JP2012106198A - 生物学的廃水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】NOガスの発生と窒素やリンの除去性能やコストを全体で評価した最適な生物学的廃水処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】最初沈殿池11、無酸素槽12,好気槽13及び最終沈殿池14順次接続した生物学的廃水処理部1と、曝気量制御装置28、循環量制御装置29、薬品投入量制御装置30、の少なくともいずれか一つの制御装置と、NO発生量をコストに換算する第1のコスト計算部25、電力料金と薬品費を計算する第2のコスト計算部26、放流水中の水質に基づいて排水賦課金を計算する第3のコスト計算部27、の少なくともいずれか一つのコスト計算部5と、コスト計算部5によってリアルタイムに又は一定の周期で計算されるコストが最小になるように制御装置の制御量を制御するコスト最小化制御部6とを具備することを特徴とする生物学的廃水処理装置。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、生物学的廃水処理装置に関する。
下水処理や排水処理においては、生活廃水や工場排水等の下水中に含まれる有機物、窒素(アンモニア)、リンなどを除去するために、微生物の代謝を利用した生物学的処理が行われている。特に、生活廃水などの比較的低負荷の廃水では、酸素を利用する好気性微生物を利用したいわゆる好気処理が行われている。典型的な好気処理法として、主に有機物の除去を目的とした標準活性汚泥法や、窒素やリンの除去も同時に行うことを目的とした嫌気−無酸素−好気法(A2O法)、嫌気−好気法(AO法)、循環式消化脱窒法などの高度処理法が採用されることが多い。近年は、有機物に加えて窒素やリンに関する規制も導入されることが多いため、高度処理が普及している。高度処理プロセスでは、流入下水は最初沈殿池で沈殿汚泥が除去された後、嫌気槽、無酸素槽、好気槽などの反応槽で微生物により有機物や窒素・リンが除去されると同時に微生物の集合体であるフロック(活性汚泥と呼ばれる)が形成される。フロックは最終沈殿池で沈殿し、その大部分は返送汚泥として反応槽に戻され、その一部は余剰汚泥として集められて脱水・濃縮の後焼却処理される。
好気槽では好気性微生物に酸素を供給するためブロワによる曝気が通常行われている。その主な目的は有機物除去、アンモニアを硝酸に変化させる硝化反応の促進、および微生物によるリンの吸収である。嫌気槽や無酸素槽の状態を制御するために循環ポンプや返送ポンプのポンプ制御により循環量や返送汚泥量が調整され、場合によってはメタノールや酢酸などの炭素源や凝集剤など薬品の投入を行うこともある。この主な目的は、好気槽でリンを大量に吸収するための嫌気槽におけるリン吐出や無酸素槽における硝酸の窒素ガスへの還元である。従って、曝気、返送・循環ポンプ、薬品投入は有機物や窒素やリンの除去を確実に実施できるように適切に制御する必要がある。
これらの制御方法として、例えば曝気風量に関する溶存酸素濃度(DO)の一定制御や循環ポンプや返送ポンプの流入量比率の一定制御などの比較的シンプルな制御手法が実際の処理場では採用されている場合が多い。しかし、これらの制御方法は主に窒素やリンなどの処理を特に意識せずに有機物の除去のみを目的とした標準活性汚泥プロセスに対して適用されていたものをそのまま高度処理プロセスに適用したものであり、高度処理プロセスに対して必ずしも適切な方法であるわけではない。
特開2010−099560号公報 特開2010−094665号公報 特開2009−297606号公報
実施形態の目的は、NOガスの発生と処理性能(窒素やリンの除去性能)やコストを全体で評価した最適な生物学的廃水処理装置を提供することにある。
実施形態によれば、下水又は排水を生物学的に処理する生物学的廃水処理装置において、下水又は排水を収容する最初沈殿池、有機物を利用して下水又は排水中の硝酸の脱窒を行う無酸素槽、好気槽、及び最終沈殿池を順次接続した生物学的廃水処理部と、前記好気槽での曝気量を制御する曝気量制御装置、前記好気槽で生成された硝酸を含む循環液の前記好気槽から前記無酸素槽への循環量を制御する循環量制御装置、及び前記無酸素槽への薬品の投入量を制御する薬品投入量制御装置、の少なくともいずれか一つの制御装置と、NO発生量をコストに換算する第1のコスト計算部、前記制御装置の電力料金と薬品費を計算する第2のコスト計算部、及び放流水の水質に基づいて排水賦課金を計算する第3のコスト計算部、の少なくともいずれか一つのコスト計算部と、前記コスト計算部によってリアルタイムに又は一定の周期で計算されるコストが最小になるように前記制御装置の制御量を制御するコスト最小化制御部と、を具備することを特徴とする生物学的廃水処理装置が提供される。
実施形態の生物学的廃水処理装置の典型的な基本構成図。 図1の装置の一構成要素である総コスト最小化制御部における極値制御方式による総コストと曝気量,循環量,薬品量などの操作量との関係を示す特性図。 極値制御の基本的な構成の説明図。 下水処理場において複数の水処理系列を有する場合の水処理の説明図。 極値制御による総コストと曝気量,循環量,薬品量,分配比などの操作量との関係を示す特性図。 総コストと曝気量,循環量,薬品量及び分配比との関係をプロットした表示装置の説明図。 時間と曝気量,循環量,総コストA,Bとの関係を示した表示装置の説明図。
