JP2012056557A - 軌陸作業車 - Google Patents

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JP2012056557A JP2011029196A JP2011029196A JP2012056557A JP 2012056557 A JP2012056557 A JP 2012056557A JP 2011029196 A JP2011029196 A JP 2011029196A JP 2011029196 A JP2011029196 A JP 2011029196A JP 2012056557 A JP2012056557 A JP 2012056557A
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Abstract

【課題】転車台を傾けることなく軌陸作業車をその前後方向における重心位置を中心として水平に持ち上げて転車作業を安全に行い得る軌陸作業車を提案すること。
【解決手段】軌陸作業車1では、車体2が水平姿勢を維持したまま転車台13によって持ち上げられ、スライド機構14によって転車台13は垂直姿勢のまま車体前後方向にスライド可能である。荷台4の積載状況に基づき車体前後方向の重心位置が後側(荷台側)にあると想定される場合にはスライド機構14によって車体後側に転車台13をスライドさせ、しかる後に転車台13を張り出して車体2を持ち上げる。車体は、その車体前後方向の重心位置あるいは重心位置に近い位置において転車台13によって水平に持ち上げられる。よって、持ち上げた状態において車体2が前後に傾くことなく安定した状態になる。
【選択図】図1

Description

本発明は道路走行および軌道走行が可能な軌陸作業車に関し、特に、道路走行および軌道走行の切り替え時に車体を持ち上げて旋回させるために用いる転車台の改良に関する。
軌陸作業車は、道路走行用車輪および軌道走行用車輪と、道路走行および軌道走行の一方に切り替えるための転車台とを備えている。軌道上の作業場所において作業を行う場合には、作業場所の近くの踏み切りなどの転車作業位置まで道路走行用車輪により軌陸作業車を移動させる。転車作業位置に停車した後は、転車台を伸長させて(張り出して)軌陸作業車を水平に持ち上げ、転車台を中心として軌陸作業車を旋回させて軌道に沿う状態にして軌道走行用車輪を下方に張り出して、軌道に乗せるようにしている。
荷台に重量物が積載されている場合には、荷台が空の場合に比べて、軌陸作業車の重心位置が一般に車体後方側に移動する。また、荷物の積載状況に応じて軌陸作業車の重心位置が前後に移動する。このため、荷台の底面の固定した位置に取り付けられている転車台を伸長させて(張り出して)軌陸作業車を持ち上げた際に、転車台による軌陸作業車の支持位置と軌陸作業車の重心位置が車体前後にずれていることがある。この場合には、水平に持ち上げた軌陸作業車が前後にふらつき易く、極めて不安定となり、危険である。また、極端に重量が偏荷重になった場合には、水平な状態で持ち上がらず、タイヤや鉄輪がジャッキアップできずに地面に着いたままとなり、軌陸作業車を旋回させることができない。
特許文献1においては、転車台の上端部を車体に対して車体前後方向に揺動可能に取り付け、バランス調整シリンダによって転車台を車体前後に傾けることにより、持ち上げられた軌陸作業車を、転車台による持ち上げ位置を中心として車体前後においてバランスさせるようにしている。
特開2005−125983号公報
特許文献1に開示の転車台装置では、持ち上げた軌陸作業車が前後に傾かないようにバランス調整シリンダによって転車台を前後に傾けるようにしている。しかしながら、持ち上げた軌陸作業車が前後に揺動する状態は不安定であり危険である。
一方、転車台によって軌陸作業車を持ち上げて旋回させた場合に、その左右の鉄輪が左右の軌道レールの真上に位置しないと、左右の鉄輪を左右の軌道レール上に乗せることができない。左右の鉄輪を左右の軌道レールに乗せるためには、旋回前の状態において、軌陸作業車の転車台の旋回中心が左右の軌道レール間の中心に正確に一致している必要がある。しかしながら、軌陸作業車を前後に微小移動させて転車台の旋回中心を軌道レール間の中心に一致させることは簡単ではなく、軌陸作業車を前後に移動させる操作を繰り返す必要があり、時間も掛かる。特に、大型の軌陸作業車の場合にはこのような位置決めが困難である。
