JP7207231B2 - 通信装置及びプロトコルの切替方法 - Google Patents

通信装置及びプロトコルの切替方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7207231B2
JP7207231B2 JP2019151514A JP2019151514A JP7207231B2 JP 7207231 B2 JP7207231 B2 JP 7207231B2 JP 2019151514 A JP2019151514 A JP 2019151514A JP 2019151514 A JP2019151514 A JP 2019151514A JP 7207231 B2 JP7207231 B2 JP 7207231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protocol
communication
ecu
transmission
error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019151514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021034828A (ja
Inventor
裕史 山川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2019151514A priority Critical patent/JP7207231B2/ja
Priority to US16/922,044 priority patent/US20210058495A1/en
Priority to DE102020121542.8A priority patent/DE102020121542A1/de
Publication of JP2021034828A publication Critical patent/JP2021034828A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7207231B2 publication Critical patent/JP7207231B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L69/00Network arrangements, protocols or services independent of the application payload and not provided for in the other groups of this subclass
    • H04L69/18Multiprotocol handlers, e.g. single devices capable of handling multiple protocols
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L69/00Network arrangements, protocols or services independent of the application payload and not provided for in the other groups of this subclass
    • H04L69/16Implementation or adaptation of Internet protocol [IP], of transmission control protocol [TCP] or of user datagram protocol [UDP]
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L69/00Network arrangements, protocols or services independent of the application payload and not provided for in the other groups of this subclass
    • H04L69/40Network arrangements, protocols or services independent of the application payload and not provided for in the other groups of this subclass for recovering from a failure of a protocol instance or entity, e.g. service redundancy protocols, protocol state redundancy or protocol service redirection

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Security & Cryptography (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Communication Control (AREA)

Description

本発明は、通信装置及びプロトコルの切替方法に関する。
特許文献1には、CAN(Controller Area Network)プロトコルによる通信において、調停負けにより待機状態の続くデータフレームを通信路に送信した際のトラフィックの増加を抑制できる通信制御用コントローラが開示されている。当該通信制御用コントローラは、調停負けによる待機時間が所定の時間よりも経過した場合に、CANプロトコルから、より高速な通信を可能とするCAN-FD(CAN With Flexible Data Rate)プロトコルに切り替えて送信処理を行う。
特開2017-188794号公報
CANプロトコルによる通信に比べて1ビットあたりの通信時間が短くなるCAN-FDプロトコルによる通信においては、波形の立ち上がり、立ち下がり、リンギング等、通信波形に対する収束時間を考慮した余裕幅がCANプロトコルよりも短くなる。そのため、CANプロトコルからCAN-FDプロトコルに切り替えることにより、誤サンプリングが起きやすく、通信異常が発生しやすくなり、通信品質が低下する。
そこで、本発明は、通信速度が高速のプロトコルによる通信を主としつつ、同プロトコルで通信エラーが生じた場合に通信速度が低速のプロトコルに切り替えることにより、通信の高速性とロバスト性を両立させた通信装置及びプロトコルの切り替え方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の通信装置は、通信フレームを通信路に接続された他の通信装置に向けて送信する送信部と、前記送信部による前記通信フレームの送信がエラーか否かを判定する判定部と、第1のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが所定限度以上であると判定された場合に、送信部における通信方式を前記第1のプロトコルから前記第1のプロトコルよりも通信速度が低速な第2のプロトコルに切り替える切替部と、を備え、前記送信部は、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づいて制御され、前記第1のプロトコルであるCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームに含まれる通信データを分割し、前記第2のプロトコルであるCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てるように変換する変換部をさらに備え、前記変換部は、前記通信データに含まれるデータが許容する遅延時間毎に前記通信データを分割し、分割した前記通信データを、許容する遅延時間の短い順にCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てる
