JP2018111814A - 熱伝導性樹脂組成物、熱伝導性シート及び積層体 - Google Patents
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そこで、電子機器においては、半導体素子や電子回路において生じた熱を放熱し、電子機器等の温度上昇を抑えるために、半導体素子をセラミック等からなる基材等の放熱体と接合する技術が知られている。また、半導体素子と放熱体との接合材料としては、熱伝導性と絶縁性とを確保するため、樹脂材料中に熱伝導性を有し、且つ、絶縁性を有するフィラーを分散させた樹脂組成物が用いられる。
このような接合材料では、樹脂中で熱伝導性を有するフィラー同士が接触する構造をとっており、これらのフィラー間の接触を通じて発熱体から放熱体への熱伝導性が確保されている。
以下に本発明を詳述する。
本発明の熱伝導性樹脂組成物が第1の部材及び第2の部材と積層された場合の一例を図1に示す。
本発明の熱伝導性樹脂組成物1は、ダイヤモンド粒子2とバインダー樹脂3とを含有する。本発明の熱伝導性樹脂組成物1は、半導体素子のような発熱体の基材である銅やアルミニウム等の第1の部材4、及び、放熱体の基材である銅箔等の第2の部材5によって挟まれた構成となっている。
本発明の熱伝導性樹脂組成物1では、ダイヤモンド粒子2の体積平均粒子径が、第1の部材4と第2の部材5との距離に対して、90〜110%である。
また、本発明の熱伝導性樹脂組成物1は、熱伝導性に優れるダイヤモンド粒子2を含有することで、第1の部材4から第2の部材5への熱伝導の効率を向上させることができる。更に、体積平均粒子径が大きなダイヤモンド粒子2を含有することで、ダイヤモンド粒子2同士の接触による熱伝導効率のロスを減らして、熱伝導性に優れたものとすることができる。また、バインダー樹脂3を含有することで、第1の部材4及び第2の部材5との接着性を高めることができ、剥離に伴う熱伝導性の低下を抑制することができる。
上記第1の部材と上記第2の部材との距離が10μm以上であると、第1の部材と第2の部材の間で凹凸形状があったとしても形状追従し良好な接着性を発現することができる。 上記第1の部材と上記第2の部材との距離が1mm以下であると、熱伝導性フィラー内を通じる熱伝達距離が短くなり、より高い熱伝導性を発現することができる。
上記第1の部材と上記第2の部材との距離は、形状追従性、接着性、及び、熱伝導性の更なる向上の観点から、より好ましい下限が15μm、より好ましい上限が900μmである。
また、上記第1の部材と上記第2の部材とに挟まれた熱伝導性樹脂組成物が凹凸形状を有する場合、上記第1の部材と上記第2の部材との距離は、上記第1の部材と上記第2の部材との距離の平均値を意味する。
なお、本発明の熱伝導性樹脂組成物は、上記第1の部材と上記第2の部材とに挟まれた薄膜状とされたものであり、上記第1の部材と上記第2の部材との距離は、上記第1の部材と上記第2の部材とに挟まれた熱伝導性樹脂組成物の厚みと同様である。
本発明の熱伝導性樹脂組成物は、ダイヤモンド粒子を含有することにより、熱伝導性に優れたものとなる。
上記体積平均粒子径が上記第1の部材と上記第2の部材との距離に対して90%以上であることにより、ダイヤモンド粒子の接触の回数を少なくして、熱伝導の効率の低下を抑制することができる。上記体積平均粒子径が上記第1の部材と上記第2の部材との距離に対して110%以下であることにより、上記第1の部材と上記第2の部材との接着性の低下を抑制することができる。
熱伝導の効率の低下の抑制及び接着性の低下の更なる抑制の観点から、上記ダイヤモンド粒子の体積平均粒子径は、上記第1の部材と上記第2の部材との距離に対して、好ましい下限が92%、好ましい上限が108%である。
上記ダイヤモンド粒子の体積平均粒子径は、電子顕微鏡を用いて観察し、得られた像における粒子300個の粒子径の平均を算出することにより測定することができる。
上記CV値が25%以下であると、大きな粒子径を持ったダイヤモンド粒子が存在することがなく、接着性に優れたものとすることができる。また、上記CV値が25%以下であると、小さな粒子径を持ったダイヤモンド粒子が存在することがなく、ダイヤモンド粒子同士の接触回数を少なくして、熱伝導の効率を向上させることができる。
上記体積平均粒子径のCV値は、接着性及び熱伝導の効率の更なる向上の観点から、好ましい下限が0%、より好ましい上限が15%である。
なお、CV値は、標準偏差を体積平均粒子径で割った値の百分率(%)で示される数値である。
上記ダイヤモンド粒子が、面数が4〜20の多面体形状であると、第1の部材とダイヤモンド粒子、第2の部材とダイヤモンド粒子、及び、ダイヤモンド粒子同士の接触面積を広くして、熱伝導の効率をより向上させることができる。同様の観点より、上記ダイヤモンド粒子の形状は、六面体、八面体、六八面体であることがより好ましく、六八面体であることが更に好ましい。
六八面体形状を有するダイヤモンド粒子の割合を50重量%以上とすることで、熱伝導の効率をより向上させることができる。同様の観点より、ダイヤモンド粒子中の六八面体形状を有するダイヤモンド粒子の割合は、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることが更に好ましく、100重量%であることが特に好ましい。
上記ダイヤモンド粒子の含有量が1体積%以上であると、充分な熱伝導性を付与することができる。上記ダイヤモンド粒子の含有量が80体積%以下であると、接着性に優れたものとすることができる。
接着性及び熱伝導性の更なる向上の観点から、上記ダイヤモンド粒子の含有量は、より好ましい下限が2体積%、更に好ましい下限が2.5体積%、更により好ましい下限が4体積%、特に好ましい下限が5体積%、より特に好ましい下限が7体積%、とりわけ好ましい下限が10体積%、より好ましい上限が75体積%、更に好ましい上限が70体積%、更により好ましい上限が60体積%、特に好ましい上限が50体積%、より特に好ましい上限が40体積%、更に特に好ましい上限が30体積%、とりわけ好ましい上限が20体積%である。
なお、上記ダイヤモンド粒子の含有量は、例えば、熱重量測定(TG)による加熱時の残渣量測定により重量分率を測定し、更に比重より体積分率に換算することで測定することができる。
なお、上記ダイヤモンド粒子が、その表面の少なくとも一部に導電層を有する場合、上記ダイヤモンド粒子の体積平均粒子径は、導電層を含む粒子径の平均を意味する。
また、上記ダイヤモンド粒子が、その表面の少なくとも一部に導電層を有する場合、電気伝導性を更に向上させる観点から、上記ダイヤモンド粒子の表面積中の導電層の割合(以下「被覆率」ともいう)は、30%以上であることが好ましい。また、上記被覆率は50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましく、90%以上であることが特に好ましい。上記被覆率は通常100%以下である。
なお、上記被覆率は、電子顕微鏡を用いて観察し、得られた像における粒子300個の被覆層の割合の平均を算出することにより測定することができる。
上記導電層の厚みは、放熱性、電気伝導性及び接着性を同時に達成する観点から、10nm以上であることが好ましく、50nm以上であることが好ましく、100nm以上であることが更に好ましく、2000nm以下であることが好ましく、1500nm以下であることがより好ましく、1000nm以下であることが更に好ましい。
なお、上記導電層の厚みは、ダイヤモンド粒子の断面を、電子顕微鏡を用いて観察し、得られた像における粒子300個の導電層の厚みの平均を算出することにより測定することができる。
上記バインダー樹脂は、ダイヤモンド粒子を熱伝導性樹脂組成物に保持するものであり、熱伝導性樹脂組成物に要求される接着性、機械的強度、耐熱性、電気的特性等の特定に応じて選択される。
上記バインダー樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂が挙げられ、接着性、機械的強度をより向上させることができることから、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。
上記バインダー樹脂の含有量が、20重量%以上であると、得られる熱伝導性樹脂組成物の接着性を向上させることができる。上記バインダー樹脂の含有量が、80重量%以下であると、得られる熱伝導性樹脂組成物の熱伝導性を向上させることができる。
接着性及び熱伝導性の更なる向上の観点から、上記バインダー樹脂の含有量は、より好ましい下限が25重量%、より好ましい上限が75重量%である。
上記熱硬化剤としては、アミン化合物(アミン硬化剤)、イミダゾール化合物(イミダゾール硬化剤)、フェノール化合物(フェノール硬化剤)及び酸無水物(酸無水物硬化剤)等が挙げられる。上記熱硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤等が挙げられる。
上記他の熱伝導性フィラーの材質は、熱伝導率が10W/m・K以上であれば特に限定されないが、例えば、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、アルミニウム、窒化ケイ素、ジルコニア、酸化マグネシウム等が挙げられる。
本発明の熱伝導性シートは、例えば、本発明の熱伝導性樹脂組成物を離型処理したフィルム上に塗工し、必要に応じて含まれる溶媒を除去することにより製造することができる。
上記基材フィルムは、上記熱伝導性シートの一方の表面に第2の部材として積層されていてもよく、両方の表面に積層されていてもよい。
上記基材フィルムを構成する材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、変性オレフィン系樹脂(エチレン−アクリル酸エステル共重合体等)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイミド等が挙げられる。
また、上記基材フィルムを構成する材料は、放熱体に用いられる材料であってもよい。具体的には、アルミニウム、銅、鉄等の金属、黒鉛、ダイヤモンド、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素又は酸化アルミニウム等が挙げられる。更に、これらの混合物を薄膜状に加工したシートを用いてもよい。
上記基材フィルムは、網目状フィルムであってもよく、有孔フィルムであってもよい。
体積平均粒子径173μm(CV値9.3%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)1.00g、エポキシ樹脂2.68g、熱硬化剤0.29g、及び、溶媒5.45gをホモディスパー型撹拌機を用いて30分間攪拌して、混合した。なお、エポキシ樹脂としてエピコート828US(三菱化学社製)、熱硬化剤としてジシアンジアミド(東京化成工業社製)、溶媒としてメチルエチルケトン(和光純薬工業社製、試薬特級グレード)を用いた。その後、溶媒を揮発させ、更に、真空脱泡を行うことによって組成物を調製した。得られた組成物を離型PETシート上に塗工し、90℃のオーブン内にて10分間乾燥させることでPETシート上に組成物が薄膜状に積層された積層シートを得た。その後、離型PETシートを剥離して、薄膜状の組成物を銅箔及びアルミニウム板によって挟み、温度140℃、圧力4MPaの条件で真空プレス成型を行うことで薄膜状の熱伝導性樹脂組成物を介して銅箔及びアルミニウムが積層された積層体を得た。なお、薄膜状の熱伝導性樹脂組成物の厚み(熱伝導性樹脂組成物層の厚み)が175μmとなるように塗工厚みを調整した。また、ダイヤモンド粒子の体積平均粒子径は、透過型電子顕微鏡を用いて観察し、得られた像における粒子300個の粒子径の平均を算出することより測定した。更に、熱重量測定を用いて測定した熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
用いたダイヤモンド粒子を撮影した電子顕微鏡写真を図2に示す。
体積平均粒子径162μm(CV値10.2%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径181μm(CV値11.0%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径168μm(CV値23.4%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、IMMグレード、破砕粉末状)を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径71μm(CV値14.4%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)を用い、薄膜状の熱伝導性樹脂組成物の厚みが75μmとなるように塗工厚みを調整した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
用いたダイヤモンド粒子を撮影した電子顕微鏡写真を図3に示す。
体積平均粒子径375μm(CV値8.3%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)を用い、薄膜状の熱伝導性樹脂組成物の厚みが400μmとなるように塗工厚みを調整した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径173μm(CV値9.3%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)0.23gを用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は2.5体積%であった。
体積平均粒子径173μm(CV値9.3%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)3.00gを用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は25体積%であった。
体積平均粒子径159μm(CV値10.0%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後、更に無電解めっき法により厚さ0.25μmのニッケル金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径184μm(CV値8.7%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後に、更に無電解めっき法により厚さ0.34μmのニッケル金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径159μm(CV値10.0%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後に、更に無電解めっき法により厚さ0.26μmの銅金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径184μm(CV値8.7%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後に、更に無電解めっき法により厚さ0.41μmの銅金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径125μmのダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径210μmのダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径180μmのアルミナ粒子(アズワン社製)1.1gを用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のアルミナ粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径165μmの窒化ホウ素粒子(MOMENTIVE社製、アスペクト比3.4)0.97gを用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の窒化ホウ素粒子の含有量は10体積%であった。また、窒化ホウ素粒子の体積平均粒子径は、長軸方向のサイズを測定することで算出した。
体積平均粒子径0.1μmのダイヤモンド粒子(エアブラウン社製)を用いた以外は実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中のダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径134μm(CV値12.1%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後に、更に無電解めっき法により厚さ0.13μmのニッケル金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径224μm(CV値7.9%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後に、更に無電解めっき法により厚さ0.69μmのニッケル金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径134μm(CV値12.1%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後に、更に無電解めっき法により厚さ0.16μmの銅金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
体積平均粒子径224μm(CV値7.0%)のダイヤモンド粒子(トーメイダイヤ社製、TMSグレード、六八面体形状)に無電解めっき法にてパラジウムナノ粒子を微小量析出させた後に、更に無電解めっき法により厚さ0.78μmの銅金属層(被覆率:100%)を形成して導電層被覆ダイヤモンド粒子を作製した。得られた導電層被覆ダイヤモンド粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。なお、熱伝導性樹脂組成物中の導電層被覆ダイヤモンド粒子の含有量は10体積%であった。
実施例及び比較例で得られた積層体について、下記の評価を行った。結果を表1及び表2に示した。
得られた積層体を10mm×10mmにカットした後、両面にカーボンブラックをスプレーして測定サンプルを作製した。得られた測定サンプルについて、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置(アルバック理工社製、「TC−9000」)を用いて熱伝導率を測定した。なお、熱伝導率としては、積層体を3つ用意し、それぞれの積層体内の3箇所から切り出して得られた測定サンプル合計9つの平均値を用いた。また、熱伝導性としては、比較例1における熱伝導率を1.00とした際の相対値により評価した。
得られた積層体を20mm×50mmにカットし、85℃で90°の方向に50gの荷重を掛け、剥離時間を測定した。得られた剥離時間をもとに、比較例1における剥離時間を1.00とした際の相対値により評価した。
実施例9〜12及び比較例6〜9について、PETシート上に組成物が薄膜状に積層された積層シートから離型PETシートを剥離して、片面に厚さ20μmの銅箔を貼り付けた。銅箔を貼り付けた積層シートを25mm×10mmにカットした後、15mm×15mmの電極パッドが2つ並んでいる配線基板上に電極パッド間を橋渡しするように貼り付け、電極パッドにテスターを当てて抵抗値を確認することにより電気伝導性を評価した。なお、電気伝導性としては、比較例6における抵抗値を1.00とした際の相対値により評価した。
2 ダイヤモンド粒子
3 バインダー樹脂
4 第1の部材
5 第2の部材
Claims (9)
- 第1の部材から第2の部材へ熱を伝えるための樹脂組成物であって、
ダイヤモンド粒子、及び、バインダー樹脂を含有し、
前記ダイヤモンド粒子の体積平均粒子径が、前記第1の部材と前記第2の部材との距離に対して、90%以上、110%以下である、熱伝導性樹脂組成物。 - 前記第1の部材と前記第2の部材との距離が10μm〜1mmである、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
- 前記ダイヤモンド粒子を1〜80体積%含有する、請求項1又は2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
- 前記ダイヤモンド粒子の体積平均粒子径のCV値が0〜25%である、請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
- 前記バインダー樹脂の含有量が20〜80重量%である、請求項1〜4のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
- 前記ダイヤモンド粒子は、表面の少なくとも一部に導電層を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物を含む熱伝導性シート。
- 基材フィルムを含む、請求項7に記載の熱伝導性シート。
- 第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材との間に設けられた熱伝導性樹脂組成物からなる層とを有し、
前記熱伝導性樹脂組成物はダイヤモンド粒子、及び、バインダー樹脂を含有し、
前記ダイヤモンド粒子の体積平均粒子径が、前記第1の部材と前記第2の部材との距離に対して、90%以上、110%以下である、積層体。
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