JP5070905B2 - 光反射板用積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

光反射板用積層フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光反射板用積層フィルムおよびその製造方法に関するものである。更に詳しく述べれば、本発明は、光反射率が高く、熱寸法安定性に優れ、積層フィルムのカールが小さく、液晶ディスプレーなどの面光源反射部材として好適に用いられる光反射板用積層フィルムに関する。
また、本発明は、面光源反射部材に使用される光反射フィルムに関し、詳しくは面光源の反射板、およびランプリフレクターとして好適な光反射板用積層フィルムであって、より明るく、かつ照明効率に優れた面光源を得ることができる光反射板用反射フィルムおよびその製造方法に関するものである。
近年、文字、映像情報をパソコン、テレビ、携帯電話などに表示する装置として液晶画面が多く利用されている。液晶画面は、液晶パネル自体が発光するわけではないため、背面にバックライトと呼ばれる面光源を設置し、その光源からの光を液晶パネルに照射することで情報表示装置として利用することができる。
ここで、バックライトは単に光を照射するだけでなく、画面全体が均一な輝度となるように照射しなければならない。その要求に応えるため面光源としては一般に、エッジ型または直下型と呼ばれる構造が用いられている。中でも、薄型化、小型化が望まれるノート型パソコンや携帯電話などの、所謂モバイル情報機器に使用される薄型液晶画面用途にはエッジ型、すなわち画面に対して側面から光を照射するタイプのバックライトが適用されている。一般にエッジ型のバックライトでは、導光板のエッジから冷陰極線管を照明光源とし、光を均一に伝播、拡散する導光板を利用し液晶画面全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この照明方法において、より光を効率的に活用するためには、冷陰極線管の周囲にランプリフレクターを設け、さらに導光板で拡散させた光を液晶画面側に効率的に反射させるため、導光板の下に反射板を設けている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能を付与している。
このような液晶画面用の面光源に用いられるランプリフレクターや反射板(面光源反射部材と総称される)には、輝度の向上効果や均一性の点で、フィルム中に微細な気泡を形成させ白色化したポリエステルフィルムが多く使われている。このような気泡含有白色ポリエステルフィルムに関して、気泡を形成するために無機粒子や非相溶樹脂を添加して製造するポリエステルフィルムに関して提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。そして、このような非相溶成分が分散した樹脂シートを延伸することによって、フィルム内部に気泡を形成したポリエステルフィルムを、反射フィルムとして用いる提案がなされている(たとえば、特許文献3、4参照)。しかしながら、上記のポリエステルフィルムは空孔率が低いために、高光反射率を得るためにはフィルム厚みを厚くする必要があった。また、ポリエステルフィルムだけでなく、ポリエチレンやポリプロピレンを使用した白色ポリオレフィンフィルムについてもいくつか提案がなされている。たとえば、ポリオレフィンに無機粒子を添加して一軸延伸フィルムを得たものに、金属薄膜層を積層することで反射シートとする提案がなされている(たとえば、特許文献5参照)。しかしながら、このような提案では携帯電話などで情報を受信するために必要な電磁波透過性が金属薄膜で阻害されてしまうという問題があった。さらに、ポリオレフィンに無機粒子を添加して一軸延伸しただけの白色フィルムを用いる提案もなされている(たとえば、特許文献6参照)。しかしながら、無機粒子を添加して白色化しただけのフィルムでは高光反射率を達成し、液晶画面の高輝度を得るにはフィルムの厚膜化が必要である。また、面光源反射部材が100℃近い温度になる場合があり、その時の熱収縮率が大きいために部材が変形し、反射率が低下する場合があることから、携帯移動機器に求められる小型化には相容れないものであった。
ポリプロピレンフィルムに関しては、ポリプロピレン樹脂の結晶多型の製膜工程での転移を利用して、フィルム内部に内部ボイドを形成する方法が知られている。そして、本手法を利用した白色フィルムの提案も多数なされている(たとえば、特許文献7〜9参照)。しかしながら、これらの白色ポリプロピレンフィルムの提案では、空孔率が低いために高光反射率が得られず、熱収縮率が大きいという課題があった。
特開平6−322153号公報 特開平7−118433号公報 特開平11−300814号公報 特開2003−160682号公報 特開平5−229053号公報 特開平6−298957号公報 特開2005−59244号公報 特開2005−59245号公報 特開2005−205905号公報
本発明の課題は上記した問題点を解決することにある。すなわち、本発明の目的は、モバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして、高光反射率を有しているだけでなく、小型化への要求を満足するために従来の白色フィルムと比較して高光反射率を有して薄膜化することができ、寸法安定性と平面性の良好な光反射用積層フィルムを提供することにある。
上記した課題を解決するための本発明は、
(1)β晶活性を有するポリプロピレン樹脂と平均粒子径50〜500nmの無機粒子(a)とを含み、空孔率が30〜80%である層(A層)の少なくとも片面に、結晶化温度Tmcが100℃〜115℃の範囲のポリプロピレン樹脂を含む層(B層)を有し、このB層に、ガラス転移点Tgが50℃〜150℃の範囲の熱可塑性樹脂層(C層)が積層されてなり、A層またはB層の波長560nmの光反射率が95%以上である光反射板用積層フィルム
を特徴とする。
また、以下の態様であることも好ましい。
(2)C層が、平均粒子径0.5〜5μmのボイド形成剤(c)を10〜30質量%含有し、空孔率が10〜50%である、上記(1)に記載の光反射板用積層フィルム。
(3)100℃で1時間加熱による熱収縮率が、長手方向(MD)および幅方向(TD)共に1%以下である、上記(1)または(2)に記載の光反射板用積層フィルム。
(4)一辺が200mmの正方形サンプルのカールが10mm以下である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光反射板用積層フィルム。
(5)A層およびB層を含むポリプロピレンフィルムとC層を含む熱可塑性樹脂フィルムとを積層するに際し、ポリプロピレンフィルムおよび熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一方の面に、ポリエステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤およびアクリル系接着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の接着剤を塗布乾燥後の厚みで1〜10μm塗布して両者を重ね合わせた後、得られた積層体を金属ロールとゴムロールとからなる一対の加圧ニップロールに通し、加圧ニップロールの温度を60〜130℃の範囲で、ポリプロピレンフィルム側のロール温度を熱可塑性樹脂フィルム側の温度よりも20℃以上低くし、加圧圧力を0.1〜0.5MPaの範囲で積層する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光反射板用積層フィルムの製造方法。
本発明による光反射板用積層フィルムは、従来の光反射板用フィルムと同等以上の光反射率を有していながら薄膜化が可能であり、熱寸法安定性、平面性に優れ、小型化、薄膜化、高輝度が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして好適に用いることができる。
本発明の光反射板用積層フィルムを構成するポリプロピレンフィルムは、β晶活性を有するポリプロピレン樹脂と平均粒子径50〜500nmの無機粒子(a)とを含み、空孔率が30〜80%である層(A層)の少なくとも片面に、結晶化温度Tmcが100℃〜115℃の範囲のポリプロピレン樹脂を含む層(B層)を有している。
本発明の該A層のβ晶活性を有するポリプロピレン樹脂は、β晶活性が50〜100%であることが好ましい。β晶活性がかかる範囲内であるポリプロピレン樹脂を使用することで、フィルム製造時の溶融押出において、β晶分率が50%以上の未延伸シートを得ることができ、延伸工程においてβ晶からα晶への結晶転移を利用することで、フィルム中に内部ボイドを形成し、光反射能を付与することができる。β晶活性としては、より好ましくは60〜100%である。β晶活性が50%未満であると、フィルム製造初期の溶融押出未延伸シートの段階でβ晶分率が低く、延伸工程でβ晶からα晶へ結晶転移させてもフィルム中の内部ボイドが形成されにくいため、光反射フィルムとしての特性が劣ってしまうことがある。
ここで、ポリプロピレン樹脂のβ晶活性とは以下の条件で測定される、一定条件下におけるポリプロピレン樹脂中のβ晶の存在比率をいい、β晶をどれだけ形成する能力があるのかを示す値として定義する。ポリプロピレン樹脂5mgを示差走査熱量計を用いて窒素雰囲気下で20℃から250℃まで20℃/分で加熱、5分保持後、20℃まで20℃/分で冷却する。5分保持後、再度20℃/分で加熱した際に145〜157℃の温度領域で観察されるβ晶融解ピークと158℃以上に観察される主にα晶融解ピークについて、それぞれ求められる融解熱量をΔHβ、ΔHαとした時に以下の式で計算される値をβ晶活性とする。
β晶活性(%) = 〔ΔHβ / (ΔHα + ΔHβ)〕 × 100
一方、β晶分率は、ある時点でのポリプロピレン樹脂中のβ晶の存在比率を示す値であり、それまでのポリプロピレン樹脂の工程履歴によって変化する値である。β晶分率の評価は上記したβ晶活性の測定における最初の加熱時の融解ピークからβ晶、α晶の融解熱量を求め、同様の式により計算される値である。
ポリプロピレン樹脂のβ晶活性をかかる範囲内とする方法に関しては特に限定されるものではないが、ポリプロピレン樹脂に添加することでβ晶の形成を助ける働きを有する、一般にβ晶核剤と呼ばれている添加剤を使用することが好ましい。β晶核剤としては、たとえば、安息香酸ナトリウム、1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、コハク酸マグネシウムなどのカルボン酸のアルカリあるいはアルカリ土類金属塩、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドに代表されるアミド系化合物、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウムなどの芳香族スルホン酸化合物、イミドカルボン酸誘導体、フタロシアンニン系顔料、キナクリドン系顔料などを好ましく挙げることができる。これらの中でも下記化学式(1)、(2)で示される、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドに代表されるアミド系化合物が特に好ましいβ晶核剤として挙げることができる。
