JP4742169B2 - 車載用通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、車載用通信システムに関し、詳しくは、メッセージを群分けし、同じ群に属するメッセージの送信タイミングが近づくと共に、異なる群に属するメッセージの送信タイミングが離れるように、各ECUがメッセージの送信タイミングを調整するものである。
従来、車両においては、共通のバスに複数の端末が接続されたネットワークにおいて、多重通信用バスを介して車載機器を制御する電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)を互いに接続してネットワークを構築し、ECU間でメッセージを送受信する車載用通信システムが採用されている。
該車載用通信システムの通信プロトコルにはCAN(Controller Area Network)が多く用いられている。CANプロトコルは、バスが開放状態の場合はどのECUもメッセージを送信することが可能な非同期通信である。
前記複数のECUから同時に送信がある場合には、アービトレーション(調停)を行い優先度の高いECUの送信を有効としているため、優先度の低いECUでは、メッセージを送信するまでに時間がかかる場合がある。
このため、ECU間のメッセージ通信の設計を行う際には、アービトレーション負けによる最悪遅延時間を想定し、バス負荷率を低く規定せざるを得ないという問題がある。
一方、車載用の通信システムにおいては、メッセージをいくつかの群に分け、群毎に送信タイミングをできるだけ近くすることが望まれている。
群分けは、互いに関連するメッセージを同じ群とする。例えば、ステアリングに関するメッセージ同士などを同じ群とし、あるECUは、同じ群に属する他のECUが送信したメッセージを受信して、応答のメッセージを返す。このとき、群毎に送信タイミングをできるだけ近くし、異なる群は送信タイミングをできるだけ離すことで、メッセージの応答の遅延が少なくなり、ステアリングなどの電装機器の制御を迅速に行うことができる。
そこで、本出願人は、特開2007−60400号公報(特許文献1)において、メッセージの送信タイミングの制御システムを提案している。該制御システムは、バスに接続された複数のECUがそれぞれ時間計測手段を備えており、各ECUは、他のECUのメッセージの送信タイミングを計測し、該時間計測手段が示す値に従って自身のメッセージの送信開始タイミングを調整している。該調整により、メッセージの送信タイミングを他のECUが送信したメッセージの送信完了タイミング以降となるようにしており、各ECUからの送信メッセージの衝突を防いでいる。
特許文献1の方法は、全てのECUがある一つのECUを基準にして自身が送信するメッセージの送信タイミングを決める場合には有効である。しかし、車載用通信システムは大型化、複雑化、多品種化しており、このように時間原器ともいえる基準ECUを設けると、基準ECUが故障等を起こした場合の影響が大きくなるため、基準ECUに頼って送信タイミングを決めるのは問題がある。また、車種によって基準ECUが異なる場合を考えると、品種数の増大を招きやすく、どのようなECUを搭載するかといった自由度も損ないかねない。
もちろん、基準ECUのない場合でも特許文献1の方法は車載用通信システムに適用可能である。しかし、この場合、各ECUが送信したメッセージの送信タイミングが互いに近づかずに、振動状態に陥ってしまう可能性がある。これを図13の例で示す。
例えば、各ECUができるだけ同時刻に送信することが望ましい場合において、三つのECUA、B、Cを考える。通信システム全体の平均周期(サイクル)は凡そ9ms(msec)であり、図13(A)に示す送信周期のうち、1つ目の周期の送信時間は初期条件とし、2つ目以降の周期では、ECUAは1つ目の周期のECUBの送信タイミングで、ECUBは1つ目の周期のECUCの送信タイミングで、ECUCは1つ目の周期のECUAのタイミングで送信するようにセットされているとする。このとき、図13(A)内の数字は送信順序を示しており、各ECUの送信タイミングは振動したままで互いに近づかず収束しないばかりか、スキップによるメッセージ送信の欠落さえ起こる。
また、各ECUは、自分が最後に送信した後に目標にしているECUの最初の送信時+9ms後に送信するようセットとしたとしても、図13(B)に示す送信順序となり、図13(A)と同様に各ECUが送信するメッセージの送信タイミングは振動したままで収束せず、メッセージ送信の欠落が起こる。同様に、他のECUの送信タイミングの平均値を用いても不具合が起きてしまう。
即ち、基準ECUのない場合に特許文献1の方法を適用すると、各ECUが送信するメッセージの送信タイミングが互いに近づかず、収束しない場合があり、改善の余地がある。
また、特許文献1には、メッセージが二つ以上の群に分類できる時に、該群に属するメッセージの送信タイミングを離す方法については開示されていない。特許文献1には、一定の時間差をつけて出力する方法が記載されているが、この方法では、通信システム全体の平均周期が判らないと二つの群の送信タイミングを離すことはできない。加えて、自動車の通信システムは動作状態によって通信システム全体の平均周期が変化してしまうため、特許文献1の方法では二つの群の送信タイミングを離すことが困難であり、改善の余地がある。
