JP5072826B2 - 採暖器具及び車両座席用採暖装置 - Google Patents

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Description

本発明は、暖房を行うための採暖器具と、この採暖器具が適用された車両座席用採暖装置に係り、特に、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を向上することが可能なものに関する。
従来から車両座席用採暖装置としては、コード状ヒータ等から構成された採暖物をサーモスタットによって一定の温度になるように温度制御する方式のものが一般的であった。しかし、このようなサーモスタットによる温度制御のものは、使用しているサーモスタットの動作温度により採暖物の温度が決定されることになる。従って、自由に車両座席用採暖装置の温度を設定して、快適性を向上させたいという要求に対しては、動作温度が異なる複数のサーモスタットを使用する方法や、サーモスタットを動作させる補助ヒータの発熱量を切り替えるといった方法を取るなど部品点数の増加や複雑な回路構成を強いられ、現実的には実現が困難であった。
このような要求に対応するものとして、例えば、図9及び図10に示すような車両座席用採暖装置が知られている。図9及び図10において、コード状ヒータ103が基材102に蛇行配設されて成る採暖物104に、温度制御回路101が基材102の外部で直列に接続され、コード状ヒータ103の近傍にはサーミスタ等の温度検知素子105が配置されている。この温度検知素子105からの温度信号によって、温度制御回路101に内蔵されたパワーMOS FET等の電流制御素子を制御することで、採暖物104の温度が制御される。このような構成は、例えば、特許文献1の従来の技術に開示されている。
又、サーミスタ等による温度検知素子を用いて温度制御を行う技術を開示した文献として、前記特許文献1の他に多数の文献が知られている。例えば、特許文献2などがある。
特開2003−217796号公報 特表2004−504082号公報
しかしながら、従来から知られている、前記したようなサーミスタ等による温度検知素子105を用いて温度制御を行う温度制御回路101の場合、次のような欠点があった。温度検知素子105が設置された採暖物104が車両用座席の表皮の内側に組み付けられ、温度が低い状態から通電を開始すると、コード状ヒータ103の温度と温度検知素子105の温度信号は、ほぼ同じ速度で上昇し、その後、温度検知素子105の温度信号が設定温度に達するとコード状ヒータ103の通電が停止することになる。しかし、コード状ヒータ103の温度が表皮表面に熱伝導するにはかなり時間がかかるため、コード状ヒータ103の通電が停止した時点では、まだ表皮表面の温度は設定温度に達していない。この状態で、コード状ヒータ103の通電が停止しコード状ヒータ103の温度が低下するので、表皮表面の温度は、設定温度に達していないのにも関わらず、再びコード状ヒータ103に通電されるまで低下することになる。ここで、車両用座席自体の熱容量は大きいことから、コード状ヒータ103の温度の低下に比較して、表皮表面の温度の低下は遅い。そのため、コード状ヒータ103への通電と停止を繰り返すことによって、表皮表面の温度は徐々に上昇することになる。この動作により、結果的にはコード状ヒータ103の設定温度に近い温度に達して、安定することになるが、それまでには、コード状ヒータ103の通電と停止を繰り返していることから無用な時間を要してしまうことになる。特に、車両座席などの採暖の場合は、表皮表面の温度が短時間内に設定温度まで達しないと快適性を大きく損ねることになる。そのため、前記のような設定温度に達するまで無用な時間を要するという点は、サーミスタ等による温度検知素子105を用いて温度制御を行う温度制御回路101を使用する上で、大きな問題となっていた。