以下に、本実施形態に係る生物学的廃水処理装置について詳細に説明する。
(1) 上述したように、生物学的廃水処理装置は、生物学的廃水処理部と、曝気制御装置,循環量制御装置及び薬品投入量制御装置の少なくともいずれか一つの制御装置と、第1のコスト計算部,第2のコスト計算部及び第3のコスト計算部の少なくともいずれか一つのコスト計算部と、コスト最小化制御部とを備えている。
こうした構成によれば、NOガス発生による地球温暖化防止、放流水質による環境負荷の低減または運転コストを考慮し、コストを最小化するような最適な生物学的廃水処理プロセス制御が可能になる。
(2) 上記(1)のコスト最小化制御部において、コストをリアルタイムに計測・計算する手段を備え、リアルタイムに計算されるコストが減少するように、コストの最小値(極小値)を自動的に探索する極値制御(Extreme Seeking Control)することが好ましい。
これにより、上記(1)の効果に加えて、コストをリアルタイムに計測・計算する手段を持つだけで、NOガス発生の抑制を含むコスト最小化制御を自動的に達成することができる。
(3) 前記総コスト計算部に加えて、コストには直接的に換算されないが連続計測しているプロセス値に関する制約条件を持ち、この制約条件を数理計画法で用いられる手法(ペナルティ法など)を用いてコストに換算した上で、コストの最小値を自動的に探索する極値制御部を有することが好ましい。
こうした構成によれば、例えば、酸化還元電位差(ORP)、溶存酸素濃度(DO)、浮遊物量(MLSS)など通常の生物学的廃水プロセスで計測しているプロセス値の管理範囲を制御に組み込んだうえで上記(2)の効果を出すことができる。
(4) 上記(1)において、NO発生量に関係する量として無酸素槽及び/又は好気槽内の亜硝酸量を連続計測するNO連続計測部を有するとともに、コスト計算部が第1のコスト計算部(NOコスト計算部)を有することが好ましい。ここで、第1のコスト計算部では、亜硝酸量とNOガス発生量の関係を予め求めておいた上で、亜硝酸量から直接コスト換算を行う。
こうした構成によれば、NO発生量を連続計測する際に、通常採用すると考えられるNOガス計測装置を用いずにNO発生量と高い相関があると言われている亜硝酸量を連続計測することにより上記(1)の効果を出すことができる。このような方法を採用する利点の一つは、ガスを無酸素槽や好気槽等の反応槽内から追い出してガス計測せずに反応槽内で亜硝酸量を計測することができる点にある。また、別な利点は、NOは溶解性が高いため、十分にNOが気中に放出されていない状態でNOガス計測を行うと大きな誤差を伴う可能性があるのに対し、水中の亜硝酸量を計測することによって安定した計測が可能になる点にある。
(5) 上記(1)において、コスト計算部が第3のコスト計算部(水質コスト計算部)を有し、水質コスト計算の全部あるいは一部を、水質予測モデルを用いて行うことが好ましい。
こうした構成によれば、放流水質の一部が計測されていないような生物学的廃水処理プロセスにおいても、水質予測モデルを用いて推定した水質により、上記(1)の効果を出すことができる。一般的なプラントでは薬品コストや電力コストに換算される電力量や薬品投入量は計測されているが、放流水質については一部のみ計測されている場合が多い。このような場合においても、新たにセンサーを設置することなく、例えば国際水協会(IWA:International Water Association)が公表する活性汚泥モデルなどの信頼性の高い水質予測モデルを用いて上記(1)の効果を出すことができる。
(6) 前記好気槽のNO発生量を連続計測するNO連続計測部を有するとともに、薬品投入量制御装置を有し、爆気制御装置による爆気量及び循環量制御装置による循環量の一方あるいは両方を制御対象プロセスの操作量として採用し、前記NO連続計測部におけるNO計測値が所定のしきい値を超えた場合にのみ薬品投入量制御装置から無酸素槽に薬品を投入することが好ましい。
こうした構成によれば、一般的なプロセスで操作する曝気量や循環量でできる限りコストを最小化する様に制御を行い、どうしてもNOの発生が避けられない場合に薬品の投入により薬品と窒素成分のバランスを調整してNOの発生を抑制するような制御システムを構成することができる。
(7) 生物学的廃水処理部が複数の処理系列を持ち、生物学的廃水処理部の操作量は、曝気量、循環量、炭素源投入量、及び各処理系列への流入量分配比を操作するものであることが好ましい。
こうした構成によれば、処理系列間の処理量を調整することにより、処理プロセス全体の処理コストを最小化する制御システムを構築することができる。
(8) 上記(1)において、コスト最小化制御部が、コスト最小化を予め用意したモデルを利用して計算する機構と、極値制御によるモデルを利用せずに実施する機構の2つの機構を有し、モデルを利用する機構によって、計算したコスト最小化制御の操作量値を予め計算した値を仮の操作量とした後、極値制御により実際に操作する操作量を決定することが好ましい。
