JP5070992B2 - パワースイッチング素子の駆動装置及び電力変換システム - Google Patents

パワースイッチング素子の駆動装置及び電力変換システム Download PDF

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Description

本発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置及び該駆動装置を備える電力変換システムに関する。
この種の駆動装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)のゲートをオン状態とする電荷について、これを放電する放電経路として、それぞれが抵抗体を備えた複数の経路を備え、IGBTを流れる電流が大きいほど、放電のために用いる経路の数を低減するものも提案されている。これにより、IGBTをオン状態からオフ状態へと移行させる際のサージ電圧によってIGBTに印加される電圧が耐圧を超えることによる信頼性の低下を好適に回避することができる。また、上記駆動装置では、IGBT近傍の温度が所定以上となることで上記用いる経路数を選択するための閾値を低下させることも提案されている。
特開2002−119044号公報
ところで、上記駆動装置は、ゲートの放電経路の抵抗値を段階的に可変とするものであるため、IGBTの耐圧に未だ余裕があるにもかかわらず、ゲート抵抗値が増大されることにより、スイッチング損失が必要以上に増大し、効率が低下するおそれがある。そして、この場合には、IGBTを冗長設計する必要性から、IGBTの大型化も避けられない。
また、一対のIGBTを直列に接続して用いるインバータやDC−DCコンバータにあっては、直列接続されたIGBTの一方のゲートを充電することでオンするときには、他方のIGBTと逆並列に接続されるダイオードのリカバリ電流に起因してサージが生じ、ひいてはIGBTの信頼性の低下を招くおそれがある。このサージを抑制するためには、IGBTのゲートの充電速度を小さくすることが有効であるが、充電速度を常時制限したのでは、スイッチング損失の増大が避けられない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子のスイッチング損失の増大を極力抑制しつつもサージを好適に抑制することのできるパワースイッチング素子の駆動装置及びこれを備える電力変換システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、前記パワースイッチング素子は、前記電力変換回路を構成する一対のパワースイッチング素子の直列接続体のうちの一方であり、該一対のパワースイッチング素子の他方には、その入出力端子に対して逆並列に整流手段が接続されており、前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子を流れる電流が規定値となる場合に前記充電経路を介して流れる電流の制限の強化を極大とすることを特徴とする。
上記一対のパワースイッチング素子のうちの一方をオン状態へと切り替える際には、他方と逆並列に接続される整流手段のリカバリ電流によって、サージが発生するおそれがある。そして、上記一方のパワースイッチング素子を流れる電流を変化させつつサージの大きさを計測すると、電流の増大に応じてサージは一旦増大した後、減少することが発明者らによって見出されている。この点、上記発明では、充電経路を介して流れる電流の制限の強化を上記パワースイッチング素子を流れる電流が規定値となる場合に極大とすることで、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、前記パワースイッチング素子は、前記電力変換回路を構成する一対のパワースイッチング素子の直列接続体のうちの一方であり、該一対のパワースイッチング素子の他方には、その入出力端子に対して逆並列に整流手段が接続されており、前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子近傍の温度が低いほど、前記充電経路を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とする。
上記一対のパワースイッチング素子のうちの一方をオン状態へと切り替える際には、他方と逆並列に接続される整流手段のリカバリ電流によって、サージが発生するおそれがある。そして、上記一方のパワースイッチング素子近傍の温度を変化させつつサージの大きさを計測すると、温度の低下に応じてサージは増大することが発明者らによって見出されている。この点、上記発明では、充電経路を介して流れる電流の制限を上記パワースイッチング素子近傍の温度が低いほど強化することで、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、パワースイッチング素子を流れる電流が大きいほど、前記放電経路を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とする。
パワースイッチング素子を流れる電流が大きいほど、スイッチング素子SWをオフ状態へと切り替える際のサージは大きくなりやすい。上記発明では、この点に鑑み、パワースイッチング素子を流れる電流が大きいほど放電経路を介して流れる電流の制限を強化することで、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子近傍の温度が高いほど、前記放電経路を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とする。