−NHCO−R−CONH−R (1)
ここで、式中のRは、炭素数1〜24の飽和もしくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数4〜28の飽和もしくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基または炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R、Rは同一または異なる炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基またはこれらの誘導体である。
−CONH−R−NHCO−R (2)
ここで、式中のRは、炭素数1〜24の飽和もしくは不飽和の脂肪族ジアミン残基、炭素数4〜28の飽和もしくは不飽和の脂環族ジアミン残基または炭素数6〜12の複素環式ジアミン残基または炭素数6〜28の芳香族ジアミン残基を表し、R、Rは同一または異なる炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基またはこれらの誘導体である。
かかる特に好ましいβ晶核剤もしくはβ晶核剤添加ポリプロピレンの具体例としては、新日本理化(株)製β晶核剤“エヌジェスター”(タイプ名:NU−100など)、などが挙げられる。
本発明のポリプロピレンフィルムにおいて、β晶核剤の含有量は、用いるβ晶核剤の特性にもよるが、A層全体に対して、0.01〜0.5質量%であることが好ましい。β晶核剤の含有量が0.01質量%未満であると、得られるポリプロピレン樹脂のβ晶活性が不十分となり、空孔率が低下する場合がある。また、β晶核剤の添加量が0.5質量%を超えると、核剤の分散性が悪化、凝集してしまい、粗大なボイドを形成してフィルム特性を低下させる場合がある。β晶核剤の含有量は、より好ましくは0.02〜0.3質量%、さらに好ましくは0.05〜0.2質量%である。
β晶核剤のポリプロピレン樹脂中への添加方法については、フィルム製造時に所定量のβ晶核剤を直接添加、混合し溶融押出を行ってもよいが、核剤の分散性、フィルムの特性の均一性の観点からは、予めポリプロピレン樹脂にβ晶核剤を添加、混合し二軸押出機を使用してコンパウンドしたマスターバッチを準備してフィルムを製造するマスターバッチ法を採用することが好ましい。また、β晶核剤を添加している市販のポリプロピレン樹脂、たとえば、SUNOCO社製β晶核剤添加ポリプロピレン“BEPOL”(タイプ名:B022−SPなど)を用いてもよい。
本発明の光反射板用積層フィルムを構成するポリプロピレンフィルムのA層はホモポリプロピレンを用いることができることはもちろんのこと、製膜工程での安定製膜性、物性の均一性の観点から、ポリプロピレンにエチレン成分やブテン、ヘキセン、オクテンなどのα−オレフィン成分を5質量%以下の範囲で共重合してもよい。なお、ポリプロピレンへのコモノマーの導入形態としては、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもいずれでもよい。
また、上記したポリプロピレン以外の他のポリマー(以下、単に他のポリマーと略称する場合がある)としては特に限定されないが、ポリオレフィン系エラストマー樹脂を添加することにより、延伸応力の低下、ボイド形成促進の効果が同時に得られる場合があることから好ましい。
上記ポリオレフィン系エラストマー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、メタロセン触媒法による超低密度ポリエチレン(以下VLDPEと略称する場合がある)もしくは直鎖状低密度ポリエチレン(以下LLDPEと略称する場合がある)、エチレン・ブテンラバー、エチレン・プロピレンラバー、プロピレン・ブテンラバー、エチレン酢酸ビニル、エチレン・エタクリレート共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・プロピレン−ジエン共重合体、イソプレンゴム、スチレン系共重合体として、スチレン・ブタジエンラバー、水添スチレブタジエンラバー、スチレン・ブチレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体等が挙げられるが、これらに限定される訳ではない。特に、ポリプロピレンにエチレン・プロピレンラバーを混合した、所謂エチレン・プロピレンブロック共重合体(当該業者は、インパクトポリプロピレンポリマーと称する場合もある)では、製膜後のフィルムに大量のゲルが発生する場合があるので、その選択には注意が必要である。
これらポリオレフィン系エラストマー樹脂のうち、本発明のポリプロピレンフィルムのA層には、溶融押出工程でポリプロピレン中に微分散し、その後の延伸工程で製膜性が向上し、かつボイド形成が促進される効果があることから、VLDPEを用いることが特に好ましい。当該VLDPEの具体例としては、DuPont Dow Elastomers製“Engage(エンゲージ)”(タイプ名:8411、8452、8100など)などが挙げられる。
これら他のポリマーの添加量は、樹脂により効果が異なるため、特に限定されないが、ポリプロピレン、その他のポリマー、添加剤など含めたA層の全量に対して、1〜15質量%程度添加することが好ましい。添加量が上記範囲未満であると、実質的な添加効果が得られない場合がある。添加量が上記範囲を超えると、分散不良が起り、得られるポリプロピレンフィルムにゲル状の突起が形成される場合がある。添加量は、より好ましくは2〜10質量%、さらに好ましくは2〜7質量%である。
また、本発明の光反射フィルムを構成するA層のポリプロピレン樹脂に、高溶融張力ポリプロピレン樹脂を1〜10質量%添加することは、空孔率向上、製膜工程安定性などの観点から好ましいことである。さらに、A層の全量に対して、高溶融張力ポリプロピレン樹脂を2〜5質量%添加するとより好ましい。ここで、高溶融張力ポリプロピレン樹脂とは高分子量成分や分岐構造を有する成分をポリプロピレン樹脂に混合したり、ポリプロピレンに長鎖分岐構造を共重合させることにより、溶融状態での張力を高めたポリプロピレン樹脂であるが、中でも長鎖分岐構造を共重合させたポリプロピレン樹脂(以下、HMS−PPと略称する場合がある)を用いることが好ましい。なお、これらのポリプロピレン樹脂、共重合ポリプロピレン樹脂、HMS−PPは市販されているもの、たとえばBasell社製ポリプロピレン樹脂PF−814、PF−633、PF−611やBorealis社製ポリプロピレン樹脂WB130HMS、Dow社製ポリプロピレン樹脂D114、D206などを用いることができる。
本発明のA層を構成するポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下、MFRと表記する、測定条件は230℃、2.16kg)は2〜30g/10分の範囲のアイソタクチックポリプロピレン樹脂を用いることができる。高光反射率を得るという観点からは、MFRが5〜20g/10分であれば製膜性とボイド形成性が両立できてより好ましい。ここで、MFRとはJIS K 7210(1995年制定)で規定されている樹脂の溶融粘度を示す指標であり、ポリオレフィン樹脂の特徴を示す物性値として一般的に知られているものである。ポリプロピレン樹脂の場合、条件M、温度230℃、荷重2.16kgで測定する。
また、アイソタクチックポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックスは90〜99%の範囲であれば好ましい。アイソタクチックインデックスが90%未満の場合、樹脂の結晶性が低くなってしまい熱収縮率が大きくなる場合がある。99%を超えると、結晶性が高くなりすぎて製膜性が悪化する場合がある。
本発明の光反射用積層フィルムのポリプロピレン樹脂層(A層)は、上記ポリプロピレン樹脂と平均粒子径が50〜500nmの範囲にある無機粒子(a)を含んでいる。無機粒子(a)はフィルム中に形成させる内部ボイドの数、大きさの観点から平均粒子径が50〜500nmの範囲であることが重要である。使用する無機粒子(a)の平均粒子径が50nm未満であると、ポリプロピレン樹脂のβ晶活性を低下させる場合があり、また、無機粒子(a)の均一分散が難しくなり、樹脂中で凝集し粗大粒子となってしまう場合がある。一方、平均粒子径が500nmを超えると、無機粒子(a)の比表面積が小さくなるため、形成される内部ボイド数が少なく、光反射率が低いフィルムとなる場合がある。平均粒子径としては70〜400nmであればより好ましい。ここで、平均粒子径は透過型電子顕微鏡写真を用いて評価することが可能であり、具体的には、清野学著「酸化チタン 物性と応用技術」(技報堂出版 1991年)の82〜84頁に記載されているように測定することができ、平均粒子径としては重量平均径を使用する。さらに具体的には、倍率30,000倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真から個々の無機粒子について円相当径を測定して粒子径とする。1,000個の無機粒子について粒子径を評価し、粒子径を0.05μm間隔でグループ分けして無機粒子個数の粒度分布を求める。各グループの中間値をグループ代表径d(添え字のiは、i番目のグループを示す)とし、グループに含まれる無機粒子の個数をnとすると、平均粒子径d(重量平均径)は以下の式で求めることができる。
d=(Σn・d )/(Σn・d
本発明で使用する無機粒子(a)としては、コロイダルシリカや凝集シリカ、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどを挙げることができるが、無機粒子自体の光反射性の観点から、フィルムを白色化する顔料としての効果が高い酸化チタン、硫酸バリウムや炭酸カルシウムなどを好ましく用いることができる。中でもルチル型酸化チタン無機粒子、アナターゼ型酸化チタン無機粒子が光反射率向上効果および内部ボイド形成数の観点から特に好ましい。
該無機粒子(a)の含有量は、A層を構成する組成物を100質量%として、3〜30質量%含有せしめることが好ましい。無機粒子(a)含有量が3質量%未満であれば、無機粒子を存在せしめることにより形成される空孔率が低くなり、光反射率が低い場合があり、逆に30質量%を超えると無機粒子を含有せしめた効果が飽和してしまうだけでなく、フィルム製造中にフィルム破れが発生しやすくなってしまう。無機粒子(a)の含有量は好ましくは5〜25質量%であり、さらに好ましくは8〜20質量%である。
本発明においてA層中に無機粒子(a)を添加して含有せしめる方法としては、特に限定されるものではなく、フィルム製造時に所定量の無機粒子(a)をポリプロピレン樹脂に直接添加、混合し溶融押出を行ってもよいが、無機粒子(a)の飛散による工程汚染を防止する観点や、無機粒子(a)の分散性、最終的なフィルムの特性の均一性、生産性などの観点から、予めポリプロピレン樹脂に無機粒子(a)を最終フィルムよりも高濃度で添加、混合し二軸押出機を使用してコンパウンドしたマスターバッチを準備して、フィルム製造時に無機粒子(a)未添加の樹脂を用いて所定の濃度に希釈して製造するマスターバッチ法を採用することが好ましい。ここで、マスターバッチ中の無機粒子(a)濃度としては、30〜70質量%が好ましく、45〜65質量%であれば、無機粒子の分散性、経済性の点で特に好ましい。
