JP5059547B2 - 軌陸作業車のサスロック装置 - Google Patents

軌陸作業車のサスロック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5059547B2
JP5059547B2 JP2007275602A JP2007275602A JP5059547B2 JP 5059547 B2 JP5059547 B2 JP 5059547B2 JP 2007275602 A JP2007275602 A JP 2007275602A JP 2007275602 A JP2007275602 A JP 2007275602A JP 5059547 B2 JP5059547 B2 JP 5059547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link member
arm
track
vehicle body
swinging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007275602A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009101864A (ja
Inventor
真克 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Corp
Original Assignee
Aichi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Corp filed Critical Aichi Corp
Priority to JP2007275602A priority Critical patent/JP5059547B2/ja
Publication of JP2009101864A publication Critical patent/JP2009101864A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5059547B2 publication Critical patent/JP5059547B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、道路走行用車輪および軌道走行用車輪を備えて道路走行および軌道走行が可能であり、軌道走行時に道路走行用車輪を軌道から離した状態で固定保持するサスロック装置を備えた軌陸作業車に関する。
軌陸作業車はトラックをベースとして構成されており、車体の前後左右の4箇所にタイヤ車輪(道路走行用車輪)を有している。さらに、車体の前後左右の4箇所には、鉄輪(軌道走行用車輪)が、下方への張り出し作動および上方への格納作動自在に取り付けられている。そして、車体には、例えば高所作業装置等の作業装置が設けられている。このような軌陸作業車はタイヤ車輪駆動式のものが知られており、軌道走行時は鉄輪をレール上に張り出すとともに、タイヤ車輪をレール面に接触させ、タイヤ車輪を回転駆動して走行するようになっている。但し、タイヤ空気圧が低い場合にはタイヤ変形によりその一部が下方に突出することがあり、この場合には下方への突出部は車輌限界を超えることがあり、軌道走行時にレール近傍に備え付けられた機器を破損するおそれがある。このためタイヤ車輪駆動式に代えて鉄輪駆動式とするとともに、軌道走行時はタイヤ車輪をレールから離して走行するような構造が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一般的に、タイヤ車輪はサスペンション装置を介して車体に取り付けられているので、鉄輪を張り出してタイヤ車輪をレールから離すためには、車体を少なくともサスペンションの撓み量を超える寸法だけ持ち上げる必要がある。このため、特許文献1に記載の車輪位置保持装置(サスロック装置)によれば、転車台を張り出して車体を持ち上げ支持する時にタイヤ車輪位置が車輪保持手段により固定保持されるので、タイヤ車輪は車体と一緒にそのまま持ち上げられる。このため、サスペンション装置の撓みの影響を受けずにタイヤ車輪をそのまま持ち上げることができ、転車台の張り出し量は小さくてもよく、また鉄輪の張り出し量も小さくてもよいため、車体の安定性を損なうことなくタイヤ車輪をレールから離した状態で固定保持することができる。
