ての熱交換パイプRPをパネル本体4にぴったりと密着させることができる。また、パイプマットm2においては、図10に示すように、一方の段差部5に両メインパイプSP,BPを載せて、他方の段差部6にU字状部3を載せればよい。
このように、パイプマットm1,m2を天井パネルに載置したり、あるいはパネル本体4に載置して床下に設置したりすれば、熱交換パイプRPからパネル本体4に伝達した熱によって、室内を冷暖房することができる。
すなわち、熱交換パイプRPは合成樹脂製で可撓性を有するため、熱交換パイプRPを天井パネル上に載置するだけでは、パイプが天井パネルから浮いてしまうことがある。このように、熱交換パイプRPが天井パネルから浮いてしまうと、その部分における熱伝達率が悪くなってしまい、天井パネルに温度ムラが生じてしまう。
そこで、パイプマットm1,m2を天井パネルに載置して利用する場合には、断熱プレート9を載せて、熱交換パイプRPが天井パネルから浮いてしまわないようにするのである。
また、天井パネルから浮いてしまう部分を小さくするために、熱交換パイプRPの連結部分ぎりぎりまで断熱プレート9を載置して、xの範囲にある熱交換パイプRPを天井パネルに押し付けて固定することも考えられる。しかし、熱交換パイプRPにおけるxの部分を天井パネルに押し付けると、連結部分に荷重が作用してしまい、連結部分が損傷するとともに熱交換パイプRPが折れてしまう。そのため、両メインパイプSP,BPからある程度の範囲においては、熱交換パイプRPを天井パネルに接触させることができない。
このように、パイプマットm1,m2を天井パネルに載置した場合には、熱交換パイプRPの両端部近傍(連結部分近傍)の熱伝達率が低下して、天井パネルに温度ムラが生じてしまうという問題があった。
ところが、パネル本体4は、その両側に段差部5,6を設けるとともに、この段差部5,6に両メインパイプSP,BPを載置している。そのため、段差部5,6には、熱交換パイプRPを介して熱伝達することができない。また、両メインパイプSP,BPも、段差部5,6に線接触するのみであり、両メインパイプSP,BPを介して段差部5,6に熱伝達することもできない。
なお、冷暖房ユニットにおいて温度ムラを解消するための開発が日々なされているが、メインパイプの載置部分と熱交換パイプの載置部分との間に生じる温度ムラを解消した冷暖房ユニットは、未だ開発されていない。
第2の発明は、はめ込み溝の開口径をメインパイプの直径よりも小さくするとともに、上記メインパイプの外周面の半分以上をはめ込み溝の内面に接触させた点に特徴を有する。
第4の発明は、はめ込み溝の開口径をメインパイプの直径よりも小さくするとともに、上記メインパイプの半分以上の外周面がはめ込み溝の内面に接触する点に特徴を有する。
また、熱交換パイプを載置する傾斜面を、はめ込み溝に連続して設けたので、熱交換パイプとメインパイプとの連結部分においても、熱伝達を確実にすることができる。
このように、メインパイプの載置部分および熱交換パイプの連結部分においても、確実に熱伝達がされるので、冷暖房ユニット全体を通じて温度ムラが生じないようにすることができる。
しかも、熱交換パイプが、連結部分から載置面まで傾斜面に沿って緩やかに傾斜するので、冷暖房ユニットに荷重が作用しても、連結部分に負担がかからず、熱交換パイプが折れてしまうことがない。
第2,4の発明によれば、はめ込み溝の開口径をメインパイプの直径よりも小さくしたので、メインパイプをはめ込み溝にしっかりと保持させることができ、メインパイプから確実に熱伝達させることができる。
なお、この参考例は、上記従来と同様のパイプマットm1,m2を用いるが、ここではパイプマットm1を用いる場合について説明する。したがって、パイプマットm1については同様の符号を付するとともに、その詳細な説明は省略することとする。
また、上記載置部材Sは、本体の幅方向(図中y方向)の一端側に円弧状のはめ込み溝11を形成するとともに、このはめ込み溝11から他端側に向かって本体を傾斜させている。そして、このはめ込み溝11から連続して傾斜する本体の表面を傾斜面12としている。
また、上記のように両メインパイプSP,BPをはめ込み溝11に載置した状態では、多数の熱交換パイプRPが、傾斜面12上に接触して位置する。つまり、熱交換パイプRPは、両メインパイプSP,BPから傾斜面12上を沿うようにして、載置部材Sの載置面(天井パネル等)に連続することとなる。
すなわち、パイプマットm1の製造過程においては、両メインパイプSP,BPと熱交換パイプRPとを溶着する際に、当該溶着部分において円周上に波形の膨らみ(ビード)が生じてしまう。
そこで、はめ込み溝11と傾斜面12との連続過程に段差部13を設けるとともに、この段差部13に上記膨らみを位置させることで、溶着部分に生じる膨らみを吸収するようにしている。つまり、段差部13を設けることによって、メインパイプSP,BPと熱交換パイプRPとの連結部分が、載置部材Sから浮き上がらないようにしたのである。
しかも、熱交換パイプRPが、連結部分から載置面まで傾斜面12に沿って緩やかに傾斜するので、冷暖房ユニットに荷重が作用しても、連結部分に負担がかからず、熱交換パイプRPが折れてしまうことがない。
そして、パイプマットm1を用いる冷暖房ユニットにおいては、供給用メインパイプSPと戻り用メインパイプBPとが対向して位置している(図6参照)ので、一対の載置部材Sも対向して位置させて用いればよい。
一方、パイプマットm2を用いる冷暖房ユニットにおいては、供給用メインパイプSPと戻り用メインパイプBPとが直線上に位置している(図7参照)ので、一対の載置部材Sも直線上に位置させて用いる。