また、このような位置決め作業は、軌道上で作業中に軌陸作業車が脱輪した場合の復旧作業においても必要である。このため、従来においては、脱輪の復旧作業にも時間が掛かり、大型の軌陸作業車の場合には復旧作業が簡単ではない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、転車台を傾けることなく軌陸作業車をその前後方向における重心位置を中心として水平に持ち上げて転車作業を安全に行うことのできるようにした軌陸作業車を提案することにある。
また、本発明の課題は、かかる新たな軌陸作業車の軌道輪を軌道レールに位置決めする作業を簡単に行うことのできる転車方法および脱輪復旧方法を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の軌陸作業車は次の構成を備えていることを特徴としている。以下の説明において、括弧内の符号は後述の実施の形態における対応する部位を示すものであり、理解を容易にすることのみを目的として付したものであり、本発明を実施の形態に限定することを意図したものではない。
すなわち、本発明の軌陸作業車(1)は、
車体(2)と、
前記車体(2)の前後に取り付けられている道路走行用車輪(8、9)および軌道走行用車輪(11、12)と、
前記車体(2)を水平姿勢を維持したまま持ち上げて垂直中心軸線(L)回りに旋回させるために、当該車体(2)に取り付けられている転車台(13)と、
前記転車台(13)を、その車体持ち上げ方向が垂直となる垂直姿勢を維持したまま、前記車体(2)の前後方向にスライドさせるスライド機構(14)とを有していることを特徴としている。
ここで、前記スライド機構(14)は、前記車体(2)のシャーシ(5)に固定した車体前後方向に水平に延びるスライドガイド(21、22)と、前記スライドガイド(21、22)に沿ってスライド自在な状態で当該スライドガイド(21、22)によって支持されているスライダ(24)と、前記スライダ(24)を前記スライドガイド(21、22)に沿ってスライドさせるための駆動源(26)とを備えた構成とすることができ、この場合には、前記転車台(13)は前記スライダ(24)に搭載される。
また、前記スライド機構(14)の前記駆動源(26)として、前記シャーシ(5)に対して、車体前後方向に水平に伸縮する状態に取り付けた油圧式のスライドシリンダ(26)を用いることができる。この場合、スライドシリンダによって直接に転車台をスライドさせることもできるが、ワイヤを用いて転車台を車体前後方向にスライドさせ、シリンダに直接に転車台の側から負荷が作用しないようにすることが望ましい。
例えば、前記スライドシリンダ(26)の伸縮側の部材(26b)に、車幅方向に水平に延びる回転軸線回りに回転自在な状態で第1プーリ(28)および第2プーリ(29)を取り付ける。また、前記第1プーリ(28)には第1スライドワイヤ(31)を架け渡たし、前記第2プーリ(29)には第2スライドワイヤ(32)を架け渡たす。さらに、前記第1スライドワイヤ(31)は、その一端(31a)を前記第1プーリ(28)よりも車体後側の部位において前記シャーシ(5)に固定し、その他端(31b)を前記第1プーリ(28)よりも車体後側の部位において前記転車台(13)に連結する。逆に、前記第2スライドワイヤ(32)は、その一端(32a)を前記第2プーリ(29)よりも車体前側の部位において前記シャーシ(5)に固定し、その他端(32b)を前記第2プーリ(29)よりも車体前側の部位において前記転車台(13)に連結しておけばよい。
次に、前記転車台(13)は、一般的に、下方に伸長可能なジャッキ(15)と、前記ジャッキ(15)の伸長側の下端に取り付けた旋回板(16)と、前記旋回板(16)の下側に旋回軸受(17)を介して予め定めた垂直中心軸線(L)回りに旋回可能な状態で取り付けた接地板(18)とを備えた構成とされる。そして、前記ジャッキ(15)は、その伸長方向が垂直方向となるように、前記スライダ(24)に取り付けられる。
