JP5075926B2 - 下水処理装置及び下水処理方法 - Google Patents

下水処理装置及び下水処理方法 Download PDF

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本発明は、下水処理の過程で発生する温室効果ガスを削減するための運転制御を適用した下水処理装置及び下水処理方法に係り、特に、生物反応槽の曝気槽から発生する亜酸化窒素(N2O)を対象とした下水処理装置及び下水処理方法に関する。
下水処理方法には、活性汚泥と呼ばれる微生物により生物学的に処理する活性汚泥法がある。活性汚泥法では、下水中の窒素は、アンモニア体窒素を硝酸体窒素に酸化する硝化工程と、硝酸体窒素を窒素ガスに還元する脱窒工程により除去される。硝化工程,脱窒工程の副生成物として亜酸化窒素(N2O)が生成することが知られている。亜酸化窒素(N2O)は二酸化炭素(CO2)の310倍の温室効果があり、地球温暖化防止のための排出削減対象物質になっている。
〔非特許文献1〕に記載のように、N2O生成量が増加する条件には、硝化反応の進行および不完全な脱窒反応が挙げられる。〔特許文献1〕には、N2Oガスを連続モニタリングして回分式活性汚泥法の嫌気と好気の時間配分を制御する方法が記載されている。〔特許文献2〕には、硝化槽で発生した亜酸化窒素ガスを酸素除去装置に送気し、含有ガスに混在する酸素を予め除去した脱酸素ガスを脱窒槽の廃水中に導入する亜酸化窒素ガスの生物学的処理方法が記載されている。
特開2007−244949号公報 特開2007−75821号公報
下水道の長期的技術開発に関する基礎調査、(財)下水道新技術推進機構(1996)http://www.jiwet.jp/result/annual/plan/1996a1-1-2m.htm
2O生成量を抑制する手段には脱窒反応の促進が考えられる。〔特許文献1〕に記載の従来の技術は、硝化反応と脱窒反応の制御のためにN2Oのモニタリング値を用いたものであり、必ずしもN2Oを抑制するための制御条件になっていない恐れがある。また、〔特許文献1〕に記載の従来の技術は、回分式活性汚泥法であるため嫌気と好気の時間を制御できるが、公共下水道などで多く適用されている嫌気−無酸素−好気法,循環式硝化脱窒法などは、回分式でなく連続式のため、嫌気時間や好気時間は、槽容積と下水の流入流量に依存しているため反応時間の制御は困難であった。又、〔特許文献2〕に記載の従来の技術は、硝化槽で発生した亜酸化窒素ガスを脱窒槽の廃水中に導入して亜酸化窒素ガスの放出を防止しているが、脱窒槽が適切な状態でないため、N2Oを抑制するための制御条件になっていない恐れがある。
本発明の目的は、生物反応槽から放出されるN2O濃度を制御指標とし、脱窒反応を促進する運転条件を制御し、N2O放出量を削減できる下水処理装置及び下水処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の下水処理装置及び下水処理方法は、上流側に設置される嫌気槽と下流側に設置される好気槽を有する活性汚泥が投入されている複数の反応槽により下水を処理し、好気槽の上部に設置され、好気槽に設置される複数の曝気手段によって曝気される曝気ガスを回収するためのガス回収手段によって集められた排ガス中のN2O濃度をN2O計測手段により計測し、N2O計測手段の計測信号に基づいて複数の曝気手段のうち最も嫌気槽側の曝気手段の送風量を調整する前段曝気手段調整器を制御するものである。
又、N2O計測手段の計測信号に基づいて前記好気槽の下流側から前記嫌気槽に反応液を循環するための循環手段の流量を制御するものである。
