JP2009226748A - 積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 モバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして、高反射率を有しているだけでなく、従来の白色フィルムと同じ厚みで比較して反射率や輝度が高く、輝度むらが起こり難く、薄膜化可能な積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを提供すること。
【解決手段】 β晶形成能が30〜90%であるポリプロピレン樹脂を主構成成分とするコア層(A層)の少なくとも片面に、60°の表面光沢度が50%以下であるスキン層(B層)を設けてなる積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムに関し、詳しくは面光源の反射板、およびランプリフレクターとして好適な光反射用の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムであって、高反射率、高輝度及び輝度均一性に優れ、照明効率に優れた面光源を得ることができる、積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムに関するものである。
近年、文字、映像情報をパソコン、テレビ、携帯電話などに表示する装置として液晶画面が多く利用されている。液晶画面は、液晶パネル自体が発光体するわけではないため、背面にバックライトと呼ばれる面光源を設置し、その光源からの光を液晶パネルに照射することで情報表示装置として利用することができる。
ここで、バックライトは単に光を照射するだけでなく、画面全体が均一な輝度となるように照射しなければならない。その要求に応えるため面光源としては一般に、エッジ型または直下型と呼ばれる構造が用いられている。中でも、薄型化、小型化が望まれるノート型パソコンや携帯電話などの、所謂モバイル情報機器に使用される薄型液晶画面用途にはエッジ型、すなわち画面に対して側面から光を照射するタイプのバックライトが適用されている。一般にエッジ型のバックライトでは、導光板のエッジから冷陰極線管を照明光源とし、光を均一に伝播、拡散する導光板を利用し液晶画面全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この照明方法において、より光を効率的に活用するためには、冷陰極線管の周囲にランプリフレクターを設け、さらに導光板で拡散させた光を液晶画面側に効率的に反射させるため、導光板の下に反射板を設けている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能を付与している。
このような液晶画面用の面光源に用いられるランプリフレクターや反射板(面光源反射部材と総称され、以下BLUと略称する)には、輝度の向上効果や均一性の点で、フィルム中に微細な気泡を形成させ白色化したポリエステルフィルムが多く使われている。このような気泡含有白色ポリエステルフィルムに関して、気泡を形成するために無機粒子や非相溶樹脂を添加して製造するポリエステルフィルムに関して提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。そして、このような非相溶成分が分散した樹脂シートを延伸することによって、フィルム内部に気泡を形成したポリエステルフィルムを、光反射フィルムとして用いる提案がなされている(たとえば、特許文献3、4参照)。
また、ポリエチレンやポリプロピレンを使用した白色ポリオレフィンフィルムについてもいくつか提案がなされている。たとえば、ポリオレフィンに無機粒子を添加して延伸した白色フィルムが提案されている(たとえば、特許文献5、6参照)。
しかしながら、無機粒子や非相溶樹脂を添加して白色化しただけのフィルムでは高反射率を達成し、液晶画面の高輝度を得るにはフィルムの厚膜化が必要であり、携帯移動機器に求められる小型、薄型化には相容れないものであった。
白色ポリプロピレンフィルムに関しては、ポリプロピレン樹脂の結晶多型の製膜工程での転移を利用して、フィルム内部に空孔を形成する方法が知られている。そして、本手法を利用した白色フィルムの提案も多数なされている(たとえば、特許文献7〜9参照)。しかしながら、これらの白色ポリプロピレンフィルムの提案では、空孔率が十分でないために光反射板用として高反射率が得られないばかりか、従来の白色フィルムは表面光沢度が高いために、バックライトとして使用した際、極端に明るい部分(以下、輝度むらという)が一部発生するという問題があった。
特開平6−322153号公報 特開平7−118433号公報 特開平11−300814号公報 特開2003−160682号公報 特開平6−298957号公報 特開2006−181915号公報 国際公開第03/093004号パンフレット 特開2005−59245号公報 特開2005−205905号公報
本発明の課題は上記した問題点を解決することにある。すなわち、モバイル情報機器の小型薄膜化への要求を満足するために、液晶画面のBLU用反射フィルムとして、高反射率を有しているだけでなく、特定の光沢度と表面粗さを満足することで輝度均一性に優れ、光源のLED数減少による液晶画面の輝度むら低減に対応した、光反射板用の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
上記した課題は、β晶形成能が30〜90%であるポリプロピレン樹脂を主成分とするコア層(A層)の少なくとも片面に、60°の表面光沢度が50%以下であるスキン層(B層)を設けてなる、積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムによって達成することができる。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは、従来の光反射フィルムと同等以上の反射率を有していながら、モバイル情報機器用液晶画面の面光源減少に対して輝度むらが小さく、コストダウンおよび薄膜化が可能であるため、小型化、薄膜化が要求されるBLU用光反射フィルムとして好適に用いることができる。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは、コア層(A層)にスキン層(B層)が積層された構成を有している。このコア層(A層)は、β晶形成能が30〜90%であるポリプロピレン樹脂を構成成分とすることが重要である。β晶形成能がかかる範囲内であるポリプロピレン樹脂を使用することにより、溶融押出後の初期段階においてβ晶分率が30%以上の未延伸シートを得ることができ、延伸工程においてβ晶からα晶への結晶転移を利用することで、フィルム中に空孔を形成し、光反射能を付与することができる。β晶形成能としては、より好ましくは40〜80%である。β晶形成能が30%未満であると、フィルム製造初期の未延伸シートの段階でβ晶分率が低く、延伸工程でβ晶からα晶へ結晶転移させてもフィルム中の空孔が形成されにくいため、積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムとしての特性が劣ってしまうことがある。β晶形成能が90%を超えると、結晶化速度が速くなりすぎて、溶融押出して未延伸シートを得る際に未延伸シートがカールし、縦延伸工程で縦切れや、横延伸工程で破れが多くなる場合がある。
ここで、ポリプロピレン樹脂のβ晶形成能とは以下の条件で測定される、一定条件下におけるポリプロピレン樹脂中のβ晶の存在比率をいい、β晶をどれだけ形成する能力があるのかを示す値として定義する。
