JP5075104B2 - ジメチルエーテル製造用触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、メタノールを脱水反応させてジメチルエーテルを製造するためのジメチルエーテル製造用触媒に関する。
ジメチルエーテルは、次世代合成クリーン燃料として需要が大いに期待されており、特にディーゼルエンジン用燃料として大量に利用されることが見込まれている。また、ジメチルエーテルは、燃料電池への応用も検討されており、水素へ転換する改質原料としても期待されている。そのため、ジメチルエーテルを効率的に製造する方法が求められており、それに用いる触媒の開発要請がある。
ジメチルエーテル〔CH3OCH3〕の製造方法としては、ジメチルエーテル製造用触媒の存在下にメタノール〔CH3OH〕を脱水反応させる方法が知られており、その触媒には一般にアルミナのような固体酸触媒が用いられる。
例えば、これまでから、シリカ(ケイ素元素)を含有するアルミナを用いてジメチルエーテルを合成する方法が種々検討されている。その中で、1〜20重量%のシリカと80〜99重量%のアルミナとを含むアルミノケイ酸塩を触媒として使用すると、ジメチルエーテル合成の阻害要因となる触媒上への炭素の析出が抑制され、選択性が向上することが報告されている(特許文献1参照)。また、Si含有量が0.1〜10質量%、Na含有量が0.1質量%以下である触媒を用いると、より高い反応率で選択性よくジメチルエーテルを合成できることが報告されている(特許文献2参照)。また、主成分としてのアルミナと、ジルコニア、シリカ、チタニアのうち少なくとも1種とからなる合成触媒を用いると、触媒の固体酸強度が増大し、反応率および選択性が向上することが報告されている(特許文献3参照)。さらに、ケイ素化合物との反応により表面を変性させた活性アルミナでなる触媒を用いると、ケイ素を含まないアルミナ触媒では急激に脱水特性が低下するような高温水蒸気雰囲気にてエーテル合成を行なった場合にも、脱水特性を維持できることが報告されている(特許文献4参照)。
特開昭59−42333号公報 特開2006―212557号公報 特開2003―73320号公報 特開昭51−76207公報
しかしながら、特許文献1〜4記載のいずれの触媒を用いてメタノールの脱水反応を行った場合にも、反応開始時(初期)には優れた反応率が得られるものの、長時間反応を継続すると、充分な反応率が維持できなかった。
そこで、本発明の課題は、長時間にわたり優れた反応率でメタノールを脱水反応させてジメチルエーテルを製造することができるジメチルエーテル製造用触媒と、該触媒を用いたジメチルエーテルの製造方法とを提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、シリカ含有アルミナ触媒にマグネシウム元素を含有させることにより、メタノールの脱水反応において、従来のシリカ含有アルミナ触媒で生じていた反応率の低下を抑制することができ、長時間にわたり優れた反応率を維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のジメチルエーテル製造用触媒は、アルミナを主成分とするとともにシリカを含む触媒であって、マグネシウム元素を酸化マグネシウムの形態で含有、該ジメチルエーテル製造用触媒におけるシリカの含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対して、SiO2換算で0.5重量部以上であり、マグネシウム元素の含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対して、Mg換算で0.01〜1.2重量部であることを特徴とする好ましくは、アルミニウム含有量は、触媒の全体を基準としてAl 2 3 換算で80重量%以上であり、シリカの含有量は、Al 2 3 換算で100重量部のアルミナに対して、SiO 2 換算で10重量部以下である。
また、本発明のジメチルエーテルの製造方法は、上記本発明のジメチルエーテル製造用触媒の存在下にメタノールを脱水反応させることを特徴とする。
本発明によれば、長時間にわたり優れた反応率でメタノールを脱水反応させてジメチルエーテルを製造することができる、という効果が得られる。
本発明のジメチルエーテル製造用触媒(以下、省略して「触媒」という)は、アルミナを主成分とする。アルミナは、アルミニウムの酸化物であって、通常は化学式(1)
Al23・nH2O〔0≦n≦0.5〕 (1)
で示されるものであり、χ、γ、ηなどの結晶相を有する活性アルミナが用いられる。活性アルミナは、χ、γ、η以外の結晶相、例えばκ、δ、ρなどの結晶相を含んでいてもよい。
本発明の触媒におけるアルミニウム含有量は、触媒の全体を基準として酸化物(Al23)換算で、通常80重量%以上、好ましくは90重量%以上である。
本発明の触媒は、シリカを含有する。これにより、例えば反応時、高温高圧水蒸気雰囲気に曝された際にBET比表面積が低下することを抑制できる。
本発明の触媒におけるシリカの含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対して、SiO2換算で、0.5重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.8重量部以上である。シリカの含有量が前記範囲よりも少ないと、高温高圧水蒸気雰囲気下においてアルミナの水酸化アルミニウム化が進行し、触媒のBET比表面積が低下する傾向がある。一方、シリカの含有量の上限は、特に制限されないが、一定量を超えると、それ以上過剰に含有させてもBET比表面積の低下抑制効果のさらなる向上は期待できないので、経済的観点から、Al23換算で100重量部のアルミナに対して、SiO2換算で、通常10重量部以下、好ましくは2重量部以下であるのがよい。
本発明の触媒にシリカを含有させる際のシリカ源としては、特に制限されないが、例えば、酸性シリカゾル、中性シリカゾルなどのシリカゾル液、シリカ粉末、オルトケイ酸テトラエチルなどのケイ素アルコキシド等を用いることができる。シリカ源としては、これらの中でも特に、アルミニウムおよびマグネシウム以外の金属分を含まないものが好ましい。
本発明の触媒は、マグネシウム元素を含有する。これにより、長時間にわたり優れた反応率でメタノールを脱水反応させることが可能になる。なお、本発明の触媒中に含まれるマグネシウム元素は、通常、酸化マグネシウム(MgO)の形態となっている。
本発明の触媒におけるマグネシウム元素の含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対して、Mg換算で、0.01〜1.2重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.6重量部である。マグネシウム元素の含有量が前記範囲よりも少ないと、マグネシウム元素の含有効果が不充分となり、長時間反応に供すると充分に反応率を維持できないおそれがある。一方、マグネシウム元素の含有量が前記範囲よりも多いと、反応開始時(初期)の反応率が低下する傾向があり、効率的にジメチルエーテルを製造するうえでは不利となる場合がある。
本発明の触媒にマグネシウム元素を含有させる際のマグネシウム源としては、特に制限されないが、例えば、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム等の各種マグネシウム塩のほか、酸化マグネシウムの粉末等を用いることができる。
本発明の触媒は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、チタン、セリウム、ジルコニウム、亜鉛など、アルミニウムおよびマグネシウム以外の金属元素を含んでいてもよい。これらの金属元素は、通常、酸化物の形態で含まれる。
本発明の触媒は、ナトリウム含有量が触媒全体を基準として酸化物(Na2O)換算で、通常0.01重量%以下であり、理想的にはナトリウムを実質的に含まない(0重量%)のがよい。ナトリウム含有量が0.01重量%を超えると、反応率が低下する傾向がある。
本発明の触媒は、その使用前においてBET比表面積が100m2/g以上であることが好ましく、通常は300m2/g以下である。
本発明の触媒は、細孔半径1.8nm〜100μmの細孔の累積容積が、通常0.3cm3/g以上であり、通常は3.0cm3/g以下である。また、細孔半径100nm〜100μmの細孔の累積容積が、1.8nm〜100μmの細孔の累積容積に対して10%〜60%、さらには15%〜50%程度であることが好ましい。
本発明の触媒は、例えば、i)前記シリカ源および前記マグネシウム源を含む溶液(好ましくは水溶液)をアルミナ前駆体に充分に吸収させた後、焼成する方法、ii)前記シリカ源、前記マグネシウム源およびアルミナ前駆体を予め粉体として混合し、焼成する方法、等により製造することができる。いずれの方法においても、アルミナ前駆体としては、特に制限はなく、従来公知の方法で得られたものを使用してもよいし、市販の水酸化アルミニウムや水酸化酸化アルミニウム等を使用してもよい。また、焼成に際しては、特に制限はないが、焼成温度は通常400℃〜1100℃程度、焼成時間は通常2時間〜24時間程度とし、通常、空気雰囲気中で行われる。
前記i)の方法において、前記溶液をアルミナ前駆体に吸収させるには、前記溶液中にアルミナ前駆体を含浸させるか、アルミナ前駆体に前記溶液をスプレー等により塗布するなどの手段を採用すればよい。また、前記i)の方法において、前記シリカ源および前記マグネシウム源を含む溶液をアルミナ前駆体に吸収させる際には、前記シリカ源と前記マグネシウム源の両方を含む溶液を用いてもよいし、前記シリカ源を含む溶液と前記マグネシウム源を含む溶液とを各々別に吸収させるようにしてもよい。他方、前記ii)の方法における混合手段は、特に制限されるものではなく、例えば、ミキサーのように粉体を攪拌する手段を採用してもよいし、ミルのように粉砕しながら混合する手段を採用してもよい。
なお、前記i)の方法と前記ii)の方法とは、適宜組合せることもでき、例えば、前記シリカ源および前記マグネシウム源の一方を粉体としてアルミナ前駆体と混合した後、得られた混合物に前記シリカ源および前記マグネシウム源のもう一方の溶液を吸収させるようにしてもよい。
本発明の触媒は、粉末状でジメチルエーテルの製造に用いられてもよいが、通常は、例えば球状に成形された成形体として用いられる。成形は、焼成後に行ってもよいし、前記i)の方法においては、前記溶液を吸収させる前もしくは吸収させた後のアルミナ前駆体の段階で行ってもよいし、前記ii)の方法においては、前記シリカ源、前記マグネシウム源およびアルミナ前駆体を混合した後の混合物の段階で行ってもよい。成形方法としては、特に制限はなく、例えば、転動造粒法、プレス成形法、打錠成形法、押出成形法などの通常の方法で行うことができる。なお、成形を行う場合には、成形性を向上させるため、アルミナ前駆体を予め任意の粒度分布になるよう粉砕しておくこともできる。また、成形を行う場合には、必要に応じバインダーを使用してもよく、例えば、水、シリカゾルやアルミナゾルのような酸化物ゾル液、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウムのような金属塩を含む水溶液等をバインダーとして用いることができる。
なお、本発明の触媒の製造方法は、上述の方法に限定されるものではなく、アルミナ前駆体を焼成した後に前記シリカ源および前記マグネシウム源を付与する方法でも製造することができる。
本発明のジメチルエーテル製造用触媒を用いてジメチルエーテルを製造するには、例えば、本発明のジメチルエーテルの製造方法のように、本発明の触媒の存在下にメタノールを脱水反応させればよい。具体的には、メタノールを気化させたメタノールガスを脱水反応温度で触媒と接触させればよい。
メタノールガスは、全量がメタノールである純メタノールガスであってもよいが、水(水蒸気)や、エタノール、イソプロパノール等のようなメタノール以外のアルコールを含んでいてもよい。メタノールとこれら水およびアルコールとの合計量に対するメタノールの含有量は、通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上である。また、メタノールガスは通常、窒素(N2)、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスなどで希釈されて用いられる。メタノールの気化は、通常反応前に熱交換器などにより行われる。
メタノールの脱水反応の際の反応温度は、通常250℃以上、好ましくは270℃以上であり、通常450℃以下、好ましくは400℃以下である。反応圧力は、温度により異なるが、通常1×105Pa以上であり、通常50×105Pa以下、好ましくは30×105Pa以下である。
メタノールの脱水反応は、通常、多管式反応器のような固定床反応器を用いて行われ、そのときのメタノールの空間速度は、通常500h-1以上、150000h-1以下である。
反応により得られたジメチルエーテルは、そのまま使用することもできるが、必要に応じて、蒸留などの通常の方法で精製して使用してもよい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例により限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例において得られた触媒中のシリカおよびマグネシウム元素の含有量と、そのBET比表面積は、次の方法により測定した。
<シリカ(SiO2)含有量、マグネシウム元素(Mg)含有量>
触媒を粉砕し、炭酸ナトリウムおよびホウ酸を加えて1050℃で焼成した後、硝酸を加えてサンプル液を作製した。このサンプル液についてICP発光分析を実施することにより、ケイ素元素量およびマグネシウム元素量を求め、当該触媒がAl23、MgおよびSiO2のみからなるものとして、シリカ含有量については、Al23換算で100重量部のアルミナに対するSiO2の含有量を、マグネシウム元素含有量については、Al23換算で100重量部のアルミナに対するMgの含有量を、それぞれ算出した。
<BET比表面積>
全自動BET比表面積測定装置((株)マウンテック製「Macsorb Model−1201」を用いて、1点法により測定した。
(実施例1)
ベーマイト結晶水酸化アルミニウム(アルマティス社製「HIQ−40」)を振動ミルで中心粒径7.5μmまで粉砕し、粉砕品を得た。この粉砕品を600℃で2時間焼成したところ、得られたアルミナの結晶形はγアルミナで、Na2O量は0.001重量%以下であった。
次に、上記粉砕品にアルミナゾル(日産化学製「アルミナゾル520」:ゾル中のアルミナ当たりのNa2O量は0.001重量%以下)を10倍に希釈した液をスプレーして加えながらミキサーを用いて造粒して、直径2〜4mmの球状の成形体とし、この成形体を200℃で乾燥させて、水酸化アルミニウム成形体を得た。
この水酸化アルミニウム成形体122gに、酢酸マグネシウム・4水和物〔Mg(CH3COO)2・4H2O〕1.8gを水28.7gに溶解させた水溶液を充分に吸収させた後、乾燥機にて200℃で2時間程度乾燥させた。次いで、乾燥させた成形体に、シリカゾル(日産化学工業(株)製「スノーテックスN」)5gと水27.5gとを混合したシリカゾル液を充分に吸収させ、6時間程度室温で放置して乾燥させた後、得られた成形体を600℃で焼成して、触媒(1)を得た。
得られた触媒(1)は、アルミナを主成分とするものであり、Al23換算で100重量部のアルミナに対してSiO2換算で0.91重量部のシリカを含有するとともに、Al23換算で100重量部のアルミナに対してMg換算で0.16重量部のマグネシウム元素を含有するものであった。また、この触媒(1)のBET比表面積は177m2/gであった。
(実施例2)
実施例1と同様にして得た水酸化アルミニウム成形体122gに、硝酸マグネシウム・6水和物〔Mg(NO32・6H2O〕4.3gとシリカゾル(日産化学工業(株)製「スノーテックスO」)5.1gとを水24.0gに混合、溶解させたゾル液を充分に吸収させ、6時間程度室温で放置して乾燥させた後、得られた成形体を600℃で焼成して、触媒(2)を得た。
得られた触媒(2)は、アルミナを主成分とするものであり、Al23換算で100重量部のアルミナに対してSiO2換算で0.95重量部のシリカを含有するとともに、Al23換算で100重量部のアルミナに対してMg換算で0.42重量部のマグネシウム元素を含有するものであった。また、この触媒(2)のBET比表面積は199m2/gであった。
(実施例3)
実施例1と同様にして得た水酸化アルミニウム成形体122gに、シリカゾル(日産化学工業(株)製「スノーテックスN」)5.1gと水25.2gとを混合したシリカゾル液を充分に吸収させた後、乾燥機にて200℃で2時間程度乾燥させた。次いで、乾燥させた成形体に、酢酸マグネシウム・4水和物〔Mg(CH3COO)2・4H2O〕6.2gを水27.2gに溶解させた水溶液を充分に吸収させ、6時間程度室温で放置して乾燥させた後、得られた成形体を600℃で焼成して、触媒(3)を得た。
得られた触媒(3)は、アルミナを主成分とするものであり、Al23換算で100重量部のアルミナに対してSiO2換算で1.02重量部のシリカを含有するとともに、Al23換算で100重量部のアルミナに対してMg換算で0.57重量部のマグネシウム元素を含有するものであった。また、この触媒(3)のBET比表面積は184m2/gであった。
(実施例4)
実施例1と同様にして得た水酸化アルミニウム成形体122gに、硝酸マグネシウム・6水和物〔Mg(NO32・6H2O〕7.4gとシリカゾル(日産化学工業(株)製「スノーテックスO」)5.1gとを水23.1gに混合、溶解させたゾル液を充分に吸収させ、6時間程度室温で放置して乾燥させた後、得られた成形体を600℃で焼成して、触媒(4)を得た。
得られた触媒(4)は、アルミナを主成分とするものであり、Al23換算で100重量部のアルミナに対してSiO2換算で0.87重量部のシリカを含有するとともに、Al23換算で100重量部のアルミナに対してMg換算で0.62重量部のマグネシウム元素を含有するものであった。また、この触媒(4)のBET比表面積は199m2/gであった。
(比較例1)
実施例1において、水酸化アルミニウム成形体に、酢酸マグネシウム・4水和物を水に溶解させた水溶液およびシリカゾル液の両方を吸収させなかったこと以外は、実施例1と同様にして、触媒(C1)を得た。
得られた触媒(C1)は、アルミナを主成分とするものであり、シリカの含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対してSiO2換算で0.03重量部であり、マグネシウム元素の含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対してMg換算で0.00重量部であった。また、この触媒(C1)のBET比表面積は171m2/gであった。なお、シリカゾル液を用いていないにも拘わらず触媒(C1)に微量のシリカが含有されているのは、不純物に由来するものである。
(比較例2)
実施例1と同様にして得た水酸化アルミニウム成形体122gに、シリカゾル(日産化学工業(株)製「スノーテックスN」)5.0gと水25.2gとを混合したシリカゾル液を充分に吸収させ、6時間程度室温で放置して乾燥させた後、得られた成形体を600℃で焼成して、触媒(C2)を得た。
得られた触媒(C2)は、アルミナを主成分とするものであり、シリカの含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対してSiO2換算で0.97重量部であり、マグネシウム元素の含有量は、Al23換算で100重量部のアルミナに対してMg換算で0.00重量部であった。また、この触媒(C2)のBET比表面積は178m2/gであった。
以上の実施例および比較例で得られた触媒(1)〜(4)および(C1)〜(C2)について、下記の方法で、ジメチルエーテル連続製造時の触媒活性(反応率)の維持率、および高温高圧水蒸気雰囲気下におけるBET比表面積の低下率を評価した。各触媒の物性とともに結果を表1に示す。
<触媒活性の維持率>
各触媒をそれぞれ使用して、固定床流通式の反応装置にて、温度290℃、圧力1MPaGの条件で、メタノール液(和光純薬(株)製、特級)を気化させて空間速度(SV)2000h-1で供給することにより、メタノールの脱水反応を行ってジメチルエーテルを連続製造した。そして、反応開始から約2時間後(初期)と7日間経過後の反応率を次のようにして求めた。すなわち、反応開始から約2時間後および7日間経過後に、反応装置の出口ガスを採取して、出口ガスのメタノール濃度OMeOH(モル濃度)を測定し、反応装置の入口ガスのメタノール濃度IMeOHを100%とし、これらのメタノール濃度から下式(1)に従い、初期および7日後のメタノール反応率(%)をそれぞれ求めた。そして、得られた初期および7日後のメタノール反応率から下式(2)に従い算出される維持率(%)によって、ジメチルエーテル連続製造時の触媒活性の維持率を評価した。
メタノール反応率(%)=〔(IMeOH−OMeOH)/IMeOH〕×100 (1)
維持率(%)=〔(7日後のメタノール反応率)/(初期のメタノール反応率)〕
×100 (2)
<BET比表面積の低下率>
各触媒をそれぞれ、高圧オートクレーブ(楠本化成(株)製「PCT−200−10」)を用いて150℃で24時間、飽和水蒸気中で処理した。そして、処理前後のBET比表面積から下式(3)に従い算出される低下率(%)によって、高温高圧水蒸気雰囲気下におけるBET比表面積の低下率を評価した。
低下率(%)=〔(処理前のBET比表面積―処理後のBET比表面積)/(処理
前のBET比表面積)〕×100 (3)
Figure 0005075104
表1から、マグネシウム元素を含有する実施例1〜4の触媒は、触媒活性の維持率が高く、7日経過後にも良好な反応率でメタノールを脱水反応させうることがわかった。これに対して、マグネシウム元素を含有しない比較例1および2の触媒では、触媒活性の維持率が低く、たとえ初期に高い反応率を示していても、長時間反応に供すると反応率は顕著に低下してしまうことが明らかである。
また、比較例1と比較例2を比べると、シリカの含有量が極端に少ない場合、高温高圧水蒸気雰囲気下に曝されることにより触媒のBET比表面積が著しく低下することが明らかである。このことから、本発明の触媒を高温高圧水蒸気雰囲気下で脱水反応に供する際には、Al23換算で100重量部のアルミナに対してSiO2換算で0.5重量部以上のシリカを含有させることが望ましいことがわかる。

Claims (4)

  1. アルミナを主成分とするとともにシリカを含む触媒であって、
    マグネシウム元素を酸化マグネシウムの形態で含有し、
    シリカの含有量は、Al 2 3 換算で100重量部のアルミナに対して、SiO 2 換算で0.5重量部以上であり、
    マグネシウム元素の含有量は、Al 2 3 換算で100重量部のアルミナに対して、Mg換算で0.01〜1.2重量部であることを特徴とするジメチルエーテル製造用触媒。
  2. アルミニウム含有量は、触媒の全体を基準としてAl 2 3 換算で80重量%以上である請求項1記載のジメチルエーテル製造用触媒。
  3. 前記シリカの含有量は、Al 2 3 換算で100重量部のアルミナに対して、SiO 2 換算で10重量部以下である請求項1または2記載のジメチルエーテル製造用触媒。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のジメチルエーテル製造用触媒の存在下にメタノールを脱水反応させることを特徴とするジメチルエーテルの製造方法。
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