特開2007−60400号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、各ECUがメッセージを送信する際に、同じ群に属するメッセージはできるだけ近い送信タイミングとするように、送信タイミングを調整することを課題としている。
また、異なる群に属するメッセージとはできるだけ離れた送信タイミングとすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、共通のバスに複数の端末が接続された通信ネットワークにおいて、前記バスを介して複数の電子制御ユニットを接続し、これら電子制御ユニット間でメッセージを所定の通信間隔で送信し、該送信されたメッセージを受信する車載用の通信システムであって、
前記バスを介して前記各電子制御ユニットで送受信するメッセージは、メッセージ情報の種類に応じて、第1群、第2群〜第N群と複数の群に分けられており、
前記各電子制御ユニットは、送信するメッセージの前記群毎の送信タイミングを演算する送信タイミング演算部を備え、
前記送信タイミング演算部は、前記他の電子制御ユニットから受信する同一群に属するメッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する同一群に属するメッセージの送信タイミングを、他の群に属するメッセージの送信タイミングより近づけることを特徴とする車載用通信システムを提供している。
本車載用通信システムでは、通信プロトコルがCANであるCAN通信線が好適に用いられるが、他の通信プロトコルの通信線を用いることもできる。
各電子制御ユニット(ECU)により送受信されるメッセージは複数の群に分けられており、各ECUは、ほぼ同じ送信間隔で周期的にメッセージを送信している。
各ECUの送信タイミング演算部は、他のECUからのメッセージを受信し、該受信したメッセージが、自ECUが送信するメッセージと同じ群に属するか異なる群に属するかを判断する。
送信タイミング演算部は、他のECUからのメッセージが同じ群に属する場合には、自ECUが次に送信するメッセージの送信間隔を変更して送信タイミングを調整し、該送信するメッセージのタイミングを他のECUからのメッセージの送信タイミングに近づける。なお、送信タイミング演算部は送信メッセージの送信間隔を大幅に変更することはせず、送信間隔をほぼ同じに保ちながらも、少しずつ送信間隔を変更して送信タイミングを調整する。
メッセージの送信毎にメッセージの送信間隔の調整を繰り返すことで、自ECUが送信するメッセージの送信タイミングは、他の群に属するメッセージの送信タイミングよりも、同じ群に属する他のECUからのメッセージの送信タイミングに近づいていく。
このように、送信タイミング演算部がメッセージの送信毎にメッセージの送信周期の調整を繰り返すことで、通信システム全体から見て、CAN通信線には同じ群に属するメッセージを周期的にまとめて送信することができる。
また、群毎に送信タイミングを近くすることで、同じ群に属するメッセージの応答の遅延を少なくすることができ、電装機器の制御を迅速に行うことができる。
前記送信タイミング演算部は、前記他の電子制御ユニットから受信する前記第1群に属するメッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する第1群に属するメッセージの送信タイミングを、他の第2群〜第N群に属するメッセージの送信タイミングより近づける一方、
前記送信タイミング演算部は、第1群の送信タイミングを、第1群と相違する第2〜第N群のメッセージの送信タイミングと離れたタイミングに調整していることが好ましい。
このように、送信タイミング演算部が、自ECUが送信するメッセージの送信タイミングを、異なる群に属するメッセージとできるだけ離すことで、異なる群に属するメッセージとの送信の衝突を回避することができ、通信システムのバス負荷率を向上させることができる。また、独立して動作する電装機器に関するメッセージは異なる群とすることで、一方の制御機器のシステムに故障があった場合に、異なる群に属するメッセージは互いに離れた送信タイミングでメッセージを送信することで、通信上の影響を防ぐことができる。
前記群毎に親メッセージと子メッセージを設定し、
前記送信タイミング演算部は、第1群に属する子メッセージを自電子制御ユニットから送信する場合には、前記他の電子制御ユニットから受信する第1群に属する親メッセージの送信タイミングに、前記子メッセージの送信タイミングが近づくように調整し、
第1群に属する親メッセージを自電子制御ユニットから送信する場合には、前記他の電子制御ユニットから受信する第1群と相違する第2〜第N群に属する親メッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する親メッセージの送信タイミングが離れるように調整していることが好ましい。
送信タイミング演算部は、自ECUが子メッセージを送信する場合、他のECUからのメッセージを受信すると、該メッセージが同じ群に属する親メッセージか否かを判断する。受信したメッセージが同じ群の親メッセージであれば、該親メッセージに送信タイミングが近づくように自ECUが送信する子メッセージの送信タイミングを調整する。
子メッセージを送信する全てのECUが上記の動作を行うことで、同じ群に属する子メッセージは全て親メッセージに送信タイミングが近づき、CAN通信線には同じ群に属するメッセージを周期的にまとまって送信させることができる。