パワースイッチング素子近傍の温度が高いほど、スイッチング素子SWをオフ状態へと切り替える際のサージは大きくなりやすい。上記発明では、この点に鑑み、パワースイッチング素子近傍の温度が高いほど放電経路を介して流れる電流の制限を強化することで、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、大気圧が低いほど前記充電経路及び前記放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とする。
大気圧が低いほど、電力変換回路の出力側に接続される部材がサージの影響により放電を開始する電圧が低くなる傾向にある。上記発明では、この点に鑑み、大気圧が低いほど充電経路及び放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流の制限を強化することで、上記サージの影響を適切に抑制することができる。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子の状態量及び該パワースイッチング素子の周囲の状態量の少なくとも一方を示す複数のパラメータのそれぞれの値について、各別に前記制限度合いについての要求値を設定する手段を備え、複数の前記要求値のうちの強化側の最大値に基づき最終的な制限度合いを設定することを特徴とする。
パワースイッチング素子の状態量やパワースイッチング素子の周囲の状態量のうち、サージの大小に影響を与えるパラメータは複数ある。そして、これら各状態量から想定されるサージを抑制する上での上記制限の度合いの要求値は、各状態量毎に相違し得る。ここで、制限を強化する旨の要求がある場合、他の要求値に応じて制限を緩和したのではサージが過大となるおそれがある。上記発明では、この点に鑑み、要求値の強化側の最大値、すなわち、要求される制限の強化度合いが最も大きいものに基づき、制限度合いを設定することで、サージを適切に抑制することができる。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子は、前記電力変換回路を構成する一対のパワースイッチング素子の直列接続体のうちの一方であり、該一対のパワースイッチング素子の他方には、その入出力端子に対して逆並列に整流手段が接続されており、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、前記制限手段は、前記パワースイッチング素子を流れる電流が規定値となる場合に前記制限の強化を極大とすることを特徴とする。
上記一対のパワースイッチング素子のうちの一方をオン状態へと切り替える際には、他方と逆並列に接続される整流手段のリカバリ電流によって、サージが発生するおそれがある。そして、上記一方のパワースイッチング素子を流れる電流を変化させつつサージの大きさを計測すると、電流の増大に応じてサージは一旦増大した後、減少することが発明者らによって見出されている。この点、上記発明では、充電経路を介して流れる電流の制限の強化を上記パワースイッチング素子を流れる電流が規定値となる場合に極大とすることで、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
請求項記載の発明は、電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を、大気圧が低いほど制限を強化する態様にて制限する制限手段を備えることを特徴とする。
大気圧が低いほど、電力変換回路の出力側に接続される部材がサージの影響により放電を開始する電圧が低くなる傾向にある。上記発明では、この点に鑑み、大気圧が低いほど充電経路及び放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流の制限を強化することで、上記サージの影響を適切に抑制することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜6,8のいずれか1項に記載の発明において、前記制限手段は、前記充電経路及び前記放電経路の少なくとも一方の抵抗値を連続的に可変とする手段であることを特徴とする。
上記発明では、制限手段を適切に構成することができる。
請求項1記載の発明は、請求項1〜6,8,9のいずれか1項に記載の発明において、前記制限手段は、前記充電経路及び前記放電経路の少なくとも一方を構成する経路用スイッチング素子を備え、該経路用スイッチング素子の導通制御端子への信号の出力態様を可変とすることで前記制限度合いを可変とすることを特徴とする。
スイッチング素子は、一般に、導通制御端子に入力される信号に応じて入出力端子間の電流の流通量を変化させる。上記発明では、この点に着目し、スイッチング素子を利用して制限手段を適切に構成することができる。
請求項1記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記経路用スイッチング素子は、電流制御型のものであり、該経路用スイッチング素子の導通制御端子への信号の出力態様を可変とする手段は、電流を可変とする手段であることを特徴とする。
電流制御型のスイッチング素子は、導通制御端子を流れる電流量に応じて入出力端子間の電流の流通量を変化させる。上記発明では、この点に着目し、スイッチング素子を利用して制限手段を適切に構成することができる。
請求項1記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1項に記載のパワースイッチング素子の駆動装置と、前記電力変換回路とを備える。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる電力変換回路の駆動装置及び電力変換システムを、ハイブリッド車に搭載されるモータジェネレータの電力変換回路の駆動装置及び電力変換システムに適用した第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す。