本発明の軌陸作業車では、車体が水平姿勢を維持したまま転車台によって持ち上げられる。また、スライド機構によって転車台は垂直姿勢のまま車体前後方向にスライド可能である。荷台の積載状況に基づき車体前後方向の重心位置が後側(荷台側)にあると想定される場合にはスライド機構によって車体後側に転車台をスライドさせ、しかる後に転車台を張り出して車体を持ち上げる。車体は、その車体前後方向の重心位置あるいは重心位置に近い位置において転車台によって水平に持ち上げられる。したがって、持ち上げ時および持ち上げた後のいずれの状態においても車体が前後に傾くことなく安定した状態になる。よって、従来とは異なり、持ち上げた車体の安定度が高いので、安全に転車作業を行うことができる。
また、本発明の軌陸作業車では、スライド機構によって転車台が車体前後方向にスライド可能であるので、転車台を前後方向にスライドしてその旋回中心を軌道レール間の中心に正確に位置決めすることができる。したがって、従来のように、軌陸作業車を前後に微小移動させる操作を行って位置決めする作業に比べて、簡単な操作で短時間のうちに位置決めを正確に行うことができる。よって、軌陸作業車を軌道レール上に移す作業、その脱輪復旧作業を簡単な操作により短時間のうちに行うことができる。
(a)は本発明を適用した軌陸作業車の実施の形態を示す平面図であり、(b)はその側面図であり、(c)はその背面図である。 (a)は図1の軌陸作業車の転車台およびスライド機構を車体前方から見た場合の説明図であり、(b)はこれらの部位を車体側方から見た場合の説明図である。 軌道レールを跨ぐ状態で停止した軌陸作業車を示す側面図および平面図である。 軌陸作業車の転車作業工程を示す概略工程図である。 軌陸作業車の脱線復旧作業工程を示す概略工程図である。
以下に、図面を参照して本発明を適用した軌陸作業車の実施の形態を説明する。まず、図1を参照して本実施の形態に係る軌陸作業車の全体構成を説明する。軌陸作業車1は、一般的なトラックと同様な構造の車体2を備えており、車体2の前端部分は運転席3となっており、その後側部分が荷台4となっており、車体底面にはその車幅方向の中央において車体前後方向に水平にシャーシ5が延びている。本例では、運転席3と荷台4の間にクレーン6が搭載されており、当該クレーン6の多段式のブーム7は、その待機・走行状態においては荷台側に水平に延びる姿勢に保持されている。
車体2の前側には左右に一対ずつの道路走行用の駆動用車輪8が配置されており、車体2の後側には左右に一対ずつの道路走行用の従動用車輪9が配置されている。また、前側の駆動用車輪8の後側には、車体2から下方に張出可能な左右一対の軌道走行用の駆動用鉄輪11が配置されており、後側の従動用車輪9の後側には、車体2から下方に張出可能な左右一対の軌道走行用の従動用鉄輪12が配置されている。これらの駆動用鉄輪11および従動用鉄輪12は、図1(b)に示すように、想像線で示す車体底面側の格納位置11A、12Aに格納可能であり、実線で示すように、駆動用車輪8、従動用車輪9よりも下方に張り出した張出位置11B、12Bに張出可能である。
次に、車体2の荷台4の前端部が位置するシャーシ5の部位には、転車台13が配置されている。転車台13は、シャーシ5の両側の側面に取り付けた左右一対のスライド機構14を介してシャーシ5に取り付けられており、スライド機構14によって車体前後方向にスライド可能である。転車台13は、左右のスライド機構14にそれぞれ垂直な姿勢で取り付けられている左右一対のジャッキ15を備えている。これらのジャッキ15の伸長側の下端部には旋回板16が水平に取り付けられている。旋回板16の裏面には旋回軸受17を介して接地板18が水平に取り付けられている。
ここで、図1(b)に示すように、荷台4が空荷の場合における車体2の重心位置をW1とすると、荷台4に積載時(満載時)の重心位置は車体後側に移動した位置W2となる。転車台13のスライド範囲、すなわち、ジャッキ15の中心軸線のスライド範囲は、位置W1から位置W2よりも僅かに車体後側の位置W3までとなっている。すなわち、スライド範囲は、荷積みによる車体重心の移動範囲を包含する範囲となるように設定されている。
