JP2007244949A - 亜酸化窒素を指標とした硝化過程の制御手法 - Google Patents

亜酸化窒素を指標とした硝化過程の制御手法 Download PDF

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Kazunori Nakano
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宗弘 野村
Nobuo Chiba
信男 千葉
Shuhei Masuda
周平 増田
Motoyuki Mizuochi
元之 水落
Yuuhei Inamori
悠平 稲森
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Abstract

【課題】活性窒素含有廃水の処理で発生する温室効果ガスとしての亜酸化窒素発生の抑制並びに高度処理の困難な廃水(例えば、豚舎廃水)を浄化する技術の開発。
【解決手段】下水の高度処理において発生する亜酸化窒素が、無酸素好気回分式活性汚泥法(AOSBR)における制御指標として利用でき、高度処理が良好に行われている場合、好気
工程では硝化の終了と同時に亜酸化窒素の発生が停止し、無酸素工程では亜酸化窒素は発生しない、一方、高度処理が不良である場合、好気工程、無酸素工程いずれにおいても亜酸化窒素が継続的に発生する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガスを制御指標とした硝化脱窒過程の制御技術に関する。特に、本発明は、生物学的硝化脱窒法に基く水処理において、その過程で発生する亜酸化窒素ガスを制御指標として利用して、例えば、AOSBRを最適に運用するように制御する方法、並びにそれを
実現する水処理装置又は処理システムに関する。
現在、最も深刻かつ重大な環境問題としては地球温暖化が挙げられ、その問題解決のため温室効果ガスの削減が緊急の課題となっている。また、水環境についても水質汚濁防止など生態系の水質の浄化も重要視される問題であり、こうした中で、人畜由来の反応性窒素を不活性化する過程である水処理プロセスは、環境保全上重要な役割を担っている。水処理における窒素除去には、生物学的硝化脱窒法が現在広く利用されるが、その過程で発生する亜酸化窒素(Nitrous Oxide; N2O)は二酸化炭素(CO2)の320倍の温室効果ポテンシャルを有するだけでなく、大気中での寿命も長く、さらにオゾン層破壊効果も有しているなどが問題とされ、その削減が必要とされている。
家畜に由来する廃棄物、特には豚舎廃水は、有機物、窒素を高濃度に含有し、悪臭も非常に強く、高度処理の困難な水で、運転条件によっては高濃度のN2O形態の窒素の蓄積及
びN2Oの発生を引き起こすという報告もなされている。そして、窒素除去が非常に困難な
廃水である。
豚舎由来の廃棄物のうち、汚濁成分は圧倒的に糞に含まれており、BOD(生物化学的酸素要求量; Bio-chemical Oxygen Demand)成分全体の90%がその糞に含まれるが、一方、窒
素成分は尿に多く含まれている。豚舎由来のし尿廃棄物の処理は固液分離を行って、尿と糞を分離して行うのが一般的であるが、有機成分のおおよそ90%は糞に含まれているため、固液分離を行うことにより、脱窒処理に必要な有機物量が不足する場合も生ずる。逆に固液分離を行わなければ、汚濁負荷が大きくなりすぎて、硝化が十分に進行しないことが考えられる。
従来から広く廃水処理技術として利用されているASM(Activated Sludge Model; 活性汚泥モデル)は、元来生活排水処理を対象として開発されたもので、豚舎廃水などの特殊な
廃水、汚濁負荷、窒素負荷などがともに大きな廃水を対象としてはいないことから、新たにパラメータを校正したり、モデル構造を全く変更することが必要とされる。しかし、豚舎廃水を処理に付した場合、その過程で存在したり、生成する物質についてはその蓄積・発生特性に関しては不明な点が多く、さらにその解明がなされておらず、実用に耐えうるようなモデルの開発には至っていないのが実情である。
また、豚舎廃水などの処理においては、比較的小規模施設が利用され、なかでも無酸素好気回分式活性汚泥法(Anoxic-oxic sequencing batch reactor: AOSBR)システムが多く
採用されているが、AOSBRにおける物質の挙動予測は容易でない。混合培養系においては
、窒素、有機物、酸素等と、様々な細菌群が複雑な生態系を構築しているため、これらの相互関係を考慮することが求められる。例えば、好気工程において、有機物量が多くなると従属栄養細菌の活性が向上し、そうすると硝化細菌が従属栄養細菌との間での酸素をめぐる競合に敗れることとなり、反対に硝化が妨げられることとなる。
さらに、豚舎廃水などは高負荷であるだけでなく、窒素に対する有機物の比(有機物/