又、N2O計測手段の計測信号に基づいて前記嫌気槽に炭素源を投入するための炭素源投入手段の流量を制御するものである。
又、好気槽に設置される複数の曝気手段によって曝気される曝気ガスを回収するためのガス回収手段によって集められた排ガス中のN2O濃度をN2O計測手段により計測し、NO3−N計測手段により嫌気槽の下流側に反応液のNO3−Nを計測し、N2O計測手段とNO3−N計測手段の各計測値が予め設定された上限値を超過した際に、嫌気槽に炭素源を投入するための炭素源投入手段と、好気槽の下流側から嫌気槽に反応液を循環するための循環手段と、好気槽に複数の曝気手段と最も嫌気槽側の曝気手段の送風量を調整するための曝気手段調整器のうちの少なくとも一つを制御するものである。
本発明によれば、生物反応槽のN2O発生量を元に、生物反応槽の運転を制御することで脱窒反応を促進し、N2O発生量を抑制できる。
本発明の実施例1の下水処理装置の構成図である。 本発明の実施例2の下水処理装置の構成図である。 本発明の実施例3の下水処理装置の構成図である。 本発明の実施例4の下水処理装置の構成図である。 本発明の実施例5の下水処理装置の構成図である。
本発明の各実施例について図面を用いて説明する。
本発明の実施例1を図1により説明する。図1は本実施例の下水処理装置の構成図である。
複数の微生物群が生息している活性汚泥が投入されている反応槽が直列に接続されており、上流側に嫌気槽1、嫌気槽1の下流に順次、好気槽2,好気槽3,好気槽4が設けられている。図示していないが、好気槽4の後段には沈殿池が設けられ、好気槽2〜4の反応液を処理水と汚泥とに固液分離する。分離された汚泥の一部は、図示していないポンプにより嫌気槽1に返送汚泥として戻される。
好気槽2〜4には、それぞれ曝気手段5〜7が設置されている。曝気手段5〜7は、それぞれ配管によりブロワ8に接続され、ブロワ8と曝気手段5の間の配管には、前段曝気手段調整器9が設置されている。ブロワ8により供給される空気は曝気手段5〜7に送られ曝気手段5〜7から、それぞれ好気槽2〜4で曝気される。
好気槽2〜4で曝気された空気は、好気槽2〜4内の撹拌と下水を処理する際に活性汚泥が必要とする酸素を供給している。前段曝気手段調整器9の開度を制御することで、好気槽群の前段である好気槽2は曝気量が変更される。
好気槽2〜4の上部には曝気した排ガスを回収するガス回収手段10〜12がそれぞれ設置されている。ガス回収手段10〜12により回収された排ガスは、ガス回収手段10〜12のそれぞれに接続された配管により1つの配管に集約されて排気され、排気される排ガスは、配管に設置されたN2O計測手段13によってN2O濃度が計測されている。N2O計測手段13の計測信号は、制御手段14に伝達される。制御手段14は、計測されるN2O濃度に基づいて前段曝気手段調整器9を制御し、好気槽2への曝気量を制御する。
2Oは、嫌気槽の脱窒工程おいてNO3−N→NO2−N→N2O→N2へと還元される過程で生成する。脱窒反応が良好に進行している場合、N2OはN2ガスなとり大気中に放出されるが、脱窒反応が不完全、すなわち脱窒不良になるとN2Oが反応液に溶解して蓄積する。
溶解性N2Oは、嫌気槽1から好気槽2へ流入すると、曝気によりパージされ、排ガス中のN2O濃度が増加する。このため、溶解性N2Oの蓄積を抑制できればN2O排出量を削減できる。溶存N2Oの蓄積を抑制するためには、脱窒反応を促進する運転条件に制御することが必要である。
なお、図1に示す例では、N2O計測手段13はガス回収手段10〜12の排ガスの合流後の配管に設置されているが、好気槽2で曝気によりパージされたN2Oを計測するためには、ガス回収手段10の配管に設置するとよい。