こうした構成によれば、予めコストが最小値近傍になるように操作量を設定することができ、これにより極値制御が局所最小値(極小値)に陥るのを防止し、真のコスト最小値に到達する可能性を高めることができる。
(9) 上記(1)において、オペレータが監視するための監視画面を有する表示手段を備えていることが好ましい。
こうした構成によれば、上記(1)の効果に加えて、プラントを監視運用するオペレータに現在の操作量の値とコストの関係を視覚的に訴えることができ、オペレータがどのような操作量がコストの最小化にとって良いのかを学習することができる。
次に、本実施形態に係る生物学的廃水処理装置について図面を参照して説明する。なお、本実施形態は下記に述べることに限定されない。
(実施形態)
図1は、本実施形態の生物学的廃水処理装置の基本構成図を示す。なお、図1は、生物学的廃水処理装置の中で窒素除去を主目的とする循環式消化脱窒法と呼ばれる処理プロセス構成の例であるが、窒素除去を目的とした好気槽と無酸素槽を有する任意の処理プロセス構成に対して適用可能である。例えば、窒素とリンの同時除去を目的とした嫌気−無酸素−好気プロセス(A2Oプロセス)や無酸素−好気を直列に2段連結したプロセスなど、生物学的な窒素の除去をその目的の一つとするプロセスであれば、そのプロセス構成は問わない。
図1に示す生物学的廃水処理装置は、生物学的廃水処理部1と、NO連続計測部2と、プロセス記憶部3と、水質推定部4と、コスト計算部5と、総コスト最小化制御部6とから構成されている。
前記生物学的廃水処理部1は、順次接続された,最終沈殿池11、無酸素槽12、好気槽13及び最終沈殿池14を有する。また、流入水質・水量センサー15と、無酸素槽水質センサー16と、好気槽水質センサー17と、放流水質・水量センサー18と、好気槽13に空気を供給して曝気量を制御する曝気量制御装置(ブロワ)19と、好気槽13から無酸素槽12に輸送される硝酸を含む循環液の循環量を制御する循環量制御装置(循環ポンプ)20および循環量センサー(図示せず)と、最終沈殿池14から無酸素槽12に微生物の集合体からなる汚泥を返送する返送汚泥ポンプ21および返送量センサー(図示せず)と、最終沈殿池14から過剰な汚泥を引き抜く余剰汚泥引き抜きポンプ22および余剰流量センサー(図示せず)と、無酸素槽12へ投入される薬品の投入量を制御する薬品投入量制御装置(薬品投入ポンプ)23および薬品投入量センサー(図示せず)とを備えている。
前記最初沈殿池11には下水又は排水が流入され、沈殿した汚泥が除去される。前記無酸素槽12では、有機物を利用することによる硝酸から窒素ガスへの還元が行われる。前記好気槽13では、好気性微生物に酸素を供給するためにブロワ19による曝気が行われる。前記最終沈殿池14では、微生物の集合体であるフロック(活性汚泥)が沈殿する。
前記流入水質・水量センサー15は、流入下水(被処理水)中のCOD(化学的酸素要求量)、BOD(生物化学的酸素要求量)、TOC(全有機炭素)、UV(紫外線吸光度)、SS(浮遊固形物)、TN(全窒素)、NH(アンモニア)、K−N(ケルダール窒素)、TP(全リン)、PO(リン酸)の流入水質と、流入量を連続計測する機能を有する。無酸素槽水質センサー16は、無酸素槽12内の各種の水質、例えばMLSS濃度、DO濃度、ORP濃度、硝酸(NO)濃度などを連続計測する機能を有する。
前記好気槽水質センサー17は、好気槽13内の各種の水質、例えばMLSS濃度、DO濃度、ORP濃度、アンモニア(NH)濃度などを連続計測する機能を有する。放流水質・水量センサー18は、最終沈殿池14もしくは放流口付近部で、前記流入水質と同様に放出水質と放流量を連続計測する機能を有する。なお、薬品投入ポンプ23から無酸素槽12に投入する薬品としては、例えばメタノールやエタノールや酢酸などの炭素源、あるいは凝集剤や次亜鉛素酸ソーダなどが挙げられる。
前記NO連続計測部2は、好気槽13から曝気によって気中にストリップされたNOガスを収集し、このNOガスを連続測定する機能を有する。前記プロセス値記憶手段3は、流入水質・水量センサー15,無酸素槽水質センサー16,好気槽水質センサー17及び放流水質・水量センサー18と、ブロワ19,循環ポンプ20,返送汚泥ポンプ21,余剰汚泥引き抜きポンプ22及び薬品投入ポンプ23の各機器に付随して計測している曝気量・流量・投入量センサーで連続計測される各種プロセス値を所定の周期で収集しプロセス記憶部3のプロセスデータサーバ24に蓄積する機能を有する。
前記水質推定部4は、プロセス値記憶部3に蓄積された主に流入水質・水量センサー15によって計測された流入水量および流入水質情報と、ブロワ19,循環ポンプ20,返送汚泥ポンプ21,余剰汚泥引き抜きポンプ22及び薬品投入ポンプ23の各機器に付随して計測している曝気量・流量・投入量の情報を用いて、放流水質・水量センサー18で計測していない放流水質を推定する機能を有する。
