以下、本発明を具体化した表札表示装置の一実施形態を図1〜図14に従って説明する。
図1は、室外モニタ1の斜視図である。LCD等からなる室外モニタ1は住宅2(図11参照)の玄関先に取り付けられ、通常の場合には表示画面3に表札4(図3参照)が表示された状態をとり、使用状況に応じて各種画面が表示画面3に表示される。室外モニタ1は略箱形状のケース5を有し、その内部に各種デバイス(素子)が内蔵されている。室外モニタ1はタッチパネル式であり、表示画面3に触れる(表示画面3上の表示スイッチを押圧操作する)ことで室外モニタ1の各種操作が実行可能である。
室外モニタ1は、室外モニタ1の前方を撮影可能な内蔵カメラ6と、室外モニタ1に向けて発された音声を集音可能な室外マイク7と、室外モニタ1の前方に向けて音声を出力可能な室外スピーカ8とを備えている。内蔵カメラ6、室外マイク7及び室外スピーカ8はケース5の内部に収容されている。なお、室外モニタ1が表札表示装置に相当し、表示画面3が表示手段に相当する。また、内蔵カメラ6、室外マイク7及び室外スピーカ8が収録機構を構成する。
内蔵カメラ6はケース5の前面上部の開口孔5aからレンズが露出した状態で配置され、室外モニタ1を操作した来訪者(操作者)を撮影可能である。室外マイク7はケース5の前面下部の複数の第1通し孔5bに対向する位置に配置され、室外モニタ1をインターホンとして使用した際に来訪者の音声を集音したり、内蔵カメラ6での録画中にメッセージを録音したりすることが可能である。また、室外スピーカ8はケース5の前面右側上部の複数の第2通し孔5cに対向する位置に配置され、来訪者に向けて音声を出力可能である。
図2は、表札表示システム9の電気構成を示す電気構成図である。表札表示システム9は、前述した室外モニタ1と、この室外モニタ1に配線コード(図示略)を介して接続された室内モニタ10とを備えている。室内モニタ10は例えばタッチパネル式であり、住宅2の室内に設置されている。室内モニタ10は、室外モニタ1の内蔵カメラ6の録画映像や撮影映像を室内画面11に表示したり、室外マイク7で集音した音声を室内スピーカ12で出力したり、室外スピーカ8で発する音声を室内マイク13で集音したりする。
室外モニタ1は、前述した表示画面3、内蔵カメラ6、室外マイク7及び室外スピーカ8の他に、室外モニタ1を統括的に制御するマイクロコンピュータ14と、マイクロコンピュータ14からの指令又は表示画面3のタッチパネル操作に基づき表示画面3を表示制御する表示コントローラ15とを備えている。マイクロコンピュータ14は、表示コントローラ15を介して表示画面3を、入力回路16を介して内蔵カメラ6を、駆動回路17を介して室外マイク7を、増幅回路18を介して室外スピーカ8を各々制御する。また、マイクロコンピュータ14は入出力回路19を介して室内モニタ10とデータ通信が可能である。なお、マイクロコンピュータ14が表示制御手段、認証手段及び選択手段を構成する。
マイクロコンピュータ14は、各種制御を実行するCPU20と、制御プログラムPを記憶したROM21と、CPU20の動作時に作業領域として使用されるRAM22と、表札データDaを記憶したEEPROM23を備えている。制御プログラムPは室外モニタ1を動作させるプログラムであり、本例特有の機能としてインターホン機能、メッセージ収録機能、暗証番号入力機能、来訪者録画機能、録画映像再生機能等の各種機能を実行するためのプログラムである。CPU20はROM21の制御プログラムPに基づき稼働し、上述した各種制御を実行する。なお、EEPROM23が記憶手段に相当する。
インターホン機能は、来訪者と住人とが室外モニタ1と室内モニタ10とで通話を行う連絡通話設備の通話機能である。これを以下に説明すると、マイクロコンピュータ14は通常の状態において表示画面3に図3に示す表札画面24を常時表示している。住宅2に来訪者等が訪問して表札画面24が触れられると、マイクロコンピュータ14は図4に示す1次画面25を表示画面3に表示する。1次画面25はインターホンと暗証番号入力とを実行する画面である。なお、1次画面25は所定時間(例えば60秒)の間、タッチパネル操作がないと、表札画面24に戻される。
1次画面25の呼出スイッチ26が操作されると、マイクロコンピュータ14は呼出スイッチ26がアクティブ状態となった図4に示す2次画面27を表示し、住宅2内に呼鈴(図示略)を鳴らした状態にする。所定時間(例えば20秒)内に住人が呼鈴に応答し、住人が室内モニタ10で受話器を持ち上げる等の応答操作を行うと、マイクロコンピュータ14は室外モニタ1の表示画面3を図6に示す通話中画面28にする。このとき、室外モニタ1側では内蔵カメラ6、室外マイク7及び室外スピーカ8が稼働状態となり、室内モニタ10側では室内スピーカ12及び室内マイク13が稼働状態となり、室外モニタ1は室内モニタ10との間で各種データ(撮影データ、音声データ等)のやり取りを行って来訪者と住人との間で通話が可能となる。このとき、室内モニタ10には室外モニタ1の内蔵カメラ6で撮影中の画像が室内画面11に表示された状態となる。
マイクロコンピュータ14は室内モニタ10の受話器操作を逐次監視し、住人と来訪者の通話が終了して室内モニタ10の受話器が下ろされると、インターホンによる通話を終了すべきと判断する。そして、マイクロコンピュータ14は室外モニタ1の表示画面3を通話中画面28(図6参照)から表札画面24(図3参照)に復帰させるとともに、内蔵カメラ6、室外マイク7及び室外スピーカ8の動作を停止してインターホン機能を終了する。
また、メッセージ録音機能は、住人が留守中にメッセージ(伝言)を録画・録音する機能である。これを以下に説明すると、室外モニタ1の表示画面3に1次画面25を表示して呼出スイッチ26を押しても、所定時間(例えば30秒)応答がなければ、マイクロコンピュータ14は図7に示す3次画面29を表示する。3次画面29は、再呼出、暗証番号入力及びメッセージ入力を行う画面である。3次画面29の再呼出スイッチ30が操作されると、マイクロコンピュータ14は表示画面3に2次画面27を再表示し、住宅2内に呼鈴を鳴らして住人に来訪者有りの旨の通知を再実行する。なお、3次画面29は所定時間(例えば60秒)の間、タッチパネル操作がないと表札画面24に戻される。
ここで、再呼出を何度も実行して住人が留守中であると判断すると、来訪者はメッセージを収録すべく3次画面29のメッセージ入力スイッチ31を操作する。メッセージ入力スイッチ31が操作されると、マイクロコンピュータ14は図8に示す収録画面32を表示画面に表示し、メッセージ収録機能を作動させる。このとき、マイクロコンピュータ14は内蔵カメラ6、室外マイク7及び室外スピーカ8を稼働状態とし、メッセージ入力中の映像を内蔵カメラ6で録画するとともに、メッセージ音声を室外マイク7で集音する。マイクロコンピュータ14は、その録画映像及び録音音声からなる収録データDbをRAM22に記憶する。そして、収録画面32の終了スイッチ33が押されると、マイクロコンピュータ14はメッセージ収録機能を終了し、表示画面3を表札画面24に復帰させる。
メッセージ録音を行った際、マイクロコンピュータ14は例えばメッセージ録音開始日時等の履歴情報Dcを室内モニタ10に送信する。室内モニタ10は、その履歴情報Dcに基づき室内モニタ10の室内画面11にメッセージ収録履歴(図2参照)を一覧表示する。従って、住人は帰宅した際に室内モニタ10のメッセージ録音履歴を見ることで来訪者があったことを認知することが可能であり、その履歴が室内画面11で選択実行されると、室内モニタ10はその履歴に対応した収録データDbをRAM22から取り込み、室内画面11でメッセージを再生する。
また、暗証番号入力機能は、室外モニタ1にタッチパネル操作で暗証番号を入力することによって、暗証番号が正しければ施錠状態の玄関ドア34(図2参照)の電気錠35を解錠する機能である。これを以下に説明すると、室外モニタ1のEEPROM23には、室外モニタ固有の暗証番号データDidが登録されている。この暗証番号データDidは1つに限らず複数でもよく、表示画面3のタッチパネル操作によって暗証番号設定画面(図示略)を表示し、入力すべき暗証番号とともに、住人のみが知る個別コードを入力することで暗証番号設定が行われる。 図4、図5及び図7に示す1次〜3次画面25,27,29で暗証入力スイッチ36が操作された場合、マイクロコンピュータ14は図9に示すテンキー画面37を表示画面3に表示する。テンキー画面37は暗証番号を入力する画面であり、0〜9までのテンキースイッチ38と、暗証番号入力確定後に押される決定スイッチ39と、テンキー画面37を1次画面25に戻す戻るスイッチ40とを表示する。なお、テンキー画面37は所定時間(例えば60秒)の間、タッチパネル操作がないと、表札画面24に戻される。なお、テンキー画面が暗証番号入力画面に相当する。
このテンキー画面37でテンキースイッチ38により暗証番号入力が行われ、番号入力後に決定スイッチ39が操作されると、マイクロコンピュータ14は自身(室外モニタ1)の暗証番号と入力暗証番号とを比較し、入力暗証番号が正しいか否かを判断する。マイクロコンピュータ14は入力暗証番号が正しいと判断すれば、電気錠35に向けて解錠指令信号Xaを出力する。電気錠35は解錠指令信号Xaに基づき解錠状態となり、玄関ドア34は開閉操作が可能な状態となる。
一方、入力暗証番号が間違っていると、マイクロコンピュータ14は図10に示す認証結果画面41を表示画面3に表示する。マイクロコンピュータ14は所定時間(例えば5秒)の間、この認証結果画面41を表示画面3に表示し、所定時間経過後、テンキー画面37を表示画面3に再表示して暗証番号の再入力を促す。ここで、暗証番号入力が所定回数(例えば3回)連続で間違った場合、マイクロコンピュータ14は安全性の面から暗証宇番号入力機能を停止すべきと判断し、表示画面3を強制的に表札画面24に復帰させることで暗証番号入力機能を強制的に終了する。そして、マイクロコンピュータ14は、表示画面3を所定時間(例えば5分)の間、表札画面24から遷移不可能な状態とする。
また、来訪者録画機能は、表示画面3で最初にスイッチ(例えば1次画面25の呼出スイッチ26や暗証入力スイッチ36)が操作されてから、表示画面3が表札画面24に戻るまで内蔵カメラ6による録画を行う機能である。これを以下に説明すると、表示画面3のスイッチを最初に触れたとき、つまり1次画面25で呼出スイッチ26又は暗証入力スイッチ36が操作されると、マイクロコンピュータ14は内蔵カメラ6による録画を開始する。マイクロコンピュータ14はその録画データDdをRAM22に記憶し、表示画面3が表札画面24に復帰すると録画を終了する。
来訪者録画を行った際、マイクロコンピュータ14はメッセージ録音機能と同様に、例えば来訪者録画開始日時等の履歴情報Dcを室内モニタ10に送信する。室内モニタ10は、その履歴情報Dcに基づき室内モニタ10の室内画面11に録画履歴(図示略)を一覧表示する。従って、住人は帰宅した際に室内モニタ10の録画履歴を見ることで室外モニタ1にスイッチ操作があったことを認知することが可能であり、その履歴が室内モニタ10で選択実行されると、室内モニタ10はその履歴に対応した録画データDdをRAM22から取り込み、室内画面11上で録画映像を再生する。
ところで、メッセージ収録機能と来訪者録画機能との両方で内蔵カメラ6による録画が行われるが、この関連は以下の通りである。まず、3次画面29でメッセージ入力スイッチ31を操作してメッセージ収録機能を実行すると、内蔵カメラ6は録画モードが来訪者録画機能からメッセージ収録機能に切り換わり、収録画面32の終了スイッチ33が操作されるまで録画を行うモードとなる。このとき、メッセージ収録機能が動作する前までに取り込んだ録画データDdについてはRAM22から消去される。