本実施例では、排ガス中のN2O濃度の増加が検知された際に、その原因が脱窒不良であると推定して脱窒促進運転を行う。本実施例の制御方法について説明する。
制御手段14は、N2O計測手段13の計測値が予め設定された上限値Aを超過した場合に、前段曝気手段調整器9を制御し、好気槽2への曝気量を予め設定された下限値Bに設定する。ここで、上限値Aは、N2O計測手段13の計測値の一日の平均値の1.5〜10倍に設定している。また、固定された数値を用いる場合には5ppm〜20ppmに設定している。下限値Bは、好気槽2を曝気により撹拌でき、溶存酸素濃度が低下して実質的に嫌気反応となる曝気量に設定される。
このように曝気量を下限値Bに設定する制御により、好気槽2は実質的には嫌気槽となる。溶解性N2Oが増加した原因として、脱窒反応の時間が短いことが原因であるため、嫌気槽を一時的に追加でき脱窒の反応時間を長くでき、脱窒反応を促進できる。好気槽2の嫌気化だけでは不足する場合は、順次嫌気槽側の好気槽を嫌気化させるとよい。
なお、好気槽2を嫌気槽にすると、後段の好気槽での滞留時間が短くなる。このため、硝化反応の時間が短くなり、窒素除去率を低下する恐れがある。そこで、本実施例では、制御手段14がブロワ8からの曝気量を維持したまま、前段曝気手段調整器9を制御して好気槽2の曝気量を低下させるようにしている。このように制御すると、好気槽3と好気槽4の曝気量は増加し、好気槽3〜4の溶存酸素濃度を上昇させる。一般的に、硝化反応は溶存酸素濃度が高いほど、反応速度が速くなるため、硝化時間が短くても硝化量の維持が可能である。硝化量が低下する場合は、制御手段14は、前段曝気手段調整器9を制御した際にブロワ8の曝気量を増加させる。なお、ブロワ8の曝気量を変更すると曝気ガスの希釈によりN2O計測手段13の計測値が変化する。制御手段14は、ブロワ8の全体の曝気量又は排ガス流量と、N2O計測手段13の計測値からN2O生成速度を算出し、N2O生成速度を制御指標に、前段曝気手段調整器9を制御すると良い。
本実施例によれば、溶解性N2OをN2に還元する脱窒反応を促進し、排ガス中のN2O濃度を低下できN2O放出量を削減できる。
本発明の実施例2を図2により説明する。図2は本実施例の下水処理装置の構成図である。
本実施例は、実施例1と同様に構成されているが、本実施例では、前段曝気手段調整器9が設けられていなく、好気槽4の反応液を嫌気槽1に循環する循環ポンプ15を設けている。
循環ポンプ15は好気槽4の反応液を嫌気槽1に循環する。本実施例の運転方式は硝化液循環法といわれ、嫌気槽1は無酸素槽といわれる。本実施例では、循環ポンプ15による反応液の循環により好気槽で酸化されたNO3−Nが嫌気槽1に流入し、N2ガスに還元されることで窒素除去率の向上が期待できる。循環ポンプ15の流量は制御手段14により制御される。
反応液の循環に伴い、好気槽4から嫌気槽1に流入するNO3−Nが過剰になると、N2OからN2ガスへの還元が間に合わず、好気槽2への流入水に溶解性N2Oが増加し、排ガス中のN2O濃度が増加する。そこで、本実施例では、制御手段14は、N2O計測手段13の計測値が上限値Aを超過した時に循環ポンプ15の循環流量を低下させる。循環流量の低下により、嫌気槽1に流入するNO3−Nが減少するため、脱窒不良時でも溶解性N2Oの蓄積を防止できる。循環流量の低下は、窒素除去率の低下を招くため、制御手段14は窒素除去率の目標値を維持できる範囲で循環流量を低下させると良い。
本実施例によれば、循環するNO3−Nを減少させ、脱窒不良時においても溶解性N2Oの蓄積を抑制でき、排ガス中のN2O濃度を低下できN2O放出量を削減できる。
本発明の実施例3を図3により説明する。図3は本実施例の下水処理装置の構成図である。
