JP5064161B2 - 電子制御ユニット - Google Patents

電子制御ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP5064161B2
JP5064161B2 JP2007243796A JP2007243796A JP5064161B2 JP 5064161 B2 JP5064161 B2 JP 5064161B2 JP 2007243796 A JP2007243796 A JP 2007243796A JP 2007243796 A JP2007243796 A JP 2007243796A JP 5064161 B2 JP5064161 B2 JP 5064161B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
counter
bus
transmission
message
dominant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007243796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009077126A (ja
Inventor
芳一 礒山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2007243796A priority Critical patent/JP5064161B2/ja
Publication of JP2009077126A publication Critical patent/JP2009077126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5064161B2 publication Critical patent/JP5064161B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

本発明は、車載用の電子制御ユニットに関し、詳しくは車載用通信システムに接続されている電子制御ユニットが、他の電子制御ユニットとメッセージを送受信する際の伝送速度を検知するものである。
従来、車両には、車載機器を制御する電子制御ユニット(Electronic Control Unit:以下、ECUと称す)を多重通信用バスを介して接続してネットワークを構築し、ECU間でメッセージを送受信する車載用通信システムが採用されている。前記車載用通信システムでは、予め伝送速度(ビット・レート)が定められており、同一のバスに接続された全てのECUは該伝送速度に基づいてメッセージの送受信を行っている。
車載用通信システムの伝送速度は、車種の違いや車載用通信システムの用途などにより異なっている。通常、ECUは、接続される車載用通信システムの伝送速度に合わせて製造されており、対応する伝送速度と異なる伝送速度の通信システムに接続した場合には、該ECUは動作することができない。
しかし、車載用通信システムには、車種の違い等によって伝送速度が異なっていても同じ機能を備えたECUが接続される場合がある。この場合、同じ機能であるにも関わらず、各伝送速度に対応したECUを製造しなければならないため、ECUの品番が増えて管理が煩雑になる。
このため、ECUに通信システムの伝送速度を検出する機能を持たせることが望まれている。ECUが該伝送速度に対応するよう自ECU内を自動設定することで、同じ機能を備えたECUを車載用通信システムの伝送速度によらず共用化することができる。
そこで、ECUが通信システムの伝送速度を検出する種々の方法が提案されている。特表2004−538687号公報(特許文献1)においては、機器が送信するデータの最初のフレームに伝送速度検出用の複数ビットのデータ値を格納しており、受信側の機器は該データ値を受信する際に、受信にかかる時間を測定し伝送速度を決定している。
また、特開平11−41323号公報(特許文献2)では、通信端末は予め登録された複数の伝送速度で順に相手装置に伝送速度の設定要求信号を送信している。相手装置から設定応答信号を受信した場合には、このとき設定されている伝送速度で相手装置とその後の通信を開始している。相手装置から設定応答信号がない場合には、相手装置から設定応答信号を受信するまで伝送速度を変えて設定要求信号を送信する。
しかし、特許文献1においては、機器が送信するデータに伝送速度検出用のデータ値を追加しなければならず、送信機器内での処理が増加すると共に機器間で送受信されるデータ量が多くなるという問題がある。
