以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置の構成を示す図である。
図1を参照して、交流電力生成装置101は、インバータ部2と、コンバータ部3と、電流検出抵抗(電流検出部)5と、検出信号増幅部6と、インバータ制御部51とを備える。インバータ部2は、たとえばNチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタであるスイッチング素子TRU、TRV、TRW、TRX、TRYおよびTRZと、フライホイールダイオードDU、DV、DW、DX、DYおよびDZとを含む。スイッチング素子TRU、TRVおよびTRWは、インバータ部2の上アームを構成し、スイッチング素子TRX、TRYおよびTRZは、インバータ部2の下アームを構成する。
インバータ制御部51は、マイクロコンピュータ7と、回転数設定部11とを含む。マイクロコンピュータ7は、位相差検出部8と、目標位相差情報格納部9と、PI演算部10と、正弦波データ生成部(駆動波データ生成部)12と、PWM(Pulse Width Modulation)信号生成部13と、加算器14と、A/D(Analog to Digital)変換器15とを含む。PI演算部10および加算器14は、位相差制御部を構成する。マイクロコンピュータ7は、図示しないメモリから読み出したプログラムに基づいて、各種の処理を行なう。
コンバータ部3は、AC電源4から受けた交流電力を直流電力に変換する。
インバータ部2は、PMモータ1を駆動する。すなわち、インバータ部2は、コンバータ部3から受けた直流電力を交流電力に変換してPMモータ1に供給する。
PM(Permanent Magnet)モータ1は、ステータとしてU,V,Wの3相のモータコイルと、ロータとして永久磁石とを含む。
電流検出抵抗5は、インバータ部2を通して流れる電流を検出する。この電流は、インバータ部2からPMモータ1に供給される電流に対応している。より詳細には、電流検出抵抗5の両端に発生する電圧が、検出電流を表わす検出信号として検出信号増幅部6へ出力される。
検出信号増幅部6は、電流検出抵抗5から受けた検出信号を増幅し、増幅した検出信号をマイクロコンピュータ7へ出力する。なお、検出信号増幅部6の増幅率は可変である。
A/D変換器15は、検出信号増幅部6から受けたアナログ信号である検出信号を所定のタイミングでサンプリングしてデジタル値に変換し、変換したデジタル値を位相差検出部8へ出力する。
位相差検出部8は、PWM信号生成部13から受けた各相の正弦波データに基づいて、モータ1におけるU,V,Wの各相のコイルに供給される交流電圧(以下、「モータ駆動電圧」とも称する)位相を検出する。そして、位相差検出部8は、A/D変換器15から受けた検出信号のデジタル値および検出した各相のモータ駆動電圧位相に基づいて、2箇所のモータ駆動電圧位相期間の各々において、サンプリングした検出信号の振幅の積算値、すなわち検出信号が表わす検出電流の積算値(以下、モータ電流信号面積とも称する。)を算出する。そして、位相差検出部8は、2箇所のモータ駆動電圧位相期間の各々に対応するモータ電流信号面積の面積比を電圧電流位相差(位相差情報)ψAとして出力する。
目標位相差情報格納部9は、目標電圧電流位相差(目標位相差情報)ψBを格納する。
加算器14は、目標位相差情報格納部9から受けた目標電圧電流位相差ψBと、位相差検出部8から受けた電圧電流位相差ψAとに基づいて誤差データを生成し、PI演算部10へ出力する。
PI演算部10は、加算器14から受けた誤差データに基づいて比例誤差データPおよび積分誤差データIを算出し、これらに基づいてデューティ基準値Vaを算出し、PWM信号生成部13へ出力する。なお、加算器14とPI演算部10とによって位相差制御部が構成される。
回転数設定部11はPMモータ1の回転数を設定し、設定した回転数を表わす回転数指令を目標位相差情報格納部9および正弦波データ生成部12へ出力する。
正弦波データ生成部12は、所定種類の正弦波データを有する正弦波データテーブルを含む。正弦波データ生成部12は、回転数設定部11から受けた回転数指令と時間経過とに従って正弦波データテーブルからモータコイルU,V,W各相に対応した正弦波データを読出し、PWM信号生成部13へ出力する。なお、正弦波データは正弦波データテーブルをもとに生成せずに、演算によって生成してもよい。
PWM信号生成部13は、正弦波データ生成部12から受けた正弦波データと、PI演算部10から受けたデューティ基準値Vaとに基づいて、インバータ部2におけるU,V,W各相に対応するスイッチング素子のゲートにそれぞれPWM信号(パルス幅変調信号)を出力する。また、PWM信号生成部13は、各相の正弦波データを位相差検出部8へ出力する。
