JP4961977B2 - 過電流保護回路 - Google Patents

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本発明は、電圧駆動形のスイッチング素子を流れる電流を制限する過電流保護回路に関する。
この種の過電流保護回路としては、例えば下記特許文献1に見られるように、スイッチング素子としての絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)のセンス端子から出力される微少電流(センス電流)がIGBTのコレクタ電流と相関を有することを利用して、IGBTに流れる電流を検出する保護回路も提案されている。同保護回路では、センス端子及びエミッタ間に接続される抵抗体における電圧降下量に基づき、IGBTを流れる電流を間接的に検出する。そして、電圧降下量を閾値電圧と比較することで、IGBTを流れる電流が閾値以上であるか否かを判断する。
更に、上記保護回路では、IGBTを流れる電流が第1の閾値以上となる継続期間が規定時間となることでIGBTを遮断し、また、IGBTを流れる電流が第1の閾値よりも大きい第2の閾値以上となることでIGBTを流れる電流を所定量に制限している。これにより、IGBTを流れる電流が過度に大きくなることを回避することができる。
特許第2643459号公報
ところで、IGBTをオン状態とするに際し、そのゲートに印加する電圧を可変設定する技術がある。ただし、この場合、IGBTを流れる電流の増加速度は、ゲートに印加される電圧に応じて変化する。このため、ゲートに印加される電圧が低電圧とされるときを想定して上記閾値電圧を定めたのでは、高電圧がゲートに印加される際にスイッチング素子を流れる電流の制限が間に合わないおそれがある。一方、ゲートに印加される電圧が高電圧とされるときを想定して上記閾値電圧を定めたのでは、低電圧がゲートに印加される際に未だ制限の必要のないときにスイッチング素子を流れる電流を制限してしまうおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電圧駆動形のスイッチング素子の導通制御端子に印加される電圧が可変設定される場合であれ、スイッチング素子を流れる電流をより適切に制限することのできる過電流保護回路を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項記載の発明は、導通制御端子に印加される電圧が可変設定される電圧駆動形のスイッチング素子について、該スイッチング素子を流れる電流を制限する過電流保護回路において、前記スイッチング素子を流れる電流が許容範囲を超えるか否かを判断する判断手段と、該判断手段により前記許容範囲を超えると判断されるとき、前記スイッチング素子を流れる電流を制限する制限手段とを備え、前記判断手段は、前記スイッチング素子を流れる電流と閾値とを比較する比較手段と、前記可変設定される電圧値が高いほど前記閾値を低く設定する閾値可変手段とを備え、前記スイッチング素子を流れる電流が前記閾値以上となるときに前記許容範囲を超えると判断することを特徴とする。
上記発明では、スイッチング素子を流れる電流と閾値との比較という簡易な手法にて、許容範囲を超えるか否かを判断することができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記閾値可変手段は、第1の抵抗体と、該第1の抵抗体に接続可能な互いに異なる抵抗値を有する2つの抵抗体と、前記第1の抵抗体を前記2つの抵抗体のいずれかに選択的に接続する接続手段とを備えて且つ、前記第1の抵抗体、前記接続手段及び前記2つの抵抗体にて構成される直列接続体の両端は、互いに異なる2つの電位とされるとともに、該互いに異なる2つの電位間の電圧についての前記第1の抵抗体及び前記2つの抵抗体のいずれかによる分圧値に基づき前記閾値が設定されてなることを特徴とする。
上記発明では、2つの抵抗体の抵抗値の相違を利用して閾値を可変設定することができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記閾値可変手段は、入力信号の変化量に対する出力信号の変化量の比が負となる回路を備えて構成されてなることを特徴とする。
上記発明では、入力信号(可変設定される電圧)が高いほど閾値可変手段の出力信号である閾値を小さい値とすることができる。このため、閾値を適切に可変設定することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記スイッチング素子は、互いに直列接続された複数のスイッチング素子の1つであることを特徴とする。