また、平均粒子径が60〜400nmの範囲のルチル型酸化チタンを60質量%添加混合した大日本インキ化学工業株式会社製の“PEONY”WHITE L−11165MPTや、東京インキ株式会社製の“PPM”20130 WHITEなどのマスターバッチ市販されており、このようなマスターバッチをポリプロピレン樹脂で希釈して用いることができる。
また、他の添加剤として、粒子の表面処理剤、口金汚れ防止剤、界面活性剤等をフィルム特性が悪化しない程度に添加すると、押出性や原料置換性がよくなるので好ましい。
本発明の光反射板用積層フィルムは、光を反射して白色化させるために、該A層に内部ボイド(空孔)を有することが重要である。また、内部ボイドには添加した無機粒子が存在することが好ましい。
本発明のポリプロピレンフィルムのA層の空孔率は、30〜80%の範囲であることが重要である。A層の空孔率を30〜80%の範囲とする達成方法は特に限定されるものではないが、フィルム製造時のポリプロピレンの結晶形態であるβ晶からα晶への結晶転移による内部ボイド形成と、無機粒子添加による内部ボイド形成を同時に行う方法が望ましい。特に本発明のようにβ晶活性が高いポリプロピレン組成物を溶融押出し、60〜120℃に制御した金属ロール上にキャストし、シート化することで、延伸前の状態でβ晶を多量に形成させた後、二軸延伸を行うことで内部ボイドを形成させる方法が特に好ましい。また、添加する無機粒子もポリプロピレンフィルム製造条件で軟化し内部ボイドをふさいでしまうようなものではなく、酸化チタン無機粒子のように剛性を有し、内部ボイドを形成するものが好ましい。
A層の空孔率が30%未満では光反射率が低く、高光反射率化のためには厚膜化が必要となる。A層の空孔率は高いほど光反射率が高い傾向にあり好ましいが、80%を超えると、その後のポリエステルフィルムとの積層工程において、フィルムが伸びたり、シワが入ったり、破断したり(当業者は、これらの現象がみられた場合、そのフィルムを加工性に劣るという)する場合がある。本発明のポリプロピレンフィルムのA層の空孔率は、より好ましくは40〜70%、さらに好ましくは50〜65%である。
本発明の光反射板用積層フィルムのポリプロピレンフィルムは、上記A層の少なくとも片面に、結晶化温度Tmcが100℃〜115℃の範囲のポリプロピレン樹脂を含む層(B層)を設けた構成を有する。これは、A層からの無機粒子脱落による工程汚染を防止し、フィルムに剛性を付与して取扱い性を向上させ、表面の光沢度をコントロールすることができ、製膜安定性も向上するからである。さらにまた、後述するガラス転移点Tgが50℃〜150℃の熱可塑性樹脂層(C層)との密着性も向上することが期待される。
B層のポリプロピレン樹脂としては、結晶化温度Tmcが100℃〜115℃の範囲で、β晶活性を含有しない他はA層のポリプロピレン樹脂と同一組成でもよく、また、製膜工程での安定製膜性、物性の均一性、後述するC層との密着性の観点から、ポリプロピレンにエチレン成分やブテン、ヘキセン、オクテンなどのα−オレフィン成分を5質量%以下の範囲で共重合した樹脂を用いることが好ましい。なお、ポリプロピレンへのコモノマーの導入形態としては、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもいずれでもよい。
B層のポリプロピレン樹脂の結晶化温度Tmcが100℃よりも低いと、製膜工程で加熱された金属ロールに粘着して表面欠点ができる場合があり、結晶化温度Tmcが115℃を超えると、表面に大きなクレーター状の凹凸ができて表面欠点ができる場合があり、また、後述するC層との密着性が低下する場合がある。
また、B層にはポリプロピレンフィルムの取扱い性、滑り性を改善させる目的で平均粒子径0.5〜4μmの粒子(b)を0.05〜2質量%添加することが好ましい。添加量が0.05質量%未満では添加効果がみられず、2質量%を超えると製膜工程中で粒子が脱落して、工程を汚染する場合がある。
B層に添加する粒子(b)としては、たとえば、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウムなどの無機粒子やスチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ジビニルベンゼンなどを構成成分とし、架橋させた有機粒子などを用いることができる。
B層の厚みは0.5〜5μmであることが好ましい。厚みが0.5μm未満であると、積層した効果が発現しない場合がある。一方、B層の厚みが5μmを超えると反射率が低下する場合がある。B層の厚みは1〜4μmであればより好ましい。
また、本発明のポリプロピレンフィルムはA層の片面だけでなく、少なくとも片面にB層、B層’をB層’/A層/B層のように配置した積層フィルムとすることが、無機粒子(a)の脱落を防止し、工程汚染を防止するという観点からより好ましい。ここで、B層とB層’は同一組成であってもよく、異なってもよい。同一組成の場合、B層の樹脂を1台の溶融押出機を使用して溶融し、ポリマー管内で2つに分割してA層の両面に積層してもよいし、異なる溶融押出機を使用してもよい。
本発明の光反射板用積層フィルムのポリプロピレンフィルム層全体の厚みは、30〜120μmであることが好ましい。120μmを超える厚みとすると押出キャスト性が不安定となり製膜安定におとり、また、二軸延伸を行う際の駆動モーターのトルクが大きくなって、製膜機への負荷が大きくなる場合があり、また、後述するC層と積層した際のフィルム厚みが厚くなって、モバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして小型化への要求を満足しなくなる場合がある。また、厚みが30μm未満となると光反射フィルムとして高い光反射率を実現することが困難となる場合がある。厚みのより好ましい範囲は40〜100μmであり、50〜90μmであれば特に好ましい。
また本発明の光反射板用積層フィルムの光反射率は95%以上であることが好ましい。ここで、光反射率とは、分光光度計U−3410((株)日立製作所)に、φ60積分球130−0632((株)日立製作所)および10℃傾斜スペーサーを取りつけた状態で波長560nmの光の反射率をC層を積層した側とは反対側のフィルム面(A層またはB層)について求めた値である。光反射率は高い方が好ましく上限は特に設けないが、光反射率を高くする方法としては、内部ボイドを有するA層の厚みを増加させるか、β晶と無機粒子(a)高添加により空孔率を高くする手法がとられるが、製膜中にフィルムが破れやすくなり、モバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として小型化への要求を満足できなくなる場合があることから、実用上から105%以下であることが好ましい。
次に、本発明の光反射板用積層フィルムは、上記したB層に、ガラス転移点Tgが50℃〜150℃の範囲の熱可塑性樹脂層(C層)が積層されている。このC層は、B層がA層の一方の面のみに積層されている場合はそのB層上に積層され、B層がA層の両側の面にそれぞれ積層されている場合は、どちらか一方のB層上に積層される。従って、本発明のフィルムは、どちらか一方の表面はA層またはB層が露出しており、他方の表面はC層または(後述する)D層が露出することになる。C層のガラス転移点Tgが50℃未満では、ポリプロピレンフィルムとの積層フィルムの熱収縮率が大きく、寸法安定性に劣る場合があり、また、積層フィルムがカールして液晶ディスプレーなどの面光源反射部材として用いたときに取り扱い性に劣り、光反射率が低下する場合がある。ガラス転移点Tgが150℃を超えると被膜成形性に劣り、また、該ポリプロピレンフィルムとの積層性に劣る場合がある。好ましくは55℃〜150℃の範囲であり、より好ましくは60℃〜120℃の範囲である。
上記C層のガラス転移点Tgが50℃〜150℃範囲の熱可塑性樹脂層とは、溶融押出しによってフィルムを形成し得る熱可塑性樹脂であれば特に限定されないが、好ましい例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドおよびこれらを成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物等を挙げることができる。特に本発明においては、可視光線域における吸収がほとんどなく、寸法安定性や機械的特性が良好である点よりポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)が好ましい。
PETは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよいが、好ましくはホモポリマーである。コポリマーである場合の共重合成分としては特に限定されないが、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、炭素数2〜15のジオール成分などを挙げることができ、これらの具体例としては、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、スルホン酸塩基含有イソフタル酸、およびこれらのエステル形成性化合物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、分子量400〜2万のポリアルキレングリコールなどを挙げることができる。
該C層は、平均粒子径0.5〜5μmのボイド形成剤(c)を10〜30質量%含有し、空孔率が10〜50%であることが好ましい。
該平均粒子径0.5〜5μmのボイド形成剤(c)としては、C層の熱可塑性樹脂成分に対して非相溶であり、かつ、樹脂成分中に粒子状に分散し得るものであればよく、例えば、無機微粒子、有機微粒子、非相溶性樹脂などが挙げられる。上記の成分は単独でも2種以上を併用してもよい。
このうち無機微粒子としては、それ自体を核としてフィルムに内部ボイドを形成し得るものが好ましく、たとえば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)、酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛、雲母チタン、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、カオリンなどを用いることができる。これらの中で、400〜700nmの可視光域において吸収の少ない炭酸カルシウム、硫酸バリウムを用いることが特に好ましい。可視光域で吸収があると輝度が低下する問題が発生することがある。
また、有機微粒子の場合には、溶融押出によって溶融しないものが好ましく、架橋スチン、架橋アクリルなどの架橋微粒子が特に好ましい。また、有機微粒子は中空状のものを用いることもできる。
上記の無機微粒子、有機微粒子は、単独でも2種以上を併用してもよい。