位相差検出部8において2箇所のモータ駆動電圧位相期間の2つのモータ電流信号面積が算出され、さらに、面積比が算出される。この面積比が電圧電流位相差ψAとされる。この電圧電流位相差ψAと目標電圧電流位相差ψBとの誤差量に基づいてPI演算部10でPI演算が行なわれる。PWM信号生成部13は、PI演算部10から受けたデューティ基準値Vaと回転数設定部11による回転指令から求まる正弦波データとに基づいて、その都度のデューティ比を計算してPWM信号を生成する。
PWM信号がインバータ2を介してモータコイルに印加されることでPMモータ1が駆動される。より詳細には、インバータ2における各スイッチング素子は、PWM信号生成部13から受けたPWM信号に基づいて対応のモータコイルに電圧を供給するか否かを切り替える。
モータ駆動電圧に対するモータ電流の位相差を目標値に制御するための位相差制御フィードバックループによって駆動電圧の大きさすなわちPWM信号のデューティ幅が決定される。また、PMモータ1を所望の回転数で回転させるために、所望の周波数に対応する正弦波データが正弦波データ生成部12によって生成され、PWM信号生成部13がPMモータ1の回転数を制御する。このような構成により、所望の位相差および所望の回転数になるようにPMモータ1を駆動制御することができる。
次に、回転数の設定およびPWM出力について説明する。本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置による位相差制御方式は、逆起電圧パルス等を検出することによりモータの回転制御を行なう方式とは異なる。すなわち、モータコイルに供給される交流電圧の周波数すなわちPWM信号の周波数でモータの回転数が決定される、いわゆる強制励磁駆動方式である。
正弦波データ生成部12が含む正弦波データテーブルには、格納データを連続的にD/A変換して出力すると出力電圧波形が正弦波になるようなデータ列が格納されており、このデータ列を選択するための参照アドレス信号がPWMキャリア周期ごとに更新される。
たとえば、1周期分の正弦波データが360個のデータで構成されていたとすると、各データは正弦波の1度に対応する。
以下、1周期分である360個のデータ列で構成された正弦波データテーブルについて説明する。PWMキャリア周波数fは3kHzとし、また、正弦波の2周期で同期モータが1回転するものとする。
正弦波180度通電の場合、モータ駆動電圧を正弦波波形にする必要があるため、PWMキャリア周期ごとに正弦波データを更新する必要がある。また、同期モータ1回転分には360×2=720回の更新が必要である。ここで、正弦波180度通電とは、通電休止期間を設けずに各モータコイルに正弦波等の電圧を連続的に印加するものである。
ここで、PWMキャリア周期ごとに正弦波データテーブルの参照データを1つずつ更新していくとすれば、PWMキャリア周期Tは
1/3000[Hz]=0.333[msec]
になるので、同期モータ1回転に要する時間は
720×0.333[msec]=0.24[sec]
であり、同期モータは約250rpmの回転数で回転することとなる。
したがって、モータ回転数は、PMモータ1の構造的な要因を除外すると、PWMキャリア周波数と正弦波データテーブルの参照データの更新間隔とで決まる。また、たとえば巻線相数が3相であれば、各相で120度ずつずらした正弦波データを参照すればよい。
つまり、参照アドレスはモータ駆動電圧の位相情報そのものである。PWM波形発生器であるPWM信号生成部13は、各相の正弦波データと、位相差制御によって算出されたデューティ基準値Vaとを乗算することにより、PWM信号を生成する。PWM信号生成部13は、たとえばPWMキャリア周期で三角波を発生し、この三角波の波高値と乗算された値とを比較し、比較結果に基づいて論理Hレベルまたは論理Lレベルのデータを出力する。たとえば、ある電圧位相において、正弦波データの大きさが0〜1の範囲中の0.8であり、デューティ基準値Vaが70%である場合には、PWM信号のデューティは56%となる。
図2は、インバータ部2におけるスイッチング素子TRU,TRX,TRVのスイッチング波形と検出電流idcとの関係を示す図である。図2において、TはPWMキャリア周期である。また、vuはU相のモータコイルに供給される交流電圧であり、vvはV相のモータコイルに供給される交流電圧であり、vwはW相のモータコイルに供給される交流電圧である。また、TRU,TRV,TRWはそれぞれスイッチング素子TRU,TRX,TRVのスイッチング波形すなわちHレベルがスイッチング素子のオン状態を表わし、Lレベルがスイッチング素子のオフ状態を表わす。また、図2は、後述する図8のサンプリング点p4における状態を示している。