互いに直列接続された複数のスイッチング素子にあっては隣接するスイッチング素子が同時にオン状態となることで、これらを貫通する電流が流れる。この貫通電流は、隣接するスイッチング素子の一方のみがオン状態であるときに流れる電流と比較して大きくなる傾向にある。更に、この貫通電流の増加速度も、隣接するスイッチング素子の一方のみがオン状態であるときに流れる電流の増加速度と比較して大きくなる傾向にある。したがって、貫通電流が流れるときには、上記ゲートに印加される電圧の変化に応じたスイッチング素子を流れる電流の変化が特に問題となる。この点、上記発明では、設定される電圧に応じて許容範囲を超えるか否かの基準を可変設定することで、貫通電流に適切に対処することができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記判断手段は、前記スイッチング素子を流れる電流と複数の閾値とのそれぞれとを比較し、該複数の閾値のいずれか以上となる状態の継続時間が当該閾値に対応した規定時間以上となるときに前記許容範囲を超えると判断するものであり、前記規定時間は、前記閾値が大きいほど短く設定されてなることを特徴とする。
上述したように、貫通電流が流れるときには、電流量が多くなり、また電流の増加速度も大きくなる。したがって、貫通電流に対処するためには、それ以外の要因による過度の電流に対処する場合と比較して、閾値を大きくして且つ規定時間を短くすることが望ましい。この点、上記発明によれば、許容範囲を超えるか否かの判断基準を、貫通電流に起因するときとそれ以外の要因に起因するときとに応じて適切に設定することができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記閾値が2つの閾値からなることを特徴とする。
上記発明では、貫通電流用の閾値とそれ以外の閾値とを備える。このため、極力閾値の数を増やすことなく、貫通電流やそれ以外の要因に起因して、流れる電流が許容範囲を超えるか否かを適切に判断することができる。
請求項記載の発明は、請求項5又は6記載の発明において、前記スイッチング素子は、その入力端子及び出力端子間を流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子を備えるものであり、前記判断手段は、前記スイッチング素子の出力端子及び前記センス端子間を接続する抵抗体による電圧降下量に基づき、前記スイッチング素子を流れる電流を検出して且つ、前記閾値に応じた閾値電圧と前記電圧降下量との大小を比較するものであり、前記閾値電圧の最大値は、前記スイッチング素子の導通制御端子の電圧の安定時に対する前記スイッチング素子のオン操作直後の前記電圧降下量の変化分を補償しつつ設定されてなることを特徴とする。
導通制御端子の電圧の安定時におけるスイッチング素子の入力端子及び出力端子間を流れる電流と電圧降下量との関係は、スイッチング素子のオン操作直後においては成立しないことがある。このため、導通制御端子の電圧の安定時におけるスイッチング素子の入力端子及び出力端子間を流れる電流とセンス端子から出力される電流との関係に基づき、電流の閾値に応じた閾値電圧を設定したのでは、閾値電圧となったと判断されるときの実際の電流が閾値電流と一致しないおそれがある。この点、上記発明は、導通制御端子の電圧の安定時に対するオン操作直後の電圧降下量の変化分を補償しつつ閾値電圧を設定することで、こうした問題を回避することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる過電流保護回路をハイブリッド車の高圧システムに適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す。
図示されるように、モータジェネレータ10の3つの相(U相、V相、W相)には、インバータ12が接続されている。このインバータ12は、3相インバータであり、高圧バッテリ14の電圧をモータジェネレータ10の3つの相に適宜印加する。詳しくは、インバータ12は、3つの相のそれぞれと高圧バッテリ14の正極側又は負極側とを導通させるべく、スイッチング素子SW1、SW2(U相アーム)とスイッチング素子SW3,SW4(V相アーム)とスイッチング素子SW5,SW6(W相アーム)との並列接続体を備えて構成されている。そして、スイッチング素子SW1及びスイッチング素子SW2を直列接続する接続点がモータジェネレータ10のU相と接続されている。また、スイッチング素子SW3及びスイッチング素子SW4を直列接続する接続点がモータジェネレータ10のV相と接続されている。更に、スイッチング素子SW5及びスイッチング素子SW6を直列接続する接続点がモータジェネレータ10のW相と接続されている。ちなみに、これらスイッチング素子SW1〜SW6は、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)によって構成されている。また、インバータ12は、各スイッチング素子SW1〜SW6に逆並列に接続されたフライホイールダイオードD1〜D6を備えている。
上記スイッチング素子SW1〜SW6は、ドライバユニット16を介して、低圧バッテリ18を電力源とするマイクロコンピュータ(マイコン20)により操作される。図2に、ドライバユニット16のうち、スイッチング素子SW1〜SW6のいずれか1つ(以下、スイッチング素子SW)の駆動に関する構成部分を示す。