図示されるように、3相の電動機兼発電機としてのモータジェネレータ10の3つの相(U相、V相、W相)には、インバータ12が接続されている。このインバータ12は、3相インバータであり、昇圧回路BCを介して昇圧された高圧バッテリ14の電圧をモータジェネレータ10の3つの相に適宜印加する。詳しくは、インバータ12は、3つの相のそれぞれと高圧バッテリ14の正極側又は負極側とを導通させるべく、スイッチング素子SW1、SW2とスイッチング素子SW3,SW4とスイッチング素子SW5,SW6との並列接続体を備えて構成されている。そして、スイッチング素子SW1及びスイッチング素子SW2を直列接続する接続点がモータジェネレータ10のU相と接続されている。また、スイッチング素子SW3及びスイッチング素子SW4を直列接続する接続点がモータジェネレータ10のV相と接続されている。更に、スイッチング素子SW5及びスイッチング素子SW6を直列接続する接続点がモータジェネレータ10のW相と接続されている。ちなみに、これらスイッチング素子SW1〜SW6は、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)によって構成されている。また、インバータ12は、各スイッチング素子SW1〜SW6に逆並列に接続されたフライホイールダイオードD1〜D6を備えている。
上記スイッチング素子SW1、SW2とスイッチング素子SW3,SW4とスイッチング素子SW5,SW6との並列接続体と、高圧バッテリ14との間には、コンデンサ16が並列接続されている。また、上記スイッチング素子SW1〜SW6の導通制御端子(ゲート)には、ゲートに駆動電圧を印加するドライブ回路DC1〜DC6が接続されている。更に、上記スイッチング素子SW1〜SW6近傍には、それぞれその温度を感知する感温ダイオードSD1〜SD6が設けられている。そして、ドライブ回路DC1〜DC6には、感温ダイオードSD1〜SD6の出力が取り込まれる。
上記スイッチング素子SW1〜SW6は、インターフェース18を介して、低圧バッテリ22を電力源とするマイクロコンピュータ(マイコン20)により操作される。ここで、インターフェース18は、フォトカプラ等の絶縁素子を備えて構成されており、マイコン20を備えて構成される低圧システムと、インバータ12等を備えて構成される高圧システムとを絶縁しつつ、これら双方での信号の授受を可能とするものである。また、マイコン20は、モータジェネレータ10を制御対象とし、ユーザによる要求やモータジェネレータ10の状態に応じて、各種制御を行う。すなわち、マイコン20では、指令電圧とキャリアとを用いたPWM制御によって、スイッチング素子SW1〜SW6の操作信号を生成し、これをインターフェース18を介してドライブ回路DC1〜DC6に出力する。これにより、インバータ12のスイッチング素子SW1〜SW6が操作され、モータジェネレータ10の回転状態等が制御される。
上記ドライブ回路DC1〜DC6のそれぞれは、該当する感温ダイオードSD1〜SD6によって感知されるスイッチング素子SW1〜SW6の近傍の温度に基づき、スイッチング素子SW1〜SW6のゲートの電荷の充放電態様を可変とする機能を有する。以下、これについて詳述する。
図2に、ドライブ回路DC1〜DC6の内部の回路構成を示す。なお、ドライブ回路DC1〜DC6はいずれも同一の構成であるため、以下、これらを総括してドライブ回路DCと表記する。また、スイッチング素子SW1〜SW6、感温ダイオードSD1〜SD6を総括してそれぞれスイッチング素子SW、感温ダイオードSDと表記する。
ドライブ回路DCは、スイッチング素子SWをオン状態とするためのゲートの電荷(ここでは、正の電荷)を充電するための電源30をゲートと導通可能とする。詳しくは、スイッチング素子SWのゲートと電源30とは、スイッチング素子32と、NPN型バイポーラトランジスタ(トランジスタ34)とを備えて構成される充電経路によって接続されている。また、ドライブ回路DCは、スイッチング素子SWをオン状態とするための上記電荷を接地36へと放電可能とする。詳しくは、スイッチング素子SWのゲートと接地36とは、スイッチング素子38と、PNP型バイポーラトランジスタ(トランジスタ40)とを備えて構成される放電経路によって接続されている。なお、接地36は、スイッチング素子SWのエミッタと同電位とされるものである。
上記スイッチング素子32,38の導通制御端子には、スイッチング素子SWの操作信号が印加される。これにより、スイッチング素子SWをオン操作する際には、スイッチング素子32がオン状態とされて且つスイッチング素子38がオフ状態とされる。また、スイッチング素子SWをオフ操作する際には、スイッチング素子32がオフ状態とされて且つスイッチング素子38がオン状態とされる。
一方、トランジスタ34,40は、上記充電経路や放電経路を介して流れる電流を制限するためのものである。この電流の制限度合いは、電流可変回路42によって調節される。電流可変回路42は、トランジスタ34,40のベースに出力される電流量を調節することで、トランジスタの入出力端子間(コレクタ及びエミッタ間)を介して流れる電流量を調節する。すなわち、トランジスタ34のベース側へと流れる正の電流量を増大させることで、トランジスタ34の入出力端子間を流れる電流量を増大させ、また、トランジスタ34のベース側へと流れる正の電流量を減少させることで、トランジスタ34の入出力端子間を流れる電流量を減少させる。また、トランジスタ40のベースから電流可変回路42へと引き込まれる電流量(トランジスタ40のベースへ流れる負の電流量)を増大させることで、トランジスタ40の入出力端子間を流れる電流量を増大させ、トランジスタ40のベースへと流れる負の電流量を減少させることで、トランジスタ40の入出力端子間を流れる電流量を減少させる。なお、図2では、これらトランジスタ34,40のベースと電流可変回路42とを接続する信号線を一本のみ示しているが、トランジスタ34のベースへ流れる正の電流量を調節する信号線と、トランジスタ40のベースへ流れる負の電流量を調節する信号線とを各別としてもよい。