請求項1に記載の通信装置は、通信路を介して他の通信装置と接続されている。当該通信装置は、送信部が通信フレームを他の通信装置に向けて送信し、判定部が通信フレームの送信がエラーか否かを判定する。そして、当該通信装置では、第1のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが所定限度以上であると判定された場合に、切替部が通信方式を第1のプロトコルから第2のプロトコルに切り替える。ここで、第2のプロトコルは、第1のプロトコルよりも通信速度が低速である。そのため、当該通信装置によれば、第1のプロトコルによる通信を主としつつ、同プロトコルで通信エラーが生じた場合に第2のプロトコルに切り替えることにより、通信の高速性とロバスト性を両立させることができる。
また、請求項1に記載の通信装置では、通信方式がCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替えられる際に、変換部がCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームに含まれる通信データを分割し、許容する遅延時間の短い順にCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てる。機器の制御等に対して優先度の高い通信データ程、通信において許容する遅延時間が短く設定されている場合がある。そのため、当該通信装置によれば、通信速度が低下した状態であっても優先度の高い通信データを送信する際の遅延を抑制することができる。
請求項2に記載の通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記送信部は、通信方式を前記第1のプロトコルから前記第2のプロトコルに切り替える場合に、前記他の通信装置に向けて前記第2のプロトコルへの切り替えを要求する通知を行い、前記切替部は、前記通知を行った前記他の通信装置から前記第2のプロトコルに切り替える旨の応答を受け付けることなく所定時間が経過した場合に、通信方式を前記第1のプロトコルから前記第2のプロトコルに切り替える。
請求項2に記載の通信装置は、通信方式を前記第1のプロトコルから前記第2のプロトコルに切り替える場合に、他の通信装置に向けて前記第2のプロトコルへの切り替えを要求する通知を行う。そして、通知を行った他の通信装置から第2のプロトコルに切り替える旨の応答を受け付けることなく所定時間が経過した場合に、切替部は通信方式を第1のプロトコルから第2のプロトコルに切り替える。当該通信装置によれば、プロトコルを切り替える際、他の通信装置との通信に問題がある場合であっても、切り替えを行うことができる。
請求項3に記載の通信装置は、請求項1又は2に記載の通信装置において、前記切替部は、第2のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが前記所定限度を下回ると判定された場合に、前記送信部における通信方式を前記第2のプロトコルから前記第1のプロトコルに切り替える。
請求項3に記載の通信装置は、エラーの発生度合いが前記所定限度を下回ると判定された場合に、切替部は通信方式を第2のプロトコルから第1のプロトコルに切り替える。当該通信装置によれば、他の通信装置との間の通信状況が改善された場合には、第2のプロトコルの通信よりも通信速度が高速な第1のプロトコルに通信方式を切り替えることで、通信の遅延を抑制することができる。
請求項に記載の通信装置は、請求項1~の何れか1項に記載の通信装置において、エラーが発生したと判定された場合に当該エラーの回数を加算し、送信が成功したと判定された場合に当該回数を減算する、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づくエラーカウンタをさらに備え、前記エラーカウンタにおけるカウント値を前記エラーの発生度合いとした場合、前記送信部における送信状態がアクティブ状態からパッシブ状態に切り替わるカウント値よりも低い値に前記所定限度となるカウント値を設定する。
請求項に記載の通信装置は、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づくエラーカウンタを、プロトコルの切り替えの契機に利用するものである。ここで、エラーカウンタは、予め定められたカウント値を超えると送信状態がアクティブ状態からパッシブ状態に遷移し、送信が待機される。そのため、当該通信装置では、プロトコルの切り替えの契機となる所定限度のカウント値を、送信状態がアクティブ状態からパッシブ状態に切り替わるカウント値よりも低い値に設定している。当該通信装置によれば、CAN-FDプロトコルにおける通信エラーの発生により送信が待機となる前に通信方式を低速のCANプロトコルに切り替えることで、通信フレームの遅延を抑制することができる。
請求項に記載のプロトコルの切替方法は、通信フレームを通信装置から通信路に接続された他の通信装置に向けて送信する送信ステップと、前記送信ステップにおける前記通信フレームの送信がエラーか否かを判定する判定ステップと、第1のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが所定限度以上であると判定された場合に、通信方式を前記第1のプロトコルから前記第1のプロトコルよりも通信速度が低速な第2のプロトコルに切り替える切替ステップと、を含み、前記送信ステップは、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づいて制御され、前記第1のプロトコルであるCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームに含まれる通信データを分割し、前記第2のプロトコルであるCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てるように変換する変換ステップをさらに含み、前記変換ステップでは、前記通信データに含まれるデータが許容する遅延時間毎に前記通信データを分割し、分割した前記通信データを、許容する遅延時間の短い順にCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てる
請求項に記載のプロトコルの切替方法は、通信路を介して接続される通信装置と他の通信装置とに適用される。当該プロトコルの切替方法では通信フレームを通信装置から他の通信装置に向けて送信する送信ステップが実行されると、判定ステップにおいて送信がエラーか否かの判定が行われる。そして、切替ステップにおいて、第1のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが所定限度以上であると判定された場合に、通信方式を第1のプロトコルから第2のプロトコルに切り替えられる。上述のとおり、第2のプロトコルは、第1のプロトコルよりも通信速度が低速である。そのため、当該プロトコルの切替方法によれば、第1のプロトコルによる通信を主としつつ、同プロトコルで通信エラーが生じた場合に第2のプロトコルに切り替えることにより、通信の高速性とロバスト性を両立させることができる。
本発明によれば、通信速度が高速のプロトコルによる通信を主としつつ、同プロトコルで通信エラーが生じた場合に通信速度が低速のプロトコルに切り替えることにより、通信の高速性とロバスト性を両立させることができる。