特開平11−11122号公報
しかしながら、従来の軌陸作業車のサスロック装置は、タイヤ車輪やサスペンション装置等を支持するサスブラケットにフックを係合させて、油圧シリンダにより持ち上げ保持するよう構成されるため、油圧シリンダの大型化が必要となり、タイヤ車輪等を収容するホイールハウスの限られたスペース内に配設することが困難であるという問題がある。また、フックを揺動するための油圧シリンダによりサススプリング力を保持する必要があるため、油圧シリンダを保持する安全弁に対して高いリーク性能が要求されるという問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、比較的簡単な構造でタイヤ車輪位置の固定保持をすることができる軌陸作業車のサスロック装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る軌陸作業車のサスロック装置は、車体にサスペンション装置により懸架されて配設された道路走行用車輪(例えば、実施形態におけるタイヤ車輪3)と張出し格納可能に配設された軌道走行用車輪(例えば、実施形態における鉄輪4)とを備え、道路走行時は軌道走行用車輪を格納位置に位置させて道路走行用車輪により道路上を走行し、軌道走行時は軌道走行用車輪を軌道と接触する張出位置に位置させて道路走行用車輪を軌道から離した状態で軌道走行用車輪により軌道上を走行するように構成された軌陸作業車において、サスペンション装置の作動を規制するサスロック装置であって、サスペンション装置に設けられたブラケット部材(例えば、実施形態におけるサスブラケット31)と、一端部が車体に枢結されて車体前後方向に延びる垂直面内で上下に揺動自在に設けられたリンク部材と、車体に固設され、リンク部材の所定方向の揺動に対してリンク部材と当接して所定方向の揺動を規制するストッパ部材と、一端部が車体に枢結されてリンク部材の揺動垂直面とほぼ同一の垂直面内で上下に揺動自在に設けられた伸縮自在なアーム揺動シリンダと、一端部がリンク部材の他端部に枢結され他端部が揺動シリンダの他端部に枢結された取付部(例えば、実施形態におけるフック取付部35a)およびこの取付部に一体に繋がって下方に延びてブラケット部材と係脱可能なフック部を一体に有したアーム部材とから構成され、アーム揺動シリンダの伸長動に応じて、アーム部材が、ストッパ部材に当接して下方への揺動が規制されたリンク部材の他端部を揺動中心としてアーム部材のフック部がブラケット部材に係合するように揺動した後、リンク部材がストッパ部材の規制方向に反する向きに揺動して、フック部がブラケット部材に係合して持ち上げるよう揺動することにより、サスペンション装置を介して道路走行用車輪が軌道から離れるような位置で車体に対して固定保持させるよう構成される。
このような本発明に係る軌陸作業車のサスロック装置において、アーム揺動シリンダが全縮状態のとき、ストッパ部材が、リンク部材の下方への揺動を規制するようにリンク部材の下端面に当接するよう配設されているとともに、アーム揺動シリンダとアーム部材の枢結部を、車体およびアーム揺動シリンダの枢結部と、リンク部材およびアーム部材の枢結部とを結ぶ直線(例えば、実施形態における直線X)に対して側面視において下方に位置させて、アーム揺動シリンダを全縮状態から伸長動させたときに、ストッパ部材により下方への揺動が規制されたリンク部材の他端部との枢結部を揺動中心としたアーム部材の下方への揺動が、ブラケット部材と係合する方向への揺動となるように構成されることが好ましい。
また、一端部がリンク部材の中間部に支持され、他端部が車体に支持される弾性部材(例えば、実施形態における引きバネ36)を備え、弾性部材が、アーム揺動シリンダの伸長動に応じてフック部がブラケット部材に係合するまでは、弾性部材の他端部がリンク部材の一端部および他端部を結ぶ直線に対して側面視においてストッパ部材側に位置し、リンク部材がストッパ部材に当接するようリンク部材の中間部をストッパ部材側に引っ張るよう付勢し、道路走行用車輪が軌道から離れるような位置で車体に対して固定保持される状態のときには、弾性部材の他端部がリンク部材の一端部および他端部を結ぶ直線に対して側面視においてストッパ部材の反対側に位置し、リンク部材がストッパ部材側に揺動しないようリンク部材の中間部をストッパ部材と反対側に引っ張るよう付勢することが好ましい。
