JP2006180205A - 車載送信装置およびプログラム。 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの車載送信装置が送信する複数のフレーム種別のうち、定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するようになっており、かつ互いの定期送信間隔が等しいようになっているフレーム種別において、イベント送信タイミングが一度重なると、以後それらのフレーム種別間の送信タイミングの重なりが連続的に何度も発生してしまう恐れを低減する。
【解決手段】 定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するようになっており、かつ互いの定期送信間隔が等しいようになっているフレーム種別について、車載送信装置は、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことに基づいて、送信タイミングが重なった当該フレーム種別のうち優先度の低いものの次回の送信タイミングを、現在から定期送信間隔の経過時よりも遅延時間分遅らせる。
【選択図】 図8
【解決手段】 定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するようになっており、かつ互いの定期送信間隔が等しいようになっているフレーム種別について、車載送信装置は、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことに基づいて、送信タイミングが重なった当該フレーム種別のうち優先度の低いものの次回の送信タイミングを、現在から定期送信間隔の経過時よりも遅延時間分遅らせる。
【選択図】 図8
Description
本発明は、複数のフレーム種別のそれぞれについてのデータフレームを、前回の同じフレーム種別のデータフレームの送信から一定期間後の定期送信タイミング、および、イベント発生に起因するイベント送信タイミングで、車両内の他の装置に送信する車載送信装置、ならびにその車載送信装置に用いるプログラムに関するものである。
従来、エンジン制御用のエンジンECU、ブレーキ制御用のブレーキECU、エアコン制御用のエアコンECU等、車両に搭載される装置は、互いに通信を行うようになっている場合がある。通信の例としては、ブレーキECUからエンジンECUへの制動量のデータの送信、エンジンECUからエアコンECUへのエアコン制御の可否を指令するエアコンデータの送信等がある。
また、1つの車載装置から送信されるデータの種別が複数ある場合もある。例えば、エンジンECUが、エアコンECUに上述のエアコンデータを送信し、ブレーキECUに制動量を制御するデータを送信し、メータを制御するメータECUにエンジン制御状態のデータを送信する場合がある。
これらの車載装置間のデータ通信が、データ通信経路を共有する場合、複数のデータフレームの送信タイミングが重ならないようにすることが必要となる。ここでデータフレームとは、送信されるデータの1まとまりをいう。
データフレームの送信タイミングが重ならないようにする技術としては、例えば特許文献1、特許文献2に記載の技術がある。特許文献1には、車内のECUが、他のECUの送信するデータフレームとの衝突を検出したときに、自身の送信するデータフレームの送信間隔を設定する技術が開示されている。また、特許文献2には、通信経路の負荷状況に応じて送信タイミングを再設定する技術が開示されている。
特開平11−298507号公報
特開平9−2321798号公報
しかし、上記のような技術は、他の車載送信装置の送信するデータフレームと自身の送信するデータフレームとの送信タイミングの重なりを軽減することはできても、1つの車載送信装置の送信する複数のデータフレームの送信タイミングの重なりを軽減することはできなかった。1つの車載送信装置が同じタイミングで送信できるフレーム数には限りがあり、また、車載送信装置が有する送信フレームのための記憶領域にも限りがあるため、1つの車載送信装置内でも、複数のデータフレームの送信タイミングの重なりを避けることが望ましい。
1つの車載送信装置の送信するデータフレームの送信タイミングの重なりが、特に問題となる例を、図9のタイミング図を用いて説明する。この例においては、車載送信装置は、2つのフレーム種別のデータフレームの送信を行うようになっている。図9のタイミング図は、これら2つのフレーム種別A、Bのデータフレームの送信タイミング81〜90を示している。ここで、車載送信装置は、各フレーム種別のデータフレームを、定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングの2つのタイミングにおいて送信するようになっている。イベント送信タイミングとは、不定期に発生する特定の事象に起因するタイミングである。また、定期送信タイミングとは、前回の同一フレーム種別の(定期送信タイミングまたはイベント送信タイミングにおける)データフレームの送信から一定期間(すなわち定期送信間隔)Tが経過した時点のタイミングである。
図9においては、タイミング81、83、85が、フレーム種別Aの定期送信タイミングに当たり、タイミング82、84、86が、フレーム種別Bの定期送信タイミングに当たる。この図に示す通り、フレーム種別Aの定期送信間隔と、フレーム種別Bの定期送信間隔とは同じである。
ここで、図9のタイミング87において、フレームAのイベント送信タイミングおよびフレームBのイベント送信タイミングが同時に発生した場合を考える。この場合、後にイベント送信タイミングが再度発生するまでは、フレーム種別Aおよびフレーム種別Bの定期送信タイミングは、共にタイミング87を起点とする定期送信間隔Tのタイミング88、89、90で繰り返し発生する。したがって、定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するようになっており、かつ互いの定期送信間隔が等しいようになっているフレーム種別において、イベント送信タイミングが一度重なると、以後それらのフレーム種別間の送信タイミングの重なりが連続的に何度も発生してしまう。
本発明は上記点に鑑み、1つの車載送信装置が送信する複数のフレーム種別のうち、定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するようになっており、かつ互いの定期送信間隔が等しいようになっているフレーム種別において、イベント送信タイミングが一度重なると、以後それらのフレーム種別間の送信タイミングの重なりが連続的に何度も発生してしまう恐れを低減することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、複数のフレーム種別のそれぞれについてのデータフレームを、前回の同じフレーム種別のデータフレームの送信から当該複数フレーム間で一律の一定期間後に当たる定期送信タイミング、および、不定期のイベント発生に起因するイベント送信タイミングで、車両内の他の装置に送信する車載送信装置であって、前記複数のフレーム種別のうち、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことを判定する重なり判定手段と、前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別間の送信タイミングをずらずタイミングずらし手段と、を備えたことを特徴とする車載送信装置である。
このようになっているので、この車載送信装置が送信する上記複数のフレーム種別、すなわち、定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するようになっており、かつ定期送信間隔が一律に等しくなっているフレーム種別について、当該車載通信装置は、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことに基づいて、その重なったフレーム種別間の一部の送信タイミングをずらずようになっているので、ずらして以降はそれらのフレーム種別間の送信タイミングの重なりが連続的に何度も発生してしまう恐れが低減する。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載送信装置において、前記タイミングずらし手段は、前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別の一部についての、次回の送信タイミングを、今回の送信タイミングから前記一定期間に遅延時間を加えた時間の経過時とすることを特徴とする。
このようになっているので、送信タイミングが重なったフレーム種別のうち一部についての次回の送信タイミングが、現在から一定期間(すなわち定期送信間隔)経過時よりも遅延時間分遅らせることで、重なったフレーム種別間の一部の送信タイミングをずらずことができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車載送信装置において、前記タイミングずらし手段は、前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別の一部についての、今回の送信タイミングを、現在から遅延時間の経過時とすることを特徴とする。
このようになっているので、送信タイミングが重なったフレーム種別のうち一部についての今回の送信タイミングを、現在から遅延時間分遅らすことで、重なったフレーム種別間の一部の送信タイミングをずらずことができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の車載送信装置において、前記複数のフレーム種別のそれぞれに割り当てられた遅延許容時間を記憶する記憶媒体を備え、前記タイミングずらし手段は、送信タイミングをずらす対象のフレーム種別の遅延許容時間が前記所定の基準よりも短ければ、当該フレーム種別の次回の送信タイミングを、今回の送信タイミングから前記一定期間に遅延時間を加えた時間の経過時とし、送信タイミングをずらす対象のフレーム種別の遅延許容時間が前記所定の基準よりも長ければ、当該フレーム種別の今回の送信タイミングを、現在から遅延時間の経過時とすることを特徴とする。
このようになっているので、遅延許容時間が短いフレーム種別、すなわち現在送信することがより重要なフレーム種別については、今回の送信タイミングについては遅延させず、次回以降の定期送信タイミングをずらし、一方、遅延許容時間が長いフレーム種別、すなわち現在送信することが比較的重要でないフレーム種別については、今回の送信タイミングをずらすことができる。すなわち、遅延許容時間に基づいて送信タイミングをずらす時期を調整することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車載送信装置において、ある回のデータフレームの送信から次回の同じフレーム種別の定期送信タイミングまでの一定期間が同じとなる複数のフレーム種別を他のフレーム種別と区別するフレーム種別グループデータを記憶する記憶媒体を備え、前記重なり判定手段は、前記記憶媒体が記憶する前記フレーム種別グループデータに含まれる2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことを判定することを特徴とする。
このようなフレーム種別グループデータを用いることで、あるフレーム種別と定期送信間隔が同じフレーム種別がどれであるかについての判断が、すべてのフレーム種別を総当たり的に検索する場合に比べて容易になる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車載送信装置において、前記複数のフレーム種別のそれぞれに割り当てられた優先度を記憶する記憶媒体を備え、前記タイミングずらし手段は、前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別のうち、前記記憶媒体が記憶する優先度のより低い方のフレーム種別の送信タイミングをより遅らせることを特徴とする。
このようになっていることで、優先度に基づいた系統的な方法で、送信タイミングを遅らせるフレーム種別を選ぶことができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の車載送信装置において、前記優先度は、フレーム種別毎に付与された識別番号またはフレーム種別の重要度を示すデータであることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車載送信装置において、前記重なり判定手段は、前記複数のフレーム種別の、前記イベント送信タイミングにおいてのみ作動することを特徴とする。
このように、複数のフレーム種別間のイベント送信タイミング同士の重なり、および複数のフレーム種別間の定期送信タイミングとイベント送信タイミングの重なりのみを検出することで、処理が簡易になる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車載送信装置において、前記重なり判定手段は、前記複数のフレーム種別の、前記定期送信タイミングにおいてのみ作動することを特徴とする。
このように、複数のフレーム種別間の定期送信タイミング同士の重なり、および複数のフレーム種別間の定期送信タイミングとイベント送信タイミングの重なりのみを検出することで、処理が簡易になる。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車載送信装置において、前記重なり判定手段は、前記複数のフレーム種別の、前記定期送信タイミングおよび前記不定期タイミングにおいて作動することを特徴とする。
このように、複数のフレーム種別間のイベント送信タイミング同士の重なり、複数のフレーム種別間の定期送信タイミング同士の重なり、および複数のフレーム種別間の定期送信タイミングとイベント送信タイミングの重なりを検出することで、網羅的な重なりの検出を行うことができる。
また、請求項11に記載の発明は、複数のフレーム種別のそれぞれについてのデータフレームを、前回の同じフレーム種別のデータフレームの送信から当該複数フレーム間で一律の一定期間後に当たる定期送信タイミング、および、不定期のイベント発生に起因するイベント送信タイミングで、車両内の他の装置に送信する車載送信装置に用いるプログラムであって、前記複数のフレーム種別のうち、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことを判定する重なり判定手段、および前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別間の送信タイミングをずらずタイミングずらし手段として、前記車載送信装置の有するコンピュータを機能させるプログラムである。このように、プログラムとしても本発明を捉えることができる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る車内通信システムの構成を示す。この車内通信システムは、エンジン、ブレーキ、メータ、AT(オートマチックトランスミッション)、エアコン等、車内の機器の制御を行うためのシステムである。
この車内通信システムは、エンジンを制御するためのエンジンECU1(車載送信装置に相当する)、ABS(アンチロックブレーキシステム)等の制動制御を行うためのブレーキECU2、速度、警告等のドライバへのメータ表示を行うメータECU3、ATを制御するためのATECU4、エアコンを制御するためのエアコンECU5等の制御装置を有している。また、これら制御装置は、通信バス6を介して互いに現在の制御状態等のデータ通信を行うことができるようになっている。データ通信のプロトコルとしては、CAN(Controller Area Network)を用いる。
また、エンジンECU1は、データ送受信部11、CPU12、RAM13、ROM14、フラッシュメモリ15等を有している。
データ送受信部11は、CPU12から受けた送信用のデータを、所定の送信タイミングで通信バス6に送出する。またデータ送受信部11は、通信バス6を流れるエンジンECU1宛のデータを受信し、受信したデータをRAM13の所定の領域に記憶させる。なお、データ送受信部11は、CPU12から受けたデータを一時記憶するためのバッファを有している。このバッファは、複数個(例えば5個)のデータフレーム分の記憶容量を有している。ここで、データフレームとは、1回のデータ送信において送信されるデータの1まとまりをいう。
CPU12は、ROM14またはフラッシュメモリ15からプログラムを読み出して実
行し、そのプログラムに記述された処理内容に基づいて動作し、その動作において、適宜
RAM13、ROM14、フラッシュメモリ15から情報を読み出し、またRAM13およびフラッシュメモリ15に情報を書き込む。またCPU12は、その動作中に通信バス6を介して他のECUへデータを送信するため、例えば送信先のECUの識別データと共にこの送信するデータをデータ送受信部11に出力する。
行し、そのプログラムに記述された処理内容に基づいて動作し、その動作において、適宜
RAM13、ROM14、フラッシュメモリ15から情報を読み出し、またRAM13およびフラッシュメモリ15に情報を書き込む。またCPU12は、その動作中に通信バス6を介して他のECUへデータを送信するため、例えば送信先のECUの識別データと共にこの送信するデータをデータ送受信部11に出力する。
またCPU12は、その動作において、必要に応じて図示しないクランク角センサ、メインスロットルセンサ、水温センサ等のセンサからの検出信号を受け取り、また図示しないイグナイタ、インジェクタ、フューエルポンプ等のアクチュエータの制御を行う。
ここで、CPU12が通信バス6を介して他のECUに送信するデータフレームについて説明する。CPU12が送信するデータフレームは、そのデータフレームの送信先、そのデータフレームの示すデータの意味合い等によって、複数のフレーム種別に分類される。フレーム種別としては、例えばエンジン回転数等のエンジンステータス、燃料噴射量等の各種エンジン制御データ等がある。
本実施形態のエンジンECU1は、フレーム種別毎に、そのフレーム種別のデータフレームを定期送信タイミングのみで送信するか、あるいは定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するかが決まっている。イベント送信タイミングとは、不定期に発生する特定の事象(例えばエンジン回転数やエンジン冷却水温の変化)に起因するタイミングである。また、定期送信タイミングとは、前回の同一フレーム種別のデータフレームの送信から一定期間(すなわち定期送信間隔)Tが経過した時点のタイミングである。なお、ここでいう前回の同一フレーム種別のデータフレームの送信とは、定期送信タイミングにおける送信のみならず、イベント送信タイミングにおける送信をも含むものである。
また、本実施形態のエンジンECU1のROM14は、これら複数のフレーム種別を区分けする情報としてのフレーム種別グループデータを記憶している。図2に、このフレーム種別グループデータの構造を概略的に示す。フレーム種別グループデータは、エンジンECU1が送信するフレーム種別を、複数のグループに分け、それぞれのグループ毎にそのグループに属するフレーム種別をまとめて列記している。図2においては、グループ1、グループ2、およびグループ3が例示されている。グループ分けは、それぞれのフレーム種別の定期送信間隔が同じもの同士を同じグループに属するように行われている。具体的には、グループ1には、定期送信タイミングが1000ミリ秒であるフレーム種別が列記されており、グループ2には、定期送信タイミングが32リ秒であるフレーム種別が列記されており、グループ3には、定期送信タイミングが910ミリ秒であるフレーム種別が列記されている。また、グループ1に属するフレーム種別は、定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングでデータフレームが送信されるフレーム種別であり、グループ2および3に属するフレーム種別は、定期送信タイミングのみでデータフレームが送信されるフレーム種別である。
グループ1に属するフレーム種別としては、例えばクルーズデータ、ECTデータ、エアコンデータ等がある。クルーズデータは、現在自車両がオートクルーズ状態にあるか否かを示すデータであり、メータECU3等に送信するためのデータである。なお、メータECU3は、このクルーズデータの内容に基づいて、クルーズランプの点灯、消灯を制御するようになっている。
ECTデータは、ATECU4に送信するためのデータであり、ATECU4がATをどのように制御するかに関わるエンジン制御内容の情報を含んでいる。
エアコンデータは、エアコン制御のオンオフデータであり、エアコンECU5に送信するためのデータである。なお、エアコンECU5は、このエアコンデータのオン・オフに基づいて、エアコン制御を行うか行わないかを決定するようになっている。
グループ2に属するフレーム種別としては、各種エンジン制御データがある。また、グループ3に属するフレーム種別としては、エンジン状態データがある。
また、本実施形態のフラッシュメモリ15は、図3に示すように、フレーム種別毎に1組の定期送信間隔データTiおよび定期送信カウンタCiの組のための変数を記憶している。なお、iはフレーム種別を区別するための自然数インデックスである。これらの変数は、後述するように、各フレーム種別の定期送信タイミングとなった否かを判定するためのデータとして用いられる。これらのデータは、エンジンECU1の作動開始時等の初期状態においては、定期送信間隔データTiが、対応するフレーム種別の定期送信間隔を記憶している。また、初期状態において、各定期送信カウンタCiは、同一のグループに属するフレーム種別間で値が異なるように設定される。
また、本実施形態のRAM13は、イベント送信のあるフレーム種別、すなわち上述のグループ1に属するフレーム種別毎に、イベント発生フラグを有しており、CPU12は、その処理においてそれぞれのフレーム種別のデータフレームを送信する必要が不定期的に発生したと判定すると、当該フレーム種別に対応するイベント発生フラグをオンとする。
なお、クルーズデータのデータフレームを送信する必要が不定期的に発生したと判定する場合は、車両の走行がオートクルーズ状態から非オートクルーズ状態に変化したことを検出した場合、車両の走行が非オートクルーズ状態からオートクルーズ状態に変化したことを検出した場合である。また、ECTデータのデータフレームを送信する必要が不定期的に発生したと判定する場合はエンジンの状態(例えばエンジン回転数、冷却水温度等)があるしきい値に達したことを検出した場合等である。また、エアコンデータのデータフレームを送信する必要が不定期的に発生したと判定する場合は、エンジンの状態の変化に起因して、エアコンECU5に送信すべきエアコンデータがオンからオフに変化する場合、およびオフからオンに変化する場合である。
ここで、CPU12が具体的に他のECUにデータを送信するために常時実行する通信処理プログラム100を、図4に示す。CPU12は、この通信処理プログラム100を定期的に、具体的には1ミリ秒毎に、実行するようになっている。
この通信処理プログラム100の実行において、CPU12は、まずステップ110で、上述の定期送信カウンタを更新する。具体的には、すべての定期送信カウンタの値を、現在の値から通信処理プログラム100の実行間隔時間分(具体的には1ミリ秒分)減じる。続いてステップ120で送信処理を実行し、さらにステップ130で、データ送受信部11を用いて他のECUから送信されたエンジンECU1宛のデータの受信処理を実行し、その後通信処理プログラム100の1回分の実行を終了する。
ここで、図5に、ステップ120の送信処理の詳細を示すフローチャートを示す。ステップ120の実行において、CPU12は、まずステップ122で、ある1つのフレーム種別(以下選択フレーム種別と記す)について、送信要求が現在発生しているか否かを判定する。ここでいう送信要求とは、定期送信要求およびイベント送信要求である。定期送信要求が現在発生しているか否かは、直前のステップ110で更新した選択フレーム種別の定期送信カウンタCiがゼロになっているか否かで判定する。また、イベント送信要求が発生しているか否かは、選択フレーム種別についてのイベント発生フラグがオンであるか否かで判定する。なお、定期送信のみしか行われないフレーム種別については、ここでは、定期送信要求が現在発生しているか否かのみを判定する。送信要求が現在発生している場合、続いてステップ124を実行し、発生していない場合、続いてステップ129を実行する。
ステップ124では、選択フレーム種別のデータフレームを送信する。具体的には、その選択フレーム種別のデータフレームに含めるためのデータを生成し、生成したデータを含むデータフレームをデータ送受信部11に送信させる。
続いてステップ125では、選択フレーム種別が第1グループに属し、かつ第1グループに属する他のフレーム種別についても現在送信要求が発生しているか否かを判定する。ここで、どのフレーム種別が第1グループに属しているか否かは、フレーム種別グループデータを参照することで特定する。このようになっていることで、あるフレーム種別と定期送信間隔が同じフレーム種別がどれであるかについての判断が、すべてのフレーム種別を総当たり的に検索する場合に比べて容易になる。なお、ここでいう送信要求も、定期送信要求およびイベント送信要求である。この判定が肯定の場合、続いてステップ126を実行し、否定の場合、続いてステップ127を実行する。
ステップ126では、選択フレーム種別と、ステップ125で第1グループに属すると判定した現在送信要求が発生している他のフレーム種別(以下衝突フレーム種別と記す)との優先度確認を行い、それに基づいた遅延時間の設定を行う。ここで、優先度のデータとしては、それら選択フレーム種別、衝突フレーム種別に割り当てられたCAN IDを用いる。CAN IDは、通信バス6に送信されるフレーム種別毎に、そのフレーム種別の車両制御に対する重要度が多きい程値が小さくなるように、付与されている。そこで、ここでは、CAN IDの小さいフレーム種別ほど優先度が高いとする。なお、フレーム種別とCAN IDとの対応関係は、ROM14に記憶されている。このようにして特定した優先度に基づいて、選択フレーム種別が、衝突フレーム種別よりも優先度が低い場合は、遅延時間を所定の値(例えば3ミリ秒)に設定する。また、選択フレーム種別が、衝突フレーム種別よりも優先度が高い場合は、遅延時間をゼロ秒に設定する。また、ステップ127では、遅延時間をゼロ秒に設定する。
ステップ126、127に続いては、ステップ128で、次回の定期送信間隔を再設定する。具体的には、選択フレーム種別に対応する定期送信間隔データTiに、ステップ126または127で設定した遅延時間を加算した値を、選択フレーム種別に対応する定期送信カウンタCiの新たな値とする。
続いてステップ129では、今回のステップ120の実行において、エンジンECU1におけるすべてのフレーム種別について、それらを選択フレーム種別としてステップ122〜128を実行したか否かを判定する。そして、まだ実行していない場合、その実行していないフレーム種別のうち1つを選択フレーム種別として再度ステップ122を実行する。また、すべてのフレーム種別について実行した場合、すべてのイベント発生フラグをオフにし、ステップ120の処理を終了する。
以上のような通信処理プログラム100をCPU12が実行することで、エンジンECU1は、所定の時間経過毎に、各定期送信カウンタをデクリメントし(ステップ110参照)、送信処理を行い(ステップ120参照)、受信処理を行う(ステップ130参照)。そして、送信処理において、各フレーム種別について、定期送信またはイベント送信についての送信要求がある場合、すなわち現在が定期送信タイミングまたはイベント送信タイミングである場合(ステップ122参照)、今回の送信タイミング分のデータフレームの送信を行う(ステップ124参照)。
さらに、送信したデータフレームのフレーム種別がグループ1に属し、かつグループ1に属する他のフレーム種別のうち、現時点で送信要求のあるものがあるか否かを判定する(ステップ125参照)。そして、送信要求のあるグループ1に属する他のフレームが存在する場合、当該送信要求のある他のフレーム種別よりも自身のフレーム種別の方が優先度が低ければ、遅延時間を所定の正の(通信処理プログラム100の実行周期よりも大きい)値に設定し、また、当該送信要求のある他のフレーム種別よりも自身のフレーム種別の方が優先度が高ければ、遅延時間をゼロに設定する(ステップ126参照)。また、送信要求のあるグループ1に属する他のフレームが存在しない場合、遅延時間をゼロに設定する(ステップ127参照)。そして、次回の定期送信間隔を、定期送信間隔データTiの値、すなわち定期送信間隔のフォルト値から設定した遅延時間だけ増やしたものに設定する(ステップ128参照)。
図6〜図8に、このような作動のエンジンECU1によって送信されるグループ1に属するフレーム種別Aおよびフレーム種別Bのデータフレームの、実際の送信タイミングの図を示す。なおここでは、フレーム種別Aの優先度の方が、フレーム種別Bの優先度よりも高いとする。
まず、エンジンECU1の起動直後は、グループ1の各定期送信カウンタの値がそれぞれ異なっており、CPU12による通信処理プログラム100の実行の度にそれらの値が等しく減少していく。そして、どのフレーム種別についてもイベント送信タイミングとならないうちに、まず図6のタイミング31において、フレーム種別Aの定期送信カウンタがゼロになるとする。すると、その時点でステップ124の処理によって、フレーム種別Aのデータフレームが送信される。そしてこの時点では、グループ1の各定期送信カウンタの値がそれぞれ異なっており、かつイベント送信タイミングの発生もないので、ステップ125、127、128の処理により、フレーム種別Aの定期送信カウンタには、当該フレーム種別Aの定期送信間隔データの値、すなわちグループ1において一律の1000ミリ秒が設定される。
また、タイミング31の後、どのフレーム種別についてもイベント送信タイミングとならないうちに、タイミング32において、フレーム種別Bの定期送信カウンタがゼロになるとする。すると、その時点でステップ124の処理によって、フレーム種別Bのデータフレームが送信され、また、ステップ125、127、128の処理により、フレーム種別Bの定期送信カウンタには、当該フレーム種別Bの定期送信間隔データの値、すなわちグループ1において一律の1000ミリ秒が設定される。
また、タイミング32の後、どのフレーム種別についてもイベント送信タイミングとならないうちに、タイミング31から1000ミリ秒後のタイミング33になるとする。すると、フレーム種別Aの定期送信カウンタがゼロとなる。そして、その時点でフレーム種別Aのデータフレームが送信され、また、フレーム種別Aの定期送信カウンタには、グループ1において一律の定期送信間隔データの値が設定される。
また、タイミング33の後、どのフレーム種別についてもイベント送信タイミングとならないうちに、タイミング32から1000ミリ秒後のタイミング34になるとする。すると、フレーム種別Bの定期送信カウンタがゼロとなる。そして、その時点でフレーム種別Bのデータフレームが送信され、また、フレーム種別Bの定期送信カウンタには、グループ1において一律の定期送信間隔データの値が設定される。
このように、どのフレーム種別についてもイベント送信タイミングとならないまま時間が経過していくと、図7のタイミング41、43、45のような一律の定期送信間隔T毎に、フレーム種別Aのデータフレームが送信され、また、タイミング42、44、46、48、50、52のような、一律の定期送信間隔T毎ではあるが、フレーム種別Aとはずれたタイミングで、フレーム種別Bのデータフレームが送信される。
また、他のグループ1のフレーム種別の定期送信タイミングと異なるタイミング47において、フレーム種別Aのデータフレームのイベント送信タイミングとなった、すなわち、フレーム種別Aのイベント発生フラグがオンとなったとする。すると、その時点でステップ124の処理によって、フレーム種別Aのデータフレームが送信され、また、ステップ125、127、128の処理により、フレーム種別Aの定期送信カウンタには、当該フレーム種別Bの定期送信間隔データの値、すなわちグループ1において一律の1000ミリ秒が設定される。そしてこの後は、タイミング47を起点として定期送信間隔Tで繰り返すタイミング49、51、53で、フレーム種別Aのデータフレームが送信される。
また、図8のタイミング67において、フレーム種別Aおよびフレーム種別Bのデータフレームの送信タイミングが同時に発生した、すなわち、フレーム種別Aおよびフレーム種別Bのイベント発生フラグが同時期(すなわち通信処理プログラム100の同じ実行周期内に)に共にオンとなったとする。すると、その時点で、フレーム種別Aを選択フレームとするステップ124の処理によって、フレーム種別Aのデータフレームが送信され、また、その直後のステップ125で、グループ1の他のフレーム種別(すなわちフレーム種別B)の送信要求があると判定する。そして、ステップ126で、フレーム種別Aの方がフレーム種別Bよりも優先度が高いので、遅延時間がゼロとなり、続いてステップ128では、フレーム種別Aの定期送信カウンタには、グループ1において一律の定期送信間隔Tが設定される。さらに、フレーム種別Bを選択フレームとするステップ124の処理によって、フレーム種別Bのデータフレームが送信され、また、その直後のステップ125で、グループ1の他のフレーム種別(すなわちフレーム種別A)の送信要求があると判定する。そして、ステップ126で、フレーム種別Aの方がフレーム種別Bよりも優先度が高いので、遅延時間Δtが所定の正の値(例えば3ミリ秒)となり、続いてステップ128では、フレーム種別Bの定期送信カウンタには、グループ1において一律の定期送信間隔Tにこの遅延時間Δtを加えた値が設定される。
このようになることで、タイミング67以後は、そのT秒後のタイミング68でフレーム種別Aのデータフレームが送信され、さらにΔt秒遅れたタイミング69で種別Bのデータフレームが送信されるようになる。そしてタイミング68を起点として定期送信間隔Tで繰り返すタイミング70、72等で、フレーム種別Aのデータフレームが送信される。また、タイミング69において、フレーム種別Bを選択フレームとするステップ125、127、128の処理によって、フレーム種別Bの定期送信カウンタには、グループ1において一律の定期送信間隔Tが再度設定されるので、タイミング69を起点として定期送信間隔Tで繰り返すタイミング71、73等で、フレーム種別Bのデータフレームが送信される。
このようになっているので、定期送信タイミングおよびイベント送信タイミングで送信するようになっており、かつ互いの定期送信間隔が等しいようになっているフレーム種別について、エンジンECU1は、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことに基づいて、送信タイミングが重なった当該フレーム種別のうち優先度の低いものの次回の送信タイミングを、現在から定期送信間隔の経過時よりも遅延時間分遅らすことで、重なったフレーム種別間の一部の送信タイミングをずらずことができる。したがって、ずれて以降それらのフレーム種別間の送信タイミングの重なりが連続的に何度も発生してしまう恐れが低減する。
なお、上記の実施形態において、CPU12が、通信処理プログラム100のステップ125を実行することで、重なり判定手段として機能し、ステップ126、127、および128を実行することで、タイミングずらし手段として機能する。
(他の実施形態)
なお、上記の実施形態において図8に示したタイミング67のような、グループ1に属する2つのフレーム種別A、Bのイベント送信タイミングが重なった場合のみならず、(1)フレーム種別Aのイベント送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合、(2)フレーム種別Bのイベント送信タイミングとフレーム種別Aの定期送信タイミングとが重なった場合、および(3)設計ミス等の原因によってフレーム種別Aの定期送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合、の3つの場合においても、上記の実施形態のエンジンECU1は、その重なったタイミングの次の定期送信タイミングを、2つのフレーム種別A、B間でずれるようにすることができる。これは、図5のステップ122で、送信要求があるか否かを、「定期送信要求またはイベント送信要求がある」か否かで判定することで、「定期送信要求またはイベント送信要求がある」場合に、ステップ125の判定およびステップ126、127、128の処理を行うようになっているからである。
(他の実施形態)
なお、上記の実施形態において図8に示したタイミング67のような、グループ1に属する2つのフレーム種別A、Bのイベント送信タイミングが重なった場合のみならず、(1)フレーム種別Aのイベント送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合、(2)フレーム種別Bのイベント送信タイミングとフレーム種別Aの定期送信タイミングとが重なった場合、および(3)設計ミス等の原因によってフレーム種別Aの定期送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合、の3つの場合においても、上記の実施形態のエンジンECU1は、その重なったタイミングの次の定期送信タイミングを、2つのフレーム種別A、B間でずれるようにすることができる。これは、図5のステップ122で、送信要求があるか否かを、「定期送信要求またはイベント送信要求がある」か否かで判定することで、「定期送信要求またはイベント送信要求がある」場合に、ステップ125の判定およびステップ126、127、128の処理を行うようになっているからである。
このように、複数のフレーム種別間のイベント送信タイミング同士の重なり、複数のフレーム種別間の定期送信タイミング同士の重なり、および複数のフレーム種別間の定期送信タイミングとイベント送信タイミングの重なりを検出することで、網羅的な重なりの検出を行うことができる。
他の例としては、図5のステップ122で、送信要求があるか否かを、「定期送信要求がある」か否かで判定することで、「定期送信要求がある」場合に、ステップ125の判定およびステップ126、127、128の処理を行うようになっている場合は、(1)フレーム種別Aのイベント送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合、(2)フレーム種別Bのイベント送信タイミングとフレーム種別Aの定期送信タイミングとが重なった場合、および(3)フレーム種別Aの定期送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合、の3つの場合には、その後の定期送信タイミングをずらすことができるが、(4)フレーム種別A、Bのイベント送信タイミングが重なった場合には、ステップ122で否定と判定するので、その後の定期送信タイミングをずらすことができない。
さらに他の例としては、図5のステップ122で、送信要求があるか否かを、「イベント送信要求がある」か否かで判定することで、「イベント送信要求がある」場合に、ステップ125の判定およびステップ126、127、128の処理を行うようになっている場合は、(1)フレーム種別Aのイベント送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合、(2)フレーム種別Bのイベント送信タイミングとフレーム種別Aの定期送信タイミングとが重なった場合、およびの(4)フレーム種別A、Bのイベント送信タイミングが重なった場合の3つの場合には、その後の定期送信タイミングをずらすことができるが、(3)フレーム種別Aの定期送信タイミングとフレーム種別Bの定期送信タイミングとが重なった場合には、ステップ122で否定と判定するので、その後の定期送信タイミングをずらすことができない。
しかし、これら2つの他の例の処理は、上記実施形態の場合に比べて処理が簡易である。なお、これら2つの他の例においても、定期送信タイミングとイベント送信タイミングの両方のタイミングで、データフレーム送信する。
また、上記の実施形態において、ステップ125で、選択フレーム種別を含め3つ以上のグループ1のフレーム種別の送信要求が重なった場合、それら重なったフレーム種別中で自分の優先度がn番目のときは、通信処理プログラム100のステップ126で、自身の次回の遅延時間をΔt×(n−1)と設定するようになっていればよい。
また、エンジンECU1は、送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別の一部についての、次回の送信タイミングを、現在から遅延時間の経過時とするようになっているが、ずらす対象のタイミングは、かならずしも次回のものでなくとも、今回のものであってもよいし、次々回のものであってもよい。
また、エンジンECU1のROM14またはフラッシュメモリ15が、グループ1の複数のフレーム種別のそれぞれに割り当てられた遅延許容時間を記憶するようになっている場合、送信タイミングをずらす対象のフレーム種別の遅延許容時間が所定の基準(例えば所定のしきい値時間)よりも短ければ、当該フレーム種別の次回の送信タイミングを、今回の送信タイミングから前記一定期間に遅延時間を加えた時間の経過時とし、送信タイミングをずらす対象のフレーム種別の遅延許容時間が前記所定の基準よりも長ければ、当該フレーム種別の今回の送信タイミングを、現在から遅延時間の経過時とするようになっていてもよい。
このようになっているので、遅延許容時間が短いフレーム種別、すなわち現在送信することがより重要なフレーム種別については、今回の送信タイミングについては遅延させず、次回以降の定期送信タイミングをずらし、一方、遅延許容時間が長いフレーム種別、すなわち現在送信することが比較的重要でないフレーム種別については、今回の送信タイミングをずらすことができる。すなわち、遅延許容時間に基づいて送信タイミングをずらす時期を調整することができる。
また、通信バス6は、かならずしもCANの通信経路である必要はない。また、有線通信経路である必要もなく、無線通信経路であってもよい。
1…エンジンECU、2…ブレーキECU、3…メータECU、4…ATECU、
5…エアコンECU、6…通信バス、11…データ送受信部、12…CPU、
13…RAM、14…ROM、15…フラッシュメモリ、
100…通信処理プログラム。
5…エアコンECU、6…通信バス、11…データ送受信部、12…CPU、
13…RAM、14…ROM、15…フラッシュメモリ、
100…通信処理プログラム。
Claims (11)
- 複数のフレーム種別のそれぞれについてのデータフレームを、前回の同じフレーム種別のデータフレームの送信から当該複数フレーム間で一律の一定期間後に当たる定期送信タイミング、および、不定期のイベント発生に起因するイベント送信タイミングで、車両内の他の装置に送信する車載送信装置であって、
前記複数のフレーム種別のうち、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことを判定する重なり判定手段と、
前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別間の送信タイミングをずらずタイミングずらし手段と、を備えたことを特徴とする車載送信装置。 - 前記タイミングずらし手段は、前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別の一部についての、次回の送信タイミングを、今回の送信タイミングから前記一定期間に遅延時間を加えた時間の経過時とすることを特徴とする請求項1に記載の車載送信装置。
- 前記タイミングずらし手段は、前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別の一部についての、今回の送信タイミングを、現在から遅延時間の経過時とすることを特徴とする請求項1または2に記載の車載送信装置。
- 前記複数のフレーム種別のそれぞれに割り当てられた遅延許容時間を記憶する記憶媒体を備え、
前記タイミングずらし手段は、送信タイミングをずらす対象のフレーム種別の遅延許容時間が前記所定の基準よりも短ければ、当該フレーム種別の次回の送信タイミングを、今回の送信タイミングから前記一定期間に遅延時間を加えた時間の経過時とし、送信タイミングをずらす対象のフレーム種別の遅延許容時間が前記所定の基準よりも長ければ、当該フレーム種別の今回の送信タイミングを、現在から遅延時間の経過時とすることを特徴とする請求項1に記載の車載送信装置。 - ある回のデータフレームの送信から次回の同じフレーム種別の定期送信タイミングまでの一定期間が同じとなる複数のフレーム種別を他のフレーム種別と区別するフレーム種別グループデータを記憶する記憶媒体を備え、
前記重なり判定手段は、前記記憶媒体が記憶する前記フレーム種別グループデータに含まれる2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことを判定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車載送信装置。 - 前記複数のフレーム種別のそれぞれに割り当てられた優先度を記憶する記憶媒体を備え、
前記タイミングずらし手段は、前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別のうち、前記記憶媒体が記憶する優先度のより低い方のフレーム種別の送信タイミングをより遅らせることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車載送信装置。 - 前記優先度は、フレーム種別毎に付与された識別番号またはフレーム種別の重要度を示すデータであることを特徴とする請求項6に記載の車載送信装置。
- 前記重なり判定手段は、前記複数のフレーム種別の、前記イベント送信タイミングにおいてのみ作動することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車載送信装置。
- 前記重なり判定手段は、前記複数のフレーム種別の、前記定期送信タイミングにおいてのみ作動することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車載送信装置。
- 前記重なり判定手段は、前記複数のフレーム種別の、前記定期送信タイミングおよび前記不定期タイミングにおいて作動することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車載送信装置。
- 複数のフレーム種別のそれぞれについてのデータフレームを、前回の同じフレーム種別のデータフレームの送信から当該複数フレーム間で一律の一定期間後に当たる定期送信タイミング、および、不定期のイベント発生に起因するイベント送信タイミングで、車両内の他の装置に送信する車載送信装置に用いるプログラムであって、
前記複数のフレーム種別のうち、2つ以上のフレーム種別の送信タイミングが重なったことを判定する重なり判定手段、および
前記重なり判定手段が送信タイミングが重なっていると判定した対象のフレーム種別間の送信タイミングをずらずタイミングずらし手段として、前記車載送信装置の有するコンピュータを機能させるプログラム。
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