実施形態に係る通信システムの概略構成を示す図である。 CANプロトコルにおける標準フォーマットのデータフレームの構造例である。 CAN-FDプロトコルにおける標準フォーマットのデータフレームの構造例である。 実施形態のECUのハードウェア構成を示すブロック図である。 実施形態のECUの機能構成の例を示すブロック図である。 実施形態において、送信側のECUにおいて実行される送信側切替処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態において、送信側のECUにおいて実行される送信側切替処理の流れを示すフローチャート(図6の続き)である。 実施形態において、CAN-FDプロトコルに基づく通信フレームの例を示す図である。 実施形態において、CANプロトコルに基づく通信フレームの例を示す図である。 実施形態において、受信側のECUにおいて実行される受信側切替処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態において、受信側のECUにおいて実行される受信側切替処理の流れを示すフローチャート(図10の続き)である。
(通信システム)
図1は、実施形態に係る通信システム12の概略構成を示すブロック図である。図1に示されるように、本実施形態に係る通信システム12は、ノードとなる複数のECU(Electronic Control Unit)10と、複数のECU10同士を接続する通信路であるバス14と、を含んで構成されている。本実施形態の通信システム12は、例えば、車両に設けられた各ECU10を接続するネットワークとして形成されている。
図1には、ECU10A及びECU10Bの2つECU10が図示されている。ECU10Aは通信装置の一例であり、ECU10Bは他の通信装置の一例である。以下の説明において、ECU10Aは通信フレームを送信する送信側のノードとし、ECU10Bは通信フレームを受信する受信側のノードとして説明する。なお、バス14には、ECU10A及びECU10Bに限らず、さらに多くのECU10が接続されていてもよい。また、本実施形態の通信システム12は、バス型のバス構造を採用しているが、これに限らず、スター型、リング型、ライン型(ディジーチェーン接続)のバス構造を採用してもよい。
本実施形態の通信システム12では、ECU10同士の通信を行うための通信方式にCAN(Controller Area Network)プロトコルと、CANプロトコルよりも通信速度が高速であるCAN-FD(CAN With Flexible Data Rate)プロトコルとを採用している。ここで、CAN-FDプロトコルは第1のプロトコルの一例であり、CANプロトコルは第2のプロトコルの一例である。
(通信方式)
次に、本実施形態の通信システム12に適用される通信方式であるCANプロトコルとCAN-FDプロトコルとについて説明する。本実施形態の通信フレームは各プロトコルに規定されるデータフレームにより構成されている。
図2は、CANプロトコルにおける標準フォーマットのデータフレームの構造例であり、図3は、CAN-FDプロトコルにおける標準フォーマットのデータフレームの構造例である。双方のプロトコルにおいて、データフレームは、SOF(Start Of Frame)、アービトレーション領域、コントロール領域、データ領域、CRC(Cyclic Redundancy Check)領域、ACK(Acknowledge)領域、及びEOF(End Of Frame)を含んで構成されている。
SOFは、データフレームの開始を示す機能を有する1ビットのフレームである。
アービトレーション領域は、データの内容を識別するために用いられる11ビットのIDを含むフレームの領域である。
コントロール領域は、データの長さを決めるために用いられる4ビットのDLC(Data Length Code)を含むフレームの領域である。
データ領域は、送信されるデータ部分であって、本実施形態の通信データの格納領域である。CANプロトコルにおけるデータ長は、0~8バイトの範囲で設定可能である(図2参照)。また、CAN-FDプロトコルにおけるデータ長は、0~8、12、16、20、24、32、48、64バイトの範囲で設定可能である(図3参照)。
CRC領域は、ID、コントロール領域、データ領域等の送信値より演算した演算結果であるCRCシーケンスを含むフレームの領域である。
ACK領域は、受信確認に用いられる1ビットのACKスロットを含むフレームの領域である
EOFは、データフレームの終了を示す機能を有する1ビットのフレームである。
図3に示されるように、CAN-FDプロトコルのデータフレームにおいては、データ領域を含むデータフェーズにおいて、CANプロトコルのデータフレームよりも転送速度の高速化を図ることができる。なお、データフェーズの前後に設けられたアービトレーションフェーズにおいては、CANプロトコルと同様の通信速度となる。
(ECU)
図4に示されるように、本実施形態のECU10は、マイクロコントローラ20と、CANトランシーバ30と、を含んで構成されている。マイクロコントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)24、RAM(Random Access Memory)26、及びCANコントローラ28を含んで構成されている。
CPU22は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU22は、ROM24からプログラムを読み出し、RAM26を作業領域としてプログラムを実行する。本実施形態では、ROM24に実行プログラムが記憶されている。
ROM24は、各種プログラム及び各種データを記憶している。RAM26は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
CANコントローラ28は、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに係る機能、例えば、通信調停やエラーチェック等の機能を実現する。
CANトランシーバ30は、マイクロコントローラ20、及びバス14と接続され、マイクロコントローラ20から入力される通信フレームをバス14に送信し、バス14によって転送される通信フレームをマイクロコントローラ20に入力する機能を有している。
図5は、ECU10の機能構成の例を示すブロック図である。図5に示されるように、ECU10は、情報処理部102、フレーム通信部104、通信異常判定部106、エラーカウンタ108、待機時間判定部110、プロトコル切替部112、及び変更フレーム作成部114を有している。各機能構成は、CPU22がROM24に記憶された実行プログラムを読み出し、これを実行することによって実現される。
情報処理部102は、他のECU10や各部のセンサから取得した情報を処理する機能を有している。例えば、ECU10が車両のエンジンを制御するエンジンECUである場合、情報処理部102は、エンジン各部のセンサから情報を取得すると共に、スロットル等のアクチュエータを駆動するための信号を出力する。
送信部としてのフレーム通信部104は、他のECU10との間で情報フレームの通信を行う機能を有している。情報フレームには、情報処理部102が取得する又は出力する情報に係る通信データが含まれている。本実施形態のフレーム通信部104は、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルの通信方式に基づいて制御される。そのため、情報フレームはCANプロトコル又はCAN-FDプロトコルに準拠したフォーマットとされている。
判定部としての通信異常判定部106は、情報フレームの通信にエラーが生じているか否かを判定する機能を有している。ここで、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルでは、ビットエラー、フォームエラー、ACKエラー、CRCエラー、スタッフエラーの5種類のエラーが定義されている。ビットエラーは、送信側のECU10において送信したレベルとバス14のレベルが異なるときに検出される。フォームエラーは、レベルが固定されたビットに誤りがあるときに検出される。ACKエラーは、受信側のECU10からACKが送られてこなかったときに検出される。CRCエラーは、受信側のECU10において受信した通信フレームに含まれるCRCシーケンスと通信フレームのデータから計算したCRCが異なるときに検出される。スタッフエラーは、ビットスタッフィングルールに違反しているときに検出される。なお、エラーの仕組みの詳細については、特開2019-087890に開示のとおりである。