電流可変回路42は、感温ダイオードSDによって感知されるスイッチング素子SW近傍の温度に基づき、トランジスタ34,40のベース電流を調節する。そしてこれにより、充電経路を介して流れる電流量や放電経路を介して流れる電流量の制限度合いを調節する。ここで、トランジスタ34,40は、非線形素子であるが、上記ベース電流に応じた電流量の制限度合いの調節は、上記ベース電流に応じて充電経路及び放電経路の抵抗値を調節することとみなすことができる。
すなわち、図3に示すように、トランジスタ34,40の入出力端子間(コレクタ及びエミッタ間)電圧が同一の場合、ベース電流Ibが増大するほど、コレクタ及びエミッタ間を流れる電流(コレクタ電流)が増大する。ここで、入出力端子間電圧を入出力端子間を流れる電流で除算した値を抵抗値と定義するなら、ベース電流Ibの増大に応じて抵抗値が小さくなることを意味する。そこで以下では、トランジスタ34のベース電流を増大させて充電経路を介して流れる電流の制限を緩和することを、ゲート抵抗Rgonを低減すると表記する。また、トランジスタ40のベース電流を増大させて放電経路を介して流れる電流の制限を緩和することを、ゲート抵抗Rgoffを低減すると表記する。
図4に、本実施形態における感温ダイオードSDによって感知される温度と、ゲート抵抗Rgon,Rgoffとの関係を示す。詳しくは、図4(a)に、ゲート抵抗Rgonと温度との関係を示す。これは、スイッチング素子SWのオン操作時のスイッチング損失を抑制しつつオン操作に伴うサージ電圧を抑制するための設定である。すなわち、スイッチング素子SWをオン操作すると、当該スイッチング素子SWと直列接続されて且つ逆側アームのダイオードのリカバリ電流に起因するサージが生じる。そして、このサージを抑制するうえでは、ゲート抵抗Rgonを増大させることが望ましい。ただし、ゲート抵抗Rgonを増大させると、オン操作時のスイッチング損失が増大する。ここで、上記サージは、スイッチング素子SW近傍の温度が低いほど大きくなる傾向にある。このため、図4(a)に示すように、温度が低いほどゲート抵抗Rgonを連続的に増大させる。これにより、サージが大きくなる状況下においてこれを適切に抑制することができ、また、サージがさほど大きくならないと想定される場合には、ゲート抵抗Rgonを極力低減することでスイッチング損失の増大を極力抑制する。
一方、図4(b)に、ゲート抵抗Rgoffと温度との関係を示す。これは、スイッチング素子SWのオフ操作時のスイッチング損失を抑制しつつオフ操作に伴うサージ電圧を抑制するための設定である。すなわち、スイッチング素子SWをオフ操作すると、これに伴うコレクタ電流の減少速度に応じて、スイッチング素子SWのコレクタ及びエミッタ間にサージが生じる。そして、このサージを抑制するうえでは、ゲート抵抗Rgoffを増大させることが望ましい。ただし、ゲート抵抗Rgoffを増大させると、オフ操作時のスイッチング損失が増大する。ここで、上記サージは、スイッチング素子SW近傍の温度が高いほど大きくなる傾向にある。このため、図4(b)に示すように、温度が高いほどゲート抵抗Rgoffを連続的に増大させる。これにより、サージが大きくなる状況下においてこれを適切に抑制することができ、また、サージがさほど大きくならないと想定される場合には、ゲート抵抗Rgoffを極力低減することでスイッチング損失の増大を極力抑制する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)スイッチング素子SWをオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び同電荷を放電する放電経路を介して流れる電流を制限するに際し、その制限の度合いを連続的に可変とした。これにより、スイッチング損失の増大を極力抑制しつつも、スイッチング素子のオン状態及びオフ状態間の切り替えに伴うサージ電圧を好適に抑制することができる。このため、スイッチング素子SWを定格近傍で使用することができ、ひいては、スイッチング素子SWを小型化することができる。
(2)スイッチング素子SW近傍の温度が低いほど、充電経路を介して流れる電流の制限を強化した。これにより、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
(3)スイッチング素子SW近傍の温度が高いほど、放電経路を介して流れる電流の制限を強化した。これにより、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