idc1は、インバータ部2の上アームにおけるスイッチング素子のうちの1個のみがオン状態である第1の期間T1における検出電流すなわち電流検出抵抗5によって検出される電流である。idc2は、インバータ部2の下アームにおけるスイッチング素子のうちの1個のみがオン状態である第2の期間T2における検出電流である。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置において、図2の第1の期間T1における検出電流idc1とPMモータ1を流れる電流との関係を示す図である。
スイッチング素子TRU、TRV、TRW、TRX、TRYおよびTRZは、前述のようにたとえばNチャネルMOSトランジスタであるが、図3では、簡略化してスイッチとして示している。
図3を参照して、PMモータ1は、U相のモータコイルLUと、V相のモータコイルLVと、W相のモータコイルLWとを含む。
インバータ部2の上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子との関係は以下のようになる。すなわち、スイッチング素子TRUおよびスイッチング素子TRXが排他的にオン/オフし、スイッチング素子TRVおよびスイッチング素子TRYが排他的にオン/オフし、スイッチング素子TRWおよびスイッチング素子TRZが排他的にオン/オフする。
第1の期間T1では、インバータ部2の上アームにおけるスイッチング素子のうちスイッチング素子TRUのみがオン状態である。このため、検出電流idc1=U相交流電流iuとなる。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置において、図2の第2の期間T2における検出電流idc2とPMモータ1を流れる電流との関係を示す図である。
図4を参照して、第2の期間T2では、インバータ部2の下アームにおけるスイッチング素子のうちスイッチング素子TRZのみがオン状態である。このため、検出電流idc2=−W相交流電流iwとなる。
同様に考えると、U相、V相、W相のPWM信号パターンと検出電流idcとの関係は、以下の図5のようになる。
図5は、U相、V相、W相のPWM信号パターンと検出電流idcとの関係を示す図である。
図6(a)は、U相、V相、W相のモータコイルにそれぞれ供給される交流電圧を示す図である。(b)は、検出電流idcに現われるU相、V相、W相の交流電流を示す図である。
図6を参照して、検出電流idcに現われるU相、V相、W相の交流電流は、U相、V相、W相の交流電圧すなわち正弦波データ生成部12から出力される正弦波データによって決まる。
電流検出モード1および2においては、検出電流idc1によってU相交流電流iuを検出することが可能である。また、電流検出モード3および4においては、検出電流idc1によって交流電流ivを検出することが可能である。また、電流検出モード5および6においては、検出電流idc1によって交流電流iwを検出することが可能である。
すなわち、位相差検出部8は、電圧電流位相差を検出するための相として他の相の交流電圧より大きくなる相を選択する。たとえば、位相差検出部8は、電流検出モード1および2においては、U相交流電圧vuがV相交流電圧vvおよびW相交流電圧vwより大きいことから、U相交流電圧vuおよびU相交流電流iuを用いて電圧電流位相差ψAを算出する。
続いて、この検出したU相交流電流iuを用いて電圧電流位相差を算出する方法について説明する。
図7(a)および(b)は、電圧電流位相差の算出方法を示す図である。図8(a)および(b)は、電圧電流位相差の算出方法を示す図である。
図7を参照して、位相差検出部8は、U相交流電流iuの面積比すなわちU相交流電流iuの積算値の比に基づいて電圧電流位相差を算出する。すなわち、2つの位相期間におけるU相交流電流iuの面積をそれぞれS1およびS2とすると、電圧電流位相差ψは以下のように表わされる。
ψ=f(S0/S1)
より詳細には、図8を参照して、電流面積S1に対応する第1の位相期間θ1は、U相交流電圧vuの30度〜90度の位相期間である。電流面積S2に対応する第2の位相期間θ2は、U相交流電圧vuの90度〜150度の位相期間である。
また、位相差検出部8は、等間隔にすなわち位相間隔Δθで検出電流idcすなわちU相交流電流iuをサンプリングする。ここでは、位相差検出部8は、各位相期間においてU相交流電流iuを3回ずつサンプリングしている。サンプリング点は、p1〜p6である。
そして、位相差検出部8は、第1の位相期間θ1のサンプリング点p1〜p3においてそれぞれサンプリングした検出電流idcであるiu[1]、iu[2]およびiu[3]を積算して第1の位相期間θ1における電流面積S1を算出する。また、位相差検出部8は、第2の位相期間θ2のサンプリング点p4〜p6においてそれぞれサンプリングした検出電流idcであるiu[4]、iu[5]およびiu[6]を積算して第2の位相期間θ2における電流面積S2を算出する。そして、位相差検出部8は、電圧電流位相差ψを以下の式に従って算出する。