前記コスト計算部5は、第1のコスト計算部(NOコスト計算部)25と、第2のコスト計算部(運転コスト計算部)26と、第3のコスト計算部(水質コスト計算部)27とから構成されている。ここで、NOコスト計算部25は、NO連続計測部2で計測したNOガス量をコストに換算する機能を有する。前記運転コスト計算部26は、プロセス値記憶部3に蓄積された,主にブロワ19,循環ポンプ20,返送汚泥ポンプ21,余剰汚泥引き抜きポンプ22及び薬品投入ポンプ23の各機器に付随して計測している曝気量・流量・投入量データと機器のスペック等に基づくブロワ19や各ポンプの電力料金と、炭素源や凝集剤などの薬品費を計算する機能を有する。水質コスト計算部27は、プロセス値記憶部3に蓄積された,放流水質・水量センサー18で計測された窒素,リン,COD,BOD,SSなどの放流水質と水質推定部4で推定された放流水質推定値から排水賦課金(又は環境税)を計算する機能を有する。
前記総コスト最小化制御部6は、コスト計算部5でリアルタイムに、好ましくは所定の周期で算出された総コスト値に基づいて、この総コストを最小化するように、ブロワ19を制御する爆気制御部28と、循環ポンプ20を制御する循環制御部29と、薬品投入ポンプ23を制御する薬品制御部30とから構成されている。
以下に、上記生物学的廃水処理装置の作用について説明する。
(1) まず、流入水質・水量センサー15,無酸素槽水質センサー16,好気槽水質センサー17及び放流水質・水量センサー18で計測されている各種の計測値は、所定の周期で連続計測され、プロセス値記憶部3のプロセスデータサーバ24に予め決められたフォーマットに従って保存されている。
同様に、NO連続計測部2では、生物学的廃水処理部1から曝気により気中にストリップされたNOガスを収集した上で、NOガス濃度を検出可能な任意の濃度センサーを適用することにより、NOガスを同じ所定周期で計測し、その計測値はプロセス値記憶部3のプロセスデータサーバ24に予め決められたフォーマットに従って保存されている。以上が、NO連続計測部2の作用である。
(2) 次に、プロセス値記憶部3に保存されたデータの中から下記の実施に必要な項目に関する所定の期間のデータを取り出し、以下を実施する。
まず、水質推定部4では、放流水質・水量センサー18で計測していない放流水質を水質シミュレータにより推定する。例えば、放流水質として有機物に関する指標であるCOD濃度やUV濃度のみしか計測されていない下水処理場も多いが、このような処理場においても窒素やリンの排出量を抑制することが好ましい。このような場合、例えば、国際水協会(IWA)が公表している活性汚泥モデル(ASM1〜ASM3)のいずれかのモデルを用いて放流水質である全窒素濃度(TN)(ASM1〜ASM3)や全リン濃度(TP)(ASM2とASM3の場合)を推定することができる。
この際、流入水質・水量センサー15で計測されている水質情報から、例えばオランダのSTOWAが提案するような方法を用いてASM1〜ASM3の入力情報を生成し、これをモデルに入力することによって全窒素濃度や全リン濃度を推定することができる。なお、水質推定部4は、放流水質・水量センサー18でSS,COD,BOD,全窒素及び全リンの5種類の水質、あるいはこの5種類に換算可能な水質が全て計測されている場合には不要である。
(3) コスト計算部5では、まず、NOコスト計算部25において、計測したNO濃度をコストに換算する。この具体的な方法としては、例えば、以下のような方法を用いることができる。
最初に、NOガスは温室効果ガスとしての温暖化係数がCOの310倍であると言われているので、NOガス濃度を310倍してCO濃度に換算する。次に、CO濃度を金額換算する。CO濃度を金額換算する方法としては、例えば、発電に伴うCO発生量を逆算して、発電に伴うコストとして換算する方法を適用できる。例えば、平成20年12月19日の環境省報道発表資料によると、東京電力の係数は0.425kg−CO/kWhである。一方、電気料金は各電力会社の電気料金から換算できる。例えば、平均的に12円程度であるとの報告もあるので、ここでは仮に12円/kWhを採用する。そうすると、NOコスト計算部25では、下記(1)式のようにNOコストを計算することができる。
単位時間当たりのNOコスト(円/単位時間)
=単位時間に計測したNガス濃度×容積×310÷0.425×12 …(1)
これが、NOコスト計算部25の作用である。もちろん、他の方法でコスト換算を行っても良く、例えば、COに一旦換算した後に排出権取引のような仕組みでコストに換算しても良い。但し、本実施形態では、運転に関わる電力コストと温暖化ガスの効果を同じ次元のコストとして評価しようと考えているので、上記(1)式のような換算を用いることがより好ましい。
(4) 運転コスト計算部26では、曝気やポンプにかかわる運転コストを計算する。例えばブロワやポンプのコストは、実際にブロワやポンプの電力量が計測されている場合には、下記(2)式のように、その電力量に対して上記の電気料金を乗じることによって計算できる。
単位時間当たりのブロワ(又はポンプ)コスト(円/単位時間)
=単位時間当たりのブロワ(又はポンプ)の消費電力量×12 …(2)
もし、電力量が計測されておらず、ブロワ風量やポンプ流量のみが計測されている場合には、ブロワやポンプの定格値や過去の実績値などから風量・流量と電力量の関係を予め算出しておき、これを用いて下記(3)式のように計算することができる。
