JP2006261505A - 絶縁伝熱シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 一方の面に半導体チップなどの発熱体が搭載される回路層が、他方の面に放熱板がそれぞれ設けられ、発熱体側の熱を効率よく放熱体側に伝導させて放熱することができ、さらに温度サイクルなどの作用によって熱変形を受けても安定した性能を長期にわたって発揮することができる絶縁伝熱シートを提供すること。
【解決手段】 熱硬化性樹脂で形成された母材5と、該母材5の面方向に配置されたダイヤモンド粒子6とを備え、前記ダイヤモンド粒子6が、前記母材5の両面に対して加熱加圧することで配置される高熱伝導体層2、3内に突き出されると共に、前記高熱伝導体層2、3の間の絶縁性及び熱伝導性を確保する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば半導体チップなどの電子部品が実装される回路基板などの発熱体と、ヒートシンクやヒートブロックなどの放熱体との間に介装される絶縁伝熱構造体に用いられる絶縁伝熱シートに関する。
従来から、DBA(Al/AlN/Al)やDBC(Cu/AlN/Cu)などを有するパワーモジュール構造体が知られている。
この種のパワーモジュール構造体としては、例えば絶縁体セラミックスと、この絶縁体セラミックスの一面にハンダ層を介して設けられた回路層と、絶縁体セラミックスの他面にハンダ層を介して設けられた放熱板と、この放熱板に熱伝導グリース層を介して装着されたヒートシンクとを備える構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このパワーモジュール構造体は、回路層の表面に例えば半導体チップのような発熱体を配設することで使用される。そして、使用時には、発熱体のオンオフが繰り返されることにより、パワーモジュール構造体全体に温度サイクルが作用することとなる。
特開平1−286348号公報
しかしながら、上記従来のパワーモジュール構造体には、以下の課題が残されている。すなわち、上記従来のパワーモジュール構造体では、発熱で発生した熱がこの発熱体内にとどまることを防止するために、回路層を厚くすることによってこの熱を回路層へ良好に伝導させることがある。この場合、パワーモジュール構造体の使用時に発生する回路層の熱変形が絶縁体セラミックスや半導体チップに拘束されることによって、絶縁体セラミックスや半導体チップに大きな曲げ応力が作用することとなり、この絶縁体セラミックスに割れが生じたり、回路層と半導体チップとの間のハンダ層にクラックが生じるおそれがある。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、一方の面に半導体チップなどの発熱体が搭載される回路層が、他方の面に放熱板がそれぞれ設けられ、発熱体側の熱を効率よく放熱体側に伝導させて放熱することができ、さらに温度サイクルなどの作用によって熱変形を受けても安定した性能を長期にわたって発揮することができる絶縁伝熱シートを提供することを目的とする。
本発明は、上記のような課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明の絶縁伝熱シートは、熱硬化性樹脂で形成された母材と、該母材の面方向に配置された絶縁性高熱伝導硬質粒子とを備え、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の両面に加熱加圧することによって配置される高熱伝導体層に対してそれぞれ突き出されると共に、前記高熱伝導体層の間の絶縁性及び熱伝導性を確保することを特徴とする。
この発明によれば、母材の両面に高熱伝導体層をそれぞれ加熱加圧することによって、絶縁性高熱伝導硬質粒子が母材の両面に配置される高熱伝導体層内にそれぞれ突き出される。そして、絶縁性高熱伝導硬質粒子を介して、一方の高熱伝導体層の熱が、他方の高熱伝導体層に伝導され、発熱体側の熱を効率よく放熱体側に伝導させて拡散させることができる。これにより、例えば一方の高熱伝導体層にハンダ層を介して半導体チップなどを搭載したときに、温度サイクルを受けても、ハンダ層などの接合部に剥離や亀裂などを生じさせることない。したがって、安定した性能を長期にわたって発揮することができる。
また、本発明の絶縁伝熱シートは、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の少なくとも一方の面から突出するように配置されていることが好ましい。
また、本発明の絶縁伝熱シートは、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材内部に配置されていることが好ましい。
また、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の前記一方の表面に配置されていることが好ましい。
これらの発明によれば、上下両面に高熱伝導体層を加熱加圧して配置することで、絶縁性高熱伝導硬質粒子が高熱伝導体層内に突き出され、上述と同様に発熱体側の熱を効率よく放熱体側に伝導させて拡散させる。
また、本発明の絶縁伝熱シートは、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の面方向の互いに交差する2方向で、少なくともそれぞれの方向で等間隔に配置されていることが好ましい。