また、転車台13は、図1(b)に示すように、実線で示す格納位置13Aにおいては、車体2の底面側に格納されている。ジャッキ15を下方に張り出した張出位置13Bにおいては、想像線で示すように、張出位置11B、12Bの鉄輪11、12よりも下方に接地板18が位置する。よって、転車台13によって車体2は全体として持ち上げられ、地盤面から僅かに浮き上がった状態になるので、転車台13の垂直中心軸線回りに、車体2を旋回して、転車作業を行うことが可能になる。
次に、図2を参照して、転車台13のスライド機構14の構造をより詳しく説明する。左右のスライド機構14は左右対称の構造となっている。したがって、一方の側の転車台13の部分およびスライド機構14を説明する。
スライド機構14は、車体前後方向に水平に延びる上下2本のスライドガイド軸21、22を備えている。スライドガイド軸21、22は、スライドガイドサポート23を介してシャーシ5の側面5aに取り付けられている。2本のスライドガイド軸21、22には、これらに沿ってスライド自在の状態で、スライダ24が取り付けられている。スライダ24は車幅方向の外方に水平に突出しており、このスライダ24にはジャッキ支持フレーム25が垂直に固定されている。
ジャッキ支持フレーム25にはジャッキ15が下向きの垂直姿勢の状態で取り付けられている。先に述べたように、ジャッキ15の伸長側の下端部15aには旋回板16が水平に取り付けられており、この裏面には、旋回軸受17を介して、転車台13の垂直中心軸線(旋回中心)Lの回りに回転自在の状態で接地板18が取り付けられている。
次に、スライド機構14は油圧式のスライドシリンダ26を備えており、このスライドシリンダ26は、下側のスライドガイド軸22の下側位置において、車体前後方向に水平に配置され、その後端部26aがシャーシ5に固定されている。スライドシリンダ26の伸縮側の前側部分26bには、車幅方向に向けて水平にプーリ軸27が取り付けられている。プーリ軸27の両側の軸端部には、当該プーリ軸27を中心として回転自在の状態で第1プーリ28および第2プーリ29が取り付けられている。第1プーリ28には第1スライドワイヤ31が架け渡されており、第2プーリ29には第2スライドワイヤ32が架け渡されている。
第1スライドワイヤ31の一端31aは、第1プーリ28よりも車体後側の位置において、シャーシ5の側に固定されており、ここから車体前方に延びて第1プーリ28に架け渡された後に、再び車体後側に引き出され、その他端31bがジャッキ支持フレーム25における車体後側の部位に取り付けたワイヤ掛け33に連結固定されている。第2スライドワイヤ32の一端32aは、第2プーリ29よりも車体前側の位置においてシャーシ5の側に固定されており、ここから車体後方に延びて第2プーリ29に架け渡された後に、再び車体前側に引き出されて、その他端32bがジャッキ支持フレーム25における車体前側の部位に取り付けたワイヤ掛け34に連結固定されている。
本例では、転車台13(ジャッキ15)は位置W1から位置W3までの間をスライド可能であり、第1スライドワイヤ31の一端31aは、位置W3に位置しているジャッキ15よりも車体後側の位置においてシャーシ5の側に固定されている。また、第2スライドワイヤ32の一端32aは、位置W1に位置しているジャッキ15よりも車体前側の位置においてシャーシ5の側に固定されている。
なお、本例では転車台13をスライドさせるための駆動源として油圧式のスライドシリンダ26を用いている。これ以外の駆動源を用いることも可能であり、電動モータを備えたボールねじ・ナット式の直動機構を使用することも可能である。
(転車作業)