単位時間当たりのブロワ(又はポンプ)コスト(円/単位時間)
=単位時間当たりのブロワ風量(又はポンプ流量)×電力換算係数×12 …(3)
電力換算係数は該当するブロワやポンプの特性や定格によって異なるが、例えば典型的な下水処理場の例として0.02kwh/m〜0.03kwh/m程度で電力換算する。また、ブロワ19と循環ポンプ20のコストは明らかに窒素除去に関連する。しかし、返送汚泥ポンプ21と余剰汚泥引き抜きポンプ22は、窒素除去のために積極的に制御することはあまり多くないため、これらのコストは無視することもできる。
なお、薬品としてメタノールやエタノール、あるいは酢酸を用いる場合には、これらの薬品の投入量に薬品単価を乗ずることによって薬品コストを算出することができる。メタノール等の炭素源以外に凝集剤や次亜塩素酸ソーダなども採用している場合には、これらも下記式(4)のようにコスト換算することができる。しかし、窒素除去とほとんど相関しない薬品についてはこれを無視することもできる。
単位時間当たりの薬品コスト=単位時間当たりの薬品投入量化×薬品単価 …(4)
以上が運転コスト計算部26の作用である。
(5) 水質コスト計算部27では、放流水質としてSS,COD,BOD,COD,全窒素(TN)、全リン(TP)に関するコストを例えば排水賦課金(又は環境税)の考え方に基づいて計算する。排水賦課金は日本では導入されていないが、例えばデンマークやドイツなどのヨーロッパ諸国では導入されており、その詳細なしくみは国によって異なるが、基本的には単位排出量に対して一定の賦課金を課すものであり、このような考え方は様々な文献にも開示されている。
これらの水質コストは、基本的には以下の式で計算できる。
単位時間当たりの水質コスト
=単位時間当たりのSS負荷量×SSコスト換算係数+
単位時間当たりのCOD負荷量×CODコスト換算係数+
単位時間当たりのBOD負荷量×BODコスト換算係数+
単位時間当たりのTN負荷量×TNコスト換算係数+
単位時間当たりのTP負荷量×TPコスト換算係数
各コストの換算係数は、実際の排水賦課金に基づいて決定しても良いし、上記文献に示されているような値を用いても良い。なお、本実施形態では、この水質コスト計算において、各水質(SS、COD,BOD,TN,TP)の計測値を用いずに、水質推定部4によって推定した値を用いて計算する。但し、推定値を用いるか用いないかにかかわらず、上記計算によって水質コストが算出できる。これが水質コスト計算部27の作用である。
以上、NOコスト計算部25、運転コスト計算部26、水質コスト計算部27で計算された全てのコストを加え合わせることによって、運転コストと放流水質と温室効果ガス排出量削減を全て考慮した総コストが算出できる。これが、コスト計算部5の作用である。
(6) 総コスト最小化制御部6では、コスト計算部5で計算した総コストが最小になるようにブロワ19による曝気量、循環ポンプ20による循環量、および薬品投入ポンプ23による薬品投入量を制御する。この際、総コストを最小化するように、以下に示す極値制御方式を用いることができる。
極値制御は、総コストなど何らかの最小化あるいは最大化評価指標が与えられた場合に、その評価指標をリアルタイムに計測しながら、その極値(局所的な最大値あるいは最小値)を自動的に探索しながら、操作量を調整していく制御方式である。
極値制御の基本的な考え方を図2に示す。極値制御では、曝気量や循環量あるいは薬品投入量などの操作量に対して微小な増減動作を正弦波などで強制的に入力する。例えば、曝気量を微小量増加させたり減少させたりという周期的な操作を常に入力する。その際、総コストなどの評価指標が最小値(あるいは極小値=局所的な最小値)を持てば、総コストは図2に示すような下側に凸(=凹)のようなグラフを描く。但し、このグラフは必ずしも左右対称では無いし、そもそもどの点に極小値を持つのかを、制御をしようとする人間あるいはコントローラはわかっていない。わかっているのは、どこかに極小値が存在するはずであるという事実だけである。
今、操作量に微小な周期的な増減変動を与えているので、もし、操作量が極小値(点P)より右側に存在すれば、操作量の増加と総コストの増加の方向は一致する。即ち、操作量の周期変動(a)と総コストの周期変動(b)は同位相となる。一方、操作量が極小値より左側に存在すれば、操作量の増加と総コストの増加の方向は逆になる。即ち、操作量の周期変動(c)と総コストの周期変動(d)は逆位相となる。この性質を利用すれば、総コストと操作量が同位相で変動する場合には操作量を減少させ、総コストと操作量が逆位相で変動する場合には、操作量を増加するように調整する機構を導入すれば、コストの最小値を自動的に探索することができる。これが極値制御の基本的な考え方である。
しかし、実際のプロセスでは、操作量を変化させた場合に、直ちにコストが変化するわけではなく、時間遅れあるいはダイナミクスが存在するため、このような単純な操作で極値が探索できるわけではなく、場合によっては制御系が発散してしまう(不安定化してしまう)こともある。この極値制御の基本的な考え方は、最近改めて注目を集めている制御手法である。