(4)トランジスタ34,40のベース電流を調節することで、充電経路及び放電経路を介して流れる電流の制限度合いを調節した。これにより、バイポーラトランジスタのベース電流に応じて、コレクタ及びエミッタ間の電流の流通量が変化する性質を利用して上記制限を行うことができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかるドライブ回路DCの回路構成を示す。なお、図5において、先の図2に示した部材に対応する部材については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、電流可変回路42が、スイッチング素子SWの入出力端子間を流れる電流についての情報に応じて、ゲート抵抗Rgon,Rgoffを調節する。詳しくは、スイッチング素子SWは、その入出力端子間を流れる電流量と相間を有する微少電流を出力するセンス端子STを備えている。そして、センス端子STは、センス抵抗RTを介して接地(スイッチング素子SWのエミッタと接続)されている。このため、センス端子STから出力される電流量は、センス抵抗RTによる電圧降下量として検出することができる。電流可変回路42では、この電圧降下量を取り込み、これに応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを調節する。
図6に、本実施形態におけるスイッチング素子SWの入出力端子間を流れる電流と、ゲート抵抗Rgon,Rgoffとの関係を示す。詳しくは、図6(a)に、ゲート抵抗Rgonと上記電流との関係を示す。これは、スイッチング素子SWのオン操作時のスイッチング損失を抑制しつつオン操作に伴うサージ電圧を抑制するための設定である。スイッチング素子SWをオン操作する際に生じるサージは、スイッチング素子SWを流れる電流が増加するにつれて一旦増大した後、減少する傾向にある。このため、図6(a)に示すように、入出力端子間の電流が増大するにつれてゲート抵抗Rgonを漸増させていき、その後漸減させる。換言すれば、入出力端子間の電流が増大するにつれて充電経路を介して流れる電流の制限を徐々に強化させていき、その後徐々に緩和させていく。すなわち、入出力端子間を流れる電流が規定電流となることでゲート抵抗Rgonが極大となるようにする。これにより、サージが大きくなる状況下においてこれを適切に抑制することができ、また、サージがさほど大きくならないと想定される場合には、ゲート抵抗Rgonを極力低減することでスイッチング損失の増大を極力抑制する。
一方、図6(b)には、ゲート抵抗Rgoffと上記電流との関係を示す。これは、スイッチング素子SWのオフ操作時のスイッチング損失を抑制しつつオフ操作に伴うサージ電圧を抑制するための設定である。ここで、スイッチング素子SWをオフ操作する際に生じるサージは、スイッチング素子SWの入出力端子間を流れる電流が大きいほど大きくなる傾向にある。このため、図6(b)に示すように、入出力端子間を流れる電流が大きいほどゲート抵抗Rgoffを連続的に増大させる。これにより、サージが大きくなる状況下においてこれを適切に抑制することができ、また、サージがさほど大きくならないと想定される場合には、ゲート抵抗Rgoffを極力低減することでスイッチング損失の増大を極力抑制する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)及び(4)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(5)スイッチング素子SWを流れる電流が規定値となる場合に充電経路を介して流れる電流の制限の強化を極大とした。これにより、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
(6)スイッチング素子SWを流れる電流が大きいほど、放電経路を介して流れる電流の制限を強化した。これにより、サージが大きくなりやすいほど制限を強化することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に、本実施形態にかかるドライブ回路DCの回路構成を示す。なお、図7において、先の図2及び図5に示した部材に対応する部材については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態にかかる電流可変回路42は、感温ダイオードSDによって感知される温度及びスイッチング素子SWを流れる電流の双方に応じて、ゲート抵抗Rgon,Rgoffを調節する。
図8に、本実施形態にかかるゲート抵抗Rgon,Rgoffの設定手法を示す。詳しくは、図8(a)に、ゲート抵抗Rgonの設定手法を示す。図8(a)に示すように、先の第2の実施形態に示した要領でスイッチング素子SWを流れる電流に応じてゲート抵抗Rgonの要求値を算出するとともに、先の第1の実施形態に示した要領でスイッチング素子SW近傍の温度に応じてゲート抵抗Rgonの要求値を算出する。そして、これら2つの要求値のうちの大きい方がゲート抵抗Rgonとして採用される。一方、図8(b)に、ゲート抵抗Rgoffの設定手法を示す。図8(b)に示すように、先の第2の実施形態に示した要領でスイッチング素子SWを流れる電流に応じてゲート抵抗Rgoffの要求値を算出するとともに、先の第1の実施形態に示した要領でスイッチング素子SW近傍の温度に応じてゲート抵抗Rgoffの要求値を算出する。そして、これら2つの要求値のうちの大きい方がゲート抵抗Rgoffとして採用される。
ここで、各要求値のうちの大きい方を採用するのは、サージが過大となることを回避するためである。これに対し、要求値のうち小さい方を採用したのでは、実際に生じるサージが過大となるおそれがある。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(4)の効果や、先の第2の実施形態の上記(5)、(6)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(7)スイッチング素子SW近傍の温度に基づき算出されるゲート抵抗Rgon,Rgoffの要求値と、スイッチング素子SWを流れる電流に基づき算出されるゲート抵抗Rgon,Rgoffの要求値とのうちの大きい方に基づき最終的なゲート抵抗Rgon,Rgoffを設定した。これにより、サージを適切に抑制することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかるドライブ回路DCの回路構成を示す。なお、図9において、先の図2及び図5に示した部材に対応する部材については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態にかかる電流可変回路42は、感温ダイオードSDによって感知される温度、スイッチング素子SWを流れる電流、及び大気圧センサ50によって検出される大気圧に応じて、ゲート抵抗Rgon,Rgoffを調節する。ここで、大気圧センサ50の検出値を用いるのは、大気圧が低いほどスイッチング素子SWのサージの影響を受けてモータジェネレータ10等の放電開始電圧が低くなるためである。