図11は、セキュリティシステム42の概略構成を示す構成図である。住宅2は、外出中に盗難者等の第三者が住宅2に不正侵入した場合に、その旨を帰宅した住人に通知して不用意に住人を住宅2内に入らせないセキュリティシステム42を備えている。セキュリティシステム42は、住人が所有する電子キー43との間の無線通信に基づき玄関ドア34の施解錠を制御するコントローラ44と、コントローラ44の指令に基づき電気的に駆動して玄関ドア34を施錠状態又は解錠状態にする電気錠35と、同システムのメイン制御を司る異常監視装置45とを備えている。なお、コントローラ44が照合手段に相当し、異常監視装置45が判断手段、制限制御手段、設定手段及び解除手段を構成する。
コントローラ44は玄関ドア34に埋設され、電子キー43との間で信号の送受信を行うアンテナ44aを備えている。コントローラ44はアンテナ44aからリクエスト信号Sreを間欠的に出力し、リクエスト信号Sreに応答して電子キー43から発信されるID信号Sidをアンテナ44aで受信すると、そのIDコードと自身のIDコードとを比較するID照合を行い、ID照合成立を条件に電気錠35を施解錠することが可能である。また、電気錠35はコントローラ44から施錠指令を受けると、駆動モータによってデッドボルト(ともに図示略)が飛び出して施錠状態となり、コントローラ44から解錠指令を受けると駆動モータによってデッドボルトが引き込まれて解錠状態となる。
異常監視装置45は室内の壁等に取り付けられ、配線を介してコントローラ44との間で通信が可能である。異常監視装置45は押しボタン式の警戒モード設定スイッチ45aを有しており、このスイッチ45aが押された後、電子キー43を所有する住人がアンテナ44aの通信エリア外に出て電気錠35が施錠状態となると、セキュリティシステム42の作動モードを解除モードから警戒モードに設定する。異常監視装置45は、セキュリティシステム42が警戒モードのときに作動状態となり、住宅2内への不正侵入の有無を逐次監視した状態となる。一方、セキュリティシステム42が解除モードのときには、異常監視装置45が非作動状態となって作動が停止した状態となる。
また、セキュリティシステム42は、室外モニタ1の他に、住宅2内へ第三者が不正侵入したことを検出する検出センサ46と、不正侵入の現場を撮影可能な監視カメラ47とを備えている。検出センサ46は異常監視装置45との間で無線通信(電波通信)が可能であり、室外モニタ1及び監視カメラ47は配線を介して異常監視装置45に各々接続されている。なお、検出センサ46が検出手段に相当し、監視カメラ47が撮影手段に相当する。
検出センサ46は、例えば窓ガラス48の不正開閉を検出する扉開閉センサ46aや、室内へ人が入り込んだことを検出する赤外線センサ46b等があり、扉開閉センサ46aが窓ガラス48に、赤外線センサ46bが室内に各々設置されている。検出センサ46はセンサ46a,46b以外に、例えば窓ガラス48の破損を検出するガラスセンサ、室内への人の入り込みを検出する赤外線ビームセンサ、熱を検出する熱センサ等がある。検出センサ46はセンシング状態(センサがオン状態)となると、各検出センサ46の固有アドレスを付した不正侵入検出信号Saを外部に発信する。
監視カメラ47は住宅2内への第三者の不正侵入を撮影可能な位置に配置され、異常監視装置45によって駆動制御される。監視カメラ47は各検出センサ46と組をなして配置されており、本例においては扉開閉センサ46a用として屋外に設置された監視カメラ47aと、赤外線センサ46b用として室内に設置された監視カメラ47bとがある。監視カメラ47は異常監視装置45から撮影開始指令を受けると撮影を開始し、所定時間(例えば1分)の間、撮影を行って、その映像データDxを異常監視装置45に出力する。
異常監視装置45は、検出センサ46から不正侵入検出信号Saを受信すると不正侵入検出状態となり、住宅2に不正侵入があったと判断する。このとき、異常監視装置45は不正侵入検出信号Saに付された固有アドレスを参照して、不正侵入検出信号Saがどの検出センサ46から発信されたかを判断し、不正侵入検出信号Saの発信先が分かると、その検出センサ46と組をなす監視カメラ47に撮影開始指令を出力して不正侵入の現場を撮影させる。例えば異常監視装置45は、扉開閉センサ46aから不正侵入検出信号Saを受信すれば監視カメラ47aに撮影を行わせ、赤外線センサ46bから不正侵入検出信号Saを受信すれば監視カメラ47bに撮影を行わせる。
異常監視装置45は、検出センサ46から不正侵入検出信号Saを受信すると、監視カメラ47に撮影を開始させるのに同期してコントローラ44に異常発生信号Sbを出力し、住宅2へ不正侵入があったことをコントローラ44へ通知する。コントローラ44は異常発生信号Sbを入力すると、自由に電気錠35の施解錠を行えない制限状態となり、この制限状態においては電子キー43とコントローラ44との間でID照合が成立しても、施錠状態の電気錠35が解錠されない状態となる。
ここで、録画映像再生機能は、住人が帰宅した際に、監視カメラ47で撮影した録画映像を室外モニタ1で放映する機能である。これを以下に説明すると、室外モニタ1は異常監視装置45によって駆動制御され、異常監視装置45から受信する各種指令に基づき動作する。室外モニタ1は、セキュリティシステム42の作動モードに関係なく常に稼働した状態をとり、通常状態であれば表示画面3に表札4を表示している。コントローラ44は自身が制限状態で、かつ電気錠35が施錠状態のときにID照合成立を認識すると、ID照合成立信号Scを異常監視装置45に出力する。異常監視装置45は、自身が不正侵入検出状態の際にコントローラ44からID照合成立信号Scを入力すると、監視カメラ47から取り込んだ映像データDxを室外モニタ1で放映すべく、再生開始信号Sdを室外モニタ1に出力する。
異常監視装置45は再生開始信号Sdを室外モニタ1に出力することで、表札画面24(図2参照)に代えて図12に示す再生初期画面49を室外モニタ1に表示させる。再生初期画面49には、不正侵入を検出した検出センサ46の一覧が表示されている。室外モニタ1は検出センサ46の表示部50が触れられることで、室外モニタ1で放映したい録画映像が選択可能である。この表示部50が押されると、異常監視装置45はその検出センサ46の位置を同時表示した図13に示す住宅2の簡易図51を室外モニタ1に表示し、その後、選択した検出センサ46に応じた映像データDxを室外モニタ1に送り、その表示画面3に不正侵入の映像を放映させる。
また、電子キー43を所有しない住人が帰宅した場合には、室外モニタ1で暗証番号を入力して電気錠35を解錠する。このとき、異常監視装置45は室外モニタ1から解錠指令信号Xaを入力するが、自身が不正侵入検出状態であれば、電子キー43を用いた場合と同様に、再生開始信号Sdを室外モニタ1に出力する。従って、室外モニタ1には表札画面24に代えて図12に示す再生初期画面49が表示され、不正侵入の録画映像が再生可能である。
室外モニタ1は、制限状態のコントローラ44を通常状態に解除する押しボタン式の解除スイッチ1aを備えている。解除スイッチ1aが押されると、室外モニタ1は解除指令信号Seを異常監視装置45に出力する。異常監視装置45は室外モニタ1から解除指令信号Seを入力すると、コントローラ44の制限状態を解除すべきと判断して、コントローラ44に解除許可信号Sfを出力する。コントローラ44は、自身が制限状態で電気錠35が施錠状態のときに解除許可信号Sfを入力すると、その時点でID照合が成立していることを条件に電気錠35を解錠する。
次に、本例の室外モニタ1の作用について説明する。
まず、住宅2に来訪者が訪れた場合を述べる。このとき、室外モニタ1の表示画面3が来訪者によって触れられると、表示画面3には図4に示す1次画面25が表示される。そして、1次画面25の呼出スイッチ26が操作されると、表示画面3には図5に示す2次画面27が表示されるとともに、住宅2内の呼鈴が鳴らされることで来訪のあることが住宅2内の住人に通知される。呼鈴に応答して住人が室内モニタ10の受話器を持ち上げるとインターホン機能が動作し、来訪者と住人とが室外モニタ1と室内モニタ10との間で通話が可能となる。
インターホン使用時、室外モニタ1には図6に示す通話中画面28が表示され、一方の室内モニタ10には内蔵カメラ6の撮影映像が放映される。そして、通話が終了して室内モニタ10の受話器が下ろされると、室外モニタ1が表札画面24に復帰する。なお、通話中画面28から表札画面24への復帰は、室内モニタ10の受話器が下ろされたことを条件とすることに限らず、例えば室外モニタ1が通話中画面28となってから所定時間(例えば60秒)が経過したことを条件としてもよく、この場合には室外モニタ1の表示が切り換わるものの、インターホンは通話可能な状態が維持されるものとする。
1次画面25で呼出スイッチ26を操作して呼出を行っても応答がない場合には、図7に示す3次画面29が室外モニタ1に表示され、その3次画面29で再呼出スイッチ30が操作されると、室外モニタ1が再び2次画面27に切り換わって再呼出が実行される。このように再呼出を行っても住宅2内から応答がない場合には、室外モニタ1に3次画面29が再表示された状態に戻り、再呼出を繰り返し行った場合には、室外モニタ1の表示が2次画面27と3次画面29で切り換わる動作が繰り返される。
再呼出を行っても応答がない留守中の場合、メッセージを残すべく3次画面29のメッセージ入力スイッチ31が来訪者によって操作されると、メッセージ収録機能が動作し、図8に示す収録画面32が室外モニタ1に表示される。このとき、収録画面32の終了スイッチ33が操作されるまで内蔵カメラ6が録画動作を実行するとともに室外マイク7が集音動作を実行する状態となる。メッセージが来訪者から発せられると、メッセージが内蔵カメラ6及び室外マイク7で収録され、その収録データDbがRAM22に記憶される。ここで、メッセージ収録の終了は、収録画面32の終了スイッチ33の操作を条件とすることに限らず、例えばメッセージ収録を強制終了すべく所定時間(例えば60秒)が経過したことを条件としてもよい。メッセージ収録機能が終了すると、室外モニタ1の表示が表札画面24に復帰する。
室外モニタ1でメッセージが収録されると、室内モニタ10にはメッセージ収録履歴が表示される。従って、帰宅した住人は室内モニタ10の履歴表示によって来訪者のあったことを認識可能となり、室内モニタ10のメッセージ収録履歴を選択実行することでメッセージを確認することが可能である。室内モニタ10でのメッセージ再生は、室内モニタ10のタッチパネル操作に基づきメッセージ収録履歴の選択実行が行われ、その選択実行されたものに対応した収録データDbをRAM22から取り込み、それを再生することで行われる。
室外モニタ1は、来訪者等が表示画面3上のスイッチを最初に触れた際に来訪者録画機能の動作を開始し、内蔵カメラ6で来訪者を録画する。この来訪者録画機能は、上述したメッセージ収録機能とは別機能であり、室外モニタ1でメッセージ収録を行わない来訪者を録画するための機能である。来訪者録画機能を設けておけば、メッセージ収録を行わなかった来訪者、例えば室外モニタ1を悪戯目的で操作した操作者についても録画することが可能となり、室外モニタ1の不正操作防止等に効果がある。
室外モニタ1のスイッチを最初に触れた際、つまり1次画面25で呼出スイッチ26又は暗証入力スイッチ36が操作されると、内蔵カメラ6による録画が開始される。この録画は室外モニタ1の表示画面3が表札画面24に戻るまで行われ、この録画データDdがRAM22に記憶される。来訪者録画機能で内蔵カメラ6により録画が行われると、室内モニタ10には録画履歴が表示される。従って、帰宅した住人は室内モニタ10の履歴表示によって室外モニタ1にスイッチ操作があったことを認識可能となり、室内モニタ10の録画履歴を選択実行することで録画映像を確認可能である。なお、録画履歴の再生はメッセージ履歴の再生の場合と同様である。