窒素の比率、C/N比)の変動及び負荷の変動も激しいものであり、それに容易に対処できる技術であることが求められているし、比較的小規模施設ということもあって設置数に対比して必要な技術者についても不足がちであり、また、比較的零細な農業経営者も多いことから経営上容易に利用しうる技術である必要もある。
ところで、汚水が導入される硝化槽と脱窒槽を設け、硝化槽で硝化を行わせた後、脱窒槽に導き、脱窒槽から発生する亜酸化窒素ガス発生速度を検知し、流入汚水中の総窒素濃度を連続的に検知することを特徴とする廃水中の窒素濃度測定装置については、特許文献1に開示があるが、そこでは亜酸化窒素ガス発生速度をモニターして、流入汚水中の「総窒素濃度」を検知するとの発想しかない。
特開昭55-13135号
地球温暖化問題に関与する温室効果ガスとして亜酸化窒素の発生を抑制する必要があるが、人畜由来の反応性窒素を豊富に含有しているし尿などの廃水の水処理の際にその発生を削減することを保障する技術の開発が求められている。また、人口の増加や産業活動の活発化にともない水資源の枯渇や湖沼などの富栄養化などによる水質悪化は深刻化してきており、自然生態系を守る意味でも窒素などを豊富に含有する水を処理して浄化することが緊急の課題となっている。特に、豚舎廃水などの家畜のし尿を含んでおり、有機物、窒素を高濃度に含有しており、高度処理の困難な廃水を、制御しつつ経済的な手法及び確実な手法で浄化する技術の確立が求められている。例えば、豚舎廃水処理ではAOSBRでその
処理が図られている場合が多いが、その制御技術は未確立の分野である。
本発明者等は高度処理の困難な廃水を浄化する技術を確立すべく鋭意研究を進めた結果、下水の高度処理において発生する亜酸化窒素が、無酸素好気回分式活性汚泥法(AOSBR)
における制御指標として利用できることを発見した。すなわち、高度処理が良好に行われている場合、好気工程では硝化の終了と同時に亜酸化窒素の発生が停止し、無酸素工程では亜酸化窒素は発生しないこと、一方、高度処理が不良である場合、好気工程、無酸素工程いずれにおいても亜酸化窒素が継続的に発生することを見出した。そしてこの知見に基いて本発明を完成した。
本発明では、次なる態様が提供される。
〔1〕生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセスにおいて、ガスを指標として利用して水処理制御を行うことを特徴とする水処理制御法。
〔2〕指標ガスがN2Oであることを特徴とする上記〔1〕記載の水処理制御法。
〔3〕生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセスが、AOSBRであり、N2Oガスを指標とし、AOSBRの制御を行うことを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕記載の水処理制御法。
〔4〕制御は、無酸素好気時間配分比を決定するものであることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一記載の水処理制御法。
〔5〕好気時間を設定することを特徴とする上記〔4〕記載の水処理制御法。
〔6〕硝化反応の終了とN2O発生停止が一致することを利用し、好気時間を設定するこ
とを特徴とする上記〔5〕記載の水処理制御法。
〔7〕N2Oの発生をモニタリングし、好気時間の設定をリアルタイムで行うことを特徴
とする上記〔5〕記載の水処理制御法。
〔8〕無酸素時間を設定することを特徴とする上記〔4〕記載の水処理制御法。
〔9〕好気工程のN2O転換率(N2O発生量/硝化量)から無酸素工程開始時のNO3を推定
し、それを利用して無酸素時間を設定することを特徴とする上記〔8〕記載の水処理制御法。
〔10〕事前にそのシステムのN2O転換率の固有値を測定するもの及び/又は連続モニタ
リングによりN2O発生量を求めるものであることを特徴とする上記〔9〕記載の水処理制
御法。
〔11〕システム異常の発見を行うことを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一記
載の水処理制御法。
〔12〕システム異常の発見が、好気工程における硝化反応の停滞を検出してなされるものであることを特徴とする上記〔11〕記載の水処理制御法。
〔13〕N2Oの発生より、pH低下による硝化反応の停滞を察知するものであることを特徴
とする上記〔12〕記載の水処理制御法。
〔14〕システム異常の発見が、無酸素工程における脱窒反応の停滞を検出してなされるものであることを特徴とする上記〔11〕記載の水処理制御法。
〔15〕N2Oの発生より、C/N比の低下を察知するものであることを特徴とする上記〔14〕記載の水処理制御法。
〔16〕無酸素工程初期のN2O発生より、流入原水のC/N比の低下を察知するものであることを特徴とする上記〔15〕記載の水処理制御法。