本発明に係る軌陸作業車のサスロック装置によれば、このサスロック装置を作動させるための油圧シリンダの伸縮作動に応じて、例えばトグル機構等の比較的簡単な構造でタイヤ車輪を軌道から離した状態で確実に固定保持することができるため、従来のサスロック装置と比較して信頼性の高い構造となるとともに、上記油圧シリンダがタイヤ車輪を固定保持するための大きな推力を必要としないためシリンダ径を小径化することができ、タイヤ車輪等を収容するホイールハウスの限られた配設スペースを有効に活用することできる。また、上記シリンダへ高負荷が掛かり油圧シリンダを保持する安全弁に対して高いリーク性能が不要となる。さらに、車体とリンク部材の中間部との間に弾性部材を備えることにより、アーム部材を確実にブラケット部材に係合するよう揺動させることができるとともに、軌道走行時においてタイヤ車輪位置の固定保持が解除されてこのタイヤ車輪が軌道に接触するのを防止することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図2を用いて本発明に係るサスロック装置が適用される軌陸作業車の構成について説明する。
軌陸作業車1は、図2に示すように、車体2に設けられた運転キャビン2aを有するトラック車輌をベースとして構成されており、車体2の前後の左右両側部にサスペンション装置20が配設される。この車体前側および後側の左右一対のサスペンション装置20は、図1に示すように、車軸管(軸受け)21が車体左右方向に延びた状態で取り付けられている。この車軸管21の左右両端部にタイヤ車輪(道路走行用車輪)3が車軸22を介して回転自在に支持され、車体2の前後左右の4箇所に取り付けられたこのタイヤ車輪3によって道路上を走行することができる。サスペンション装置20は車体2の下部に車体前後方向に延びた状態で上下に弾性変形可能に配設されたリーフスプリング(重ね板ばね)23を有してなり、タイヤ車輪3の車軸22を回転自在に支持する車軸管21の両端部がリーフスプリング23の中央下部にUボルト24を介して取り付けられている。また、本発明に係るサスロック装置の一部を構成するサスブラケット31が、このUボルト24により車軸管21およびリーフスプリング23の上部で共締めされている。
さらに、図2に示すように、車体2の前後左右の4箇所には、鉄輪(軌道走行用車輪)4が車体2に揺動自在に支持された鉄輪支持部材4aに回転自在に取り付けられている。鉄輪支持部材4aは鉄輪張出格納油圧シリンダ5の伸縮作動により揺動作動するようになっており、この鉄輪支持部材4aを揺動させることにより鉄輪4を下方に張り出したり上方に格納したりできるようになっている。また、左右の鉄輪4,4間は鉄道用のレール(軌道)Rの幅に合わせてピッチが変えられる。全ての鉄輪4を張り出してレールR上に載置された軌陸作業車1は、鉄輪駆動用油圧モータ(図示しない)により鉄輪4を駆動してレールR上を走行可能となっている。
車体2の中央下部には、軌陸作業車1をレールR上へ乗せ換え移動するための転車台6が取り付けられている。転車台6は、転車台張出格納油圧シリンダ7の伸縮作動により下方に張り出したり上方に格納したりできるようになっている。さらに、車体旋回用油圧モータ8により車体2を転車台6に対して水平旋回することができるようになっている。なお、手動(人力)により車体2を転車台6に対して水平旋回できるように構成してもよい。
車体2上には、高所作業装置10が設けられており、この高所作業装置10は、車体2に対して水平旋回自在に取り付けられた旋回台11と、この旋回台11の上部に起伏自在に取り付けられ、入れ子式に伸縮作動が自在なブーム12と、このブーム12の先端に取り付けられた作業者搭乗用の作業台13とから構成されている。作業台13には、操作装置14が設けられており、作業台13に搭乗した作業者は、この操作装置14を操作することにより、高所作業装置10により作業台13を所望の高所に移動させて任意の位置での作業を行うことができる。
また、車体2の前後左右の4箇所に下方に伸縮自在なアウトリガジャッキ15が設けられており、高所作業を行うときには、このアウトリガジャッキ15を下方に張り出して車体2を持ち上げて支持できるようになっている。
このように構成された軌陸作業車1において、車体2の前後左右の4箇所に取り付けられたタイヤ車輪3の内方側には、サスロック装置30が配設されている。サスロック装置30は、図1に示すように、サスブラケット31、リンク部材32、ストッパ部材33、アーム揺動シリンダ34、アーム部材35および引きバネ36とから構成される。
