JP5062309B2 - 紙幣処理装置 - Google Patents
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Description
また、本発明の別の目的は、装置の薄型化が容易に実現でき、しかも内部に収納できる紙幣枚数を増やすことができる紙幣処理装置を提供することである。
また、直線状に配置された複数の収納庫に、紙幣の短辺がその搬送方向と一致する状態で搬送し、短辺が垂直に保持された状態で保管するようにしたので、複数の収納庫でそれぞれ紙幣搬送路から垂直に向けられた紙幣を垂直に保持された状態で積層して収納できる。したがって、装置筐体内の紙幣の収納可能枚数を増やしたときでも、筐体の小型化と薄型化が容易に実現できる。
なお、本発明のその他の効果については、以下で説明する実施の形態の紙幣処理装置に沿って、具体的に述べることとする。
(第1の実施の形態)
(紙幣処理装置の外観構成)
図1は、第1の実施の形態に係る紙幣処理装置の概観構成を示す斜視図である。
図2は、図1の紙幣処理機のハードウェア構成を示す側断面図、図3は、紙幣が搬送される内部搬送路の構成を示す斜視図である。
つぎに、図2および図3に示す各収納庫の構成について、混合収納庫11を一例にして、さらに説明する。
この混合収納庫11は、紙幣の搬送経路を混合収納庫11の側へ振り分けることができるよう主搬送路10に回動可能に配置された切換えゲート26と、分岐搬送路10aに沿って配置されたフィードローラ26aと、これに対向配置されて紙幣収納方向にのみ回転自在な分離ローラ26b(図4には示されていない)と、羽根車29とにより、主搬送路10から混合収納庫11の一時保留部11bに紙幣が1枚ずつ導かれるように構成されている。ここでは、プッシャユニット17は、積層収納されている紙幣Gをキックローラ26cから離れる方向に移動させて紙幣を投入することができる一時保留部11bを形成している入金待機位置にある。この一時保留部11bには、水平の軸30aに軸支された押え板30が配置されている。プッシャユニット17は、スプリング31によって付勢されたステージ32と協働して、収納部11aにおける紙幣を垂直に保持された状態で積層収納する。また、図4の右向き矢印Aは、混合収納庫11に入金される紙幣の主搬送路10における搬送方向を示している。すなわち、この混合収納庫11では、千円収納庫12および五千円収納庫13と違って入金鑑別部14から搬送されてくる方向と搬送方向が逆になっており、入金する場合は、千円収納庫12および五千円収納庫13が搬送されてきた紙幣をそのまま受け入れるのに対し、この混合収納庫11を通り過ぎた後、スイッチバックして紙幣を受け入れることになる。なお、入金時にはフィードローラ26a、キックローラ26c、および羽根車29がそれぞれ図示した矢印方向に回転し、出金時には、フィードローラ26aおよびキックローラ26cが反対方向に回転することになる。
つぎに、それぞれ釣銭モードと入出金モードに設定された紙幣処理機1aの入金動作の概要について、図5および図6を参照して説明する。ここでは、紙幣処理機1aを釣銭機として使用する場合に、先に釣銭を出金してから顧客から受け取った紙幣の入金を行う釣銭モードと、先に顧客から受け取った紙幣の入金を行ってから釣銭の出金を行う入金確定モードとについて説明する。なお、これらの動作モードの切換えは、運用形態に応じてあらかじめモード設定用のディップスイッチによって行われるが、POSあるいはキャッシュレジスタからのコマンドで行うこともできる。
最初に、レジ担当者が顧客から紙幣を受け取り、入金紙幣のチェックを行った後、POSで金額を入力すると、ステップS1では、釣銭の出金を行う。ステップS2において、レジ担当者により紙幣投入口2から紙幣が投入されると、ステップS3では、投入された紙幣が紙幣投入口2から1枚ずつ分離されて主搬送路10の入金鑑別部14に搬送され、その紙幣が千円紙幣であるかどうかを判断している。そして、千円紙幣である場合にはステップS4に進み、千円収納庫12の一時保留部12bに保留される。
入金確定モードでは、まず、ステップS21において、請求金額の表示を行う。これに対し、ステップS22では、レジ担当者が顧客から受け取った紙幣を紙幣投入口2に投入する(もしくは、顧客が機械に入金する)。
つぎに、一例として混合収納庫11に投入紙幣が入金される動作の詳細について説明する。
図7では、切換えゲート26が搬送経路を混合収納庫11の側へ振り分ける位置にあり、プッシャユニット17が入金待機位置にあって、混合収納庫11には一時保留部11bの空間が形成されている。ここで、搬送されてきた紙幣G1が入金される場合、その紙幣G1は、主搬送路10からフィードローラ26aによって一時保留部11bに投入される。このとき、紙幣G1の搬送方向先端は、押え板30によって進路が邪魔されているが、羽根車29が紙幣G1の搬送方向後端を押すことにより、紙幣G1は一時保留部11bに押し込まれる。
つぎに、混合収納庫11の一時保留部11bに保留されている紙幣を一括して、収納部11aに収納する動作の詳細について説明する。
図12は、プッシャユニットの連動状態を示す平面図、図13は、プッシャユニットの連動状態を示す側面図である。
つぎに、一例として混合収納庫11から紙幣が出金される動作の詳細について説明する。
出金時には、プッシャユニット17によって混合収納庫11に押し込められている紙幣を繰り出し可能な状態にする必要がある。そのためには、まず、図14に示したように、プッシャユニット17が出金待機位置17aまで退避する。これにより、スプリング31によってプッシャユニット17に押し付けられていた紙幣Gは、キックローラ26cに押し付けられるようになる。
つぎに、紙幣処理機1aに収納されている紙幣を紙幣処理機1aの紙幣払出口3から出金し、あるいは回収カセット8により回収する動作の概要を説明する。ここでは一例として、図5で説明した釣銭モードにおける釣銭の出金動作について説明する。
最初に、操作パネル7から出金金額を入力するか上位装置から釣銭として指示された金額が指定される(ステップS41)。さらに、指定された出金金額に対応する金種毎の紙幣の枚数を確定する(ステップS42)。
つぎに、紙幣処理機1a内の紙幣を回収カセット8に出金する回収動作について説明する。なお、この回収動作における金種ごとの順番は、下記の例に限定されない。
ここでは、五千円紙幣と千円紙幣とをすべて回収するよう設定した場合の回収動作例を示す。まず、ステップS51では、五千円収納庫13に格納されている紙幣を出金する。このとき出金される紙幣は、図2に示す第1の出金判別部15でその枚数が計数され、回収カセット8に排出される(ステップS53)。また、主搬送路10に設けられた第1の出金判別部15では、金種の判別ができないリジェクト紙幣と判別されると、真券とは区分され(ステップS52)、五千円紙幣であるかどうかの判別ができないときには、この例では、紙幣払出口3に出金しないで、リジェクト紙幣として混合収納庫11に収納している(ステップS54)。
(精査手順の概要)
つぎに、紙幣処理機1aに収納されている紙幣の在高を確認する精査手順の概要について説明する。
この精査は、たとえば毎日の締め時に、紙幣処理機に収納された紙幣の金種、枚数を確認するために行われる作業である。ここでは最初に、精査用の収納庫として使用される混合収納庫11を空にし、つぎに千円収納庫12に収納された千円紙幣を精査用の収納庫に移動して、その枚数を計数し、つぎに、再び精査用の収納庫を空にして、五千円収納庫13から五千円紙幣を移動し、その枚数を計数している。
つぎに、紙幣処理装置の異常動作時において、紙幣搬送路や紙幣収納庫からの紙幣回収などのメンテナンス作業を容易に行うことができる実施の形態について説明する。
図20は、第2の実施の形態に係る紙幣処理装置の概観構成を示す斜視図である。
この紙幣処理装置は、第1の実施の形態のものと同様に、紙幣処理機1aと硬貨処理機1bとが併設された釣銭機1として構成され、キャッシュレジスタなどの現金処理用会計装置(図示せず)と連動する形で使用されるものである。紙幣処理機1aは、その前面に紙幣を複数枚同時に投入可能な紙幣投入口2、および収納されている紙幣を釣銭などとして出金するための紙幣払出口3を備え、その内部には入金された紙幣をそれぞれ区別して収納する3つの収納庫(図示せず)が収容されている。
図21は、図20の紙幣処理機のハードウェア構成を示す側断面図である。
ここでは、紙幣処理機1aを入出金ユニット40、鑑別ユニット50、および収納ユニット60に区分して説明する。
図22は、紙幣処理機の入出金ユニットおよび鑑別ユニットのみを拡大して示す側断面図である。
入出金ユニット40は、入金上部ベース41と入金下部ベース42との間に紙幣投入口2が設けられ、また入金下部ベース42と出金下部ベース43との間に紙幣払出口3が設けられている。紙幣投入口2は入金搬送路44の一端側に形成され、入金搬送路44の他端側は、鑑別ユニット50に形成された主搬送路10に接続されている。そして、入金搬送路44の鑑別搬送路10eとの接続部には、入出金ゲート45が設けられている。
図23は、入出金ユニットおよび鑑別ユニットの概観構成を示す斜視図である。
入出金ユニット40は、上述したように入金上部ベース41、入金下部ベース42、出金下部ベース43、および取り出し可能に収納された回収カセット8などから構成されている。回収カセット8を収容するスペースの上部には、入出金ユニット40の左右側面を構成する入金部固定側板47が配置され、これら入金部固定側板47の間には入金上部ベース41および入金部可動側板48がそれぞれ入出金メンテ支点49によって回動可能に支持されている。なお、入金上部ベース41は入出金ロック部75によって入金部固定側板47にロックされ、所定位置に保持されている。
つぎに、紙幣処理機1a内に紙幣Gを入金する際の通路切換え動作について説明する。
図28ないし図33は、いずれも入出金ユニットの通路切換え動作を示す側断面図である。
つぎに、紙幣処理機1a内の紙幣を回収する紙幣回収時の通路切換え動作について説明する。
紙幣処理機1aに紙幣回収動作が指示されると、図34に示すように、回収ゲート54は時計方向に回動制御され、主搬送路10が回収搬送路53と接続された状態になる。したがって、図35に示すように、回収ゲート54を通過した紙幣Gは回収搬送路53から回収カセット8に排出される。ここでは、前述した第1の実施の形態の場合(図17)と同様に、五千円収納庫13に格納されている紙幣が出金され、その後に千円収納庫12からの出金動作が行われる。その間、入金搬送路44から紙幣が搬入されることはないため、入出金ゲート45は動作しない。
1a 紙幣処理機
1b 硬貨処理機
2 紙幣投入口
3 紙幣払出口
4 硬貨投入口
5 硬貨払出口
6 ディスプレイ
7 操作パネル
8 回収カセット
9 筐体
9a 上蓋
9b 扉
9c 底板
10 主搬送路
10a,10b,10c,10d 分岐搬送路
10e 鑑別搬送路
11 混合収納庫
12 千円収納庫
13 五千円収納庫
14 入金鑑別部
15 第1の出金判別部
16 第2の出金判別部
17,18,19 プッシャユニット
20a 搬送ローラ群
20b 押えローラ群
21a,26a,27a,28a,72 フィードローラ
21b,26b,27b,28b 分離ローラ
22,23,26 切換えゲート
24,25,29 羽根車
26c,27c,28c,71 キックローラ
30 押え板
31 スプリング
32 ステージ
40 入出金ユニット
41 入金上部ベース
42 入金下部ベース
43 出金下部ベース
44 入金搬送路
45 入出金ゲート
46 出金搬送路
47 入金部固定側板
48 入金部可動側板
49 入出金メンテ支点
50 鑑別ユニット
51 回収搬送上部ベース
52 回収搬送下部ベース
53 回収搬送路
54 回収ゲート
55 搬送メンテ支点
60 収納ユニット
73 阻止ローラ
74 引き抜きローラ
75 入出金ロック部
81a,81b 入出金搬送ローラ
82a,82b 回収搬送ローラ
83 搬送ローラ
84 搬送部固定側板
85 搬送部可動側板
G,G1〜G3 紙幣
M0,M1 駆動モータ
Claims (14)
- 入金された紙幣をそれぞれ区別して複数の収納庫に収納して保管する紙幣処理装置において、
複数金種の紙幣が投入される紙幣投入口と、
前記紙幣投入口から投入された紙幣の少なくとも金種を判別する鑑別手段と、
前記鑑別手段により鑑別された紙幣を金種別に収納する複数の紙幣収納庫と、
前記鑑別手段により鑑別された紙幣を複数の前記紙幣収納庫へ搬送するとともに前記紙幣収納庫間にて相互に紙幣の搬送を行う紙幣搬送路と、
前記紙幣搬送路に設置され、前記紙幣収納庫のうち釣銭として使用される紙幣が収納されたものから出金される紙幣の枚数を計数する出金用鑑別手段と、
を備え、複数の前記紙幣収納庫の1つを前記釣銭として使用されない特定金種の紙幣を収納する収納庫とするとともに、その収納庫を紙幣の精査用に使用する際に、前記紙幣収納庫から出金される紙幣の枚数を前記出金用鑑別手段により金種毎に計数するようにしたことを特徴とする紙幣処理装置。 - 前記紙幣搬送路に接続されて前記紙幣収納庫から前記釣銭として繰り出された紙幣を払い出す紙幣払出口と、
前記紙幣搬送路に接続されて前記紙幣収納庫に収納された紙幣を回収する回収カセットと、
を備えていることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。 - 前記紙幣収納庫から出金される紙幣のうち、前記出金用鑑別手段によりその金種の判別が不能なものは、前記特定金種の紙幣収納庫に移送されることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
- 前記釣銭として使用されない特定金種の紙幣は、釣銭として使用される紙幣が収納された収納庫に前記紙幣搬送路を介して入金することによって精査されることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
- 前記紙幣収納庫は、前記紙幣搬送路から金種別に振り分けられた紙幣を一時保留する一時保留部と、前記一時保留部に保留されている紙幣を最終的に収納するための収納部とをそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
- 前記紙幣収納庫は、前記一時保留部に保留された紙幣と前記収納部に収納されている紙幣とを区別するとともに前記一時保留部に保留された紙幣を前記収納部へ移送する移送手段を備え、
前記移送手段により前記収納部と前記一時保留部との紙幣収納空間の体積配分を可変としたことを特徴とする請求項5記載の紙幣処理装置。 - 釣銭として使用されない前記特定金種の前記紙幣収納庫が、他の金種の前記紙幣収納庫と前記一時保留部および前記収納部の位置関係を反対にして、かつ前記一時保留部が互いに対向する位置に配置され、それぞれが同時に入金動作と出金動作を行うことを特徴とする請求項6記載の紙幣処理装置。
- すべての前記紙幣収納庫の前記移送手段が共通の駆動手段によって一括して駆動されるよう構成されていることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置。
- 前記紙幣搬送路は、前記鑑別手段にて鑑別された紙幣を水平、かつ直線状に搬送するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
- 前記紙幣収納庫は、前記紙幣搬送路に沿ってその下部に配置され、前記紙幣搬送路から垂直に向けられた紙幣を垂直に保持された状態で積層収納するよう構成されていることを特徴とする請求項9記載の紙幣処理装置。
- 前記紙幣投入口に投入された紙幣は、その短辺が搬送方向と一致した状態で前記鑑別手段による鑑別および前記紙幣搬送路による搬送が行われ、前記紙幣収納庫には、短辺が垂直に保持された状態で積層収納されるよう構成されていることを特徴とする請求項9記載の紙幣処理装置。
- 前記紙幣搬送路に沿って配置された複数の前記紙幣収納庫を収容している筐体は、前記紙幣搬送路に対応する上面部分が開放可能に構成されていることを特徴とする請求項9記載の紙幣処理装置。
- 前記筐体は、前記紙幣収納庫の配置位置に対応する側面部分が開放可能に構成されていることを特徴とする請求項12記載の紙幣処理装置。
- 前記複数の紙幣収納庫は、前記紙幣投入口に近い側から順に、一万円紙幣および二千円紙幣を混合して収納する第1の紙幣収納庫、千円紙幣を収納する第2の紙幣収納庫、および五千円紙幣を収納する第3の紙幣収納庫が配置されていることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
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