送信側のノードであるECU10Aにおいて、通信異常判定部106は、情報フレームの送信に失敗した場合に送信エラーが生じていると判定する。具体的に、ECU10Aの通信異常判定部106は、ビットエラー、フォームエラー、及びACKエラーを検知した場合に送信エラーが生じていると判定する。
また、受信側のノードであるECU10Bにおいて、通信異常判定部106は、情報フレームの受信に失敗した場合に受信エラーが生じていると判定する。具体的に、ECU10Bの通信異常判定部106は、CRCエラー、フォームエラー、及びスタッフエラーを検知した場合に受信エラーが生じていると判定する。通信異常判定部106により受信エラーが生じていると判定された場合、ECU10BからECU10Aに向けてエラーフレームが送信される。そして、ECU10Aの通信異常判定部106は、ECU10Bからエラーフレームを受信した場合に、ECU10Aにおいて送信エラーが生じていると判定する。
エラーカウンタ108は、通信異常判定部106により判定されたエラーの回数をカウントする機能を有している。このエラーカウンタ108は、送信エラーカウンタと受信エラーカウンタとを有している。送信エラーカウンタは、送信エラーが発生したと判定された場合に当該送信エラーの回数を加算し、送信が成功したと判定された場合に当該回数を減算する。また、受信エラーカウンタは、受信エラーが発生したと判定された場合に当該受信エラーの回数を加算し、受信が成功したと判定された場合に当該回数を減算する。
本実施形態のエラーカウンタ108は、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づいたカウンタであり、0~255のカウント値を有している。送信側のECU10Aでは、カウント値が0~127の場合、ECU10Aは「アクティブ状態」となり送信を行うことができるが128~255の場合、ECU10Aは「パッシブ状態」となり送信が待機となる。パッシブ状態では、データフレーム同士の間が8ビット長くなる。これにより、バス14では、通信フレームの通信遅延時間が悪化してしまう。なお、カウント値が255に達すると、ECU10Aは「バスオフ状態」となりバス14から切り離される。
待機時間判定部110は、ECU10Bに対してプロトコルの切り替えを要求するプロトコル切替要求を送信した際の待機時間を測定する機能を有している。プロトコル切替要求を送信したECU10Bから、プロトコルの切り替えを許可する通知であるプロトコル切替許可を受信することなく、待機時間が所定時間を経過した場合、後述するプロトコル切替部112はプロトコルを切り替える。
切替部としてのプロトコル切替部112は、フレーム通信部104において適用されるプロトコルを切り替える機能を有している。ECU10Aにおいて、プロトコル切替部112は、CAN-FDプロトコルにおける送信エラーの発生度合いが所定限度以上であると判定された場合に、通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替えることができる。また、プロトコル切替部112は、CANプロトコルにおける送信エラーの発生度合いが前記所定限度を下回ると判定された場合に、通信方式をCANプロトコルからCAN-FDプロトコルに切り替えることができる。プロトコル切替部112は、ECU10Bからプロトコル切替許可を受け付けた場合、又は所定時間が経過した場合にプロトコルを切り替える。
一方、ECU10Bにおいて、プロトコル切替部112は、ECU10Aからプロトコル切替要求を受け付けた場合、又は所定時間が経過した場合にプロトコルを切り替える。
ここで、「エラーの発生度合い」とは、エラーカウンタ108のカウント値により定義される。この場合、プロトコルの切り替え契機となる「所定限度」は、送信状態がアクティブ状態からパッシブ状態に遷移するカウント値(128)よりも低い値に設定される。例えば、アクティブ状態であっても警告リミットが作動するカウント値97よりも低い値に設定される。
変換部としての変更フレーム作成部114は、CAN-FDプロトコルに基づく通信フレームに含まれる通信データを分割し、CANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てる機能を有している。本実施形態ではCAN-FDプロトコルの通信フレームにおける通信データのデータ長が32バイトに設定されている。そのため、通信データをCANプロトコルで送信する場合、データ長が最大8バイトの通信データを含む通信フレームを4フレーム作成する必要がある。また、本実施形態の変更フレーム作成部114は、分割したCAN-FDプロトコルの通信データを、許容する遅延時間の短い順にCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てる。
(作用)
次に本実施形態においてECU10AからECU10Bに向けて通信フレームを送信する場合において、送信側のECU10Aで実行される送信側切替処理の流れについて図6及び図7のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態の通信システム12では、バス14における通信の高速化を図るべく、原則としてCANプロトコルに優先してCAN-FDプロトコルによる通信が行われている。
図6のステップS100において、ECU10AはECU10Bに向けてCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームを送信する。
ステップS101において、ECU10AはCAN-FDプロトコルに基づく通信におけるエラーの判定を実行する。ECU10Aが送信した通信フレームに対するエラーを検知した場合に送信エラーが発生していると判定する。また、ECU10Bが、受信した通信フレームに対する送信エラーを検知し、ECU10Aに対してエラーフレームを送信した場合に、ECU10Aは送信エラーが発生していると判定する。ECU10Aは、CAN-FDプロトコルによる送信において、送信エラーの判定があった場合、エラーカウンタ108のカウント値を加算し、送信エラーの判定がなかった場合、カウント値を減算する。
ステップS102において、ECU10Aはエラーカウンタ108における送信エラーのカウント値が所定限度として設定された所定値以上であるか否かの判定を行う。ECU10Aはカウント値が所定値以上であると判定した場合、ステップS103に進む。一方、ECU10Aはカウント値が所定値以上ではない、つまり所定値未満と判定した場合、ステップS100に戻る。すなわち、ECU10Aは送信エラーのカウント値が所定値に達するまで通信フレームの再送信を行う。
ステップS103において、ECU10Aは同一バス14に接続された受信側のECU10Bにプロトコル切替要求を送信する。
ステップS104において、ECU10Aは受信側のECU10Bからプロトコル切替許可を受信したか否かの判定を行う。ECU10Aはプロトコル切替許可を受信したと判定した場合、ステップS106に進む。一方、ECU10Aはプロトコル切替許可を受信していないと判定した場合、ステップS105に進む。
ステップS105において、ECU10AはECU10Bにプロトコル切替要求を送信してから所定時間以上経過したか否かの判定を行う。ECU10Aは所定時間以上経過したと判定した場合、ステップS106に進む。一方、ECU10Aは所定時間以上経過していないと判定した場合、つまり所定時間未満である判定した場合、ステップS100に戻る。すなわち、ECU10Aは所定時間を経過するまで通信フレームの再送信を行う。