一方、自ECUが親メッセージを送信する場合、受信したメッセージが自ECUのメッセージと異なる群の親メッセージであれば、該親メッセージに送信タイミングが離れるように送信タイミングを調整する。
異なる群に属する親メッセージを送信するECUが互いに上記の動作を行うことで、異なる群の親メッセージの送信タイミングを離すことができる。
上述したように子メッセージは同じ群の親メッセージに送信タイミングが近づくため、同じ群のメッセージの送信タイミングは近づいていくと共に、異なる群同士のメッセージは送信タイミングが離れていく。
具体的には、送信タイミング演算部は、自ECUが送信するメッセージの直近の送信間隔Toに対して、次の送信間隔TnextをTnext=To+Fと定める。即ち、力Fによって送信間隔を調整する。力Fは、ECUが送信するメッセージと対象メッセージとの送信タイミングの時間差rの関数で表される。
なお、対象メッセージとは、同じ群内での子メッセージの送信タイミングの調整であれば親メッセージ、異なる群で親メッセージ同士の送信タイミングの調整であれば他の群の親メッセージである。
送信タイミング演算部は、対象メッセージを受信したタイミングと、自ECUが送信するメッセージの送信タイミングとの時間差を、送信するメッセージと対象メッセージとの送信タイミングの時間差rとする。
このとき、送信タイミング演算部が送信するメッセージより対象メッセージが送信タイミングが時間的に遅い場合の時間差rを正とすると、時間差rが正のとき力Fを正、時間差rが負のとき力Fを負となるよう設定することで、送信タイミング演算部が送信するメッセージの送信タイミングが対象メッセージの送信タイミングに近づいていく。このように、対象メッセージに近づいていく状態を、「引力が働く」と表現する。
また、時間差rが正のとき力Fを負、時間差rが負のとき力Fを正となるよう設定することで、送信タイミング演算部が送信するメッセージの送信タイミングが対象メッセージから離れていく。このように、対象メッセージから離れていく状態を、「斥力が働く」と表現する。
従って、送信タイミング演算部が送信するメッセージが子メッセージの場合には、同じ群に属する親メッセージに対して引力が働くように設定し、送信タイミング演算部が送信するメッセージが親メッセージの場合には、異なる群に属する親メッセージに対して斥力が働くように設定する。
前記群には前記親メッセージと子メッセージを設定せず、
前記送信タイミング演算部は、前記他の電子制御ユニットから受信する第1群に属する全てのメッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する第1群に属するメッセージの送信タイミングが近づくように調整し、
前記他の電子制御ユニットから受信する第1群と相違する第2〜第N群に属する全てのメッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する第1群に属するメッセージの送信タイミングが離れるように調整しているものであってもよい。
具体的には、送信タイミング演算部は、他のECUからのメッセージを受信すると、該メッセージが同じ群に属するか否かを判断し、受信したメッセージと送信タイミング演算部が送信するメッセージの送信タイミングの時間差を計測する。
他のECUが送信するメッセージを全て受信した後、同じ群に属するメッセージとの時間差の平均を求めて平均時間差とし、該平均時間差から引力Fを求める。また、異なる群に属するメッセージとの時間差の平均を求めて平均時間差とし、該平均時間差から斥力Fを求める。送信タイミング演算部は、引力と斥力の和から次の送信間隔を算出する。
このように、親メッセージまたは子メッセージを定義しない場合であっても、同じ群に属するメッセージはできるだけ近い送信タイミングでメッセージを送信すると共に、異なる群においては、できるだけ離れた送信タイミングでメッセージを送信するように、各ECUがメッセージの送信タイミングを調整することができる。
メッセージの群分けは、メッセージの種類によって行い、少なくとも、安全制御に関わるメッセージ群、ボディ制御に関わるメッセージ群、ステアリング系に関わるメッセージ群、パワートレイン系に関わるメッセージ群のいずれか1つを含むことが好ましい。
前述したように、本発明の車載用通信システムによれば、送信タイミング演算部が、自ECUの送信するメッセージの送信タイミングを調整し、同じ群に属するメッセージはできるだけ近い送信タイミングとすることで、該メッセージを用いて電装機器の制御を迅速に行うことができる。
また、異なる群に属するメッセージは送信タイミングを離すことで、メッセージの送信の衝突を回避すると共に、バス負荷率を上げることができる。
本発明である車載用通信システムの第1実施形態を示す構成図である。 車載用通信システムで送受信されるメッセージと周期を示した図である。 子メッセージを送信している送信タイミング演算部の動作原理の説明図であり、(A)は親メッセージが子メッセージよりも後に送信されている場合、(B)は前に送信されている場合である。 親メッセージを送信している送信タイミング演算部の動作原理の説明図であり、(A)は親メッセージが異なる群に属する親メッセージよりも後に送信されている場合、(B)は親メッセージが異なる群に属する親メッセージより前に送信されている場合である。 時間差と力の関係を示した説明図であり、G=1、g=2とした場合である。 時間差と力の関係を示した説明図であり、G=2、g=2とした場合である。 送信タイミング演算部の動作を示すフローチャートである。 実施例1の計算結果である。 実施例2の計算結果である。 実施例3の計算結果である。 実施例4の計算結果である。 第2実施形態の原理説明図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
10 車載用通信システム
20A1〜20A4、20B1〜20B4 電子制御ユニット(ECU)
Tnext 送信間隔
To 直近の送信間隔
F 力
r 時間差
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図11に本発明の第1実施形態を示す。
本発明の車載用通信システム10は、複数の電子制御ユニット(ECU)20をバス11に接続し、ECU20間でメッセージを送受信するものである。本実施形態では、図1に示すように、バスに8つのECU20A1〜ECU20A4、ECU20B1〜ECU20B4を接続しており、通信プロトコルはCAN(Controller Area Network)を用いている。
各ECU20は、センサ(図示せず)等から得られるデータを、メッセージとして周期的にバスに送信し、該メッセージに基づいて電装機器等の負荷(図示せず)を制御している。
各ECU20は、それぞれ1または複数の種類のメッセージをバスに送信しており、各メッセージは複数のグループ(群)に分けられている。また、グループ毎に親メッセージを1つ定めており、同じグループの他のメッセージを子メッセージとしている。
本実施形態では、説明を簡単にするために、8つのECU20A1〜ECU20A4、ECU20B1〜ECU20B4はそれぞれ1種類のメッセージA1〜A4、B1〜B4のみを送信しており、8つのECU20が送信する8つのメッセージはグループAとグループBの2つに分けられているものとする。
また、ECU20A1が送信しているメッセージA1をグループAの親メッセージとし、ECU20A2〜ECU20A4が送信しているメッセージA2〜A4をグループAの子メッセージとしている。また、ECU20B1が送信しているメッセージB1をグループBの親メッセージとし、ECU20B2〜ECU20B4が送信しているメッセージB2〜B4をグループBの子メッセージとしている。
グループ分けは、できるたけ送信タイミングを近くしたいメッセージを同じグループにしている。
また、独立して動作する電装機器を制御するメッセージは異なるグループとしている。例えば、グループAはエアコンに関するメッセージであり、グループBは車内照明に関するメッセージとすると、車内照明システムまたはエアコンシステムに故障あるいは不具合があった場合、異なるグループに属するメッセージを離れた送信タイミングでメッセージを送信することで、互いに通信上で影響しあうことを防ぐ。
グループAをセンサ系のメッセージとし、グループBはアクチュエータのメッセージとすると、アクチュエータが動作してセンサがチェックするというシステムの場合には、センサ系のメッセージとアクチュエータのメッセージの送信タイミングを離すほうが通信システムの効率がよくなることが多い。
各ECUは適当な送信間隔で周期的にメッセージの送信を行っている。特に条件がなければ、送信間隔は一定していない。送信間隔は、自己の動作状態により変化する場合もあり、また、共通クロックが無い場合には各ECUの内部クロックのバラツキによって変化する場合もある。例えば、センサに接続されるECUの平均の送信間隔が10ms(msec)であっても、センサからの信号の状態によって、送信間隔は9〜11ms程度に毎回ばらつくものとする。
同じグループに属するメッセージは、各ECU20によりほぼ同じ送信間隔あるいはその整数倍の送信間隔で送信されている。
図2に示すように、通信システム10において、メッセージA1〜A4、B1〜B4の送信が繰り返される周期を通信システム10全体の平均周期Tcとする。
ECU20は、送信タイミング演算部21と、送受信部22とを備えている。
送信タイミング演算部21は、詳細は後述するが、自ECU20が送信するメッセージの送信タイミング、即ちメッセージを送信してから次のメッセージを送信するまでの間隔Tnextを演算して調整し、該送信タイミングでメッセージの送信を行っている。
また、自ECU20及び他のECU20が送信するメッセージがいずれのグループに属するか、親メッセージか子メッセージかを予め記憶している。送信タイミング演算部21は、例えばCPUと、該CPUによって実行されるプログラムなどにより構成している。
送受信部22は、バスを介して他のECU20とメッセージの送受信を行っている。
図1にはECU20A1のみ送信タイミング演算部21と送受信部22を示しているが、ECU20A2〜ECU20A4、ECU20B1〜ECU20B4は全て同様の構成としている。
次に、本発明の原理について説明する。
本発明は、図2に示すように、同じグループに属するメッセージはできるだけ近い送信タイミングでメッセージを送信すると共に、異なるグループにおいては、できるだけ離れた送信タイミングでメッセージを送信するように、各ECU20がメッセージの送信タイミングの調整をしている。
まず、子メッセージA2を送信しているECU20A2の送信タイミング調整の原理について説明する。
親メッセージをメッセージA1とすると、子メッセージA2は同じグループAに属する親メッセージA1に送信タイミングが近づくように送信タイミング演算部21は子メッセージA2の送信間隔を調整する。
送信タイミング演算部21は、子メッセージA2の送信間隔を常に監視しており、図3に示すように、子メッセージA2の直近の送信間隔をToとすると、次の送信間隔Tnextを、Tnext=To+Fと設定する。即ち、Tnextを「力」と呼ばれる量Fだけ微調整する。
このとき、図3(A)に示すように、親メッセージA1が子メッセージA2よりも後に送信されている場合、力F>0とすることで、送信間隔TnextはToより長くなるので、子メッセージA2の送信タイミングは親メッセージA1の送信タイミングに近づく。即ち、親メッセージA1と子メッセージA2との時間差rは短くなる。
なお、親メッセージA1が子メッセージA2よりも後とは、親メッセージA1が子メッセージA2よりも送信タイミングが時間的に遅いことをいい、親メッセージA1が子メッセージA2よりも先とは、親メッセージA1が子メッセージA2よりも送信タイミングが時間的に早いことをいう。
1つ前の親メッセージA1と子メッセージA2を比べると、図3(A)では親メッセージA1が子メッセージA2よりも先となるが、1つ前の親メッセージA1と子メッセージA2の時間差と、一つ後の親メッセージA1と子メッセージA2の時間差とを比較して、短いほうを送信タイミング演算部21が用いる時間差rとして採用する。図3(B)、図4の場合も同様である。
図3(B)に示すように、親メッセージA1が子メッセージA2より前に送信されている場合、F<0とすることで、送信間隔TnextはToより短くなるので、子メッセージA2の送信タイミングは親メッセージA1の送信タイミングに近づく。即ち、親メッセージA1と子メッセージA2との時間差rは短くなる。
このように、あるメッセージに他のメッセージが近づいていく状態を、「引力が働く」と表現する。即ち、同一グループ内では親メッセージに対して引力が働いている。
同様に、他の子メッセージA3、A4についても、各ECU20A3、ECU20A4は子メッセージの送信間隔を調整する。
このように、子メッセージの次の送信間隔を調整して送信タイミングを決定することで、同じグループの子メッセージは親メッセージに送信タイミングが近づいていき、図2に示すように同じグループのメッセージは送信タイミングが近くなっていく。
次に、親メッセージA1を送信しているECU20A1の送信タイミング調整の原理について説明する。
ECU20A1は、他のグループの親メッセージB1と送信タイミングが離れるように送信タイミング演算部21は親メッセージA1の送信間隔を調整する。親メッセージA1の直近の送信間隔をToとする。
図4(A)に示すように、親メッセージA1よりも親メッセージB1のほうが後に送信されている場合、F<0とすることで、送信間隔TnextはToより短くなるので、親メッセージA1の送信タイミングは親メッセージB1の送信タイミングから離れる。即ち、親メッセージA1と親メッセージB1との時間差rは長くなる。
図4(B)に示すように、親メッセージA1よりも親メッセージB1のほうが先に送信されている場合、F>0とすることで、送信間隔TnextはToより長くなるので、親メッセージA1の送信タイミングは親メッセージB1の送信タイミングから離れる。即ち、親メッセージA1と親メッセージB1との時間差rは長くなる。
このように、あるメッセージに他のメッセージが離れていく状態を、「斥力が働く」と表現する。即ち、異なるグループの親メッセージA1、B1には斥力が働いている。
同様に、親メッセージB1についても、ECU20B1は送信間隔を調整する。
このように、異なるグループ間の親メッセージの送信間隔を調整して送信タイミングを決定することで、親メッセージ同士は送信タイミングが離れていく。
従って、同じグループの子メッセージは親メッセージに送信タイミングが近づいていき、かつ、異なるグループの親メッセージは送信タイミングが離れていくので、図2に示すように、同一グループ内のメッセージは互いに送信タイミングが近づき、異なるグループ間のメッセージは送信タイミングが遠のくこととなる。
なお、実際には親メッセージA1は前と後ろの両方に親メッセージB1があるが、親メッセージA1と親メッセージB1との時間差rは近い方を選ぶ。例えば図4では親メッセージA1と親メッセージB1とがそれほど離れていない場合を述べているが、大きく離れた場合には時間差rは近い方を選ぶ。このために親メッセージA1と親メッセージB1は徐々に離れて行き、最終的にはほぼr≒To/2のところで安定する。子メッセージについても同様である。
上記内容を一般的に記載すると以下のようになる。
各メッセージは、直近の送信間隔Toに対して、次の送信間隔TnextをTnext=To+Fと定める。即ち、力Fによって送信間隔を微調整する。
ECU20が送信するメッセージと、対象メッセージ(同一グループ内での子メッセージの送信タイミングの調整であれば親メッセージ、異なるグループで親メッセージ同士の送信タイミングの調整であれば他のグループの親メッセージ)との時間差rについて、対象メッセージが調整されるメッセージより時間的に後に送信されている場合の時間差を正方向の時間差と定義する。
このとき、時間差rが正のときに力Fが正、時間差rが負のときに力Fが負ならば、力Fは引力となり、時間差rが正のときに力Fが負、時間差rが負のときに力Fが正ならば、Fは斥力となる。
力は時間差rの関数としてF(r)として表される。力F(r)は次のように選択される。
時間差rが0のとき、即ち、送信されるメッセージと対象メッセージが同じである場合には力F(0)=0となり、力Fによる調整はなされない。
力Fが引力の場合、r=0の近傍では、r>0ならばF>0、r<0ならばF<0である。力Fが斥力の場合は、r>0ならばF<0、r<0ならばF>0である。時間差rの絶対値|r|が十分に大きいときには、力Fの絶対値|F|は時間差rの絶対値|r|に対して減衰する。
時間差rが±∞(正方向又は負方向に無限大)であるときには、力F(±∞)=0となる。
各メッセージの力Fは次のように設定する。
子メッセージは、同じグループに属する親メッセージに対しては引力が働くように設定する。
親メッセージは異なるグループの親メッセージに対して斥力が働くように設定する。
なお、本実施形態ではグループが2つの例を示しているが、グループが3つ以上あるときには、自分以外の異なるグループの複数の親メッセージとの間の時間差rの平均を求めて時間差rとして力Fを計算するか、または異なる各グループの複数の親メッセージとの力Fを各々計算した後、その和を力Fとして用いる。
図5は、時間差rと力Fとの関係を示した例を示す説明図である。図5は、力F(r)はF(r)=2・G・r/(r+g)とし、G=1、g=2とした場合である。
このとき、前述したように、時間差rが0のときは力F(0)=0となり、力Fが引力の場合、r=0の近傍では、r>0ならばF>0、r<0ならばF<0となる。時間差rの絶対値|r|が十分に大きいときには、力Fの絶対値|F|は時間差rの絶対値|r|に比例して減衰する。時間差rが±∞であるときには、力F(±∞)=0となる。
また、図6は、力F=G・(r/g)・exp(−r/(2・g))とし、G=2、g=2とした場合である。
次に、子メッセージを送信しているECU20A2の送信タイミング調整の動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
なお、ECU20A2の送信タイミング演算部21は、メッセージA2を周期的にバスに送信しており、送信周期Toを算出している。また、図7は親メッセージA1が子メッセージA2よりも後に送信されている場合の動作である。
ステップS1では、ECU20A2はECU20A1が送信した親メッセージA1を受信している。
ステップS2では、ECU20A2は送受信部22を介して子メッセージA2を送信している。
ステップS3では、ECU20A2はECU20A1が送信した親メッセージA1を受信している。なお、送信タイミング演算部21は、例えば、メッセージに記載されたID(識別子)により、受信したメッセージが親メッセージか否か、同じグループに属するか否かを判断している。
ステップS4では、送信タイミング演算部21は、子メッセージA2を送信したタイミングと親メッセージA1を受信したタイミングから時間差rを算出している。時間差rは、ステップS1で観測されたタイミングから求められた時間差と、ステップS3で観測されたタイミングから求められた時間差のうち小さい方を採用している。
ステップS5では、送信タイミング演算部21は、時間差rを用いて力Fを算出している。
ステップS6では、送信タイミング演算部21は、次の送信間隔Tnextを算出している。
ステップS1に戻り、前回のステップS2の子メッセージA2の送信タイミングから送信間隔Tnext後に次の子メッセージA2を送信している。
子メッセージを送信している他のECU20の動作も図7と同様である。
さらに、親メッセージA1を送信しているECU20A1も、図7と同様に、親メッセージA1を送信し、ECU20B1が送信した親メッセージB1を受信して時間差rを算出する。時間差rから次の送信間隔Tnextを算出し、次の親メッセージA1の送信タイミングを設定している。
次に、各グループおよびメッセージの周期数に対する1周期内の送信タイミングの変化について、実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
各メッセージが通信システム全体の1周期に対して、送信タイミングの変化をシミュレーションした。
8つのECU20A1〜ECU20A4、ECU20B1〜ECU20B4が送信するメッセージを、メッセージA1〜A4のグループAとメッセージB1〜B4のグループBに分け、メッセージA1、メッセージB1を親メッセージ、他を子メッセージとした。子メッセージは、親メッセージに対して引力を働かせ、異なるグループの親メッセージ同士には斥力を働かせたときに、各メッセージの送信間隔をTnext=To+Fを用いて演算した。力F=2・G・r/(r+g)とし、引力=F、斥力=−Fとし、G=0.02、g=2とした。
演算した送信間隔から、各メッセージの送信タイミングが平均周期の開始時点から何msとなるかを求めた。
ここで、周期の数とは、各ECU20がメッセージの送受信を開始してからの周期の数のことであり、周期とは通信システム10全体の平均周期(通信システム全体の1周期)を指す。平均周期は、例えば図2の周期Tcのように、各ECU20がそれぞれメッセージを送信し、通信システム10全体としてメッセージの送信が繰り返される周期をいう。実施例1では、1周期を8msとした。