これを改善する方法として、温度制御回路101にタイマーを内蔵させ、電源を投入後一定時間強制的にコード状ヒータ103に通電するなどの方法が考えられる。しかし、このような方法では、タイマーのON−OFFを繰り返すと連続通電となることから異常温度となってしまい、またこの現象を押さえようとすると回路も複雑となってしまうため非常にコストがかかるようになるといった新たな問題が生じることになる。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を容易に向上することが可能な車両座席用採暖装置を提供することにある。
前記の目的を達成するべく本発明の請求項1による採暖器具は、ヒータ素子を有する採暖物と、前記採暖物の温度を検知する第一の温度検知素子と、前記採暖物の温度を検知する第二の温度検知素子と、前記第一の温度検知素子及び前記第二の温度検知素子から出力される信号により前記採暖物の温度を制御する温度制御回路と、を具備し、前記第一の温度検知素子は前記温度制御回路の外に配置されるとともに前記第二の温度検知素子は前記温度制御回路に内蔵されそれによって、前記第一の温度検知素子と前記第二の温度検知素子は夫々が受ける熱量が異なるように構成され、前記採暖物の温度を制御する信号は、前記第一の温度検知素子の温度信号電圧と第一の基準電圧とを比較してなる信号と、前記第二の温度検知素子の温度信号電圧と第二の基準電圧とを比較してなる信号と、の論理和となるように構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項2による採暖器具は、請求項1記載の採暖器具において、前記の第一の温度検知素子のオン・オフ動作領域は前記第二の温度検知素子のオン・オフ動作領域の間に設定されていることを特徴とするものである。
又、請求項3による採暖器具は、請求項1又は請求項2記載の採暖器具において、前記採暖物は、基材と、該基材に配置されたコード状ヒータからなるヒータ素子とからなり、前記第一の温度検知素子と前記温度制御回路はともに前記基材の所定の位置に配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による採暖器具は、請求項記載の採暖器具において、前記温度制御回路は前記温度制御回路に接続されたリード線の一部とともに絶縁被覆されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による採暖器具は、請求項記載の採暖器具において、前記第一の温度検知素子のリード線は前記基材上にて前記温度制御回路に接続されていることを特徴とするものである。
又、請求項6による採暖器具は、請求項4又は請求項5記載の採暖器具において、前記温度制御回路は厚みが9mm以下となるように成形されていることを特徴とするものである。
又、請求項7による採暖器具は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の採暖器具において、前記第一の温度検知素子及び前記第二の温度検知素子はサーミスタからなることを特徴とするものである。
又、請求項8による車両座席用採暖装置は、請求項1〜請求項7の何れかに記載の採暖器具を使用したことを特徴とするものである。
本発明によれば、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を容易に向上することが可能な車両座席用採暖装置を得ることができる。
本発明による車両座席用採暖装置の一実施の形態を示す平面図である。 本発明による車両座席用採暖装置の一実施の形態を示す配線図である。 車両座席用採暖装置の組付けにおける一実施の形態を示す斜視図である。 本発明による車両座席用採暖装置の一部である、熱収縮チューブ等で絶縁被覆された温度制御回路の一実施の形態を示す一部切欠平面図である。 本発明による車両座席用採暖装置の一部である、熱収縮チューブ等で絶縁被覆された温度制御回路の他の実施の形態を示す断面図である。 実施の形態による車両座席用採暖装置の動作、及び、比較の形態による車両座席用採暖装置の動作を説明する図である。 本発明による車両座席用採暖装置の一実施の形態を示す回路図である。 本発明による車両座席用採暖装置の他の実施の形態を示す回路図である。 従来の技術による車両座席用採暖装置を示す平面図である。 従来の技術による車両座席用採暖装置を示す配線図である。
