JP5057154B2 - エアゾール容器のガス抜き機能付キャップ - Google Patents
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Description
このようなガス抜き機能付キャップとして、以下のようなものが知られている。
特に、さらに、残留ガス排出作業の開始時において、複数のバルブ開放板hを傾倒交差し交差連結部により交差部iを形成し、この交差部iがステムを押し下げてバルブを開放するものであるが、バルブ開放板自体はステム挿入の際にキャップの中心軸方向への弾性変形による稼動範囲が小さく、挿入の際に力をかけて行う必要があり、また一度ステムが係合されると取り外しがしにくいものであった。また、エアゾール容器においてはステムの長さや径はメーカーによってことなっており、キャップに汎用性をもたせることは難しかった。
エアゾール容器の頂部に装着されるキャップであって、
このキャップは、天面に凹部が設けられ、
この凹部の略中心部には、一端に前記エアゾール容器の噴射ノズルのステムが挿通可能な開口部を有し他端に残留ガスをキャップ内に排出するガス抜き穴を有し内部に前記ステムが係合するステム係合筒部が形成されており、
ステム係合筒部の周囲に前記噴射ノズルが設けられたマウンテイングカップとエアゾール容器本体とのかしめ部と係止する断面略U字形状の係止部が設けられ、
前記係止部の外周壁にキャップ中心方向に凹入する複数の凹入部が設けられている
ことを特徴とするエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ が提供される。
残留ガス排出のためにエアゾール容器をキャップに装着する際、噴射ノズルが設けられたマウンテイングカップとエアゾール容器本体とのかしめ部が断面略U字形状の係止部と係止するが、この際、前記係止部には凹入部が形成されていることから弾性変形しやすいため、装着作業が簡便に行える。また、装着後であっても簡単に取り外しが可能であるため、操作を誤った場合でもすぐに中止することができ、安全性が高まる。また、簡便な操作で残留ガスを排出することができることから、エアゾール容器を廃棄する場合に、残留ガスを排出してから廃棄することを推進することができる。
また、ステム係合筒部や係止部などは、キャップ天面の凹部に形成されているため、キャップ天面よりも内方か極わずかに突出しているだけであるため、キャップ側面からみたときには従来のキャップと大差ないものとなっている。キャップの上方(天面側)よりみたときは、凹部内の係止部やステム係合筒部が人目を引き、挿入位置や係止位置などを確認しやすい。
キャップ天面方向から見たときに、
凹入部のキャップ中心軸よりの先端部にキャップの周方向に突出する突出部が設けられているエアゾール容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
かしめ部が摺接する外周壁の下部と、凹部の底面との間の少なくとも一部にスリットが設けられているエアゾール容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
ステム係合筒部の先端には、封鎖板が設けられ、
封鎖板のステムに対向する面には少なくとも1本のガス抜き溝が設けられ、
ガス抜き溝の両端は前記ステム係合筒部の周壁を貫通しガス抜き穴が形成されている
エアゾール容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
ステムの先端部が封鎖板に当たる場合には、バルブを開放するための押圧力を効率よく確保することができ、
また、ガス抜き溝は、ステムの外形よりの溝幅が小さいため、ステム先端によって封鎖されることがなく、よって排出された残留ガスの排出路が確実に確保されるとともに、残留ガスの排出方向を規制することができ、排出された残留ガスが直接キャップの開口部より噴出することがないため、手指に残留ガスがかかることも防止される。
また、残留ガスのキャップ内への排出は、前記ガス抜き溝に繋がるガス抜き穴から排出される。このガス抜き穴は、ステム係合筒部の周壁の一部を切り欠くことによって形成することができる。そのため、キャップ成形時にスライドコアなどの特殊な金型を用いることなく成形することができるため、生産性がよく、コスト低減を図ることができる。
係止部の内壁面下部とステム係合筒部との間に、キャップの中心軸方向に向かうに従いキャップ天面側に傾斜する傾斜面が形成されているエアゾール容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