〔17〕好気工程初期の高濃度N2Oの発生より、有機物の不足を察知するものであること
を特徴とする上記〔15〕記載の水処理制御法。
〔18〕生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセス用装置において、ガスセンサーを備え、ガスを指標として利用して水処理制御を行う水処理制御装置を有することを特徴とする水処理プロセス用装置(又は処理システム)。
〔19〕ガスセンサーがN2Oセンサーであり、指標ガスがN2Oである上記〔18〕記載の水処理プロセス用装置(又は処理システム)。
〔20〕生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセス用装置が、AOSBRであり、N2Oを指標とし、AOSBRの制御を行うものであり、N2Oガスセンサーを備えていることを特徴とする上記〔18〕又は上記〔19〕記載の水処理プロセス用装置(又は処理システム)。
〔21〕N2Oガスに基いて無酸素好気時間配分比を決定する制御手段を備えたものである
ことを特徴とする上記〔18〕〜〔20〕のいずれか一記載の水処理プロセス用装置(又は処理システム)。
〔22〕N2Oガスをモニタリングしてシステム異常を検出する手段を備えたものであるこ
とを特徴とする上記〔18〕〜〔20〕のいずれか一記載の水処理プロセス用装置(又は処理システム)。
本発明で、処理対象である原水中の有機物とそれに対する窒素の含有比が変化をしても、処理システムの系内のガスをモニターすることで最適な運転を絶えず実施できるように制御可能となった。そしてそれにより、簡単かつ安価な、そしてメインテナンスフリーで確実な水処理が実現できるようになる。亜酸化窒素ガスの排出などという環境に対する問題を減らすことができるし、生態系を富栄養水で汚染するという問題の解決にも貢献する。本発明の技術では、生物学的硝化脱窒反応用システムの保守管理の点でも大きな利点を提供できる。
本発明の技術に従えば、亜酸化窒素ガスをモニタリングすることで、AOSBRの制御を行
うことができ、例えば、無酸素好気時間配分比を決定したり、システムの異常を発見・察知することが可能で、最適なシステム運転条件に制御することが簡単にできる。
本発明のその他の目的、特徴、優秀性及びその有する観点は、以下の記載より当業者にとっては明白であろう。しかしながら、以下の記載及び具体的な実施例等の記載を含めた本件明細書の記載は本発明の好ましい態様を示すものであり、説明のためにのみ示されているものであることを理解されたい。本明細書に開示した本発明の意図及び範囲内で、種々の変化及び/又は改変(あるいは修飾)をなすことは、以下の記載及び本明細書のその他の部分からの知識により、当業者には容易に明らかであろう。本明細書で引用されている全ての特許文献及び参考文献は、説明の目的で引用されているもので、それらは本明細書の一部としてその内容はここに含めて解釈されるべきものである。
生物学的硝化脱窒法とは、典型的には、生物が行う生物学的反応を利用して硝化反応と
脱窒反応を行うものであり、その硝化反応及び脱窒反応とは次の式で表される反応にまとめられることが知られている。
Figure 2007244949
硝化反応は、水中に含まれるアンモニア形態の窒素〔アンモニア態窒素、NH4 +態窒素、又はNH4 +-N〕を、遊離酸素を用いて酸化する反応であり、独立栄養細菌(例えば、NH4 +酸化細菌、NO2 -酸化細菌など)によって行われる。硝化反応は、好気条件下(溶存酸素がある状態)で溶存酸素を利用して行われる。
脱窒反応は、窒素と結合した酸素を細菌の呼吸に用いる生物学的な反応であり、無酸素条件下において、主に、従属栄養細菌の中のそうした能力を有する細菌(例えば、脱窒菌など)によって行われる。該脱窒反応は、無酸素条件下(溶存酸素がない状態)で結合酸素(NO3の中のO)を利用して行われるが、結局は、水素を利用しての還元反応であるため、反応の進行には水素供与体としての有機物が必要とされる。かくして、脱窒反応は、有機物が無ければ進行しないため、窒素に対する有機物の比(有機物/窒素の比率、C/N比)
は脱窒反応における重要な因子となる。
無酸素好気回分式活性汚泥法(Anoxic-oxic sequencing batch reactor: AOSBR)は、図
1に示すようなプロセスでの生物学的硝化脱窒素反応を遂行する技術を指している。図1を参照してAOSBRのプロセスを説明すると、ステップ(a)では、処理の対象たる原水が系内に流入せしめられ、ステップ(b)では、脱窒反応を行い、ステップ(c)では、硝化反応を行い、ステップ(d)では、処理水の流出並びに活性汚泥などの沈殿を行う。ステップ(b)では、無酸素条件下に攪拌を行って当該脱窒反応を実施するが、その攪拌時間、すなわち「無酸素時間」は、処理原水のC/N比に応じて適切な値に設定することが必要である。ステッ
