JP5067035B2 - 音叉型振動子、発振器 - Google Patents

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本発明は、主に集積回路(IC)のクロック源として用いられる振動子およびこの振動子を備える発振器に関する。
特開2003−227719号公報(特許文献1)には、少なくとも2つのアームを有した非圧電材料からなる音叉と、この音叉の少なくとも1つアームの主面上の中心線より内側及び外側にそれぞれ離間するように設けられた第1、第2の電極と、第1、第2の電極上にそれぞれ設けられた圧電薄膜と、各圧電薄膜上にそれぞれ設けられた第3、第4の電極と、を備え、第3、第4の電極に互いに逆相の交流電圧を印加することにより前記音叉がX方向に共振するように構成された薄膜微小機械式共振子、が開示されている。しかしながら、この公知例に代表される従来の共振子は、非圧電材料や圧電薄膜の有する温度特性に起因し、温度変化による特性変動を抑制することが難しかった。
特開2003−227719号公報
本発明に係る幾つかの態様は、温度変化による特性変動の少ない振動子を提供することを目的とする。
本発明に係る音叉型振動子の一態様は、第1面と該第1面に対向して配置された第2面とを有し、複数本が配列された腕部と、腕部の各々の第1面上に設けられた圧電体素子と、腕部の各々の第2面上に設けられた無機膜と、腕部の一端を互いに連結した基部と、を含み、腕部及び基部は、半導体を用いて形成され、圧電体素子は、前記第1面上に設けられた第1電極膜と、前記第1電極膜の上方に設けられた第2電極膜と、前記第1電極膜と前記第2電極膜との間に配置された圧電体膜および絶縁膜と、を含んだ積層構造体であり、且つ、前記絶縁膜が、前記第1電極膜の側壁を覆うように配置されたことを特徴とする。
音叉型振動子は、さらに、腕部は3以上の奇数本が配列され、第1電極膜は、第1面と圧電体膜との間に配置され、腕部のうち、端から数えて奇数番目に配置された腕部を第1腕部とし、偶数番目に配置された腕部を第2腕部としたときに、第1腕部の第1電極膜と、第2腕部の第2電極膜と、が相互に電気的に接続され、かつ、第1腕部の第2電極膜と、第2腕部の第1電極膜と、が相互に電気的に接続されたことを特徴とする。
本発明に係る音叉型振動子によれば、各腕部の第2面に設けた無機膜により、第1面側の圧電体膜等の温度特性が補正され、温度変化による特性変動の少ない振動子を提供することが可能となる。また、各腕部と基部とが水晶で構成されることにより、温度変化による特性変動を抑制する効果が得られる。また、絶縁膜を含むことにより、圧電体膜をより薄膜化することにより圧電体膜の一部に貫通孔が生じた場合等においても、下部電極膜と上部電極膜との間をより確実に絶縁することが可能となる。
好ましくは、上記無機膜は、酸化硅素膜である。
これにより、温度特性を補正する効果が高い無機膜を比較的容易に設けることが可能となる。
好ましくは、上記半導体がシリコン(硅素)である。
シリコン基板を用いることにより、腕部や基部のエッチングによる形状加工を容易に行うことができる。
上述した圧電体膜としては、例えばZnO、AlN、PZT、LiNbO又はKNbOの何れかを含む膜を用いることができる。
また、上記圧電体膜と上記上部電極膜との間に配置された絶縁膜、を更に含むことも好ましい。
本発明に係る発振器は、上記した本発明に係る音叉型振動子と、この音叉型振動子と接続されたインバータと、を含んで構成される。
この発明によれば、温度変化による特性変動の少ない発振器が提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の音叉型振動子の平面図である。図2は、音叉型振動子の図1に示すII−II線における断面図である。図1及び図2に示す本実施形態の音叉型振動子1は、腕部11、12、13と、これら3個の腕部のそれぞれの一端を連結する基部14と、圧電体素子15、16、17と、無機膜31、32、33と、を含んで構成されている。