符号の説明
1 温度制御回路
2 基材
3 コード状ヒータ
4 採暖物
5 第一の温度検知素子
7 絶縁被覆
8 リード線
9 回路基板
10 補強板
11 サーモスタット
12 パワーMOS FET
13 第二の温度検知素子
20 採暖器具
E 電源
SW スイッチ
VR 温度設定ボリューム
本発明の実施の形態による採暖器具を、図面を参照しながら説明する。本実施の形態は、本発明による採暖器具を車両座席用採暖装置に適用した例である。
図1〜図4、図7に示すように、採暖物4として、基材2上にヒータ素子としてのコード状ヒータ3が固定されたものを使用する。この採暖物4の各構成については、例えば、特許文献3などを参照することができる。
特開2003−174952号公報基材2上には、温度制御回路1が所定の位置に配置されている。温度制御回路1には、リード線8が接続されており、このリード線8の他方は、電源E、温度設定ボリュームVR、スイッチSW、温度検知素子5、及び、コード状ヒータ3に接続されている。又、第一の温度検知素子5は、採暖物4の温度がなるべく正確に検知できる、基材2上の所定の位置に設置されており、第一の温度検知素子5のリード線は基材2上で温度制御回路1に接続されている。そして、温度制御回路1には、第二の温度検知素子13が内蔵された構成となっている。
このように構成された採暖器具は、コード状ヒータ3の近傍に配置した第一の温度検知素子5から出力された温度信号電圧Vs1と基準電圧Vr1とを比較してなる信号V1と、第二の温度検知素子13から出力された温度信号電圧Vs2と第二の基準電圧Vr2とを比較してなる信号V2との論理和の信号V3によって、温度制御回路1に内蔵されたパワーMOS FET12を制御させることになる。
このような構成の採暖器具20を図3に示すように車両座席用採暖装置として座席30に組み込む。車両座席用採暖装置として実使用した際の動作機構について以下に示す。図6、図7に示すように、電源を投入してコード状ヒータ3の温度が上昇し、第一の温度検知素子5から出力された温度信号電圧Vs1が基準電圧Vr1を越え、信号V1がOFFになっても、温度制御回路1に内蔵された第二の温度検知素子13は温度制御回路1を構成する基板等によって熱容量が大きいため温度信号の変化が遅く、第二の温度検知素子13の温度信号電圧Vs2は基準電圧Vr2に達していないため、第二の温度検知素子13から出力された温度信号電圧Vs2と基準電圧Vr2を比較した信号V2はONのままとなっている。この場合においては、第一の温度検知素子5から出力された温度信号電圧Vs1と基準電圧Vr1とを比較してなる信号V1と、第二の温度検知素子13から出力された温度信号電圧Vs2と第二の基準電圧Vr2とを比較してなる信号V2との論理和の信号V3はONであるため、コード状ヒータ3は通電が継続している。
更にコード状ヒータ3の温度が上昇して、第二の温度検知素子13の温度信号電圧Vs2が基準電圧Vr2に達すると、第二の温度検知素子13の温度信号電圧Vs2と基準電圧Vr2を比較した信号V2はOFFとなり、すでに第一の温度検知素子5の温度信号電圧Vs1と基準電圧Vr1を比較した信号V1はOFFであるため、論理和の信号V3はOFFとなりコード状ヒータ3の通電は停止する。コード状ヒータ3の通電が停止したことで、採暖物4の温度が低下すると、熱容量が大きく温度信号の変化が遅い第二の温度検知素子13の温度が低下して、第二の温度検知素子13から出力された温度信号電圧Vs2が基準電圧Vr2に達する前に、第一の温度検知素子5の温度がON温度に達するため、第二の温度検知素子13からの信号V2がOFFでも論理和の信号V3はONとなり、通電が再開する。