この極値制御の基本的な考え方を図3に示す。図3において、sは積分演算子を示し、a,ω,ω1,ω2は夫々パラメータである。この極値制御系において、操作量を曝気量、循環量、薬品投入量とすることによって、曝気制御部28、循環制御部29、薬品制御部30を実現することができる。図3の評価量としては、コスト計算部5で計算した総コストを各制御部の共通の指標とすることもできるが、各々の制御に強い相関を持つ量を抽出あるいは置換して指標とすることもできる。
例えば、曝気制御部28の評価指標として、運転コストの中からブロワの運転コストのみを抽出し、また、水質コストの中の全窒素に関するコストを曝気によって直接的に減少させる好気槽13のアンモニア濃度に置換するか、あるいはアンモニア濃度のみをコスト換算したものを水質コストとして総コストを計算したものを評価指標とすることができる。
循環制御部29の評価指標も同様に、運転コストの中から循環ポンプの運転コストのみを抽出し、また、水質コストの中の全窒素に関するコストを循環量の調整によって直接的に制御することのできる無酸素槽12の硝酸濃度に置換するか、あるいは、硝酸濃度のみをコスト換算したものを水質コストとして総コストを計算したものを評価指標にすることができる。
薬品制御部30の評価指標も同様に、運転コストの中から炭素源の薬品コストのみを運転コストとして抽出し、また、水質コストの中の全窒素に関するコストを炭素源投入によって調整によって直接的に制御することのできる無酸素槽12の硝酸濃度に置換するか、あるいは、硝酸濃度のみをコスト換算したものを水質コストとして総コストを計算したものを評価指標にすることができる。
以上のような曝気制御部28と循環制御部29と薬品制御部30とから構成される機構が総コスト最小化制御部6の作用である。
上記実施形態によれば、以下に述べる効果を有する。
(1) NOガス発生による地球温暖化防止と放流水質による環境負荷の低減と運転コストを全体的に考慮し、全体のコストを最小化するような最適な生物学的廃水処理装置が得られる。
(2) NOコストと水質コストと運転コストからなる総コストをオンラインで連続的に計測あるいは計算することができ、NOガスの発生機構や生物学的処理プロセスの処理メカニズムを全く知らなくても、あるいは、概要がわかっているだけであっても、自動的に総コストを最小化するような制御系を構築できうる。
なお、上記実施形態では、NOガスを直接連続的に計測する場合について述べたが、これに限らない。具体的には以下のとおりである。即ち、NOは溶解性が非常に高いことが知られているため、曝気の強度などにより気中へのストリッピングのされかたにばらつきがあり、正確なNO発生量が計測できない場合もあり得る。このような場合、NOを直接的に計測するのではなく、好気槽及び/又は無酸素槽内の亜硝酸(NO)を連続計測するセンサーを設置することによってNOガスの代替指標とすることもできる。
Oガスは、アンモニアが硝酸に完全に酸化されずに不完全硝化の場合および硝酸が窒素ガスに完全に還元されずに不完全脱窒の場合に多量に発生することが知られている。このような不完全硝化・不完全脱窒の場合には、亜硝酸が多量に発生することが知られている。亜硝酸が多量に存在すればNOガスが発生することが予想されるため、この亜硝酸を連続計測しながら、予めNOガスと亜硝酸の相関式を作成し、亜硝酸量からNOガス量に換算できるようにしておくこともできる。
実際に温室効果ガスとして気中に放出される量はNOガス量であるが、このような代替指標を用いることにより、NOガス発生の元の要因を制御することができると同時に、曝気の仕方などでガスとしてストリップされる量が異なるなどの制御にとってマイナスとなる不安定な計測要因を排除することができる。
また、上記実施形態では、コスト計算部にNOに関連するコストと運転コストと水質コストを考慮して総コストを算出する場合について述べたが、これに限らず、以下に述べる制約条件を組み込む方法を採用することもできる。即ち、上記のNOに関連するコストと運転コストおよび水質コスト以外に、生物学的廃水処理プロセスでは、ORPやMLSSあるいはDOというプロセスの管理指標があり、これらの値は一定値で制御されているか、通常適正な範囲で管理される。通常ORPは、例えば−300mV〜−200mV程度などの適正な範囲で管理されている。MLSSは、例えば冬場で2000mg/L〜2500mg/L、夏場で1500mg/L〜2000mg/Lなどの適正範囲で管理されている場合と一定値制御されている場合が多い。DO値は一定値制御されている場合が多いが、一定値制御をするための操作量は曝気量である。
上記実施形態によって曝気量を制御する場合には、DOを同時に一定値制御することはできないため、例えば、1mg/L〜5mg/L程度の適正範囲に管理する必要がある。また、直接計測する指標以外に、汚泥滞留時間(SRT)や好気槽汚泥滞留時間(ASRT)や水理学的滞留時間(HRT)などの管理指標もある範囲内に管理されている。これらはコストでは無いが、上下限値を持つ一種の制約条件と考えることができる。