次に、非相溶性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂などが好適に用いられる。これらは単独重合体であっても共重合体であってもよく、2種以上を併用してもよい。特にポリエステルとの臨界表面張力差が大きく、延伸後の熱処理によって変形しにくい樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂、中でもポリメチルペンテンが特に好ましく用いられる。
該C層中の上記ボイド形成剤(c)の含有量は10〜30質量%が好ましく、より好ましくは15〜25質量%である。含有量が10質量%未満では孔形成効果が小さくなり、逆に30質量%を超える場合には製膜時にフィルム破れが発生することがある。
上記C層の熱可塑性樹脂中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば蛍光増白剤、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、有機の滑剤、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、分散剤、カップリンブ剤などが添加されていてもよい。
また、C層に含有されるボイド形成剤(c)の平均粒子径は0.5〜5μm、より好ましくは1〜3μmである。0.5μm未満ではボイド形成性が不十分となることがあり、逆に5μmを超える場合にはボイド数が少なくなりやすい。
上記ボイド形成剤(c)によって形成された該C層の空孔率は、10〜50%であることが好ましい。C層の空孔率が10%未満では光反射率が低く、高光反射率化のためには厚膜化が必要となる。C層の空孔率が50%よりも高いとフィルム破れが起こりやすく、加工性に劣る場合がある。C層の空孔率は、より好ましくは20〜40%である。
該C層の形成方法としては、当該技術分野で公知の方法を用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂成分と、該熱可塑性樹脂成分へのボイド形成剤(c)とを含有する混合物を溶融押出しした後、少なくとも一方向に延伸し、内部に孔を形成させることにより、界面を形成させる方法(I)、発泡性粒子を添加し、溶融押出することによってフィルム内部にて発泡させることにより、孔を形成させる方法(II)。炭酸ガスなどの気体を注入して押出発泡させることにより、フィルム内部に孔を形成させる方法(III)、二成分以上のポリマー、有機物、もしくは無機物を混合し、溶融押出しした後、溶媒抽出により、少なくとも一成分を溶解させることより、フィルム内部に孔を形成させる方法(IV)、中空粒子を添加し、溶融押出しすることによって孔を形成させる方法(V)、基材フィルムに透湿加工用ウレタン樹脂等をコーティングし、乾燥させることにより乾式多孔層を形成させるなどの方法が挙げられるが、本発明においては、フィルム厚み均一性が高く、内部ボイド率が高いことが重要になるので、(I)の手法を用いるのが好ましく、その際に、ボイド形成剤(c)の粒子径および分散径に一定以上の分布を有するものを用いることがより好ましい。
(I)の手法は延伸中に熱可塑性樹脂成分とボイド形成剤の界面で剥離が起こることを利用して、扁平状の孔を生成させる手法である。したがって、(I)の手法を用いる場合は、内部ボイドを増大させ、厚み当りの空孔率を増大させるために、一軸延伸よりも二軸延伸がより好ましく用いられる。
また、該C層は、その少なくとも片面に、別の熱可塑性樹脂層(D層)を共押出などの方法によって積層された構成とするのは好ましい一態様である。かかるD層を積層することにより、表面平滑性および高い機械的強度をフィルムに付与することができる。この場合、層構成としては、順に(以下「層」の語句を省略する)、
A/B/C/D、
A/B/D/C、
A/B/D/C/D、
B/A/B/C/D、
B/A/B/D/C、
B/A/B/D/C/D
などがある。
なお、本発明において「C層」と記載した場合、C層単独層を意味する場合および上記のD層が積層された複合層を意味する場合を含む。
該D層の熱可塑性樹脂は、上記該C層と同じ熱可塑性樹脂の少なくとも1種以上であることが、C層との積層および二軸延伸性が良好となり好ましい。
このとき、積層したD層にも、有機もしくは無機の微粒子、あるいは非相溶性樹脂を含有させることができる。この場合において、フィルムの製造時にC層と同時に延伸することによって、積層した熱可塑性樹脂層D層にも気泡を含有させることができる。
積層したD層の空孔率は、積層されたC層の空孔率よりも低い方が輝度の点で好ましい。その比率(積層したD層の空孔率/積層されたC層の空孔率)は特に限定されないが、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.07〜0.7、特に好ましくは0.1〜0.6である。ボイドの大きさは、例えば、添加する粒子のサイズによってコントロールすることも可能である。
積層したD層中の微粒子、あるいは非相溶性樹脂の含有量は1〜25質量%が好ましく、より好ましくは2〜20質量%、さらには3〜15質量%が特に好ましい。含有量が1質量%未満では孔形成効果が小さくなり、逆に25質量%を超える場合には製膜時にフィルム破れが発生することがある。
上記C層またはD層を積層したフィルム厚みは、20〜200μm、好ましくは30〜180μm、より好ましくは50〜150μmの範囲であることが、製膜性が良く生産性に優れ、上記A層と積層したフィルムとして、カールが小さく、熱収縮率も小さくなり、小型薄膜の液晶画面の面光源部材に好適に用いられる。
また、フィルムが積層フィルムである場合、そのD層/C層の比率は1/200〜1/3が好ましく、1/50〜1/4がより好ましい。D層/C層/D層の3層積層フィルムの場合、該比率は両D層の合計/C層で表される。
次に、上記本発明の光反射板用積層フィルムのA層/B層またはB層/A層/B層を有するポリプロピレンフィルムと、C層またはC層/D層またはD層/C層/D層を有する熱可塑性樹脂フィルムとを積層する方法について述べる。本発明の場合、上記のA、B層を含むポリプロピレンフィルムと、C層および/またはD層を含む熱可塑性樹脂フィルムとを積層するには、接着剤を用いて行うことが好ましい態様である。その場合、接着面となる面の少なくとも一方にポリエステル、ポリウレタン、アクリル系の少なくとも1種以上の接着剤を塗布乾燥後の厚みで1〜10μm塗布して両者を重ね合わせた後、その積層体を金属ロールとゴムの一対の加圧ニップロールに通し、ポリプロピレンフィルム側のロール温度をガラス転移点Tgが熱可塑性樹脂フィルム側の温度よりも20℃以上低くし、加圧ニップロールの温度を60〜130℃の範囲とし、加圧圧力を0.1〜0.5MPaの範囲として加圧することにより、本発明の光反射板用積層フィルムを得ることができる。
ポリエステル系接着剤樹脂としては、芳香族ポリエステルが好ましく、ポリウレタン系樹脂としては、アイオノマー型のポリエーテル系ウレタン、ポリエステル系ウレタン共重合体などを挙げることができる。例えば、大日本インキ工業(株)製“ハイドラン”が挙げられる。アクリル系樹脂として、例えばエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体などを挙げることができる。例えば、住友精化(株)製“ザイクセン”が挙げられる。
接着剤層の塗布の手段としては、例えばグラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコート、ディッピングなどの方法を用いることができる。また、塗布後に塗布層を硬化する場合、その硬化方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、熱硬化、あるいは紫外線、電子線、放射線などの活性線を用いる方法、さらにはこれらの組み合わせによる方法などが適用できる。
このとき、接着剤の塗布乾燥後の厚みが1μm未満では、接着力不足となり剥がれが起きる場合があり、また、10μmを超えると乾燥に時間を要して生産性に劣り、また、接着剤による着色が起こる場合がある。
ポリプロピレンフィルム(A、B層を含む)側のロール温度を熱可塑性樹脂フィルム(C層および/またはD層を含む)側の温度よりも20℃以上低くし、加圧ニップロールの温度を60〜130℃の範囲とすることによって、本発明の積層フィルムのカールを10mm以下とすることができる。また、そのときの加圧圧力を0.1〜0.5MPaの範囲とすることにより、層間の接着力が高く、フィルム中のボイドを潰さずに95%以上の高い光反射率を有した光反射板用積層フィルムが得られる。加圧圧力が0.1MPa未満では層間の接着力が低く経日で剥がれが起こる場合があり、0.5MPaを超えるとフィルム中のボイドが潰れて反射率が低下する場合がある。
本発明の光反射板用積層フィルムは、モバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に使用するために、光反射率は95%以上であることが重要である。ここで、光反射率とは、分光光度計U−3410((株)日立製作所)に、φ60積分球130−0632((株)日立製作所)および10℃傾斜スペーサーを取りつけた状態で波長560nmの光の反射率をC層を積層した側とは反対側のフィルム面(A層またはB層)について求めた値である。光反射率は高い方が好ましく上限は特に設けないが、光反射率を高くする方法としては、内部ボイドを有するA層の厚みを増加させるか、β晶と無機粒子(a)高添加により空孔率を高くする手法がとられるが、製膜中にフィルムが破れやすくなり、モバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として小型化への要求を満足できなくなる場合があることから、実用上から105%以下であることが好ましい。
さらに、本発明の光反射板用積層フィルムは、モバイル情報機器の中でも携帯電話に多く見られる、主画面の機器反対面に設置される副画面への光の照射を一組の面光源ユニットで行うタイプの液晶画面用の面光源用フィルムとして使用する観点から全光線透過率が5〜20%であることが好ましい。全光線透過率が5%未満では副画面の輝度が不足し、実用レベルでない場合がある。一方、20%を超えると、主画面の輝度が不足する場合がある。全光線透過率は7〜15%であればより好ましい。全光線透過率をかかる好ましい範囲内とする方法としては、A層のポリプロピレンのβ晶からのα晶へ転移に伴うボイド形成と、無機粒子からなるボイド形成によってコントロールすることが好ましい。
本発明の光反射板用積層フィルムの、100℃で1時間加熱による熱収縮率が、フィルムの長手方向(MD)および幅方向(TD)共に1%以下であることが好ましい。フィルムの熱収縮率が1%を超えると、液晶ディスプレーなどの面光源反射部材が変形して光反射率が低下し、液晶ディスプレーの輝度が低下する場合がある。
また、本発明の光反射板用積層フィルムは、一辺200mmの正方形サンプルのカールが、10mm以下であることが好ましい。ここで、カールとは、200mm四方に切り出したフィルムを、温度23℃、相対湿度65%の室内にて厚さ5mm以上の鋼板上に置き、鋼板からフィルムの4辺の浮き上がりを測定するものである。フィルムのカールが10mmを超えると、液晶ディスプレーなどの面光源反射部材としての加工性が悪化し、歩留まりが大きくなる場合がある。