従って、電源を投入してからパワーMOS FET12にOFF信号が入力されるまでの期間は、第一の温度検知素子5のみによって制御する場合に比べ長くなるため、採暖物4の温度の立ち上がりを速くすることができ、即暖性を向上させることができる。それと併せて、第二の温度検知素子13によって一旦OFFになった後の平衡時は、熱容量が小さく温度信号の変化が早い第一の温度検知素子5によって温度制御されることになるため、温度のリップルが少なく安定した快適な温度制御が可能となる。
尚、第一の温度検知素子5と第二の温度検知素子13について、それぞれの熱応答性の組合せを適宜選択することで、図8に示すように、第一の基準電圧Vr1と第二の基準電圧Vr2は同一のものとすることもできる。
図6には、本実施の形態による採暖器具における温度の経時変化のグラフを示した。これに併せて、比較の形態1として第一の温度検知素子5のみによる温度制御の例、及び、比較の形態2として第二の温度検知素子13のみによる温度制御の例による温度の経時変化のグラフを示す。本実施の形態は、比較の形態1と比べて立ち上がり時の即暖性に優れており、更に、比較の形態2と比べて平衡時には温度のリップルが少なく、安定した温度が得られていることがうかがえる。
尚、前記実施の形態に示した構成のように、温度検知素子5及び温度制御回路1がともに、基材の所定の位置に予め配置されていれば、一括して座席へ取付けることができ、座席への取付け作業性を向上させることができる。又、コード状ヒータ3と温度制御回路1の間を電気的に接続するリード線の本数が少なくて済むため、コスト低減とともに軽量化を図ることができる。更に、温度検知素子5と温度制御回路1の接続距離が短くなるため、温度制御の信頼性に優れたものとなる。
また、第一の温度検知素子5は、第二の温度検知素子13と同様に温度制御回路1に内蔵された構成としても良い。この場合は、例えば、第一の温度検知素子5と第二の温度検知素子13の温度検知特性に差を持たせたり、第一の温度検知素子5と第二の温度検知素子13の配置箇所を工夫して、第一の温度検知素子5と第二の温度検知素子13とで受ける熱量が異なるようにしたりすることで、第一の温度検知素子5がONとなる時間と第二の温度検知素子13がONとなる時間をずらすことになる。
また、第一の温度検知素子5及び第二の温度検知素子13がともに温度制御回路1の外に配置された構成としても良い。この場合は、例えば、第一の温度検知素子5と第二の温度検知素子13の温度検知特性に差を持たせたり、第一の温度検知素子5と第二の温度検知素子13の配置箇所を工夫して、第一の温度検知素子5と第二の温度検知素子13とで受ける熱量が異なるようにしたりすることで、第一の温度検知素子5がONとなる時間と第二の温度検知素子13がONとなる時間をずらすことになる。
本実施の形態による温度制御回路1においては、図4に示すように、温度制御回路1に接続されたリード線8の一部とともに、絶縁被覆されている。図中絶縁被覆部を符号7で示す。絶縁被覆の方法としては、絶縁被覆部7として有機材料から構成されたチューブを使用し、このチューブの内部に回路基板9を配置した後、チューブの片端から熱可塑性あるいは熱硬化性有機材料を充填することによって行われる。又、絶縁被覆部7として内層に熱可塑性接着剤が具備された熱収縮チューブを使用し、この熱収縮チューブの内部に回路基板9を配置した後、加熱により熱収縮チューブを収縮することで、回路基板9の周囲を熱可塑性接着剤で充填するなどの方法を用いても良い。リード線8が絶縁被覆される長さは、耐湿が保たれ、尚且つリード線8の屈曲に対して耐久性が向上する所定の長さが設定されている。
このように、温度制御回路1がリード線8の一部とともに絶縁被覆されていれば、回路基板9の結露による発火等の危険を防止することができるとともに、絶縁被覆部7によってリード線8に加わる屈曲する荷重を和らげることができるためリード線8の断線を防止することができる。又、大型のケース体等を使用する必要がなく、温度制御回路1のサイズや厚みを大幅に小さくすることができるため、着座時の違和感を生じず快適な着座感を得ることができる。