具体的には、まず、ポリプロピレン樹脂5mgを示差走査熱量計を用いて窒素雰囲気下で20℃から250℃まで20℃/分で加熱、5分保持後、20℃まで20℃/分で冷却する。5分保持後、再度20℃/分で加熱した際に測定される145〜157℃の温度領域で観察されるβ晶融解ピークと158℃以上に観察される主にα晶融解ピークについて、それぞれ求められる融解熱量をΔHβ、ΔHαとした時に以下の式で計算される値をβ晶形成能とする。
β晶形成能(%) = 〔ΔHβ / (ΔHα + ΔHβ)〕 × 100
一方、β晶分率は、ある時点でのポリプロピレン樹脂中のβ晶の存在比率を示す値であり、それまでのポリプロピレン樹脂の工程履歴、例えば溶融押出時の樹脂温度、冷却温度によって変化する値である。β晶分率の評価は上記したβ晶形成能の測定における最初の加熱時の融解ピークからβ晶、α晶の融解熱量を求め、同様の式により計算される値である。ポリプロピレン樹脂のβ晶形成能が高い値であっても、未延伸シートを得る際の条件によっては、β晶があまり形成されない場合もある。また、β晶形成能が高く、未延伸シート中に高率でβ晶が存在しても、二軸延伸後のフィルムではβ晶の存在比率が低くなる。したがって、ある条件でどれだけβ晶を形成する能力があるのかを示す用語として「β晶形成能」、ある時点でのβ晶の存在比率を示す用語として「β晶分率」を使い分ける。
ポリプロピレン樹脂のβ晶形成能をかかる範囲内とする方法に関しては特に限定されるものではないが、一般にポリプロピレン樹脂に添加することでβ晶の形成を助ける働きを有するβ晶核剤と呼ばれている添加剤を使用することが好ましい。β晶核剤としては、たとえば、安息香酸ナトリウム、1,2−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、コハク酸マグネシウムなどのカルボン酸のアルカリあるいはアルカリ土類金属塩、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドに代表されるアミド系化合物、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウムなどの芳香族スルホン酸化合物、イミドカルボン酸誘導体、フタロシアンニン系顔料、キナクリドン系顔料などを好ましく挙げることができる。これらの中でも下記化学式(1)、(2)で示される、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドに代表されるアミド系化合物が特に好ましいβ晶核剤として挙げることができる。
−NHCO−R−CONH−R (1)
ここで、式中のRは、炭素数1〜24の飽和もしくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数4〜28の飽和もしくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基または炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R、Rは同一または異なる炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基またはこれらの誘導体である。
−CONH−R−NHCO−R (2)
ここで、式中のRは、炭素数1〜24の飽和もしくは不飽和の脂肪族ジアミン残基、炭素数4〜28の飽和もしくは不飽和の脂環族ジアミン残基または炭素数6〜12の複素環式ジアミン残基または炭素数6〜28の芳香族ジアミン残基を表し、R、Rは同一または異なる炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基またはこれらの誘導体である。
かかる特に好ましいβ晶核剤もしくはβ晶核剤添加ポリプロピレンの具体例としては、新日本理化(株)製β晶核剤“エヌジェスター”(タイプ名:NU−100など)、などが挙げられる。
本発明のポリプロピレンフィルムにおいて、β晶核剤の含有量は、用いるβ晶核剤の特性にもよるが、A層全体に対して、0.01〜0.5質量%であることが好ましい。β晶核剤の含有量が0.01質量%未満であると、得られるポリプロピレン樹脂のβ晶形成能が不十分となり、粗大なボイドが形成される場合がある。また、β晶核剤の含有量が0.5質量%を超えると、核剤の分散性が悪化して凝集してしまい、粗大粒子としてフィルム特性を低下させる場合がある。β晶核剤の含有量は、より好ましくは0.02〜0.3質量%、さらに好ましくは0.05〜0.2質量%である。
β晶核剤のポリプロピレン樹脂中への添加方法については、フィルム製造時に所定量のβ晶核剤を直接添加、混合し溶融押出を行ってもよいが、核剤の分散性、フィルムの特性の均一性の観点からは、予めポリプロピレン樹脂にβ晶核剤を添加混合し、二軸押出機を使用してコンパウンドしたマスターバッチを準備してフィルムを製造するマスターバッチ法を採用することが好ましい。また、β晶核剤を添加している市販のポリプロピレン樹脂、たとえば、SUNOCO社製β晶核剤添加ポリプロピレン“BEPOL”(タイプ名:B022−SPなど)を用いてもよい。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを構成するA層はホモポリプロピレンを用いることができることはもちろんのこと、製膜工程での安定性や造膜性、物性の均一性の観点から、ポリプロピレンにエチレン成分やブテン、ヘキセン、オクテンなどのα−オレフィン成分を5質量%以下の範囲で共重合してもよい。なお、ポリプロピレンへのコモノマーの導入形態としては、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもいずれでもよい。
本発明のA層を構成するポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下、MFRと表記する、測定条件は230℃、2.16kg)は2〜30g/10分の範囲のアイソタクチックポリプロピレン樹脂を用いることができる。高反射率を得るという観点からは、MFRが5〜20g/10分であればより好ましい。ここで、MFRとはJIS K 7210(1995年制定)で規定されている樹脂の溶融粘度を示す指標であり、ポリオレフィン樹脂の特徴を示す物性値として一般的に知られているものである。ポリプロピレン樹脂の場合、条件M、温度230℃、荷重2.16kgで測定する。
また、アイソタクチックポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックスは90〜99.5%の範囲であれば好ましい。アイソタクチックインデックスが90%未満の場合、樹脂の結晶性が低くなってしまい、積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムとして必要なフィルム強度等の特性が得られない場合があり、99.5%を超えると二軸延伸性が困難となり、生産性に劣る場合がある。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムのA層を構成する組成物として、A層全体を100質量%として、無機粒子を5〜30質量%含有せしめることが好ましい。粒子含有量が5質量%未満であれば、粒子を存在せしめることにより形成される空孔数が少なく、反射率が低い場合があり、逆に30質量%を超えると粒子を含有せしめた効果が飽和してしまうだけでなく、二軸延伸フィルム製造中にフィルム破れが発生しやすくなる。無機粒子の含有量は好ましくは7〜25質量%であり、さらに好ましくは10〜20質量%である。
ここで、含有せしめる無機粒子はフィルム中に形成させる空孔の数、大きさの観点から平均粒子径が50nm〜500nmであることが好ましい。使用する無機粒子の平均粒子径が50nm未満であると、粒子のポリプロピレン樹脂中への均一分散が難しくなり、樹脂中で凝集し粗大粒子となってしまう場合がある。一方、平均粒子径が500nmを超えると、粒子の比表面積が小さくなるため、形成される空孔数が少なく、反射率が低いフィルムとなる場合がある。平均粒子径としては70〜400nmであればより好ましく、100〜300nmであれば特に好ましい。ここで、無機粒子の平均粒子径は透過型電子顕微鏡写真を用いて評価することが可能であり、具体的には、清野学著「酸化チタン 物性と応用技術」(技報堂出版 1991年)の82〜84頁に記載されているように測定することができ、平均粒子径としては質量平均径を使用する。さらに具体的には、倍率30,000倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真から個々の粒子について円相当径を測定して粒子径とする。1,000個の粒子について粒子径を評価し、粒子径を50nm間隔でグループ分けして粒子個数の粒度分布を求める。各グループの中間値をグループ代表径d(添え字のiは、i番目のグループを示す)とし、グループに含まれる粒子の個数をnとすると、平均粒子径d(質量平均径)は以下の式で求めることができる。
d=(Σn・d )/(Σn・d
本発明で使用する無機粒子としては、コロイダルシリカや凝集シリカ、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどを挙げることができるが、粒子自体の光反射性の観点から、フィルムを白色化する顔料としての効果が高い酸化チタン、硫酸バリウムや炭酸カルシウムなどを好ましく用いることができる。中でもルチル型酸化チタン粒子、アナターゼ型酸化チタン粒子が反射率向上効果および空孔形成数の観点から特に好ましい。
本発明においてポリプロピレンフィルム中に粒子を添加して含有せしめる方法としては、特に限定されるものではなく、フィルム製造時に所定量の無機粒子をポリプロピレン樹脂に直接添加、混合し溶融押出を行ってもよいが、微粒子の飛散による工程汚染を防止する観点や、粒子の分散性、最終的なフィルムの特性の均一性、生産性などの観点から、予めポリプロピレン樹脂に無機粒子を最終フィルムよりも高濃度で添加、混合し二軸押出機を使用してコンパウンドしたマスターバッチを準備して、フィルム製造時に粒子未添加の樹脂を用いて所定の濃度に希釈して製造するマスターバッチ法を採用することが好ましい。ここで、マスターバッチ中の粒子濃度としては、30〜70質量%が好ましく、45〜65質量%であれば、粒子の分散性、経済性の点で特に好ましい。
また、本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムのA層を構成する組成物として、密度が0.86〜0.92の範囲あり、かつ温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFRが1〜35g/10分の範囲のポリオレフィン樹脂を含有せしめることが、二軸延伸する際の延伸応力が低下して製膜性が向上し、また、A層のボイド径が均一となるので好ましい。該ポリオレフィン樹脂の密度が範囲を外れると、ポリプロピレン樹脂中への分散性に劣り、製膜安定性が低下する場合がある。より好ましい密度の範囲としては、0.87〜0.90の範囲である。また、MFRの範囲が上記の範囲を外れても、ポリプロピレン樹脂中への分散性に劣り、製膜安定性が低下する場合があり、より好ましいMFRの範囲としては、3〜30g/10分の範囲である。
上記ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されないが、例えば、メタロセン触媒法による超低密度ポリエチレン(以下、m−LDPEと略称する)、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・ブテンラバー、エチレン・プロピレンラバー、プロピレン・ブテンラバー、エチレン酢酸ビニル、エチレン・エタクリレート共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・プロピレン−ジエン共重合体、イソプレンゴム、スチレン系共重合体として、スチレン・ブタジエンラバー、水添スチレブタジエンラバー、スチレン・ブチレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体等が挙げられるが、これらに限定される訳ではない。これらポリオレフィン樹脂のうち、本発明のA層には、溶融押出工程でポリプロピレン中に微分散し、その後の延伸工程で製膜性が向上し、かつボイド形成が促進される場合があることから、m−LDPEを用いることが特に好ましい。当該m−LDPEの具体例としては、Dow Chemical社製“Engage(エンゲージ)”(タイプ名:8411、8452、8200など)などが挙げられる。
これらのポリオレフィン樹脂の含有量は、樹脂により効果が異なるため、特に限定されないが、ポリプロピレン、その他のポリマー、添加剤など含めたA層の樹脂全体の全量に対して、1〜15質量%含有せしめることが好ましい。含有量が上記範囲未満であると、実質的な添加効果が得られない場合がある。含有量が上記範囲を超えると、分散不良が起り、得られる白色フィルムにゲル状の突起が形成される場合がある。含有量は、より好ましくは2〜10質量%、さらに好ましくは3〜7質量%である。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは、光を反射して白色化させるために、A層にボイド(空孔)を有することが好ましい。また、空孔には添加した上記粒子が核として存在することが好ましい。
また、本発明の積層二軸配向ポリプロピレンフィルムのA層には空孔が存在するが、そのフィルム厚み方向の樹脂−空孔界面数は500〜2,000個/100μmであることが好ましい。界面数が500個/100μm未満であると、反射率が低く、高反射率化のためには厚膜化が必要となり、また、界面数が2,000個/100μmを超えると、フィルムの機械強度が弱くなってしまうことがある。反射率の点で樹脂−空孔界面数は600〜1,500個/100μmであればより好ましく、700〜1,200個/100μmであれば、機械強度とのバランスの点から特に好ましい。
ここで、厚み方向の樹脂−空孔界面数は以下のようにして求めることができる。フィルムを面内の任意の方向と厚み方向断面をミクロトームを利用して低温下で凍結切開して得ることができる断面を、走査型電子顕微鏡で5,000倍に拡大して写真撮影する。得た断面写真の任意の場所で厚み方向に平行に長さLの線分を引き、写真の樹脂−空孔界面と線分の交点の数を計測する。交点の数と線分の長さLから長さ100μmあたりの界面数に規格化する。計測は任意の場所で20回行い、平均値を厚み方向の樹脂−空孔界面数とする。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを構成するA層の厚みは30〜130μmであることが好ましい。厚みが30μm未満であると、液晶画面に求められる輝度を達成するための空孔率を形成することが困難となる場合があるだけでなく、フィルムの取扱いが難しくなり、容易にシワが入ってしまい、画面の輝度斑が起こる場合がある。一方、厚みが130μmを超えると、モバイル情報機器用液晶画面のBLU用反射フィルムとして小型、薄型化への要求を満足しなくなる場合がある。A層の厚みは40〜120μmであればより好ましい。
本発明の積層二軸配向白色ポリピレンフィルムはコア層(A層)の少なくとも片面に、60°の表面光沢度が50%以下のスキン層(B層)を設けることが、液晶画面の輝度むらを低減することから重要である。B層表面の60°の光沢度は、好ましくは5〜40%、さらには10%〜30%であることが好ましい。60°光沢度が50%より大きい場合には、BLUに適用した際に、液晶画面を観る角度によって輝度が低下したり、輝度むらが起こる場合がある。
B層の光沢度を上記とするには、B層中の熱可塑性樹脂成分を100質量%としたときに、高溶融張力ポリプロピレン樹脂を2〜12質量%含有せしめる方法や、メタロセン触媒を用いて重合する際に、電子架橋または化学架橋を施したポリプロピレン樹脂や、融解温度ピークが、50℃〜170℃の間に少なくとも2個以上有するポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。
ここで、高溶融張力ポリプロピレン樹脂とは高分子量成分や分岐構造を有する成分をポリプロピレン樹脂に混合したり、ポリプロピレンに長鎖分岐構造を共重合させることにより、溶融状態での張力を高めたポリプロピレン樹脂であるが、中でも長鎖分岐構造を共重合させたポリプロピレン樹脂を用いることが好ましい。なお、これらのポリプロピレン樹脂、共重合ポリプロピレン樹脂、高溶融張力ポリプロピレン樹脂は市販されているもの、たとえばBasell社製ポリプロピレン樹脂PF−814、PF−633、PF−611やBorealis社製ポリプロピレン樹脂WB130HMS、Dow社製ポリプロピレン樹脂D114、D206などを用いることができる。
また、融解温度ピークが、50℃〜170℃の間に少なくとも2個以上有するポリオレフィン樹脂としては、製膜工程での安定性や、フィルム物性の均一性の観点から、ポリプロピレンにエチレン成分やブテン、ヘキセン、オクテンなどのα−オレフィン成分や、ポリメチルペンテンを30質量%以下の範囲で含有する樹脂であることが好ましい。ポリプロピレンへの含有形態としては、ランダム共重合体でもブロック共重合体でも、溶融混合のいずれでもよい。融解温度ピークが、50℃〜250℃の間に少なくとも2個以上有することにより、延伸工程においてフィルム内に海島構造にでき、それによって表面に凹凸が形成される。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムのB層を構成するポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下、MFRと表記する、測定条件は230℃、2.16kg)は3〜30g/10分の範囲であることが、A層への均一積層性から好ましい。
また、B層表面の10点平均粗さRzは0.1〜0.7μmの範囲であることが好ましい。10点平均粗さRzが0.1μmより小さい場合は、BLUに適用した際に、液晶画面を観る角度によって輝度むらがでる場合がある。また、0.7μmを超えると、フィルム製膜時またはBLUへの組み込み時に表面が削れて白粉が発生し、工程を汚す場合がある。Rzは好ましくは0.2〜0.6μmの範囲である。かかる範囲内にあれば輝度むらが出にくく、工程を汚すことも少ない。
B層中には、取扱い性、滑り性を改善させる目的で有機および/または無機の微粒子を含有することが好ましく、また、光沢度や表面粗さ調整の点からも好ましい。無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ゼオライト、カオリン、タルクなどを用いることができ、有機粒子としては、シリコーン化合物、架橋スチレン、架橋アクリル、架橋メラミンなどを用いることができる。有機および/または無機の微粒子の粒子径は50〜6,000nmが好ましく、10〜4,000nmであることがより好ましい。50nm以上であれば取扱い性、滑り性を改善させる効果が得られ、6,000nm以下であれば表面が必要以上に粗面化されることもなく、また、粒子の脱落も起こりにくく好ましい。
また、その粒子の含有量は、0.1〜10質量%の範囲が好ましく、好ましくは0.2〜7質量%であり、より好ましくは0.3〜5質量%である。含有量がかかる範囲内にあれば取扱い性、滑り性を改善させる効果が得られ、表面が必要以上に粗面化されることもなく、粒子の脱落が起こりにくく、好ましい。
B層の厚みは0.5〜5μmであることが好ましい。厚みが0.5μm未満であると、積層した効果が発現しない場合がある。一方、B層の厚みが5μmを超えると、BLU用反射フィルムとして小型化への要求を満足しなくなる場合がある。B層の厚みは1〜4μmであればより好ましい。
また、本発明のフィルムはA層の片面だけにB層を積層するだけでなく、両面にB層、B’層をB層/A層/B’層のように配置した積層フィルムとすることが、粒子の脱落を防止し、工程汚染を防止するという観点からより好ましい。ここで、B層とB’層は同一組成であってもよく、異なってもよい。また、同一組成の場合、B層の樹脂を1台の溶融押出機を使用して溶融し、ポリマー管内で2つに分割してA層の両面に積層してもよいし、異なる溶融押出機を使用してもよい。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム全体の空孔率は40%〜80%の範囲であることが好ましい。積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム全体の空孔率が40%未満であると、反射率が低く、高反射率化のためには厚膜化が必要となる場合がある。また、空孔率が80%を超えると、フィルムに折れジワが入りやすくなり、輝度むらが生じる場合がある。反射率の点で空孔率は50〜75%がより好ましく、60〜70%であれば、高反射率および輝度むらと折れジワとのバランスの点から特に好ましい。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは、フィルム全体の厚みが30〜150μmであることが好ましい。150μmを超える厚みとするとモバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして小型薄膜化への要求を満足しなくなる場合がある。また、厚みが30μm未満となると高い反射率を実現することが困難となる場合がある。厚みのより好ましい範囲は40〜130μmであり、50〜120μmであれば特に好ましい。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは、モバイル情報機器用液晶画面のBLU用反射フィルムとして好適に使用するために、B層表面の波長560nmの光に対する光反射率が90%以上であることが好ましい。さらに好ましくは93%以上であり、95%であることが特に好ましい。反射率が90%未満の場合には、適用するBLUによって液晶画面の輝度が不足したり、輝度むらがでる場合がある。
さらに、本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは、モバイル情報機器の中でも携帯電話に多く見られる、主画面の機器反対面に設置される副画面への光の照射を一組の面光源ユニットで行うタイプの液晶画面用のBLU用反射フィルムとして使用する観点から全光線透過率が5〜20%であることが好ましい。全光線透過率が5%未満では副画面の輝度が不足し、実用レベルでない場合がある。一方、20%を超えると、主画面の輝度が不足する場合がある。全光線透過率は7〜15%であればより好ましい。
以下に本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムの製造方法を具体的に説明する。なお、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
A層に使用するポリプロピレン樹脂としてMFR5g/10分の市販のホモポリプロピレン樹脂に、β晶核剤である、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドを核剤含有量が0.3質量%となるように二軸押出機を使用してコンパウンドしたマスターバッチを準備する(以下、β晶核剤を添加したマスターバッチのことをβ晶PPと表記する)。また、同様にホモポリプロピレン樹脂に平均粒子径200nmのルチル型酸化チタン粒子を60質量%となるように二軸押出機を使用してコンパウンドしたマスターバッチを準備する(以下、粒子を添加したマスターバッチのことを粒子マスターと表記する)。また、、密度が0.86〜0.92の範囲で、MFR(測定条件は190℃、2.16kg)が1〜35g/10分の範囲のポリオレフィン樹脂を市販のホモポリプロピレン樹脂に同様に30質量%含有せしめたマスターバッチを準備する(以下、ポリオレフィン樹脂含有ポリプロピレン樹脂のことをPOマスターと表記する)。これらを各々が所定の含有量となるように計量して混合する。たとえば、β晶PPを50質量部、粒子マスターを33質量部、POマスターを17質量部で混合する。
また、B層樹脂として、上記A層と同じ市販のポリプロピレン樹脂に、高溶融張力ポリプロピレン樹脂を2〜12質量%を含有せしめた樹脂を用いるか、または、融解温度ピークが、50℃〜250℃の間に少なくとも2個以上有するポリオレフィン樹脂を用いる。
このようにして用意した樹脂を各々単軸の溶融押出機に供給し、200℃〜260℃の範囲で溶融押出を行う。そしてポリマー管の途中に設置したフィルターを通して異物や、粗大粒子などを除去した後、マルチマニホールド型のTダイあるいはTダイ上部に設置したフィードブロックにて、たとえばB層/A層/B層型の2種3層積層を行いTダイより回転した金属ロール上に吐出して未延伸シートを得る。この際、回転金属ロールは表面温度が50〜120℃に制御することが、ポリプロピレンのβ晶を高率で形成するために好ましい。また、ポリマーを金属ロールに密着させるため、非金属ロール側からエアーを吹き付けるエアナイフを使用したり、ニップロールを使用するなどを行うことが好ましい。そして、この金属ロール上でA層のβ晶分率が30%以上、好ましくは40%以上となるまで加熱するのが好ましい。β晶分率をかかる好ましい分率以上とするには加熱した金属ロールに10秒以上接触させるのが好ましい。なお、接触時間を30秒以上とするのは、金属ロールをいたずらに大径化するか、低速で回転させなければならないことから不経済であるばかりか、β晶の増加も飽和するので接触時間は25秒以下で十分である。ここで、β晶形成能は、上記に記載の方法で測定した際に形成されるポリプロピレン樹脂のβ晶の存在比率を示しており、一方、ここでのβ晶分率は押出機から吐出した未延伸シート中のβ晶の存在比率を示す。
次に、得られた未延伸フィルムを二軸配向させる方法については、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは、幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方法により、または、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方法などにより延伸を行なう。高反射率を得るためには前者の逐次二軸延伸法を採用するのが好ましい。
具体的な延伸条件としては、まず冷却した未延伸フィルムを長手方向に延伸するために加熱する。加熱する方法は温度制御した回転ロールを用いる方法、熱風オーブンを使用する方法などを採用することができる。加熱する温度としては80〜150℃、好ましくは85〜140℃にフィルムを加熱した後、回転速度の異なるロール間でフィルム長手方向に3〜7倍、好ましくは3.5〜6倍延伸を行う。そして、一旦冷却後、ステンター式延伸機にフィルム端部をクリップで把持して導入し、好ましくは130〜160℃、より好ましくは140〜155℃に加熱して幅方向に5〜12倍、好ましくは6〜10倍延伸を行う。そしてそのままステンター内で140〜150℃で1〜30秒間の熱処理を行い二軸配向ポリプロピレンフィルムを得ることができる。なお、熱処理工程において、フィルム長手方向および/もしくは幅方向に0.1〜7%程度のリラックスを行うことは寸法安定性の観点から好ましい。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは従来の反射板用白色フィルムと同じ厚みで比較したときに高い反射率を有し、さらにB層の60°光沢度が50%以下であることから、面光源用反射フィルムとして用いた時に輝度むらが小さく、小型薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価を行った。
(1)β晶形成能またはβ晶分率
樹脂またはフィルム5mgをサンプルとしてアルミパンに採取し、示差走査熱量計(DSC)(セイコー電子工業製 RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で20℃から20℃/分で250℃まで昇温し、そのまま5分間保持する。次いで、20℃/分で25℃まで降温し、そのまま5分間保持する。そして、再度20℃/分で250℃まで昇温し測定を行う。2回目の昇温の際の観察される145〜157℃の温度域で観察されるポリプロピレンのβ晶融解ピークと158℃以上に観察されるポリプロピレンのα晶融解ピークについて、高温側の平坦部を基準に引いたベースラインとピークに囲まれる領域の面積から、各々の融解熱量を算出する。なお、融解熱量の較正はインジウムを用いて行う。β晶形成能はβ晶融解熱量(ΔHβ)、α晶融解熱量(ΔHα)から以下の式で算出する。
β晶形成能またはβ晶分率(%) = 〔ΔHβ / (ΔHα + ΔHβ)〕 × 100
なお、積層フィルムを入手して、各層のβ晶形成能を測定する際は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、測定することができる。
(2)無機粒子含有量
樹脂またはフィルム10gを135℃に加熱したキシレンに添加し、ポリプロピレン樹脂をキシレンに溶解させる。遠心分離によりキシレンに不溶である無機粒子を沈降させ、濾別することで無機粒子を採取し、質量を測定することで粒子含有量を算出する。
(3)平均粒子径
樹脂に添加前の粒子、もしくは上記のように熱溶媒を用いて樹脂、フィルムから濾別し単離した粒子を透過型電子顕微鏡(日立製作所製 H−7100FA)を用いて30,000倍で写真撮影を行う。写真上の個々の粒子について円相当径を測定する。1,000個の粒子について、円相当径を求め、粒子径を0〜0.50nm、50〜100nm、100〜150nm・・・、55〜600nm・・・、とグループ分けし、それぞれのグループにいくつの粒子が含まれるか粒度分布を求める。各グループの中間値をそのグループの代表径dとし(たとえば、100〜150nmのグループではd=125nm)、グループに含まれる粒子個数nとから、下記式により平均粒子径(質量平均径)を算出する。
d = (Σ n ・ d ) / (Σ n ・ d
(3)60°光沢度
デジタル変角光沢度計UGV−5B(スガ試験機(株)製)を用いて、光反射フィルムのB層面側よりJIS Z−8741(1997年)に準じて測定した。なお、測定条件は入射角=60°、受光角=60°とした。
(4)10点平均表面粗さRz
フィルム表面の粗さを、3次元微細形状測定機ET−30HK(小坂研究所(株)製)を用い、JIS B−0601(2001)に準じて以下の条件より求めた。
・触針走査方向:フィルムの横方向
・測定モード :触針式(STYLUS)
・処理モード :8(ROUGHNESS)
・測定 長さ :1mm
・触針径 :円錐型0.5μmR
・荷重 :16mg
・カットオフ :0.25mm
・走査速度 :100μm/秒
・X・Y軸方向記録倍率:100倍
・Z軸方向倍率 :10,000倍
(レコーダー上で粗さ曲線の倍率が大きすぎる場合は、適宜5000倍としてもよい)
この際、10点平均表面粗さ(Rz)は、粗さ断面曲線から測定長さLの部分を抜き取り、平均線に平行、かつ、断面曲線を横切らない直線から縦倍率(Z軸方向倍率)の方向に測定した最高から5番目までの山頂の標高の平均値と最深から5番目までの谷底の標高の平均値との差の値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。
L:基準長さ
R1、R3、R5、R7、R9 :基準長さLに対応する抜き取り部分の最高から5番目までの山頂
R2、R4、R6、R8、R10:基準長さLに対応する抜き取り部分の最深から5番目までの谷底
Rz={(R1、R3、R5、R7、R9)−(R2、R4、R6、R8、R10)}÷5
同じサンプルの表面について同様の測定を5回行い、得られた表面平均粗さの10点平均値を該サンプルの10点平均表面粗さ(Rz)とした。
(5)積層フィルム全体の空孔率
フィルムを30mm×40mmの大きさに切取り試料とした。電子比重計(ミラージュ貿易(株)製SD−120L)を用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気にて比重の測定を行った。測定を3回行い、平均値をそのフィルムの比重ρとした。
次に、測定したフィルムを280℃、5MPaで熱プレスを行い、その後、25℃の水で急冷して、空孔を完全に消去したシートを作成した。このシートの比重を上記した方法で同様に測定し、平均値を樹脂の比重(d)とした。なお、後述する実施例において、樹脂の比重dは樹脂の結晶化度、無機粒子の種類と含有量、ポリオレフィン樹脂の比重と含有量によって変化する。フィルムの比重ρとプレスシートの比重dから、以下の式により空孔率を算出した。
空孔率(%) = 〔( d − ρ ) / d 〕 × 100
(6)融解温度ピーク
樹脂またはフィルム5mgをサンプルとしてアルミパンに採取し、示差走査熱量計(DSC)(セイコー電子工業製 RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で20℃から10℃/分で280℃まで昇温し、そのまま5分間保持する。次いで、10℃/分で25℃まで降温し、そのまま5分間保持する。そして、再度10℃/分で280℃まで昇温し測定を行う。2回目の昇温の際に観察される50〜250℃の温度域で観察される融解ピーク数を求める。
(7)樹脂−空孔界面数
フィルムを面内の任意の方向(本実施例ではフィルム幅方向とした)−厚み方向断面をミクロトームを利用して凍結切開して得た断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製 S−2100A型)を用いて5,000倍に拡大して写真撮影を行う。得た断面写真(画像)の任意の場所でフィルム厚み方向に平行に長さLの線分を引き、写真の樹脂−空孔界面と線分の交点の数を計数する。交点の数と線分の長さLから、長さ100μm毎の界面数に規格化する。交点の計数を任意の場所で20回行い、平均値を樹脂−空孔界面数とした。
(8)フィルム厚み
フィルム厚みは、ダイヤルゲージを用い、JIS K7130(1992年)A−2法に準じて、フィルムを10枚重ねた状態で任意の5ヶ所について厚さを測定した。その平均値を10で除してフィルム厚みとした。
また、積層フィルムの場合の各層の厚みは、積層フィルムをエポキシ樹脂に包埋しフィルム断面(フィルム幅方向−厚み方向断面)をミクロトームで切り出し、該断面を走査型電子顕微鏡で5,000倍の倍率で観察し、積層各層の厚み比率を求めた。求めた積層比率と上記したフィルム厚みから、各層の厚みを算出した。
(9)光反射率
分光光度計(日立製作所製 U−3410)に、φ60積分球(日立製作所製 130−0632)および10度傾斜スペーサーを取り付けた状態で560nmの反射率をフィルムB層面について3回測定した平均値を求め、光反射率とした。
(10)全光線透過率
直読式ヘーズメーター(スガ試験機製 HGM−2DP)を使用して全光線透過率を測定した。測定は5回行い、その平均値を採用した。
(11)密度
フィルムを50mm×60mmの大きさにカットして得た試料サンプルを、高精度電子比重計SD−120L(ミラージュ貿易(株)製)を用い、JIS K−7112のA法(水中置換法)に準じて測定した。なお、測定条件は温度23℃、相対湿度65%にて行った。
(12)MFR
JIS K 7210(1995年制定)に従い、ポリプロピレン樹脂の場合は、条件M、温度230℃、荷重2.16kgで測定し、ポリプロピレン樹脂以外のポリオレフィン樹脂の場合は、条件D、温度190℃、荷重2.16kgで測定する。
(13)輝度および輝度むら
直下型バックライト181BLM07(NEC(株)製)を用い、バックライト内に貼り合わせられている現行フィルムを剥がし、測定サンプルを貼った。その状態で拡散フィルムと拡散板を取付け、冷陰極線管2を1時間点灯して光源を安定させた後に、拡散フィルム側より色彩輝度計BM−7fast((株)TOPCON製)を用いて輝度(cd/m)を測定した。輝度はバックライト表面を9分割した9点について測定し、そのばらつきの大きさ(輝度むら)を判定した。○以上が合格である。
輝度むらの大きさ(%)=(最大値−最小値)/(平均値)×100
◎:輝度むらが2.5%未満
○:輝度むらが2.5%以上5%未満
×:輝度むらが5%以上
(14)製膜工程防汚性
光反射フィルムの製膜工程において、フィルム長手方向への延伸装置に使用している金属製延伸ロール、および巻取り機に使用している金属製ロールに、無機粒子がフィルムから脱落し、白粉として付着していないか観察し、以下の基準で判定した。なお、判定は各製膜実験を30分行った後で行い、実験後は金属ロールを清掃後に次の実験を行うようにした。
○級:観察したロール全てで白粉の付着は認められない。
△級:観察したロールの一部でロールに白粉の付着が認められた。
×級:観察したロール全てでロールに白粉の付着が認められた。
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂として住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4(MFR:5g/10分、アイソタクチックインデックス(以下、IIと表記):97%、以下PP−1と表記する)を74.8質量%、ポリオレフィン樹脂として“Engage”タイプ名:8411、密度0.87、MFR(測定条件は190℃、2.16kg)17g/10分(Dow Chemical社製、以下mLDPEと表記する)5質量%、平均粒子径200nmのルチル型酸化チタン粒子を20質量%、β晶核剤である、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、NU−100、以下、単にβ晶核剤と表記する)0.2質量%を混合し、加えて酸化防止剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGANOX(登録商標)1010を0.15質量部および熱安定剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGAFOS(登録商標)168を0.1質量部添加し、二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてA層用の組成物を得た。このときのA層樹脂組成物のβ晶形成能は83%であった。
また、PP−1を94.75質量%、長鎖分岐構造を有する高溶融張力ポリプロピレン樹脂のBasell社製ポリプロピレン樹脂(以下HMS−PPと表記する)タイプ:PF−814を5質量%、平均粒子径1.7μmの球状シリカ粒子(水沢化学製、ATS−20S、以下球状シリカと表記する)を0.25質量%を計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、280℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてB層用の組成物を得た。
これらの組成物を別々の単軸押出機に供給し、A層樹脂を230℃、B層樹脂を250℃で溶融し、それぞれのポリマー管途中に設置した粗さ30μmのスクリーンにて異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層の3層複合Tダイにて積層し、そのまま表面温度80℃の金属ロール上に吐出し、エアナイフを用いて30℃のエアーを吹き付けながらロール上にて徐冷し、未延伸シートを得た。この未延伸シートのβ晶分率は55%であった。ついでこの未延伸シートを135℃に加熱した金属ロールを使用して予熱し、フィルム長手方向に5倍延伸した。引き続いて、テンター式横延伸機に導入して、150℃にて幅方向に機械倍率で9倍の延伸を行い、引き続き幅方向への弛緩率5%で160℃で5秒間の熱固定を行い、トータル厚み70μm、B層/A層/B層の積層厚み比2:66:2の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを得た。本フィルムは厚みが70μmであるにも関わらず反射率が高く、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたときの輝度が高く、輝度むらがなく、工程防汚性にも優れていた。したがって、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムに好適に用いることができるものであった。
(実施例2)
PP−1を71.97質量%、m−LDPEを3質量%、平均粒子径230nmのアナターゼ型酸化チタン粒子を25質量%、β晶核剤を0.03質量%とした以外は、実施例と同様にしてA層用の樹脂組成物を得た。このときのA層樹脂組成物のβ晶形成能は40%であった。
また、B層樹脂として、PP−1を85質量%と、高密度ポリエチレン(密度0.93、MFR7g/10分、以下HDPEと表記する)15質量%を混合して二軸押出機で280℃で溶融混練し、20℃の水槽にて冷却固化し、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして組成物を得た。
これらの組成物を2台の別々の単軸押出機に供給し、A層を220℃、B層を260℃で溶融し、ポリマー管途中に設置した粗さ60μmのスクリーンにて異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層の複合Tダイにて220℃で積層し、表面温度70℃の金属ロール上に吐出、密着させて徐冷し、未延伸シートを得た。このときの未延伸シートのβ晶分率は45%であった。ついでこの未延伸シートを137℃に加熱した金属ロールを使用して予熱し、フィルム長手方向に4.5倍に延伸した。引き続いて、テンター式横延伸機に導入して、145℃にて幅方向に機械倍率で9倍の延伸を行い、引き続き幅方向への弛緩率5%で160℃で5秒間の熱固定を行い、トータル厚み50μm、B層/A層/B層の積層厚み比1:48:1の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを得た。本フィルムは厚みが50μmであるにも関わらず反射率が高く、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたときの輝度が高く、輝度むらがなく、工程防汚性にも優れていた。したがって、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムに好適に用いることができるものであった。
(実施例3)
実施例1と同様の条件で二軸延伸を行い、トータル厚み120μm、B層/A層/B層の積層厚み比2/116/2の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを得た。本フィルムは厚みが120μmと厚いために、全光線透過率は低かったが、反射率は102%と高く、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたときの輝度が高く、輝度むらがなく、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムとして好適に使用できるものであった。
(実施例4)
PP−1を91.7質量%、m−LDPEを3質量%、平均粒子径200nmのルチル型酸化チタン粒子を5質量%、β晶核剤0.3質量%した以外は、実施例と同様にしてA層用の樹脂組成物を得た。このときのA層樹脂組成物のβ晶形成能は87%であった。
また、住友化学(株)製ホモポリプロピレンWF836DG3(MFR:7g/10分、II:97%、以下PP−2と表記する)を89.7質量%、HMS−PP10質量%に球状シリカを0.3質量部を計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、280℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてB層用の組成物を得た。
これらの組成物を別々の単軸押出機に供給し、A層樹脂を220℃、B層樹脂を260℃で溶融し、それぞれのポリマー管途中に設置した粗さ60μmのスクリーンにて異物を除去後、マルチマニホールド型のB層/A層/B層の3層複合Tダイにて積層し、そのまま表面温度90℃の金属ロール上に吐出し、エアナイフを用いて30℃のエアーを吹き付けながらロール上にて徐冷し、未延伸シートを得た。この未延伸シートのβ晶分率は65%であった。ついでこの未延伸シートを132℃に加熱した金属ロールを使用して予熱し、フィルム長手方向に5倍延伸した。引き続いて、テンター式横延伸機に導入して、145℃にて幅方向に機械倍率で9倍の延伸を行い、引き続き幅方向への弛緩率5%で160℃で5秒間の熱固定を行い、トータル厚み65μm、B層/A層/B層の積層厚み比1/63/1の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを得た。本フィルムは厚みが65μmと薄いにもかかわらず、高い反射率を有し、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたときの輝度が高く、輝度むらもなく、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムとして好適に使用できるものであった。
(実施例5)
(株)プライムポリマー製ホモポリプロピレンF107BV(MFR:7g/10分、II:98%、以下PP3と表記する)76.9質量%、HMS−PP3質量%、平均粒子径200nmのルチル型酸化チタン粒子20質量%、β晶核剤0.1質量部とした以外は、実施例と同様にしてA層用の樹脂組成物を得た。このときのA層樹脂組成物のβ晶形成能は78%であった。
また、PP−2を99.6質量%とβ晶核剤0.2質量%と平均粒子径2μmの架橋ポリメチルメタクリレート粒子(日本触媒製、M1002、以下架橋PMMAと表記する)を0.2質量%を混合し、加えて酸化防止剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGANOX(登録商標)1010を0.15質量部および熱安定剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGAFOS(登録商標)168を0.1質量部添加し、二軸押出機にて300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてB層用の組成物を得た。
A層、B層の組成物を実施例1と同様に溶融押出、二軸延伸し、トータル厚み70μm、B層/A層/B層の積層厚み比1:68:1の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを得た。本フィルムは厚みが70μmと薄いにもかかわらず、高い反射率を有し、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたときの輝度が高く、輝度むらもなく、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムとして好適に使用できるものであった。
(比較例1)
PP−1を96.8質量%、HMS−PPを3質量%、β晶核剤0.2質量%部を混合して、二軸押出機にて300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、20℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてA層用の組成物を得た。このときのA層樹脂組成物のβ晶形成能は83%であった。
また、B層にはPP−199.7質量%に架橋PMMAを0.3質量%を混合して、実施例1と同様にしてチップ化した組成物を使用した。
これらA層、B層の組成物を実施例1と同様に溶融押出、二軸延伸し、トータル厚み70μm、B層/A層/B層の積層厚み比3:64:3の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを得た。
本フィルムは、無機粒子の添加がないため空孔率が低く、B層が平滑で60°光沢度が高いことから、積層フィルム全体の反射率が低くなり、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたときの輝度が低く、輝度むらがあり、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムとして不適なものであった。
(比較例2)
A層樹脂組成をPP−1を82.995質量%、HMS−PP2質量%、平均粒子径200nmのルチル型酸化チタン粒子を15質量%、β晶核剤0.005質量%とした以外は、実施例1と同様にして積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム得た。このときのA層樹脂組成物のβ晶形成能は25%であった。
本フィルムは、A層のポリプロピレン樹脂にβ晶形成能が低いために空孔率が低くなり、積層フィルム全体の反射率が低く、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたときの輝度が低く、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムとして不適なものであった。
(比較例3)
PP−1を61.9質量%にHMS−PPを3質量部、平均粒子径0.2μmのアナターゼ型酸化チタン粒子を35質量%、β晶核剤を0.1質量部に加えて、酸防剤0.25質量部を添加し、混合して二軸押出機にて300℃で溶融混練し、A層用の組成物を得た以外は、実施例1と同様にして積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム得た。このときのA層樹脂組成物のβ晶形成能は81%であった。
本フィルムは、A層の無機粒子含有量が多すぎるため、粒子が凝集してA層中に過大ボイドが形成されて横延伸でのフィルム破れが多発し、製膜安定性および工程汚染性に劣り、また、過大ボイド部の反射率が低下して、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたとき輝度むらができ、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムとして不適なものであった。
(比較例4)
B層樹脂として、PP−1を95質量%に、平均粒子径3μmのシリカ(水澤化学製“シルトン”JC30)を5質量%を混合して、実施例1と同様にしてチップ化した組成物を使用した。
本フィルムは、B層の10点平均表面粗さRzが大きいため、製膜工程で表面削れが起こり工程汚染性に劣り、また、光沢度は60%と高くて、液晶画面のBLU反射板用フィルムとして用いたとき輝度むらができ、小型液晶画面のBLU反射板用フィルムとして不適なものであった。
Figure 2009226748
本発明の要件を満足する実施例では高い反射率を有し、BLUの反射板用として用いたときに、液晶画面の輝度むらがなく、小型液晶画面用の反射板用フィルムに好適であることがわかる。
本発明の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムは、従来の反射フィルムと同等以上の反射率を有していながら薄膜化可能であり、また、輝度むらが起こり難いことから、小型薄膜化が要求されるモバイル情報機器用液晶画面の面光源用反射フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. β晶形成能が30〜90%であるポリプロピレン樹脂を主構成成分とするコア層(A層)の少なくとも片面に、60°の表面光沢度が50%以下であるスキン層(B層)を設けてなる積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  2. A層中に無機粒子を5〜30質量%含有する、請求項1に記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  3. A層中に、密度が0.86〜0.92の範囲であり、かつ温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFRが1〜35g/10分の範囲であるポリオレフィン樹脂を含有する、請求項1または2に記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  4. A層の厚みが30〜130μmである、請求項1〜3に記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  5. B層表面の10点平均表面粗さRzが0.1〜0.7μmである、請求項1〜4のいずれかに記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  6. B層表面の波長560nmの光に対する光反射率が90%以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  7. フィルム全体の空孔率が40〜80%の範囲である、請求項1〜6のいずれかに記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  8. 光反射板用である、請求項1〜7のいずれかに記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルム。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の積層二軸配向白色ポリプロピレンフィルムを用いた、光反射板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011152659A (ja) * 2010-01-26 2011-08-11 Ibiden Kenso Co Ltd メラミン化粧板及びその製造方法
WO2016159339A1 (ja) * 2015-04-01 2016-10-06 三菱樹脂株式会社 積層多孔性フィルム、電池用セパレータ、及び電池

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