図3(a)、(b)は軌道レールを跨ぐ状態で停止した軌陸作業車1を示す側面図および平面図であり、図4は転車作業工程を示す概略工程図である。これらの図を参照して軌陸作業車1の転車作業手順を説明する。まず、軌陸作業車1を、軌道上の作業位置の近くまで道路走行用の車輪8、9により移動した後に、左右の軌道レールR1、R2を跨ぐ状態で停車させる(図3、図4の工程ST1)。この状態で、スライド機構14を駆動して転車台13を車体前後方向にスライドさせて、当該転車台13の旋回中心Lを軌陸作業車1の重心位置Wに一致させる(図4の工程ST2)。空荷の場合には転車台13のスライド位置を位置W1に設定する。図2(b)における想像線で示す位置がこの位置である。これに対して、満載時には転車台13を位置W3近傍までスライドさせる。
例えば、スライド機構14を駆動して、伸長状態のスライドシリンダ26を車体後方側に引き込むと、その伸縮側の前側部分26bに取り付けられている第1、第2プーリ28、29も車体後方にスライドする。これらに架け渡されている第1、第2スライドワイヤ31、32の一端31a、32aはシャーシ5の側に固定されているので、スライドシリンダ26が車体後方に引き込まれると、それに伴って、転車台13の左右のジャッキ15は一対のスライドワイヤ31、32によって車体後方に引かれ、スライドガイド軸21、22に沿って後方にスライドする。すなわち、転車台13の全体が車体後方側にスライドして、図2(b)において実線で示す位置に至る。
このように、積載状態に応じて、車体2の重心位置に一致するように、転車台13をスライドさせた後に、軌陸作業車1を道路走行用の車輪8、9によって前後方向(軌道レールR1、R2に直交する方向)に移動させて、転車台13旋回中心Lを軌道レールR1、R2間の中心Cに一致させる粗位置決めを行う(図4の工程ST3)。次に、転車台13を車体前後方向に再度スライドさせて、当該転車台13の旋回中心Lを軌道レールR1、R2間の中心Cに一致させる微細位置決めを行う(図4の工程ST4)。なお、転車台13の旋回中心Lが軌道レールR1、R2間の中心Cに略一致した状態で軌陸作業車1が停止していることが目視により確認された場合等においては、軌陸作業車1を運転して前後に移動させて、これらを一致させる粗位置決め(図4の工程ST3)を省略することも可能である。
ここで、微細位置決め動作においては転車台13を車体前後方向に僅かにスライドさせればよい。例えば、2〜3cm程度スライドさせればよい。このような微細な位置決めを、軌陸作業車1自体を前後に移動させて行うことは容易ではなく時間も掛かる。また、僅かに転車台13をスライドさせるだけでよいので、転車台13の旋回中心Lが軌陸作業車1の重心位置Wから大きく外れることがない。よって、次の工程において転車台13を張り出して軌陸作業車1を持ち上げた場合に軌陸作業車1が不安定な状態になることもない。
この後は、転車台13を格納位置から下方に垂直に張り出す。この結果、地盤面に転車台13の接地板18が押し付けられ、車体2が地盤面から垂直に持ち上げられる(図4の工程ST5)。この状態で、軌陸作業車1を旋回中心L回りに旋回させて左右の駆動用鉄輪11、左右の従動用鉄輪12を、それぞれ、左右の軌道レールR1、R2の真上に位置決めする(図4の工程ST6)。次に、左右の駆動用鉄輪11、左右の従動用鉄輪12を、車体2から格納位置から下方に張り出して左右の軌道レールR1、R2上に乗せ(図4の工程ST7)、しかる後に、転車台13を車体2の側に引き込める(図4の工程ST8)。これにより転車作業が終了する。
このように、本例の軌陸作業車1においては、転車台13を、積載状態に応じて車体前後方向にスライドさせることができる。換言すると、積載状態に応じて前後に移動する車体重心位置に、転車台13による車体持ち上げ位置が一致するように、転車台13をスライドさせることができる。よって、転車台13によって車体2を持ち上げた状態において、車体前後方向のバランスが悪く、車体が前後に揺れやすい不安定状態に陥ることがない。また、転車台13は垂直姿勢に維持されており、車体2は水平姿勢のまま持ち上げられる。よって、車体2が前後に傾いて不安定になることもない。したがって、車体2を水平かつ安定状態に持ち上げて転車作業を安全に行うことができる。