プ(c)では、好気条件下、すなわち曝気して当該硝化反応を実施するが、その曝気時間、
すなわち「好気時間」は、同様に、処理原水のC/N比に応じて適切な値に設定することが
必要である。「曝気」とは、酸素又は空気などの酸素含有気体(酸素を富化した空気を含
む)を液体、例えば、水溶液又は水懸濁液と接触せしめてそこに酸素を供給することを指
している。本発明では、活性汚泥を育てたり、その活性を維持するために溶存酸素を与えることを包含してよい。曝気をする場合には、散気板、散気管を使用して圧縮気体(例えば、空気)を供給したり、水車、翼車を使用して気体(例えば、空気)と液体とを機械的に攪拌するなどを含めた当該分野で知られた方法・装置(システム)の中から適宜適切な方法又は装置(システム)を選択して使用して実施できる。
例えば、投入NH4に対して曝気時間が短ければ、硝化が終了しない。つまり、流入原水
のC/N比に応じて、適切な攪拌時間(無酸素時間)と曝気時間(好気時間)の設定が必要
であるが、本発明に従えば、無酸素好気時間配分比を決定することが可能となる。
脱窒反応とC/N比の関係は、次の反応式より理解できよう。
Figure 2007244949
上記のように、脱窒反応は、水素を必要とする。ここで、水素は有機物(= C)から得る
。したがって、窒素(= N)に対してCが十分に存在すれば(すなわちC/N比が高ければ)脱窒反応は良好に進む。また、硝化反応とpHの関係は、次の反応式より理解できよう。
Figure 2007244949
上記のように、硝化反応(アンモニア酸化反応)は水中のアルカリ度を消費する。したがって、アルカリ度が不足すると(すなわちpHが低下すると)硝化反応は進まない。
硝化反応の終了とN2O発生停止が一致することから、N2Oをモニターリングすることで、硝化の終了(好気時間の終了)を決定でき、そして好気時間をリアルタイムで設定することが可能となる。
無酸素時間に関しては、MLSS(mixed-liquor suspended solids)は活性汚泥細菌濃度の
指標として一般的に広く用いられているものであるが、そのMLSS(mg/L)と脱窒速度とは比例関係があることが知られていることから、MLSSとNO3濃度が既知ならば、脱窒に要する
時間(無酸素時間)を見積もることが可能となる。
そして、好気工程のN2O転換率(N2O発生量/硝化量)から無酸素工程開始時のNO3を推
定することができる。N2O転換率は事前にそのシステムの固有値を測定しておくことで、
その値を提供できる。また、N2O発生量は連続モニタリングにより求められる。結局、N2Oをモニターリングすることで、無酸素好気時間配分を決定することが出来る。
N2Oのモニターリングによる無酸素好気時間配分の決定プロセスの模式概念を説明する
図を、図2に示す。
(1)N2O発生量より次のサイクルのNO3濃度を推定、
(2)ON2Oの消失より硝化の終了をモニタリング→好気工程の長さをリアルタイムで決
定、
(3)MLSS濃度と脱窒速度の関係を利用して無酸素工程の長さを決定。
N2Oをモニターリングすることでシステム異常の発見を行うことも可能となる。すなわ
ち、好気工程における硝化反応の停滞を検知できる。N2Oの発生より、pH低下による硝化
反応の停滞を察知する。硝化工程では、pHが低下することで硝化が停滞し、N2Oの発生が
促進されることから、N2Oをモニターリングすることで硝化反応の停滞・悪化を検知でき
る。
また、無酸素工程における脱窒反応の停滞も検知できる。脱窒反応の進行には有機物(C)が必要であり、Cが不足する(=C/N比が低下する)と、脱窒反応は停滞する。C/N比の低
下によりN2Oの発生が促進されることが知られているから、N2Oの発生よりC/N比の低下を
察知することが可能である。通常、攪拌による無酸素工程ではN2Oは発生しない。よって
、無酸素工程初期のN2O発生より、流入原水のC/N比の低下を察知することが出来る。また、脱窒が停滞した場合、N2Oは溶存態の形で水中に蓄積する。それらは曝気にともない一
度に空気中に放出されることとなり、その発生濃度は非常に高濃度であるため、通常の好気工程における発生と区別が可能であるから、好気工程初期の高濃度N2Oの発生より、有
機物の不足を察知することも可能である。
N2Oのモニターリングによるシステム異常の発見プロセスの模式概念を説明する図を、
図3に示す。
(i)高C/N比原水の流入では、N2Oは検出されない(すなわち、正常な状態)、
(ii)何らかのアクシデントによる低C/N比原水の流入(すなわち、システム異常・処
理水悪化につながる)、
(iii)N2Oの検出(すなわち、C/N比の低下の発見)、
(iv)ややC/N比の低い原水の流入→Cの不足による脱窒の停滞、(v)曝気直後に高濃度
のN2Oピークが検出(すなわち、Cの不足による脱窒の停滞を検出)。