ψ=f((iu[1]+iu[2]+iu[3])/(iu[4]+iu[5]+iu[6]))
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出信号増幅部6の増幅率を説明するための図である。
図9を参照して、検出信号増幅部6は、オペアンプ21と、帰還抵抗RfおよびRiとを含む。
PMモータ1を通して流れる電流の大きさに比例して、電流検出抵抗5の両端に発生する電圧は大きくなる。ここで、電流検出抵抗部5における損失を小さくするために、電流検出抵抗5の抵抗値は非常に小さく設定されることから、電流検出抵抗5の両端に発生する電圧は小さい。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置では、検出信号増幅部6によって検出信号すなわち電流検出抵抗部5の両端電圧を増幅し、マイクロコンピュータ7へ出力する。
オペアンプ21は、電流検出抵抗5から受けた検出信号である入力電圧Vinを非反転入力端子において受ける。オペアンプ21からA/D変換器15へ出力電圧Voutが出力される。
図9に示す検出信号増幅部6では、帰還抵抗の抵抗値により増幅率が決まる。帰還抵抗Rfの抵抗値をRfとし、帰還抵抗Riの抵抗値をRiとすると、検出信号増幅部6の増幅率Aは以下の式で表わされる。
A=1+Rf/Ri
たとえば、帰還抵抗Rf=200kΩとし、帰還抵抗Ri=20kΩとすると、増幅率は11倍となる。
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出信号増幅部6の構成を示す図である。
図10を参照して、検出信号増幅部6は、オペアンプ21と、増幅率切り替え部22と、帰還抵抗Rfと、帰還抵抗RiA,RiB,RiCとを含む。たとえば、帰還抵抗RiAの抵抗値>帰還抵抗RiBの抵抗値>帰還抵抗RiCの抵抗値である。
オペアンプ21は、電流検出抵抗部5からの検出信号を受ける非反転入力端子と、互いに結合される反転入力端子および出力端子とを有する。帰還抵抗Rfは、オペアンプ21の反転入力端子と出力端子との間に接続される。帰還抵抗RiA,RiB,RiCは、オペアンプ21の反転入力端子と接地電位との間に接続される。
マイクロコンピュータ7は、たとえば回転数設定部11が設定したPMモータ1の回転数に基づいて増幅率切り替え部22を制御する。
増幅率切り替え部22は、マイクロコンピュータ7の制御に基づいて、オペアンプ21の反転入力端子と帰還抵抗RiA,RiB,RiCの各々との接続および非接続を切り替える。たとえば、増幅率切り替え部22は、帰還抵抗RiA,RiB,RiCのうちのいずれか1個を選択してオペアンプ21の反転入力端子と接続することにより、検出信号増幅部6の増幅率を切り替える。なお、増幅率切り替え部22は、帰還抵抗RiA,RiB,RiCのうちのいずれか2個または全部を選択する構成であってもよい。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出電流と検出信号増幅部6の出力電圧Voutとの関係を示す図である。ここで、期間CにおけるPMモータ1の回転数<期間BにおけるPMモータ1の回転数<期間AにおけるPMモータ1の回転数である。
図11を参照して、マイクロコンピュータ7は、PMモータ1の回転数が大きくなるにつれて検出信号増幅部6の増幅率を小さくする。すなわち、増幅率切り替え部22は、マイクロコンピュータ7の制御に基づいて、期間Cにおける検出信号増幅部6の増幅率>期間Bにおける検出信号増幅部6の増幅率>期間Aにおける検出信号増幅部6の増幅率となるように、期間Cにおいて帰還抵抗RiCを選択し、期間Bにおいて帰還抵抗RiBを選択し、期間Aにおいて帰還抵抗RiAを選択する。
すなわち、マイクロコンピュータ7は、モータ起動時または低回転数領域では、PMモータ1を通して流れる電流は小さいことが予想されるため、あらかじめ検出信号増幅部6の増幅率が大きくなるように、小さい帰還抵抗を設定する。このような構成により、増幅後の検出信号をA/D変換器15の分解能に対して十分大きくすることができる。
また、マイクロコンピュータ7は、モータ起動後または高回転数領域では、PMモータ1を通して流れる電流は大きいことが予想されるため、あらかじめ検出信号増幅部6の増幅率が小さくなるように、大きい帰還抵抗を設定する。このような構成により、増幅後の検出信号がA/D変換器15の最大入力可能電圧VMAXを超えて歪んだり、オペアンプ21の電源電圧にクリップして歪んだりすることを防ぐことができる。
図12は、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出信号増幅部6の変形例の構成を示す図である。
図12を参照して、回転数設定部11は、増幅率切り替え部22へ直接回転数指令を出力する。
増幅率切り替え部22は、回転数設定部11から受けた回転数指令に基づいて、たとえば帰還抵抗RiA,RiB,RiCのうちのいずれか1個を選択してオペアンプ21の反転入力端子と接続することにより、検出信号増幅部6の増幅率を切り替える。
図13は、本発明の第1の実施の形態に係る冷凍・空調装置の構成を示す図である。
図13を参照して、冷凍・空調装置301は、室内側熱交換器(蒸発器)201と、電子膨張弁202と、室外側熱交換器(凝縮器)203と、4路切り替え弁204と、圧縮機205と、圧縮機駆動装置206と、制御部207とを備える。圧縮機205は、たとえばPMモータ1を含む。
室内側熱交換器201、電子膨張弁202、室外側熱交換器203、4路切り替え弁204および圧縮機205は、環状にパイプで配管接続されている。制御部207は、冷凍・空調装置301における各部を制御する。
冷凍・空調装置301が冷房運転を行なう場合、パイプ内の冷媒は、矢印Aに示すように流れる。すなわち、冷媒は、圧縮機205により高圧に圧縮(気化)され、4路切り替え弁204を介して室外側熱交換器203へ搬送される。そして、冷媒は、室外側熱交換器203において室外の空気へ放熱しながら凝縮(液化)し、電子膨張弁202へ搬送される。冷媒は、電子膨張弁202で膨張された後、パイプを介して室内側熱交換器201へ搬送され、更に室内側熱交換器201において室内の空気を吸熱しながら蒸発(気化)する。冷媒は、4路切り替え弁204を介して圧縮機205へ搬送され、圧縮機205で再び圧縮(気化)される。そして、このような冷媒の循環によって生成された冷気は、室内側熱交換器201近傍に配置された図示しない送風ファンにより室内へ送られ、室内の空気を冷やす。
ところで、交流電流センサをなくして構成の簡易化を図った従来の構成では、検出信号の振幅に応じて検出信号を適切に増幅することができないため、正確な電圧電流位相差を検出することができないという問題点があった。たとえば、モータの負荷トルクが大きい場合を想定して増幅回路の増幅率を小さく設定した場合であってモータの負荷トルクが小さいときには、増幅率不足となりA/D変換において誤差が発生してしまうため、A/D変換後のデジタル値を用いた種々の計算処理において誤差が生じてしまう。
しかしながら、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置では、検出信号増幅部6は、検出信号の増幅率が可変である、たとえば、増幅率を設定するための帰還抵抗を複数個含む。そして、増幅率切り替え部22は、たとえばマイクロコンピュータ7の制御に基づいて帰還抵抗Riを切り替える。このような構成により、検出信号増幅部6の増幅率を大きくしたり、小さくしたり、任意に設定することができる。たとえば、検出信号増幅部6の増幅率をモータの回転数に応じて切り替えるフィードフォワード制御を実現することにより、増幅後の検出信号が歪むことなく、モータ起動時または低回転数領域から高回転数領域に至るまで電圧電流位相差を正確に検出することができる。したがって、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置では、簡易な構成で交流電力を正確に生成することができるため、高い信頼性と、高い効率と、低騒音とを実現することができる。また、交流電流センサを備えることなくモータを正弦波180度通電で制御することができる。
なお、検出信号増幅部6は、帰還抵抗Riを4個以上含むことにより、4つ以上の増幅率を切り替える構成であってもよい。また、マイクロコンピュータ7は、図11に示す期間A〜Cすなわち増幅率の切り替え判定に用いられるモータ回転数の閾値を3個以上有する構成であってもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と比べて増幅率の切り替え基準を変更した交流電力生成装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様である。
図14は、本発明の第2の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出信号増幅部6の構成を示す図である。
図14を参照して、検出信号増幅部6は、オペアンプ21と、増幅率切り替え部22と、帰還抵抗Rfと、帰還抵抗RiA,RiB,RiCとを含む。たとえば、帰還抵抗RiAの抵抗値>帰還抵抗RiBの抵抗値>帰還抵抗RiCの抵抗値である。
マイクロコンピュータ7は、検出信号増幅部6が増幅した検出信号の振幅に基づいて増幅率切り替え部22を制御する。
増幅率切り替え部22は、マイクロコンピュータ7の制御に基づいて、たとえば帰還抵抗RiA,RiB,RiCのうちのいずれか1個を選択してオペアンプ21の反転入力端子と接続することにより、検出信号増幅部6の増幅率を切り替える。
図15は、本発明の第2の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出電流と検出信号増幅部6の出力電圧Voutとの関係を示す図である。ここで、期間CにおけるPMモータ1の回転数<期間BにおけるPMモータ1の回転数<期間AにおけるPMモータ1の回転数である。
図15を参照して、マイクロコンピュータ7は、PMモータ1の負荷トルクが大きくなるにつれて検出信号増幅部6の増幅率を小さくする。すなわち、増幅率切り替え部22は、マイクロコンピュータ7の制御に基づいて、期間Cにおける検出信号増幅部6の増幅率>期間Bにおける検出信号増幅部6の増幅率>期間Aにおける検出信号増幅部6の増幅率となるように、期間Cにおいて帰還抵抗RiCを選択し、期間Bにおいて帰還抵抗RiBを選択し、期間Aにおいて帰還抵抗RiAを選択する。
より詳細には、マイクロコンピュータ7は、A/D変換器15が検出信号増幅部6から受ける検出信号の振幅を監視する。たとえば、モータ起動後、マイクロコンピュータ7は、まず、帰還抵抗RiCを選択する。そして、検出信号の振幅が閾値電圧VTHC以上になると帰還抵抗RiBを選択して増幅率を小さくする。
また、マイクロコンピュータ7は、帰還抵抗RiBを選択している場合において検出信号の振幅が閾値電圧VTHB未満となると、帰還抵抗RiCを選択して増幅率を大きくする。一方、マイクロコンピュータ7は、帰還抵抗RiBを選択している場合において検出信号の振幅が閾値電圧VTHC以上となると、帰還抵抗RiAを選択して増幅率をさらに小さくする。
また、マイクロコンピュータ7は、帰還抵抗RiAを選択している場合において検出信号の振幅が閾値電圧VTHA未満となると、帰還抵抗RiBを選択して増幅率を大きくする。
すなわち、マイクロコンピュータ7は、モータ起動時または負荷トルクが小さい領域では、PMモータ1を通して流れる電流は小さいことが予想されるため、あらかじめ検出信号増幅部6の増幅率が大きくなるように、小さい帰還抵抗を設定する。このような構成により、増幅後の検出信号をA/D変換器15の分解能に対して十分大きくすることができる。
また、マイクロコンピュータ7は、負荷トルクが大きい領域では、PMモータ1を通して流れる電流は大きいことが予想されるため、あらかじめ検出信号増幅部6の増幅率が小さくなるように、大きい帰還抵抗を設定する。このような構成により、増幅後の検出信号がA/D変換器15の最大入力可能電圧VMAXを超えて歪んだり、オペアンプ21の電源電圧にクリップして歪んだりすることを防ぐことができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
したがって、本発明の第2の実施の形態に係る交流電力生成装置では、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様に、簡易な構成で交流電力を正確に生成することができる。
また、閾値電圧VTHA<閾値電圧VTHB<閾値電圧VTHCに設定する、すなわち増幅率の切り替えにヒステリシスを入れることにより、検出信号の振幅が閾値電圧の周辺で変動することによって検出信号増幅部6の増幅率の切り替えが頻雑に発生することを防ぐことができる。
なお、検出信号増幅部6は、帰還抵抗Riを4個以上含むことにより、4つ以上の増幅率を切り替える構成であってもよい。また、マイクロコンピュータ7は、増幅率の切り替え判定に用いられる検出信号の閾値電圧を4個以上有する構成であってもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第3の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と比べて検出信号増幅部6が自ら増幅率を変更する構成とした交流電力生成装置に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様である。
図16は、本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出信号増幅部6の構成を示す図である。
図16を参照して、検出信号増幅部6は、オペアンプ21と、整流回路23と、帰還抵抗Rfと、可変帰還抵抗RiVとを含む。
整流回路23は、オペアンプ21から出力される検出信号の振幅を検出し、検出結果を表わす制御電圧を可変帰還抵抗RiVへ出力する。可変帰還抵抗RiVは、整流回路23から受けた制御電圧に応じて抵抗値が連続的に変化する。
図17は、本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出電流と検出信号増幅部6の出力電圧Voutとの関係を示す図である。
図17を参照して、検出信号増幅部6は、増幅後の検出信号の振幅がA/D変換器15の入力に適した値、たとえばA/D変換器15の入力可能電圧範囲内の所定値になるように増幅率を制御する。
すなわち、検出信号増幅部6は、PMモータ1の負荷トルクが大きくなるにつれて増幅率を小さくする。より詳細には、モータ起動時または負荷トルクが小さい領域では、増幅後の検出信号の振幅が小さくなるために可変帰還抵抗RiVの抵抗値が小さくなることから検出信号増幅部6の増幅率が大きくなる。このような構成により、増幅後の検出信号をA/D変換器15の分解能に対して十分大きくすることができる。
また、負荷トルクが大きい領域では、増幅後の検出信号の振幅が大きくなるために可変帰還抵抗RiVの抵抗値が大きくなることから検出信号増幅部6の増幅率が小さくなる。このような構成により、増幅後の検出信号がA/D変換器15の最大入力可能電圧VMAXを超えて歪んだり、オペアンプ21の電源電圧にクリップして歪んだりすることを防ぐことができる。
図18は、可変帰還抵抗RiVとしてJFETを含む検出信号増幅部の構成を示す図である。図19は、JFETにおけるゲート−ソース間電圧とドレイン−ソース間の抵抗値との関係を示す図である。
図18を参照して、検出信号増幅部6は、オペアンプ21と、整流回路23と、帰還抵抗Rfと、可変帰還抵抗RiVとしてJFETとを含む。
図19を参照して、JFETのドレイン−ソース間の抵抗値RDSは、JFETのゲート−ソース間電圧VGSを整流回路23から受けた電圧に基づいて大きく変化する。
帰還抵抗RiVの抵抗値が増幅後の検出信号に応じて変化することにより、検出信号増幅部6の増幅率が連続的に変化する。たとえば、JFETの可変抵抗範囲が500Ω〜50kΩである場合には、帰還抵抗Rfの抵抗値を500kΩとすると、検出信号増幅部6の増幅率は11倍から1001倍の間で変化する。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
したがって、本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置では、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様に、簡易な構成で交流電力を正確に生成することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置では、検出信号増幅部6の増幅率を不連続的に切り替える回路が不要となる。また、検出信号増幅部6の増幅率が増幅後の検出信号の振幅に応じて連続的に切り替えられるため、増幅後の検出信号の振幅は常にA/D変換器15の入力に適した値とすることができることから、常に電圧電流位相差を正確に検出することができる。
本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置では、検出信号増幅部6の増幅率が増幅後の検出信号に応じて変化する。このため、マイクロコンピュータ7において検出信号の絶対値を検出することはできない。しかしながら、本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置では、インバータ制御部51は、モータ1に供給される交流電圧とモータ1に供給される交流電流との位相差を検出し、検出した位相差に基づいてインバータ部2を制御する。より詳細には、位相差検出部8が、2箇所のモータ駆動電圧位相期間の2つのモータ電流信号面積の比を算出し、この面積比に基づいて電圧電流位相差を算出することから、検出信号の絶対値情報は不要である。本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置は、これを積極的に利用したものである。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る交流電力生成装置において、本発明の第3の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様に、検出信号増幅部6が、増幅率切り替え部22および帰還抵抗RiA,RiB,RiCの代わりに可変帰還抵抗RiVを備えることにより、増幅率を連続的に切り替える構成とすることも可能である。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第4の実施の形態>
本実施の形態は、第2の実施の形態に係る交流電力生成装置における増幅方式および第3の実施の形態に係る交流電力生成装置における増幅方式を切り替える構成とした交流電力生成装置に関する。以下で説明する内容以外は第2の実施の形態に係る交流電力生成装置および第3の実施の形態に係る交流電力生成装置と同様である。
図20は、本発明の第4の実施の形態に係る交流電力生成装置における検出信号増幅部6の構成を示す図である。
図20を参照して、検出信号増幅部6は、オペアンプ21と、増幅率切り替え部22と、整流回路23と、増幅方式切り替え部24と、帰還抵抗Rfと、帰還抵抗RiA,RiB,RiCと、可変帰還抵抗RiVとを含む。
増幅方式切り替え部24は、検出信号増幅部6が増幅率を連続的に変更する方式、および検出信号増幅部6が増幅率を離散的に変更する方式を切り替える。たとえば、増幅方式切り替え部24は、増幅後の検出信号の振幅が所定値になるように増幅率を連続的に変更するか、あるいはマイクロコンピュータの制御に基づいて増幅率を離散的に変更するかを切り替える。より詳細には、増幅方式切り替え部24は、増幅率切り替え部22および可変帰還抵抗RiVとオペアンプ21の反転入力端子との間に配置される。増幅方式切り替え部24は、マイクロコンピュータ7の制御に基づいて、増幅率切り替え部22および可変帰還抵抗RiVのいずれか一方とオペアンプ21の反転入力端子とを電気的に接続し、他方とオペアンプ21の反転入力端子とを電気的に切断する。
マイクロコンピュータ7は、モータ起動から通常運転時は、検出信号増幅部6が、増幅後の検出信号の振幅に基づいて増幅率を連続的に変更する方式を採用する。これにより、増幅後の検出信号の振幅は常にA/D変換器15の入力に適した値とすることができることから、常に電圧電流位相差を正確に検出することができる。
一方、モータ1を通して流れる電流すなわち電流検出抵抗5によって検出される電流の絶対値を測定する場合、およびモータ1を通して流れる電流の振幅の相対変化量を測定する場合等は、マイクロコンピュータ7は、オペアンプ21の反転入力端子と帰還抵抗RiA,RiB,RiCの各々との接続および非接続を切り替えることにより、検出信号増幅部6の増幅率を切り替える方式を採用する。この場合、検出信号増幅部6の増幅率はモータ1の回転数および増幅後の検出信号の振幅等に基づいて固定的に設定されているため、増幅後の検出信号の振幅と増幅率切り替え回路22により選択されている増幅率とに基づいてモータ電流絶対値情報すなわちモータ1を通して流れる電流の絶対値を算出することができる。モータ電流絶対値情報を算出することにより、モータ1の負荷トルクを検出することができ、また、モータ電流の振幅の相対変化量から乱調現象を検出することができる。
上記増幅方式の切り替えタイミングは、たとえば本発明の実施の形態に係る交流電力生成装置のように交流電流の面積比から電圧電流位相差を算出する場合、以下のように設定する。すなわち、モータ1の電気角1回転中の電圧電流位相差検出において、第1の位相期間θ1をU相電圧位相の30〜90度、第2の位相期間θ2をU相電圧位相の90〜150度に設定する。そして、第1の位相期間θ1および第2の位相期間θ2では、検出信号増幅部6が、増幅後の検出信号の振幅に基づいて増幅率を連続的に変更する方式を採用する。一方、U相電圧位相の150度から30度の期間では、オペアンプ21の反転入力端子と帰還抵抗RiA,RiB,RiCの各々との接続および非接続を切り替えることにより、検出信号増幅部6の増幅率を離散的に切り替える方式を採用する。U相電圧位相の150度から30度の期間では、たとえばモータ電流の振幅の相対変化量から乱調現象を検出する。このような構成により、交流電力を正確に生成するとともに交流電力生成装置の異常を検出することができる。
ここで、冷凍・空調装置などで使用されている圧縮機では、内部が高温状態になるため、ホールIC(Integrated Circuit)等、ロータ位置を検出するセンサを設けることが困難である。このため、ホールIC等の位置センサを備えずにモータを駆動する必要がある。
ここで、本発明の第4の実施の形態に係る交流電力生成装置では、モータに供給される交流電流のセンサが不要になるだけでなく、ロータ位置を検出する位置センサも不要になる。したがって、本発明の第4の実施の形態に係る交流電力生成装置を圧縮機駆動装置に使用することにより、圧縮機駆動装置あるいは冷凍・空調装置の構成の簡易化を図ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 インバータ部、3 コンバータ部、5 電流検出抵抗(電流検出部)、6 検出信号増幅部、7 マイクロコンピュータ、8 位相差検出部、9 目標位相差情報格納部、10 PI演算部、11 回転数設定部、12 正弦波データ生成部(駆動波データ生成部)、13 PWM(Pulse Width Modulation)信号生成部、14 加算器、15 A/D(Analog to Digital)変換器、21 オペアンプ、22 増幅率切り替え部、23 整流回路、24 増幅方式切り替え部、51 インバータ制御部、101 交流電力生成装置、201 室内側熱交換器(蒸発器)、202 電子膨張弁、203 室外側熱交換器(凝縮器)、204 4路切り替え弁、205 圧縮機、206 圧縮機駆動装置、207 制御部、301 冷凍・空調装置、TRU,TRV,TRW,TRX,TRY,TRZ スイッチング素子、DU,DV,DW,DX,DY,DZ フライホイールダイオード、Rf 帰還抵抗、RiA,RiB,RiC 帰還抵抗、RiV 可変帰還抵抗。