また、転車台13をスライドさせて、その旋回中心Lを軌道レール間の中心Cに一致させる微細位置決め動作を行うようにしている。したがって、転車台13によって持ち上げた軌陸作業車1を90°旋回させると、前後の鉄輪11、12が軌道レールR1、R2の真上に正確に位置する。よって、鉄輪11、12が軌道レールR1、R2の真上に来るように、繰り返し軌陸作業車1の位置決めを行う必要がなく、転車作業を簡単かつ短時間で行うことができる。
(脱線復旧作業)
次に、スライド式の転車台13をスライドさせることにより、脱線復旧作業も簡単かつ短時間で行うことができる。図5は脱線復旧作業を示す概略工程図であり、この図にしたがって説明すると、まず、転車台13を車体2から下方に垂直に張り出して、脱輪状態の軌陸作業車1を垂直に持ち上げ(工程ST11)、前後の鉄輪11、12を車体2の側に引き込む(工程ST12)。
次に、軌陸作業車1を旋回中心L回りに旋回させて(工程ST13)、軌道レールR1、R2に直交する状態にして、転車台13を車体2の側に引き込めて、軌陸作業車1の道路走行用車輪である駆動用車輪8、従動用車輪9を接地させる(工程ST14)。
この後は、転車台13を車体前後方向にスライドさせて、当該転車台13の旋回中心Lを軌道レールR1、R2間の中心Cに一致させる(工程ST15)。そして、転車台13を張り出して軌陸作業車1を垂直に持ち上げ(工程ST16)、旋回中心L回りに旋回させて、軌道走行用車輪である駆動用鉄輪11、従動用鉄輪12を軌道レールR1、R2の真上に位置決めする(工程ST17)。次に、左右の駆動用鉄輪11、左右の従動用鉄輪12を車体2から下方に張り出して、それぞれ、左右の軌道レールR1、R2に乗せ(工程ST18)、転車台13を車体2の側に引き込める(工程ST19)。
1 軌陸作業車
2 車体
3 運転席
4 荷台
5 シャーシ
6 クレーン
7 多段ブーム
8 駆動用車輪(道路走行用車輪)
9 従動用車輪(道路走行用車輪)
11 駆動用鉄輪(軌道走行用車輪)
12 従動用鉄輪(軌道走行用車輪)
11A、12A 格納位置
11B、12B 張出位置
13 転車台
13A 格納位置
13B 張出位置
14 スライド機構
15 ジャッキ
16 旋回板
17 旋回軸受
18 接地板
21、22 スライドガイド軸
23 スライドガイドサポート
24 スライダ
25 ジャッキ支持フレーム
26 スライドシリンダ
26a 後端部
26b 前側部分
27 プーリ軸
28 第1プーリ
29 第2プーリ
31 第1スライドワイヤ
32 第2スライドワイヤ
31a、32a 一端
31b、32b 他端
33、34 ワイヤ掛け
W1、W2、W3 位置
L 垂直中心軸線(旋回中心)
W 重心位置
R1、R2 軌道レール
C 軌道レール間の中心

Claims (6)

  1. 車体(2)と、
    前記車体(2)の前後に取り付けられている道路走行用車輪(8、9)および軌道走行用車輪(11、12)と、
    前記車体(2)を水平姿勢を維持したまま持ち上げて垂直中心軸線(L)回りに旋回させるために、当該車体(2)に取り付けられている転車台(13)と、
    前記転車台(13)を、その車体持ち上げ方向が垂直となる垂直姿勢を維持したまま、前記車体(2)の前後方向にスライドさせるスライド機構(14)とを有していることを特徴とする軌陸作業車(1)。
  2. 請求項1において、
    前記スライド機構(14)は、
    前記車体(2)のシャーシ(5)に固定した車体前後方向に水平に延びるスライドガイド(21、22)と、
    前記スライドガイド(21、22)に沿ってスライド自在な状態で当該スライドガイド(21、22)によって支持されているスライダ(24)と、
    前記スライダ(24)を前記スライドガイド(21、22)に沿ってスライドさせるための駆動源(26)とを備えており、
    前記転車台(13)は前記スライダ(24)に搭載されていることを特徴とする軌陸作業車(1)。
  3. 請求項2において、
    前記スライド機構(14)の前記駆動源(26)は、前記シャーシ(5)に対して、車体前後方向に水平に伸縮する状態に取り付けた油圧式のスライドシリンダ(26)であり、
    前記スライドシリンダ(26)の伸縮側の部材(26b)には、車幅方向に水平に延びる回転軸線回りに回転自在な状態で第1プーリ(28)および第2プーリ(29)が取り付けられており、