ガス態N2O(Gaseous N2O; GN2O)は、ガス検出器/分析計、例えば、N2O自動分析計を使用して測定できる。当該装置は、市場に市販品があり、それから適宜選択して用いることもできるし、それらを改変したり、類似の機器を設計したりしたものから選択されたものであってもよい。N2O自動分析計で得られたデータは、オンラインで制御装置又は制御シス
テムに信号として送られてよい。制御システムには、マイクロチップなどを備えたコンピュータが組み込まれていてよい。好ましくは、当該制御システムは、制御用ソフトウエアを搭載してあるものである。当該制御システムからの信号(代表的には、N2Oガスメータ
ーからの検知・測定データに応じて制御されるデータ)は、例えば、混合バルブ、通気ポンプ、攪拌モーター、排出バルブなどの機械並びに駆動装置の制御系に伝達されるようになっていてよい。
原水としては、人に由来するもの(例えば、糞尿を含む)、飼育家畜、家禽類に由来するものが挙げられる。家畜としては、牛、馬、鹿、羊、山羊、豚などが挙げられる。家禽としては、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ウズラなどが挙げられる。典型的な原水としては、豚舎廃水などが挙げられる。
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。本発明では、本明細書の思想に基づく様々な実施形態が可能であることは理解されるべきである。
全ての実施例は、他に詳細に記載するもの以外は、標準的な技術を用いて実施したもの、又は実施することのできるものであり、これは当業者にとり周知で慣用的なものである。
畜舎廃水のように高濃度の窒素を含む廃水の処理においては大量のN2Oを発生する可能
性が指摘されている。そこで供試原水に豚尿を用いてAOSBRを適用し、C/N比をパラメータとして、SBR(回分式活性汚泥法; Sequencing Batch Reactor) 1サイクルにおけるN2O転換
率の定量化を行い、曝気工程におけるN2Oの発生特性について検討した。
〔実験条件および方法〕
活性汚泥の運転は、20℃の恒温水槽内に設置した有効容積20Lのリアクター(総容積30L)にて行った。運転条件は、24時間1サイクルとし、時間配分比は攪拌時間(無酸素時間)8時間(脱窒過程)、曝気時間(好気時間)13時間(硝化過程)、沈殿時間3時間で運転した。冷蔵保存した豚尿を原水とし、それをリアクターに流入せしめ、AOSBR用リアク
ター内を攪拌(脱窒)し、次に曝気(硝化)し、そして沈殿せしめるという運転をした。実験期間を通じてMLSSは9,000〜10,000mg/L程度に保ち、運転負荷はCODcr/MLSSで0.05(mgCOD/mgMLSS)とし、曝気量は約4.5L/minとし、そしてHRT(水理学的滞留時間; Hydraulic Retention Time)及びSRT(汚泥滞留時間; Solid Retention Time)は20日とした。分析項目
はガス態N2O(GN2O)、溶存態N2O(DN2O)、無機態窒素、溶存酸素(DO)とし、GN2Oは大気用N2O計Model46C(日本サーモエレクトロン社)により連続モニタリングを行った。無機態窒
素はTRACCS-800により分析を行い、DOはセンサー式の簡易型測定器により測定した。N2O
発生量は測定濃度に曝気量を乗じて算出される。N2O転換率は、リアクター内における全
アンモニア態窒素(NH4 +-N)減少量に対するN2O発生量の百分率と定義した。DN2Oはヘッド
スペース法(恩田
宣彦、ぶんせき、Vol.12, pp862-867 (1987))により測定した。
処理原水となる豚舎廃水の水質は、季節や降雨の有無などで大きく変動することが知られている。供試原水として使用する豚尿は、宮城県北部の養豚場より採取したが、その養豚場における豚舎廃水の組成も、例えば、表1のように変動するものであることが認められた。
Figure 2007244949
COD (化学的酸素要求量; Chemical Oxygen Demand)は有機物の酸化に要する酸素量を指し、有機物含有量の尺度として使用される値であって、この酸化に用いられる酸化剤としてニクロム酸カリを用いた場合の値が、CODCRで表される。溶存態のものはDissolved CODCRと呼ばれ、DissolvedのDを付して、DCODCRと記載される。また、粒子状あるいは懸濁態のものは、Particulate CODCRと呼ばれ、ParticulateのPを付して、PCODCRと記載される

窒素成分はほぼすべてがアンモニア態窒素(NH4 +-N)の形で尿に含まれている。
このように、豚舎廃水は変動が避けられず、またその変動も大きなもので、特にはC/N
比の低下は脱窒に必要な有機物の不足による処理の結果、得られる水の水質悪化を引き起こすことが考えられるので、原水の組成が高C/N比から低C/N比に変化した場合の解析が可能なように、図4に示すような実験フローにより実施した。すなわち、高C/N比の原水を