図10に、本実施形態にかかるゲート抵抗Rgon,Rgoffの設定手法を示す。詳しくは、図10(a)に、ゲート抵抗Rgonの設定手法を示す。図10(a)に示すように、先の第2の実施形態に示した要領でスイッチング素子SWを流れる電流に応じてゲート抵抗Rgonの要求値を算出するとともに、先の第1の実施形態に示した要領でスイッチング素子SW近傍の温度に応じてゲート抵抗Rgonの要求値を算出する。更に、大気圧センサ50によって検出される大気圧が低いほどゲート抵抗Rgonの要求値を大きい値に算出する。そして、これら3つの要求値のうちの最大値がゲート抵抗Rgonとして採用される。
一方、図10(b)に、ゲート抵抗Rgoffの設定手法を示す。図10(b)に示すように、先の第2の実施形態に示した要領でスイッチング素子SWを流れる電流に応じてゲート抵抗Rgoffの要求値を算出するとともに、先の第1の実施形態に示した要領でスイッチング素子SW近傍の温度に応じてゲート抵抗Rgoffの要求値を算出する。更に、大気圧センサ50によって検出される大気圧が低いほどゲート抵抗Rgoffの要求値を大きい値に算出する。そして、これら3つの要求値のうちの最大値がゲート抵抗Rgoffとして採用される。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(4)の効果や、先の第2の実施形態の上記(5)、(6)の効果、先の第3の実施形態の上記(7)に準じた効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)大気圧が低いほどゲート抵抗Rgon,Rgoffを大きくした。これにより、モータジェネレータ10の放電等を極力抑制することができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図11に、本実施形態にかかるドライブ回路DCの回路構成を示す。なお、図11において、先の図2及び図5に示した部材に対応する部材については便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、トランジスタ34,40が、充電経路や放電経路を電流が流れるときにその電流量を調節する機能に加えて、先の図2のスイッチング素子32,38のように、スイッチング素子SWのゲートと電源30や接地36とを導通及び遮断する機能をも有する。これは、トランジスタ34,40のベースを流れる電流量を調節することで行うことができる。
図12に、本実施形態にかかるスイッチング素子SWのオン・オフの切り替え態様を示す。詳しくは、図12(a)に、スイッチング素子SWの操作信号の推移を示し、図12(b)に、トランジスタ34のベース電流の推移を示し、図12(c)にゲート抵抗Rgonの推移を示す。また、図12(d)に、トランジスタ40のベース電流の推移を示し、図12(e)に、ゲート抵抗Rgoffの推移を示し、図12(f)に、感温ダイオードSDによって感知される温度の推移を示す。
図示されるように、操作信号が論理「L」となりスイッチング素子SWのオフ操作指令が出されているときには、トランジスタ34のベース電流Ib1がゼロとなり、トランジスタ34がオフとなる。一方、トランジスタ40のベース電流Ib2が増大することで、ゲート抵抗Rgoffが減少し、スイッチング素子SWのゲートから接地36へと電荷が放電されることで、スイッチング素子SWがオフとなる。
一方、操作信号が論理「H」となりスイッチング素子SWのオン操作指令が出されると、トランジスタ40のベース電流Ib2がゼロとなり、トランジスタ40がオフとされる。一方、トランジスタ34のベース電流Ib1が増大する。これにより、ゲート抵抗Rgonが低下し、電源30からスイッチング素子SWのゲートへと電流が流れ、ゲートが充電されることでスイッチング素子SWがオン状態となる。
ここで、感温ダイオードSDによって感知される温度が上昇すると、スイッチング素子SWのオン状態時のベース電流Ib1が増大することでゲート抵抗Rgonが低下し、オフ状態時のベース電流Ib2が減少することでゲート抵抗Rgoffが上昇する。これにより、サージを極力抑制しつつもスイッチング損失の増大を抑制することができる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態に準じた効果に加えて、更に、スイッチング素子32,38を割愛することができるという効果が得られる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施形態にかかる昇圧回路BCの回路構成を示す。図示されるように、本実施形態では、昇圧回路BCは、先の図1に示したインバータ12の一対の入力端子と接続されるIGBTからなるスイッチング素子SW7、SW8の直列接続体を備えて構成されている。そして、これらスイッチング素子SW7、SW8には、ダイオードD7,D8がそれぞれ逆並列に接続されている。スイッチング素子SW7、SW8の接続点は、インダクタ60を介して高圧バッテリ14の高電位側端子と接続されている。また、スイッチング素子SW8の入出力端子間には、コンデンサ62が並列接続されている。