ステム挿入時または取り外し時に、傾斜面が操作する力を受けるクッションの役割を果たすため、ステムの係合が安定し、係合や取り外しの操作も行いやすくなる。
ステム係合筒部のステム挿入口側端面には、
ステムの挿入時にステムの先端部と当接しステムの挿入を案内する案内面が形成されているエアゾール容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
ステム係合筒部の周壁は、ステムの挿入方向に向かって先細りとなるテーパ状に形成されているエアゾール容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
エアゾール容器の頂部に被装されるキャップであって、
このキャップは、天面に凹部が設けられ、
凹部の略中心部には、一端にエアゾール容器の噴射ノズルのステムが挿通可能な開口部を有し他端に残留ガスをキャップ内に排出するガス抜き穴を有するステム係合筒部が形成されており、
ステム係合筒部の周囲に前記噴射ノズルが設けられたマウンテイングカップとエアゾール容器本体とのかしめ部と係止する断面略U字形状の係止部が設けられ、
係止部の断面U字状の底壁の少なくとも一部にクッションビードが設けられている
ことを特徴とするエアゾール容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
図1は、本発明のエアゾール容器のガス抜き機能付キャップを示し、図1(a)は内容物が充填された状態のエアゾール容器を保管するためにキャップが装着された状態を示す断面図、図1(b)は内容物を噴出し終わったエアゾール容器よりアクチュエータと呼ばれる噴出ボタンを取り除きステムを露出させた状態を示す断面図、図1(c)はキャップの平面図、図1(d)はキャップの断面図、図1(e)は、キャップ天面凹部に設けられた係止部の部分拡大断面図、図1(f)はキャップをエアゾール容器に装着し残留ガスを排出している状態を示す断面図である。
一般にエアゾール容器は、塗料、殺虫剤、化粧品などの内容物と、これらを噴射するための高圧ガスとが充填されている。そして、噴出ボタン105を手指で押圧し、バルブ機構を開弁して内容物をステムを通して噴出孔より噴出する。
エアゾール容器100の頂部に装着されるキャップ1は、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネートなどの汎用プラスチック樹脂を一体成形してなっている。
キャップ1の天面2の外周端よりスカート部3が垂下され、スカート部3の下端はエアゾール容器100の二重巻き締め部に係止され、保管時等に噴出ボタン105が押圧されて不意に内容物が噴出しないよう保護している。
この凹部4の略中心部にはエアゾール容器100のステム104が挿通可能なステム係合筒部5が形成されている。
また、ステム係合筒部5の開口部6の反対側の端部にはステム104が押圧されバルブが開弁して残留ガスをキャップ内に排出するガス抜き穴9が設けられている。このガス抜き穴9は、ステム係合筒部5の一端に設けられた残留ガスが直進的に排出されることを防ぐ閉鎖板10と周壁7の一部とを切り欠くことによって形成され、残留ガスの排出方向を規制している。また、閉鎖板10のステム104に対向する面には、このガス抜き穴9に通じるガス抜き溝を形成することが望ましい。この溝を形成した場合は、挿入されたステム104によってガス抜き穴が完全にふさがれることがないため、操作が安定する。このガス抜き溝やガス抜き穴9は、キャップの中心軸方向に沿って移動する割型のみによって成形されるため、スライドコアなどの特殊な金型を使用することなく、安定的に低コストで大量に生産することができる。
また、ステム係合筒部5の周囲にエアゾール容器のかしめ部と係止する断面略U字形状の係止部8が設けられているとともに、係止部8の外周壁8aにキャップ中心方向に凹入する複数の凹入部8bが設けられている。凹入部8bを設けることにより、エアゾール容器とキャップとを係止する際、エアゾール容器のかしめ部と外周壁8aが接して係止する係止部8は周方向に弾性変形が起こりやすくなり、係止操作が行いやすくなる。また、弾性変形量が大きいため、エアゾール容器のかしめ部に多少寸法差があっても許容することができる。
係止部8に複数設けられた凹入部8b、8b・・・のうち、隣り合った凹入部8b同士の先端から互いの方向に向けて延出する突起8cが設けられ、凹入部8bが設けられていない係止部8の根元にくびれを設け、エアゾール容器とキャップとを係止する際の係止部8の稼動(変形)範囲をより大きくしている。
