JP5077030B2 - モータ駆動回路およびモータの異常判定方法 - Google Patents

モータ駆動回路およびモータの異常判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のハーフブリッジ回路を介してモータの巻線に駆動電圧を印加するモータ駆動回路およびこのモータ駆動回路を用いたモータの異常判定方法に関する。
例えばDCモータを駆動するためのモータ駆動回路には、モータの巻線に流れる電流の異常な上昇を検出するための過電流検出回路や、巻線の異常な温度上昇を検出するための過熱検出回路などが設けられている(例えば、特許文献1参照)。これら過電流検出回路、過熱検出回路などによれば、モータに供給される駆動電流が大きく増加するモータの異常、つまりデッドショートやレアショートなどを検出することができる。
特開平10−126950号公報
モータの駆動電流は、モータの回転速度やトルクの変動に応じて変動する。従って、直流的な電流の変化(またはそれに伴う発熱)に基づいて異常を検出する上記過電流検出回路などでは、モータの駆動電流に大きな変化を伴わない異常を検出することが難しい。つまり、上記従来技術では、例えばブラシ摩耗により生じた異物がモータの巻線間に侵入することなどにより生じる巻線間ショートなどの異常を検出することは困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの駆動電流に大きな変化を伴わない異常を検出することができるモータ駆動回路およびこのモータ駆動回路を用いたモータの異常判定方法を提供することにある。
請求項1記載の手段によれば、通電制御回路は、いずれかのハーフブリッジ回路の出力端子と一方の直流電源線との間に接続されたコンデンサの電荷を初期化した上で制御回路により全てのスイッチング素子がオフされている期間に、コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路とは異なるハーフブリッジ回路の一方のスイッチング素子をオンさせる。これにより、ハーフブリッジ回路の出力端子間に接続されているモータの巻線と、上記コンデンサとを含んだ通電経路が形成され、巻線を介して流れる電流がコンデンサにも流れる。この電流によってコンデンサが充電または放電され、その端子電圧が変化する。
モータにおいて、例えば巻線間ショートなどの異常が生じている場合、巻線のインダクタンスは正常な場合と比べて変化する。そこで、異常判定回路は、この巻線に流れる電流の積分値に相当するコンデンサの端子電圧に基づいてインダクタンスの変化を検出する。すなわち、異常判定回路は、駆動パルスの出力後、コンデンサの端子電圧としきい値電圧とを比較し、その結果に基づいて巻線の異常を判定する。これにより、例えば部分的な巻線間ショートといった駆動電流に大きな変化を伴わないモータの異常を検出することができる。なお、請求項10記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項2記載の手段によれば、一方の直流電源線を低電位側の直流電源線とし且つ一方のスイッチング素子を高電位側のスイッチング素子としている。つまり、モータの巻線を介して流れる電流によりコンデンサの充電を行う。モータにおいて巻線間ショートなどの異常が生じている場合、巻線のインダクタンスは正常な場合と比べて小さくなる。巻線のインダクタンスが小さくなると、コンデンサを充電する電流は大きくなる。このため、充電後のコンデンサの端子電圧は正常な場合と比べて高くなる。従って、異常判定回路は、充電後の端子電圧がしきい値電圧より高い場合に巻線が異常であると判定する。このように、コンデンサの充電を行う構成により、巻線のインダクタンスの変化を検出できる。なお、請求項11記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項3記載の手段によれば、コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路の低電位側のスイッチング素子をオンさせてコンデンサの電荷を初期化する。このように、モータ駆動回路に元々存在する回路を用いて電荷の初期化(放電)を行うので、この初期化のための構成を新たに設ける必要がなくなる。なお、請求項12記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項4記載の手段によれば、一方の直流電源線を低電位側の直流電源線とし且つ一方のスイッチング素子を低電位側のスイッチング素子としている。つまり、モータの巻線を介して流れる電流によりコンデンサの放電を行う。モータにおいて巻線間ショートなどの異常が生じている場合、巻線のインダクタンスは正常な場合と比べて小さくなる。巻線のインダクタンスが小さくなると、コンデンサを放電する電流は大きくなる。このため、放電後のコンデンサの端子電圧は正常な場合と比べて低くなる。従って、異常判定回路は、放電後の端子電圧がしきい値電圧より低い場合に巻線が異常であると判定する。このように、コンデンサの放電を行う構成により、巻線のインダクタンスの変化を検出できる。なお、請求項13記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項5記載の手段によれば、コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路の高電位側のスイッチング素子をオンさせてコンデンサの電荷を初期化する。このように、モータ駆動回路に元々存在する回路を用いて電荷の初期化(充電)を行うので、この初期化のための構成を新たに設ける必要がなくなる。なお、請求項14記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項6記載の手段によれば、異常判定回路は、コンデンサの端子電圧と第1のしきい値電圧およびこの第1のしきい値電圧より低い第2のしきい値電圧とを比較し、端子電圧が第1のしきい値電圧より高い場合または第2のしきい値電圧より低い場合に巻線が異常であると判定する。つまり、異常判定回路は、コンデンサの端子電圧が正常な範囲内にあるか否かに基づいて異常を判定する。例えば、いずれかのスイッチング素子が短絡状態で故障した場合などモータの巻線が直流電源線と短絡すると、通電制御回路によるコンデンサへの通電が正常に行われず、端子電圧が正常な範囲から外れる。このため、巻線がいずれかの直流電源線と短絡するような異常(例えばデットショート)を精度よく検出できる。また、スイッチング素子の異常(例えばリーク電流の発生)など、端子電圧が変化しない異常について検出できる。なお、請求項15記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項7記載の手段によれば、しきい値電圧生成回路は、一対の直流電源線から供給される直流電圧に基づいてしきい値電圧を生成する。また、通電制御回路によるコンデンサへの通電は上記直流電圧に基づいて行われる。従って、この直流電圧が変動した場合にはコンデンサの端子電圧も変動する。コンデンサの端子電圧が巻線のインダクタンス以外の要因により変化することは異常判定の精度低下に繋がる。これに対し、本手段によれば、しきい値電圧が直流電圧と同様に変動するように構成されているため、直流電圧の変動による異常判定の精度低下を抑制できる。なお、請求項16記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項7記載の手段では、直流電圧が短時間において変動した場合、コンデンサへの通電を行っている期間と、端子電圧としきい値電圧とを比較している期間とにおいて、直流電圧の電圧値が異なる可能性がある。請求項8記載の手段を採用すれば、電圧比較回路がしきい値電圧の所定期間における平均値とコンデンサの端子電圧とを比較するので、上記直流電圧の短時間における変動による異常判定の精度低下を抑制できる。なお、請求項17記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
請求項9記載の手段によれば、しきい値電圧生成回路により生成されるしきい値電圧の電圧値を調整可能とした。このため、巻線の異常判定を少なくとも1回実行した後、その結果に基づいてしきい値電圧の電圧値の調整を行えば、モータの巻線のインダクタンス、駆動パルスによるスイッチング素子のオン時間などの回路特性のばらつきによる異常判定の精度低下を抑制できる。なお、請求項18記載の方法によっても、上記同様の作用および効果が得られる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1および図2を参照しながら説明する。
図1は、DCモータ1(以下、モータ1という)を駆動するモータ駆動回路2の構成を示している。モータ駆動回路2には、バッテリ3から一対の直流電源線である電源線4およびグランド線5を介して例えば12Vの直流電圧VBが供給される。モータ駆動回路2は、ハーフブリッジ回路6、7、制御回路8、ゲートドライバ9〜12、駆動パルス生成回路13、バッファ14、コンパレータ15、16、判定回路17、コンデンサC1および抵抗R1〜R7を備えている。上記各構成要素のうち、コンデンサC1を除くものは、半導体集積回路(IC)として構成されている。なお、モータ駆動回路2は、コンデンサC1を含めてIC化してもよいし、ディスクリート部品により構成してもよい。
モータ駆動回路2の主回路は、電源線4とグランド線5との間にそれぞれ設けられたハーフブリッジ回路6、7の出力端子T1、T2を介してモータ1の両端子間(巻線)に駆動電圧を印加するHブリッジ回路として構成されている。ハーフブリッジ回路6は、出力端子T1を挟んで直列に接続されたトランジスタQ1、Q2およびこれに付随する還流ダイオードD1、D2から構成されている。ハーフブリッジ回路7も同様に、トランジスタQ3、Q4および還流ダイオードD3、D4から構成されている。高電位側のトランジスタQ1、Q3はPチャネル型のMOSFETであり、低電位側のトランジスタQ2、Q4はNチャネル型のMOSFETである(いずれもスイッチング素子に相当)。
制御回路8は、外部より与えられる指令に基づいて制御信号S1〜S4を出力する。ゲートドライバ9〜12は、制御回路8から出力される制御信号S1〜S4に応じてそれぞれゲート駆動信号を出力する。各ゲート駆動信号は、ゲート充電電流制限用の抵抗R1〜R4を介してトランジスタQ1〜Q4のゲートに与えられる。トランジスタQ1〜Q4は、各ゲート駆動信号に応じてオンまたはオフされる。このようにして、モータ1の巻線に印加される駆動電圧が切り替えられ、その回転状態(正転、逆転、ストップ、ブレーキ)が制御されるようになっている。
コンデンサC1は、ハーフブリッジ回路6の出力端子T1とグランド線5との間に設けられている。コンデンサC1は、トランジスタQ1〜Q4のオン/オフに応じて充電または放電させることが可能になっている。従って、コンデンサC1は、充電または放電が行われると、その端子電圧Vcがグランド線5(低電位側の直流電源線)の電位(0V)と電源線4(高電位側の直流電源線)の電位(12V)との間で変動する。
駆動パルス生成回路13は、コンデンサC1の充電を行う通電制御(後述する)を実行する際、トランジスタQ3を所定時間だけオンさせる駆動パルスPdを生成する。この所定時間は、コンデンサC1の充電電流によりモータ1が回転してしまうことがなく且つコンデンサC1が満充電されないような短い時間に設定することが望ましい。このため、本実施形態では、上記所定時間を5μsとしている。駆動パルスPdは、トランジスタQ3をオフ可能な電圧(例えば12V)から5μsだけトランジスタQ3をオン可能な電圧(例えば0V)に変化するパルスである(図2(b)参照)。なお、駆動パルスPdのパルス幅は、回路特性や後述するモータ1の異常判定基準などに応じて適宜変更可能である。
駆動パルス生成回路13は、後述する判定回路17からの指令に基づいて駆動パルスPdを出力する。出力された駆動パルスPdは、バッファ14を介してトランジスタQ3のゲートに直接与えられる。このように駆動パルスPdを抵抗R3を介さずに直接ゲートに与えることにより、トランジスタQ3を設定した所定時間(5μs)だけ精度よくオンさせることができる。なお、上記したコンデンサC1の充電を行わない通常動作時における駆動パルス生成回路13の出力は、ゲートドライバ11によるトランジスタQ3の駆動に影響を与えない状態(例えばハイインピーダンス状態)に設定されている。
電源線4およびグランド線5間には、抵抗R5〜R7の直列回路が接続されている。抵抗R5およびR6の相互接続点N1の電圧は、第1のしきい値電圧Vth1としてコンパレータ15の非反転入力端子に与えられている。抵抗R6およびR7の相互接続点N2の電圧は、第2のしきい値電圧Vth2としてコンパレータ16の反転入力端子に与えられている。このように、抵抗R5〜R7は、電源線4およびグランド線5を介して供給される直流電圧VBを分圧して各しきい値電圧を生成するしきい値電圧生成回路に相当する。なお、抵抗R5〜R7は、電源線4およびグランド線5間に設けなくてもよい。つまり、直流電圧VB以外の直流電圧に基づいてしきい値電圧を生成する構成でもよい。
抵抗R5〜R7は、例えばレーザトリミングによりその抵抗値を調整可能に構成されており、分圧比の調整が可能となっている。つまり、抵抗R5〜R7は、調整手段としての機能を有している。また、抵抗R5〜R7による分圧比の初期値は、後述するモータ1の異常判定基準に応じて設定される。本実施形態では、例えば第1のしきい値電圧Vth1が約5.8Vとなり、第2のしきい値電圧Vth2が約4.8Vとなるような分圧比に設定されている。なお、抵抗値の調整方法については、レーザトリミングに限らず、例えば可変抵抗器を用いてもよい。
コンパレータ15の反転入力端子およびコンパレータ16の非反転入力端子は、いずれも出力端子T1に接続されている。従って、コンパレータ15、16は、コンデンサC1の端子電圧Vcと、第1のしきい値電圧Vth1、第2のしきい値電圧Vth2とを比較する電圧比較回路に相当する。コンパレータ15、16は、電源線4およびグランド線5を介して直流電圧VBの供給を受けて動作し、各入力電圧の比較結果に応じて12V(Hレベル)または0V(Lレベル)となる出力信号Sa、Sbを判定回路17に出力する。
判定回路17は、本発明の通電制御回路として機能する。すなわち、判定回路17は、制御回路8に指令信号を出力し、トランジスタQ1〜Q4を全てオフさせた後、トランジスタQ2のみをオンさせる。これにより、コンデンサC1の両端子が短絡されてコンデンサC1の放電が行われる(電荷初期化制御)。また、判定回路17は、電荷初期化制御の実行後、トランジスタQ1〜Q4を全てオフさせた状態で駆動パルス生成回路13に指令信号を出力して駆動パルスPdを出力させる。これにより、所定時間(5μs)だけトランジスタQ3がオンし、バッテリ3、電源線4、トランジスタQ3、モータ1の巻線、コンデンサC1、グランド線5、バッテリ3という通電経路が形成されてコンデンサC1の充電が行われる(通電制御)。
また、判定回路17は、本発明の異常判定回路としても機能する。すなわち、判定回路17は、上記通電制御において駆動パルスPdが出力された後、コンパレータ15、16の出力信号Sa、Sbのレベルを確認する。判定回路17は、出力信号Sa、SbのいずれかがLレベルになった場合、つまり端子電圧Vcが第1のしきい値電圧Vth1より高い場合または端子電圧Vcが第2のしきい値電圧Vth2より低い場合に巻線に異常が生じていると判定する。判定回路17は、巻線に異常が生じていると判定すると、異常検出信号を制御回路8に出力する。制御回路8は、異常検出信号が与えられるとトランジスタQ1〜Q4のオン駆動を禁止する。
次に、本実施形態におけるモータ1の異常判定方法について説明する。
例えばモータ1において巻線間ショートなどの異常が生じている場合、巻線のインダクタンスLは異常が発生していない正常な場合と比べて変化する。従って、このインダクタンスLの変化を検出できれば、巻線間ショートなどの異常を判定することができる。巻線のインダクタンスLは、巻線に流れる電流の傾きをdi/dtとし、巻線に印加される電圧をVLとすれば、下記(1)式のように表される。
VL=L・di/dt …(1)
上記(1)に示すとおり、インダクタンスLは、電流の傾きdi/dtと電圧VLとを検出することで求められる。しかし、電流の傾きdi/dtを精度よく検出することは難しい。そこで、本実施形態では、電流の傾きdi/dtを直接的に検出することなく、コンデンサC1の充電後の端子電圧Vcに基づいてインダクタンスLの変化を検出するようにしている。すなわち、モータ1の巻線およびコンデンサC1を含む通電経路に直流電圧VBを所定時間だけ印加し、これにより巻線を介して流れる電流によってコンデンサC1の充電を行う。この場合におけるコンデンサC1の端子電圧Vcは、下記(2)、(3)式のとおり表される。
Vc=VB−L・di/dt …(2)
Vc=1/C・∫i・dt …(3)
また、還流モードにおけるコンデンサC1の端子電圧Vcは、下記(4)式のとおり表される。ただし、VFは還流ダイオードD4の順方向電圧を示す。
Vc=−VF−L・di/dt …(4)
(2)式における直流電圧VBは一定値(バッテリ3における電圧変動を無視した場合)である。これらの式から、所定時間充電を行った後のコンデンサC1の端子電圧Vcは、インダクタンスLの値に応じて定まることになる。このようなことから、本実施形態では、上記したようにコンデンサC1を充電した後、その端子電圧Vcに基づいてインダクタンスLの変化を検出するようにしている。
続いて、モータ駆動回路2の上記異常判定方法を用いた異常判定動作について図2も参照して説明する。図2は、通電制御を実行してコンデンサC1の充電を行う場合をシミュレーションした結果であり、(a)は端子電圧Vcの波形、(b)は駆動パルスPdの波形を示している。図2(a)において、波形Aは正常な状態を示し、波形Bは巻線間ショートなどの異常が生じている状態を示している。なお、上記シミュレーションは、コンデンサC1の静電容量を0.1μFとし、正常な状態の巻線のインダクタンスの値を1mHとし、異常が生じた状態の巻線のインダクタンスの値を0.5mHとし、直流電圧VBの電圧値を12Vとし、駆動パルスPdのパルス幅を5μsとした条件で行った。
コンデンサC1の充電を行った後の端子電圧Vcに基づいて判定回路17が異常判定を行うため、充電前にコンデンサC1の電荷を初期化(端子電圧Vcを初期化)しておく必要がある。このため、判定回路17は、異常判定に先立って、前述の電荷初期化制御を実行する。これにより、コンデンサC1の両端子が短絡され、コンデンサC1の電荷がゼロ(端子電圧Vcが0V)となる(図2の時刻t0〜t1の期間)。
その後、判定回路17は、前述の通電制御を実行する。これにより、駆動パルス生成回路13からパルス幅が5μsの駆動パルスPd(図2(b)参照)が出力され、トランジスタQ3が5μs間オンされる。トランジスタQ3がオンしている期間、モータ1の巻線およびコンデンサC1を含む通電経路に直流電圧VBが印加される(時刻t1〜t2の期間)。これにより、巻線を介して流れる電流によってコンデンサC1の充電が行われる。この巻線を流れる電流は、直流電圧VBの印加が停止された後(時刻t2以降)も、時刻t1〜t2の期間に巻線に蓄えられたエネルギーによりグランド線5、還流ダイオードD4、モータ1の巻線、コンデンサC1、グランド線5という経路で流れ続ける。これに伴い、コンデンサC1の端子電圧Vcが上昇を続ける。
モータ1の巻線からコンデンサC1に全てのエネルギーが移送されると、上記電流がゼロとなり端子電圧Vcの上昇は停止する。この端子電圧Vcの上昇が停止するのは、正常な状態のモータ1の場合には時刻t4の時点であり、そのときの電圧値は約5.3Vである(図2(a)の波形A参照)。また、巻線間ショートなどの異常が生じているモータ1の場合には時刻t3の時点であり、そのときの電圧値は、約7.7Vである(図2(a)の波形B参照)。なお、前述した第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2の電圧値は、この正常な状態の充電後における端子電圧Vcの電圧値である5.3Vを基準として+10%および−10%となるように設定したものである。
判定回路17は、駆動パルスPdの出力後、所定時間経過すると、コンパレータ15、16の出力信号Sa、Sbを確認する。この所定時間は、コンデンサC1の充電時間、つまりコンデンサC1の静電容量、巻線のインダクタンス値、直流電圧VBの電圧値、駆動パルスPdのパルス幅などの回路特性に基づいて決定する。本実施形態では、端子電圧Vcの上昇が停止している期間に、判定回路17が出力信号Sa、Sbを確認できるように上記所定時間を設定する。なお、上記所定時間は、端子電圧Vcの上昇中に判定回路17が出力信号Sa、Sbの確認を行うように設定してもよい。この場合、第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2を、端子電圧Vcの上昇中に異常判定可能な値に変更すればよい。
モータ1の巻線が正常な場合(図2(a)の波形A参照)、前述したように端子電圧Vcは、約5.3Vであり、第1のしきい値電圧Vth1より低く且つ第2のしきい値電圧Vth2より高い。このため、出力信号Sa、SbがいずれもHレベルとなり、判定回路17はモータ1が正常であると判定する。一方、モータ1の巻線に異常が生じている場合(図2(a)の波形B参照)、前述したように端子電圧Vcは、約7.8Vであり、第1のしきい値電圧Vth1より高い。このため、出力信号SaがLレベルとなり、判定回路17はモータ1に異常が生じていると判定する。
図2には示していないが、トランジスタQ1が短絡状態で故障している場合など、モータ1の巻線が電源線4と短絡している場合、コンデンサC1が充電され続ける。従って、端子電圧Vcは、ほぼ12Vであり、第1のしきい値電圧Vth1より高い。このため、出力信号SaがLレベルとなり、判定回路17はモータ1に異常が生じていると判定する。また、トランジスタQ2が短絡状態で故障している場合など、モータ1の巻線がグランド線5と短絡している場合、コンデンサC1が充電されない。従って、端子電圧Vcは、ほぼ0Vであり、第2のしきい値電圧Vth2より低い。このため、出力信号SbがLレベルとなり、判定回路17はモータ1に異常が生じていると判定する。
以上説明したとおり、本実施形態のモータ駆動回路2は、モータ1の巻線を介して流れる電流により、モータ1の一方の端子とグランド線5との間に設けられたコンデンサC1の充電を行い、充電後のコンデンサC1の端子電圧Vcの電圧値に基づいて、モータ1の巻線のインダクタンスの変化を検出する。これにより、部分的な巻線間ショートなど駆動電流に大きな変化を伴わない異常を検出することができる。
判定回路17は、端子電圧Vcが第1のしきい値電圧Vth1より高い場合または端子電圧Vcが第2のしきい値電圧Vth2より低い場合、つまり端子電圧Vcが正常な範囲内にない場合に巻線に異常が生じていると判定する。このため、巻線が電源線4やグランド線5と短絡する異常(デッドショート)についても精度よく検出することができる。
電荷初期化制御を実行する際、コンデンサC1が接続されたハーフブリッジ回路6の低電位側のトランジスタQ2をオンさせることでコンデンサC1の両端子を短絡して電荷をゼロにするようにした。つまり、モータ駆動回路2に元々設けられている構成を用いて電荷の初期化を行うので、この初期化のための構成を新たに設ける必要がなくなる。
コンデンサC1の充電は、バッテリ3から電源線4およびグランド線5を介して供給される直流電圧VBに基づいて行われる。従って、直流電圧VBが変動した場合には、充電後の端子電圧Vcの電圧値も変動してしまい、異常判定の精度が低下する可能性がある。そこで、本実施形態では、この直流電圧VBを抵抗R5〜R7により分圧することで第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2を生成した。このようにすれば、直流電圧VBが変動した場合には第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2もこれと同様に変動する。これにより、直流電圧VBの変動による異常判定の精度低下を抑制することができる。
抵抗R5〜R7による分圧比、つまり第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2の電圧値を調整可能とした。このため、モータ駆動回路2を製造する際の検査工程において、正常な状態のモータ1を用いて異常判定を少なくとも1回実行し、その際の端子電圧Vcの電圧値に基づいて第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2の電圧値を調整すれば、コンデンサC1の静電容量、駆動パルスPdのパルス幅などの回路特性のばらつきによる異常判定の精度低下を抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、第1の実施形態に対して電荷初期化制御および通電制御の内容を変更した本発明の第2の実施形態について図3を参照しながら説明する。
図3は、第1の実施形態における図1相当図であり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。モータ駆動回路21は、第1の実施形態のモータ駆動回路2に対し、駆動パルス生成回路13および判定回路17に替えて駆動パルス生成回路22および判定回路23を備えている点と駆動パルスの供給先とが異なる。
駆動パルス生成回路22は、コンデンサC1の放電を行う通電制御(後述する)を実行する際、トランジスタQ4を所定時間だけオンさせる駆動パルスPd’を生成する。この駆動パルスPd’は、第1の実施形態における駆動パルスPdの極性を反転させたものであり、バッファ14を介してトランジスタQ4のゲートに直接与えられている。
判定回路23(通電制御回路および異常判定回路に相当)が実行する電荷初期化制御および通電制御の内容は、第1の実施形態における判定回路17が行う制御とは以下のように異なる。すなわち、判定回路23は、制御回路8に指令信号を出力し、トランジスタQ1〜Q4を全てオフさせた後、トランジスタQ1のみをオンさせる。これにより、コンデンサC1の端子間に直流電圧VBが印加されてコンデンサC1の充電が行われる(電荷初期化制御)。また、判定回路23は、電荷初期化制御の実行後、トランジスタQ1〜Q4を全てオフさせた状態で駆動パルス生成回路22に指令信号を出力して駆動パルスPd’を出力させる。これにより、所定時間(5μs)だけトランジスタQ4がオンし、コンデンサC1、モータ1の巻線、トランジスタQ4、グランド線5、コンデンサC1という通電経路が形成されてコンデンサC1の放電が行われる(通電制御)。
次に、上記構成のモータ駆動回路21の異常判定動作について説明する。
判定回路23は、異常判定に先立って、前述の電荷初期化制御を実行する。これにより、コンデンサC1の端子間に直流電圧VBが印加され、コンデンサC1の端子電圧Vcが12Vとなる。その後、判定回路23は前述の通電制御を実行する。これにより、駆動パルス生成回路22から駆動パルスPd’が出力され、トランジスタQ4が5μs間オンされる。トランジスタQ4がオンしている期間、モータ1の巻線を介してコンデンサC1の両端子が短絡される。これにより、巻線を介して流れる電流によってコンデンサC1の放電が行われる。この巻線を流れる電流は、駆動パルスPd’の出力が停止された後も、コンデンサC1の両端子が短絡されていた期間に巻線に蓄えられたエネルギーによりコンデンサC1、モータ1の巻線、還流ダイオードD3、電源線4、バッテリ3、グランド線5、コンデンサC1という経路で流れ続ける。これに伴い、コンデンサC1の端子電圧Vcは低下し続ける。
モータ1の巻線からバッテリ3に全てのエネルギーが移送されると、上記電流がゼロとなり端子電圧Vcの低下は停止する。判定回路23は、駆動パルスPd’の出力後、所定時間経過すると、コンパレータ15、16の出力信号Sa、Sbを確認する。判定回路23は、第1の実施形態と同様、出力信号Sa、SbのいずれかがLレベルである場合、つまり端子電圧Vcが第1のしきい値電圧Vth1より高い場合または端子電圧Vcが第2のしきい値電圧Vth2より低い場合に巻線に異常が生じていると判定する。なお、第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2の電圧値は、本実施形態のモータ駆動回路21の回路特性に応じて変更されているものとする。
以上説明したとおり、本実施形態のモータ駆動回路21は、モータ1の巻線を介して流れる電流により、モータ1の一方の端子とグランド線5との間に設けられたコンデンサC1の放電を行い、放電後のコンデンサC1の端子電圧Vcの電圧値に基づいて、モータ1の巻線のインダクタンスの変化を検出する。これにより、第1の実施形態と同様、部分的な巻線間ショートなど駆動電流に大きな変化を伴わない異常を検出することができる。
電荷初期化制御を実行する際、コンデンサC1が接続されたハーフブリッジ回路6の高電位側のトランジスタQ1をオンさせることでコンデンサC1の端子間に直流電圧VBを印加し、コンデンサC1の電荷を初期化するようにした。つまり、第1の実施形態と同様、モータ駆動回路21に元々設けられている構成を用いて電荷の初期化を行うので、この初期化のための構成を新たに設ける必要がなくなる。
(第3の実施形態)
以下、第1の実施形態に対して電圧比較回路の構成を変更した本発明の第3の実施形態について図4および図5を参照しながら説明する。
図4は、第1の実施形態における図1相当図であり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。モータ駆動回路31は、第1の実施形態のモータ駆動回路2に対し、コンパレータ15、16に替えてA/D変換回路32を備えている点と、判定回路17に替えて判定回路33およびメモリ34を備えている点とが異なる。A/D変換回路32は、コンデンサC1の端子電圧Vc、第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2を入力としてA/D変換を実行し、各入力電圧に対応するデジタル変換値Dc、Dth1およびDth2を判定回路33に出力する。
判定回路33(通電制御回路および異常判定回路に相当)は、デジタル変換値Dth1、Dth2の所定期間における平均値を算出する平均値算出手段としての機能を有している。この算出された平均値はメモリ34に格納され、順次更新される。また、判定回路33は、メモリ34に格納された調整値に基づいて、デジタル変換値Dth1、Dth2の値を調整する機能を有している。このように、本実施形態では、判定回路33およびメモリ34により、しきい値電圧の電圧値を調整可能とする調整手段35が構成される。
判定回路33は、通電制御において駆動パルスPdが出力された後、デジタル変換値Dcと、メモリ34に格納されたデジタル変換値Dth1、Dth2の平均値とをそれぞれ比較する。判定回路33は、その比較結果に基づいて端子電圧Vcが第1のしきい値電圧Vth1より高い場合または端子電圧Vcが第2のしきい値電圧Vth2より低い場合に巻線に異常が生じていると判定する。このように、本実施形態では、A/D変換回路32および判定回路33により、電圧比較回路36が構成される。
上記構成のように、コンデンサC1の端子電圧Vc、第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2をA/D変換し、そのデジタル変換値に基づいて、モータ1の巻線のインダクタンスの変化を検出するようにしても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
第1の実施形態のモータ駆動回路2では、バッテリ3からの直流電圧VBが短時間で変動した場合、コンデンサC1の充電を実行している期間と、コンパレータ15、16が比較動作を実行している期間とにおいて、直流電圧VBの電圧値が異なる可能性があった。そこで、本実施形態のモータ駆動回路31は、所定期間における第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2の平均値を算出し、この平均値と端子電圧Vcとを比較するようにした。これにより、直流電圧VBの短い期間における変動による異常判定の精度低下を抑制することができる。
上記したとおり、モータ駆動回路31は、メモリ34に格納されたデジタル変換値Dth1、Dth2の調整値に基づいて各しきい値電圧Vth1、Vth2を調整可能としている。以下では、この調整値の設定方法について、モータ駆動回路31の製造工程の一部を概略的に示す図5を参照して説明する。まず、正常な状態のモータ1とモータ駆動回路31とを組み付ける(ステップS1〜S3)。その後、モータ駆動回路31において異常判定動作を実行する。これにより、駆動パルスPdが出力される(ステップS4)。そして、コンデンサC1の端子電圧Vcを測定し(ステップS5)、その電圧値に基づいてデジタル変換値Dth1、Dth2の値を調整し(ステップS6)、その調整値をメモリ34に書き込む(ステップS7)。これにより、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、回路特性のばらつきによる異常判定の精度低下を抑制することができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図6を参照しながら説明する。
図6は、第1の実施形態における図1相当図であり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。モータ駆動回路41は、第1の実施形態におけるモータ駆動回路2に対し、ハーフブリッジ回路42、ゲートドライバ43、44、スイッチ回路45および抵抗R41、R42を備えている点が異なる。
ハーフブリッジ回路42は、ハーフブリッジ回路6、7と同様に、トランジスタQ41、Q42(いずれもスイッチング素子に相当)および還流ダイオードD41、D42から構成されている。ゲートドライバ43、44は、制御回路8から出力される制御信号S5、S6に応じてそれぞれゲート駆動信号を出力する。各ゲート駆動信号は、ゲート充電電流制限用の抵抗R41、R42を介してトランジスタQ41、Q42のゲートに与えられる。このような構成により、モータ駆動回路41は、3つのハーフブリッジ回路6、7、42の出力端子T1、T2、T41を介して三相のモータ46のU相巻線47u、V相巻線47vおよびW相巻線47wに駆動電圧を印加する構成となっている。
駆動パルス生成回路13から出力される駆動パルスPdは、バッファ14およびスイッチ回路45を介してトランジスタQ3またはQ41のゲートに直接与えられる。スイッチ回路45の切り替えは、判定回路17により制御される。判定回路17は、巻線47u〜47wのうち、異常判定の対象とする巻線に応じてスイッチ回路45を切り替える。具体的には、判定回路17は、巻線47uおよび47vの異常判定を行う場合には駆動パルスPdをトランジスタQ41に供給し、巻線47vおよび47wの異常判定を行う場合には駆動パルスPdをトランジスタQ3に供給するようにスイッチ回路45を切り替える。
次に、上記構成のモータ駆動回路41の異常判定動作について説明する。
本実施形態では、三相のモータ46の各巻線47u〜47wの異常を判定するために、第1の実施形態における異常判定動作を2回行うことになる。つまり、例えば、1回目の異常判定動作で巻線47uおよび47vの異常判定を行い、2回目の異常判定動作で巻線47vおよび47wの異常判定を行うことで、全ての巻線47u〜47wの異常判定を実行可能としている。
1回目の異常判定動作を実行する際、判定回路17は、駆動パルスPdがトランジスタQ41に供給されるようにスイッチ回路45を切り替える。その後、判定回路17は、第1の実施形態と同様、電荷初期化制御を実行した後、通電制御を実行する。これにより、駆動パルス生成回路13から駆動パルスPdが出力され、トランジスタQ41が5μs間オンされる。トランジスタQ41がオンしている期間、巻線47uおよび47vを介して流れる電流によってコンデンサC1の充電が行われる。
判定回路17は、駆動パルスPdの出力後、所定時間経過すると、コンパレータ15、16の出力信号Sa、Sbを確認し、第1の実施形態と同様の判断により、巻線47uおよび47vの異常を判定する。なお、第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2の電圧値は、本実施形態のモータ駆動回路41およびモータ46の回路特性に応じて変更されているものとする。続いて、2回目の異常判定動作を実行する際、判定回路17は、駆動パルスPdがトランジスタQ3に供給されるようにスイッチ回路45を切り替える。その後、判定回路17は、1回目と同様に、巻線47vおよび47wの異常を判定する。
以上説明したとおり、本実施形態のモータ駆動回路41によれば、駆動対象とするモータが三相のモータ46の場合でも、モータ46の各巻線47u〜47wのうち、いずれか2つを介して流れる電流により、コンデンサC1の充電を行い、充電後のコンデンサC1の端子電圧Vcの電圧値に基づいて、上記2つの巻線のインダクタンスの変化を検出する。そして、同様に、別の組み合わせの2つの巻線のインダクタンスの変化についても検出する。これにより、全ての巻線47u〜47wについて、第1の実施形態と同様、部分的な巻線間ショートなど駆動電流に大きな変化を伴わない異常を検出することができる。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について図7を参照しながら説明する。
図7は、第4の実施形態における図6相当図であり、第4の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。モータ駆動回路51は、第4の実施形態のモータ駆動回路41に対し、コンパレータ52、53およびコンデンサC51を備えている点と、スイッチ回路45が省かれて駆動パルスPdがトランジスタQ3のゲートに直接与えられている点とが異なる。
コンデンサC51は、ハーフブリッジ回路42の出力端子T41とグランド線5との間に設けられている。コンパレータ52の非反転入力端子には第1のしきい値電圧Vth1が与えられており、コンパレータ53の反転入力端子には第2のしきい値電圧Vth2が与えられている。コンパレータ52の反転入力端子およびコンパレータ53の非反転入力端子は、いずれも出力端子T41に接続されている。従って、コンパレータ52、53は、コンデンサC51の端子電圧Vc’と、第1のしきい値電圧Vth1、第2のしきい値電圧Vth2とを比較する電圧比較回路に相当する。コンパレータ52、53は、電源線4およびグランド線5を介して直流電圧VBの供給を受けて動作し、各入力電圧の比較結果に応じて12V(Hレベル)または0V(Lレベル)となる出力信号Sa’、Sb’を判定回路17に出力する。
次に、上記構成のモータ駆動回路51の異常判定動作について説明する。
本実施形態では、2つのコンデンサC1、C51に対し、それぞれ2つの巻線を介して流れる電流により充電を行い、その充電後の各端子電圧Vc、Vc’の電圧値に基づいて全ての巻線47u〜47wの異常判定を以下のように実行する。
判定回路17は、異常判定に先立って、コンデンサC1、C51の電荷を初期化する電荷初期化制御を実行する。コンデンサC1の電荷初期化については第1の実施形態と同様である。判定回路17は、コンデンサC51の電荷を初期化するために、制御回路8を介して、トランジスタQ1〜Q4、Q41およびQ42をオフした後、トランジスタQ42をオンさせる。これにより、コンデンサC51の両端子が短絡され、コンデンサC51の電荷がゼロ(端子電圧Vc'が0V)となる。
判定回路17は、上記電荷初期化制御を実行した後、第1の実施形態と同様の通電制御を実行する。これにより、駆動パルス生成回路13から駆動パルスPdが出力され、トランジスタQ3が5μs間オンされる。トランジスタQ3がオンしている期間、巻線47wおよび47vを介して流れる電流によってコンデンサC1の充電が行われるとともに、巻線47wおよび47uを介して流れる電流によってコンデンサC51の充電が行われる。
判定回路17は、駆動パルスPdの出力後、所定時間経過すると、コンパレータ15、16の出力信号Sa、Sbを確認し、第1の実施形態と同様の判断により、巻線47wおよび47vの異常を判定する。また、判定回路17は、コンパレータ52、53の出力信号Sa’、Sb’を確認し、上記同様の判断により、巻線47wおよび巻線47uの異常を判定する。なお、第1のしきい値電圧Vth1および第2のしきい値電圧Vth2の電圧値は、本実施形態のモータ駆動回路51の回路特性に応じて変更されているものとする。
以上説明したとおり、本実施形態のモータ駆動回路51によっても、駆動対象とするモータが三相のモータ46の場合でも全ての巻線47u〜47wについて、第1の実施形態と同様、部分的な巻線間ショートなど駆動電流に大きな変化を伴わない異常を検出することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
上記各実施形態では、2つのしきい値電圧Vth1およびVth2を用い、端子電圧Vcが正常な範囲内にあるか否かにより異常を判定する構成であったが、これに限らず、1つのしきい値電圧のみを用い、端子電圧Vcがしきい値電圧より高い(または低い)か否かにより異常を判定する構成としてもよい。
しきい値電圧を調整する調整手段としての機能は、回路特性のばらつきによる異常判定の精度低下が問題にならない場合には設けなくてもよい。つまり、抵抗R5〜R7は固定の抵抗値を有するものでもよい。また、第3の実施形態における判定回路33およびメモリ34は、調整手段35としての機能を備えなくてもよい。
直流電圧VBの短い期間の変動による異常判定の精度低下が問題にならない場合、第3の実施形態における判定回路33は、デジタル変換値Dcとデジタル変換値Dth1およびDth2とを直接比較する構成でもよい。つまり、判定回路33は、平均値算出手段としての機能を備えなくてもよい。
電荷初期化制御は、ハーフブリッジ回路のトランジスタを用いて行う構成に限らず、例えばコンデンサの電荷を強制的に放電(または充電)するための放電回路(または充電回路)を設け、この回路を用いてコンデンサの電荷を初期化してもよい。
コンデンサC1、C51は、ハーフブリッジ回路の出力端子と電源線4との間に設けてもよい。この場合、通電制御時に駆動パルスを印加してオンさせるトランジスタを変更すればよい。
ハーフブリッジ回路を構成するスイッチング素子は、MOSFETに限らず、例えばバイポーラトランジスタやIGBTを用いてもよい。
本発明は、複数のハーフブリッジ回路を介して駆動電圧を印加する構成であれば、DCモータまたは3相モータを駆動するモータ駆動回路に限らず、例えば3相以外の多相モータを駆動するモータ駆動回路にも適用可能である。この場合、モータの相数に応じたハーフブリッジ回路を備えた構成とすればよい。
本発明の第1の実施形態を示すモータ駆動回路の構成図 通電制御のシミュレーション結果を示しており、(a)はコンデンサの端子電圧を示す図、(b)は駆動パルスの波形図 本発明の第2の実施形態を示す図1相当図 本発明の第3の実施形態を示す図1相当図 モータ駆動回路の製造工程の一部を概略的に示す図 本発明の第4の実施形態を示す図1相当図 本発明の第5の実施形態を示す図6相当図
符号の説明
図面中、1、46はモータ、2、21、31、41、51はモータ駆動回路、4は電源線(直流電源線)、5はグランド線(直流電源線)、6、7、42はハーフブリッジ回路、8は制御回路、13、22は駆動パルス生成回路、15、16、52、53はコンパレータ(電圧比較回路)、17、23は判定回路(通電制御回路、異常判定回路)、33は判定回路(通電制御回路、異常判定回路、平均値算出手段)、35は調整手段、36は電圧比較回路、47u〜47wは巻線、C1、C51はコンデンサ、D1〜D4、D41、D42は還流ダイオード、Q1〜Q4、Q41、Q42はトランジスタ(スイッチング素子)、R5〜R7は抵抗(しきい値電圧生成回路、調整手段)、T1、T2、T41は出力端子を示す。

Claims (18)

  1. 一対の直流電源線間に出力端子を挟んで直列に接続された2つのスイッチング素子およびこれに付随する還流ダイオードからなるハーフブリッジ回路を複数有するとともに、前記スイッチング素子の駆動を制御する制御回路を有し、前記ハーフブリッジ回路を介してモータの巻線に駆動電圧を印加するモータ駆動回路であって、
    いずれかのハーフブリッジ回路の出力端子と一方の直流電源線との間に接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路とは異なるハーフブリッジ回路の一方のスイッチング素子をオンさせる駆動パルスを生成する駆動パルス生成回路と、
    しきい値電圧を生成するしきい値電圧生成回路と、
    前記コンデンサの端子電圧と前記しきい値電圧とを比較する電圧比較回路と、
    前記コンデンサの電荷を初期化した上で前記制御回路により全てのスイッチング素子がオフされている期間に前記駆動パルス生成回路に駆動パルスを出力させる通電制御回路と、
    前記駆動パルスの出力後、前記電圧比較回路の出力信号に基づいて前記巻線の異常を判定する異常判定回路とを備えていることを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記一方の直流電源線は、低電位側の直流電源線であり、
    前記一方のスイッチング素子は、高電位側のスイッチング素子であり、
    前記異常判定回路は、前記コンデンサの端子電圧が前記しきい値電圧より高い場合に前記巻線が異常であると判定することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動回路。
  3. 前記通電制御回路は、前記コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路の低電位側のスイッチング素子をオンさせて当該コンデンサの電荷を初期化することを特徴とする請求項2記載のモータ駆動回路。
  4. 前記一方の直流電源線は、低電位側の直流電源線であり、
    前記一方のスイッチング素子は、低電位側のスイッチング素子であり、
    前記異常判定回路は、前記コンデンサの端子電圧が前記しきい値電圧より低い場合に前記巻線が異常であると判定することを特徴とする請求項1記載のモータ駆動回路。
  5. 前記通電制御回路は、前記コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路の高電位側のスイッチング素子をオンさせて当該コンデンサの電荷を初期化することを特徴とする請求項4記載のモータ駆動回路。
  6. 前記しきい値電圧は、第1のしきい値電圧と、この第1のしきい値電圧より低い第2のしきい値電圧とからなり、
    前記異常判定回路は、前記コンデンサの端子電圧が前記第1のしきい値電圧より高い場合または前記第2のしきい値電圧より低い場合に前記巻線が異常であると判定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のモータ駆動回路。
  7. 前記しきい値電圧生成回路は、前記一対の直流電源線から供給される直流電圧に基づいて前記しきい値電圧を生成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のモータ駆動回路。
  8. 前記電圧比較回路は、前記しきい値電圧の所定期間における平均値を算出する平均値算出手段を備えており、この算出された前記しきい値電圧の平均値と前記コンデンサの端子電圧とを比較することを特徴とする請求項7記載のモータ駆動回路。
  9. 前記しきい値電圧生成回路により生成される前記しきい値電圧の電圧値を調整可能とする調整手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のモータ駆動回路。
  10. 一対の直流電源線間に出力端子を挟んで直列に接続された2つのスイッチング素子およびこれに付随する還流ダイオードからなるハーフブリッジ回路を複数有するとともに、前記スイッチング素子の駆動を制御する制御回路を有し、前記ハーフブリッジ回路を介してモータの巻線に駆動電圧を印加するモータ駆動回路を用いたモータの異常判定方法であって、
    いずれかのハーフブリッジ回路の出力端子と一方の直流電源線との間に接続されたコンデンサの電荷を初期化した上で前記制御回路により全てのスイッチング素子がオフされている期間に、前記コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路とは異なるハーフブリッジ回路の一方の前記スイッチング素子をオンさせる駆動パルスを出力し、
    前記駆動パルスの出力後、前記コンデンサの端子電圧としきい値電圧とを比較し、その結果に基づいて前記巻線の異常を判定することを特徴とするモータの異常判定方法。
  11. 前記一方の直流電源線が低電位側の直流電源線であり且つ前記一方のスイッチング素子が高電位側のスイッチング素子である場合、
    前記コンデンサの端子電圧と前記しきい値電圧とを比較し、前記コンデンサの端子電圧が前記しきい値電圧より高い場合に前記巻線が異常であると判定することを特徴とする請求項10記載のモータの異常判定方法。
  12. 前記コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路の低電位側のスイッチング素子をオンさせて当該コンデンサの電荷を初期化することを特徴とする請求項11記載のモータの異常判定方法。
  13. 前記一方の直流電源線が低電位側の直流電源線であり且つ前記一方のスイッチング素子が低電位側のスイッチング素子である場合、
    前記コンデンサの端子電圧と前記しきい値電圧とを比較し、前記コンデンサの端子電圧が前記しきい値電圧より低い場合に前記巻線が異常であると判定することを特徴とする請求項10記載のモータの異常判定方法。
  14. 前記コンデンサが接続されたハーフブリッジ回路の高電位側のスイッチング素子をオンさせて当該コンデンサの電荷を初期化することを特徴とする請求項13記載のモータの異常判定方法。
  15. 前記しきい値電圧が第1のしきい値電圧およびこの第1のしきい値電圧より低い第2のしきい値電圧からなる場合、
    前記コンデンサの端子電圧と前記第1のしきい値電圧および前記第2のしきい値電圧とを比較し、
    前記コンデンサの端子電圧が前記第1のしきい値電圧より高い場合または前記第2のしきい値電圧より低い場合に前記巻線が異常であると判定することを特徴とする請求項10ないし14のいずれかに記載のモータの異常判定方法。
  16. 前記一対の直流電源線から供給される直流電圧に基づいて前記しきい値電圧を生成することを特徴とする請求項10ないし15のいずれかに記載のモータの異常判定方法。
  17. 前記しきい値電圧の所定期間における平均値を算出し、
    この算出された前記しきい値電圧の平均値と前記コンデンサの端子電圧とを比較した結果に基づいて前記巻線の異常を判定することを特徴とする請求項16記載のモータの異常判定方法。
  18. 前記巻線の異常判定を少なくとも1回実行した後、その結果に基づいて前記しきい値電圧の電圧値を調整することを特徴とする請求項10ないし17のいずれかに記載のモータの異常判定方法。
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