いずれにしても、載置部材Sは、パイプマットの構造に左右されることなく、メインパイプと熱交換パイプRPとを備えた冷暖房ユニットに広く用いることができる。
また、上記の載置部材Sは、天井パネルに限らず壁や床等に広く用いることができる。そして、この載置部材Sを用いれば、メインパイプSP,BPの載置部分および熱交換パイプRPの連結部分においても、確実に熱伝達がされるので、全体的に温度ムラのない冷暖房を実現することができる。
なお、この第1実施形態においては、上記載置部材Sに整列溝を形成した点のみ上記参考例と異なり、その他の構成は上記参考例と同様である。したがって、ここでは、上記参考例と異なる点のみ説明することとする。
図4に示す第1実施形態の冷暖房ユニットは、載置部材S1を備えてなる。この載置部材S1は、本体の幅方向(図中y方向)の一端側に円弧状のはめ込み溝11を形成するとともに、このはめ込み溝11から他端側に向かって本体を傾斜させている。そして、このはめ込み溝11から連続して傾斜する本体表面には、パイプマットm1,m2の熱交換パイプRPと同じピッチで、しかも熱交換パイプRPと同数の整列溝14を形成している。
したがって、はめ込み溝11に両メインパイプSP,BPを載置すると、これら両メインパイプSP,BPに連結した熱交換パイプRPの全てが、整列溝14内に収容されるとともに、熱交換パイプRPと傾斜面15とが接触する。
しかも、この第1実施形態においては、載置部材S1の本体に整列溝14を形成するとともに、この整列溝14の底面を傾斜面15としたので、この整列溝14に熱交換パイプRPをはめ込めば、熱交換パイプRPが整列溝14の側壁に密着して、側壁を介しても熱伝達させることができる。
したがって、最も熱伝達させるのが難しい熱交換パイプRPの連結部分においても、確実に熱伝達させることができる。
なお、この第2実施形態においては、上記参考例における載置部材Sのはめ込み溝11の構造のみ異なり、その他の構成は上記参考例と同様である。したがって、ここでは、上記参考例と異なる点のみ説明することとする。
図5に示す第2実施形態の冷暖房ユニットは、載置部材S2を備えてなる。この載置部材S2は、本体の幅方向(図中y方向)の一端側に円弧状のはめ込み溝16を形成するとともに、このはめ込み溝16から他端側に向かって本体を傾斜させている。そして、このはめ込み溝16から連続して傾斜する本体の表面を傾斜面12としている。
なお、図5では上記整列溝14を省略しているが、上記傾斜面12に図4に示す整列溝14を形成した載置部材S2がこの発明の第2実施形態である。
この押さえ部17は、はめ込み溝16の開口側上方に向かって本体を延長させた部分であり、はめ込み溝16の開口径Lが、メインパイプSP,BPの直径よりも小さくなるまで内周面を延長させている。
このように、この第2実施形態によれば、メインパイプSP,BPをはめ込み溝16にしっかりと保持させることができるので、メインパイプSP,BPからの熱伝達を一層確実にすることができる。
また、上記押さえ部17を肉薄に形成すれば、メインパイプSP,BPをはめ込み溝16にはめ込む際に、押さえ部17も弾性変形するので、メインパイプSP,BPをはめ込み溝16にはめ込みやすくなる。
また、上記第2実施形態における載置部材S2の押さえ部17は、第1実施形態における載置部材S1に形成してもよいこと当然である。
なお、上記各実施形態においては、載置部材のはめ込み溝を円弧状に形成しているが、これは、パイプマットm1,m2におけるメインパイプSP,BPを、断面円形にしているためである。したがって、メインパイプSP,BPが、断面楕円や矩形であれば、はめ込み溝を断面楕円や矩形にすること当然である。
12,15 傾斜面
14 整列溝
m1,m2 パイプマット
L はめ込み溝の開口径
S,S1,S2 載置部材
BP 戻り用メインパイプ
RP 熱交換パイプ
SP 供給用メインパイプ
Claims (4)
- 一対のメインパイプを、これら一対のメインパイプよりも直径を小さくした複数の熱交換パイプで連結してなるパイプマットを載置する冷暖房ユニット用の載置部材において、上記載置部材の本体は熱伝達率が高い部材で構成されるとともに、この本体には、上記一対のメインパイプのいずれか一方または双方をはめ込むはめ込み溝と、上記熱交換パイプをはめ込む整列溝とを形成し、この整列溝の底面が上記はめ込み溝から天井パネルなどの載置面に連続する傾斜面を構成する冷暖房ユニット用の載置部材。
- 上記はめ込み溝の開口径をメインパイプの直径よりも小さくするとともに、上記メインパイプの外周面の半分以上をはめ込み溝の内面に接触させた請求項1記載の冷暖房ユニット用の載置部材。
- 一対のメインパイプと、これら一対のメインパイプを連結し、これらメインパイプよりも直径を小さくした複数の熱交換パイプと、上記一対のメインパイプのいずれか一方または双方を載置する載置部材とを備え、上記載置部材の本体は熱伝達率が高い部材で構成されるとともに、この本体には、上記メインパイプをはめ込むはめ込み溝と、上記熱交換パイプをはめ込む整列溝とを形成し、この整列溝の底面が上記はめ込み溝から天井パネルなどの載置面に連続する傾斜面を構成する冷暖房ユニット。
- 上記はめ込み溝の開口径をメインパイプの直径よりも小さくするとともに、上記メインパイプの半分以上の外周面がはめ込み溝の内面に接触する構成にした請求項3記載の冷暖房ユニット。
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