以下に本発明の光反射板用積層フィルムの一実施態様について、その製造方法を具体的に説明する。なお、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
A層に使用するポリプロピレン樹脂としてMFR2〜30g/10分の市販のホモポリプロピレン樹脂を用い、A層の全組成に対し、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化株式会社製、エヌジェスターNU−100)を0.01〜0.5質量%、HMS−PPを1〜10質量%、または、VLDPEを1〜15質量%、平均粒子径200nmの無機粒子3〜30質量%の範囲で二軸押出機を使用してコンパウンドする。
また、B層に使用するポリプロピレン樹脂としては、結晶化温度Tmcが100℃〜115℃の範囲で、β晶活性を含有しない他はA層のポリプロピレン樹脂または、ポリプロピレンにエチレン成分やブテン、ヘキセン、オクテンなどのα−オレフィン成分を5質量%以下の範囲で共重合した樹脂を用い、平均粒子径0.5〜4μmの粒子をB層の全組成に対し、0.05〜2質量%になるように二軸押出機を使用してコンパウンドする。このようにして用意した樹脂を各々単軸の溶融押出機に供給し、A層樹脂組成は220℃、B層樹脂組成は250℃にて溶融押出を行う。そしてポリマー管の途中に設置したフィルターを通して異物や、粗大無機粒子などを除去した後、マルチマニホールド型のTダイあるいはTダイ上部に設置したフィードブロックにて、たとえば、A層/B層の2種2層、B層/A層/B層型の2種3層積層を行いTダイより回転金属ロール上に吐出して未延伸シートを得る。この際、回転金属ロールは表面温度が60〜100℃に制御することが、A層のポリプロピレンのβ晶を高率で形成し、B層の金属ロールへの粘着をおこさないようにするために好ましい。また、溶融ポリマーを金属ロールに密着させるため、非金属ロール側からエアーを吹き付けるエアナイフの使用や、ニップロールを使用することが好ましい。そして、この金属ロール上でA層のβ晶分率が40%以上、好ましくは50%以上となるまで加熱保持するのが好ましい。β晶分率をかかる好ましいβ晶分率以上とするには加熱した金属ロールに5秒〜15秒接触させるのが好ましい。なお、接触時間が15秒を超えるようにするのは、金属ロールをいたずらに大径化するか、低速で回転させなければならないことから不経済であるばかりか、β晶の増加も飽和するので接触時間は5秒〜15秒の範囲で十分である。
次に、得られた未延伸フィルムを二軸延伸する方法については、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは、幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方法、または、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方法などにより延伸を行なう。高光反射率を得るためには前者の逐次二軸延伸法を採用するのが好ましい。
具体的な延伸条件としては、まず冷却した未延伸フィルムを長手方向に延伸するために加熱する。加熱する方法は温度制御した回転ロールを用いる方法、熱風オーブンを使用する方法などを採用することができる。加熱する温度としては100〜150℃、好ましくは110〜140℃にフィルムを加熱した後、回転速度の異なるロール間でフィルム長手方向に3〜7倍、好ましくは4〜6倍延伸を行う。そして、一旦冷却後、ステンター式延伸機にフィルム端部をクリップで把持して導入し、好ましくは130〜160℃、より好ましくは140〜155℃に加熱して幅方向に5〜10倍、好ましくは6〜9倍延伸を行う。そしてそのままステンター内で150〜165℃で1〜30秒間の熱処理を行い二軸配向ポリプロピレンフィルムを得ることができる。なお、熱処理工程において、フィルム長手方向および/もしくは幅方向に1〜10%程度のリラックスを行うことは寸法安定性の観点から好ましい。このように得られた本発明のポリプロピレンフィルムのB層面には、C層と貼り合わせるために空気中または窒素ガス、炭酸ガスの1種以上の雰囲気中でコロナ放電処理を行い、表面の濡れ張力を35mN/m以上にして巻き取ることが好ましい。
次に、ガラス転移点Tgが50℃〜150℃の範囲のC層の熱可塑性樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PETと略称する)を用い、該PETにボイド形成剤を1〜30質量%になるように添加混合し、二軸押出機を使用してコンパウンドする。また、C層に積層するD層の樹脂として、該C層の樹脂と同じPETに、ボイド形成剤を1〜25質量%になるように添加混合し、二軸押出機を使用してコンパウンドする。このようにして用意した樹脂を各々単軸の溶融押出機に供給し、C層樹脂組成およびD層樹脂組成を280℃にて溶融押出を行う。そしてポリマー管の途中に設置したフィルターを通して異物や、粗大ボイド形成剤などを除去した後、マルチマニホールド型のTダイあるいはTダイ上部に設置したフィードブロックにて、たとえばD層/C層型の2種2層積層またはD層/C層/D層型の2種3層積層を行いTダイより回転金属ロール上に吐出して未延伸シートを得る。この際、回転金属ロールは表面温度が20〜50℃に制御することが、金属ロールへの粘着がおこらずに密着性が良好となるので好ましい。得られた溶融積層シートを、冷却されたドラム上で密着冷却固定化し、未延伸積層フィルムを作製する。この時、均一なフィルムを得るために、静電気を印加して、フィルムをドラムに密着させることが望ましい。その後、延伸の方法は特に限定されないが、上記のポリプロピレンフィルム同様に、逐次二軸延伸の方法を用いることが好ましい。
逐次二軸延伸において、縦延伸時の延伸温度は樹脂のガラス転移点Tgよりも2℃〜20℃高く、かつ面倍率を2〜6倍と範囲にすることが好ましい。また、横延伸温度は、縦延伸温度よりも2〜20℃高く、横延伸倍率は縦延伸倍率よりも1.1〜3倍高く延伸することにより、過剰延伸による孔の粗大化を防ぎ、面内に均一な孔を効率的に発生させることができ、結果として多量かつ微細な孔を効率的に形成させることができる。
こうして得られたPETフィルムに、平面安定性、寸法安定性を付与するため、引き続いてテンター内で180℃〜240℃で熱処理(熱固定)を行い、均一に徐冷後、室温付近まで冷却した後、巻き取ることにより、熱寸法安定性に優れたフィルムを得ることができる。
次に、上記B層、C層またはD層の上に、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル系の少なくとも1種以上の接着剤を塗布乾燥後の厚みで1〜10μm塗布して重ね合わせた後、金属ロールとゴムの一対の加圧ニップロールに通し、ポリプロピレンフィルム側のロール温度をガラス転移点Tgが50℃〜150℃の熱可塑性樹脂フィルム側の温度よりも20℃以上低くし、加圧ニップロールの温度を60〜130℃の範囲とし、加圧圧力を0.1〜0.5MPaの範囲として積層することにより、本発明の光反射板用積層フィルムを得ることができ、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(特性の測定方法及び評価方法)
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価を行った。
(1)ポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックス(II)
アイソタクチックインデックス(II)は、沸騰n−ヘプタン抽出残分から求める。試料を沸騰n−ヘプタンで一定時間抽出し、抽出されない部分の質量(%)を求めてアイソタクチックインデックスを算出する。
詳しくは、円筒濾紙を110±5℃で2時間乾燥し、23℃、65%RHの室内で2時間以上放置してから、円筒濾紙中にサンプル(粉体またはフレーク状などのポリプロピレン)10gを入れ、秤量カップ、ピンセットを用いて直示天秤にて精秤(小数点4桁まで)する。
これをヘプタン80ccが入った抽出器の上部にセットし、抽出器と冷却器を組み立てる。これをオイルバスまたは電機ヒーターで加熱し、12時間抽出する。加熱は冷却器からの滴下数が1分間130滴以上であるように調節する。抽出残分が入った円筒濾紙を取り出し、真空乾燥器に入れて80℃、100mmHg以下の減圧度で5時間乾燥する。乾燥後23℃、65%RHの室内で2時間放置した後精秤し、下記式で算出する(単位:%)。ここで、Poは抽出前のサンプルの重量(g)、Pは抽出後のサンプルの重量(g)である。
II(%)=(P/Po)×100
同じサンプルについて同様の測定を5回行い、得られたIIの平均値を該サンプルのIIとした。(2)メルトフローレイト(MFR)
ポリプロピレンおよびポリプロピレン共重合体樹脂は、JIS K 7210(1995)の条件Mに準拠して測定する(230℃、2.16kg)。エチレン系樹脂は、JIS K 7210(1995)の条件Dに準拠して測定する(190℃、2.16kg)。
(3)β晶活性の確認およびβ晶分率
樹脂またはフィルム5mgをサンプルとしてアルミパンに採取し、示差走査熱量計(DSC)(セイコー電子工業製 RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で20℃から20℃/分で250℃まで昇温し、そのまま5分間保持する。次いで、20℃/分で25℃まで降温し、そのまま5分間保持する。そして、再度20℃/分で250℃まで昇温し測定を行う。2回目の昇温の際、145〜157℃の温度域で観察されるポリプロピレンのβ晶融解ピークと158℃以上に観察されるポリプロピレンのα晶融解ピークについて、高温側の平坦部を基準に引いたベースラインとピークに囲まれる領域の面積から、各々の融解熱量を算出する。なお、融解熱量の較正はインジウムを用いて行う。β晶活性はβ晶融解熱量(ΔHβ)、α晶融解熱量(ΔHα)から以下の式で算出する。
β晶活性(%) = 〔ΔHβ / (ΔHα + ΔHβ)〕 × 100
一方、β晶分率は、ある時点でのポリプロピレン樹脂またはフィルム中のβ晶の存在比率を示す値であり、それまでのポリプロピレン樹脂またはフィルムの製造工程履歴によって変化する値である。β晶分率の評価は上記したβ晶活性の測定における最初の加熱時の融解ピークからβ晶、α晶の融解熱量を求め、同様の式により計算される値である。
なお、積層フィルムにおいて、ポリプロピレン層のβ晶分率を測定する際は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、層単体を構成する成分を採取し測定することができる。
また、上記の手法で145〜157℃に頂点を有する融解ピークが存在するが、β晶の融解に起因するものか不明確な場合は、145〜157℃に頂点を有する融解ピークが存在することと、下記条件で調製したサンプルについて、2θ/θスキャンで得られる回折プロファイルの各回折ピーク強度から算出されるK値が0.3以上であることをもってβ晶活性を有するものと判定すればよい。