また、特許文献2においては、通信端末は伝送速度を検知するためだけに用いる設定要求信号を伝送速度が判別するまでに数多く送信することになり、バスの通信負荷を増大させるという問題がある。また、相手装置から設定応答信号がない設定要求は全て通信システムのエラーとなるという問題がある。
特表2004−538687号公報 特開平11−41323号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、電子制御ユニットが、新たなデータを追加したり不要なデータを送信することなしに、他の電子制御ユニットからメッセージを受信するだけで伝送速度を検出することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、複数の他の電子制御ユニットが接続されているCAN通信用のバスに追加接続される電子制御ユニットであって、
前記他の電子制御ユニットから前記バスを介してメッセージを受信する受信部と、
受信したメッセージのドミナントあるいは/およびレセッシブを、前記CAN通信で予め規定した複数種の伝送速度のうち最も早い伝送速度の1ビットのドミナントあるいは/およびレセッシブが連続する回数として検出するカウンタ部と、
前記予め規定した複数種の伝送速度において1ビットから最大5ビットまで連続した前記ドミナントあるいは/およびレセッシブの回数を複数の固有値として記憶している記憶部と、
前記記憶部で記憶された固有値の中から、前記カウンタ部で検出されたドミナントあるいは/およびレセッシブの回数と一致した固有値を求め、該固有値から前記CAN通信用のバスの伝送速度を判定する判定部と、
前記判定部で判定したバスの伝送速度でメッセージを送信する送信部と、
を備えていることを特徴とするCAN通信用バスに接続される電子制御ユニットを提供している。
具体的には、前記複数種の伝送速度は125kbps、250kbps、500kbps、1Mbpsであり、
前記カウンタ部は、受信したメッセージのドミナントあるいは/およびレセッシブを、1Mbpsの伝送速度の1ビットのドミナントあるいは/およびレセッシブが連続する回数として検出している。
本発明のECUは、CANバスを介して複数のECUが接続された車載用通信システムに新たに接続された場合に、他のECUとメッセージを送受信するための伝送速度を判別している。一般的に、CANプロトコルで用いられる伝送速度は125kbps(bits per second)、250kbps、500kbps、1Mbpsであるため、本発明のECUには、該4つの伝送速度が予め記憶されている。本発明のECUは、CANバスを介して他のECUから受信するメッセージを用いて、CANバスの伝送速度を判別する。
ECUがCANバスを介して他のECUからメッセージを受信する際、具体的には、メッセージを送信するECUは、CANバスのレベルをドミナントまたはレセッシブに変化させており、受信するECUは該CANバスのレベルを検知することでメッセージを受信している。CANバスのレベルが変化する最小単位は1ビットである。
1ビットの周期は伝送速度によって異なっており、例えば伝送速度が1Mbpsの場合は1μsec、伝送速度が125kbpsの場合は8μsecである。
カウンタは、予め定めた複数の伝送速度のうち最も早い伝送速度である1Mbpsの1ビットの周期、即ち1μsec毎にCANバスのレベルを検知し、同じレベルが連続する回数をカウントしている
また、CANプロトコルにおいては、同じレベルのビットは6ビット以上連続せず、また、CANバスのレベルの変化の最小単位は1ビットであるため、カウンタが各伝送速度において同じレベルが連続する回数をカウントしたときに、各伝送速度におけるカウンタ値の取りうる値には制約がある。例えば、伝送速度が125kbpsの場合、カウンタ値は1ビットのみ同じレベルが連続した場合は8、2ビット同じ値が連続した場合は16であり、6ビット以上連続しないため、8、16、24、32、40のいずれかの値をとる。即ち、各伝送速度において、カウンタ値は、CANバスが1ビットのみ同じレベルが連続した場合にカウンタが取りうる値の1倍から5倍の値となる。
このとき、各伝送速度におけるカウンタ値には、各伝送速度でのみ取りうる固有の値が存在する。
そこで、各伝送速度で取りうる固有の値をあらかじめテーブルとして記憶しておき、カウンタがCANバスに同じレベルが連続する回数をカウントし、判別部が該カウンタ値とテーブルの固有値を比較する。該カウンタ値と固有値が一致した場合には、該固有値を取る伝送速度を、CANバスの伝送速度であると判別することができる。
このように、本発明のECUは、他のECUから受信するメッセージによって変動するCANバスのレベルを検知し、同じレベルが連続する回数をカウントすることでCANバスの伝送速度を検知している。このため、ECUは、ECU間で通常送受信されるメッセージを受信するだけで伝送速度を検知することができ、従来技術のようにメッセージに新たなデータを追加したり、伝送速度検知のためだけにメッセージを送信する必要がない。