流入させる第一の期間をPhase Aとし、低C/N比の原水を流入させる第二の期間をPhase B
としたが、Phase Bは高C/N比の原水から低C/N比の原水に変えたばかりの期間のPhase B-1と、例えば、3サイクル後といった低C/N比の原水を流し続けた期間のPhase B-2からなっている。GN2OについてはPhase A及びPhase B(Phase B-1とPhase B-2)を通して連続測定をした。また、Phase A及びPhase Bを代表する1サイクルにおいて1時間ごとの連続サンプ
リングを行い(Cycle A及びcycle B)、GN2Oと共に水質測定を行った。
ここで、高C/N原水とは、PCODCR/NH4 +-N=6.54で、低C/N原水とは、PCODCR/NH4 +-N=4.14
として実施した。
〔結果および考察〕
N2O転換率を比較したところ、表2に示すように、高C/N比原水(PCODcr/N=6.54)のN2O転換率は、低C/N比原水(PCODcr/N=4.14)に比べ低かった。さらに、攪拌工程であっても、原水のC/N比が低い場合には、曝気工程を上回るN2Oが発生した。
Figure 2007244949
以上より、低C/N比条件下においては、非曝気工程もGN2Oの放出源となりうることが明
らかになった。
1サイクルにおけるGN2O連続モニタリングの結果を図5〔Phase A(高C/N比)〕及び図8〔Phase B-1(低C/N比)〕に示す。原水C/N比が高い場合、GN2Oは攪拌工程では発生せ
ず、曝気工程では鋭いピークを持つように発生した(図5)。これはN2O発生を最小限に
抑制した状態と考えられた。
一方、C/N比が低い場合、GN2Oは攪拌工程でも検出され、さらに曝気工程初期に高濃度
のN2Oが発生した。曝気工程のGN2Oのピークがドリフトしながら減少する。これはN2O発生促進状態であることを示すものと考えられた。この理由として、原水に含まれる有機物が不足したため脱窒が良好に進行せず、NOXおよびDN2Oが蓄積したことが挙げられる。
さらに、高C/N原水の場合の曝気工程におけるGN2Oと水質の経時変化を図6及び7に示
す。両者の関係より、アンモニア態窒素(NH4 +-N)と亜硝酸態窒素(NO2 --N)の消失、およびDOの上昇とともにGN2Oの発生が停止していることが分かる。つまり、GN2Oの消失は、硝化の終了を示し、GN2Oの減少は、有機物酸化の終了を示している。これより、GN2Oが硝化の終了を示す指標となることが示された。また、GN2Oの増加は、有機物酸化を示して、低DO状態であること、すなわち、好気脱窒が行われていることを示している。
次に、低C/N原水の場合の1サイクルにおけるGN2Oと水質の経時変化を図9に示す。攪
拌工程におけるGN2Oの発生は、脱窒の停滞を意味しており、曝気初期に鋭く高いGN2Oのピークが生ずるのは、蓄積DN2Oがガス化したためであり、このことは攪拌工程におけるDN2Oの蓄積を確認することにより確かめられた。GN2Oがドリフトしながら減少するのは、NOx
の蓄積のためと考えられる。
さらに、Phase B-2(低C/N比)におけるGN2O連続モニタリングの経時変化を図10に示す。Phase B-2は、Phase B-1より3サイクル後の領域を指している。ここでは攪拌・曝気の両工程で高濃度のGN2Oが発生し、曝気工程のGN2Oのピークが消失せず、処理水にアンモニア・亜硝酸が検出され、硝化が停滞していることが認められた。つまり、N2Oの大量発
生促進状態と考えられる。
AOSBRによる豚舎廃水の処理において、高度処理が良好に行われている場合には、N2O転換率は0.5%以下に抑えられた。さらに、有機物負荷に対するN2O転換率は、CODcr/MLSS=0.1を超えると急激に増加することが分かった。N2Oの発生が促進されるのは、主に低C/N
比の原水が流入した際の無酸素工程からの発生であり、低C/N比の原水が流入した湯合、
処理系は最初に脱窒能が失われ、続いて硝化能が失われたが、それらの変遷はGN2Oの挙動と関連性が見られた。
N2Oの発生特性についての検討結果より、無酸素工程においては、有機物の分解性の違
いによって引き起こされるNO3 -還元速度の変化が、N2Oの制限要因となることが明らかに
なった。好気工程においては、N2Oの主な生成経路は好気脱窒反応であり、従属栄養細菌
と独立栄養細菌間の酸素をめぐる競合が重要な役割を果たしていることが明らかになった。これらより、GN2Oが硝化終了を示す指標となり得ることが明らかになり、GN2Oを制御指標としたAOSBRの運転が可能であることが示された。
現在、水処理の指標には、DO, pH, ORPなどが用いられているが、これらの指標はいず
れも水質センサーを水中に浸してモニタリングを行うため、品質劣化防止のためのセンサーの定期的なメインテナンスなどが欠かせないという問題がある。
一方、上記で明らかにされた指標であるN2Oガスは、新たなガスによる制御指標として
の利用技術を提供する。
AOSBRでは、無酸素好気時間配分比が重要な因子である。それらの時間を適切に設定す
ることで、脱窒、硝化を良好に進めるとともに、曝気量の削減、余剰汚泥の削減などが可能となる。時間配分比は原水組成や生物反応速度に大きく影響されるが、GN2Oをモニタリングすることで、脱窒の終了及び硝化の終了とともに各工程が終了する時間に適切に工程時間を設定することができ、また、連続モニタリングにより、絶えずコントロール可能となる。Cycle Aの結果をまとめると、好気工程の窒素の挙動に着目することができる。す
ると、GN2Oの発生停止はNH4 +-N及びNO2 -Nの消失、すなわち、硝化の終了と一致していた
。これは、GN2Oが硝化終了の指標となり得ることを示している。一方、無酸素工程の窒素の挙動に着目すると、脱窒が良好に行われている際にはGN2Oの放出は全く見られなかった。また、DN2Oの蓄積および消失は見られたものの、DN2Oの消失は脱窒を意味するものではなかった。これは、硝化に反して、無酸素工程における脱窒をN2Oにより単純にモニタリ
ングすることが困難であることを示している。
Cycle Aの結果から、GN2Oのモニタリングにより、曝気の終了をリアルタイムで決定で
きることが示された。脱窒時間の制御に関しては、無酸素工程のNO3 --N量は好気工程で硝化されたNH4 +-Nにほぼ相当する。したがって、C/N比が十分に高く、有機物の欠乏の心配
がない原水の場合、GN2OからNO3 --Nを算出し、MLSSから脱窒速度を推定することで、無酸素時間を決定することが可能であると考えられる。
さらに、流入原水のC/N比が低下した場合には、最初のサイクルから脱窒能の低下およ
び無酸素工程でのN2Oの発生が見られた。この現象を利用することで、原水の変動によるC/N比の低下を早期に発見し、有機物の添加、無酸素時間の延長などの迅速な対応を取ることが可能となる。また、好気工程におけるGN2Oのプロファイル、特にピーク減少の際のドリフトを常識することで、硝化能の低下をリアルタイムで発見することが可能である。
かくして、本発明技術では、AOSBRにおいて、GN2Oを指標として無酸素好気時間配分比
を決定できる。さらに、GN2Oのプロファイルを解析することで、流入原水の変動、主にC/N比の低下による脱窒能の低下、それにより引き起こされる硝化能の低下をリアルタイム
で察知することができる。
また、本発明では、従来の制御指標に必要不可欠であった水質センサーの交換が不要であり、メンテナンスフリーという特徴を有している。本発明でN2Oを制御指標としたAOSBRシステムの運転が可能であることが示された。
本発明によれば、無酸素好気回分式活性汚泥法において、発生するガスを、例えば、連続モニターリングで測定することにより、その処理の程度の管理を行うことができる。本発明では、従来使用の水質センサーによらず、ガスセンサーによる管理でできるので、従来の水質センサーが抱えている廃水成分と浄化微生物が混在することによる感度の低下、また、この感度を維持するためにメンテナンスなどの問題を解決するものである。本発明
により、畜産農家などから求められている廃水処理を的確に行うための指標が提供される。本発明の技術を用いることで、好気工程での酸素使用量の低減など、処理コストの低減が見込まれる。特に、本発明ではAOSBRにおいてGN2Oを指標として利用することで、適切
な硝化・脱窒が進行するようにしたり、N2O発生を抑制することができる。
本発明は、前述の説明及び実施例に特に記載した以外も、実行できることは明らかである。上述の教示に鑑みて、本発明の多くの改変及び変形が可能であり、従ってそれらも本件添付の請求の範囲の範囲内のものである。
無酸素好気回分式活性汚泥法(Anoxic-oxic sequencing batch reactor system: AOSBR)を示す。水質条件が変化するので、物質生成特性の解析が可能である。また、比較的小規模の豚舎廃水処理で多く採用されている。 生物学的硝化脱窒法、特にはAOSBRで、亜酸化窒素のモニタリングによる無酸素好気時間配分を決定する手法を概念的に説明するものである。 生物学的硝化脱窒法、特にはAOSBRで、亜酸化窒素のモニタリングによるシステム異常を発見するための手法を概念的に説明するものである。 原水の組成が高C/N比から低C/N比に変化した場合を解析できるように、実施例1で行った実験方法で採用したAOSBR運転の方法を示す。 Phase A(高C/N比)におけるGN2Oの経時変化の測定結果を示す。曝気工程においてGN2Oがピークを持って発生しているが、これは亜酸化窒素発生を最小限に抑制した状態であると考えられた。 曝気工程におけるDO、GN2Oの経時変化(高C/N比)の測定結果を示す。Cycle A (高C/N比、曝気工程)の結果である。 曝気工程におけるDIN、GN2Oの経時変化(高C/N比)の測定結果を示す。Cycle A (高C/N比、曝気工程)の結果である。 Phase B-1(低C/N比)におけるGN2Oの経時変化の測定結果を示す。曝気工程でGN2Oが発生。曝気工程初期に鋭く高いGN2Oピークが発生。曝気工程のGN2Oのピークがドリフトしながら減少。N2Oの発生促進状態と考えられる。 Phase Bにおける1サイクルでのDINとGN2Oの経時変化(低C/N比)の測定結果を示す。Cycle B (低C/N比、1サイクル)の結果である。 Phase B-2(低C/N比)におけるGN2Oの経時変化の測定結果を示す。

Claims (22)

  1. 生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセスにおいて、ガスを指標として利用して水処理制御を行うことを特徴とする水処理制御法。
  2. 指標ガスがN2Oであることを特徴とする請求項1記載の水処理制御法。
  3. 生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセスが、AOSBRであり、N2Oガスを指標とし、AOSBRの制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の水処理制御法。
  4. 制御は、無酸素好気時間配分比を決定するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載の水処理制御法。
  5. 好気時間を設定することを特徴とする請求項4記載の水処理制御法。
  6. 硝化反応の終了とN2O発生停止が一致することを利用し、好気時間を設定することを特徴
    とする請求項5記載の水処理制御法。
  7. N2Oの発生をモニタリングし、好気時間の設定をリアルタイムで行うことを特徴とする請
    求項5記載の水処理制御法。
  8. 無酸素時間を設定することを特徴とする請求項4記載の水処理制御法。
  9. 好気工程のN2O転換率(N2O発生量/硝化量)から無酸素工程開始時のNO3を推定し、それ
    を利用して無酸素時間を設定することを特徴とする請求項8記載の水処理制御法。
  10. 事前にそのシステムのN2O転換率の固有値を測定するもの及び/又は連続モニタリングに
    よりN2O発生量を求めるものであることを特徴とする請求項9記載の水処理制御法。
  11. システム異常の発見を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載の水処理制御法。
  12. システム異常の発見が、好気工程における硝化反応の停滞を検出してなされるものであることを特徴とする請求項11記載の水処理制御法。
  13. N2Oの発生より、pH低下による硝化反応の停滞を察知するものであることを特徴とする請
    求項12記載の水処理制御法。
  14. システム異常の発見が、無酸素工程における脱窒反応の停滞を検出してなされるものであることを特徴とする請求項11記載の水処理制御法。
  15. N2Oの発生より、C/N比の低下を察知するものであることを特徴とする請求項14記載の水処理制御法。
  16. 無酸素工程初期のN2O発生より、流入原水のC/N比の低下を察知するものであることを特徴とする請求項15記載の水処理制御法。
  17. 好気工程初期の高濃度N2Oの発生より、有機物の不足を察知するものであることを特徴と
    する請求項15記載の水処理制御法。
  18. 生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセス用装置において、ガスセンサーを備え、ガスを指標として利用して水処理制御を行う水処理制御装置を有することを特徴とする水処理プロセス用装置。
  19. ガスセンサーがN2Oセンサーであり、指標ガスがN2Oである請求項18記載の水処理プロセス用装置。
  20. 生物学的硝化脱窒法を利用した水処理プロセス用装置が、AOSBRであり、N2Oを指標とし、AOSBRの制御を行うものであり、N2Oガスセンサーを備えていることを特徴とする請求項18又は19記載の水処理プロセス用装置。
  21. N2Oガスに基いて無酸素好気時間配分比を決定する制御手段を備えたものであることを特
    徴とする請求項18〜20のいずれか一記載の水処理プロセス用装置。
  22. N2Oガスをモニタリングしてシステム異常を検出する手段を備えたものであることを特徴
    とする請求項18〜20のいずれか一記載の水処理プロセス用装置。
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