腕部11は、第1方向(図中のZ方向)へ向けて配置された第1面11aを有する。同様に、腕部12は、第1方向へ向けて配置された第1面12aを有し、腕部13は、第1方向へ向けて配置された第1面13aを有する。本実施形態では、各第1面11a、12a、13aは平面であるが、これに限定されず、曲面、凹凸面などであってもよい。これらの腕部11、12、13は、第1方向と交差する第2方向(図中のX方向)に沿って配列されている。各腕部11、12、13は、それぞれ長手方向が第3方向(図中のY方向)に沿うように配置されている。これらの腕部11、12、13の断面形状は、例えば図2に示すように矩形上であるが、この形状に限定されない。
無機膜31は、腕部11の裏面側に設けられている。同様に、無機膜32は、腕部12の裏面側に設けられ、無機膜33は、腕部13の裏面側に設けられている。無機膜31、32、33は、例えば酸化硅素膜(SiO膜又はSiO膜)である。
基部14は、3個の腕部11、12、13のそれぞれの一端(Y方向に沿った一方の端部)と接続されており、これらの腕部11、12、13を連結している。本実施形態では、各腕部11、12、13とこの基部14とは一体に形成される。この様子を図3に斜視図で示す。各腕部11、12、13と基部14とは、シリコン基板などの半導体基板を形状加工することによって形成される。
圧電体素子15は、腕部11の第1面11a上に設けられている。同様に、圧電体素子16は、腕部12の第1面12a上に設けられ、圧電体素子17は、腕部13の第1面13a上に設けられている。
図4は、圧電体素子15、17の構造を示した拡大断面図である。圧電体素子15は、第1面11a上に配置された下部電極膜(第1電極膜)15aと、当該下部電極膜15a上に配置された圧電体膜15bと、当該圧電体膜15b上に配置された上部電極膜(第2電極膜)15cと、を含む。図示の例では、圧電体膜15bは、下部電極膜15aの全体を覆う。この圧電体膜15bは、例えばZnO、AlN、PZT、LiNbO3又はKNbO3の何れかを含む膜である。圧電体膜15bの膜厚は、例えば2μm程度である。
図4に示すように、無機膜31は、腕部11の第2面11b上に設けられている。腕部11の第2面11bは、図示のように第1面11aと対向配置されている。すなわち、腕部11の一方面が第1面11aであり、他方面が第2面11bである。同様に、無機膜33は、腕部13の第2面13b上に設けられている。第2面13bは、上記の第1面13aと対向配置されている。すなわち、腕部13の一方面が第1面13aであり、他方面が第2面13bである。無機膜31、33は、例えば酸化硅素膜(SiO膜又はSiO膜)である。
ここで、各無機膜31、33の膜厚について詳述する。無機膜31、33の厚みとシリコン等の半導体からなる腕部11、13の厚みとの関係(比率)は、1:100〜1:5とすることが望ましい。すなわち、無機膜31、33の厚みは、腕部11、13の厚みの0.01倍〜0.2倍に設定されることが望ましい。具体的な数値例を挙げると、腕部11、13の厚みが100μmである場合に、無機膜31、33の膜厚は、1μm〜20μm程度である。また、このときの無機膜31の厚みと圧電体膜15bの厚みとの関係(比率)は、1:4〜50:1とすることが望ましい。すなわち、無機膜31、33の厚みは、圧電体膜15bの厚みの0.25倍〜50倍に設定されることが望ましい。具体的な数値例を挙げると、例えば無機膜31、33の膜厚が2μmに設定されたとすると、圧電体膜15b、17bの厚みは、0.5μm〜100μm程度である。従って、無機膜31、33の膜厚は、腕部との関係および圧電体膜との関係のいずれも満たす範囲で適宜設定される。なお、後述する無機膜32と腕部12および圧電膜16bとの関係も同様である。
また、図4に示す圧電体素子15は、絶縁膜15dを更に含む。この絶縁膜15dは、圧電体膜15bと上部電極膜15cとの間に配置されている。図示の例では、絶縁膜15dは、圧電体膜15bの全体を覆う。絶縁膜15dは、例えば酸化硅素膜である。この絶縁膜15dは、圧電体膜15bを保護するとともに、下部電極膜15aと上部電極膜15cとの短絡を防止する機能を果たす。絶縁膜15dの膜厚は、短絡防止の観点から50nm以上であることが望ましく、また圧電体素子15の特性低下を抑制する観点から500nm以下であることが望ましい。なお、絶縁膜15dは省略してもよい。
