JP5058253B2 - 防眩性光透過性ハードコートフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)などに使用される防眩性光透過性ハードコートフィルムに関する。
防眩性光透過性ハードコートフィルムは、LCD、及びLCDと組み合わせて使用するタッチパネル用途で広く使用されてきたが、近年はPDP用途へもその使用が拡大されつつある。
従来、防眩性光透過性ハードコートフィルムは、視認性の向上を目的とした高精細品が好まれたが、近年では高精細品化に加えて画像上の黒色をより黒く表示可能な高コントラスト化が求められている。
この種の要望に対して、微粒子含有硬化樹脂層にクリア硬化樹脂層を積層した防眩性光透過性ハードコートフィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この提案では、最表層のクリア硬化樹脂層を設けることで、適度な表面粗さにすることができ、画像上の黒色をより黒く表示することは可能であるが、防眩性が不十分であるという問題点があった。
また、光拡散層上に防眩層を形成した防眩性光透過性ハードコートフィルムが提案されている(特許文献2参照)。この提案では、光拡散層をできるだけ平坦に作製し、防眩層で凹凸を形成することが記載されている。しかし、この方法では、下地の表面粗さよりも、最表層の表面粗さの方が大きくなり、画像上の黒色をより黒く表示させるのに不十分であるという問題点があった。
特開平10−325901号公報 特開2004−4777号公報
本発明は、上記従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、防眩性を充分に示すことができ、かつ画像上の黒色をより深い黒に表示する(本発明においては、「色目」が改善される、と称す。)ことができる防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、高コントラスト化について検討した結果、表面の凹凸形状と凸部の高さに大きく左右されることを見出し、また、微粒子を分散させた活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物の硬化樹脂層が一層のみの防眩性光透過性ハードコートフィルムでは、表面の凹凸でコントロールが可能な範囲が狭く、今後さらなる高コントラスト化に対応することが困難であることを見出した。
さらに鋭意検討を行った結果、光透過性基材フィルムの少なくとも一方の面に、微粒子を分散させた活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物の硬化樹脂層の(A)層及び(B)層が順に形成された光透過性ハードコートフィルムであって、(B)層の膜厚が0.5〜5μmであり、(A)層と(B)層の合計膜厚が1〜10μmであり、かつ、(A)層に平均粒径0.5〜10μmの微粒子Aを活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して0.5〜10質量部配合し、(B)層に微粒子Aの平均粒径未満の平均粒径である微粒子Bを配合し、(B)層の微粒子Bの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量(質量比)が(A)層の微粒子Aの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量よりも5〜150倍高くすることにより、上記課題が解決できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、光透過性基材フィルムの少なくとも一方の面に、微粒子を分散させた活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物の硬化樹脂層の(A)層及び(B)層が順に形成された光透過性ハードコートフィルムであって、(B)層の膜厚が0.5〜5μmであり、(A)層と(B)層の合計膜厚が1〜10μmであり、かつ、(A)層に平均粒径0.5〜10μmの微粒子Aを活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して0.5〜10質量部配合し、(B)層に微粒子Aの平均粒径未満の平均粒径である微粒子Bを配合し、(B)層の微粒子Bの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量(質量比)が(A)層の微粒子Aの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量よりも5〜150倍高いことを特徴とする防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供するものである。
また、本発明は、上記防眩性光透過性ハードコートフィルムにおいて、(A)層の膜厚が、(B)層の膜厚以上である防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供するものである。
また、本発明は、上記防眩性光透過性ハードコートフィルムにおいて、(B)層中の微粒子Bの平均粒径が0.005〜1μmである防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供するものである。
また、本発明は、上記防眩性光透過性ハードコートフィルムにおいて、(A)層及び/又は(B)層中の少なくとも1種の微粒子が、導電性微粒子である防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供するものである。
また、本発明は、上記防眩性光透過性ハードコートフィルムにおいて、(B)層積層後の表面の凹凸の最大高さRz(B)が0.10〜2.70μmである防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供するものである。
また、本発明は、上記防眩性光透過性ハードコートフィルムにおいて、(B)層積層後の表面の中心線平均粗さRa(B)を0.1〜0.5μmである防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供するものである。
また、本発明は、上記防眩性光透過性ハードコートフィルムにおいて、(B)層の膜厚が2.5〜5μmある防眩性光透過性ハードコートフィルムを提供するものである。
本発明の防眩性光透過性ハードコートフィルムは、2層の表面の凹凸形状、凸部の高さを所望のものに容易にコントロールすることにより、防眩性を充分に示すことができると共に、画像上の黒色をより真黒く表示させる(色目を改善させる)ことができる。
本発明において、光透過性基材フィルムとしては、種々のプラスチックシート、フィルムが使用できる。光透過性基材フィルムの具体例としては、例えばジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレートなどのセルロース系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素系樹脂などの各種合成樹脂のフィルムが挙げられ、特に、高強度であり安価であることから、ポリエチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル樹脂より成るフィルムが好ましい。光透過性基材フィルムは、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
光透過性基材フィルムの厚みは、特に制限ないが、通常10〜350μmが好ましく、25〜300μmがより好ましく、50〜250μmが特に好ましい。
光透過性基材フィルムの表面は、易接着処理を施してもよい。易接着処理としては、特に制限ないが、例えば、コロナ放電処理や、光透過性基材フィルムの樹脂と同一成分の低分子量の樹脂ポリマー層を設けること等が挙げられる。例えば、光透過性基材フィルムがポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂)であるときは、低分子量の樹脂ポリマーとしては、低分子量のポリエステル(例えば、エチレンテレフタレートオリゴマー)が挙げられる。
本発明においては、光透過性基材フィルムの少なくとも一方の表面に(A)層としての微粒子Aを分散させた活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物の硬化樹脂層が形成されている。
また、本発明においては、上記(A)層の硬化樹脂層の表面に、(B)層としての微粒子Bを分散させた活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物の硬化樹脂層が形成されている。
微粒子を分散させた活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物の硬化樹脂層は、活性エネルギー線硬化型化合物に微粒子を分散させた硬化性組成物を塗布して、必要に応じて乾燥し、その後活性エネルギー線を照射して硬化させて形成できる。(B)層形成用の硬化性組成物を、(A)層の硬化樹脂層の表面に塗布する際には、(A)層の硬化樹脂層は、充分に硬化していてもよいし、充分に硬化が進行する途中の段階のいわゆるハーフキュアの状態であってもよい。ハーフキュアの状態の場合には、(A)層と(B)層の密着性を向上することができる。
(A)層及び(B)層に使用される微粒子としては、有機微粒子、無機微粒子等が挙げられる。有機微粒子としては、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、アクリル系樹脂、アミノ系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂、フェノール系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、キシレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などからなる微粒子が挙げられる。これらの中でも、シリコーン樹脂からなるシリコーン微粒子が好ましい。
(A)層及び(B)層に使用される無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモンなどからなる微粒子が挙げられる。これらの中で、シリカ微粒子が好ましく、合成シリカ微粒子が特に好ましい。
また、微粒子は、帯電防止性を付与するための導電性微粒子であってもよい。導電性の無機微粒子としては、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、酸化インジウム−酸化錫(ITO)、酸化亜鉛、五酸化アンチモンなどの微粒子が挙げられる。一方、導電性の有機微粒子としては、シリコーン微粒子などの有機微粒子の表面が導電性化合物で被覆された微粒子、又はカーボン微粒子などが挙げられる。
(A)層及び(B)層に使用される微粒子は、無機微粒子及び有機微粒子から選ばれる1種のみを使用してもよいし、無機微粒子及び有機微粒子のいずれか一方又は両方から選ばれる2種以上を併用してもよいが、(B)層に使用される微粒子は、1種のみからなることが好ましい。複数の微粒子を併用した場合には屈折率の違いが生じ、光が散乱し白く見えることがある。
(A)層及び(B)層に使用される微粒子の形状は、特に制限なく、例えば、無定形状、真球状などの種々の形状が挙げられるが、防眩性の観点からは、無定形状が好ましい。
(B)層に使用される微粒子Bの平均粒径は、(A)層に使用される微粒子Aの平均粒径未満である。(B)層に使用される微粒子Bの平均粒径の方が大きいと、(A)層の表面の凹凸の谷部を埋めることができないので、(B)層の表面の凹凸がさらに大きくなり、色目を改善することができない。
具体的には、(A)層には、平均粒径が0.5〜10μm、好ましくは1〜8μm、より好ましくは2〜6μmの微粒子Aを、活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して0.5〜10質量部、好ましくは2〜10質量部、より好ましくは3〜10質量部配合する。(A)層に前記平均粒径、及び前記配合量の微粒子Aを使用することにより、透明性等を損なわない範囲で大きくなだらかな凹凸面を付与することができる。(A)層においては、このような凹凸面を付与できれば十分であり、これに反しないかぎりにおいて、前記微粒子Aに加え、さらに平均粒径の小さい種類の微粒子を併せて配合することもできる。例えば、平均粒径が0.2〜0.01μmの微粒子を前記活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して0〜200質量部を併用して配合することができる。これにより、帯電防止性を付与したり、硬化樹脂層の強度を高めたり、あるいは特定波長の光を吸収させたりといった副次的機能を併せ持たせることができる。
一方、(B)層には、(A)層の前記微粒子Aの平均粒径未満の平均粒径を有する微粒子Bを配合する。微粒子Bが配合された(B)層を設けることにより、(A)層で形成された大きくなだらかな凹凸面を維持しながら、あるいは更になだらかなものにするとともに、微粒子Aの存在する部分とそうでない部分の高低差を低減し、また、微粒子Bによる細かい凹凸面も付与することができる。具体的には、(B)層に使用される微粒子Bの平均粒径は、通常0.001〜7μm、好ましくは0.005〜1μmであり、より好ましくは0.009〜0.49μmである。なお、微粒子Aと微粒子Bの平均粒径の差は、好ましくは0μm超、かつ5.0μm以下であり、より好ましくは0.5〜3.0μmである。
次に、(B)層における微粒子Bの配合量としては、活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して、通常0.01〜500質量部、好ましくは0.05〜400質量部、より好ましくは0.1〜300質量部である。微粒子Bの配合量が少なすぎる場合には、十分な防眩性が得られないことがある。また、微粒子Bの配合量が多すぎる場合には、得られる防眩性光透過性ハードコートフィルム表面の耐擦傷性が低下、あるいは光学特性を損なうことがある。
(B)層の微粒子Bの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量(質量比)は(A)層の微粒子Aの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量で5〜150倍であり、10〜120倍がより好ましく、15〜100倍が特に好ましい。
前記のとおり、微粒子Aが配合された(A)層、及び微粒子Bが配合された(B)層を積層することにより形成された防眩性光透過性ハードコートフィルムの最表面は、大きくなだらかな凹凸面と細かい凹凸面を併せ持つものとなる。結果、光の散乱をコントロールすることができ、映りこみがなく、防眩性を有し、かつ、色目が改善された防眩性光透過性ハードコートフィルムが得られる。
また、(B)層積層後の表面の中心線平均粗さRa(B)は、通常0.1〜0.5μmが好ましく、0.15〜0.4μmがより好ましい。
さらに、(B)層積層後の表面の凹凸の最大高さRz(B)は、0.10〜2.70μmであることが好ましく、0.5〜2.50μmであることがより好ましく、1.00〜2.00μmであることがさらに好ましい。色目の改善と防眩性の付与を両立するためには、上記範囲のRz(B)であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型化合物としては、不飽和モノマー、オリゴマー、樹脂又はそれらを含む組成物などが挙げられる。その具体例としては、多官能アクリレート、ウレタンアクリレートやポリエステルアクリレート等の2官能基以上を有する多官能の活性エネルギー線硬化型のアクリル系化合物が挙げられ、ウレタンアクリレートやポリエステルアクリレートが好ましい。多官能アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリアリル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタンアクリレートは、例えばポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールと、ポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーの水酸基と(メタ)アクリル酸との反応でエステル化することにより得られる。
ポリエステルアクリレートは、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、又は多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得られる。
活性エネルギー線硬化型化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、α線、β線、γ線などが挙げられる。紫外線を使用する場合は、硬化性組成物には、光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系などの公知の光重合開始剤を用いることができ、また、オリゴマー型光重合開始剤を用いることもできる。
光重合開始剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
活性エネルギー線硬化型化合物と光重合開始剤の配合割合は、通常活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対し光重合開始剤が0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部が特に好ましい。
本発明においては、積層された(A)層と(B)層の合計膜厚が、1〜10μmであり、2〜8.5μmが好ましく、3〜7μmが特に好ましい。積層された(A)層と(B)層の合計膜厚が1μm未満であると、酸素などにより活性エネルギー線硬化型重合性化合物の硬化阻害が発生し、ハードコート性を得ることが困難である。積層された(A)層と(B)層の合計膜厚が10μmを超えると、ハードコート性は良好であるものの、カールが発生したり、透明性等の光学特性に悪影響を与える可能性がある。
なお、本発明においては、(B)層の膜厚が、(A)層の膜厚以下であることが好ましい。(B)層の膜厚が、(A)層の膜厚よりも厚い場合には、(A)層の表面の凹凸が完全に埋もれてしまうことがあり、防眩効果を得られないことがある。逆に、(B)層の膜厚が薄すぎると(A)層の表面の凹凸の谷部を埋めることができないことがあり、色目を改善できないことがある。
(A)層の厚さは、通常1〜9μmが好ましく、1.5〜8μmがより好ましく、2〜6μmがさらに好ましい。
(B)層の厚さは0.5〜5μmであり、1〜4μmがより好ましく、1.5〜3.5μmがさらに好ましい。
(B)層の厚さが0.1μm未満であると、(A)層の表面の凹凸の谷部を適度に埋めることができず、色目改善の効果が乏しいことがある。また、(B)層の厚さが5μmを超えると、防眩性が低下することがある。
(B)層表面の硬さは、スチールウール硬度で200g/cm以上の荷重をかけた場合であっても傷が付かないことが好ましい。
また、硬化性組成物には、抗菌剤を含ませてもよい。抗菌剤としては、リン酸ジルコニウムを担持体とした銀系無機抗菌剤、ゼオライトを担持体とした銀系無機抗菌剤、リン酸カルシウムを担持体とした銀系無機抗菌剤、シリカゲルを担持体とした銀系無機抗菌剤等の銀系無機抗菌剤、アミノ酸化合物を配合してなる有機系抗菌剤等のアミノ酸系有機抗菌剤、窒素含有硫黄系化合物を配合してなる有機系抗菌剤等、各種抗菌剤が使用することができる。抗菌剤の配合量は、使用する抗菌剤の種類や必要とされる抗菌性、その保持時間等に合わせて硬化性組成物中に適量配合させればよい。
また、硬化性組成物には、光安定剤、紫外線吸収剤、触媒、着色剤、帯電防止剤、滑剤、レベリング剤、消泡剤、重合促進剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、界面活性剤、表面改質剤等の添加成分を含ませることは任意である。
また、活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物には、塗布し易くするために希釈剤を含有させてもよい。希釈剤としては、イソブタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの脂肪族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。希釈剤の配合量は、要求される粘度になるように適宜選定すればよい。
上記硬化性組成物の光透過性基材フィルムへの塗布方法は、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法、カーテンコート法など従来公知の方法が挙げられる。
照射される活性エネルギー線は、種々の活性エネルギー線発生装置から発生する活性エネルギー線が用いられる。例えば、紫外線は、通常は紫外線ランプから輻射される紫外線が用いられる。この紫外線ランプとしては、通常波長300〜400nmの領域にスペクトル分布を有する紫外線を発光する、高圧水銀ランプ、ヒュ−ジョンHランプ、キセノンランプ等の紫外線ランプが用いられ、照射量は通常50〜3000mJ/cmが好ましい。
本発明の防眩性光透過性ハードコートフィルムにおいては、ヘイズ値Hz(B)及び60°グロスが防眩性の指標となり、Hz(B)は3%以上が好ましい。また、60°グロスは140以下が好ましい。Hz(B)が3%未満では十分な防眩性が発揮されないし、また、60°グロスが140を超えると表面光沢度が大きくなり(光の反射が大きくなり)、防眩性に悪影響を及ぼす原因となる。但し、Hz(B)があまりに高すぎると光透過性が悪くなる場合がある。防眩性や透明性などのバランスの面から、Hz(B)は3〜40%が好ましく、5〜30%がより好ましく、9〜25%が特に好ましい。
本発明の防眩性光透過性ハードコートフィルムの表面抵抗率は、1.00×1012Ω/□以下であることが好ましく、5.00×1011Ω/□以下であることがより好ましく、1.00×10Ω/□以下であることが特に好ましい。なお、表面抵抗率の下限値は、1.00×10Ω/□以上であることが好ましい。
本発明においては、前記光透過性基材フィルムの(A)層及び(B)層が設けられている面の反対面に粘着剤層を設けることが好ましい。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、光学用途のもの、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが好ましく用いられる。この粘着剤層の厚さは、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
(実施例1)
(A)層形成用の硬化性組成物1の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのウレタン系ハードコート剤(荒川化学工業(株)製、商品名「ビームセット575CB」、光重合開始剤含有、固形分100質量%)100質量部に、微粒子Aとして真球状シリコーンビーズ微粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、商品名「トスパール130」、平均粒径3.0μm、固形分100質量%)5質量部、エチルセロソルブ210質量部及びイソブタノール210質量部を均一に混合し、固形分20質量%の硬化性組成物を調製した。
(B)層形成用の硬化性組成物2の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのウレタン系ハードコート剤(荒川化学工業(株)製、商品名「ビームセット575CB」、光重合開始剤含有、固形分100質量%)100質量部に、微粒子Bとしてイソプロパノール分散シリカゾル(日産化学工業(株)製、商品名「シリカゾルIPA−ST」、平均粒径0.01〜0.02μm、固形分30質量%)333.3質量部、エチルセロソルブ283.3質量部及びイソブタノール283.3質量部を均一に混合し、固形分20質量%の活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物を調製した。
防眩性光透過性ハードコートフィルムの形成
光透過性基材フィルムとしてのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(商品名「A4300」、東洋紡績(株)製、厚さ100μm)の一方の表面に上記(A)層形成用の硬化性組成物をマイヤーバーにて、乾燥、硬化後の膜厚が2.5μmになるように塗布し、70℃のオーブンにて1分間乾燥後、高圧水銀ランプにて紫外線を照射して(180mJ/cm)、(A)層の硬化樹脂層を形成した。続いて、(A)層の硬化樹脂層の表面に、上記(B)層形成用の硬化性組成物をマイヤーバーにて、乾燥、硬化後の膜厚が2.5μmになるように塗布し、70℃のオーブンにて1分間乾燥後、高圧水銀ランプにて紫外線を照射して(300mJ/cm)、(B)層の硬化樹脂層を形成し、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。(A)層及び(B)層の合計膜厚は5.0μmであった。
防眩性光透過性ハードコートフィルムの粘着加工
ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの光透過性ハードコート層が設けられている面の反対面にアクリル系粘着剤(リンテック(株)製、商品名「PU−V」)をロールナイフコーターにて、乾燥膜厚20μmになるように塗布し、70℃のオーブンにて1分間乾燥して防眩性光透過性ハードコートフィルムを粘着加工した。その後、粘着加工した面はシリコーン剥離処理したポリエチレンテレフタレート樹脂からなる剥離フィルムに貼り合わせた。
(実施例2)
(A)層形成用の硬化性組成物3の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのアクリル系ハードコート剤(大日精化工業(株)製、商品名「セイカビームEXF−01L(NS)」、光重合開始剤含有、固形分100質量%)100質量部に、微粒子Aとして架橋アクリル樹脂微粒子(綜研化学(株)製、商品名「ケミスノーMX−500」、平均粒径5.0μm、固形分100質量%)5質量部、エチルセロソルブ78.8質量部及びイソブタノール78.8質量部を均一に混合し、固形分40質量%の活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物を調製した。
(B)層形成用の硬化性組成物4の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのアクリル系ハードコート剤(大日精化工業(株)製、商品名「セイカビームEXF−01L(NS)」、光重合開始剤含有、固形分100質量%)100質量部に、微粒子Bとしてイソプロパノール分散シリカゾル(日産化学工業(株)製、商品名「シリカゾルIPA−ST−ZL」、平均粒径0.07〜0.1μm、固形分30質量%)500質量部を均一に混合し、固形分41.7質量%の活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物を調製した。
防眩性光透過性ハードコートフィルムの形成
光透過性基材フィルムとしてのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(商品名「A4300」、東洋紡績(株)製、厚さ100μm)の一方の表面に上記(A)層形成用の硬化性組成物をマイヤーバーにて、乾燥、硬化後の膜厚が4.5μmになるように塗布し、70℃のオーブンにて1分間乾燥後、高圧水銀ランプにて紫外線を照射して(180mJ/cm)、(A)層の硬化樹脂層を形成した。続いて、(A)層の硬化樹脂層の表面に、上記(B)層形成用の硬化性組成物をマイヤーバーにて、乾燥、硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、70℃のオーブンにて1分間乾燥後、高圧水銀ランプにて紫外線を照射して(300mJ/cm)、(B)層の硬化樹脂層を形成し、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。(A)層及び(B)層の合計膜厚は8.5μmであった。
防眩性光透過性ハードコートフィルムの粘着加工
ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの光透過性ハードコート層が設けられている面の反対面にアクリル系粘着剤(リンテック(株)製、商品名「PU−V」)をロールナイフコーターにて、乾燥膜厚20μmになるように塗布し、70℃のオーブンにて1分間乾燥して防眩性光透過性ハードコートフィルムを粘着加工した。その後、粘着加工した面はシリコーン剥離処理したポリエチレンテレフタレート樹脂からなる剥離フィルムに貼り合わせた。
(実施例3)
実施例1における(A)層形成用の硬化性組成物1の代わりに、下記の調製方法により製造された(A)層形成用の硬化性組成物5を用い、(B)層形成用の硬化性組成物2の代わりに、下記の調製方法により製造された(B)層形成用の硬化性組成物6を用い、(A)層及び(B)層の膜厚をそれぞれ3μmにし、(A)層及び(B)層の合計膜厚を6μmにした以外は、実施例1と同様な方法で、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。また、実施例1と同様な方法で、防眩性光透過性ハードコートフィルムを粘着加工した。
(A)層形成用の硬化性組成物5の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製、商品名「アロニックスM−305」、固形分100質量%)100質量部に、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガキュア184」、固形分100質量%)3質量部、微粒子Aとして球状シリコーンビーズ微粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、商品名「トスパール145」、平均粒径4.5μm、固形分100質量%)3質量部、エチルセロソルブ79.5質量部及びイソブタノール79.5質量部を均一に混合し、固形分40質量%の活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物を調製した。
(B)層形成用の硬化性組成物6の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのアクリル系ハードコート剤(大日精化工業(株)製、商品名「セイカビームEXF−01L(NS)」、光重合開始剤含有、固形分100質量%)100質量部に、導電性の微粒子Bとしてトルエン分散球状タイプアンチモンドープ酸化スズ微粒子(石原産業(株)製、商品名「SNS−10T」、平均粒径0.02μm、固形分30質量%)833.3質量部、トルエン408.3質量部及びシクロヘキサノン408.3質量部を均一に混合し、固形分20質量%の硬化性組成物を調製した。
(実施例4)
実施例1における(A)層形成用の硬化性組成物1の代わりに、下記の調製方法により製造された(A)層形成用の硬化性組成物7を用い、(B)層の膜厚を2μmにし、(A)層及び(B)層の合計膜厚は4.5μmにした以外は、実施例1と同様な方法で、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。また、実施例1と同様な方法で、防眩性光透過性ハードコートフィルムの粘着加工をした。
(A)層形成用の硬化性組成物7の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのアクリル系ハードコート剤(大日精化工業(株)製、商品名「セイカビームEXF−01L(NS)」、光重合開始剤含有、固形分100質量%)100質量部に、微粒子Aとして無定形シリコーンビーズ微粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、商品名「トスパール240」、平均粒径4.0μm、固形分100質量%)5質量部、微粒子Aと併用する微粒子として導電性微粒子であるメチルエチルケトン分散針状タイプアンチモンドープ酸化スズ微粒子(石原産業(株)製、商品名「FSS−10M」、平均粒径0.1μm、固形分30質量%)500質量部、トルエン32.5質量部を均一に混合し、固形分40質量%の硬化性組成物を調製した。
(比較例1)
実施例3において、(B)層を積層しなかった以外は、実施例3と同様にして、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。すなわち、(A)層のみを形成した防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。
(比較例2)
実施例1において、(B)層を積層しなかった以外は、実施例1と同様にして、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。すなわち、(A)層のみを形成した防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。
(比較例3)
実施例2において、(B)層を積層しなかった以外は、実施例2と同様にして、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。すなわち、(A)層のみを形成した防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。
(比較例4)
実施例4において、(B)層を積層しなかった以外は、実施例4と同様にして、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。すなわち、(A)層のみを形成した防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。
(比較例5)
実施例1における(B)層形成用の硬化性組成物2の代わりに、下記の調製方法により製造された(B)層形成用の硬化性組成物8を用い、(A)層の膜厚を4.5μmにし、(B)層の膜厚を2μmにし、(A)層及び(B)層の合計膜厚は6.5μmにした以外は、実施例1と同様な方法で、防眩性光透過性ハードコートフィルムを得た。
(B)層形成用の硬化性組成物8の調製
活性エネルギー線硬化型化合物としてのアクリル系ハードコート剤(大日精化工業(株)製、商品名「セイカビームEXF−01L(NS)」、光重合開始剤含有、固形分100質量%)100質量部に、微粒子Bとして真球状シリコーンビーズ微粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、商品名「トスパール1110」、平均粒径11.0μm、固形分100質量%)1.5質量部、エチルセロソルブ203質量部及びイソブタノール203質量部を均一に混合し、固形分20質量%の硬化性組成物を調製した。
実施例及び比較例の光透過性ハードコートフィルムにおける(A)層及び(B)層の微粒子の平均粒径、微粒子の濃度及び膜厚を表1に示した。
実施例及び比較例の光透過性ハードコートフィルムの性状を表2に示した。
ヘイズ値、60°グロス、中心線平均粗さ、最大高さ、微粒子の平均粒径、層の膜厚、色目及び表面抵抗率は、以下に示す方法で測定し、評価した。
(1)ヘイズ値
JIS K7136に準拠して、濁度計(日本電色工業(株)製、商品名「NDH2000」)を用いて測定した。
(2)60°グロス
グロスメーター(日本電色工業(株)製、商品名「VG2000」)を用いて、JIS K7105に準拠して、60°グロスの測定を行った。
(3)中心線平均粗さ
表面粗さ測定機((株)ミツトヨ製、商品名「SURFTEST SV−3000」)を用いて、JIS B0633に準拠して、測定を行った。
(4)最大高さ
表面粗さ測定機((株)ミツトヨ製、商品名「SURFTEST SV−3000」)を用いて、JIS B0633に準拠して、測定を行った。
(5)微粒子の平均粒径
(5−1)平均粒径1μm以上の測定
微粒子を固形分濃度3質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルに分散させ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製、装置名「LA−920」)を用いて測定した。
(5−2)平均粒径1μm未満の測定
実施例2に使用された微粒子Bはガス吸着法(BET法)による測定値を表す。それ以外の平均粒径1μm未満の微粒子はレーザー回折/散乱による動的散乱法に基づく測定値を表す。
(6)(A)層及び(B)層の膜厚
実施例及び比較例で使用した光透過性基材フィルムに代えて膜厚25μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(東洋紡績(株)製、商品名「A4100」)を用いて、その未処理面上に(A)層及び(B)層を塗布した。ここで、該フィルム自体の厚み、(A)層を形成した状態での厚み、さらに(B)層を形成した状態(比較例1〜4は除く。)での厚みを(株)ニコン製簡易型デジタル側長システム「デジマイクロMH−15M」により測定し、それぞれの厚みの差より実施例及び比較例の(A)層及び(B)層の膜厚とした。
(7)色目
光透過性基材フィルムの光透過性ハードコート層が設けられている面の反対面を、油性ペン(三菱鉛筆(株)製、商品名「三菱ペイントマーカー PX−30黒」)で塗りつぶしたものを用意し、光透過性ハードコート層の上から目視にて観察した。
ハードコート層として(A)層のみ形成された防眩性光透過性ハードコートフィルムを基準とし、以下に示すランクに評価した。
◎:基準に対して黒さが確実に改善された。
○:基準よりは改善されたものの、若干白さが残った。
×:基準と同じ白さであった。
(8)表面抵抗率
光透過性ハードコートフィルムの表面抵抗率を、表面高抵抗計(三菱化学(株)製、商品名「ハイレスターUP」)を用い、URSプローブ、印可電圧10Vにて測定した。この表面高抵抗計の測定上限が1.00×1012Ω/□であり、それ以上は測定できなかったので、それ以上については、「1.00×1012超」と表示した。表面抵抗率が小さい程、ディスプレイに使用する際に、表面にホコリなどが付着するのを防ぐことができる性能に優れている。
Figure 0005058253
表中の上付き数字は、以下のものを示す。

1:各層の活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する微粒子の配合量

2:( )内は微粒子Aと併用した微粒子
Figure 0005058253
本発明の防眩性光透過性ハードコートフィルムは、LCD、PDPなどの情報端末などの種々の物品のパネル等に使用することができる。

Claims (7)

  1. 光透過性基材フィルムの少なくとも一方の面に、微粒子を分散させた活性エネルギー線硬化型化合物含有硬化性組成物の硬化樹脂層の(A)層及び(B)層が順に形成された光透過性ハードコートフィルムであって、(B)層の膜厚が0.5〜5μmであり、(A)層と(B)層の合計膜厚が1〜10μmであり、かつ、(A)層に平均粒径0.5〜10μmの微粒子Aを活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して0.5〜10質量部配合し、(B)層に微粒子Aの平均粒径未満の平均粒径である微粒子Bを配合し、(B)層の微粒子Bの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量(質量比)が(A)層の微粒子Aの活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対する配合量よりも5〜150倍高いことを特徴とする防眩性光透過性ハードコートフィルム。
  2. (A)層の膜厚が、(B)層の膜厚以上である請求項1に記載の防眩性光透過性ハードコートフィルム。
  3. (B)層中の微粒子Bの平均粒径が0.005〜1μmである請求項1又は2に記載の防眩性光透過性ハードコートフィルム。
  4. (A)層及び/又は(B)層中の少なくとも1種の微粒子が、導電性微粒子である請求項1〜3のいずれかに記載の防眩性光透過性ハードコートフィルム。
  5. (B)層積層後の表面の凹凸の最大高さRz(B)が0.10〜2.70μmである請求項1〜4のいずれかに記載の防眩性光透過性ハードコートフィルム。
  6. (B)層積層後の表面の中心線平均粗さRa(B)を0.1〜0.5μmである請求項1〜5のいずれかに記載の防眩性光透過性ハードコートフィルム。
  7. (B)層の膜厚が2.5〜5μmある請求項1〜5のいずれかに記載の防眩性光透過性ハードコートフィルム。
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