ここで、本ステップにおける時間の計時は上述の待機時間判定部110により行われる。この場合、プロトコルの切り替えの契機とされる所定時間は、エラーカウンタ108のカウント値がパッシブ状態に遷移しない程度の時間に設定する。所定時間を大きくすることで、送信エラーとなる送信を繰り返せば、カウント値が増加してパッシブ状態に遷移するからである。
ステップS106において、ECU10Aは通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替える。後述のように、ECU10Bでは、プロトコル切替許可の送信に伴い、通信方式がCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替えられる。これにより、ECU10Aは、ECU10BとCANプロトコルによる通信が可能となる。
ステップS107において、ECU10Aは通信フレームに含まれる通信データを分割し、許容遅延時間が厳しい順にCANプロトコルの通信フレームに割り当てる。例えば、図8に示されるように、CAN-FDプロトコルの通信フレームにおいて、データ長が32バイトの通信データが含まれる場合を想定する。この場合、32バイトの通信データは、データ長が最大8バイトであるCANプロトコルの通信フレームに含めることができないため、少なとも4つの通信フレームに分割する必要がある。
そこで本ステップにおいては、図9に示されるように、ECU10Aは通信データを8バイト毎に分割すると共に、分割した各通信データに対して許容される遅延時間が厳しい程、番号の若いCAN IDを付与する。
例えば、許容遅延時間が最も短い10ms以下である「AAA,BBB」の通信データに対してはID111を付与し、許容遅延時間が100ms以下である「CCC,DDD,EEE,FFF」の通信データに対してはID222を付与する。また、許容遅延時間が1,000ms以下である「GGG,HHH」の通信データに対してはID444を付与し、許容遅延時間が最も長い10,000ms以下である「III,JJJ,KKK」の通信データに対してはID555を付与する。なお、CAN-FDプロトコルの通信フレームとIDが重複しないように、ID333は欠番としている。
図7のステップS108において、ECU10AはECU10Bに向けてCANプロトコルに基づく通信フレームを送信する。
ステップS109において、ECU10AはCANプロトコルに基づく通信におけるエラーの判定を実行する。判定方法については、ステップS101と同様である。ECU10Aは、CANプロトコルによる送信において、送信エラーの判定があった場合、エラーカウンタ108のカウント値を加算し、送信エラーの判定がなかった場合、カウント値を減算する。
ステップS110において、ECU10Aはエラーカウンタ108における送信エラーのカウント値が所定限度として設定された所定値以上であるか否かの判定を行う。ECU10Aはカウント値が所定値以上であると判定した場合、ステップS108に戻る。一方、ECU10Aはカウント値が所定値以上ではない、つまり所定値未満と判定した場合、ステップS111に進む。
ステップS111において、ECU10Aは同一バス14に接続された受信側のECU10Bにプロトコル切替要求を送信する。
ステップS112において、ECU10Aは受信側のECU10Bからプロトコル切替許可を受信したか否かの判定を行う。内容はステップS104と同じである。ECU10Aはプロトコル切替許可を受信したと判定した場合、ステップS114に進む。一方、ECU10Aはプロトコル切替許可を受信していないと判定した場合、ステップS113に進む。
ステップS113において、ECU10AはECU10Bにプロトコル切替要求を送信してから所定時間以上経過したか否かの判定を行う。内容はステップS105と同じである。ECU10Aは所定時間以上経過したと判定した場合、ステップS114に進む。一方、ECU10Aは所定時間以上経過していないと判定した場合、つまり所定時間未満である判定した場合、ステップS108に戻る。すなわち、ECU10Aは所定時間を経過するまで通信フレームの再送信を行う。
ステップS114において、ECU10Aは通信方式をCANプロトコルからCAN-FDプロトコルに切り替える。ECU10Bでは、プロトコル切替許可の送信に伴い、通信方式がCANプロトコルからCAN-FDプロトコルに切り替えられる。これにより、ECU10Aは、ECU10BとCAN-FDプロトコルによる通信が可能となる。
以上の処理を経て送信側切替処理は終了する。
続けて受信側のECU10Bで実行される受信側切替処理の流れについて図10及び図11のフローチャートを用いて説明する。
図10のステップS200において、ECU10BはECU10AからCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームを受信する。
ステップS201において、ECU10BはCAN-FDプロトコルに基づく通信におけるエラーの判定を実行する。ECU10Bが受信した通信フレームに対するエラーを検知した場合に送信エラーが発生していると判定する。
ステップS202において、ECU10Bは送信エラーがあるか否かの判定を行う。ECU10Bは送信エラーがあると判定した場合、ステップS203に進む。一方、ECU10Bは送信エラーがないと判定した場合、受信側切替処理を終了する。
ステップS203において、ECU10Bは同一バス14に接続された送信側のECU10Aに送信エラーを通知する。具体的には、エラーフレームを送信する。
ステップS204において、ECU10Bはエラーカウンタ108における受信エラーのカウント値が所定限度として設定された所定値以上であるか否かの判定を行う。ECU10Bはカウント値が所定値以上であると判定した場合、ステップS205に進む。一方、ECU10Bはカウント値が所定値以上ではない、つまり所定値未満と判定した場合、ステップS200に戻る。すなわち、ECU10Bは受信エラーのカウント値が所定値に達するまで通信フレームの再受信を行う。
ステップS205において、ECU10Bは送信側のECU10Aからプロトコル切替要求を受信したか否かの判定を行う。ECU10Bはプロトコル切替要求を受信したと判定した場合、ステップS207に進む。一方、ECU10Bはプロトコル切替要求を受信していないと判定した場合、ステップS206に進む。
ステップS206において、ECU10BはECU10Aに送信エラーを通知してから所定時間以上経過したか否かの判定を行う。ECU10Bは所定時間以上経過したと判定した場合、ステップS207に進む。一方、ECU10Bは所定時間以上経過していないと判定した場合、つまり所定時間未満である判定した場合、ステップS200に戻る。すなわち、ECU10Bは所定時間を経過するまで通信フレームの再受信を行う。
ステップS207において、ECU10Bは同一バス14に接続された送信側のECU10Aにプロトコル切替許可を送信する。
ステップS208において、ECU10Bは通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替える。前述のように、ECU10Aでは、プロトコル切替許可の受信に伴い、通信方式がCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替えられる。これにより、ECU10Bは、ECU10AとCANプロトコルによる通信が可能となる。
なお、通信にエラーが生じていることで、ECU10Bは、ECU10Aからプロトコル切替要求を受信できず、ECU10Aに対しプロトコル切替許可を送信できない可能性がある。この場合、ECU10Bでは、所定時間、送信エラーが続いた場合(ステップS206参照)に通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替えるように設定することにより、ECU10AとのCANプロトコルによる通信が可能となる。
図11のステップS209において、ECU10BはECU10AからCANプロトコルに基づく通信フレームを受信する。
ステップS210において、ECU10BはCANプロトコルに基づく通信におけるエラーの判定を実行する。
ステップS211において、ECU10Bは送信エラーがあるか否かの判定を行う。ECU10Bは送信エラーがあると判定した場合、ステップS212に進む。一方、ECU10Bは送信エラーがないと判定した場合、ステップS213に進む。
ステップS212において、ECU10Bは同一バス14に接続された送信側のECU10Aに送信エラーを通知する。具体的には、エラーフレームを送信する。そして、ステップS209に戻る。
ステップS213において、ECU10Bはエラーカウンタ108における受信エラーのカウント値が所定限度として設定された所定値以上であるか否かの判定を行う。ECU10Bはカウント値が所定値以上であると判定した場合、ステップS209に戻る。すなわち、ECU10Bは受信エラーのカウント値が所定値未満になるまで通信フレームの再受信を行う。一方、ECU10Bはカウント値が所定値以上ではない、つまり所定値未満と判定した場合、ステップS214に進む。
ステップS214において、ECU10Bは送信側のECU10Aからプロトコル切替要求を受信したか否かの判定を行う。ECU10Bはプロトコル切替要求を受信したと判定した場合、ステップS216に進む。一方、ECU10Bはプロトコル切替要求を受信していないと判定した場合、ステップS215に進む。
ステップS215において、ECU10BはECU10Aに送信エラーを通知してから所定時間以上経過したか否かの判定を行う。ECU10Bは所定時間以上経過したと判定した場合、ステップS216に進む。一方、ECU10Bは所定時間以上経過していないと判定した場合、つまり所定時間未満である判定した場合、ステップS209に戻る。すなわち、ECU10Bは所定時間を経過するまで通信フレームの再受信を行う。
ステップS216において、ECU10Bは同一バス14に接続された送信側のECU10Aにプロトコル切替許可を送信する。
ステップS217において、ECU10Bは通信方式をCANプロトコルからCAN-FDプロトコルに切り替える。ECU10Aでは、プロトコル切替許可の受信に伴い、通信方式がCANプロトコルからCAN-FDプロトコルに切り替えられる。これにより、ECU10Bは、ECU10AとCAN-FDプロトコルによる通信が可能となる。
以上の処理を経て受信側切替処理は終了する。
(まとめ)
本実施形態の通信システム12では、通信路であるバス14を介してECU10AとECU10Bとが接続されている。ここで、通信システム12では、バス14における通信の高速化を図るべく、原則としてCANプロトコルに優先してCAN-FDプロトコルによる通信が行われる。
送信側のノードであるECU10Aは、送信した通信フレームのエラーを判定し、エラーがあればエラーカウンタ108のカウント値を加算し、エラーがなければエラーカウンタ108のカウント値を減算するように構成されている。一方、受信側のノードであるECU10Bは、受信した通信フレームのエラーを判定し、エラーがあればECU10Aに通知する。ECU10Aはエラーの通知を受けることで、エラーカウンタ108のカウント値を加算する。
そして、ECU10Aでは、エラーカウンタ108のカウント値が所定値以上であると判定された場合に、プロトコル切替部112が通信方式をCAN-FDプロトコルからCAN-FDプロトコルより低速のCANプロトコルに切り替える。ECU10Aは、CAN-FDプロトコルにおいて送信エラーとされた通信フレームを、CAN-FDプロトコルよりも通信が安定したCANプロトコルにより送信することができる。本実施形態によれば、CAN-FDプロトコルによる高速な通信を主としつつ、送信エラーが一定程度蓄積された場合に低速のCANプロトコルに切り替えることで、通信の高速性とロバスト性を両立させることができる。
一方、本実施形態のECU10Aでは、エラーカウンタ108のカウント値が所定値未満であると判定された場合に、プロトコル切替部112が通信方式をCANプロトコルからCAN-FDプロトコルに切り替える。すなわち、本実施形態によれば、ECU10AとECU10Bとの間の通信状況が改善された場合には、高速なCAN-FDプロトコルに通信方式を切り替えることで、CANプロトコルによる通信を続けることによる通信の遅延を抑制することができる。
なお、プロトコルの切り替えの契機とすべくエラーカウンタ108に対して設けられた所定値の値は、送信状態がアクティブ状態からパッシブ状態に遷移するカウント値128よりも低い値(例えば、96以下)に設定するとよい。送信状態がパッシブ状態となると通信フレームの送信が待機され遅延が発生するため、所定値を送信状態が遷移するカウント値の近傍に設定すると、CAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替わる前に送信が待機になるおそれが生ずる。これに対し、本実施形態によれば、CAN-FDプロトコルに基づく通信に対するエラーの発生により送信が待機となる前に通信方式を低速のCANプロトコルに切り替えることで、通信フレームの遅延を抑制することができる。
また、本実施形態のECU10Aは、通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替える場合に、ECU10Bに向けてプロトコル切替要求を送信する。一方、ECU10Bは、通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替える場合に、ECU10Aに向けてプロトコル切替許可を送信する。そして、ECU10Aでは、ECU10Bからプロトコル切替許可を受信することなく所定時間が経過した場合に、プロトコル切替部112が通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替える。また、ECU10Bでは、ECU10Aからプロトコル切替要求を受信することなく所定時間が経過した場合に、プロトコル切替部112が通信方式をCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替える。
このように、本実施形態のECU10によれば、送信側及び受信側においてプロトコルを切り替える際、通信の相手先となるECU10との通信に障害がある場合であっても、時間により切り替えを行うことができる。なお、プロトコルを切り替える契機となる所定時間については、エラーカウンタ108のカウント値がパッシブ状態に遷移しない程度の時間に設定することが望ましい。
また、本実施形態の通信システム12では、通信方式がCAN-FDプロトコルからCANプロトコルに切り替えられる際に、変更フレーム作成部114がCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームに含まれる通信データを分割し、許容する遅延時間の短い順にCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てる。機器の制御等に対して優先度の高い通信データ程、通信において許容する遅延時間が短く設定されている場合がある。そのため、本実施形態によれば、通信速度が低下した状態であっても優先度の高い通信データを送信する際の遅延を抑制することができる。
なお、送信対象となる通信データが含まれたCANプロトコルの通信フレームが既に存在する場合、CANプロトコルの当該通信フレームを流用し、許容する遅延時間の短い順に番号の若いIDを付与し直してもよい。また、IDを付与し直すことなく既に存在するCANプロトコルの通信フレームをそのまま送信してもよい。