スイッチング素子SW7、SW8のゲートは、ドライブ回路DC7,DC8によって駆動される。ここで、ドライブ回路DC7,DC8の回路構成は、先の図5に示したものと同様である。ただし、スイッチング素子SW7、SW8を流れる電流として、インダクタ60を流れる電流を検出している。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施形態において、感温ダイオードSDによって感知される温度に加えて、大気圧に応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変としてもよい。
・上記第2の実施形態において、スイッチング素子SWを流れる電流に加えて、大気圧に応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変としてもよい。
・上記第5の実施形態において、スイッチング素子SWを流れる電流に応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変としてもよい。また、大気圧に応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変としてもよい。更に、スイッチング素子SWを流れる電流、大気圧、及び温度の少なくとも2つに応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変としてもよい。
・第6の実施形態において、スイッチング素子SWを流れる電流に代えて、感温ダイオードSDによって感知される温度又は、大気圧に応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変としてもよい。更に、これらスイッチング素子SWを流れる電流、感温ダイオードSDによって感知される温度、及び大気圧の少なくとも2つに応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変としてもよい。
・大気圧に応じてゲート抵抗Rgon,Rgoffを連続的に可変とする代わりに、2段階以上で段階的に可変としてもよい。
・スイッチング素子SWを流れる電流に応じてゲート抵抗Rgonを連続的に可変とする代わりに、3段階以上で段階的に可変としてもよい。
・上記実施形態では、スイッチング素子SWの状態量やスイッチング素子SWの周囲の状態量を示す複数のパラメータの値に基づきゲート抵抗Rgon,Rgoffを可変とする場合、複数の値のそれぞれについて各別にゲート抵抗Rgon,Rgoffを算出し、これらの最大値を最終的なゲート抵抗Rgon,Rgoffとしたがこれに限らない。例えばスイッチング素子SWを流れる電流に基づき設定されるゲート抵抗Rgon,Rgoffを、大気圧や温度に基づき補正してもよい。
・上記各実施形態では、温度が高いほどゲート抵抗Rgoffを増大させたが、これに限らない。先の図1に示したコンデンサ16を備えないなら、温度が高いほどゲート抵抗Rgoffを減少させてもよい。ただし、この場合であっても、例えばドライブ回路DCがフィルムコンデンサを備えて構成されるスナバ回路を備える場合には、温度が高いほどゲート抵抗Rgoffを増大させてもよい。
・例えばスイッチング素子SWのオン操作時のダイオードのリカバリ電流に起因するサージが問題とならない構成にあっては、スイッチング素子SWをオン状態とするために充電された電荷を放電する放電経路のみ、電流を制限する制限手段を備えるようにしてもよい。
・パワースイッチング素子の導通制御端子にパワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び同電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段としては、上記各実施形態で例示したものに限らない。例えば上記トランジスタ34,40を、MOSトランジスタにて構成し、ゲートに印加される電圧に応じて電流の制限を行ってもよい。
・パワースイッチング素子としては、インバータ12やその昇圧回路BCを構成するものに限らない。例えば上記高圧バッテリ14の電圧を降圧して低圧バッテリ22に出力する降圧回路を構成するものに用いてもよい。
第1の実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す図。 同実施形態にかかる駆動装置の回路構成を示す図。 同実施形態においてゲート抵抗を定義する図。 同実施形態にかかるゲート抵抗の設定態様を示す図。 第2の実施形態にかかる駆動装置の回路構成を示す図。 同実施形態にかかるゲート抵抗の設定態様を示す図。 第3の実施形態にかかる駆動装置の回路構成を示す図。 同実施形態にかかるゲート抵抗の設定態様を示す図。 第4の実施形態にかかる駆動装置の回路構成を示す図。 同実施形態にかかるゲート抵抗の設定態様を示す図。 第5の実施形態にかかる駆動装置の回路構成を示す図。 同実施形態にかかるゲート抵抗の可変設定態様を示すタイムチャート。 第6の実施形態にかかる昇圧回路の回路構成を示す図。
符号の説明
10…モータジェネレータ、12…インバータ、34,40…トランジスタ(経路用スイッチング素子)、DC…ドライブ回路、SW…スイッチング素子(パワースイッチング素子の駆動装置の一実施形態)。

Claims (12)

  1. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、
    前記パワースイッチング素子は、前記電力変換回路を構成する一対のパワースイッチング素子の直列接続体のうちの一方であり、
    該一対のパワースイッチング素子の他方には、その入出力端子に対して逆並列に整流手段が接続されており、
    前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子を流れる電流が規定値となる場合に前記充電経路を介して流れる電流の制限の強化を極大とすることを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  2. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、
    前記パワースイッチング素子は、前記電力変換回路を構成する一対のパワースイッチング素子の直列接続体のうちの一方であり、
    該一対のパワースイッチング素子の他方には、その入出力端子に対して逆並列に整流手段が接続されており、
    前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子近傍の温度が低いほど、前記充電経路を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  3. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、
    前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、パワースイッチング素子を流れる電流が大きいほど、前記放電経路を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  4. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、
    前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子近傍の温度が高いほど、前記放電経路を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  5. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、
    前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、大気圧が低いほど前記充電経路及び前記放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流の制限を強化することを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  6. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、
    前記制限手段は、前記制限の度合いを連続的に可変とするものであって且つ、前記パワースイッチング素子の状態量及び該パワースイッチング素子の周囲の状態量の少なくとも一方を示す複数のパラメータのそれぞれの値について、各別に前記制限度合いについての要求値を設定する手段を備え、複数の前記要求値のうちの強化側の最大値に基づき最終的な制限度合いを設定することを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  7. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子は、前記電力変換回路を構成する一対のパワースイッチング素子の直列接続体のうちの一方であり、
    該一対のパワースイッチング素子の他方には、その入出力端子に対して逆並列に整流手段が接続されており、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路を介して流れる電流を制限する制限手段を備え、
    前記制限手段は、前記パワースイッチング素子を流れる電流が規定値となる場合に前記制限の強化を極大とすることを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  8. 電力変換回路を構成する電圧駆動型のパワースイッチング素子について、これを駆動するパワースイッチング素子の駆動装置において、
    前記パワースイッチング素子の導通制御端子に前記パワースイッチング素子をオン状態とすべく電荷を充電する充電経路及び前記電荷を放電する放電経路の少なくとも一方を介して流れる電流を、大気圧が低いほど制限を強化する態様にて制限する制限手段を備えることを特徴とするパワースイッチング素子の駆動装置。
  9. 前記制限手段は、前記充電経路及び前記放電経路の少なくとも一方の抵抗値を連続的に可変とする手段であることを特徴とする請求項1〜6,8のいずれか1項に記載のパワースイッチング素子の駆動装置。
  10. 前記制限手段は、前記充電経路及び前記放電経路の少なくとも一方を構成する経路用スイッチング素子を備え、該経路用スイッチング素子の導通制御端子への信号の出力態様を可変とすることで前記制限度合いを可変とすることを特徴とする請求項1〜6,8,9のいずれか1項に記載のパワースイッチング素子の駆動装置。
  11. 前記経路用スイッチング素子は、電流制御型のものであり、該経路用スイッチング素子の導通制御端子への信号の出力態様を可変とする手段は、電流を可変とする手段であることを特徴とする請求項1記載のパワースイッチング素子の駆動装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のパワースイッチング素子の駆動装置と、
    前記電力変換回路とを備える電力変換システム。
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