本実施例は、実施例1と同様に構成されているが、本実施例では、前段曝気手段調整器9が設けられていなく、有機物を追加投入する炭素源投入ポンプ16を設けている。炭素源投入ポンプ16は、活性汚泥が脱窒反応をする際に必要な電子供与体である有機物を追加投入する。有機物としてはメタノール、最初沈殿池で発生する汚泥などが挙げられる。炭素源投入ポンプ16の流量は制御手段14で制御される。
流入下水中の有機物が低下すると、電子供与体が減少し、脱窒量が減少する。脱窒量の減少に伴い溶解性N2Oが嫌気槽1の反応液に蓄積し、溶解性N2Oが好気槽2に流入することで、曝気により排ガスにパージされてN2O放出量が増加する。本実施例では、制御手段14は、N2O計測手段13の計測値が上限値Aを超過した時に炭素源投入ポンプ16を起動させる。炭素源投入ポンプ16の流量は、予め設定されている設定値であり、流量がこの設定値となるように運転される。嫌気槽1に有機物が投入されると、脱窒反応が促進され溶解性N2OはN2ガスに還元される。
本実施例によれば、有機物の減少に由来する脱窒不良時においても溶解性N2Oの蓄積を抑制でき、排ガス中のN2O濃度を低減できN2O放出量を削減できる。
本発明の実施例4を図4により説明する。図4は本実施例の下水処理装置の構成図である。
本実施例は、実施例1と同様に構成されているが、本実施例では、さらに好気槽4の反応液を嫌気槽1に循環する循環ポンプ15と、有機物を追加投入する炭素源投入ポンプ16と、嫌気槽1の反応液のNO3−Nを計測するためのNO3−N計測手段17を設けている。NO3−N計測手段17の計測信号は制御手段14に送られる。
脱窒反応によりNO3−Nは、NO2−N→N2O→N2へと還元されるため、NO3−Nが嫌気槽に残留していると溶解性N2Oが残留している可能性が高く、溶解性N2Oの指標にできる。
本実施例の制御方法について説明する。制御手段14は、NO3−N計測手段17とN2O計測手段13の計測値を受信する。制御手段14は、N2O計測手段13の計測値が上限値Aを超過し、NO3−N計測手段17の計測値が上限値B以上で、1)前段曝気手段調整器9による好気槽2の曝気量を下限値にする、2)循環ポンプ15の循環流量を低下させる、3)炭素源投入ポンプ16を起動させる制御の中から、何れか一つ以上を実施する。
上限値Bは1〜10mg/Lに設定する。N2O計測手段13の計測値が上限値Aを超過し、NO3−N計測手段17の計測値が上限値Bを超過した場合は、脱窒不良により溶解性N2Oが増加し、排ガス中のN2O濃度が増加したことが分かる。このため、対応策として上述した1)〜3)の制御を行い、脱窒反応を促進する運転条件にすることでN2O排出量を削減できる。
なお、NO3−N計測手段17の代わりに溶解性N2Oを計測するための溶解性N2O計測手段でもよい。また、上述の前段曝気手段調整器9,循環ポンプ15,炭素源投入ポンプ16の3つが全て設置されている必要はなく、何れか一つ以上設置されていれば良い。又、複数設置されている場合は、順次制御すると良く、N2O生成量の抑制に加えて窒素除去率が向上できる運転条件が望ましいため、制御する順番は炭素源投入ポンプ16を上位にするとよい。
本実施例によれば、嫌気槽1での脱窒不良が原因でN2O放出量が増加している条件を特定でき、脱窒反応を促進させる運転に制御できるため、排ガス中のN2O濃度を低減できN2O放出量を削減できる。
本発明の実施例5を図5により説明する。図5は本実施例の下水処理装置の構成図である。
本実施例は、実施例4と同様に構成されているが、本実施例では、NO3−N計測手段17が設けられていなく、流入水水質計測手段18,処理水水質計測手段19,処理水水質推定手段20,処理水水質判定手段21が設けられている。流入水水質計測手段18,処理水水質計測手段19,処理水水質推定手段20は、それぞれ処理水水質判定手段21に接続されている。
流入水水質計測手段18は、流入水中の有機物,窒素,りんなどを計測し、計測値を処理水水質判定手段21に送る。処理水水質計測手段19は、処理水水質基準項目である有機物,窒素,りんなどを計測し、計測値を処理水水質判定手段21に送る。処理水水質推定手段20は、処理水水質基準項目である有機物,窒素,りんなどの濃度を算出し、その算出値を処理水水質判定手段21に送る。
処理水水質推定手段20は、国際水協会(IWA)から提案されている活性汚泥モデルを組み込んだシミュレータや、予め設定された運転条件と除去率の関係を用いて処理水水質を算出する。なお、処理水水質推定手段20は、運転条件や流入水水質情報を算出に用いる際には、流入水水質計測手段18や制御手段14からその情報を入手する。
処理水水質判定手段21は、流入水水質計測手段18だけが設置されている場合には、予め設定された除去率から処理水水質を予測する。また、処理水水質判定手段21は、データベースを備え、流入水水質計測手段18の計測値により処理水水質を推定できるようにしてもよい。
処理水水質判定手21は、流入水水質計測手段18,処理水水質計測手段19,処理水水質推定手段20のうちの少なくとも1により得られた処理水水質と予め設定された水質規制値とを比較する。水質項目は窒素にすることが望ましい。処理水水質判定手段21は、処理水水質が規制値以上か以下かの情報を制御手段14に与える。制御手段14は、N2O計測手段13の計測値が上限値Aを超過し、処理水水質が規制値以上の場合は、炭素源投入ポンプ16を起動する。
排ガスのN2O濃度が増加し、処理水の窒素濃度が増加した場合は、炭素源不足により脱窒反応が低下した恐れがあるので、このような制御を実施することで脱窒反応が促進され、N2O発生量を抑制できる。N2O計測手段13の計測値が上限値Aを超過し、処理水水質が規制値以上の場合には、循環ポンプ15の流量低下又は前段曝気手段調整器9を制御して好気槽2の嫌気化を行うことにより、窒素除去率の低下を招く場合があるので、水質規制値を満足するために制御を実施しない。したがって、制御手段14は、炭素源投入ポンプ16が設置されていない場合は、運転条件を変更しない。
制御手段14は、N2O計測手段13の計測値が上限値Aを超過し、処理水水質が規制値以下の場合は、循環ポンプ15の循環流量の低下、又は前段曝気手段調整器9による好気槽2への曝気量を下限値Aに設定する。これらの制御は除去率を低下させる恐れがあるが、処理水水質が良好なため処理水が規制値を超過することがない。制御手段14は、処理水水質を水質値で分類し、分類に応じて循環ポンプ15の循環流量を設定しても良い。
本実施例によれば、処理水水質を考慮して、溶解性N2Oを低下させる運転に制御できるため、排ガス中のN2O濃度を低減でき、N2O放出量を削減できる。又、処理水水質を規制値以内に維持できる。
1 嫌気槽
2〜4 好気槽
5〜7 曝気手段
8 ブロワ
9 前段曝気手段調整器
10〜12 ガス回収手段
13 N2O計測手段
14 制御手段
15 循環ポンプ
16 炭素源投入ポンプ
17 NO3−N計測手段
18 流入水水質計測手段
19 処理水水質計測手段
20 処理水水質推定手段
21 処理水水質判定手段

Claims (6)

  1. 上流側に設置される嫌気槽と下流側に設置される好気槽を有する活性汚泥が投入されている複数の反応槽と、
    前記好気槽に設置される複数の曝気手段と、
    好気槽の上部に設置され曝気ガスを回収するためのガス回収手段と、
    該ガス回収手段によって集められた排ガス中のN2O濃度を計測するためのN2O計測手段と、
    前記嫌気槽の下流側に反応液のNO 3 −Nを計測するためのNO 3 −N計測手段と、
    前記嫌気槽に炭素源を投入するための炭素源投入手段と、
    前記好気槽の下流側から前記嫌気槽に反応液を循環するための循環手段と、
    前記複数の曝気手段のうち最も嫌気槽側の前記曝気手段の送風量を調整するための前段曝気手段調整器と、
    前記N 2 O計測手段と前記NO 3 −N計測手段の計測信号が入力され、前記炭素源投入手段、前記循環手段、前記前段曝気手段調整器の少なくとも一つを制御する制御手段と、
    該制御手段は、前記NO 3 −N計測手段の計測値が予め設定された上限値を超過した際に、前記炭素源投入手段が前記嫌気槽に炭素源を投入するように制御し、又は、前記循環手段の流量を低下させ、かつ、前記N 2 O計測手段の計測値が増加し、予め設定された上限値を超えた時は、前記最も嫌気槽側の前記曝気手段の曝気量を予め設定されている下限値とするように前記前段曝気手段調整器を制御する下水処理装置。
  2. 請求項1に記載の下水処理装置において、
    前記前段曝気手段調整器を制御する時に、前記好気槽全体での曝気量は一定とした下水処理装置。
  3. 請求項1に記載の下水処理装置において、
    流入水の水質を計測するための流入水質計測手段と、
    処理水の水質を計測するための処理水水質計測手段と、
    流入水水質,流入流量,運転条件の少なくとも一つを用いて処理水の水質を推定する処理水水質推定手段と、
    前記流入水水質計測手段,前記処理水水質計測手段,前記処理水水質推定手段の少なくとも1つの信号に基づいて処理水水質が基準値を満足しているか否かを判定する処理水水質判定手段とを備え、
    前記制御手段は、前記処理水水質判定手段の情報に基づいて処理水水質が基準値を満足していると判断された場合に運転量を変更する下水処理装置。
  4. 上流側に設置される嫌気槽と下流側に設置される好気槽を有する活性汚泥が投入されている複数の反応槽により下水を処理する下水処理方法であって、
    前記好気槽の上部に設置され、前記好気槽に設置される複数の曝気手段によって曝気される曝気ガスを回収するためのガス回収手段によって集められた排ガス中のN 2 O濃度をN 2 O計測手段により計測すること、
    NO 3 −N計測手段により前記嫌気槽の下流側に反応液のNO 3 −Nを計測すること、
    前記NO 3 −N計測手段の計測値が予め設定された上限値を超過した際に、前記嫌気槽に炭素源を投入するための炭素源投入手段により投入炭素源を投入すること、又は、前記好気槽の下流側から前記嫌気槽に反応液を循環するための循環手段による循環流量を低下させること、
    前記N 2 O計測手段の計測値が予め設定された上限値を超過した際に、制御手段が前記嫌気槽側の前記曝気手段の曝気量を予め設定されている下限値とすることを特徴とする下水処理方法。
  5. 請求項4に記載の下水処理方法において、
    制御手段が前記嫌気槽側の前記曝気手段の曝気量を予め設定されている下限値とするとともに、前記好気槽全体での曝気量は一定とした下水処理方法。
  6. 請求項4に記載の下水処理方法において、
    流入水質計測手段により流入水の水質を計測すること、
    処理水水質計測手段により処理水の水質を計測すること、
    流入水水質,流入流量,運転条件の少なくとも一つを用いて処理水の水質を推定すること、
    前記処理水水質が基準値を満足しているか否かを判定して運転量を変更する下水処理方法。
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