本実施形態の通信システム12を車両に適用した場合、CAN-FDプロトコルによる通信において、ECU10Aが走行中の電磁的な影響により通信が困難となり、送信エラーが継続することで、ECU10Bがフェールセーフ状態となる場合がある。例えば、ECU10BがECU10Aから車速信号を受信できない場合、フェールセーフ状態となり車両の走行が可能であるものの、メータの車速が表示されない等の問題が生ずる場合がある。本実施形態によれば、通信を確保することによりフェールセーフが発生する確率の低減を図ることができる。これにより、通信システム12を適用した製品の商品性の底上げを図ることができる。
また、本実施形態の通信システム12を車両に適用した場合、CAN-FDプロトコルに基づく通信においてエラーが発生した場合でも、CANプロトコルによる通信を行うことができる。そのため、故障診断時においてCANプロトコルによる通信により通信ログを取得し、解析することができる。これにより、自動車整備工場等では、通信ログを取得できずに予測で部品を交換することがない。すなわち、本実施形態によれば、誤って部品を交換する確率を下げることができる。
上記実施形態で説明した処理の流れは、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
10 ECU
10A ECU(通信装置)
10B ECU(他の通信装置)
12 通信システム
14 通信路(バス)
104 フレーム通信部(送信部)
106 通信異常判定部(判定部)
108 エラーカウンタ
112 プロトコル切替部(切替部)
114 変更フレーム作成部(変換部)

Claims (5)

  1. 通信フレームを通信路に接続された他の通信装置に向けて送信する送信部と、
    前記送信部による前記通信フレームの送信がエラーか否かを判定する判定部と、
    第1のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが所定限度以上であると判定された場合に、送信部における通信方式を前記第1のプロトコルから前記第1のプロトコルよりも通信速度が低速な第2のプロトコルに切り替える切替部と、
    を備え
    前記送信部は、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づいて制御され、
    前記第1のプロトコルであるCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームに含まれる通信データを分割し、前記第2のプロトコルであるCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てるように変換する変換部をさらに備え、
    前記変換部は、
    前記通信データに含まれるデータが許容する遅延時間毎に前記通信データを分割し、
    分割した前記通信データを、許容する遅延時間の短い順にCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てる通信装置。
  2. 前記送信部は、通信方式を前記第1のプロトコルから前記第2のプロトコルに切り替える場合に、前記他の通信装置に向けて前記第2のプロトコルへの切り替えを要求する通知を行い、
    前記切替部は、前記通知を行った前記他の通信装置から前記第2のプロトコルに切り替える旨の応答を受け付けることなく所定時間が経過した場合に、通信方式を前記第1のプロトコルから前記第2のプロトコルに切り替える請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記切替部は、
    第2のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが前記所定限度を下回ると判定された場合に、前記送信部における通信方式を前記第2のプロトコルから前記第1のプロトコルに切り替える請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. エラーが発生したと判定された場合に当該エラーの回数を加算し、送信が成功したと判定された場合に当該回数を減算する、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づくエラーカウンタをさらに備え、
    前記エラーカウンタにおけるカウント値を前記エラーの発生度合いとした場合、前記送信部における送信状態がアクティブ状態からパッシブ状態に切り替わるカウント値よりも低い値に前記所定限度となるカウント値を設定する請求項1~の何れか1項に記載の通信装置。
  5. 通信フレームを通信装置から通信路に接続された他の通信装置に向けて送信する送信ステップと、
    前記送信ステップにおける前記通信フレームの送信がエラーか否かを判定する判定ステップと、
    第1のプロトコルによる送信におけるエラーの発生度合いが所定限度以上であると判定された場合に、通信方式を前記第1のプロトコルから前記第1のプロトコルよりも通信速度が低速な第2のプロトコルに切り替える切替ステップと、
    を含み、
    前記送信ステップは、CANプロトコル及びCAN-FDプロトコルに基づいて制御され、
    前記第1のプロトコルであるCAN-FDプロトコルに基づく通信フレームに含まれる通信データを分割し、前記第2のプロトコルであるCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てるように変換する変換ステップをさらに含み、
    前記変換ステップでは、
    前記通信データに含まれるデータが許容する遅延時間毎に前記通信データを分割し、
    分割した前記通信データを、許容する遅延時間の短い順にCANプロトコルに基づく通信フレームに割り当てるプロトコルの切替方法。
JP2019151514A 2019-08-21 2019-08-21 通信装置及びプロトコルの切替方法 Active JP7207231B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151514A JP7207231B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 通信装置及びプロトコルの切替方法
US16/922,044 US20210058495A1 (en) 2019-08-21 2020-07-07 Communication device, communication system, and protocol switchover method
DE102020121542.8A DE102020121542A1 (de) 2019-08-21 2020-08-17 Kommunikationseinrichtung, Kommunikationssystem und Protokollumschaltverfahren

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151514A JP7207231B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 通信装置及びプロトコルの切替方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021034828A JP2021034828A (ja) 2021-03-01
JP7207231B2 true JP7207231B2 (ja) 2023-01-18

Family

ID=74495640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019151514A Active JP7207231B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 通信装置及びプロトコルの切替方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20210058495A1 (ja)
JP (1) JP7207231B2 (ja)
DE (1) DE102020121542A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11824681B2 (en) * 2021-08-18 2023-11-21 Stmicroelectronics Application Gmbh Processing system, related integrated circuit, device and method
CN114978801B (zh) * 2022-07-27 2022-10-14 广州小鹏汽车科技有限公司 车辆车载系统控制方法、车辆及存储介质

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006180205A (ja) 2004-12-22 2006-07-06 Denso Corp 車載送信装置およびプログラム。
JP2010081152A (ja) 2008-09-25 2010-04-08 Nec Electronics Corp 通信装置および通信システム並びに通信方法、canノード
JP2017135627A (ja) 2016-01-29 2017-08-03 トヨタ自動車株式会社 通信方法
JP2017147680A (ja) 2016-02-19 2017-08-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 冗長通信システム、および、冗長通信システムの復旧方法
JP2018074257A (ja) 2016-10-25 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 車載ネットワークシステム、及び、車載ネットワークシステムにおける通信制御方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9935733B1 (en) * 2016-09-20 2018-04-03 Xilinx, Inc. Method of and circuit for enabling a communication channel

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006180205A (ja) 2004-12-22 2006-07-06 Denso Corp 車載送信装置およびプログラム。
JP2010081152A (ja) 2008-09-25 2010-04-08 Nec Electronics Corp 通信装置および通信システム並びに通信方法、canノード
JP2017135627A (ja) 2016-01-29 2017-08-03 トヨタ自動車株式会社 通信方法
JP2017147680A (ja) 2016-02-19 2017-08-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 冗長通信システム、および、冗長通信システムの復旧方法
JP2018074257A (ja) 2016-10-25 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 車載ネットワークシステム、及び、車載ネットワークシステムにおける通信制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021034828A (ja) 2021-03-01
DE102020121542A1 (de) 2021-02-25
US20210058495A1 (en) 2021-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3358788B1 (en) Illegality detection electronic control unit, vehicle onboard network system, and communication method
US10713106B2 (en) Communication device, communication method and non-transitory storage medium
CN106105105B9 (zh) 网络通信系统、不正常检测电子控制单元以及不正常应对方法
EP2521319B1 (en) Controller area network with flexible data-rate
KR101519793B1 (ko) 차량용 네트워크 시스템 및 이 시스템 내 이종 통신 제어기의 데이터 전송 방법
CN111164923B (zh) 用于单向传输数据的设计
KR101936450B1 (ko) 메모리 크기에 매칭하여 직렬 데이터 전송을 하는 방법 및 장치
EP2079190A1 (en) Fault location device, communication device, and fault location method
JP7207231B2 (ja) 通信装置及びプロトコルの切替方法
JP3117000B2 (ja) 通信システムおよびそれに使用される電子制御装置
JP7200374B2 (ja) シリアルバスシステムの加入者局用のエラーフレーム遮蔽ユニット、およびシリアルバスシステムでの通信方法
US20150124839A1 (en) Method of Packaging and Unpackaging Packet and Appartuses Using the Same
KR102471960B1 (ko) 차량용 can 통신 보안 장치 및 방법
US11218501B2 (en) Detector, detection method, and detection program
KR101334017B1 (ko) 차량 네트워크의 메시지 무결성 체크 시스템 및 방법
JP5064161B2 (ja) 電子制御ユニット
JP2006253922A (ja) ゲートウェイ装置及びゲートウェイ装置におけるデータ転送方法
KR100609493B1 (ko) 복수의 센서 데이터를 하나의 캔 메시지로 전송하는 방법
EP1758306B1 (en) Method and device for transmitting a control signal of a resilient packet ring media access control
CN115378756B (zh) 监控控制器域网络(can)xl节点
KR102610234B1 (ko) 버스 오프 감지 방법 및 이를 수행하는 전자제어장치
JP5892889B2 (ja) 通信制御装置
JP4123641B2 (ja) 情報処理装置及び方法
Di Natale et al. The CAN 2.0 b standard
CN117675456A (zh) 脉冲数据的传输方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220816

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221219

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7207231

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151