圧電体素子17は、第1面13a上に配置された下部電極膜17aと、当該下部電極膜17a上に配置された圧電体膜17bと、当該圧電体膜17b上に配置された上部電極膜17cと、を含む。図示の例では、圧電体膜17bは、下部電極膜17aの全体を覆う。この圧電体膜17bは、例えばZnO、AlN、PZT、LiNbO又はKNbOの何れかを含む膜である。圧電体膜17bの膜厚は、例えば2μm程度である。
また、図示の圧電体素子17は、絶縁膜17dを更に含む。この絶縁膜17dは、例えば酸化硅素膜であり、圧電体膜17bと上部電極膜17cとの間に配置されている。図示の例では、絶縁膜17dは、圧電体膜17bの全体を覆う。絶縁膜17dは、例えば酸化硅素膜である。この絶縁膜17dは、圧電体膜17bを保護するとともに、下部電極膜17aと上部電極膜17cとの短絡を防止する機能を果たす。絶縁膜17dの膜厚は、短絡防止の観点から50nm以上であることが望ましく、また圧電体素子17の特性低下を抑制する観点から500nm以下であることが望ましい。なお、絶縁膜17dは省略してもよい。
図5は、圧電体素子16の構造を示した拡大断面図である。圧電体素子16は、第1面12a上に配置された下部電極膜(第1電極膜)16aと、当該下部電極膜16a上に配置された圧電体膜16bと、当該圧電体膜16b上に配置された上部電極膜(第2電極膜)16cと、を含む。図示の例では、圧電体膜16bは、下部電極膜16aの全体を覆う。この圧電体膜16bは、例えばZnO、AlN、PZT、LiNbO3又はKNbO3の何れかを含む膜である。圧電体膜16bの膜厚は、例えば2μm程度である。この圧電体膜16bの膜厚は、腕部12の厚みに対して1/40〜1/4程度に設定されることが望ましい。なお、本実施形態では、各圧電体膜15b、16b、17bは一体に形成される。
図5に示すように、無機膜32は、腕部12の第2面12b上に設けられている。第2面12bは、上記の第1面12aと対向配置されている。すなわち、腕部12の一方面が第1面12aであり、他方面が第2面12bである。無機膜32は、例えば酸化硅素膜(SiO膜又はSiO膜)である。この無機膜32の膜厚は、上述した無機膜31、33と同様の範囲内で設定される。
また、図示の圧電体素子16は、絶縁膜16dを更に含む。この絶縁膜16dは、例えば酸化硅素膜であり、圧電体膜16bと上部電極膜16cとの間に配置されている。図示の例では、絶縁膜16dは、圧電体膜16bの全体を覆う。絶縁膜16dは、例えば酸化硅素膜である。この絶縁膜16dは、圧電体膜16bを保護するとともに、下部電極膜16aと上部電極膜16cとの短絡を防止する機能を果たす。絶縁膜16dの膜厚は、短絡防止の観点から50nm以上であることが望ましく、また圧電体素子16の特性低下を抑制する観点から500nm以下であることが望ましい。なお、絶縁膜16dは省略してもよい。
各下部電極膜15a、16a、17a、各上部電極膜15c、16c、17cは、それぞれ、例えばクロム膜、金膜などの導電体膜である。これらのうち、X方向において外側に配置された2つの腕部(第1腕部)11、13に設けられた各圧電体素子15、17の各下部電極膜15a、17aと、X方向において内側に配置された1つの腕部(第2腕部)12に設けられた圧電体素子16の上部電極膜16cと、が相互に電気的に接続されている。また、X方向において外側に配置された2つの腕部11、13に設けられた各圧電体素子15、17の各上部電極膜15c、17cと、X方向において内側に配置された1つの腕部12に設けられた圧電体素子16の下部電極膜16aと、が相互に電気的に接続されている。
各電極膜の接続構造について、主に図1及び図2を参照しながら更に説明する。
上部電極膜15cと上部電極膜17cとは、接続部21cを介して相互に電気的に接続されている。本実施形態では、これらの上部電極膜15c、17cと接続部21cとは一体に形成される。下部電極膜16aは、接続部22aおよびプラグ(接続片)23を介して接続部21cと電気的に接続されている。これらにより、上部電極膜15c、17cと下部電極膜16aとの相互間が電気的に接続される。また、接続部21cは、電極パッド24と電気的に接続されている。この電極パッド24を通じて、上部電極膜15c、17cおよび下部電極膜16aに対して電気信号を供給することができる。
下部電極膜15aと下部電極膜17aとは、接続部21aを介して相互に電気的に接続されている。本実施形態では、これらの下部電極膜15a、17aと接続部21aとは一体に形成される。上部電極膜16cは、プラグ(接続片)25を介して接続部21aと電気的に接続されている。これらにより、下部電極膜15a、17aと上部電極膜16cとの相互間が電気的に接続される。また、接続部21aは、電極パッド26と電気的に接続されている。この電極パッド26を通じて、下部電極膜15a、17aおよび上部電極膜16cに対して電気信号を供給することができる。
上記の電極パッド24および電極パッド26に電気信号を供給することにより、腕部11、13と腕部12とを互い違いに上下振動させることができる。具体的には、各上部電極膜と下部電極膜との間に電圧を印加した際に、外側の各圧電体素子15、17にかかる電界の方向と内側の圧電体素子16にかかる電界の方向とが逆向きとなる。従って、図3に矢印で示すように、腕部15、17の振動方向と腕部16の振動方向とが逆向きになり、電界印加により腕部15、17と腕部16とが互い違いに上下運動を行う。このように、3脚構造とすることにより、上下振動(図中のZ方向に沿った振動)を用いる振動モードにおいてもQ値を高めることが可能となる。
図6は、音叉型振動子の他の構成例を示す平面図である。図7は、この音叉型振動子の図6に示すVII−VII線方向の断面図である。上記した実施形態では3本の腕部を有する音叉型振動子の構成例を説明したが、図6および図7に示すように、腕部は5個以上の奇数個であってもよい。具体的には、図6及び図7に示す音叉型振動子100は、5個の腕部111、112、113、114、115と、圧電体素子116、117、118、119、120と、腕部のそれぞれの一端を連結する基部121と、無機膜131、132、133、134、135、を含んで構成されている。
各腕部111、112、113、114、115は、各々が第1方向(Z方向)へ向けて配置された第1面111a、112a、113a、114a、115aを有し、第1方向と交差する第2方向(X方向)に沿って配列されている。
圧電体素子116は、腕部111の第1面111a上に設けられている。同様に、圧電体素子117は、腕部112の第1面112a上に設けられ、圧電体素子118は、腕部113の第1面113a上に設けられ、圧電体素子119は、腕部114の第1面114a上に設けられ、圧電体素子120は、腕部115の第1面115a上に設けられている。
基部121は、5個の腕部111、112、113、114、115のそれぞれの一端(Y方向に沿った一方の端部)と接続されており、これらの腕部111、112、113、114、115を連結している。本実施形態では、各腕部111、112、113、114、115とこの基部121とは一体に形成される。各腕部111、112、113、114、115と基部121とは、シリコン基板などの半導体基板を形状加工することによって形成される。
無機膜131は、腕部111の裏面側に設けられている。同様に、無機膜132は、腕部12の裏面側に設けられ、無機膜133は、腕部113の裏面側に設けられ、無機膜134は、腕部114の裏面側に設けられ、無機膜135は、腕部115の裏面側に設けられている。無機膜131〜135は、例えば酸化硅素膜(SiO膜又はSiO膜)である。
圧電体素子116は、第1面111a上に配置された下部電極膜116aと、当該下部電極116a上に配置された圧電体膜116bと、当該圧電体膜116b上に配置された上部電極膜116cと、を含んで構成される。同様に、圧電体素子117は、第1面112a上に配置された下部電極膜117aと、当該下部電極117a上に配置された圧電体膜117bと、当該圧電体膜117b上に配置された上部電極膜117cと、を含んで構成される。圧電体素子118は、第1面113a上に配置された下部電極膜118aと、当該下部電極118a上に配置された圧電体膜118bと、当該圧電体膜118b上に配置された上部電極膜118cと、を含んで構成される。圧電体素子119は、第1面114a上に配置された下部電極膜119aと、当該下部電極119a上に配置された圧電体膜119bと、当該圧電体膜119b上に配置された上部電極膜119cと、を含んで構成される。圧電体素子120は、第1面115a上に配置された下部電極膜120aと、当該下部電極120a上に配置された圧電体膜120bと、当該圧電体膜120b上に配置された上部電極膜120cと、を含んで構成される。
上記の各圧電体素子116〜120のうち、奇数番目に配置された各腕部111、113、115に設けられた各圧電体素子116、118、120の下部電極膜116a、118a、120aと、偶数番目に配置された各腕部112、114に設けられた各圧電体素子の上部電極膜112c、114cと、が相互に電気的に接続されている。これらの電極膜は電極パッド126と電気的に接続されている。また、奇数番目に配置された各腕部111、113、115に設けられた各圧電体素子116、118、120の上部電極膜116c、118c、120cと、偶数番目に配置された各腕部112、114に設けられた各圧電体素子の下部電極膜112a、114aと、が相互に電気的に接続されている。これらの電極膜は電極パッド124と電気的に接続されている。なお、具体的な接続態様については上記した音叉型振動子1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
電極パッド124および電極パッド126に電気信号を供給することにより、腕部111、113、115(奇数番目の各腕部)と腕部112、114(偶数番目の各腕部)とを互い違いに上下振動させることができる。このように、奇数個の腕部を有する構造とすることにより、上下振動(図中のZ方向に沿った振動)を用いる振動モードにおいてもQ値を高めることが可能となる。
なお、音叉型振動子100の各要素の構成材料、形状、膜厚等の好適な例は上記実施形態と共通しており、ここでは説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る音叉型振動子の温度特性の一例を示すグラフである。図8に示すグラフの横軸は温度(℃)、縦軸は周波数温度特性F(ppm)に対応している。太い実線で示したグラフが本実施形態に係る音叉型振動子の特性である。点線で示したグラフ、細い実線で示したグラフは、それぞれ、無機膜を有しない比較例の音叉型振動子における温度特性である。温度補正用の無機膜を設けることにより、この音叉型振動子は、20℃付近に頂点温度を有する放物線を描いた良好な温度特性を得られる。
図9は、上記の音叉型振動子1(又は音叉型振動子100)を含んで構成される発振器の構成例を示す回路図である。図8に示す発振器は、音叉型振動子1と、この音叉型振動子1と並列に接続されたインバータ2と、を含む。インバータ2の一方端が上記の電極パッド24と接続され、他方端が上記の電極パッド26と接続される。また、図示のように、音叉型振動子1とインバータ2との一方の接続点と接地端との間に接続された容量素子(コンデンサ)3と、音叉型振動子1とインバータ2との他方の接続点と接地端との間に接続された容量素子(コンデンサ)4と、を更に備えてもよい。
以上に説明した本実施形態によれば、各腕部の第2面に設けた無機膜により、第1面側の圧電体膜等の温度特性が補正され、温度変化による特性変動の少ない音叉型振動子を提供することが可能となる。また、各腕部と基部とがシリコン等の半導体で構成されることにより、温度変化による特性変動を抑制する効果が得られる。また、各腕部の第2面に無機膜を設けたことにより、第1面側の圧電体膜に生じる応力を緩和する効果も得られる。また、本実施形態によれば、温度変化による特性変化の少ない発振器を提供することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態では、奇数個の腕部を有する音叉型振動子を例示していたが、腕部の個数は必ずしも奇数個である必要はなく、少なくとも2個以上の複数であればよい。また、奇数個の腕部を有する場合には、上述した3個または5個の腕部を有する場合のほか、更に多くの奇数個(7個、9個・・・)の腕部を有する音叉型振動子を構成することも可能である。また、上記した実施形態においては、各腕部とこれらを連結する基部の構成材料たる半導体としてシリコンを例示していたが、他の半導体材料を用いることも可能である。
一実施形態の音叉型振動子の平面図である。 音叉型振動子の図1に示すII−II線における断面図である。 腕部および基部を示す斜視図である。 圧電体素子の構造を示した拡大断面図である。 圧電体素子の構造を示した拡大断面図である。 この音叉型振動子の図6に示すVII−VII線方向の断面図である。 音叉型振動子の他の構成例を示す平面図である。 音叉型振動子の温度特性の一例を示すグラフである。 発振器の構成例を示す回路図である。
符号の説明
1…音叉型振動子、2…インバータ、3、4…容量素子、11、12、13…腕部、11a、12a、13a…第1面、14…基部、15、16、17…圧電体素子、15a、16a、17a…下部電極膜、15b、16b、17b…圧電体膜、15c、16c、17c…上部電極膜、15d、16d、17d…絶縁膜、21a、21c、22a…接続部、24、26…電極パッド、31、32、33…無機膜

Claims (8)

  1. 第1面と該第1面に対向して配置された第2面とを有し、複数本が配列された腕部と、
    前記腕部の各々の前記第1面上に設けられた圧電体素子と、
    前記腕部の各々の前記第2面上に設けられた無機膜と、
    前記腕部の一端を互いに連結した基部と、を含み、
    前記腕部及び前記基部は、半導体を用いて形成され、
    前記圧電体素子は、前記第1面上に設けられた第1電極膜と、前記第1電極膜の上方に設けられた第2電極膜と、前記第1電極膜と前記第2電極膜との間に配置された圧電体膜および絶縁膜と、を含んだ積層構造体であり、且つ、前記絶縁膜が、前記第1電極膜の側壁を覆うように配置されたことを特徴とする
    音叉型振動子。
  2. 前記絶縁膜の膜厚は、50nm以上であり、500nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の音叉型振動子。
  3. 前記無機膜の厚みに対する前記腕部の厚みの比率は、1:100−1:5の範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記載の音叉型振動子。
  4. 前記無機膜が酸化硅素膜であることを特徴とする、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の音叉型振動子。
  5. 前記半導体がシリコンであることを特徴とする、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の音叉型振動子。
  6. 前記圧電体膜がZnO、AlN、PZT、LiNbO3及びKNbO3の何れかを含む膜であることを特徴とする、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の音叉型振動子。
  7. 前記腕部は3以上の奇数本が配列され、
    前記第1電極膜は、前記第1面と前記圧電体膜との間に配置され、
    前記腕部のうち、端から数えて奇数番目に配置された前記腕部を第1腕部とし、偶数番目に配置された前記腕部を第2腕部としたときに、前記第1腕部の前記第1電極膜と、前記第2腕部の前記第2電極膜と、が相互に電気的に接続され、
    かつ、前記第1腕部の前記第2電極膜と、前記第2腕部の前記第1電極膜と、が相互に電気的に接続されたことを特徴とする、
    請求項1乃至6の何れか一項に記載の音叉型振動子。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の音叉型振動子と、
    前記音叉型振動子と接続されたインバータと、
    を含む、発振器。
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