図示されるように、ドライバユニット16は、スイッチング素子SWの駆動に関して、駆動回路30及び保護回路40を備えている。
駆動回路30は、スイッチング素子SWの導通制御端子(ゲート)に電圧を印加するドライバ31を備えている。ドライバ31は、Pチャネルトランジスタ31p及びNチャネルトランジスタ31nの直列接続体である。ドライバ31の両端には、コンデンサ32が接続されている。そして、コンデンサ32の両電極間には、駆動電圧生成回路33が接続されている。駆動電圧生成回路33は、ドライバ31に印加する電圧を生成するものである。
駆動電圧生成回路33は、トランス33aの1次側に、電源33b及びコンデンサ33cが並列接続されるとともに、これらトランス33aと電源33b及びコンデンサ33cとの間を導通及び遮断するスイッチング素子33dが設けられている。また、トランス33aの2次側の出力電圧は、ダイオード33eを介してコンデンサ32に印加される。こうした構成によれば、スイッチング素子33dのオン・オフ操作をデューティ制御によって行なうことで、駆動電圧生成回路33の出力電圧を可変設定することができ、コンデンサ32に印加される電圧を可変設定することができる。これにより、ドライバ31に印加される電圧を可変設定することができ、ひいてはスイッチング素子SWのゲートに印加される電圧を可変設定することができる。
上記ドライバ31は、上記マイコン20からのスイッチング指令信号に応じて駆動される。詳しくは、フォトカプラ34及び駆動IC35により電力変換されたスイッチング指令信号によって駆動される。駆動IC35では、スイッチング指令がオン指令であるときには、Pチャネルトランジスタ31pをオンして且つNチャネルトランジスタ31nをオフする。一方、スイッチング指令がオフ指令であるときには、Pチャネルトランジスタ31pをオフして且つNチャネルトランジスタ31nをオンする。これにより、スイッチング素子SWのオン指令時には、コンデンサ32の電圧がスイッチング素子SWのゲートGに印加され、スイッチング素子SWのオフ指令時には、スイッチング素子SWのゲートGはエミッタEと同電位とされる。
スイッチング素子SWは、そのコレクタC及びエミッタE間を流れる電流(コレクタ電流)と相関を有する微少な電流(センス電流)を出力するセンス端子STを備えている。そして、センス端子STは、上記保護回路40と接続されている。
保護回路40は、抵抗体(センス抵抗41)を備えており、センス抵抗41を介してセンス端子STをエミッタEと接続する。センス抵抗41による電圧降下量(センス電圧)は、センス電流に応じて定まる。このため、図3に実線にて示すように、センス電圧は、スイッチング素子SWを流れる電流(コレクタ電流Ic)によって定まることとなる。
センス抵抗41には、抵抗体42a及びコンデンサ42bからなるRCフィルタ回路42が並列接続されている。RCフィルタ回路42は、スイッチング素子SWのオン操作直後にセンス電圧に重畳するノイズを除去する手段である。センス抵抗41の両端の電圧、すなわちセンス電圧は、RCフィルタ回路42を介して過電流用比較器43及び貫通電流用比較器44のそれぞれの非反転入力端子に印加される。これら過電流用比較器43及び貫通電流用比較器44の反転入力端子には、互いに異なる2つの閾値電圧Vref1及びVref2がそれぞれ印加されている。これにより、過電流用比較器43の出力信号は、センス電圧が閾値電圧Vref1以上となることで論理「H」となり、貫通電流用比較器44の出力信号は、センス電圧が閾値電圧Vref2以上となることで論理「H」となる。
過電流用比較器43の出力信号は、タイマラッチ45に取り込まれる。タイマラッチ45は、過電流用比較器43の出力信号が論理「H」となる継続時間が規定時間Delay1(例えば「4〜5μs」)となることで論理「H」の信号を出力する。一方、貫通電流用比較器44の出力信号は、タイマラッチ46に取り込まれる。タイマラッチ46は、貫通電流用比較器44の出力信号が論理「H」となる継続時間が規定時間Delay2(<Delay1、例えば「0〜4μs」)となることで論理「H」の信号を出力する。
OR回路47は、タイマラッチ45,46の出力信号の論理和信号を、遮断指令回路48に出力する。遮断指令回路48は、OR回路47の出力信号が論理「H」であるときに、駆動IC35及びソフト遮断回路49を操作する。ソフト遮断回路49は、抵抗体50を介してスイッチング素子SWのゲートG及びエミッタE間を導通及び遮断するNチャネルトランジスタを備えて構成されている。そして、遮断指令回路48では、OR回路47の出力信号が論理「H」であるとき、駆動回路ICを操作することでドライバ31のPチャネルトランジスタ31p及びNチャネルトランジスタ31nの双方を強制的にオフ状態とするとともに、ソフト遮断回路49のNチャネルトランジスタをオン状態とする。これにより、抵抗体50の抵抗値を調節することで、マイコン20からのスイッチングのオフ指令に伴うスイッチング素子SWのオン状態からオフ状態への切り替えよりも緩やかな切り替えを行なう。これは、通常時よりも大きな電流が流れる際にスイッチング素子を通常時と同一の速度でオフ状態に切り替えると、サージ電圧が過度に大きくなるおそれがあることに鑑みてなされる設定である。