ところで、最適化手法の一つとして、制約条件を評価関数(上記総コストに相当)の中に組み込む方法としてペナルティ法や拡大ラグランジュ関数法が知られている。中でもペナルティ法は制約条件外に無限大のコストを割り当てるという直観的にも理解しやすい方法であると同時に、最適化のアルゴリズムとは無関係に定義することができるというメリットがある。代表的なペナルティ法としては、内点ペナルティ法、外点ペナルティ法、指数ペナルティ法、精密ペナルティ法などが知られているが、上記のようなORP、MLSS,DO,SRT,ASRT,HRTなどの管理指標をこのペナルティ関数を用いることによって総コストに組み込むことができる。これにより、直接的にはコストに関連しないが、ある範囲内に存在しなければならない管理指標を下記で示す制御アルゴリズムを変更することなく制御の中に組み込むことができる。
更に、上記実施形態では、総コスト最小化制御部において曝気制御部,循環制御部及び薬品制御部の各々でのアンモニア濃度(又は硝酸濃度又は酸素濃度)を水質コストとして総コストを計算する場合について述べたが、これに限らない。例えば、下記(1)〜(3)の方法でもよい。
(1)多入出力系の制御システムとして構築する方法。
例えば、循環量の制御と薬品投入量の制御は共に脱窒という操作を行うための制御量であるため、お互いに関係する。また、曝気制御は硝化を行うものであるが、硝化によってアンモニアが硝酸に変化し、その硝酸を循環ポンプで無酸素槽に送りこむため、曝気量の制御と循環量の制御もお互いに関連する。つまり、曝気制御部と循環制御部と薬品制御部に互いに干渉する複数の操作量が存在する。また、上記の総コストを、上述のように各々の操作量に対して修正した場合、修正された評価指標が複数存在する。従って、複数の入力と複数の出力を持つ多入出力系の極値制御を適用することにより総コスト最小化制御を実行してもよい。
(2)以下のように総コスト最小化制御部を実現する方法。
即ち、実際の生物学的廃水処理プロセスでは、薬品を外部から投入することは、通常は実施しない。何故なら、炭素源等の薬品は有機物であり、生物学的廃水処理において除去されるべき物質であるため、除去されるべき物質を新たに投入するということは通常は行われない。しかし、有機物の除去と窒素やリンの除去は密接に関連しており、例えば硝酸を窒素ガスに還元する際に有機物が利用されることがある。また、生物学的リン除去はリン蓄積菌と呼ばれる菌がリンを体内に蓄積した後、この菌が汚泥として引き抜かれることによって達成されるが、体内にリンを蓄積する際に必要となる有機物を体内ため込むことが必要となる。
即ち、有機物の除去と窒素・リンの除去は同時に並行で行われるため、有機物の方が窒素やリンより少ないような状況の時に補助的に利用される。従って、総コスト最小化制御においてもこのような考え方によって利用することができる。つまり、曝気制御部と循環制御部は、上述したような極値制御によって実施されている。しかしながら、薬品が足りない状況になると、無酸素槽内での脱窒が完全に行われず、不完全脱窒の状態になる。NOは不完全脱窒や不完全硝化の場合に多量に発生することが知られているため、総コスト評価とは別にNO発生量と好気槽でのアンモニア濃度を別途連続監視しておき、NO発生量が所定量を超えると同時にアンモニア濃度が所定の濃度以下である場合に、完全硝化・不完全脱窒状態であると判断して、この条件が成立する場合にのみ薬品を投入するように薬品制御部を実現することができる。このような制御系構成を採用することにより、必要最小限の薬品投入で全体コストを最小化する制御系を自動的に構築することができる。
(3)以下のように、複数系列の流入量分配比を操作量とする方法。
通常、中規模以上の下水処理場では、複数の水処理系列を持ち、被処理水を複数の系列に分配して処理することが多い。例えば、図4に示すように、着水池31から最初沈殿池11を経由した被処理水は、複数の流入調整弁32a,32b,32cによって制御されて調整池33,ポンプ井34,各反応槽35を経て最終沈殿池14に送ることができる。なお、各流入調整弁32a〜32は流入量分配比制御部36に電気的に接続されている。また、調整池33は、最初沈殿池11と図1の無酸素槽12間に位置する。分配比を変更するということは、各処理系列においての水理学的滞留時間HRTや汚泥滞留時間SRTを変更することに対応する。NOガスは、HRTが短すぎると不完全硝化により発生し、逆に長すぎても発生することが、例えば特許文献1に開示されている。従って、各系列の分配比を操作量として上記と同様な極値制御系を構成することができる。
あるいは、前述したように、通常は曝気量と循環量に対して極値制御系を構成し、別途連続計測するNOガス発生量がある閾値レベルを超えた場合に、流入量分配比と薬品投入量を操作量として動作させることもできる。この際、別途、硝化の状態、脱窒の状態、あるいはHRTをアンモニアセンサや硝酸センサーや流入量センサーなどから推定しておき、それらの状態とNOガス発生量のスレッシホールドレベルとの組み合わせによって流入量分配比と薬品投入の操作端利用の優先順位の決定やその増減の方向を決定することもできる。
上記実施形態において、極値制御を適用するに際して、初期の操作量を例えば、以下のような最適化手段を用いて最適化して用いてもよい。特に極値制御は局所的に最小(あるいは最大)になる点(極値)を探索する手法であるため、局所的な最小値(極値)が複数ある場合にはその初期状態によって到達する点が異なることがある(図5参照)。図5において、点P1,P2に初期値があると、真の最小値に収束しない。また、点Qに初期値があると、真の総コスト最小値に収束する。
従って、実際の最小値付近に操作量を拘束しておくことが好ましい。そのため、まず、Nの発生量に関するコストを無視した総コストを用いて予め操作量最適値を求めておいた上で、上述した極値制御の考え方を適用すれば、総コストが真の最小値に近づくことが期待できる。また、このような最適化による操作量の調整を極値制御より長い所定の周期で実行することもできる。さらに、流入負荷のいくつかのパターンを複数のクラスとして定義しておき、このパターン毎に応じて予め上記最適化手段を記載した方法で最適値を複数求め、実際の流入負荷パターンが異なるクラスに移行したタイミングで初期操作量をリフレッシュするという操作を行っても良い。
上記実施形態において、図6に示すように、総コストの推移と循環量,曝気量,薬品投入量及び分配比との夫々の関係を常に示す監視画面を有する表示手段を備えていることが好ましい。また、図7に示すように、曝気量と時間,循環量と時間,総コストA,Bと時間との関係を示す監視画面を有する表示手段を備えていることが好ましい。図6や図7の監視画面をSCADAなどの監視制御システム上で監視することにより、オペレータがどのような操作量が総コストの最小化にとってよいのかを学習することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…生物学的廃水処理部、2…NO連続計測部、3…プロセス値記憶部、4…水質推定部、5…総コスト計算部、6…総コスト最小化制御部、11…最初沈殿池、12…無酸素槽、13…好気槽、14…最終沈殿池、15…流入水質・水素センサー、16…無酸素槽水質センサー、17…好気槽水質センサー、18…放流水質・水量センサー、19…爆気量制御装置(ブロワ)、20…循環量制御装置(循環ポンプ)、21…返送汚泥ポンプ、22…余剰汚泥引き抜きポンプ、23…薬品投入量制御装置(薬品投入ポンプ)、25…第1のコスト計算部(NOコスト計算部)、26…第2のコスト計算部(運転コスト計算部)、27…第3のコスト計算部(水質コスト計算部)。

Claims (7)

  1. 下水又は排水を生物学的に処理する生物学的廃水処理装置において、
    下水又は排水を収容する最初沈殿池、有機物を利用して下水又は排水中の硝酸の脱窒を行う無酸素槽、好気槽、及び最終沈殿池を順次接続した生物学的廃水処理部と、
    前記好気槽での曝気量を制御する曝気量制御装置、前記好気槽で生成された硝酸を含む循環液の前記好気槽から前記無酸素槽への循環量を制御する循環量制御装置、及び前記無酸素槽への薬品の投入量を制御する薬品投入量制御装置、の少なくともいずれか一つの制御装置と、
    O発生量をコストに換算する第1のコスト計算部、前記制御装置の電力料金と薬品費を計算する第2のコスト計算部、及び放流水の水質に基づいて排水賦課金を計算する第3のコスト計算部、の少なくともいずれか一つのコスト計算部と、
    前記コスト計算部によってリアルタイムに又は一定の周期で計算されるコストが最小になるように前記制御装置の制御量を制御するコスト最小化制御部と、
    を具備することを特徴とする生物学的廃水処理装置。
  2. 前記コスト計算部に加えて、コストには直接的に換算されないが連続計測しているプロセス値に関する制約条件を持ち、この制約条件を数理計画法で用いられる手法を用いてコストに換算した上で、コストの最小値を自動的に探索する極値制御部を有することを特徴とする請求項1記載の生物学的廃水処理装置。
  3. O発生量に関係する量として前記無酸素槽及び/又は前記好気槽内の亜硝酸量を連続計測するNO連続計測部を有するとともに、前記コスト計算部が前記第1のコスト計算部を有することを特徴とする請求項1記載の生物学的廃水処理装置。
  4. 前記コスト計算部が前記醍のコスト計算部を有し、前記第3のコスト計算は水質コスト計算の全部あるいは一部を、水質予測モデルを用いて行うことを特徴とする請求項1記載の生物学的廃水処理装置。
  5. 前記好気槽のNO発生量を連続計測するNO連続計測部を有するとともに、前記薬品投入量制御装置を有し、前記爆気制御装置による爆気量及び前記循環量制御装置による循環量の一方あるいは両方を制御対象プロセスの操作量として採用し、前記NO連続計測部におけるNO計測値が所定のしきい値を超えた場合にのみ薬品投入量制御装置から前記無酸素槽に薬品を投入することを特徴とする請求項1記載の生物学的廃水処理装置。
  6. 前記生物学的廃水処理部が複数の処理系列を持ち、前記生物学的廃水処理部の操作量は、曝気量、循環量、薬品投入量、及び各処理系列への流入量分配比であることを特徴とする請求項1記載の生物学的廃水処理装置。
  7. オペレータが監視するための監視画面を有する表示手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の生物学的廃水処理装置。
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