噴出ボタン105が取り除かれて露出したステム104に、キャップ1の天面2を近づけ、ステム104の先端をステム係合筒部5の開口6に押し当ててステム104を周壁7に接触させながらさらに押し込む。そして、ステム104の先端が封鎖板10に当接するか、あるいはその手前までステム104を挿入し、バルブを開弁する。
同時にエアゾール容器100のかしめ部は、係止部8の外周壁8aに設けられたアンダーカット等を乗り越えて係止し、この状態を維持する。
すると、図1(f)に示すように、開弁されたバルブから残留ガスが排出され、ステム係合筒部5と係止した状態のステム104を通って残留ガスは、ガス抜き穴から横方向にキャップ1内に排出される。
ここでは、図1と同じものは、同じ番号を付して詳しい説明は省略する。
図2では、図1(e)のものが凹入部8bが形成されていない係止部8に突起8cを設けて係止部8の稼動(変形)範囲をより大きくのに代えて、係止部8の外側(外周側)の幅と中心軸側の幅とを、中心軸側の幅を小さくして、図1(e)のくびれと同等の効果を発揮しえるものである。
このとき、係止部8の上面(断面U字形状の底壁部分)の全部または一部にクッションビード12が設けられ、凹入部8bを設けた場合と同様に、エアゾール容器のかしめ部と外周壁8aが接して係止する際の係止部8の稼動(変形)範囲をより大きくしている。
2 天面
3 スカート部
4 凹部
5 ステム係合筒部
6 開口部
7 周壁
8 係止部
8a 外周壁
8b 凹入部
8c 突起
9 ガス抜き穴
10 閉鎖板
11 スリット
12 クッションビード
100 エアゾール容器
101 容器本体
102 目金蓋
103 マウンティングカップ
104 ステム
105 噴出ボタン
Claims (8)
- エアゾール容器の頂部に装着されるキャップであって、
前記キャップは、
キャップの天面に凹部が設けられ、
前記凹部の略中心部には、一端に前記エアゾール容器の噴射ノズルのステムが挿通可能な開口部を有し他端に残留ガスをキャップ内に排出するガス抜き穴を有し内部に前記ステムが係合するステム係合筒部が形成されており、
前記ステム係合筒部の周囲に前記噴射ノズルが設けられたマウンテイングカップとエアゾール容器本体とのかしめ部と係止する断面略U字形状の係止部が設けられ、
前記係止部の外周壁にキャップ中心方向に凹入する複数の凹入部が設けられている
ことを特徴とするエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。 - 前記キャップを天面方向から見たとき、
前記凹入部のキャップ中心軸よりの先端部にキャップの周方向に突出する突出部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。 - 前記外周壁の下部と、前記凹部の底面との間の少なくとも一部にスリットが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。
- 前記ステム係合筒部の先端には、閉鎖板が設けられ、
前記閉鎖板の前記ステムに対向する面には少なくとも1本のガス抜き溝が設けられ、
前記ガス抜き溝の両端は前記ステム係合筒部の周壁を貫通しガス抜き穴が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。 - 前記係止部の内壁面下部と前記ステム係合筒部との間に、キャップの中心軸方向に向かうに従いキャップ天面側に傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。
- 前記ステム係合筒部のステム挿入口側端面には、
前記ステムの挿入時に前記ステムの先端部と当接しステムの挿入を案内する案内面が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。 - 前記ステム係合筒部の周壁は、前記ステムの挿入方向に向かって先細りとなるテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。
- エアゾール容器の頂部に装着されるキャップであって、
前記キャップは、
キャップの天面に凹部が設けられ、
前記凹部の略中心部には、一端に前記エアゾール容器の噴射ノズルのステムが挿通可能な開口部を有し他端に残留ガスをキャップ内に排出するガス抜き穴を有するステム係合筒部が形成されており、
前記ステム係合筒部の周囲に前記噴射ノズルが設けられたマウンティングカップとエアゾール容器本体とのかしめ部と係止する断面略U字形状の係止部が設けられ、
前記係止部の断面U字状の底壁の少なくとも一部にクッションビードが設けられている
ことを特徴とするエアゾール容器のガス抜き機能付キャップ。
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