下記に広角X線回折法の測定条件を示す。
・サンプル:フィルムを、方向を揃えて、熱プレス調整後のサンプル厚さが1mm程度になるよう重ね合わせた後、これを0.5mm厚みの2枚のアルミ板で挟み、280℃で熱プレスして融解・圧縮させ、ポリマー鎖をほぼ無配向化した。得られたシートを、アルミ板ごと取り出した直後に100℃の沸騰水中に5分間浸漬して結晶化させ、その後25℃の雰囲気下で冷却して得られるシートを切り出したサンプルを測定に供した。
・X線回折装置:理学電気(株)製 4036A2
・X線源 :CuKα線(Niフィルター使用)
・出力 :40kV、20mA
・スリット系 :2mmφ−1°−1°
・検出器 :シンチレーションカウンター
・計数記録装置:理学電気(株)製 RAD−C型
・測定方法 :2θ/θスキャン(ステップスキャン、2θ範囲10〜55°、0.05°ステップ、積算時間2秒)。
ここで、K値は、2θ=16°付近に観測され、β晶に起因する(300)面の回折ピーク強度(Hβとする)と2θ=14,17,19°付近にそれぞれ観測され、α晶に起因する(110)、(040)、(130)面の回折ピーク強度(それぞれHα、Hα、Hαとする)とから、下記の数式により算出できる。K値はβ晶の比率を示す経験的な値であり、各回折ピーク強度の算出方法などK値の詳細については、ターナージョーンズ(A.Turner Jones)ら,“マクロモレキュラーレ ヒェミー”(Makromolekulare Chemie),75,134−158頁(1964)を参考にすればよい。
K = Hβ/{Hβ+(Hα+Hα+Hα)}
なお、ポリプロピレンの結晶型(α晶、β晶)の構造、得られる広角X線回折プロファイルなどは、例えば、エドワード・P・ムーア・Jr.著、“ポリプロピレンハンドブック”、工業調査会(1998)、p.135−163;田所宏行著、“高分子の構造”、化学同人(1976)、p.393;ターナージョーンズ(A.Turner−Jones)ら, “マクロモレキュラー ヒェミー”(Makromolekulare Chemie),75,p.134−158や、これらに挙げられた参考文献なども含めて多数の報告があり、それを参考にすればよい。
上記確認は、二軸延伸後のフィルムは勿論のこと、対応する未延伸シートについて測定しても構わない。
本発明では、β晶活性を有するものを○、有さないものを×とした。
(4)ポリプロピレン樹脂層の無機粒子の含有量
ポリプロピレン樹脂層においては、樹脂またはフィルム10gを135℃に加熱したキシレンに溶解させる。遠心分離によりキシレンに不溶である無機粒子を沈降させ、濾別することで無機粒子を採取し、重量を測定することで無機粒子の含有量を算出する。
(5)ガラス転移点Tgが50℃〜150℃の熱可塑性樹脂層のボイド形成剤に含有量
無機粒子含有量については、試料と白金ルツボの重量(V1)を室温23℃、湿度65%の室内で秤量した後、試料を白金ルツボに入れて下部よりガスバーナーで加熱溶融飛散させる。その後、700℃の加熱炉で1時間焼成した後、室温23℃、湿度65%の室内で冷却して、試料と白金ルツボの重量(V2)の重量を測定し、下記式にて重量を測定して求めた。
含有量V(%)=(V1−V2)/V1 ×100
また、非相溶性樹脂性の含有量については、基材樹脂の良溶媒で樹脂を溶解させた後、H−NMR法にて、各樹脂組成のピーク比から含有量を求める。
(6)平均粒子径
樹脂に添加前の粒子、もしくは上記のように熱溶媒を用いて樹脂、フィルムから濾別し単離した粒子または非相溶性樹脂を透過型電子顕微鏡(日立製作所製 H−7100FA)を用いて30,000倍で写真撮影を行う。写真上の個々の粒子について円相当径を測定する。1,000個の粒子について、円相当径を求め、粒子径を0〜0.05μm、0.05〜0.10μm、0.10〜0.15μm・・・、0.55〜0.60μm・・・、とグループ分けし、それぞれのグループにいくつの粒子が含まれるか粒度分布を求める。各グループの中間値をそのグループの代表径dとし(たとえば、0.10〜0.15μmのグループではd=0.125μm)、グループに含まれる粒子個数nとから、下記式により平均粒子径(重量平均径)を算出する。
d = (Σ n ・ d ) / (Σ n ・ d
ガラス転移点Tgが50℃〜150℃の熱可塑性樹脂で熱溶媒に溶けない樹脂においては、フィルム層断面をカッターで切り出し、その断面をRuO染色超薄切片法によりフィルムの横方向−厚み方向に断面を有する超薄切片(サンプル)を採取した。すなわち、ミクロトーム法を用いて上記断面を有する超薄切片を採取し、該切片をRuOで染色し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、下記条件で観察した。
・装置 :(株)日立製作所製 透過型電子顕微鏡(H−7100FA)
・加速電圧:100kV
・観察倍率:10,000倍
得られた像を用いて、面積10μm×10μm当たりに存在する全ての粒子の短径、長径を測定し、これら全ての平均値を粒子の平均粒子径とした(単位:μm)。ここでいう長径、短径は、粒子のサイズを横方向、厚み方向に沿って計測した。また、像の端で粒子が見切れてしまっているものについては、測定する必要は無い。なお、ここでいう短径、長径とは、断面に観察される各粒子のサイズを横方向、厚み方向に沿って計測した値のうち、それぞれ最も小さい部分と最も大きい部分の長さである。
(7)フィルム厚み
フィルム厚みは、ダイヤルゲージを用い、JIS K7130(1992)A−2法に準じて、フィルムの任意の10ヶ所について厚みを測定した。その平均値を10で除してフィルム厚みとした。
また、積層フィルムの場合の各層の厚みは、積層フィルムをエポキシ樹脂に包埋しフィルム断面をミクロトームで切り出し、該断面を走査型電子顕微鏡で5,000倍の倍率で観察し、積層各層の厚み比率を求めた。求めた積層比率と上記したフィルム厚みから、各層の厚みを算出した。
(8)光反射率
分光光度計(日立製作所製 U−3410)に、φ60積分球(日立製作所製 130−0632)および10度傾斜スペーサーを取り付けた状態で560nmの光反射率をC層を積層した側とは反対側のフィルム面(A層またはB層)について求めた値である。3回測定した平均値を求め、高光反射率を示す表面の値を光反射率とした。
(9)全光線透過率
直読式ヘーズメーター(スガ試験機製 HGM−2DP)を使用して全光線透過率を測定した。測定は5回行い、その平均値を採用した。
(10)ガラス転移点Tgおよび結晶化温度Tmc
フィルム組成の樹脂または積層フィルム断面を走査型電子顕微鏡で10,000倍の倍率で観察して求めた積層各層の厚みに応じて各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分5mgをサンプルとしてアルミパンに採取し、示差走査熱量計(DSC)(セイコー電子工業製 RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で20℃から10℃/分で280℃まで昇温し、そのまま5分間保持する。次いで、10℃/分で25℃まで降温し、そのまま5分間保持する。そして、再度20℃/分で280℃まで昇温し測定を行う。2回目の昇温の際に観察される高温側の平坦部を基準に引いたベースラインから観察される初期吸熱ピークをガラス転移点Tgとし、1回目の昇温後、10℃/分で25℃まで降温する際にみられる発熱ピークを結晶化温度Tmcとして求めた。
(11)フィルム全体の空孔率
フィルムの空孔率は、シートを30mm×40mmの大きさにカットして得た試料サンプルを、ミラージュ貿易(株)製高精度電子比重計SD−120Lを用い、水中置換法にて10点測定した。なお、測定は温度23℃、相対湿度65%の条件下にて行なった。また、測定は、フィルムの見かけ比重(d1)を測定した後、さらに、このシートを280℃の熱プレスによって熱融解して圧縮して完全に空孔を排除したシート作成し、該シートを30℃の水に浸漬して急冷したシートの見掛け比重(d2)を同様に測定する。フィルム全体の空孔率は下記式により求めた。
フィルム全体の空孔率(%)=(1−d1/d2)×100
(12)B層、D層の空孔率
凍結ミクロトーム法を用い、−100℃でフィルムの横方向−厚み方向断面を採取した。得られたフィルムの断面に、Ptをコートした後、下記条件にて走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察し、断面像を採取した。
・装置 :(株)日立製作所製超高分解能電解放射型走査電子顕微鏡(UHR−FE−SEM)S−900H
・加速電圧:2kV
・観察倍率:10,000倍。
横方向に平行にスキン層を連続観察し、観察位置を変えてスキン層の断面写真を5枚採取した。
得られた各断面写真の上にOHPシート(セイコーエプソン(株)製EPSON専用OHPシート)を乗せた。次に、OHPシート上にスキン層のボイド(空隙)のみをマジックペンで黒く塗りつぶした。得られたOHPシートの画像を用い、上記(1)と同様の方法で解析し、観察したスキン層の全面積(スキン層厚み×横方向に観察した実寸)、即ち測定の対象とした矩形対象領域(Rectangular AOI)の全面積に対する、ボイド(黒く塗りつぶした部分)の面積の比率を百分率で算出し、スキン層のB層、D層の空孔率とした(単位:%)
(13)A層またはC層の空孔率
A層およびB層を含むポリプロピレン樹脂フィルムにおけるポリプロピレン樹脂層(A層)の空孔率は、(11)のフィルム全体の空孔率と(12)のスキン層の空孔率から、下記式にて求めた。
A層の空孔率(%)=(フィルム全体の空孔率(%)−スキン層B層の空孔率(%)×スキン層B層の厚み比率)/A層の厚み比率
ここで、A層/B層の界面については、SEMの断面写真での空孔率の差で判断する。
またはガラス転移点Tgが50℃〜150℃の範囲の熱可塑性樹脂層(C層)がD層と積層されてなる熱可塑性樹脂フィルムにおけるC層の空孔率は、、(11)のフィルム全体の空孔率と(12)のスキン層の空孔率から、下記式にて求めた。
C層の空孔率(%)=(フィルム全体の空孔率(%)−スキン層D層の空孔率(%)×スキン層D層の厚み比率)/C層の厚み比率
C層/D層の界面については、SEMの断面写真での空孔率の差で判断する。
(14)熱収縮率
フィルムの長手方向(MD)と幅方向(TD)の熱収縮率測定は、フィルムの長手方向、幅方向をそれぞれサンプルの長さ方向とした幅10mm、長さ300mmのサンプルについて、両端部から50mmのところに線を引き試長200mm(A)とする。一方の端部を枠に張り付け、もう一方の端部に荷重3gを付けた後、100℃に保たれたオーブンに1時間入れて加熱した後、23℃の室内に1時間放置後、試長200mmの寸法変化(B)を読みとり、下記式にて求めた。
熱収縮率(%)=(A−B)/A×100
フィルムの長手方向、幅方向についてそれぞれ10点測定し平均値を求めた。
(15)フィルムのカール
フィルムを200mm四方に切り出し、温度23℃、相対湿度65%の室内にて厚さ5mm以上の鋼板上に置き、鋼板からフィルムの4辺の浮き上がりを測定するものである。このとき、4辺の内最も浮き上がった高さをカール値として求め、切り出した10枚について求めたカール値の平均値をそのフィルムのカール値とした。
(16)表面欠点の判定
二軸延伸後の白色OPPの表面を目視により観察し、以下の基準で判定した。
○:表面に粘着痕、クレータ状の欠点が観察されない。
×:表面に粘着痕、クレータ状の欠点が観察される。
工業的に実用に供することができるのは、○と判定されるフィルムである。
(17)工程通過性
製膜機に配置された金属製ロール、特に延伸ロールへの非相溶性樹脂や粒子の脱落に起因する白粉が付着、連続1時間の製膜中の安定製膜性を観察し、以下の基準で判定した。
○:延伸ロールに白粉が付着せず、フィルムのシワの発生や破れがなく製膜性が良好。
×:延伸ロールに白粉が付着して工程し、または、フィルムにシワが入ったり、破れが起こる。
工業的に実用に供することができるのは、○と判定されるフィルムである。
(実施例1)
本発明のA層樹脂組成は、ポリプロピレン樹脂として住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4(MFR:5g/10分、アイソタクチックインデックス(以下、IIと表記):97%、以下hPP1と表記する)を81.7質量%、メタロセン触媒法により重合された低密度ポリエチレン(デュポンダウエラストマー社製、“エンゲージ”8411;MFR:18g/10分(190℃);以下、単にVLDPEと略称する場合がある)3質量%、平均粒子径200nmのルチル型酸化チタン無機粒子(以下、TiO−1と表記する)を15質量%、β晶核剤である、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、NU−100、以下、単にβ晶核剤と表記する)を0.3質量%混合して計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして混合組成物を得た(以下β晶PPと表記する)。該β晶PPのβ晶活性は74%であった。
また、B層樹脂組成として、エチレンを2質量%共重合したポリプロピレン樹脂(以下rPP1と表記する)99.8質量%と、平均粒子径1.7μmの球状シリカ無機粒子(水澤化学製、ATS−20S、以下SiO−1と表記する)0.2質量%を混合して計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、280℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして混合組成物を得た。これらのA層およびB層の混合組成物を別々の単軸押出機に供給し、各々230℃で溶融押出を行った。ポリマー管途中に設置した粗さ30μmのスクリーンにて異物を除去後、マルチマニホールド型のB/A/B複合Tダイにて積層し、そのまま表面温度85℃の金属ロール上に吐出し、エアナイフを用いてエアーを吹き付けながらロール上にて徐冷し、未延伸シートを得た。このときの未延伸シート全体のβ晶分率は55%であった。ついでこの未延伸シートを135℃に加熱した金属ロールを使用して予熱し、フィルム長手方向に5倍延伸した。引き続いて、テンター式横延伸機に導入して、155℃にて幅方向に機械倍率で9倍の延伸を行い、引き続き幅方向への弛緩率5%で160℃で5秒間の熱固定を行い、トータル厚み50μm、B層/A層/B層の積層厚み比2:46:2で、A層の空孔率が50%の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下白色OPPと略称する)を得た。このようにして得られた白色OPPの表面には、下記ガラス転移点Tgが50℃〜150℃の熱可塑性樹脂フィルム層(C層)と積層する際に、層間接着力を高めるために空気中でコロナ放電処理を行い巻き取った。
上記白色OPPに積層するガラス転移点Tgが50℃〜150℃の熱可塑性樹脂フィルム層(C層)の樹脂組成として、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと表記する)85質量%と、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテン(以下PMPと表記する)15質量%を二軸押出機に供給して280℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして混合組成物を得た。
また、上記C層の両面に積層する樹脂層(D層)樹脂組成として、PETを86質量%、平均粒径2μmの炭酸カルシウム(以下、CaCOと表記する)を15質量%を混合して二軸押出機に原料供給し、280℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして混合組成物を得た。これらのC層およびD層の混合組成物を別々の単軸押出機に供給し、各々280℃で溶融押出を行った。ポリマー管途中に設置した粗さ50μmのスクリーンにて異物を除去後、マルチマニホールド型のD/C/D複合Tダイにて積層し、そのまま表面温度30℃の金属ロール上に吐出し、静電印加法にてロール上密着させて冷却し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを温度85℃で長手方向に3.3倍に延伸し、続いてテンターにて95℃の予熱ゾーンを通して100℃で巾方向に3.5倍に延伸した。さらに引き続き220℃にて8秒間熱処理し、トータル厚み50μm、D層/C層/D層の積層厚み比2:46:2、C層の空隙率40%の二軸延伸PETフィルム(以下白色OPETと略称する)を得た。
次に、該白色OPETのD層面にポリエステルポリウレタン系接着剤と硬化剤(三井武田ケミカル(株)製、“タケラック”A310と“タケネート”A3を10:1の比率で混合)(以下PET−Uと表記する)を溶媒のトルエンで希釈して、塗布乾燥後の厚みで2μm塗布して白色OPPと白色OPETを重ね合わせた後、金属ロールとゴムの一対の加圧ニップロールに通し、白色OPP側のゴムロール温度を80℃、白色OPET側の金属ロール温度を110℃(白色OPP側と白色OPET側の温度差30℃)、加圧圧力0.2MPaの条件で積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。本発明の積層フィルムは工程通過性に優れ、フィルムの反射率は98%と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が1%以下で、カールも5mmと小さく、表面欠点がなく、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例2)
A層樹脂組成としてhPP−1を91.7質量%、VLDPEを3質量%、平均粒子径200nmのTiOを5質量%、β晶核剤を0.3質量%を混合して二軸押出機にて300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてA層用の組成物を得た。また、B層樹脂として無機粒子の添加量を1質量%とした以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。本発明の積層フィルムは工程通過性に優れ、フィルムの反射率は95%と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が1%以下で、カールも7mm以下と小さく、表面欠点もないことから、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例3)
A層樹脂組成としてhPP−1を68.7質量%、主鎖骨格中に長鎖分岐を有するポリプロピレンである、Basell製ポリプロピレンPF−814(MFR:3g/10分、II:97%;以下、単にHMS−PPと略称する場合がある)3質量%、VLDPEを3質量%、平均粒子径200nmのTiOを25質量%、β晶核剤を0.3質量%を混合して二軸押出機にて300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてA層用の組成物を得た以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。本発明の積層フィルムは工程通過性に優れ、フィルムの反射率は103%と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が0%で、カールも2mmと小さく、表面欠点もないことから、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例4)
実施例1において、A層樹脂組成で平均粒子径60nmの超微粒子酸化亜鉛(堺化学(株)製、“FINEX”25LP、以下、ZnOと表記する)を用いた以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。積層フィルムは工程通過性に優れ、フィルムの反射率は96%と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が1%で、カールも5mmと小さく、表面欠点もないことから、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例5)
実施例1において、A層樹脂組成で平均粒子径500nmのシリカ無機粒子(水澤化学(株)製、“SILNEX”NH−5、以下、SiO−2と表記する)を用いた以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。積層フィルムは工程通過性に優れ、フィルムの反射率は99%と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が1%で、カールも5mmと小さく、表面欠点もないことから、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例6、7)
実施例1において、実施例6ではB層の樹脂にエチレン3質量%共重合したポリプロピレン樹脂(以下rPP2と表記する)を用い、白色OPPの厚み構成をB層/A層/B層=2/31/2μm、白色PETの厚み構成を2/96/2μmとし、実施例7では、B層の樹脂に実施例1のhPP1を用いた以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。実施例6、実施例7の積層フィルムはいずれも表面欠点はなく、工程通過性に優れ、フィルムの反射率は95%以上と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が1%以下で、カールも小さく、D層との密着力も高いことから、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例8)
C層の樹脂として、ガラス転移点Tgが100℃のシンジオタクジックポリスチレン(出光化学製、“ザレック”S−100、以下、SPSと表記する)80質量%と、実施例1でA層に用いた用いたTiO20質量%の混合組成を用い、D層を積層せずに単膜で300℃で溶融押出を行い、そのまま表面温度60℃の金属ロール上に吐出し、静電印加法にてロール上密着させて冷却し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを温度105℃で長手方向に3倍に延伸し、続いてテンターにて120℃の予熱ゾーンを通して125℃で巾方向に3.5倍に延伸した。さらに引き続き200℃にて8秒間熱処理し、トータル厚み50μmの二軸延伸SPSフィルム(以下白色OSPSと略称する)を得た。
次に、該白色OSPSの面にアクリル系接着剤(主剤アクリル系樹脂、硬化剤アミンの2液型、3M製、“スコッチ・ウエルド”、以下アクリルと表記する)を塗布して、塗布乾燥後の厚みで1μm塗布して白色OPPと白色OSPSを重ね合わせた後、金属ロールとゴムの一対の加圧ニップロールに通し、白色OPP側のゴムロール温度を80℃、白色OPET側の金属ロール温度を110℃(白色OPP側と白色OPET側の温度差30℃)、加圧圧力0.2MPaの条件で積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。本発明の積層フィルムは工程通過性に優れ、フィルムの反射率は98%と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が0%で、カールも2mmと小さく、表面欠点がなく、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例9)
C層の樹脂として、ガラス転移点Tgが150℃のポリカーボネート(出光化学製、“タフロン”A1700、以下、PCと表記する)80質量%と実施例1でA層に用いた用いたTiO20質量%の混合組成を用い、D層を積層せずに単膜で300℃で溶融押出を行い、そのまま表面温度60℃の金属ロール上に吐出し、静電印可法にてロール上密着させて冷却し、厚さ50μmの未延伸シートを得た。次に、該未延伸のPCシートの面に実施例1と同様にPET−Uを塗布して、塗布乾燥後の厚みで2μm塗布して白色OPPとPCを重ね合わせた後、金属ロールとゴムの一対の加圧ニップロールに通し、白色OPP側のゴムロール温度を80℃、PC側の金属ロール温度を110℃(白色OPP側とPC側の温度差30℃)、加圧圧力0.1MPaの条件で積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。本発明の積層フィルムは工程通過性に優れ、フィルムの反射率は97%と高く、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が0%で、カールもなく、表面欠点がなく、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
(実施例10)
実施例1の白色OPPと白色PETの積層条件において、OPP側のゴムロール温度を60℃、白色PET側の金属ロール温度を120℃(OPP側温度とOPET側の温度差60℃)とし、加圧圧力を0.5MPaとした以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本発明の光反射板用積層フィルムの樹脂組成および構成を表1、表2に示し、そのフィルム特性を表3に示した。本発明の積層フィルムは、反射率は98%を維持し、100℃で1時間加熱後の熱収縮率が1%以下で、カールも2mmと小さく、表面欠点もないことから、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源部材として好適に用いることができる。
比較例11)
実施例1において、白色OPETのC層樹脂組成として、ボイド形成剤をTiO2−1に代え、添加量を10質量%とした以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。C層の空孔率が低いと、白色OPPと積層した後の光反射率が低下し、カールも大きくなる。
(比較例1)
実施例1において、OPPのA層樹脂組成でβ晶核剤NU−100を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。本積層フィルムのA層のhPP1がβ晶活性を有していないために空孔率が低く、反射率が90%と低いものとなり、モバイル情報機器用液晶画面の反射板として用いたときに画面が暗くなり、面光源部材としては実用性に劣るものであった。
(比較例2)
実施例1において、OPPのA層樹脂組成で平均粒子径30nmのアナターゼ型酸化チタン(富士チタン工業製、“TAF−1500S”、以下、TiO−2と表記する)を添加混合した以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。本積層フィルムのA層に添加した無機粒子径が本発明の範囲以下であるため空孔率が低く、反射率が92%と低いものとなり、モバイル情報機器用液晶画面の反射板として用いたときに画面が暗くなり、面光源部材としては実用性に劣るものであった。
(比較例3)
実施例1において、OPPのA層樹脂組成で平均粒子径900nmのシルカ粒子(水澤化学製、“AMT−08”、以下、SiO−3と表記する)を25質量%添加混合した以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。本積層フィルムのA層に添加した無機粒子径が本発明の範囲以上に大きく、添加量も多いため製膜中に破れが多発し、また工程通過性にも劣り、フィルムは空孔率が85%と高いが反射率は93%と低く、モバイル情報機器用液晶画面の反射板として用いたときに画面が暗くなり、面光源部材としては実用性に劣るものであった。
(比較例4)
実施例1において、OPPのA層樹脂組成のTiO−1添加量を2質量%とし、B層樹脂組成のエチレンを4質量%共重合したポリプロピレン樹脂(住友化学製、FL−6412、以下rPP3と表記する)を用いた以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。本積層フィルムのA層の空孔率が低いために光反射率が93%と低く、B層結晶化温度が98℃と低いために製膜工程で加熱ロールに粘着して表面欠点が起こり、また、製膜中のフィルム破れも多発して生産性に劣るものであった。また、本フィルムをモバイル情報機器用液晶画面の反射板として用いたときに反射むらが出て、面光源部材としては実用性に劣るものであった。
(比較例5)
実施例1において、白色OPPのB層樹脂組成で、高結晶性のホモポリプロピレン樹脂(プライムポリマー製、F300SV、hPP2と表記する)を用いた以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。白色OPPのB層の結晶化温度が118℃と高いために、B層表面にPPの結晶形態によるクレーター状の凹凸が形成されて製膜工程中で削れが起こり、また、結晶性が高いために製膜中のフィルム破れも多発して生産性に劣るものであった。また、C層またはD層との密着性に劣り、モバイル情報機器用液晶画面の反射板として用いたときに反射むらが出て、面光源部材としては実用性に劣るものであった。
(比較例6)
実施例1において、白色OPPに積層されるC層樹脂として、ガラス転移点Tgが0℃の厚さ50μmのOPP(東レ製、“トレファン”)を用いた以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。C層のガラス転移点Tgが低いために、100℃加熱時の熱収縮率が2%と大きく、カールも12mmと大きくなって、モバイル情報機器用液晶画面の面光源部材としては実用性に劣るものであった。
(比較例7)
実施例1において、白色OPPと白色OPETを積層する際の加熱温度を、白色OPP側を130℃、白色PET側を140℃とした以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。積層する加圧ニップロールの温度が高く、また両面の温度差が小さいことから、カールが20mmと大きくなって、モバイル情報機器用液晶画面の面光源部材としては実用性に劣るものであった。
(比較例8)
実施例1において、白色OPPと白色OPETを積層する際の加圧ニップ圧力を0.7MPaとした以外は、実施例1と同様にして光反射板用積層フィルムを得た。本積層フィルムの樹脂組成および構成を表4、表5に示し、そのフィルム特性を表6に示した。積層する加圧ニップロールのニップ高いことから、フィルムのボイドが潰れて反射率が低下し、また、カールの13mmと大きくなって、モバイル情報機器用液晶画面の面光源部材としては実用性に劣るものであった。
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本発明の要件を満足する実施例では高い光反射率を有し、熱寸法安定性に優れ、小型液晶画面用の光反射板に好適であることがわかる。
本発明による光反射積層フィルムは、従来の反射フィルムと同等以上の光反射率を有していながら薄膜化可能であるため、小型化、薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. β晶活性を有するポリプロピレン樹脂と平均粒子径50〜500nmの無機粒子(a)とを含み、空孔率が30〜80%である層(A層)の少なくとも片面に、結晶化温度Tmcが100℃〜115℃の範囲のポリプロピレン樹脂を含む層(B層)を有し、このB層に、ガラス転移点Tgが50℃〜150℃の範囲の熱可塑性樹脂層(C層)が積層されてなり、A層またはB層の波長560nmの光反射率が95%以上である光反射板用積層フィルム。
  2. C層が、平均粒子径0.5〜5μmのボイド形成剤(c)を10〜30質量%含有し、空孔率が10〜50%である、請求項1に記載の光反射板用積層フィルム。
  3. 100℃で1時間加熱による熱収縮率が、長手方向(MD)および幅方向(TD)共に1%以下である、請求項1または2に記載の光反射板用積層フィルム。
  4. 一辺が200mmの正方形サンプルのカールが10mm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の光反射板用積層フィルム。
  5. A層およびB層を含むポリプロピレンフィルムとC層を含む熱可塑性樹脂フィルムとを積層するに際し、ポリプロピレンフィルムおよび熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一方の面に、ポリエステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤およびアクリル系接着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の接着剤を塗布乾燥後の厚みで1〜10μm塗布して両者を重ね合わせた後、得られた積層体を金属ロールとゴムロールとからなる一対の加圧ニップロールに通し、加圧ニップロールの温度を60〜130℃の範囲で、ポリプロピレンフィルム側のロール温度を熱可塑性樹脂フィルム側の温度よりも20℃以上低くし、加圧圧力を0.1〜0.5MPaの範囲で積層する請求項1〜4のいずれかに記載の光反射板用積層フィルムの製造方法。
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