この発明によれば、例えば格子状のように、絶縁性高熱伝導硬質粒子を母材の面方向の2方向でそれぞれ一定の間隔となるように配置することで、各高熱伝導体層内で各高熱伝導体層間の熱伝導性に偏りが生じることを抑制する。これにより、各高熱伝導体層間の熱伝導が効率よく行われる。また、絶縁性高熱伝導硬質粒子が母材内で偏りなく配置されているので、絶縁性高熱伝導硬質粒子の使用量を抑制し、製造コストを削減することができる。
また、本発明の絶縁伝熱シートは、前記母材の厚さが、50μm以上500μm以下であることが好ましい。
この発明によれば、母材の厚さを50μm以上とすることで、両面に配置される高熱伝導体層間の耐電圧特性の劣化を防止して高熱伝導体層間の絶縁性を維持する。また、母材の厚さを500μm以下とすることで、両面に高熱伝導体層を配置したときに高熱伝導体層を含む熱膨張率が増大し、接合部にクラックが発生することを抑制する。
また、本発明の絶縁伝熱シートは、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、ダイヤモンド、SiC、Si、AlN及びBNのうちの少なくとも1種によって構成されていることが好ましい。
この発明によれば、低熱膨張係数でかつ熱伝導率の高いダイヤモンド、SiC、Si、AlN及びBNを用いることで、高熱伝導体層を配置したときに絶縁伝熱シートと高熱伝導体層とを合わせた熱膨張係数が小さくなると共に、高熱伝導体層間で良好に熱が伝達される。
また、本発明の絶縁伝熱シートは、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、切頭八面体形状を有するダイヤモンド粒子を有することが好ましい。
この発明によれば、絶縁性高熱伝導硬質粒子が切頭八面体形状を有するダイヤモンド粒子を有することで、ダイヤモンド粒子の(100)面または(111)面が加熱加圧時に高熱伝導体層と対向するように配置されやすくなる。これにより、ダイヤモンド粒子が高熱伝導体層に対して十分に突き出させることができる。したがって、一方の高熱伝導体層から他方の高熱伝導体層への熱伝導がより効率よく行われる。
また、本発明の絶縁伝熱シートは、前記絶縁体層内に、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子よりも小径の熱伝導微粒子が分散配置されていることが好ましい。
この発明によれば、熱伝導微粒子によっても高熱伝導体層に発生する熱を他方の高熱伝導体層に熱伝導させ、さらに、使用時において温度サイクルが繰り返し変動することになっても、高熱伝導体層と母材との剥離を防止する。
この発明にかかる絶縁伝熱シートによれば、使用時に温度サイクルなどの作用による熱変形を抑制してハンダ層などの接合部に剥離や亀裂などを生じさせることなく、安定した性能を長期にわたって発揮することができる。
以下、本発明による絶縁伝熱シートの第1の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態における絶縁伝熱シート1は、図1に示すように、上下両面に高熱伝導体層2、3を接着することで絶縁伝熱構造体4として使用される。
この絶縁伝熱シート1は、図2に示すように、母材5と、母材5の内部に1層配置されたダイヤモンド粒子(絶縁性高熱伝導硬質粒子)6とによって構成されている。
母材5は、厚さが50μm以上500μm以下の、例えばエポキシやポリイミドなどの熱硬化性樹脂のシートによって構成されており、絶縁抵抗が1010Ω・cm以上、融点が450〜600℃(連続使用温度250℃以上に耐えることが可能な温度(ハンダの融点温度以上))となっている。
ダイヤモンド粒子6は、絶縁抵抗が母材5と同様に1010Ω・cm以上、熱伝導率がAlより高い1000W/m・K以上であると共に、硬度が高熱伝導体層2、3の硬さの10倍以上(高熱伝導体層2、3をHv50〜100の純金属で構成した場合にはHv500〜1000の硬さ)である。また、ダイヤモンド粒子6は、その粒径が200μm以上300μm以下となっており、図3に示す切頭八面体形状を有している。また、ダイヤモンド粒子6は、図4に示すように、母材5の面方向の互いに交差する2方向において、それぞれ間隔L1、L2である格子状に配置されており、その先端が母材5の両面から突出している。
高熱伝導体層2、3は、絶縁伝熱シート1の上下両面に対して加熱加圧することによって接着されており、それぞれ電気伝導性を有するAlの薄板によって構成されている。また、高熱伝導体層2、3は、ダイヤモンド粒子6よりも軟らかい材料によって形成されており、絶縁伝熱シート1と対向する面の内部にダイヤモンド粒子6の一部が突き出されている。ここで、ダイヤモンド粒子6が切頭八面体形状を有することで、その(100)面(図3に示す面A)または(111)面(図3に示す面B)が高熱伝導体層3、4と対向するように配置される。
次に、上記のような構成の本実施形態における絶縁伝熱シート1の製造方法について説明する。
まず、例えば厚さ0.1mmのエポキシ樹脂シートを母材5としてこれにダイヤモンド粒子6の粒径よりも小さい貫通孔5Aを、例えば格子状のように、母材5の面方向で互いに直交する2方向でそれぞれ等間隔となるように形成する(図5(a)参照)。そして、貫通孔5Aを形成した母材5の一面にダイヤモンド粒子6を配置し、例えば母材5を振動させることでダイヤモンド粒子6を貫通孔5Aに係合させる(図5(b)参照)。次に、貫通孔5Aにダイヤモンド粒子6を係合させた母材5を、一方が超硬合金によって構成され、他方がプラスチックによって構成された一対のローラ間に通過させることで、ダイヤモンド粒子6を貫通孔5Aに嵌合させる(図5(c)参照)。以上のようにして絶縁伝熱シート1を製造する。なお、ダイヤモンド粒子6を貫通孔5Aに嵌合させた後、ダイヤモンド粒子6が貫通孔5Aから抜けることを防止するために、母材5及びダイヤモンド粒子6の表面に接着剤を塗布してもよい。
このようにして製造された絶縁伝熱シート1の両面に高熱伝導体層2、3をそれぞれ配置し、加熱しながら絶縁伝熱シート1を挟むように加圧することで高熱伝導体層2、3が絶縁伝熱シート1を介して接着すると共に、ダイヤモンド粒子6が高熱伝導体層2、3内に突き出される(図5(d)参照)。このとき、ダイヤモンド粒子6の平面である(100)面または(111)面が高熱伝導体層2、3と対向する。以上のようにして絶縁伝熱構造体4を製造する。
そして、このようにして製造された絶縁伝熱構造体4の一方の高熱伝導体層2を発熱体側として使用し、他方の高熱伝導体層3を放熱体側として使用することにより、一方の高熱伝導体層2側の熱がダイヤモンド粒子6を介して他方の高熱伝導体層3側に伝導されて放散される。
以上のように構成された絶縁伝熱シート1によれば、ダイヤモンド粒子6が各高熱伝導体層2、3にそれぞれ突き出されることで各高熱伝導体層2、3間の熱伝導が効率よく行われるので、使用時に温度サイクルを受けても、温度の上昇が抑制されると共に変形が抑制されるので、安定した性能を長期にわたって発揮することができる。ここで、ダイヤモンド粒子6が母材5の面方向で互いに交差する2方向においてそれぞれ等間隔となるように配置されており、ダイヤモンド粒子6が母材5内で偏りなく設けられているので、ダイヤモンド粒子6の使用量を抑制し、製造コストを削減することができる。
また、母材5の厚さを50μm以上500μm以下とすることで、高熱伝導体層2、3間の絶縁性を維持すると共に、絶縁伝熱構造体4の熱膨張率の増大を抑制して接合部にクラックが発生することを回避する。
次に、第2の実施形態について、図6を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、図6においては、図2と同一構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第2の実施形態における絶縁伝熱シート10では、母材5内にダイヤモンド粒子6よりも小径のダイヤモンド微粒子(熱伝導微粒子)11が混入されている点である。
このダイヤモンド微粒子11は、ダイヤモンド粒子6と同様に、1010Ω・cm以上、熱伝導率が1000W/m・K以上(Alより高い)、硬さが高熱伝導体層2、3よりも硬く、好ましくは高熱伝導体層2、3の硬さの10倍以上(高熱伝導体層2、3をHv50〜100の純金属で構成した場合にはHv500〜1000の硬さ)の硬さを有するものが好ましい。また、ダイヤモンド微粒子11の平均粒径は、ダイヤモンド粒子6の1/10程度となっている。
このように構成された絶縁伝熱シート10においても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を有するが、ダイヤモンド微粒子11が分散配置されているので、より長期的に安定した放熱性能を発揮することができる。
なお、本実施形態において、ダイヤモンド粒子6と同一材料であるダイヤモンド微粒子11を母材5内に分散配置しているが、絶縁性高熱伝導硬質粒子に用いる材料と熱伝導微粒子に用いる材料とは異なっていてもよく、熱伝導微粒子としてSiCを用いてもよい。
次に、第3の実施形態について、図7を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、図7においては、図2と同一構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態と第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態では例えばエポキシやポリイミド製のシートによって構成された母材5を用いているが、第3の実施形態における絶縁伝熱シート15では、例えばポリイミドなどを含有する前駆体液の揮発成分を除去することによって形成された母材16を用いており、この母材16の内部にダイヤモンド粒子6が配置されている点である。
次に、上記のような構成の本実施形態における絶縁伝熱シート15の製造方法について説明する。
まず、ガラス板上にダイヤモンド粒子6を配置し、さらに例えばポリイミドなどを含有する前駆体液をガラス板上に塗布する。そして、前駆体液の揮発成分を除去し、固形成分のみを残存させて母材16を形成する。その後、母材16をガラス板から剥離することによって絶縁伝熱シート15を製造する。このようにして製造された絶縁伝熱シート15は、上述した第1の実施形態と同様に、その両面に高熱伝導体層2、3が加熱加圧され、ダイヤモンド粒子6が高熱伝導体層2、3に突き出されることによって、絶縁伝熱構造体を構成する。
このように構成された絶縁伝熱シート15においても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を有する。
なお、本実施形態において、上述した第2の実施形態と同様に、母材16内にダイヤモンド微粒子11が分散配置されてもよい。
次に、第4の実施形態について、図8を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、図8においては、図2と同一構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
第4の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態ではダイヤモンド粒子6が母材5に形成された貫通孔5Aに嵌合するように配置されているが、第4の実施形態における絶縁伝熱シート20では、母材5の一面にダイヤモンド粒子6が接着固定されている点である。
次に、上記のような構成の本実施形態における絶縁伝熱シート20の製造方法について説明する。
まず、ガラス板21の一面にポリイミドなどを含有する前駆体液を塗布することで母材5を形成する。そして、母材5の一面に溶剤を塗布することで溶剤層22を形成する(図9(a)参照)。次に、ダイヤモンド粒子6とほぼ同一の径の貫通孔23aが形成された金属またはセラミックスで形成されたマスク板23を、母材5からダイヤモンド粒子6とほぼ同一の間隙を介して配置する(図9(b)参照)。ここで、貫通孔23aは、例えば格子状のように、2方向で等間隔となるように形成されている。そして、マスク板23の上から貫通孔23aを介してダイヤモンド粒子6を溶剤層22上に配置し(図9(c)、(d)参照)、溶剤層22を乾燥させる。その後、母材5をガラス板21から剥離する(図9(e)参照)。以上のようにして絶縁伝熱シート20を製造する。このようにして製造された絶縁伝熱シート20は、上述した第1の実施形態と同様に、その両面に高熱伝導体層2、3が加熱加圧され、ダイヤモンド粒子6が高熱伝導体層2、3に突き出されることによって、絶縁伝熱構造体を構成する。
このように構成された絶縁伝熱シート20においても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を有する。
なお、本実施形態において、上述した第2の実施形態と同様に、母材5内にダイヤモンド微粒子11を配置してもよい。
また、以下のようにして絶縁伝熱シート20を製造してもよい。まず、ガラス板21の一面にポリイミドなどを含有する前駆体液を塗布することで母材5を形成する。そして、母材5の一面に特定波長の紫外線を照射することによって粘着性が発生する感光性粘着シートまたはラミネートである感光層24を形成する(図10(a)参照)。次に、例えば格子状のように2方向で等間隔となるように貫通孔が形成されたマスクを用いて感光層24に対して紫外線を照射し、紫外線が照射された照射部位24aの粘着性を変化させる(図10(b)参照)。そして、感光層24の上にダイヤモンド粒子6を配置させ(図10(c)参照)、加熱することで感光層24を消失させる(図10(d)参照)。その後、母材5をガラス板21から剥離する(図10(e)参照)。以上のようにして絶縁伝熱シート20を製造する。
次に、第5の実施形態について、図11を参照しながら説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、図11においては、図2と同一構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
第5の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態ではダイヤモンド粒子6が母材5に形成された貫通孔5Aに嵌合するように配置されているが、第5の実施形態における絶縁伝熱シート25では、ダイヤモンド粒子6が母材5の内部に埋没するように配置されている点である。
次に、上記のような構成の本実施形態における絶縁伝熱シート25の製造方法について説明する。
まず、例えばポリイミドなどを含有する前駆体液中にダイヤモンド粒子6を分散させる。そして、ドクターブレード法によってダイヤモンド粒子6とほぼ同一の厚みを有し、内部にダイヤモンド粒子6が1層配置されたシートを製造する。その後、前駆体液の揮発成分を除去し、固形成分のみを残存させて母材5を形成する。このようにして絶縁伝熱シート20を製造する。このようにして製造された絶縁伝熱シート25は、上述した第1の実施形態と同様に、その両面に高熱伝導体層2、3が加熱加圧され、ダイヤモンド粒子6が高熱伝導体層2、3に突き出されることによって、絶縁伝熱構造体を構成する。
このように構成された絶縁伝熱シート25においても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を有する。
なお、本実施形態において、上述した第2の実施形態と同様に、母材5内にダイヤモンド微粒子11を配置してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、母材は、絶縁抵抗が1010Ω・cm以上、融点が450〜600℃の熱硬化性樹脂であればよく、エポキシやポリイミド、PBI(ポリベンズイミダゾール)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PAI(ポリアミドイミド)、各種の熱硬化性樹脂を用いてもよい。
また、絶縁性高熱伝導硬質粒子として用いられる材料は、絶縁抵抗が接合層と同様に1010Ω・cm以上、熱伝導率が50W/m・K以上であると共に硬度が高熱伝導体層よりも高いものであればよく、ダイヤモンドに限らず、SiC、Si、AlN、BNなどを用いてもよい。ここで、上述と同様に、熱伝導率がAlより高い150W/m・K以上であることが好ましく、絶縁性高熱伝導硬質粒子の硬度が高熱伝導体層の硬さの10倍以上(例えば、高熱伝導体層2、3をHv50〜100の純金属で構成した場合にはHv500〜1000の硬さ)よりも高いことが好ましい。
また、ダイヤモンド粒子は、切頭八面体形状に限らず、正八面体形状や切頭六面体形状などであってもよい。
また、熱伝導微粒子として用いられる材料は、絶縁性高熱伝導硬質粒子と同様に、ダイヤモンドに限らず、SiC、Si、AlN、BNなどを用いてもよい。
この発明によれば、発熱体側の熱を効率よく放熱体側に伝導させて放熱することができると共に、温度サイクルなどの作用によって熱変形を受けても、安定した性能を長期にわたって発揮することができる絶縁伝熱シートに関して、産業上の利用可能性が認められる。
本発明の第1の実施形態における絶縁伝熱シートを備える絶縁伝熱構造体を示す概略断面図である。 図1の絶縁伝熱シートを示す概略断面図である。 図2のダイヤモンド粒子を示す斜視図である。 図2の絶縁伝熱シートにおけるダイヤモンド粒子の配置状態を示す概略平面図である 図2の絶縁伝熱シートの製造方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態における絶縁伝熱シートを示す概略断面図である。 本発明の第3の実施形態における絶縁伝熱シートを示す概略断面図である。 本発明の第4の実施形態における絶縁伝熱シートを示す概略断面図である。 図8の絶縁伝熱シートの製造方法を示す説明図である。 図8の絶縁伝熱シートの他の製造方法を示す説明図である。 本発明の第5の実施形態における絶縁伝熱シートを示す概略断面図である。
符号の説明
1、10、15、20、25 絶縁伝熱シート
2、3 高熱伝導体層
5、16 母材
6 ダイヤモンド粒子(絶縁性高熱伝導硬質粒子)
11 ダイヤモンド微粒子(熱伝導微粒子)

Claims (9)

  1. 熱硬化性樹脂で形成された母材と、該母材の面方向に配置された絶縁性高熱伝導硬質粒子とを備え、
    前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の両面に対して加熱加圧することで配置される高熱伝導体層内に突き出されると共に、前記高熱伝導体層の間の絶縁性及び熱伝導性を確保することを特徴とする絶縁伝熱シート。
  2. 前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の少なくとも一方の面から突出するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁伝熱シート。
  3. 前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材内部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁伝熱シート。
  4. 前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の前記一方の表面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁伝熱シート。
  5. 前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、前記母材の面方向の互いに交差する2方向で、少なくともそれぞれの方向で等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の絶縁伝熱シート。
  6. 前記母材の厚さが、50μm以上500μm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の絶縁伝熱シート。
  7. 前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、ダイヤモンド、SiC、Si、AlN及びBNのうちの少なくとも1種によって構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の絶縁伝熱シート。
  8. 前記絶縁性高熱伝導硬質粒子が、切頭八面体形状を有するダイヤモンド粒子を有することを特徴とする請求項7に記載の絶縁伝熱シート。
  9. 前記絶縁体層内に、前記絶縁性高熱伝導硬質粒子よりも小径の熱伝導微粒子が分散配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の絶縁伝熱シート。
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