こうした構成によれば、センス電圧が閾値電圧Vref1となる継続時間が規定時間Delay1以上となるときや、センス電圧が閾値電圧Vref2となる継続時間が規定時間Delay2以上となるときに、スイッチング素子SWを強制的にオフ状態(遮断状態)とすることができる。
上記貫通電流用比較器44は、インバータ12のアームの双方のスイッチング素子SWがオンとなることで、これら直列接続された一対のスイッチング素子を貫通電流が流れる際、これを検出して対処するためのものである。これに対し、上記過電流用比較器43は、インバータ12のアームの一方のスイッチング素子SWがオン状態であるときであって、このスイッチング素子SWに過度の電流が流れる際、これを検出して対処するためのものである。ここで、スイッチング素子SWに貫通電流が流れるときには、そうでないときと比較して、電流の増加速度が大きくなる。このため、貫通電流が流れる際には、これを迅速に検出し、スイッチング素子SWを遮断することが望まれる。
このため、貫通電流用の規定時間Delay2は、過電流用の規定時間Delay1よりも短く設定する。また、貫通電流が流れる際には、スイッチング素子SWを流れる電流が通常時よりも特に大きくなることから、貫通電流を判断するための電流の閾値Ith2(閾値電圧Vref2と対応)は、一対のスイッチング素子SWの一方がオン状態のときの電流の閾値Ith1(閾値電圧Vref1と対応)と比較して大きく設定する。これら閾値Ith1,Ith2は、スイッチング素子SWに許容される電流にマージンを付与することで設定される。
図4に、直列接続された一対のスイッチング素子SWの双方がオン状態であるとき、及び一方がオン状態であるときのそれぞれにおける本実施形態にかかる過電流保護の態様を示す。
図中、ケース1は、直列接続された一対のスイッチング素子SWの一方がオン状態であるときに保護回路40によってスイッチング素子SWがオフ状態とされる際の電流の挙動を示す。図示されるように、コレクタ電流が閾値Ith1以上となる継続時間が規定時間Delay1となることでスイッチング素子SWが遮断される。これにより、コレクタ電流が減少していく。
一方、ケース2は、直列接続された一対のスイッチング素子SWを貫通電流が流れるときに保護回路40によってスイッチング素子SWがオフ状態とされる際の電流の挙動を示す。図示されるように、この場合、コレクタ電流が急激に増加していく。そして、コレクタ電流が閾値Ith2以上となる継続時間が規定時間Delay2となることでスイッチング素子SWが遮断される。これにより、コレクタ電流が減少していく。
このように、貫通電流用の規定時間Delay2を短くすることで、貫通電流に適切に対処することが可能となる。
ところで、貫通電流用の閾値電圧Vref2を、先の図3に実線にて示した関係においてコレクタ電流が閾値Ith2となるときのセンス電圧としたのでは、コレクタ電流Icが閾値Ith2となるときを適切に判断することができない。これは、図3に示した関係は、スイッチング素子SWのゲートの電圧が安定しているときの関係であり、センス抵抗41が大きい場合についてのスイッチング素子SWのオン操作直後における関係(図3中、一点鎖線)とは相違するからである。すなわち、スイッチング素子SWのオン操作直後においては、コレクタ電流Icが閾値Ith2となるときのセンス電圧は電圧Vs2となる。
図5に、スイッチング素子SWのオン操作に伴うセンス電圧の挙動を示す。詳しくは、図5(a)に、ゲート電圧(正確には、エミッタ及びゲート間の電圧Vge)の推移を示し、図5(b)に、センス電圧の推移を示し、図5(c)に、RCフィルタ回路42によるフィルタ処理後のセンス電圧の推移を示し、図5(d)に、コレクタ及びエミッタ間の電圧Vceとコレクタ電流Icとの推移を示す。また、図5(e)は、スイッチング素子SWのエミッタ及びゲート間の電圧Vgeとエミッタ及びコレクタ間の電圧Vceとコレクタ電流Icとの静特性を示す。
図示されるように、時刻t1にスイッチング素子SWがオン操作されると、ゲート電圧が上昇する。そして、時刻t2にゲート電圧が閾値電圧Vthを超えることで、スイッチング素子SWがオン状態となり、コレクタ電流Icが増加していく。これにより、センス電圧も上昇する。ただし、ゲート電圧は、スイッチング素子SWのゲートに印加された電圧Vg_onとなる前に、一旦中間の電圧状態で停滞する(時刻t3〜t4)。この停滞期間が周知のミラー期間である。その後、ゲート電圧が上昇し、時刻t5に、ゲートに印加された電圧Vg_onとなる。
ゲート電圧が閾値電圧Vthを超えることで、コレクタ電流Icは、ゲート電圧が電圧Vg_onとなるときの最終的な電流値まで増加する。ただし、図示されるように、スイッチング素子SWのオン操作直後においては、コレクタ電流Icが一定となっているにもかかわらず、センス電圧は変化している。これは以下の理由による。
スイッチング素子SWが静特性に沿って動作する際には、エミッタ下流の抵抗値によって定まる負荷線と、図5(e)に示す静特性曲線との交点によって、スイッチング素子SWを流れるコレクタ電流Icとコレクタ及びエミッタ間の電圧Vceとが定まる。ただし、スイッチング素子SWのオン操作直後においては、コレクタ電流Icの増加に対してコレクタ及びエミッタ間の電圧Vceの低下が遅れ、スイッチング素子SWは飽和領域で動作することとなる。すなわち、ゲート電圧が閾値電圧Vthとなると、コレクタ電流Icが急激に増加し、例えば時刻t3頃に所定の値に落ち着く。この際、コレクタ及びエミッタ間の電圧Vceはほとんど減少しない。
一方、センス端子については、スイッチング素子のゲート及びセンス端子間の電圧やスイッチング素子のコレクタ及びセンス端子間の電圧と、センス端子から出力されるセンス電流との間に、図5(e)に示したものと同様の静特性が成立する。ただし、本実施形態では、センス抵抗41として抵抗値の大きいものを用いているため、コレクタ及びセンス端子間の電圧とセンス電流とは、センス抵抗41による負荷線に略沿ったかたちで変化する。このため、コレクタ電流Icの増加に伴い、センス電流も増加し、コレクタ及びセンス端子間の電圧が減少する。
しかし、上述したように、コレクタ電流Icが定常状態となる時刻t3まで、コレクタ及びエミッタ間の電圧Vceはほとんど変化しない。一方、時刻t3まで、ゲート電圧は増加し、エミッタの電位に対してセンス端子の電位が上昇していくこととなる。このときのセンス電圧は、コレクタ電流と先の図3に実線にて示したゲート電圧安定時の関係から定まるセンス電圧よりも高くなる。これがセンス電圧の一時的な盛り上がりのメカニズムである。
このようにセンス電圧が一時的に盛り上がるため、先の図3に実線にて示したゲート電圧安定時の関係と、貫通電流用の閾値Ith2とによっては、閾値電圧Vref2を定めることができない。もっとも、この盛り上がりは、センス抵抗41の抵抗値を小さくすることで抑制することはできるが、そうした場合には、センス電圧が低下する。このため、ノイズに対する耐性が低下したり、過電流検出用比較器43や貫通電流用比較器44に入力する前にセンス電圧を増幅する必要が生じたりする等、不都合が生じる懸念がある。そこで本実施形態では、センス抵抗41の抵抗値を高く(例えば数kΩ)設定する一方、センス電圧の盛り上がりによって貫通電流が流れたと誤判断されることがないように、閾値電圧Vref2を、先の図2に示した関係と貫通電流用の閾値Ith2とによって定まる値よりも大きい値に設定する(図5(c))。これにより、貫通電流が流れたか否かを適切に判断することができる。
なお、貫通電流を適切に判断するためには、貫通電流の判断を、ゲートの電圧が安定するまでに行うことが望ましい。より望ましくは、貫通電流の判断を、ミラー期間の終了までに行うことが望ましい。こうした観点から、規定時間Delay2を設定する。ここでは例えば、規定時間Delay2を、ミラー期間以下の長さとすればよい。
ところで、上述したように、本実施形態では、スイッチング素子SWのゲートに印加する電圧を可変設定することが可能である。ただし、この場合、図6に示されるように、ゲートに印加される電圧に応じて、スイッチング素子SWを流れる電流(コレクタ電流)の増加速度が変化することとなる。図6(a)は、ゲート電圧(ゲート及びエミッタ間の電圧Vge)の推移を示し、図6(b)は、コレクタ電流の推移を示している。
図中、一点鎖線にて示されるように、ゲートに印加される電圧が高い場合には、コレクタ電流の増加速度が大きくなる。このため、ゲートに印加される電圧が高いときには、規定時間Delay1,Delay2や閾値電圧Vref1,Vref2の設定によっては、スイッチング素子SWを遮断する前にスイッチング素子SWの信頼性に影響を与える程度の大電流が流れてしまうことが懸念される。
そこで本実施形態では、駆動電圧生成回路33によって設定される電圧に応じて閾値電圧Vref1,Vref2を可変設定する。詳しくは、先の図2に示すように、コンデンサ32の正極側の電位に基づき、閾値電圧Vref1,Vref2を可変設定する。図7に、貫通電流用比較器44の反転入力端子に印加される閾値電圧Vref2を可変設定するための構成を示す。なお、過電流用比較器43の反転入力端子に印加される閾値電圧Vref1を可変設定するための構成については、図7に示すものと同様であるため、その記載及び説明を割愛する。
図示されるように、電源61には、抵抗体62が接続されている。一方、抵抗値R1の抵抗体63及び抵抗値R2(>R1)の抵抗体64は、接地されている。そして、上記抵抗体62を、抵抗体63及び抵抗体64のいずれかと接続すべく、切り替え回路65が設けられている。そして、抵抗体63及び抵抗体64のいずれかと抵抗体62とによって分圧された電源61の電圧が、貫通電流用比較器44の反転入力端子に入力される。
上記切り替え回路65は、比較器66によって操作される。比較器66の反転入力端子には、基準電圧V0が印加されており、非反転入力端子には、ゲートに印加される電圧、すなわち、コンデンサ32の正極電圧が印加されている。そして、ゲート印加電圧が基準電圧V0以上であるときには、比較器66から論理「H」の信号が出力され、抵抗体63が抵抗体62と接続される。一方、ゲート印加電圧が基準電圧よりも低いときには、比較器66から論理「L」の信号が出力され、抵抗体64が抵抗体62と接続される。
図8に、閾値電圧Vref2の設定態様を示す。詳しくは、図8(a)は、ゲートに印加される電圧(詳しくは、コンデンサ32の正極電圧)の推移を示し、図8(b)は、閾値電圧Vref2の推移を示している。図示されるように、ゲートに印加される電圧が基準電圧V0以上となると、閾値電圧Vref2が低い値に設定される。これにより、ゲートに印加される電圧が高くなることでコレクタ電流の増加速度が上昇しても、これに適切に対処することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)ゲートに印加される電圧値(コンデンサ32の正極電圧値)に基づき、スイッチング素子SWに許容範囲を超える電流が流れるか否かの判断の基準を可変設定した。これにより、ゲートに印加される都度の電圧に応じて、適切な判断を行なうことができる。
(2)ゲートに印加される電圧値が高いほど、許容範囲を超えると判断する領域を拡大した。これにより、ゲートに印加される電圧値が高いときに、スイッチング素子SWを流れる電流が許容範囲を超えるとの判断をより迅速に行なうことができるようになる。
(3)スイッチング素子SWを流れる電流が閾値Ith1,Ith2以上となるときに許容範囲を超えると判断した。これにより、簡易な手法にて、許容範囲を超えるか否かを判断することができる。
(4)閾値Ith1,Ith2に応じた閾値電圧Vref1,Vref2を可変設定すべく、抵抗体62に、互いに異なる抵抗値を有する2つの抵抗体63,64のいずれかを選択的に接続することで、電源61の電圧を、抵抗体62及び抵抗体63,64のいずれかによって分圧した。これにより、抵抗体63,64の抵抗値の相違を利用して閾値を可変設定することができる。
(5)インバータ12を構成するスイッチング素子SW、換言すれば、互いに直列接続された複数のスイッチング素子SWを、保護対象とした。このスイッチング素子SWには、貫通電流が流れるおそれがあるため、貫通電流からの保護が特に要求されるものであるが、この要求に適切に応じることができる。
(6)閾値電圧Vref2に対応する規定時間Delay2を、これよりも小さい閾値電圧Vref1に対応する規定時間Delay1よりも短く設定した。これにより、許容範囲を超えるのか否かの判断基準を、貫通電流に起因したものかそれ以外の要因に起因したものかに応じて適切に設定することができる。
(7)閾値電圧Vref2を、スイッチング素子SWのゲートの電圧の安定時に対するスイッチング素子SWのオン操作直後のセンス電圧の変化分を補償しつつ設定した。これにより、閾値電圧Vref2をより適切に設定することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、貫通電流用比較器44の反転入力端子に印加される閾値電圧Vref2を可変設定するための本実施形態にかかる構成を示す。
図示されるように、本実施形態では、反転増幅回路を用いてゲートに印加される電圧が高いほど閾値電圧Vref2を低く設定する。すなわち、オペアンプ70の非反転入力端子は、反転増幅回路の入力端子として、抵抗体71を介してゲートに印加される電圧を取り込む。また、オペアンプ70の非反転入力端子には、抵抗体72を介して出力端子から負帰還がかけられている。また、オペアンプ70の反転入力端子には、抵抗体74及び抵抗体75によって分圧された電源73の電圧が印加される。これにより、反転増幅回路の出力する信号(閾値電圧Vref2)は、抵抗体71,72,74,75の抵抗値を抵抗値R1,R2,R3,R4として且つ、電源73の電圧を電圧V、ゲートに印加される電圧を電圧Vgとすると、以下の式によって表現される。
Vref2=(R1+R2)/R1×
{V×R4/(R3+R4)−Vg×R2/(R1+R2)}
このように、反転増幅回路の出力する信号(閾値電圧Vref2)は、その変化量と、ゲートに印加される電圧Vgの変化量との比が負の値となって且つ抵抗体71,72の抵抗比によって変化度合いが変換される信号となる。また、閾値電圧Vref2の絶対値(オフセット値)は、抵抗体R3,R4によって調節可能である。
図10に、閾値電圧Vref2の設定態様を示す。詳しくは、図10(a)は、ゲートに印加される電圧(詳しくは、コンデンサ32の正極電圧)の推移を示し、図10(b)は、閾値電圧Vref2の推移を示している。図示されるように、ゲートに印加される電圧が高くなるほど、閾値電圧Vref2が低い値に設定される。これにより、ゲートに印加される電圧が高くなることでコレクタ電流の増加速度が上昇しても、これに適切に対処することができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果と同様の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)反転増幅回路によって、閾値電圧Vref1,Vref2を可変設定した。これにより、閾値電圧Vref1,Vref2を適切に可変設定することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、閾値電圧Vref1、Vref2は固定値とし、ゲートに印加される電圧に応じてセンス電圧を補正する。
図11に、本実施形態にかかる貫通電流用比較器44の非反転入力端子に印加される信号の生成回路の構成を示す。なお、過電流用比較器43の非反転入力端子に印加される信号の生成回路の構成についても、図11に示すものと同様であるため、その記載及び説明を割愛する。
図示されるように、貫通電流用比較器44の非反転入力端子には、加算回路80の出力端子が接続されている。そして、加算回路80の入力端子には、センス電圧と、非反転増幅回路90の出力信号とが印加されている。非反転増幅回路90は、ゲートに印加される電圧の変化量の符号を保ちつつ、その値を変換する回路である。
詳しくは、非反転増幅回路90は、オペアンプ91を備えている。また、オペアンプ91の出力端子から反転入力端子へと負帰還をかける抵抗体92を備えている。そして、オペアンプ91の反転入力端子には、抵抗体95、96によって分圧された電源94の電圧が、抵抗体93を介して印加される。また、オペアンプ91の非反転入力端子には、上記ゲートに印加される電圧が印加される。ここで、上記抵抗体92,93,95,96の抵抗値によって、入力信号に対する非反転増幅回路90の出力信号の変化及び大きさを調節することができる。
上記構成によれば、同一のセンス電圧であっても、ゲートに印加される電圧が高いほど、閾値電圧Vref2と比較される電圧は高くなる。このため、ゲートに印加される電圧が高いほど、低いセンス電圧で貫通電流用比較器44の出力を論理「H」とすることができる。これは、ゲートに印加される電圧が高いほど、スイッチング素子SWを流れる電流の閾値Ith2が小さくなることを意味する。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果と同様の効果や、先の第2の実施形態の上記(8)の効果に準じた効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、図12に貫通電流用のものについて例示するように、ゲートに印加される電圧にかかわらず閾値電圧Vref1,Vref2を固定値として且つ、ゲートに印加される電圧が高いほど、規定時間Delay1,Delay2を短く設定する。これにより、ゲートに印加される電圧が高いためにスイッチング素子SWを流れる電流の増加速度が大きくなるとき、スイッチング素子SWを迅速に遮断することができる。
なお、これは例えば、上記タイマラッチ回路45,46を、抵抗体及びコンデンサからなるRC直列回路を備え且つ、その抵抗体の抵抗値を、ゲートに印加される電圧に応じて可変とする構成を実現すればよい。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態の上記(1)、(2)、(5)〜(7)の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・可変設定される電圧値の取得手法としては、上記各実施形態で例示したものに限らず、例えば前回ゲートに電圧を印加した際の電圧安定時のゲート電圧を、上記可変設定される電圧値として用いてもよい。
・先の第3の実施形態において、センス電圧を補正するための信号を、非反転増幅回路90によって生成する代わりに、先の第1の実施形態の閾値電圧Vref1、Vref2を可変とするための分圧回路によって生成してもよい。
・上記第1〜第3の実施形態に、上記第4の実施形態の構成を組み合わせてもよい。
・センス電圧とコレクタ電流Icとの関係は、実際にはスイッチング素子SWの温度に応じて変化する。このため、閾値電圧Vref1,Vref2を、スイッチング素子SWの温度に応じて可変設定してもよい。
・閾値電圧は、2つに限らない。例えば、スイッチング素子SWに許容される電流とその電流が流れる許容時間との関係が、許容電流が増大するほど許容時間が短くなるというものであることに鑑みて、3つ以上設定してもよい。
・遮断指令回路48やソフト遮断回路49を用いなくても、貫通電流や過度の電流が流れるときにスイッチング指令をオフ指令に変更することで、スイッチング素子SWを遮断することはできる。
・直列接続されたスイッチング素子を備える回路としては、インバータに限らない。例えば同期整流式のDC―DCコンバータであってもよい。
・直列接続された一対のスイッチング素子に限らず、導通制御端子の電圧を可変設定するものであるなら、同電圧に応じてスイッチング素子を流れる電流の増加速度が変化するために、本発明の適用は有効である。
・スイッチング素子SWの入出力端子間を流れる電流と相関を有する電気的な状態量としては、上記各実施形態で例示したものに限らない。例えば特許第3367699号公報に見られるように、コレクタ及びエミッタ間の電圧であってもよい。
第1の実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す図。 同実施形態のドライバユニットの内部構成を示す図。 センス電圧及びコレクタ電流の関係を示す図。 上記実施形態にかかる過電流からの保護の態様を示すタイムチャート。 同実施形態にかかるセンス電圧の挙動を示すタイムチャート。 ゲートに印加される電圧とスイッチング素子を流れる電流との関係を示すタイムチャート。 上記実施形態にかかる閾値電圧の可変設定手段の構成を示す図。 同実施形態にかかる閾値電圧の可変設定態様を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる閾値電圧の可変設定手段の構成を示す図。 同実施形態にかかる閾値電圧の可変設定態様を示すタイムチャート。 第3の実施形態にかかる電流の閾値の可変設定手段の構成を示す図。 第4の実施形態にかかる過電流からの保護の態様を示すタイムチャート。
符号の説明
41…センス抵抗、42…RCフィルタ回路、43…過電流用比較器、44…貫通電流用比較器、45,46…タイマラッチ、SW…スイッチング素子。

Claims (7)

  1. 導通制御端子に印加される電圧が可変設定される電圧駆動形のスイッチング素子について、該スイッチング素子を流れる電流を制限する過電流保護回路において、
    前記スイッチング素子を流れる電流が許容範囲を超えるか否かを判断する判断手段と、
    該判断手段により前記許容範囲を超えると判断されるとき、前記スイッチング素子を流れる電流を制限する制限手段とを備え、
    前記判断手段は、前記スイッチング素子を流れる電流と閾値とを比較する比較手段と、前記可変設定される電圧値が高いほど前記閾値を低く設定する閾値可変手段とを備え、前記スイッチング素子を流れる電流が前記閾値以上となるときに前記許容範囲を超えると判断することを特徴とする過電流保護回路。
  2. 前記閾値可変手段は、第1の抵抗体と、該第1の抵抗体に接続可能な互いに異なる抵抗値を有する2つの抵抗体と、前記第1の抵抗体を前記2つの抵抗体のいずれかに選択的に接続する接続手段とを備えて且つ、前記第1の抵抗体、前記接続手段及び前記2つの抵抗体にて構成される直列接続体の両端は、互いに異なる2つの電位とされるとともに、該互いに異なる2つの電位間の電圧についての前記第1の抵抗体及び前記2つの抵抗体のいずれかによる分圧値に基づき前記閾値が設定されてなることを特徴とする請求項記載の過電流保護回路。
  3. 前記閾値可変手段は、入力信号の変化量に対する出力信号の変化量の比が負となる回路を備えて構成されてなることを特徴とする請求項記載の過電流保護回路。
  4. 前記スイッチング素子は、互いに直列接続された複数のスイッチング素子の1つであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の過電流保護回路。
  5. 前記判断手段は、前記スイッチング素子を流れる電流と複数の閾値とのそれぞれとを比較し、該複数の閾値のいずれか以上となる状態の継続時間が当該閾値に対応した規定時間以上となるときに前記許容範囲を超えると判断するものであり、
    前記規定時間は、前記閾値が大きいほど短く設定されてなることを特徴とする請求項記載の過電流保護回路。
  6. 前記閾値が2つの閾値からなることを特徴とする請求項記載の過電流保護回路。
  7. 前記スイッチング素子は、その入力端子及び出力端子間を流れる電流と相関を有する微少電流を出力するセンス端子を備えるものであり、
    前記判断手段は、前記スイッチング素子の出力端子及び前記センス端子間を接続する抵抗体による電圧降下量に基づき、前記スイッチング素子を流れる電流を検出して且つ、前記閾値に応じた閾値電圧と前記電圧降下量との大小を比較するものであり、
    前記閾値電圧の最大値は、前記スイッチング素子の導通制御端子の電圧の安定時に対する前記スイッチング素子のオン操作直後の前記電圧降下量の変化分を補償しつつ設定されてなることを特徴とする請求項5又は6記載の過電流保護回路。
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