    前記第1プーリ(28)には第1スライドワイヤ(31)が架け渡され、前記第2プーリ(29)には第2スライドワイヤ(32)が架け渡されており、
    前記第1スライドワイヤ(31)は、その一端(31a)が前記第1プーリ(28)よりも車体後側の部位において前記シャーシ(5)に固定され、その他端(31b)が前記第1プーリ(28)よりも車体後側の部位において前記転車台(13)に連結されており、
    前記第2スライドワイヤ(32)は、その一端(32a)が前記第2プーリ(29)よりも車体前側の部位において前記シャーシ(5)に固定され、その他端(32b)が前記第2プーリ(29)よりも車体前側の部位において前記転車台(13)に連結されていることを特徴とする軌陸作業車(1)。
  4. 請求項2または3において、
    前記転車台(13)は、
    下方に伸長可能なジャッキ(15)と、
    前記ジャッキ(15)の伸長側の下端に取り付けた旋回板(16)と、
    前記旋回板(16)の下側に旋回軸受(17)を介して予め定めた垂直中心軸線(L)回りに旋回可能な状態で取り付けた接地板(18)とを備えており、
    前記ジャッキ(15)は、その伸長方向が垂直方向となるように、前記スライダ(24)に取り付けられていることを特徴とする軌陸作業車(1)。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれかの項に記載の軌陸作業車(1)を軌道レール上に乗せる転車方法であって、
    前記軌道レールに直交する方向から前記道路走行用車輪(8、9)の間に前記軌道レール(R1、R2)が位置するように、前記軌陸作業車(1)を前記道路走行用車輪(8、9)によって移動させ、
    前記転車台(13)を車体前後方向にスライドさせて、当該転車台(13)の旋回中心(L)を前記軌陸作業車(1)の重心位置(W)に一致させ、
    前記軌陸作業車(1)を前記道路走行用車輪(8、9)によって前記軌道レールに直交する方向に移動させて、前記転車台(13)の前記旋回中心(L)を前記軌道レール間の中心(C)に一致させる粗位置決めを行い、
    前記転車台(13)を車体前後方向にスライドさせて、当該転車台(13)の前記旋回中心(L)を前記軌道レール間の中心(C)に一致させる微細位置決めを行い、
    前記転車台(13)を前記車体(2)から下方に垂直に張り出して前記軌陸作業車(1)を垂直に持ち上げ、この状態で前記軌陸作業車(1)を前記旋回中心回りに旋回させて前記軌道走行用車輪(11、12)を前記軌道レールの真上に位置決めし、
    前記軌道走行用車輪(11、12)を前記車体(2)から下方に張り出して前記軌道レール上に乗せた後に、前記転車台を前記車体(2)の側に引き込めることを特徴とする軌陸作業車(1)の転車方法。
  6. 請求項1ないし4のうちのいずれかの項に記載の軌陸作業車(1)の脱輪復旧方法であって、
    前記転車台(13)を前記車体(2)から下方に垂直に張り出して、脱輪状態の前記軌陸作業車(1)を垂直に持ち上げ、前記軌道走行用車輪(11、12)を前記車体(2)の側に引き込み、
    前記軌陸作業車(1)を前記旋回中心回りに旋回させて、前記軌道レールに直交する状態にして、前記転車台(13)を前記車体(2)の側に引き込めて、前記軌陸作業車(1)の前記道路走行用車輪(8、9)を接地させ、
    前記転車台(13)を車体前後方向にスライドさせて、当該転車台(13)の旋回中心(L)を前記軌道レール間の中心(C)に一致させ、
    前記転車台(13)を張り出して前記軌陸作業車(1)を垂直に持ち上げて前記旋回中心回りに旋回させて、前記軌道走行用車輪(11、12)を前記軌道レールの真上に位置決めし、
    前記軌道走行用車輪(11、12)を前記車体(2)から下方に張り出して前記軌道レール上に乗せた後に、前記転車台を前記車体(2)の側に引き込めることを特徴とする軌陸作業車(1)の脱輪復旧方法。
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