サスブラケット31は、上述のように、車軸管21をリーフスプリング23に固定するUボルト24に共締めされて取り付けられており、上部には車体左右方向に延びて円筒状に形成されたブラケットピン31aが固設されている。
リンク部材32は、細長い板状に形成されており、基端部32bが車体2の下部に枢結されて、車体前後方向に延びる垂直面内で上下に揺動自在となるよう設けられている。
ストッパ部材33は、車体2の下部に車体左右方向に延びた円筒状に形成されて固設されおり、リンク部材32が、このリンク部材32と車体2の枢結部41を揺動中心として図1において反時計方向に揺動した場合にこのストッパ部材33に当接することにより、リンク部材32がストッパ部材33を超えて下方に揺動できないように規制している。
アーム揺動シリンダ(油圧シリンダ)34は、ボトム側端部34bが車体2の下部に枢結されて、車体前後方向に延びる垂直面内で上下に揺動自在となるよう設けられている。なお、このアーム揺動シリンダ34は、車体2に設けられた図示しないアーム揺動レバーを手動操作することにより伸縮作動が行われる。なお、転車台11の張出・格納操作に連動させて、アーム揺動シリンダ34が伸縮作動を行うように構成してもよい。
アーム部材35は、上方一端がリンク部材32の先端部32aに枢結され、上方他端がアーム揺動シリンダ34のロッド側端部34aに枢結されたフック取付部35aと、このフック取付部35aに一体に繋がって下方に延びてサスブラケット31のブラケットピン31aと係合可能なフック部35bとを有して形成される。
このアーム部材35、リンク部材32およびアーム揺動シリンダ34はトグル機構を構成するよう上述のように連結されているため、アーム揺動シリンダ34の伸縮作動に応じてこのトグル機構が作動されることにより、アーム部材35が上下に揺動されて、ブラケットピン31aと係合したり、このブラケットピン31aを上方に持ち上げた状態で保持可能なよう構成されている。また、このトグル機構において、アーム揺動シリンダ34の全縮状態では、リンク部材32が下方に揺動するのを規制されるよう下端面がストッパ部材33に当接されるとともに、アーム揺動シリンダ34とアーム部材35の枢結部43が、アーム揺動シリンダ34および車体2の枢結部44と、リンク部材32およびアーム部材35の枢結部42とを結ぶ直線(死点)Xより側面視において下方に位置する。これにより、全縮状態からアーム揺動シリンダ34を伸長作動させるとアーム部材35は枢結部42を揺動中心として下方に揺動するようになっている。そして、このアーム部材35の下方への揺動に対して、リンク部材32はストッパ部材33により下方への揺動が規制されるよう下端面が当接した状態で保持されるため、アーム揺動シリンダ34の伸長動に対して、フック部35bが枢結部42を揺動中心としてブラケットピン31aに引っ掛かり係合するよう構成されている。
引きバネ36は、一端が車体2の下部に支持され、他端がリンク部材32の中間部に支持されて、リンク部材32の中間部をこの引きバネ36の一端側(図1において右下方側)に引っ張るようにして付勢している。
次に、このように構成されたサスロック装置30の作動について、まず、道路走行より軌道走行へ移行するときの上記作動を説明する。車体2は道路上にタイヤ車輪3のみで支持されておりリーフスプリング23は車体2の重量により撓んだ状態となっている。このとき転車台6は格納状態にあり、鉄輪4も格納状態にある。なお、以下の説明においては説明の便宜のため、図3を用いて、車体2を基準としてサスロック装置30等の上下動を説明する。
そして、アーム揺動レバーが操作されてアーム揺動シリンダ34が伸長作動を始めると、図3(A)に示すように、アーム部材35がアーム揺動シリンダ34のロッド側端部34aに押動され、アーム部材35はリンク部材32の先端部32aとの枢結部42を揺動中心として下方に揺動する。このとき、リンク部材32はストッパ部材33に当接され下方に揺動できないよう規制されている。このとき、リンク部材32の枢結部41および枢結部42を結ぶ直線に対して引きバネ36が下方に位置するよう配設されているため、引きバネ36はリンク部材32の中間部を下方に引っ張るよう付勢し、リンク部材32が上方に揺動してストッパ部材33との当接を離れるのを規制している。このように、引きバネ36はリンク部材32に対して矢印Yの向きにモーメントが掛かるよう付勢している。
さらに、アーム揺動シリンダ34が伸長作動し、リンク部材32の先端部32aとの枢結部42を揺動中心としてアーム部材35が下方に揺動されると、図3(B)に示すように、アーム部材35のフック35bが、ブラケットピン31aの下方に回り込むようにしてブラケットピン31aの下方に位置することとなり、フック部35bがブラケットピン31aを引掛けるようにして係合される。フック部35bがブラケットピン31aと係合し、さらにアーム揺動シリンダ34が伸長作動すると、アーム部材35はブラケットピン31aと係合した状態で、図3において右方側に揺動しようとするが、サスブラケット31の車体前後方向(図3において左右方向)の移動は規制されているため右方側に揺動することができず、今まで作動してきたリンク部材32の先端部32aとの枢結部42を揺動中心としたフック部35bの揺動が規制されて、今度はリンク部材32がストッパ部材33による規制方向に反する向き(上方)に揺動するとともに、アーム部材35が、リンク部材32と車体2の枢結部41を揺動中心として上方に揺動する。
アーム部材35が上方に揺動していくと、アーム部材35に係合されたブラケットピン31aを介してサスブラケット31が上方に持ち上げられていく。これにより、サスブラケット31とともにタイヤ車輪3およびリーフスプリング23も上方に持ち上げられていくこととなる(実際には、タイヤ車輪3は接地状態のまま、車体2が下方に沈み込むこととなる)。
フック揺動シリンダ24が全伸位置まで伸長作動すると、図3(C)に示すように、リンク部材32の先端部32aが基端部32bに対して垂直上方位置まで達し、アーム部材35の長手方向もほぼ上下方向となり、アーム部材35がサスブラケット31を図3に示す高さHだけ上方に持ち上げ支持した状態で固定される(以降の説明ではこの状態を「サスロック状態」と呼ぶ)。そして、これによりタイヤ車輪3が車体2に対して固定保持される。また、このときサスブラケット31を介してアーム部材32が支持するリーフスプリング23の撓みによる復元力をリンク部材32の基端部32bが受けることとなり、アーム揺動シリンダ34には負荷がほとんど掛からなくなる。そして、リンク部材32の先端部32aが基端部32bに対して垂直上方位置から左方にずれた位置となってサスロック状態を解除する向きにモーメントが作用する場合でも、アーム揺動シリンダ34は比較的小さな推力で枢結部43を押動することとでサスロック状態を固定保持することができる。さらに、サスロック状態を解除しようとする方向にモーメントが作用する場合においても、アーム揺動シリンダ34による全伸位置での保持力だけでなく、リンク部材32の枢結部41および枢結部42を結ぶ直線に対して引きバネ36が右下方側に位置するよう配設されているため、引きバネ36がリンク部材32の中間部を図3(C)において右下方側に引っ張るよう付勢して、サスロック状態が解除されるのを防止することができる。このように、サスロック状態のときには、引きバネ36はリンク部材32に対して矢印Zの向きにモーメントが掛かるよう付勢している。
このようにしてアーム揺動シリンダ34に作用するタイヤ車輪3等を支持するための負荷が減少するため、従来のサスロック装置に対して、シリンダ推力を小さくして油圧シリンダ(アーム揺動シリンダ34)を小径化(小型化)することにより、サスロック装置30の配設スペースを確保することが容易になる。また、サスロック装置30のトグル機構でタイヤ車輪位置を固定保持することで、アーム揺動シリンダ34に高負荷が掛かってアーム揺動シリンダ34の油圧供給路において油圧が許容圧力以上となるのを防止することができる。
そして、上述のようにサスロック状態となった後、転車台張出格納油圧シリンダ7を伸長作動させると転車台6が下方に張り出し始め、転車台6が張り出され地面へ接地すると、そのときを境に車体2は持ち上がり始める。転車台6が完全に張り出された後は、転車台6を水平旋回させて左右の鉄輪4,4をレールR上に位置させる。そして、鉄輪張出格納油圧シリンダ5を伸長作動させ、鉄輪4をレールRに向かって張り出させる。転車台6を徐々に格納作動させて左右の鉄輪4,4をレールR上に乗せた後、鉄輪駆動用油圧モータ(図示しない)により鉄輪4を駆動し軌道上を走行させることができる。このように、タイヤ車輪3をレールRより離した状態に固定保持することにより、タイヤ車輪3をレールRに接触させたまま軌道上を走行することにより生じる問題、すなわちタイヤ車輪3の変形部が車輌限界を超えた場合に起こりうるレールR近傍の機器の破損のおそれ、レールRに押し付けられたタイヤ車輪3による弾性的反力による車体2の不安定、タイヤ車輪3の転がり抵抗による軌道走行中の大きな抵抗の発生などの問題を防止することができる。また、引きバネ36はサスロック状態が解除されないようにリンク部材32を右下側に引っ張るため、軌道走行時にタイヤ車輪3がレールRに接触することにより生ずる上記問題をより確実に防止することができる。
次に、サスロック装置30の作動について、軌道走行より道路走行へ移行するときの上記作動を説明する。軌道走行を終えた直後は、転車台6は完全に格納された状態にあり、鉄輪4はレールRに張出状態にある。この状態から転車台6を徐々に下方へ張り出させて車体2を持ち上げ、転車台6が完全に張り出されるとこれにより車体2が転車台6により支持される。そして、鉄輪張出格納油圧シリンダ5を収縮作動させて鉄輪4を格納し、転車台6を水平旋回させて車体2を道路上に降ろす位置で止める。
そして、アーム揺動シリンダ34を収縮作動させると、上述とは反対に、図3(C)〜(A)の順にリンク部材32およびアーム部材35が作動して、サスロック状態が解除されることとなる。そして、転車台6を徐々に格納していくとやがてタイヤ車輪3は地面に接することとなり、さらに、転車台6を格納させていき、完全に格納し終わると車体2はタイヤ車輪3のみによって支持される。このように鉄輪4が格納されるとともに転車台6も完全に格納されて、タイヤ車輪3のみで車体2が支持された後は、タイヤ車輪3によって道路走行が可能となる。
以上のように、本実施例に係るサスロック装置30によると、アーム揺動シリンダ34の伸縮作動に応じて、リーフスプリング23を持ち上げ、タイヤ車輪3をレールRより離した状態で確実に固定保持することができる。そして、上述のように、従来のサスロック装置に対して油圧シリンダ(アーム揺動シリンダ34)が大きな推力を必要としないため、この油圧シリンダを小径化して配設スペースを有効に活用できる。また、サスロック装置30のトグル機構でタイヤ車輪位置を固定保持することで、油圧シリンダへ高負荷が掛かり油圧供給路において油圧が許容圧力以上となるのを防止することができる。
なお、タイヤ車輪位置が固定保持されていない状態で軌道を走行することを防止するため、軌道走行開始時には、サスロック状態とされ、且つ、全ての鉄輪4が張り出した状態でなければ、鉄輪駆動用油圧モータを駆動できない構造とすることが好ましい。
本発明の実施形態に係るサスロック装置の構成を示す側面図である。 上記サスロック装置が適用される軌陸作業車の側面図である。 上記サスロック装置の作動を説明するための側面図であって、(A)は、アーム揺動シリンダが全縮状態を示し、(B)は、アーム部材がブラケットピンに係合される状態を示し、(C)は、サスロック状態を示す。
符号の説明
1 軌陸作業車
2 車体
3 タイヤ車輪(道路走行用車輪)
4 鉄輪(軌道走行用車輪)
20 サスペンション装置
23 リーフスプリング
30 サスロック装置
31 サスブラケット(ブラケット部材)
31a ブラケットピン
32 リンク部材
32a 先端部
32b 基端部
33 ストッパ部材
34 アーム揺動シリンダ
34a ロッド側端部
34b ボトム側端部
35 アーム部材
35a フック取付部
35b フック部
36 引きバネ(弾性部材)
R レール

Claims (3)

  1. 車体にサスペンション装置により懸架されて配設された道路走行用車輪と張出し格納可能に配設された軌道走行用車輪とを備え、道路走行時は前記軌道走行用車輪を格納位置に位置させて前記道路走行用車輪により道路上を走行し、軌道走行時は前記軌道走行用車輪を軌道と接触する張出位置に位置させて前記道路走行用車輪を軌道から離した状態で前記軌道走行用車輪により軌道上を走行するように構成された軌陸作業車において、前記サスペンション装置の作動を規制するサスロック装置であって、
    前記サスペンション装置に設けられたブラケット部材と、
    一端部が前記車体に枢結されて車体前後方向に延びる垂直面内で上下に揺動自在に設けられたリンク部材と、
    前記車体に固設され、前記リンク部材の所定方向の揺動に対して前記リンク部材と当接して前記所定方向の揺動を規制するストッパ部材と、
    一端部が前記車体に枢結されて前記リンク部材の揺動垂直面とほぼ同一の垂直面内で上下に揺動自在に設けられた伸縮自在なアーム揺動シリンダと、
    一端部が前記リンク部材の他端部に枢結され他端部が前記揺動シリンダの他端部に枢結された取付部および前記取付部に一体に繋がって下方に延びて前記ブラケット部材と係脱可能なフック部を一体に有したアーム部材とから構成され、
    前記アーム揺動シリンダの伸長動に応じて、前記アーム部材が、前記ストッパ部材に当接して下方への揺動が規制された前記リンク部材の他端部を揺動中心として前記アーム部材の前記フック部が前記ブラケット部材に係合するように揺動した後、前記リンク部材が前記ストッパ部材の規制方向に反する向きに揺動して、前記フック部が前記ブラケット部材に係合して持ち上げるよう揺動することにより、前記サスペンション装置を介して前記道路走行用車輪が軌道から離れるような位置で前記車体に対して固定保持させるよう構成されたことを特徴とする軌陸作業車のサスロック装置。
  2. 前記アーム揺動シリンダが全縮状態のとき、
    前記ストッパ部材が、前記リンク部材の下方への揺動を規制するように前記リンク部材の下端面に当接するよう配設されているとともに、
    前記アーム揺動シリンダと前記アーム部材の枢結部を、前記車体および前記アーム揺動シリンダの枢結部と、前記リンク部材および前記アーム部材の枢結部とを結ぶ直線に対して側面視において下方に位置させて、
    前記アーム揺動シリンダを全縮状態から伸長動させたときに、前記ストッパ部材により下方への揺動が規制された前記リンク部材の他端部との枢結部を揺動中心とした前記アーム部材の下方への揺動が、前記ブラケット部材と係合する方向への揺動となるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の軌陸作業車のサスロック装置。
  3. 一端部が前記リンク部材の中間部に支持され、他端部が前記車体に支持される弾性部材を備え、
    前記弾性部材が、
    前記アーム揺動シリンダの伸長動に応じて前記フック部が前記ブラケット部材に係合するまでは、前記弾性部材の他端部が前記リンク部材の一端部および他端部を結ぶ直線に対して側面視において前記ストッパ部材側に位置し、前記リンク部材が前記ストッパ部材に当接するよう前記リンク部材の中間部を前記ストッパ部材側に引っ張るよう付勢し、
    前記道路走行用車輪が軌道から離れるような位置で前記車体に対して固定保持される状態のときには、前記弾性部材の他端部が前記リンク部材の一端部および他端部を結ぶ直線に対して側面視において前記ストッパ部材の反対側に位置し、前記リンク部材が前記ストッパ部材側に揺動しないよう前記リンク部材の中間部を前記ストッパ部材と反対側に引っ張るよう付勢することを特徴とする請求項1または2に記載の軌陸作業車のサスロック装置。
JP2007275602A 2007-10-23 2007-10-23 軌陸作業車のサスロック装置 Expired - Fee Related JP5059547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275602A JP5059547B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 軌陸作業車のサスロック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007275602A JP5059547B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 軌陸作業車のサスロック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009101864A JP2009101864A (ja) 2009-05-14
JP5059547B2 true JP5059547B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=40704092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007275602A Expired - Fee Related JP5059547B2 (ja) 2007-10-23 2007-10-23 軌陸作業車のサスロック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5059547B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2480629A (en) 2010-05-25 2011-11-30 Horstman Defence Systems Ltd A retaining mechanism for retaining a vehicle suspension arm in a raisd position
GB2480630A (en) 2010-05-25 2011-11-30 Horstman Defence Systems Ltd A suspension unit for use on a tracked vehicle
GB2480631B (en) 2010-05-25 2016-06-22 Horstman Defence Systems Ltd Suspension unit
CN106394144A (zh) * 2016-11-10 2017-02-15 中车长江车辆有限公司 公铁两用车悬架减振系统
CN108790640A (zh) * 2018-02-24 2018-11-13 中车四方车辆有限公司 公铁两用车
CN108790641A (zh) * 2018-02-24 2018-11-13 中车四方车辆有限公司 公路铁路两用运输车
CN113212069B (zh) * 2021-06-11 2022-04-08 中车眉山车辆有限公司 一种车轴固定装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS572165Y2 (ja) * 1975-04-02 1982-01-14
JPS5773209U (ja) * 1980-10-24 1982-05-06
JP3634943B2 (ja) * 1997-06-26 2005-03-30 株式会社アイチコーポレーション 軌陸車の車輪位置保持装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009101864A (ja) 2009-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5059547B2 (ja) 軌陸作業車のサスロック装置
JPS59501403A (ja) 車輪持上げ装置
JP5133674B2 (ja) 転倒防止装置
CN213007443U (zh) 转向架、轨道车辆和轨道交通系统
JP4538309B2 (ja) 軌陸作業車
JP4047233B2 (ja) タイヤ着脱作業台車
JP2022088776A (ja) 軌陸車
JP2006248488A (ja) 軌道作業用トレーラーおよびその線路への移載方法
JP2012056557A (ja) 軌陸作業車
JP3965405B2 (ja) ストッパ装置、これを用いた荷受台及び荷受台昇降装置
JP2002087037A (ja) 軌道走行車両
JP2007176465A (ja) 運搬車両
JP3001793B2 (ja) 軌陸作業車の脱輪復帰方法
JP6575245B2 (ja) 軌陸作業車
JP3634943B2 (ja) 軌陸車の車輪位置保持装置
KR101599151B1 (ko) 견인차
JP5844616B2 (ja) 軌陸車
JP3600677B2 (ja) 軌道作業車の車体移動装置および車体移動具
JP2017030389A (ja) 車輌運搬用トラック
JP5634219B2 (ja) 転車台及び軌陸両用車
JP2007001354A (ja) 作業車両
JPH11209087A (ja) 軌陸車の軌道走行装置
JP2007297143A (ja) 高所作業車
JP2024035646A (ja) 軌陸車用転車装置
JP2009173060A (ja) 軌陸作業車の鉄輪落下防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120727

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees