JP5057852B2 - 放熱シート及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、放熱シート及びその製造方法に関する。
近年、プラズマディスプレイ、トランジスター、コンデンサー、パーソナルコンピュータ等の電気機器や電子部品に用いられるIC及びCPU等から発生する熱によって部品の動作が不安定になる等の問題が生じている。このため、電子部品等の発熱体とヒートシンクやヒートパイプ等の放熱体の間に放熱シートを設けることで、熱の拡散が行われている。
このような放熱シートとして、マトリックス樹脂に熱伝導性フィラーを添加したものが従来から提案され、マトリックス樹脂に熱伝導性の球状マグネシアを適宜、粒状アルミナと組み合わせた組成物からなる放熱シート、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等の熱伝導性フィラーを用いた放熱シート、酸化アルミニウムや酸化チタン等の酸化物粒子、窒化ホウ素等の窒化物粒子、炭化珪素等の炭化物粒子、銅、アルミニウム等の金属粒子を用いた熱伝導性シート等が開示されている。しかし、熱伝導率が低いため、高い放熱効果を望むことはできない。
更に、特許文献1には、マトリックスエラストマー中に粒状フィラーとして水酸化アルミニウムを分散含有させてなり、定常平行板法による熱伝導率が0.5〜1.0W/m・Kである放熱シートが開示されている。しかしながら、これら従来から提案されている放熱シートは、熱伝導性が充分満足できるものではなく、更なる向上が望まれていた。
特開2004−342758号公報
本発明は、上記現状に鑑み、熱伝導性が極めて高い放熱シート及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、ゴム中にダイヤモンドの凝集体を存在させた放熱シートであって、上記ダイヤモンドの凝集体は、平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させて得られる平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散した分散液を乾燥させて得られるものであり、かつ、配合量が放熱シートに対して10容積%以上であることを特徴とする放熱シートである。
上記ダイヤモンドの凝集体は、平均粒径が100〜2000μmであることが好ましい。
上記放熱シートは、上記ダイヤモンドの凝集体以外に、更に平均粒径1mm以下の高熱伝導性フィラーを配合したものが好ましい。
本発明はまた、上述の放熱シートの製造方法であって、平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させて平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散した分散液を得る工程(I)と、上記工程(I)で得られた分散液を乾燥させてダイヤモンドの凝集体を得る工程(II)と、上記工程(II)で得られたダイヤモンドの凝集体とゴムとを用いてシートを作製する工程(III)とを含むことを特徴とする放熱シートの製造方法でもある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の放熱シートは、ゴム中において特定方法によるダイヤモンドの凝集体を存在させたものである。このようなダイヤモンドの凝集体をマトリックス(ゴム)中に使用しているため、放熱シートに極めて高い熱伝導性を付与することが可能となる。
熱伝導性を高めることを目的として、マトリックス樹脂中に窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の熱伝導性フィラーを多量に充填することが考えられる。しかし、このようなシートにおいて、実際に、熱伝導性フィラーの含有量を増加させてみても所望の熱伝導率の向上を得ることは困難である。
これに対し、本発明の放熱シートでは、平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させた分散液(平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散させた分散液)を乾燥させて得られるダイヤモンドの凝集体をシートのマトリックス中に存在させている。そして、このようなシート中のダイヤモンドの凝集体が発揮する作用機能により、極めて高い熱伝導性をシートに付与することができる。よって、本発明の放熱シートをICやCPU等の発熱体に適用すると、良好な放熱現象を得ることができる。
本発明の放熱シートに使用されているダイヤモンドの凝集体は、平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させて得られる平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散した分散液を乾燥させて得られるものである。このような凝集体をシートのゴム中に存在させることによって、シートに高熱伝導性を付与することができる。また、シートに高い絶縁性を付与することもできる。
上記ダイヤモンドの凝集体の製造方法としては、上記凝集体が得られる方法であれば特に限定されず、従来公知の方法により製造することができ、例えば、以下の方法により製造できる。
一次粒子径1〜15nmで平均粒径100〜300nmに二次凝集した原料ダイヤモンドをアルカリ並びに酸で洗浄することでアルミニウム、鉄、マンガン等の不純物金属を除去した後、中和する。中和した後のダイヤモンドを平均粒径1〜30nmのダイヤモンドに解砕する。解砕した平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを公知の方法で水中で再凝集させ、平均粒径10〜500nmのダイヤモンドの分散液を得る。次いで、平均粒径10〜500nmのダイヤモンドの分散液を120〜180℃で加熱乾燥し、平均粒径0.5〜30mmのダイヤモンドを得る。更に、平均粒径0.5〜30mmのダイヤモンドを平均粒径100〜2000μmに解砕する。上記アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等の公知の塩基性化合物を使用することができる。また、上記酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、各種有機酸等の公知の酸化合物を使用することができる。また、上記解砕方法としては、特に限定されず、公知の気流式粉砕機や機械式粉砕機等を用いることにより解砕することができる。更に、上記加熱乾燥する方法は公知の方法を用いることができる。
本発明では、平均粒径1〜30nmのダイヤモンドが使用されるが、このダイヤモンドの平均粒径が1nm未満であると、ダイヤモンドの規則正しい結晶構造が得られず、結晶欠陥構造が多くなるおそれがある。30nmを超えると、再凝集のコントロールが出来なくなるおそれがある。上記平均粒径は、1〜30nmであることが好ましく、5〜30nmであることがより好ましい。
更に、本発明においては、上記平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させて得られる平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散した分散液が使用される。分散液におけるダイヤモンドの平均粒径が10nm未満であると、徐々に凝集が進み平均粒径が大きくなり、また、500nmを超えるとそれ以上凝集しなくなるおそれがある。上記分散液における平均粒径は、30〜300nmであることが好ましい。
本明細書において、平均粒径とは、正規分布関数から求められる体積基準の中央累積値(50%粒径、d50)をいい、上記分散液におけるダイヤモンドの平均粒径は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定することができる。
本発明の放熱シートにおいて、上記ダイヤモンドの凝集体の含有量(配合量)は、放熱シート100容積%に対して10容積%以上である。これにより、高熱伝導性を満足する放熱シートを得ることができる。10容積%未満であると、充分な熱伝導性が得られない。上記含有量は、10〜80容積%であることが好ましく、10〜30容積%であることがより好ましい。
上記ダイヤモンドの凝集体は、平均粒径が100〜2000μmであることが好ましい。100μm未満であると、他の熱伝導性フィラーも使用する場合に、ダイヤモンドとダイヤモンドの接触が妨げられ、十分な熱伝導性が得られないおそれがある。2000μmを超えると、マトリックスゴムの架橋が妨げられ、熱伝導性シートが得られないおそれがある。上記ダイヤモンドの凝集体の平均粒径は、500〜1000μmであることがより好ましい。
本発明の放熱シートは、上記ダイヤモンドの凝集体以外に、更に平均粒径1mm以下の高熱伝導性フィラーを配合したものが好ましい。高熱伝導性フィラーを添加することにより、所望の熱伝導性が得られ、コスト面でも有利となる。高熱伝導性フィラーの平均粒径が1mmより大きくなると、沈降が生じやすくなり、ゴム(マトリックス)中に安定性が低下し、熱伝導性が落ちるおそれがある。高熱伝導性フィラーの平均粒径は、2〜100μmであることがより好ましく、5〜50μmであることが更に好ましい。
上記高熱伝導性フィラーとしては、従来から用いられている各種の材料を用いることができ、例えば、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン、マイカ、チタン酸カリウム、酸化鉄、タルク等の酸化物粒子、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化物粒子、炭化珪素等の炭化物粒子、銅、アルミニウム等の金属粒子等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、所望の熱伝導性が得られる点から、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウムが好ましい。また、水酸化アルミニウムは、難燃性を示す点でも好ましい。
本発明の放熱シートにおいて、上記高熱伝導性フィラーの含有量(配合量)は、放熱シート100容積%に対して80容積%以下であることが好ましい。80容積%を超えると、ゴム(マトリックス)の機械強度が落ち、パネル等を安定して保持できなくなるおそれがある。また、充分な熱伝導性が得られないおそれもある。上記含有量は、2〜50容積%であることが好ましく、5〜30容積%であることがより好ましい。
本発明の放熱シートに使用されるゴムとしては特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。例えば、シリコーンゴム、ポリウレタン、エチレンプロピレンゴム、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等を用いることができる。なかでも、耐熱性に優れ、広い温度範囲で良好な圧縮復元性を示すシリコーンゴムが好ましい。
シリコ−ンゴムとしては特に限定されないが、ジメチルジクロルシランを加水分解して得られる環状体を蒸留して分離し、これを酸又はアルカリで開環重合した後、過酸化ベンゾイル、過酸化ジクミルのような有機過酸化物により加硫させたものが好適に用いられる。また、ビニル基を導入したビニルシリコーンゴムや感湿性の橋かけ剤を添加した液状室温硬化性シリコーンゴム等も好適に用いることができる。
本発明の放熱シートの製造に用いるゴム組成物は、ゴム、ダイヤモンド、必要に応じて熱伝導性フィラーを従来公知の方法により混合攪拌することで容易に製造できる。このような混合攪拌の方法は特に限定されず、ゴムの粘度、ダイヤモンドや熱伝導性フィラーの添加量により適宜選択される。具体的には、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、二軸或いは一軸押出機、ディゾルバーミキサー、ホモミキサー等のゴム練機が挙げられる。
本発明の放熱シートの製造方法としては特に限定されず、上記の方法により配合及び混練したゴム組成物を従来公知のシート成形方法を用いて製造することができる。具体的な成形方法としては、押し出し成形、カレンダー成形、ロール成形、プレス成形、射出成形、注型成形、ブロー成形等が挙げられる。例えば、ゴム(マトリックスエラストマー)が液状材料を加熱硬化させて得られる場合は、液状材料にダイヤモンド凝集体、必要に応じて他の高熱伝導性フィラー等の添加剤を添加し、撹拌混合して分散させ、混合液をシート形成型に注入し、加熱硬化させ、硬化後脱型することにより好適に製造できる。
上記製造方法により製造される放熱シートは、厚みが0.2〜5mmであることが好ましく、0.5〜2mmであることがより好ましい。該厚さがこの範囲内にあると、取扱い性及び放熱性能を良好に維持しやすい。また、放熱シートの厚みは、発熱体からの熱を迅速に放熱する点から、熱伝導経路の短い薄いシートが好ましい。
上記放熱シートの製造方法の具体例としては、平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させて平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散した分散液を得る工程(I)と、上記工程(I)で得られた分散液を乾燥させてダイヤモンドの凝集体を得る工程(II)と、上記工程(II)で得られたダイヤモンドの凝集体とゴムとを用いてシートを作製する工程(III)とを含む放熱シートの製造方法が挙げられる。
上記工程(I)、(II)を用いてダイヤモンドの凝集体を得ることは、上述した方法により行うことができる。また、得られたダイヤモンドの凝集体とゴムとを用いてシートを作製する工程(III)は、従来公知の上述したシート成形方法等を用いて行うことができる。
本発明の放熱シートは、ゴム中に特定方法により得られたダイヤモンドの凝集体を存在させたものであるため、従来公知の高熱伝導性フィラーを用いた場合に比べて、極めて高い熱伝導性を有している。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
製造例1 ダイヤモンド凝集体の製造
一次粒子径1〜15nmで平均粒径100〜300nmに二次凝集した原料ダイヤモンドを水酸化カリウム、並びに、硝酸で洗浄することでアルミニウム、鉄、マンガン等の不純物金属を除去した後、中和した。中和した後のダイヤモンドを平均粒径5〜15nmのダイヤモンドに解砕した。解砕した平均粒径5〜15nmのダイヤモンドを水中で再凝集させ、平均粒径150〜200nmのダイヤモンドの分散液を得た。次いで、得られた平均粒径150〜200nmのダイヤモンドの分散液を150℃で加熱乾燥し、平均粒径13〜15mmのダイヤモンドを得た。更に、得られた平均粒径13〜15mmのダイヤモンドを平均粒径1000〜1100μmに解砕することにより、ダイヤモンド凝集体を得た。なお、上記解砕は、ビーズミルにより行った。
実施例1
1液型室温硬化シリコーンゴム(信越シリコーン製:KE3423)100部と、熱伝導性フィラーとして製造例1のダイヤモンド凝集体40部を混合した。
この混合液を2枚の剥離紙(シート成形用型として使用)で挟み、カレンダー成形を行い、厚さ1.1mmの放熱シートを得た(ダイヤモンド凝集体の含有量10容積%)。
実施例2
熱伝導性フィラーとして製造例1のダイヤモンド凝集体45部及び酸化アルミニウム(昭和電工製:AS−40:平均粒径12μm)51部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(ダイヤモンド凝集体の含有量10容積%、酸化アルミニウムの含有量10容積%)。
実施例3
熱伝導性フィラーとして製造例1のダイヤモンド凝集体45部及び水酸化アルミニウム(昭和電工製:H−31:平均粒径18μm)31部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(ダイヤモンド凝集体の含有量10容積%、水酸化アルミニウムの含有量10容積%)。
実施例4
熱伝導性フィラーとして製造例1のダイヤモンド凝集体63部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(ダイヤモンド凝集体の含有量15容積%)。
実施例5
熱伝導性フィラーとして製造例1のダイヤモンド凝集体72部及び酸化アルミニウム(昭和電工製:AS−40:平均粒径12μm)54部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(ダイヤモンド凝集体の含有量15容積%、酸化アルミニウムの含有量10容積%)。
実施例6
熱伝導性フィラーとして製造例1のダイヤモンド凝集体72部及び水酸化アルミニウム(昭和電工製:H−31:平均粒径18μm)33部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(ダイヤモンド凝集体の含有量15容積%、水酸化アルミニウムの含有量10容積%)。
比較例1
熱伝導性フィラーとして酸化アルミニウム(昭和電工製:AS−40:平均粒径12μm)102部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(酸化アルミニウムの含有量20容積%)。
比較例2
熱伝導性フィラーとして水酸化アルミニウム(昭和電工製:H−31:平均粒径18μm)62部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(水酸化アルミニウムの含有量20容積%)。
比較例3
熱伝導性フィラーとして製造例1のダイヤモンド凝集体36部を使用した以外は実施例1と同様にして放熱シートを得た(ダイヤモンド凝集体の含有量9容積%)。
〔熱伝導率の評価〕
実施例、比較例で得られた放熱シートの熱伝導率について、熱伝導度測定機(カトーテック社製サーモラボ2)による定常熱伝導測定法で測定した。結果を表1に示した。
(測定条件)
ウォーターボックス中に室温下の水を流し、ボックス上に5×5cmのサンプルを乗せ、更に試料上の、BTボックスの熱板を試料にあてて乗せる。定常に達した後、BTボックスの熱流損失(W)をパネルメーターで読みとる。
定常状態における熱流損失(W)は、以下の式で表すことができることから、熱伝導率が求められる。
W=K×(A・ΔT/D)
W:定常状態における熱流損失
D:試料厚み
ΔT:試料温度差
A:BT熱板面積
K:熱伝導率
実施例及び比較例の放熱シートについて、表1に、配合(容積%又は質量部)、及び、結果を示した。表2には、使用した市販品、その粒子径及び比重を示した。
Figure 0005057852
Figure 0005057852
表1の比較例1及び2、実施例1の結果から、ゴム中にダイヤモンド凝集体を配合することにより、高い熱伝導率が得られることが明らかとなった。また、実施例2及び3の結果から、ダイヤモンド凝集体に加えて更に高熱伝導性フィラーを配合することにより、熱伝導率を更に高められることが明らかとなった。また、実施例1及び4、実施例2及び5、または、実施例3及び6の結果から、ダイヤモンド凝集体の含有率を15容積%にすると、10容積%の場合よりも、さらに熱伝導率を高められることが明らかとなった。また、比較例3の結果から、ダイヤモンド凝集体の含有率が10容積%未満では熱伝導率が低下してしまうことが明らかとなった。
本発明の放熱シートは、電気機器や電子部品に用いられるIC及びCPU等の発熱体の放熱のために好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. ゴム中にダイヤモンドの凝集体を存在させた放熱シートであって、
    前記ダイヤモンドの凝集体は、平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させて得られる平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散した分散液を乾燥させて得られるものであり、かつ、
    配合量が放熱シートに対して10容積%以上である
    ことを特徴とする放熱シート。
  2. ダイヤモンドの凝集体は、平均粒径が100〜2000μmである請求項1記載の放熱シート。
  3. ダイヤモンドの凝集体以外に、更に平均粒径1mm以下の高熱伝導性フィラーを配合した請求項1又は2記載の放熱シート。
  4. 請求項1、2又は3記載の放熱シートの製造方法であって、
    平均粒径1〜30nmのダイヤモンドを水中で再凝集させて平均粒径10〜500nmのダイヤモンドを水中に分散した分散液を得る工程(I)と、
    前記工程(I)で得られた分散液を乾燥させてダイヤモンドの凝集体を得る工程(II)と、
    前記工程(II)で得られたダイヤモンドの凝集体とゴムとを用いてシートを作製する工程(III)とを含む
    ことを特徴とする放熱シートの製造方法。
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