従って、本発明のECUを通信システムに新たに接続した場合、ECUはCANバスの伝送速度を他のECUから受信するメッセージによって判別し、送信部は以後のメッセージの送信を判別した伝送速度で行うことができる。このため、同じ機能を備えるECUを伝送速度毎に製造する必要がなく、伝送速度が異なる通信システムに接続される該ECUを共用化することができる。
前記記憶部は、前記カウンタ部で計測されるカウンタ値のうち最小値を記憶する領域を備えると共に、前記テーブルには前記複数の伝送速度毎にCANバスが1ビットのドミナントである場合に前記カウンタ部が取る値を予め記憶しており、
前記電子制御ユニットが1つのメッセージの受信を開始してから終了するまでの時間内に、前記判別部が前記伝送速度を判別できない場合には、
前記判別部は、前記記憶部で記憶したカウンタ値の最小値と、前記テーブルの値を比較して、一致した場合の伝送速度を前記CAN通信用のバスの伝送速度と判別することが好ましい。
ECUのカウンタ値が固有値となることがない場合には、メッセージには必ず1ビットのドミナントが発生することを利用し、伝送速度の判別を行う。
メッセージのフォーマットはCANプロトコルにより定められており、必ず1ビットのドミナントが表れるACKスロットが存在する。即ち、ECUはメッセージを最後まで受信すると、必ず1ビットのACKスロットを受信している。
また、CANバスのレベルは1ビットの間は常に同じレベルであるため、CANバスのレベルが1ビットのみ同じレベルであった場合のカウンタ値は、各伝送速度におけるカウンタ値の最小値となる。この値を予めテーブルに備えている。
さらに、カウンタで計測されるカウンタ値のうち、最小値を記憶する領域を記憶部に備えている。ACKスロットを受信したときのカウンタのカウンタ値は、ECUがメッセージの受信を開始してから終了するまでの間にカウンタが取るカウンタ値の最小値となり、記憶部に記憶される。
ECUがメッセージの受信を開始してから終了するまでの時間内に、判別部が前記伝送速度を判別できない場合には、記憶部に記憶された最小値と、テーブルに記憶された各伝送速度におけるカウンタ値の最小値とを比較し、一致したときの伝送速度を、ECUが接続された通信システムのCANバスの伝送速度と判別する。
このように、メッセージには必ず1ビットのドミナントが発生することを利用し、カウンタのカウンタ値のうち1ビットのドミナントを受信したときに記憶部に記憶された最小値と、テーブルに記憶された各伝送速度におけるカウンタ値の最小値とを比較することで、通信システムのCANバスの伝送速度を判別することができる。
前述したように、本発明の電子制御ユニットによれば、他のECUから受信するメッセージによって変動するCANバスのレベルを検知し、同じレベルが連続する回数をカウントすることで、CANバスの伝送速度を検知することができる。
このため、ECUは、ECU間で通常送受信されるメッセージを受信するだけで伝送速度を検知することができ、従来技術のようにメッセージに新たなデータを追加したり、伝送速度検のためだけにメッセージを送信する必要がない。
さらに、伝送速度が異なる通信システムに接続されるECUのうち、同じ機能を備えるECUを伝送速度毎に製造する必要がなく、共用化することができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図7は本発明の第1実施形態を示す。
本発明の電子制御ユニット(ECU)10は、CANバス30(以下、バスと称す)を介して他の複数のECU10と接続して車載用通信システム40となるネットワークを形成し、他のECU10とメッセージMの送受信を行うものである。通信プロトコルはCAN(Controller Area Network)である。
本実施形態では、1つのバス30に2つのECU10B,10Cが接続された車載用通信システムにECU10Aが新たに接続されたものとしている。一般的にCANプロトコルで用いられる伝送速度は125kbps、250kbps、500kbps、1Mbpsのいずれかであるため、ECU10Aは、該伝送速度のなかから、他のECU10とメッセージMの送受信を行うために適切な伝送速度を選択している。
図1に示すように、ECU10Aは、受信部及び送信部を構成する送受信部11と、判別部を構成する制御部12と、記憶部13と、カウンタ14からなる。
送受信部11は制御部12と接続しており、バス30を介して他のECU10B,10CとメッセージMを送受信する。他のECU10B,10CがメッセージMを送信すると、バス30のレベルがドミナントまたはレセッシブに変化するので、送受信部11は該バス30のレベルを検知することでメッセージMを受信する。送受信部11が他のECU10B,10CにメッセージMを送受信する場合は、送受信部11がバス30のレベルを変化させる。
カウンタ14はドミナントカウンタ14Aおよびレセッシブカウンタ14Bからなり、ドミナントカウンタ14Aおよびレセッシブカウンタ14Bは送受信部11と接続すると共に制御部12と接続している。ドミナントカウンタ14Aは、送受信部11が検知しているバス30のレベルのうち、ドミナントレベルが連続する回数を所定周期でカウントしており、レセッシブカウンタ14Bはレセッシブレベルが連続する回数を所定周期でカウントしている。所定周期は、予め定められた複数の伝送速度のうち最も早い伝送速度の1ビット周期であり、本実施形態では1Mbpsの伝送速度の1ビット周期である1μsecである。また、カウント値を制御部12に送信している。
記憶部13は制御部12と接続しており、テーブルTを記憶している。テーブルTには、図4に示すように、125kbps、250kbps、500kbps、1Mbpsの伝送速度毎にカウンタ14が取り得る固有値が記載されていると共に、複数の伝送速度毎にCANバス30のレベルが1ビットのドミナントである場合にカウンタ14が取り得る最小値が記載されている。なおテーブルTの詳細は後述する。
また、記憶部13には、カウンタ14で計測されるカウンタ値を記憶するカウンタ値記憶領域13aを備えており、該領域13aは、ドミナントカウンタ14Aのカウンタ値を記憶するドミナントカウンタ値記憶領域13a−1と、レセッシブカウンタ14Aのカウンタ値を記憶するレセッシブカウンタ値記憶領域13a−2に分かれている。
さらに、ドミナントカウンタ14Aのカウンタ値のうち、最小値を記憶するカウンタ最小値記憶領域13bを備えている。
制御部12は、記憶部13からテーブルTを読み出すと共にカウンタ14からカウンタ値を受信し、テーブルTに記憶した複数の伝送速度毎の固有値と前記カウンタ14のカウンタ値を比較し、一致した場合の伝送速度を前記他の電子制御ユニットとメッセージMの送受信を行う伝送速度であると判別している。
また、ECU10Aが1つのメッセージMの受信を開始してから終了するまでの時間内に、固有値とカウンタ値を比較しても伝送速度を判別できない場合には、メッセージMには必ず1ビットのドミナントが表れることを利用し、伝送速度の判別を行っている。具体的には、1のメッセージMの受信の間に記憶部13のカウンタ最小値記憶領域13bに記憶したドミナントカウンタ14Aのカウンタ値の最小値と、前記テーブルTの最小値を比較して、一致した伝送速度を他のECU10とメッセージMの送受信を行う伝送速度であると判別している。
図5にメッセージMのフォーマットを示す。メッセージMは、メッセージMのスタートを示すSOF51と、メッセージMの識別子を格納するアービトレーションフィールド52と、データ長を格納するコントロールフィールド53と、メッセージMのデータを格納するデータフィールド54と、伝送誤りをチェックするCRCフィールド55と、正常受信確認のためのACKフィールド56と、メッセージMの終了を示すEOF57からなる。
1つのメッセージMのビット数は、最大で127ビット+α(スタッフビット)である。ECU10Aが1つのメッセージのSOF51からEOF57を受信する間にカウンタ14がバスレベルを検知する回数は、バス30の伝送速度が125kbpsである場合に最大となる。本実施形態では1Mbpsの伝送速度の1ビット周期である1μsecの周期でバスレベルを検知しているため、スタッフビットを考慮するとカウンタ14は最大で1152回バスレベルを検知する。
ここで、CRCフィールドの最後の1ビットはバスレベルがレセッシブ(R)となるCRCデリミタ55aである。また、ACKフィールドは1ビットのACKスロット56aと1ビットのACKデリミタ56bからなり、ACKスロット56aはバスレベルがドミナント(D)、ACKデリミタはバスレベルがレセッシブ(R)となっている。
即ち、メッセージMには、ACKスロット56aにおいて、必ず1ビットのドミナントが発生することになる。
次に、ECU10Aが伝送速度を判別する原理について説明する。
メッセージMを受信するECU10AはCANバス30のレベルを検知することでメッセージMを受信しており、CANバス30のレベルが変化する最小単位は1ビットである。図2に示すように、1ビットの周期は伝送速度によって異なり、伝送速度が1Mbpsの場合は1μsec、伝送速度が125kbpsの場合は8μsec、伝送速度が250kbpsの場合は4μsec、伝送速度が500kbpsの場合は2μsecである。
ここで、カウンタ14は、最も早い伝送速度である1Mbpsの1ビットの周期、即ち1μsec毎にCANバス30のレベルを送受信部11を介して検知し、同じレベルが連続する回数をカウントしている。
例えば、通信システムの伝送速度が125kbpsで、CANバス30のレベルが1ビットのみ同じレベルであった場合、1ビットの周期は8μsecであり、カウンタ14は1μsec毎にCANバス30のレベルを検知しているので、カウンタ値は8となる。同様に、伝送速度が250kbpsでCANバス30のレベルが1ビットのみ同じレベルであった場合、カウンタ値は4となり、伝送速度が500kbpsの場合はカウンタ値は2となる。
さらに、CANプロトコルにおいては、同じレベルのビットは6ビット以上連続せず、また、CANバス30のレベルの変化の最小単位は1ビットであるため、各伝送速度における各カウンタ14のカウンタ値の取りうる値には制約がある。
例えば、伝送速度が125kbpsの場合、カウンタ値は1ビットのみドミナントレベル又はレセッシブレベルが連続した場合は8、2ビット同じ値が連続した場合は16、3ビット連続すると24、4ビット連続すると32、5ビット連続すると40である。また、6ビット以上連続しないため、8、16、24、32、40のいずれかの値をとる。即ち、各伝送速度において、カウンタ値は、CANバス30が1ビットのみ同じレベルが連続した場合にカウンタ14が取りうるカウンタ値の1倍から5倍の値となる。
図3に、各伝送速度においてカウンタ14が取りうるカウンタ値を示す。ドミナントカウンタ14A、レセッシブカウンタ14Bのどちらも、図3に示すカウンタ値のいずれかを取る。
このとき、各伝送速度におけるカウンタ値には、各伝送速度でのみ取りうる固有値がある。例えば、カウンタ値1は伝送速度が1Mbpsのときのみ取りうる値であり、他の伝送速度の場合にはカウンタ値が1となることはない。
そこで、各伝送速度で取りうる固有値だけを取り出して図4に示すテーブルTとし、記憶部13に記憶している。
制御部12は、カウンタ14から送信された該カウンタ値とテーブルTの固有値を比較し、該カウンタ値と固有値が一致した場合には、該固有値を取る伝送速度を、他の電子制御ユニットとメッセージMの送受信を行う伝送速度であると判別している。
しかし、該カウンタ値とテーブルTの固有値を比較するだけでは、伝送速度を判別できない場合がある。例えば、カウンタ値が4と8のみを繰り返す場合、4、8は固有値ではないため制御部12は伝送速度を判別できない。
そこで、メッセージMには必ず1ビットのドミナントが発生することを利用し、伝送速度の判別を行う。
CANバス30のレベルが1ビットのみ同じレベルであった場合、各伝送速度においてカウンタ値が取りうる値は最小となる。即ち、図3において、カウンタ値は取りうるカウンタ値のうち最小値を取ることになる。このため、記憶部13に記憶したテーブルTには、図4に示すように、各伝送速度毎に最小値を記載している。
また、ECU10はメッセージMを最後まで受信すると、必ず1ビットのドミナントとなるACKスロット56aを受信しているため、ACKスロット56aを受信したときのドミナントカウンタ14Aのカウンタ値は、ECU10がメッセージMの受信を開始してから終了するまでの間にドミナントカウンタ14Aが取るカウンタ値の最小値となり、記憶部13のカウンタ最小値記憶領域13bに記憶される。
そこで、ECU10がメッセージMの受信を開始してから終了するまでの時間内に、制御部12が伝送速度を判別できない場合には、カウンタ最小値記憶領域13bに記憶された値と、テーブルTに記憶された各伝送速度におけるカウンタ値の最小値とを比較し、一致したときの伝送速度を、ECU10が接続された通信システムの伝送速度と判別する。
次に、本発明のECU10Aが伝送速度を判別する動作について、図6乃至図8のフローチャートを用いて説明する。
該ECU10の送受信部11はバス30のレベルを検知してメッセージを受信している。
ステップS1では、カウンタ14は、送受信部11を介して、1μsec毎にバス30のレベルがドミナントか否かを検知している。ドミナントであればステップS2に進む。レセッシブの場合はステップS1を繰り返す。
ステップS2では、カウンタ14はドミナントカウンタ14Aのカウンタ値に1を加えている。また、メッセージが始まった事を記憶する。
即ち、ステップS1とステップS2において、ドミナントであるメッセージMのSOF51を検知し、メッセージの開始を検知して記憶している。
図7のステップS3では、カウンタ14は次のビットがドミナントか否かを検知している。ドミナントの場合はステップS4に進む。レセッシブの場合はステップS10に進む。
また、カウンタ14は、ステップS3を繰り返した回数、即ちバスレベルを検知した回数を記憶している。
ステップS4では、カウンタ14はドミナントカウンタ14Aのカウンタ値に1を加えており、ドミナントのバスレベルが連続する回数をカウントしている。
ステップS5では、制御部12はレセッシブカウンタ14Bのカウンタ値を読み出し、1以上か否かを判断している。カウンタ値が1以上の場合とは、バスレベルがレセッシブからドミナントに変化した直後であって直前までバスレベルがレセッシブであった状態であり、レセッシブカウンタ14Bにはバスレベルがドミナントに変化する直前にレセッシブが連続した回数が記憶されている。0である場合とは、カウンタ14によるドミナントの検知が2以上続いている状態である。
カウンタ値が1以上の場合、レセッシブカウンタ14Bのカウンタ値から伝送速度を判別するためにステップS6に進む。0であれば図8のステップS20へ進む。
ステップS6では、制御部12は、レセッシブカウンタ14Bのカウンタ値をレセッシブカウンタ値記憶領域13a−2に記憶させている。
ステップS7では、カウンタ14はレセッシブカウンタ14Bのカウンタ値をゼロにクリアしている。
ステップS8では、制御部12は、レセッシブカウンタ値記憶領域13a−2に記憶した値とテーブルTの固有値を比較している。一致する値がある場合はステップS9に進む。ない場合はステップS3に戻る。
ステップS9では、制御部12は該固有値を取る伝送速度を、ECU10が他のECU10とメッセージMの送受信を行うための伝送速度であると判別する。また、制御部12はカウンタ14の処理を停止してフローチャートを終了する。
ステップS10では、ステップS3で次ビットがレセッシブであると判断されたので、レセッシブカウンタ14Bのカウンタ値に1を加えており、レセッシブのバスレベルが連続する回数をカウントしている。
ステップS11では、制御部12はドミナントカウンタ14Aのカウンタ値を読み出し、1以上か否かを判断している。カウンタ値が1以上の場合とは、バスレベルがドミナントからレセッシブに変化した直後であって直前までバスレベルがドミナントであった状態であり、ドミナントカウンタ14Aにはバスレベルがレセッシブに変化する直前にドミナントが連続した回数が記憶されている。0である場合、カウンタ14によるレセッシブの検知が2以上続いている状態である。
1以上の場合、ドミナントカウンタ14Aのカウンタ値から伝送速度を判別するためにステップS12に進む。0であれば図8のステップS20へ進む。
ステップS12では、制御部12は、ドミナントカウンタ14Aのカウンタ値をドミナントカウンタ値記憶領域13a−1に記憶させている。
ステップS13では、ドミナントカウンタ値記憶領域13a−1に記憶した値が、既にカウンタ最小値記憶領域13bに記憶された値より小さいか否かを判断している。即ち、ドミナントカウンタ14Aのカウンタ値が、これまでカウントした値の中で最小値であるか否かを判断している。小さい場合はステップS14に進む。同じか大きい場合にはステップS15に進む。
ステップS14は、ドミナントカウンタ値記憶領域13a−1に記憶した値を、カウンタ最小値記憶領域13bに記憶している。
ステップS15では、カウンタ14はドミナントカウンタ14Aのカウンタ値をゼロにクリアしている。
ステップS16では、制御部12は、ドミナントカウンタ値記憶領域13a−1に記憶した値とテーブルTの固有値を比較している。一致する値がある場合はステップS9に進む。ない場合はステップS3に戻る。
図8のステップS20は、制御部12は、送受信部11がメッセージMを最後まで受信したか否かを判断している。具体的には、メッセージMの開始を記憶してから、カウンタ14がステップS3を繰り返した回数、即ちバスレベルを検知した回数が1152回を超えたか否かによりメッセージMの受信完了を判断している。最後まで受信していない場合は図7のステップS3に戻る。最後まで受信した場合はステップS21に進む。
ステップS21では、制御部12は、ステップS14でカウンタ最小値記憶領域13bに記憶した値をテーブルTの最小値と比較し、伝送速度を判別している。
本発明によれば、他のECU10から受信するメッセージMによって変動するCANバス30のレベルを検知し、同じレベルが連続する回数をカウントすることで、通信システムの伝送速度を検知することができる。
このため、ECU10は、ECU10間で通常送受信されるメッセージMを受信するだけで伝送速度を検知することができ、従来技術のようにメッセージMに新たなデータを追加したり、伝送速度検知のためだけに用いるメッセージMを送信する必要がない。
さらに、伝送速度が異なる通信システムに接続されるECU10のうち、同じ機能を備えるECU10を伝送速度毎に製造する必要がなく、共用化することができる。
本発明である電子制御ユニットの第1実施形態を示す構成図である。 伝送速度判別の説明図である。 カウンタが取りうる値を伝送速度毎に示す図である。 テーブルを示す図である。 メッセージのフォーマットを示す図である。 メッセージの開始を検知するフローチャートである。 メッセージの伝送速度判別の動作を示すフローチャートである。 メッセージを最後まで受信して伝送速度判別の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 電子制御ユニット(ECU)
11 送受信部
12 制御部
13 記憶部
13a カウンタ記憶領域
13b カウンタ最小値記憶領域
14 カウンタ
14A ドミナントカウンタ
14B レセッシブカウンタ
30 CANバス
56a ACKスロット
M メッセージ

Claims (3)

  1. 複数の他の電子制御ユニットが接続されているCAN通信用のバスに追加接続される電子制御ユニットであって、
    前記他の電子制御ユニットから前記バスを介してメッセージを受信する受信部と、
    受信したメッセージのドミナントあるいは/およびレセッシブを、前記CAN通信で予め規定した複数種の伝送速度のうち最も早い伝送速度の1ビットのドミナントあるいは/およびレセッシブが連続する回数として検出するカウンタ部と、
    前記予め規定した複数種の伝送速度において1ビットから最大5ビットまで連続した前記ドミナントあるいは/およびレセッシブの回数を複数の固有値として記憶している記憶部と、
    前記記憶部で記憶された固有値の中から、前記カウンタ部で検出されたドミナントあるいは/およびレセッシブの回数と一致した固有値を求め、該固有値から前記CAN通信用のバスの伝送速度を判定する判定部と、
    前記判定部で判定したバスの伝送速度でメッセージを送信する送信部と、
    を備えていることを特徴とするCAN通信用バスに接続される電子制御ユニット。
  2. 前記複数種の伝送速度は125kbps、250kbps、500kbps、1Mbpsであり、
    前記カウンタ部は、受信したメッセージのドミナントあるいは/およびレセッシブを、1Mbpsの伝送速度の1ビットのドミナントあるいは/およびレセッシブが連続する回数として検出する請求項1に記載の電子制御ユニット。
  3. 前記記憶部は、前記カウンタ部で計測されるカウンタ値のうち最小値を記憶する領域を備えると共に、前記テーブルには前記複数の伝送速度毎にCANバスが1ビットのドミナントである場合に前記カウンタ部が取る値を予め記憶しており、
    前記電子制御ユニットが1つのメッセージの受信を開始してから終了するまでの時間内に、前記判別部が前記伝送速度を判別できない場合には、
    前記判別部は、前記記憶部で記憶したカウンタ値の最小値と、前記テーブルの値を比較して、一致した場合の伝送速度を前記CAN通信用のバスの伝送速度と判別する請求項1または請求項2に記載の電子制御ユニット。
JP2007243796A 2007-09-20 2007-09-20 電子制御ユニット Expired - Fee Related JP5064161B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243796A JP5064161B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 電子制御ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243796A JP5064161B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 電子制御ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009077126A JP2009077126A (ja) 2009-04-09
JP5064161B2 true JP5064161B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=40611687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007243796A Expired - Fee Related JP5064161B2 (ja) 2007-09-20 2007-09-20 電子制御ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5064161B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2437437B1 (en) * 2009-05-27 2019-11-06 Renesas Electronics Corporation Semiconductor integrated circuit device
JP2011049964A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Denso Corp 通信システムに用いられるノード
JP5616177B2 (ja) * 2010-09-15 2014-10-29 株式会社日本自動車部品総合研究所 通信システム、トランシーバ、ノード
US9338035B2 (en) * 2011-03-07 2016-05-10 Microchip Technology Incorporated Microcontroller with can bus module and auto speed detect
CN111142504B (zh) * 2019-12-30 2021-10-08 深圳移航通信技术有限公司 总线检测装置和方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0435537A (ja) * 1990-05-31 1992-02-06 Fujitsu Ltd 受信ボーレート自動設定方式
JP2007036850A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Oki Electric Ind Co Ltd 文字認識回路
JP4855157B2 (ja) * 2006-07-05 2012-01-18 三菱電機株式会社 ビット速度判定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009077126A (ja) 2009-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9880956B2 (en) Method and apparatus for adapting the data transmission security in a serial bus system
KR101932787B1 (ko) 직렬 버스 시스템에서 데이터 전송 용량을 증대하기 위한 방법 및 장치
KR101936450B1 (ko) 메모리 크기에 매칭하여 직렬 데이터 전송을 하는 방법 및 장치
JP5798251B2 (ja) メッセージの大きさがフレキシブルな直列データ伝送におけるデータ伝送信頼性を改善するための方法及び装置
US10713106B2 (en) Communication device, communication method and non-transitory storage medium
EP2079190A1 (en) Fault location device, communication device, and fault location method
EP2684323B1 (en) Microcontroller with can bus module and auto speed detect
JP5064161B2 (ja) 電子制御ユニット
WO2016080421A1 (ja) 通信システム及び通信装置
US11843477B2 (en) Anomaly determination method, anomaly determination device, and recording medium
US11218501B2 (en) Detector, detection method, and detection program
KR101334017B1 (ko) 차량 네트워크의 메시지 무결성 체크 시스템 및 방법
JP7207231B2 (ja) 通信装置及びプロトコルの切替方法
JP5892890B2 (ja) 通信制御装置
CN108632242B (zh) 通信装置及接收装置
JP5958335B2 (ja) 通信ノード、及び通信システム
JP5099755B2 (ja) 通信方法、通信システム及び通信装置
JP5892889B2 (ja) 通信制御装置
KR101506301B1 (ko) 캔 통신을 이용한 교통신호 제어시스템
JP6183281B2 (ja) 通信システムおよび電子制御装置
JP2008172709A (ja) 車載通信装置、車載通信システム及び車載通信方法
JP2010200091A (ja) 通信システム及び通信方法
JP2011229079A (ja) 電子制御ユニット
JP2022067012A (ja) 中継装置、通信ネットワークシステム及び通信制御方法
CN116471138A (zh) 检查装置以及检查方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees