JP5059713B2 - パワーユニットマウント装置 - Google Patents
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Description
このパワーユニットは、減衰発生手段にパワーユニットの振動方向に振動可能な可動子を有し、この可動子を振動させることでパワーユニットの振動を減衰させる、いわゆるアクティブパワーユニットマウント装置である。
このように、可動子を振動させるために、パワーユニットの振動を減衰するために大きな制振エネルギーが要求される。
このため、減衰発生手段が大型になるとともに、大電流が消費されることになる。
さらに、マウントロッドに対してシュー部材を接触状態に保つことでマウントロッドにフリクション(摩擦)を発生させ、シュー部材を非接触状態に保つことでマウントロッドからフリクションを解除する減衰発生手段を備えた。
これにより、エンジンアイドリング時のパワーユニットの振動をラバーマウント部材のみで良好に減衰することができる。
これにより、走行時のパワーユニットの振動をラバーマウント部材およびマウントロッドに発生するフリクションで良好に減衰することができる。
よって、従来技術で説明したように、パワーユニットの振動を減衰させるためにパワーユニットの振動方向に可動子を振動させる必要がない。
これにより、パワーユニットの振動を減衰するために大きな制振エネルギーを必要としないので、減衰発生手段の小型化が図れ、かつ、電流の消費量を抑えることができる。
また、第1マウント部材寄りのオリフィスと第2マウント部材寄りのオリフィスとの間に仕切ラバー部材を配置して主室部を二つの空間に仕切り、仕切ラバー部材をマウントロッドに設けた。
さらに、周壁部に接触する仕切ラバー部材の外周部を弾性変形可能な部材で形成し、この弾性変形可能な部材でマウントロッドが軸線方向に移動することを許容するようにした。
これにより、ラバーマウント部材および仕切ラバー部材を合わせたばね定数を小さく抑えることができる。
加えて、エンジンアイドリング時に、マウントロッドと一体に仕切ラバー部材を移動することで、第1マウント部材寄りのオリフィスと第2マウント部材寄りのオリフィスとに流体を流すことができる。
これにより、各オリフィスに流体を流すことで、オリフィスの減衰効果を得ることができる。
これにより、マウントロッドにフリクションを発生することで、マウントロッドの軸線方向の移動を拘束することができる。
これにより、マウントロッドからフリクションを解除することで、マウントロッドを軸線方向に自由に移動させることができる。
図1は本発明に係るパワーユニットマウント装置(第1実施の形態)を示す断面図である。
パワーユニットマウント装置10は、車両の車体フレーム12および車両のパワーユニット14間に介装されて、パワーユニット14を支えるとともにパワーユニット14の振動を減衰するものである。
取付ブラケット34は、パワーユニットマウント装置10を取り付けるための取付孔35が形成されている。
上貫通孔43にマウントロッド23の下端部23aが軸線方向に移動自在に貫通され、下端部23aの外周と上貫通孔43の周縁とが上シール部材44(図2参照)で密封されている。
ラバー受部41は、環状に形成され、外周縁41aが外周壁部37の上縁に一体に形成され、外周縁41aから内周縁41bに向けて下り勾配に形成された環状の部位である。
この状態で、車体フレーム12の受入孔32に減衰発生手段25が配置されている。
パワーユニット取付部材18は、ボルト47が取付ブラケット34の取付孔48に差し込まれ、取付孔48から突出したねじ部にナット49がねじ結合されることで取付ブラケット34に取り付けられている。
ロッド取付部位18cは、マウントロッド23の上端部23bが設けられた部位である。
ラバー取付部位18dは、ロッド取付部位18c近傍から外周縁18eに向けて上り勾配に形成され、ラバーマウント部材21の上端部21aが設けられた部位である。
ラバーマウント部材21は、環状の上端部21aがラバー取付部位18dに設けられ、環状の下端部21bがラバー受部41に設けられている。
このラバーマウント部材21は、パワーユニット14の振動を減衰可能な弾性部材である。
減衰発生手段25は、フレーム取付部材16の底部38中央に設けられている。
減衰発生手段25は、底部38に設けられたケーシング51と、ケーシング51内に設けられた固定部材52と、固定部材52に設けられた電磁コイル53と、固定部材52および底部38間に設けられた移動部材54と、移動部材54に配置された複数のシュー部材55と、複数のシュー部材55および固定部材52間にそれぞれ配置された複数の球体56と、複数のシュー部材55を拡径する方向に付勢する弾性部材57と、複数のシュー部材55の下端部に設けられたスペーサ58と、スペーサ58およびケーシング51間に設けられた圧縮ばね部材59とを備えている。
ケーシング51の底部51bは、円板状に形成され、中央に下貫通孔61が形成され、下貫通孔61の周縁に下シール部材62が取り付けられている。
下貫通孔61にマウントロッド23の下端部23aが軸線方向に移動自在に貫通され、下端部23aの外周と下貫通孔61の周縁とが下シール部材62で密封されている。
この固定部材52は、下貫通孔61の外側に設けられ、上部内周に固定凹部64が形成されて、固定凹部64の底部が傾斜面64aに形成されている。
傾斜面64aは、固定凹部64の側壁64bから固定部材52の内周壁52aに向かって傾斜角(くさび角)θの下り勾配で形成されている。
この電磁コイル53は、制御部27によって通電状態と、非通電状態とに切替可能である。
加えて、電磁コイル53は、通電状態において、制御部27によって電磁コイル53に供給する電流を調整することが可能である。
中貫通孔66にマウントロッド23の下端部23aが軸線方向に移動自在に貫通されている。
環状溝67に複数のシュー部材55が配置されている。
このシュー部材55は、下端部23aの外周壁に沿って複数個配置されている。
弾性部材57は、内周壁が環状溝67の内壁67aに当接され、外周壁が各シュー上凹部71の側壁71aに当接されている。
さらに、弾性部材57は、上下方向に圧縮された状態で、環状溝67の底部67bに押し付けられ、各シュー上凹部71の底部71bに押し付けられている。
よって、弾性部材57は、複数のシュー部材55をマウントロッド23の下端部23aから離す方向(すなわち、拡径する方向)に付勢している。
また、複数のシュー部材55の下端部55bに環状のスペーサ58が設けられている。
スペーサ58およびケーシング51の底部51b間に圧縮ばね部材59が設けられている。
制御部27は、エンジンアイドリング時に電磁コイル53を非通電状態に切り替え、走行時に電磁コイル53を通電状態に切り替えることが可能である。
さらに、制御部27は、走行時に、例えば、エンジン回転数や車速に対応させて電磁コイル53に供給する電流を調整することが可能である。
複数のシュー部材55が上方に押し上げられることで、移動部材54が上方に押し上げられてフレーム取付部材16(図1参照)の底部38に当接している。
球体56が傾斜面64aに沿って上方に移動するとともに、マウントロッド23の下端部23aから離れる方向に移動し、固定凹部64の側壁64bに接触する非接触位置に配置されている。
このように、複数のシュー部材55が非接触状態に保たれることで、マウントロッド23からフリクションが解除されている。
なお、マウントロッド23からフリクションを解除する理由は図5で詳しく説明する。
制御部27で電磁コイル53を通電状態に切り替えた場合、電磁コイル53が励磁されている。
電磁コイル53が励磁されることで、移動部材54が圧縮ばね部材59の付勢力に抗して下方に移動して固定部材52に当接している。
球体56が傾斜面64aに沿って下方に移動するとともに、マウントロッド23の下端部23aに近づく方向に移動して接触位置に配置されている。
このように、複数のシュー部材55のパッド72が接触状態に保たれることで、マウントロッド23にフリクションが発生されている。
電磁コイル53に供給する電流を調整することで移動部材54の位置を変化させて、マウントロッド23に発生するフリクションを調整することが可能である。
図5(a),(b)は第1実施の形態に係るパワーユニットマウント装置でエンジンアイドリング時の振動を減衰する例を説明する図である。
(a)において、制御部27で電磁コイル53を非通電状態に切り替える。電磁コイル53が非励磁状態になり、圧縮ばね部材59の付勢力でスペーサ58が上方に押し上げられる。
移動部材54がフレーム取付部材16(図1参照)の底部38に当接する。
複数のシュー部材55が上方に移動することで、球体56…が固定凹部64の傾斜面64a…に沿って上方に移動する。
これにより、複数のシュー部材55が弾性部材57…の付勢力でマウントロッド23の下端部23aから離れて非接触状態に保持される。
複数のシュー部材55を非接触状態に保つことで、マウントロッド23からフリクションが解除される。
これにより、パワーユニットマウント装置10のばね定数を小さく抑えて、いわゆるパワーユニットマウント装置10のマウント特性(ばね特性)を軟らかくできる。
ここで、パワーユニット14は、エンジンアイドリング時に、比較的振幅が大きく、振動周期の大きな振動を発生する。
(a)において、制御部27で電磁コイル53を通電状態に切り替える。電磁コイル53が励磁状態になり、移動部材54が圧縮ばね部材59の付勢力に抗して下方に移動して固定部材52に当接する。
球体56…が固定凹部64の傾斜部64aに移動することで接触位置に配置される。
よって、球体56…がマウントロッド23の下端部23a側に移動する。
複数のシュー部材55のパッド72を接触状態に保つことで、マウントロッド23にフリクションが発生する。
これにより、パワーユニットマウント装置10のばね定数を大きく確保して、いわゆるパワーユニットマウント装置10のマウント特性(ばね特性)を硬くできる。
ここで、パワーユニット14は、走行時に、比較的振幅が小さく、振動周期の短い振動を発生する。
これにより、パワーユニット14の振動を減衰するために大きな制振エネルギーを必要としないので、減衰発生手段25の小型化が図れ、かつ、電流の消費量を抑えることができる。
これにより、例えば、エンジン回転数や車速に対応させてパワーユニット14の振動を一層良好に減衰することが可能になる。
図7は本発明に係るパワーユニットマウント装置(第2実施の形態)を示す断面図である。
パワーユニットマウント装置80は、第1実施の形態のパワーユニットマウント装置10の減衰構造に上下のオリフィス94…,95…による減衰構造を加えたもので、その他の構成は第1実施の形態のパワーユニットマウント装置10と同様である。
内周壁部88の上縁88aがラバー受部41の内周縁41bに設けられ、内周壁部88の下縁88bが底部38に設けられている。
フレーム取付部材82に内周壁部88を設けることで、室部87が主室部91と副室部92とに仕切られている。
副室部92は、主室部91の外側に形成された環状の空間である。
内周壁部88には、主室部91および副室部92を連通する上下のオリフィス94,95がそれぞれ複数個設けられている。
下オリフィス(オリフィス)95…は、内周壁部88のうちフレーム取付部材82寄りの部位(すなわち、内周壁部88の下縁)88bにおいて周方向に複数個形成されている。
上オリフィス94…は、下オリフィス95…に対して高さ方向で所定間隔Hをおいて設けられている。
仕切ラバー部材84は、マウントロッド23の略中央部23cに固定された中央固定部96と、中央固定部96の外周面96aに設けられた環状のラバー外周部(外周部)97とを備えている。
中央固定部96の取付孔96aをマウントロッド23に嵌合することで、仕切ラバー部材84がマウントロッド23の略中央部23cに固定されている。
仕切ラバー部材84の中央固定部96がマウントロッド23の略中央部23cに固定され、かつ、ラバー外周部97の外周接触面97aが内周壁部88に対して上下方向に摺動自在に接触されることで、主室部91は仕切ラバー部材84で上空間91aおよび下空間91bの二つの空間に仕切られている。
よって、エンジンアイドリング時の場合、ラバー外周部97が弾性変形することで、マウントロッド23を軸線方向に円滑に移動することを許容される。
よって、ラバーマウント部材21のばね定数をK1とし、仕切ラバー部材84のばね定数をK2とすると、ラバーマウント部材21および仕切ラバー部材84を合成したばね定数Kは、
K=(K1×K2)/(K1+K2)
となる。
すなわち、パワーユニットマウント装置80は、仕切ラバー部材84を非弾性変形部材で形成したマウント装置と比較して軟らかいマウント特性(ばね特性)となる。
よって、パワーユニット14の振動でパワーユニット取付部材18が上下方向に振動した場合、仕切ラバー部材84も上下方向に良好に振動することが可能である。
よって、パワーユニット取付部材18や仕切ラバー部材84が上下方向に振動した場合に、上空間91aの流体86や副室部92の流体86が上オリフィス94…を経て上空間91aおよび副室部92の間で移動する。
よって、パワーユニット取付部材18や仕切ラバー部材84が上下方向に振動した場合に、下空間91bの流体86や副室部92の流体86が下オリフィス95…を経て下空間91bおよび副室部92の間で移動する。
これにより、上オリフィス94…および下オリフィス95…による減衰効果が得られ、パワーユニット14の振動を減衰することができる。
図8(a),(b)は第2実施の形態に係るパワーユニットマウント装置でエンジンアイドリング時の振動を減衰する例を説明する図である。
(a)において、制御部27で電磁コイル53を非通電状態に切り替える。
これにより、図5(a)で説明したように、複数のシュー部材55が弾性部材57…の付勢力でマウントロッド23の下端部23aから離れて非接触状態に保持される。
複数のシュー部材55を非接触状態に保つことで、マウントロッド23からフリクションが解除される。
これにより、パワーユニットマウント装置80のばね定数を小さく抑えて、いわゆるパワーユニットマウント装置80のマウント特性(ばね特性)を軟らかくできる。
ここで、パワーユニット14は、エンジンアイドリング時に、比較的振幅が大きく、振動周期の大きな振動を発生する。
よって、パワーユニットマウント装置80は、軟らかいマウント特性(ばね特性)となる。
これにより、パワーユニット14の振動でパワーユニット取付部材18が上下方向に振動した場合、仕切ラバー部材84も上下方向に良好に振動することが可能である。
同様に、仕切ラバー部材84が上下方向に振動した場合に、下空間91bの流体86や副室部92の流体86が下オリフィス95…を経て下空間91bおよび副室部92の間で矢印Cの如く移動する。
したがって、上オリフィス94…および下オリフィス95…による減衰効果が得られ、パワーユニット14の振動を減衰することができる。
(a)において、制御部27で電磁コイル53を通電状態に切り替える。
これにより、図6(a)で説明したように、複数のシュー部材55のパッド72が弾性部材57の付勢力に抗してマウントロッド23の下端部23aに接触した接触状態に保持される。
複数のシュー部材55のパッド72を接触状態に保つことで、マウントロッド23にフリクションが発生する。
これにより、図6(b)で説明したように、走行時のパワーユニット14の振動をラバーマウント部材21およびマウントロッド23に発生するフリクション(すなわち、パワーユニットマウント装置80)で良好に減衰することができる。
図10は本発明に係るパワーユニットマウント装置(第3実施の形態)を示す断面図である。
パワーユニットマウント装置100は、第2実施の形態のパワーユニットマウント装置80の減衰構造にロッドラバーマウント部材102を加えたもので、その他の構成は第2実施の形態のパワーユニットマウント装置80と同様である。
ロッドラバー取付部位18fは、第1実施の形態のロッド取付部位18cに相当する箇所に設けられた部位である。
上湾曲部材103は、下向きに突出するように球面状に形成された部位である。
下湾曲部材104は、上向きに突出するように球面状に形成された部位である。
異方性ラバー部材105は、マウントロッド23の軸線方向に硬く、かつ、軸線方向に対して直交する方向に軟らかい特性を有する異方性のラバー部材である。
これにより、パワーユニット14(パワーユニット取付部材18)の軸線方向に直交する方向の振動がマウントロッド23に入力(伝わる)することを抑制することができる。
したがって、マウントロッド23で減衰発生手段25をこじることを抑えて、マウントロッド23と減衰発生手段25との間で、いわゆる、こじりが発生することを抑制できる。
図11(a),(b)は第3実施の形態に係るパワーユニットマウント装置でエンジンアイドリング時の振動を減衰する例を説明する図である。
(a)において、制御部27で電磁コイル53を非通電状態に切り替える。
これにより、図5(a)で説明したように、複数のシュー部材55が弾性部材57…の付勢力でマウントロッド23の下端部23aから離れて非接触状態に保持される。
複数のシュー部材55を非接触状態に保つことで、マウントロッド23からフリクションが解除される。
これにより、パワーユニットマウント装置100のばね定数を小さく抑えて、いわゆるパワーユニットマウント装置100のマウント特性(ばね特性)を軟らかくできる。
ここで、パワーユニット14は、エンジンアイドリング時に、比較的振幅が大きく、振動周期の大きな振動を発生する。
よって、パワーユニットマウント装置100は、軟らかいマウント特性(ばね特性)となる。
これにより、パワーユニット14の振動でパワーユニット取付部材18が上下方向に振動した場合、仕切ラバー部材84も上下方向に良好に振動することが可能である。
同様に、仕切ラバー部材84が上下方向に振動した場合に、下空間91bの流体86や副室部92の流体86が下オリフィス95…を経て下空間91bおよび副室部92の間で矢印Cの如く移動する。
したがって、上オリフィス94…および下オリフィス95…による減衰効果が得られ、パワーユニット14の振動を減衰することができる。
これにより、エンジンアイドリング時に、ロッドラバーマウント部材102を軸線方向に対して直交する方向に弾性変形させて、パワーユニット14の振動を一層良好に減衰することができる。
これにより、マウントロッド23と減衰発生手段25との間で、いわゆる、こじりが発生することを抑制できる。
(a)において、制御部27で電磁コイル53を通電状態に切り替える。
これにより、図6(a)で説明したように、複数のシュー部材55のパッド72が弾性部材57の付勢力に抗してマウントロッド23の下端部23aに接触した接触状態に保持される。
複数のシュー部材55のパッド72を接触状態に保つことで、マウントロッド23にフリクションが発生する。
これにより、図6(b)で説明したように、走行時のパワーユニット14の振動をラバーマウント部材21およびマウントロッド23に発生するフリクション(すなわち、パワーユニットマウント装置100)で良好に減衰することができる。
これにより、走行時のパワーユニット14の振動をロッドラバーマウント部材102で一層良好に減衰することができる。
これにより、マウントロッド23と減衰発生手段25との間で、いわゆる、こじりが発生することを抑制できる。
Claims (2)
- 車体フレームおよびパワーユニット間に介装されて、前記パワーユニットの振動を減衰するパワーユニットマウント装置において、
前記車体フレームおよび前記パワーユニットのいずれか一方に取り付けられた第1マウント部材と、
前記車体フレームおよび前記パワーユニットのいずれか他方に取り付けられた第2マウント部材と、
前記第1マウント部材および前記第2マウント部材間に介在され、前記パワーユニットの振動を減衰可能なラバーマウント部材と、
前記第1マウント部材および前記第2マウント部材のいずれか一方の部材から他方の部材に向けて延出されたマウントロッドと、
前記マウントロッドに対して接触状態、非接触状態に配置可能なシュー部材を有し、前記シュー部材を接触状態に保つことで前記マウントロッドにフリクションを発生させ、前記シュー部材を非接触状態に保つことで前記マウントロッドからフリクションを解除する減衰発生手段と、を備え、
前記減衰発生手段が、前記第1マウント部材および前記第2マウント部材の他方の部材から外側に設けられて、前記マウントロッドが前記他方の部材を貫通し、
前記第1、2のマウント部材および前記ラバーマウント部材で流体を収容可能な室部が形成され、
前記室部内において、前記マウントロッドに対して同軸上に周壁部が設けられ、
前記周壁部で、前記マウントロッドを収容する主室部と前記主室部の外側の副室部とに前記室部が仕切られ、
前記主室部および前記副室部を連通するオリフィスが、前記周壁部のうち前記第1マウント部材寄りの部位と前記第2マウント部材寄りの部位とにそれぞれ所定間隔をおいて設けられ、
前記第1マウント部材寄りのオリフィスと前記第2マウント部材寄りのオリフィスとの間に仕切ラバー部材が配置されるとともに前記仕切ラバー部材が前記マウントロッドに設けられ、
前記仕切ラバー部材で前記主室部を二つの空間に仕切り、
前記周壁部に接触する前記仕切ラバー部材の外周部が、前記マウントロッドを軸線方向に移動することを許容し、
前記第1マウント部材はフレーム部材と前記周壁部とによる環状二層空間を有しており、
前記周壁部の内部空間を前記主室部、
前記環状二層空間を前記副室部とし、
前記主室部と前記副室部とは前記仕切ラバー部材を挟んで上下に配置される前記オリフィスにより連通していることを特徴とするパワーユニットマウント装置。 - 前記減衰発生手段は、
前記第1マウント部材および前記第2マウント部材の前記他方の部材に設けられたケーシングと、
前記ケーシング内に設けられた固定部材と、
前記固定部材に設けられた電磁コイルと、
前記固定部材および前記他方の部材の間に設けられ、前記電磁コイルが励磁されることで前記固定部材に向けて移動可能な移動部材とを有し、
前記移動部材の前記固定部材側には、前記固定部材に面する側に凹部を有する前記シュー部材が取り付けられ、
前記固定部材の前記シュー部材側には傾斜面が形成され、前記凹部には球体が配置され、
前記電磁コイルを励磁状態にすることにより、前記球体で前記シュー部材を前記マウントロッドに接触させてフリクションを発生させ、
前記電磁コイルを非励磁状態にすることにより、前記球体を拡径側に移動移動させて前記シュー部材を非接触状態に保つことを特徴とする請求項1記載のパワーユニットマウント装置。
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