1周期内における送信タイミングの初期値は、グループAの親メッセージA1は5.0msの送信タイミングとし、子メッセージA2、A3、A4はそれぞれ2.0ms、7.0ms、7.5msとした。また、グループBの親メッセージB1は4.0msの送信タイミングとし、子メッセージB2、B3、B4はそれぞれ3.5ms、5.0ms、6.0msとした。
全てのメッセージは、周期Tc毎に1回、各ECUにより送信されるものとした。
(実施例2)
外的要因によって送信タイミングが変化する場合を想定し、1周期ごとに全てのメッセージに幅50μsecの一様分布による送信揺らぎを発生させた。
他の条件は実施例1と同様である。
(実施例3)
力Fの定数をG=1、g=2とした。他の条件は実施例1と同様である。
(実施例4)
力F=G・(r/g)・exp(−r/(2・g))とし、引力=F、斥力=−Fとした。G=0.04、g=2とした。他の条件は実施例1と同様である。
図8は実施例1の計算結果を示し、本発明により、600周期程度で子メッセージは親メッセージと送信タイミングがほぼ同じとなるとと共に、グループA、グループBの送信タイミングは互いに離れた状態となった。
図9は実施例2の計算結果を示している。各メッセージの送信タイミングは揺らぎながらも振動や発散することなく、安定した状態となった。即ち、子メッセージは親メッセージに送信タイミングが近づくと共に、異なるグループ間では送信タイミングが離れていく。
図10は実施例3の計算結果であり、安定化までの時間が10周期程度に早くなった。
図10では、力を大きくしたため送信タイミングが振動しているが、振動は1ms程度なので、1ms程度の振動が許容範囲内ならばG=1、g=2の値を選んでも良い。
また、実施例1よりもGを大きくすると振動したため、Gをさらに大きくすると、振動が大きくなり、制御不能になる場合がある。このように、力FのG、gの定数によっては振動することもあるので、安定化までの時間の制限など、使用するに当たっての条件に応じた定数を選ぶ必要がある。
図11は、実施例4の計算結果であり、数百周期程度で子メッセージは親メッセージと送信タイミングがほぼ同じとなると共に、グループごとに一定の送信タイミングで送信するようになる。実施例1とは力を求める式が異なり、実施例4のほうが子メッセージは親メッセージと送信タイミングがほぼ同じとなる周期が短くなっている。
しかし、親メッセージと子メッセージの送信タイミングの時間差rがある程度以上大きいと力が働かなくなってしまい、制御できないメッセージが現れる場合がある。実施例4で用いた力の式の場合、図6に示すように時間差にしてgの値の2〜3倍以上に大きくすると、力がほぼ0になってしまうので、全体の周期(実施例4の場合は8ms)を予め検知した上で実施例4で用いた式を選択する必要がある。
このように、本発明によれば、各ECUは自ECUの送信するメッセージの送信タイミングを調整し、同じ群に属するメッセージはできるだけ近い送信タイミングとし、異なる群に属するメッセージは送信タイミングを離すことができ、メッセージの送受信上で関連のある電装機器の制御を迅速に行うことができると共に、異なるグループに属するメッセージの送信の衝突を回避してバス負荷率を上げることができる。
本発明では、各ECUがメッセージの送信間隔を順次変化させており、基本周期は初期値としてしか必要ないので、準静的に通信システム10全体の平均周期が変化していっても異なるグループに属するメッセージの送信タイミングを離すことができる。
なお、本発明は、各メッセージの周期が同じでなく、整数倍の時にも適用することができる。例えば、メッセージA1の直近の送信間隔がTo=10ms、メッセージA2の直近の送信周期がTo=20msの場合である。
さらに、メッセージのうちあるメッセージXは別のメッセージYと同じタイミングではなく、例えばメッセージYと時間1msだけずらして送信したい場合にも本方式は適用できる。この場合には、メッセージXを含めて各メッセージを送信するECU20はメッセージXを送信タイミングから1msずらせたX+1ms=X’を仮想的にメッセージXの送信タイミングとして、この仮想的なタイミングX’との間で本発明を適用してメッセージの送信タイミングが近づくよう調整すればよい。
さらにまた、通信システム10の全てのメッセージを親メッセージとする、即ち、全てのメッセージ間に斥力を働かせて送信タイミングが離れるようにすることで、各メッセージの送信タイミングを1周期内に均等に分布させることができる。
また、従来技術にもある、あるメッセージをトリガにして他のECU20がそのタイミングのデータを送信し合いたいような場合にも本発明を適用できる。また、上記とは異なり、同じECUが異なる群のメッセージを送信したり、異なるECUが同じ群のメッセージを送信してもよい。
図12は本発明の第2実施形態を示す。
本実施形態では、同じグループ内で親メッセージを定義していない。各ECU20は、メッセージの送信間隔Tnextを以下のように演算する。
メッセージA1を送信するECU20A1を例にして説明する。ECU20A1の送信タイミング演算部21は、同じグループの他のメッセージA2〜A4を受信して、メッセージA1の送信タイミングから他のメッセージA2〜A4の受信タイミングまでの時間差ra2、ra3、ra4を測る。さらに、時間差ra2、ra3、ra4の平均を求め平均時間差raとし、この平均時間差raを用いて引力F1を求める。
次に、送信タイミング演算部21は、グループBのメッセージB1〜B4を受信し、メッセージA1の送信タイミングからメッセージB1〜B4の受信タイミングまでの時間差rb1、rb2、rb3、rb4を測る。さらに、時間差rb1、rb2、rb3、rb4の平均を求め平均時間差rbとし、この平均時間差rbを用いて斥力F2を求める。
送信タイミング演算部21は、引力F1と斥力F2の和F1+F2を、次の送信間隔Tnextの演算に用いる力としている。
前記構成によれば、グループに親メッセージを定義しなくても、同じグループに属するメッセージはできるだけ近い送信タイミングでメッセージを送信すると共に、異なるグループにおいては、できるだけ離れた送信タイミングでメッセージを送信するように、各ECU20がメッセージの送信タイミングの調整をすることができる。
他のECU20についても、同様の動作を行うことでメッセージの送信タイミングの調整をすることができる。
なお、送信タイミング演算部21は、平均時間差ra、rbを求めずに、メッセージと他のメッセージとの時間差からそれぞれのECU間との引力、斥力Fを求め、これらの力の総和を次の送信間隔Tnextの演算に用いる力として用いてもよい。
例えば、メッセージA1の送信間隔は、同じグループA内の他のメッセージA2〜A4に対しては引力(FA2、FA3、FA4)がかかるように設定し、他のグループBのメッセージB1〜B4に対しては斥力(FB1、FB2、FB3、FB4)がかかるように設定し、各々の力を計算した後、全部の力の和(FA2+FA3+FA4+FB1+FB2+FB3+FB4)をメッセージA1にかかる力Fとなるように設定する。
なお、メッセージ毎に、第2実施形態の平均時間差から送信間隔Tnextを算出する場合と、メッセージと他のメッセージとの時間差からそれぞれ力Fを求め、力の総和から送信間隔Tnextを算出する場合とが混在していても良い。また、親メッセージを定義したグループと定義しないグループが混在していてもよい。
なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。

Claims (5)

  1. 共通のバスに複数の端末が接続された通信ネットワークにおいて、前記バスを介して複数の電子制御ユニットを接続し、これら電子制御ユニット間でメッセージを所定の通信間隔で送信し、該送信されたメッセージを受信する車載用の通信システムであって、
    前記バスを介して前記各電子制御ユニットで送受信するメッセージは、メッセージ情報の種類に応じて、第1群、第2群〜第N群と複数の群に分けられており、
    前記各電子制御ユニットは、送信するメッセージの前記群毎の送信タイミングを演算する送信タイミング演算部を備え、
    前記送信タイミング演算部は、前記他の電子制御ユニットから受信する同一群に属するメッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する同一群に属するメッセージの送信タイミングを、他の群に属するメッセージの送信タイミングより近づけることを特徴とする車載用通信システム。
  2. 前記送信タイミング演算部は、前記他の電子制御ユニットから受信する前記第1群に属するメッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する第1群に属するメッセージの送信タイミングを、他の第2群〜第N群に属するメッセージの送信タイミングより近づける一方、
    前記第1群の送信タイミングを、第1群と相違する第2〜第N群のメッセージの送信タイミングと離れたタイミングに調整している請求項1に記載の車載用通信システム。
  3. 前記群毎に親メッセージと子メッセージを設定し、
    前記送信タイミング演算部は、第1群に属する子メッセージを自電子制御ユニットから送信する場合には、前記他の電子制御ユニットから受信する第1群に属する親メッセージの送信タイミングに、前記子メッセージの送信タイミングが近づくように調整し、
    第1群に属する親メッセージを自電子制御ユニットから送信する場合には、前記他の電子制御ユニットから受信する第1群と相違する第2〜第N群に属する親メッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する親メッセージの送信タイミングが離れるように調整している請求項1または請求項2に記載の車載用通信システム。
  4. 前記群には前記親メッセージと子メッセージを設定せず、
    前記送信タイミング演算部は、前記他の電子制御ユニットから受信する同一群に属する全てのメッセージの送信タイミングに、自電子制御ユニットから送信する同一群に属するメッセージの送信タイミングを、他の群に属するメッセージの送信タイミングより近づくように調整すると共に、該他の群に属するメッセージの送信タイミングは離れるように調整している請求項1または請求項2に記載の車載用通信システム。
  5. 前記共通のバスはCAN通信線で構成している請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車載用通信システム。
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