続いて、住人が住宅2に帰宅した場合を述べる。全住人が外出して住宅2を留守にするとき、住人が異常監視装置45の警戒モード設定スイッチ45aを押し、セキュリティシステム42を作動スタンバイ状態とする。スイッチ操作後に玄関ドア34を開閉操作して住人が外出し、電子キー43を有した住人がアンテナ44aの通信エリア外に出て電気錠35が施錠状態となると、図14に示すように異常監視装置45はセキュリティシステム42を警戒モードに設定し、住宅2への第三者の不正侵入を監視する。この状態では、異常監視装置45が検出センサ46からの信号を受信可能な状態となるとともに、監視カメラ47が作動スタンバイ状態となる。
ここで、セキュリティシステム42が不正侵入を検出していない状態で、電子キー43を所有した住人が帰宅したとする。この場合、その住人がアンテナ44aの通信エリア内に入り込むと、コントローラ44は電子キー43との間でID照合を行う。ここで、コントローラ44は通常状態(即ち、非制限状態)であるので、コントローラ44と電子キー43との間でID照合が成立すれば、電気錠35が解錠される。従って、玄関ドア34が解錠状態となり、住人は通常通り玄関ドア34を開けて住宅2内に入室することが可能となる。
また、セキュリティシステム42が不正侵入を検出していない状態で、電子キー43を所有していない住人が帰宅したとする。この場合、住人は玄関先の室外モニタ1を表示操作し、暗証番号を入力すべく表示画面3に図9に示すテンキー画面37を表示する。暗証番号が住人によってテンキー画面37で入力された後に決定スイッチ39が操作されると、入力暗証番号が正しいか否かがマイクロコンピュータ14によって判断される。
住人であれば正しい暗証番号を知っているはずであるから、入力暗証番号は正しくなるはずであり、入力暗証番号が室外モニタ1側のそれと一致した場合、解錠指令信号Xaが室外モニタ1から異常監視装置45に出力される。異常監視装置45が解錠指令信号Xaを入力すると、それに応答して解除許可信号Sfが異常監視装置45からコントローラ44に出力される。コントローラ44は解除許可信号Sfを入力すると、電気錠35を解錠する。従って、玄関ドア34が解錠状態となり、住人は玄関ドア34を開けて住宅2内に入室することが可能となる。コントローラ44は電気錠35の解錠が完了すると、解錠が済んだ旨を示す解錠完了信号Sg(図11参照)を異常監視装置45に出力する。異常監視装置45は解錠完了信号Sgを入力すると、それに基づき警戒モードを解除し、セキュリティシステム42の作動モードを解除モードに切り換える。
一方、セキュリティシステム42が警戒モードの際、盗難者が住宅2への不正侵入を試みたとする。盗難者が窓ガラス48を不正に開けて扉開閉センサ46aがこれを検出したとすると、図14に示すように扉開閉センサ46aが不正侵入検出信号Saを発信する。また、盗難者が住宅2内へ上がり込んで赤外線センサ46bがこれを検出すると、赤外線センサ46bも不正侵入検出信号Saを発信する。なお、本例は扉開閉センサ46a及び赤外線センサ46bの両方がセンシング状態となり、不正侵入検出信号Saを発信している。
異常監視装置45は、不正侵入検出信号Saを受信すると不正侵入検出状態となり、住宅2内に盗難者が不正侵入したと判断して監視カメラ47に撮影開始指令を出力し、監視カメラ47に侵入現場を撮影させる。そして、異常監視装置45は監視カメラ47が撮影した映像データDx取り込み、それを内部のRAMに保存する。なお、本例は扉開閉センサ46a及び赤外線センサ46bの両方で不正侵入を検出しているので、異常監視装置45は監視カメラ47a,47bの両方に撮影開始指令を出力し、2つの監視カメラ47a,47bで不正侵入現場を撮影させる。
異常監視装置45は不正侵入検出信号Saを受信すると、監視カメラ47での侵入現場撮影に同期して、コントローラ44に異常発生信号Sbを出力する。コントローラ44は異常発生信号Sbを入力すると、住宅2内に盗難者が不正侵入したと判断して、電気錠35を自由に施解錠できない制限状態となる。この制限状態では、電気錠35を施錠状態にして外出した後に、電子キー43を所有した住人が帰宅して電子キー43とコントローラ44との間でID照合が成立したとしても、コントローラ44は電気錠35を施錠状態のまま維持し、解錠を行わない状態となる。
ここで、セキュリティシステム42が不正侵入を検出した後に、電子キー43を所有した住人が帰宅した場合、電子キー43を所有した住人がアンテナ44aの通信エリア内に入り込むと、コントローラ44は電子キー43との間でID照合を行う。ここで、コントローラ44は制限状態となっているので、コントローラ44と電子キー43との間でID照合が成立しても、電気錠35は解錠されない。従って、住人は住宅2内に入れず、しかも電気錠35が施錠されるはずにも拘らず解錠されないことから、住人は住宅2に盗難者が入ったと分かり、住宅2内へ不用意に入らなくなる。
コントローラ44は制限状態でID照合が成立したとき、施錠状態の電気錠35の解錠を許可しないとともに、異常監視装置45にID照合成立信号Scを出力する。異常監視装置45は不正侵入検出状態でID照合成立信号Scを入力すると、再生開始信号Sdを室外モニタ1に出力する。室外モニタ1は、この再生開始信号Sdを入力すると録画映像再生機能が動作した状態となり、表札画面24に代えて再生初期画面49(図12参照)を室外モニタ1に表示する。本例のように扉開閉センサ46a及び赤外線センサ46bの両方で不正侵入を検出した場合には、これら2つのセンサ名が再生初期画面49上に表示される。
そして、室外モニタ1に表示された各検出センサ46の表示部50のうち、放映したい映像の表示部50を住人がタッチ操作すると、室外モニタ1で再生映像が選択される。すると、その検出センサ46が住宅2の何処にあるかを示す簡易図51(図13参照)が室外モニタ1に再生され、この後、その検出センサ46と組をなす監視カメラ47で撮影した映像が室外モニタ1で再生される。従って、室外モニタ1で放映される映像を見ることで、住人は検出センサ46の反応原因が何であるかを確認可能となり、住宅2のどの場所からどのように不正侵入されたかを認識することが可能となる。
一方、検出センサ46が反応して監視カメラ47での撮影が行われても、例えばボール等が窓ガラス48に当たり、その揺れが原因で扉開閉センサ46aが反応したりするように、住宅2への不正侵入を原因とせずにセキュリティシステム42が作動する場合がある。この場合、帰宅した住人が室外モニタ1の再生映像を見れば、不正侵入が原因ではなく電気錠35が制限状態となっていることが分かるので、住人は室外モニタ1を確認して住宅2に異常がないと判断すれば、室外モニタ1の解除スイッチ1aを押す。
すると、室外モニタ1は解除指令信号Seを異常監視装置45に出力し、異常監視装置45は室外モニタ1から解除指令信号Seを入力すると、セキュリティシステム42の作動モードを解除モードに切り換えるとともに、コントローラ44に解除許可信号Sfを出力する。コントローラ44は、自身が制限状態で電気錠35が施錠状態のときに解除許可信号Sfを入力すると、その時点で電子キー43との間でID照合が成立しているか否かを判断し、ID照合が成立していれば電気錠35を解錠する。従って、住人は住宅2内の安全を確認した後に電気錠35錠して住宅2に入るので、住宅2内の安全を確認した上で住宅2内に入ることが可能となる。
また、セキュリティシステム42が不正侵入を検出した後に、電子キー43を所有していない住人が帰宅した場合、住人は玄関先の室外モニタ1を表示操作し、電気錠35を解錠するために暗証番号を入力すべく、表示画面3に図9に示すテンキー画面37を表示する。暗証番号が住人によってテンキー画面37で入力された後に決定スイッチ39が操作されると、入力暗証番号が正しいか否かがマイクロコンピュータ14によって判断される。
暗証番号入力者が住人であれば暗証番号は正しくなるはずであり、入力暗証番号が室外モニタ1側のそれと一致した場合、解錠指令信号Xaが室外モニタ1から異常監視装置45に出力される。異常監視装置45が解錠指令信号Xaを入力すると、それに応答して解除許可信号Sfが異常監視装置45からコントローラ44に出力される。ここで、コントローラ44は制限状態となっている場合であれば、解除許可信号Sfを入力しても電気錠35を解錠しない。従って、住人は住宅2内に入れず、しかも電気錠35が解錠されるにも拘らず解錠されないことから、住人は住宅2に盗難者が入ったと分かり、住宅2内へ不用意に入らなくなる。
さらに、異常監視装置45は解錠指令信号Xaを入力した際、不正侵入検出状態であれば電子キー43を用いたときと同様に再生開始信号Sdを室外モニタ1に出力し、表札画面24に代えて再生初期画面49を室外モニタ1に表示させる。そして、電子キー43を用いたときと同様に、再生したい録画映像が室外モニタ1で選択実行されると、その録画映像が室外モニタ1で再生される。従って、住人は室外モニタ1で暗証番号入力操作を行って入室する場合にも、住宅2のどの場所からどのように不正侵入が生じたかを確認することが可能である。
そして、録画映像確認後、住宅2内に異常がないと判断されれば、住人によって解除スイッチ1aが押される。すると、異常監視装置45は室外モニタ1から解除指令信号Seを入力し、これによりセキュリティシステム42の作動モードを解除モードに切り換えるとともに、コントローラ44に解除許可信号Sfを出力して電気錠35を解錠させる。従って、住人は暗証番号入力操作により住宅2内に入る場合であっても、室外モニタ1で監視カメラ47の録画映像を確認した後に電気錠35を解錠して住宅2内に入ることになり、住宅2内の安全を確認した上で住宅2内に入ることが可能となる。
本例では、通常状態において表札4として使用される室外モニタ1が、インターホン機能、メッセージ収録機能、暗証番号入力機能、来訪者録画機能及び録画映像再生機能等の各種機能用のモニタとして共用される。従って、室外モニタ1が多機能化に使用されるので、各機能ごとにモニタを用意する場合に比べてモニタ数を少なく抑えることが可能となり、玄関周り(玄関ドア4周り)のシステム構成の簡素化、モニタ配線の配線作業の簡素化、モニタに要するコスト低減化等の各効果が得られる。
上記実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)室外モニタ1が表札表示機能、インターホン機能、メッセージ収録機能、暗証番号入力機能、来訪者録画機能及び録画映像再生機能等の各種機能用のモニタとして共用される。従って、室外モニタ1が多機能化することになり、各機能ごとにモニタを用意する場合に比べてモニタ数を少なく抑えることができ、玄関周り(玄関ドア4周り)のシステム構成の簡素化、モニタ配線の配線作業の簡素化、モニタに要するコスト低減化等の各効果を得ることができる。
(2)室外モニタ1をインターホンとして使用した場合、室外モニタ1の表示画面3には通話中画面28が表示されるので、来訪者はインターホンによる通話が実行可能な状態であることを認識することができる。また、室外モニタ1でメッセージ収録機能を実行した場合にも、表示画面3に収録画面32が表示されるので、来訪者はメッセージ収録中であることを認識することができる。
(3)室外モニタ1をインターホンとして使用した場合、インターホン通話が終了した際に室外モニタ1の表示画面3が表札画面24に復帰するので、来訪者はインターホンが終了したことを認識することができる。
(4)室外モニタ1に来訪者録画機能を搭載したので、室外モニタ1のスイッチを最初に触れた時点から内蔵カメラ6による録画が行われる。従って、住人は室外モニタ1を操作した人を録画映像で確認することができ、悪戯目的等で室外モニタ1を操作した人物を特定することができる。また、来訪者録画機能の録画は室外モニタ1の表示画面3が表札画面24に戻った時点で終了する。従って、表示画面3が表札画面24に戻れば、その時点では室外モニタ1の前から人が居ない確率が高いことから、内蔵カメラ6による録画を好適なタイミングで終了することができる。
(5)室外モニタ1で暗証番号入力機能を実行したとき、暗証番号が正しくないと、その旨を示す認証結果画面41が室外モニタ1に表示されるので、暗証番号が間違っていることを認識することができる。また、暗証番号の入力間違いが所定回数続くと、室外モニタ1の表示画面3が表札画面24に強制的に戻り、所定時間の間、表示画面3が表札画面24から遷移できない状態となる。従って、暗証番号を何度も間違えるのは不正侵入者が操作した可能性が高く、何度も暗証番号入力間違いをした際に表札画面24から他の画面へ遷移できないようにすれば、暗証番号入力自体を禁止することになり、高いセキュリティ性を確保できる。
(6)セキュリティシステム42が住宅2への不正侵入を検出した際には、施錠状態の電気錠35の解錠に制限をかけ、電子キー43のID照合が成立しても電気錠35が解錠されない状態となる。従って、住人が玄関ドア34を開けることができない状態となり、盗難者等の第三者が居る可能性のある住宅2内へ住人を不用意に入れずに済み、住人のセキュリティ性を確保することができる。また、セキュリティシステム42が不正侵入を検出したときに監視カメラ47で撮影した映像を、住人が帰宅したときに室外モニタ1で放映するので、不正侵入がどの場所でどのように行われたかを確認することができ、その後の盗難対処も迅速かつ正確に行うことができる。
(7)セキュリティシステム42が不正侵入を検出した場合には、電気錠35の解錠制限と、室外モニタ1での不正侵入現場の放映との両方を行うので、住宅2内に盗難者等がいる旨をより確実に住人に通知することができる。
(8)各検出センサ46と組をなすように監視カメラ47を設置し、複数の検出センサ46が不正侵入を検出した場合には、各検出センサ46に応じた不正侵入現場の映像を室外モニタ1で各々放映可能である。従って、住宅2の広範囲で不正侵入を監視することができ、セキュリティシステム42のセキュリティ性を高めることができる。
(9)複数の検出センサ46が不正侵入を検出し、複数の監視カメラ47で不正侵入現場を撮影した場合、室外モニタ1をタッチパネル操作することで、室外モニタ1で放映する映像を選択可能としたので、室外モニタ1で放映する映像を住人は自由に選択することができる。
(10)異常監視装置45の警戒モード設定スイッチ45aが押されると、セキュリティシステム42が解除モードから警戒モードに設定され、住宅2内への不正侵入を監視した状態となる。従って、住宅2内に住人が居る通常では、セキュリティシステム42の作動モードを解除モードにしておけば、謝って住人を盗難者として検出してしまうような状況が生じ難くなり、システムとして使い勝手がよくなる。
(11)施錠状態の電気錠35が制限状態となっているとき、室外モニタ1の解除スイッチ1aが押されると、電子キー43のID照合成立を条件に電気錠35が解錠され、セキュリティシステム42が解除モードに戻る。従って、住人自らがセキュリティシステム42をリセットすることができ、システムとして汎用性が高いものとなる。
なお、上記実施形態は前記構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ 表札機能を有する室外モニタ1は、インターホン機能、メッセージ収録機能、暗証番号入力機能、来訪者録画機能及び録画映像再生機能の全機能を有する必要はなく、これら機能のうち少なくとも1機能を共用していればよい。
・ 室外モニタ1をインターホンとして使用した場合、室外モニタ1には「通話中」という通話中画面28が表示されることに限定されない。例えば、室内に撮影カメラを設置し、インターホン動作中にそのカメラで撮影する映像を室外モニタ1に流してもよい。
・ メッセージ収録機能は映像と音声との両方を収録することに限らず、例えば音声のみ収録してもよい。
・ メッセージ収録機能で収録したメッセージは、室内モニタ10で再生することに限らず、例えば室外モニタ1で再生してもよい。
・ 来訪者録画機能は、室外モニタ1で最初にスイッチ操作が行われてから録画を開始することに限定されず、例えば表札画面24に触れて室外モニタ1を1次画面25に切り換えた際に録画を開始してもよい。また、来訪者録画機能は録画のみを行うことに限定されず、録画と音声との両方を収録してもよい。
・ 来訪者録画機能で収録した映像は、室内モニタ10で再生することに限らず、例えば室外モニタ1で再生してもよい。
・ 暗証番号入力機能で暗証番号入力により動作させる機器は、玄関ドア34の電気錠35に限らず、例えば玄関の門の電気錠、住宅2に隣接する車庫のシャッターのスイッチ等の他の機器でもよい。
・ 暗証番号は数字に限らず、例えば文字や記号を用いてもよい。
・ 不正侵入とみなし得る検出センサ46の検出順を異常監視装置45のROM(記憶手段)に記憶しておき、検出センサ46の検出順がその順序となったときに、不正侵入が発生したと異常監視装置45が判断する構成としてもよい。例えば実施形態の場合であれば、扉開閉センサ46a、赤外線センサ46bの順でセンサが反応したときに、不正侵入が発生したと判断されてもよい。
・ 不正侵入の通知は、室外モニタ1で録画映像を再生することに限らず、例えば室外スピーカ8で行ってもよい。このとき、反応した検出センサ46に応じて通知音を変える必要があり、例えば扉開閉センサ46aで不正侵入を検出すれば「ピー」という通知音が鳴り、赤外線センサ46bで不正侵入を検出すれば「ピッ」という通知音が鳴るようにする。
・ セキュリティシステム42の警戒モードへの設定は、警戒モード設定スイッチ45aのスイッチ操作を条件とすることに限定されない。例えば、住人全てに電子キー43を持たせ、コントローラ44が電子キー43と間の無線通信に基づき、全住人が外出したと判断したときに、セキュリティシステム42を警戒モードに設定してもよい。
・ 電子キー43は玄関ドア34に近づくと自動で施錠又は解錠が行われるキーに限らず、例えばキー本体に施錠ボタン及び解錠ボタンを設け、各ボタンを押して扉の施錠又は解錠を行う電波キーでもよい。また、電子キー43にトランスポンダを搭載し、このトランスポンダを用いた通信形式を採用してもよい。
・ コントローラ44の制限状態は、室外モニタ1の解除スイッチ1aをスイッチ操作することで解除される構成に限らない。例えば、住人が帰宅して電子キー43とコントローラ44との間でID照合が成立した時点でタイマがセットされ、タイマがタイムアップしたときに制限状態が解除される構成としてもよい。
・ 検出センサ46は無線通信により異常監視装置45と通信することに限らず、有線でもよい。
・ 検出センサ46と監視カメラ47は各1つずつで組をなすことに限らず、例えば検出センサ46が2つに対し監視カメラ47が1つの組み合わせでもよい。
・ 解除スイッチ1aが押されるとコントローラ44の制限状態が解除されるだけに限らず、室外モニタ1の放映途中で解除スイッチ1aが押されると、室外モニタ1の映像が途中停止するようにしてもよい。
・ 室外モニタ1はタッチパネル式に限らず、操作ボタンにより各種機能を実行するボタン式でもよい。この場合、操作ボタンとしては、インターホン機能用のボタン、メッセージ収録機能用のボタン、暗証番号入力機能用のテンキーボタン及び決定ボタン、録画映像再生機能用のボタン等が挙げられる。また、室外モニタ1はタッチパネルと操作ボタンとを併用するものでもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1)本発明において、前記表示制御手段は、前記インターホンが作動状態の間、当該前記インターホンが作動状態である旨を前記表示データに基づき前記表示手段に表示する。
(2)前記技術的思想(1)において、前記制御手段は、前記インターホン機能の動作が終了した際、又は前記表示手段に操作が所定時間の間で加えられていないと判断した際、その旨を通知する指令を前記表示制御手段に送り、前記表示制御手段は、前記指令を受けると前記表示手段の画面を前記表札に復帰させる。
(3)本発明において、前記表示制御手段は、前記収録機構が作動状態の間、当該収録機構が作動状態である旨を前記表示データに基づき前記表示手段に表示する。
(4)本発明又は前記技術的思想(3)において、前記制御手段は、メッセージ収録を中止する画面操作が前記表示手段でなされると、前記収録機構による収録を停止するとともに、その旨を通知する指令を前記表示制御手段に送り、前記表示制御手段は、前記指令を受けると前記表示手段の画面を前記表札に復帰させる。
(5)本発明において、前記制御手段は、前記表示手段の画面が前記表札に戻った際に、前記収録機構による収録を停止する。
(6)本発明において、前記表示制御手段は、前記暗証番号が正しくないと前記認証手段が判断した際、前記認証番号が正しくない旨を前記表示手段に表示させる。
(7)本発明又は前記技術的思想(6)において、前記表示制御手段は、前記暗証番号の入力間違いが所定回数続くと、前記表示手段の画面を強制的に前記表札に復帰させ、所定時間の間、その画面から他の画面へ遷移が不可能な状態にする。
(8)本発明において、前記照合手段による識別照合成立を条件に前記電気錠の解錠動作が許可状態となっても、前記判断手段が不正侵入有りと判断していれば、前記解錠動作を制限する制限制御手段を備えた。
(9)本発明又は前記技術的思想(8)において、前記表示制御手段が前記表示手段で不正侵入の映像を放映する際に、複数の前記検出手段で不正侵入を検出していれば、その中から放映すべきものを選択操作することが可能な選択手段を備えた。
(10)本発明及び前記技術的思想(8),(9)のいずれかにおいて、不正侵入検出を行うセキュリティシステムの作動モードを、不正侵入監視状態である警戒モードに設定する設定手段を備え、前記判断手段は、前記作動モードが前記警戒モードに設定されたことを条件に、前記検出手段の検出信号に基づき不正侵入の有無を判断する。
(11)本発明及び前記技術的思想(8)〜(10)のいずれかにおいて、前記住人による操作に基づき、前記表示手段による不正侵入映像を停止することで、不正侵入を監視しない解除モードに前記作動モードを設定変更する解除手段を備えた。
(12)本発明において、住宅の屋外に設置された表示手段と、記憶手段に格納した表示データに基づき前記表示手段に表札を表示させる表示制御手段とを備えた表札表示装置において、前記表札に代えて前記表示手段の画面に表示された暗証番号入力画面に暗証番号が入力された際、その暗証番号の認証を行う認証手段と、前記暗証番号が正しいと前記認証手段が判断した際に、前記住宅に設置された機器の動作を許可又は開始する制御手段とを備えたことを特徴とする表札表示装置。この発明によれば、表札表示装置が暗証番号入力機能を兼ね備え、表札に代えて表示手段の画面に表示された暗証番号入力画面に暗証番号が入力された際、その暗証番号が正しいか否かが認証手段によって認証される。そして、暗証番号が正しいと認証手段が判断すると、制御手段は住宅に設置された機器の動作を許可又は開始する。従って、例えば表示手段と暗証番号入力機能とが各々独立した装置として存在すると、その分だけ装置の取り付けやメンテナンス等が煩雑になるが、表札表示装置が暗証番号入力機能を兼ねていれば、その共用化に伴い複数の機能を1つの装置に搭載することが可能となり、扉周りのシステム構成が簡素化する。
(12)前記技術的思想(11)において、前記表示制御手段は、前記暗証番号が正しくないと前記認証手段が判断した際、前記暗証番号が正しくない旨を前記表示手段に表示させる。
(13)前記技術的思想(11)又は(12)において、前記表示制御手段は、前記暗証番号の入力間違いが所定回数続くと、前記表示手段の画面を強制的に前記表札に復帰させ、所定時間の間、その画面から他の画面への遷移が不可能な状態にする。
(14)前記技術的思想(11)〜(13)のいずれかにおいて、前記暗証番号入力により動作させる機器は、前記住宅の玄関ドアである。
(15)前記技術的思想(11)〜(14)のいずれかにおいて、前記暗証番号入力により動作させる機器は、前記住宅における車庫のシャッターのスイッチである。