前記温度制御回路1における絶縁被覆部7の被覆後の厚みは、違和感を生じない厚みである9mm以下となっており、更に着座した時に違和感を生じないように基材2の所定の位置に配置されていることから、非常に快適な着座感を得ることができる。
尚、前記温度制御回路1を厚み9mm以下に絶縁被覆する方法は、前記ようなチューブや熱収縮チューブを使用した方法に限定されることはない。例えば、樹脂モールド工法、樹脂ポッティング工法等が考えられる。
以下に図1〜図5を参照しながら、本発明の実施の形態を更に説明する。
本実施の形態においては、以下のようにして各構成部品がリード線8によって接続される。電源Eの+側と回路基板9がスイッチSWを介して接続され、回路基板9とコード状ヒータ3の一端が接続され、電源Eの+側とコード状ヒータ3のもう一端が接続され、第一の温度検知素子5のリード線は、+側、−側ともに回路基板9に直接接続され、回路基板9と温度設定ボリュームVRが接続され、又、回路基板9がグランドに接続される。
この回路基板9は、内層に熱溶融性接着剤が具備され、外層が電子線架橋のオレフィン樹脂製熱収縮チューブの内部に配置された後、加熱することで絶縁被覆される。このとき、温度制御回路1の厚みが9mm以下になるよう設定される。リード線8の一部は回路基板9とともに絶縁被覆されることになるが、リード線8が被覆される長さは、絶縁が保たれ、尚且つ屈曲に対しての耐久性も有するために、約10mmが適している。
第一の温度検知素子5は、コード状ヒータ3の配線間の隙間のうち、シートヒータの温度を精度良く検知できる所定の位置に固定される。
絶縁被覆された回路基板9は、サイズが小型(約25mm×40mm)で、厚みも薄く(9mm以下)に仕上がっており、更に着座した時に違和感を生じないように、採暖物4の周辺位置に配置されている。
尚、図5に示すように、樹脂等からなる補強板10を回路基板9に重ねた状態で、絶縁被覆を施すことにより、着座時の衝撃及び荷重による温度制御回路1の破損を防止することができる。このような補強板10を使用した場合、補強板10の位置する面が座面側となるように回路基板9を配置した方が、より効果的に回路基板9の破損を防止することができる。
前記の温度制御回路1はコード状ヒータ3が配置された基材2に両面テープ等にて配置されるが、更に信頼性を向上させるため適当なサイズの基材4と同じ材質のシートに両面テープを張り付けたもので、温度制御回路1を固定する方法も考えられる。
又、第一の温度検知素子5及び第二の温度検知素子13としては、例えば、サーミスタ、白金抵抗素子、熱電対などが挙げられるが、これらは温度検知精度やコスト等を考慮して適宜に選択すれば良い。又、温度制御回路1に内蔵する第二の温度検知素子13は、基材2に配置された第一の温度検知素子5と特性や形状あるいは種類が異なっていても構わない。
又、前記実施の形態で絶縁被覆部7として使用した熱収縮チューブについて、導電性付与材が添加されたものを使用すれば、車両内に発生するノイズから回路基板9を遮蔽することができ、ノイズによる影響を防ぐことができるため好ましい。導電性付与剤としては従来公知のもの、例えば、カーボンブラック粒子、グラファイト粒子、炭素繊維粉砕物、金属粉末、金属酸化物粉末、導電性ポリマー粉末などが挙げられる。
前記実施の形態においては絶縁被覆部7として熱収縮チューブを使用したが、他の態様や方法により絶縁被覆部7を形成しても良い。例えば、所定のケース内に回路基板9を配置した後、このケースにポッティング材を注入する方法、ホットメルト材で回路基板9をモールドする方法、射出成型等により回路基板9の周囲に樹脂成型をする方法、所定のケースの中に防湿処理をした回路基板9を配置する方法、溶融樹脂中に回路基板9をディップして回路基板9に樹脂をコーティングする方法、噛み合わせ等を有する一対のケース内に回路基板9を配置し、ケース内を接着充填材により充填する方法、などが考えられる。
尚、本発明は前記の実施の形態に限定されるものではない。前記実施の形態では、採暖物としてコード状ヒータからなるヒータ素子を基材上に配置した構成としたが、例えば、基材を用いない採暖器具としても構わない。又、ヒータ素子をコード状ヒータとしたが、例えば、フィルムヒータ、ガラス管ヒータ、セラミックヒータなど、通電により加熱するような他の構成のヒータとしても構わない。
又、本発明の要旨を逸しない範囲であれば、ヒータ素子を複数個配置しても構わないし、温度検知素子を2個以上配置しても構わない。又、温度過昇防止を目的として、別途サーモスタットやPTC(正温度特性)サーミスタ素子を配置しても構わない。
以上説明したように本発明によれば、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を容易に向上することが可能な採暖器具を得ることができる。本発明による採暖器具は、前記実施の形態に例示した車両座席用採暖装置の他にも、例えば、自動二輪車や鉄道車両等の車両座席、チャイルドシート、船舶や航空機などの座席、遊園地の観覧車の座席、各種競技場の観覧席、劇場や映画館等の鑑賞用座席、駅やテーマパーク、屋外公園等に設置されたベンチ、家庭内やオフィスで使用されるソファーや座椅子、理髪店の椅子、各種医療機関で使用されている医療用の椅子などへの適用も考えられる。又、座席のみならず、例えば、ベッド、布団、枕、ベビーカー、便座カバー、便座内部、被服類、加熱調理器具など、種々の分野において幅広く応用が可能である。
又、本発明によるヒータユニットを車両用シートヒータに適用する場合には、空調装置が組込まれた座席に適応しても良い。空調装置が組込まれた座席に関しては、例えば、特許文献4などを参照することができる。
国際公開WO2005/084493号公報更に、座席の内部に組込んだ形態で使用するだけでなく、座席の表面に後付けで配置する形態で使用しても構わない。

Claims (8)

  1. ヒータ素子を有する採暖物と、前記採暖物の温度を検知する第一の温度検知素子と、前記採暖物の温度を検知する第二の温度検知素子と、前記第一の温度検知素子及び前記第二の温度検知素子から出力される信号により前記採暖物の温度を制御する温度制御回路と、を具備し、
    前記第一の温度検知素子は前記温度制御回路の外に配置されるとともに前記第二の温度検知素子は前記温度制御回路に内蔵され
    それによって、前記第一の温度検知素子と前記第二の温度検知素子は夫々が受ける熱量が異なるように構成され
    前記採暖物の温度を制御する信号は、前記第一の温度検知素子の温度信号電圧と第一の基準電圧とを比較してなる信号と、前記第二の温度検知素子の温度信号電圧と第二の基準電圧とを比較してなる信号と、の論理和となるように構成されていることを特徴とする採暖器具。
  2. 請求項1記載の採暖器具において、
    前記の第一の温度検知素子のオン・オフ動作領域は前記第二の温度検知素子のオン・オフ動作領域の間に設定されていることを特徴とする採暖器具。
  3. 請求項1又は請求項2記載の採暖器具において、
    前記採暖物は、基材と、該基材に配置されたコード状ヒータからなるヒータ素子とからなり、前記第一の温度検知素子と前記温度制御回路はともに前記基材の所定の位置に配置されていることを特徴とする採暖器具。
  4. 請求項記載の採暖器具において、
    前記温度制御回路は前記温度制御回路に接続されたリード線の一部とともに絶縁被覆されていることを特徴とする採暖器具
  5. 請求項記載の採暖器具において、
    前記第一の温度検知素子のリード線は前記基材上にて前記温度制御回路に接続されていることを特徴とする採暖器具
  6. 請求項4又は請求項5記載の採暖器具において、
    前記温度制御回路は厚みが9mm以下となるように成形されていることを特徴とする採暖器具
  7. 請求項1〜請求項6の何れかに記載の採暖器具において、
    前記第一の温度検知素子及び前記第二の温度検知素子はサーミスタからなることを特徴とする採暖器具
  8. 請求項1〜請求項7の何れかに記載の採暖器具を使用したことを特徴とする車両座席用採暖装置。
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