JP5057096B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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本発明は、エンジンの制御装置に関し、特に、排ガス浄化用触媒による排ガスの浄化効率を高めるための技術に関する。
自動車等の車両のエンジンから排出される排ガス中には、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等、環境に悪影響を与える虞のある汚染物質が多く含まれている。このため、一般的には、エンジンから排出される排ガスが通過する排気通路に、例えば三元触媒等の排ガス浄化用触媒を配置し、排ガスが浄化された状態で大気中に放出されるようにしている。
このような排ガス浄化用触媒は、活性化されていれば、空燃比が理論空燃比(ストイキ)近傍となるように制御することで、上記のような汚染物質を高い効率で浄化できる。しかしながら、例えば、冷態始動直後などエンジンの温度が低い状態では、排ガス浄化用触媒が十分に活性化されていないため、空燃比が理論空燃比近傍となるように制御されていても上記汚染物質を十分に浄化することができない。また排ガス浄化用触媒は、空燃比を理論空燃比よりもリッチ側にシフトさせると、NOxの濃度は低下するが、一酸化炭素や炭化水素の濃度が増加してしまう。一方、空燃比を理論空燃比よりもリーン側にシフトさせると、一酸化炭素や炭化水素の濃度は低下するが、窒素酸化物の濃度は増加してしまう。
排ガス浄化用触媒が活性化するまでの間における排ガスの浄化効率を向上させるために、例えば、排ガス浄化用触媒が活性化するまでの間、理論空燃比を中心として空燃比をリッチ方向とリーン方向とに強制的に変化させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第2292197号公報
このように理論空燃比を中心として空燃比を強制的に変化させることで、空燃比を強制的に変化させない場合に比べて、排ガスの浄化効率を向上することはできる。しかしながら、排ガスから汚染物質を完全に浄化することは難しく、さらなる浄化効率の向上が望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、排ガス浄化用触媒が活性化されていない状態において排ガスの浄化効率を向上することができるエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、エンジンの気筒の完爆を検出する完爆検出手段と、前記エンジンの空燃比を検出する空燃比検出手段と、前記エンジンの排気通路に設けられる排ガス浄化用触媒の活性状態を検出する活性状態検出手段と、前記エンジンの空燃比を制御する空燃比制御手段と、前記エンジンの始動後からの時間を計測する計測手段と、を具備し、前記空燃比制御手段は、前記エンジンの始動時の燃料増量後、前記完爆検出手段が前記エンジンの少なくとも一気筒の完爆を検出し且つ前記空燃比検出手段によって検出される空燃比がリッチ側からリーン側に切り換わった時点から、前記活性状態検出手段が前記排気ガス浄化用触媒の活性状態を検出するまでの間で、前記空燃比検出手段によって検出される空燃比の平均値が理論空燃比よりもリーン側となるように、且つ前記空燃比が予め設定された目標空燃比よりも所定時間、所定変化量でリッチ側となるように空燃比変調制御を行い、前記計測手段は前記空燃比変調制御を行った空燃比変調期間を計測するとともに、前記空燃比制御手段は前記空燃比変調期間が所定期間になった際に前記空燃比変調制御を停止することを特徴とするエンジンの制御装置にある。
かかる第1の態様では、エンジンの始動性を低下させることなく、排ガス浄化用触媒が未活性の状態における排ガス中の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)の全ての濃度を低下させることができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様のエンジンの制御装置において、前記空燃比制御手段は、さらに前記空燃比変調期間を補正する補正手段を具備し、前記補正手段は、前記エンジンの搭載される車両の走行距離に応じて前記所定期間を補正することを特徴とするエンジンの制御装置にある。
かかる第2の態様では、エンジンの始動性を低下させることなく、排ガスの浄化効率をより確実に向上することができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様のエンジンの制御装置において、前記補正手段は前記車両の走行距離が短いほど前記所定期間が短くなるように補正することを特徴とするエンジンの制御装置にある。
かかる第3の態様では、エンジンの始動性を低下させることなく、排ガスの浄化効率をさらに確実に向上することができる。
かかる本発明では、エンジン冷態時等、排ガス浄化用触媒が十分に活性化されていない状態で排ガスの浄化効率を最大限まで高めることができる。また、排ガスの浄化効率が大幅に向上するため、触媒の貴金属を少なくしても排ガスを確実に浄化することができ、コストの削減を図ることもできる。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る制御装置を含むエンジンシステムの概略構成を示す図である。以下、本実施形態では、この制御装置を吸気管噴射型のガソリンエンジンに適用した場合を例に取って説明する。
図1に示すガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11は、吸気管噴射型(Multi Point Injection)のガソリンエンジンであり、シリンダヘッド12とシリンダブロック13とを有している。シリンダブロック13の各シリンダ14内には、ピストン15が往復移動自在に収容されている。そして、このピストン15とシリンダ14とシリンダヘッド12とで燃焼室16が形成されている。ピストン15は、コンロッド17を介してクランクシャフト18に接続されている。ピストン15の往復運動は、コンロッド17を介してクランクシャフト18に伝達される。
シリンダヘッド12には吸気ポート19が形成されている。この吸気ポート19には吸気マニホールド20が接続されている。吸気ポート19には吸気弁21が設けられており、この吸気弁21によって燃焼室16と吸気ポート19とが連通・遮断されるようになっている。吸気マニホールド20には、例えば、電磁式の燃料噴射弁22が吸気ポート19内に燃料を噴射可能に設けられている。この燃料噴射弁22には、図示しないが、燃料パイプ及び燃料ポンプを介して燃料タンクを擁した燃料供給装置が接続されている。
シリンダヘッド12には、さらに排気ポート23が形成されている。この排気ポート23には排気マニホールド24の一端が接続され、排気マニホールド24の他端には排気管25が接続されている。なお、排気ポート23には排気弁26が設けられており、吸気ポート19における吸気弁21と同様、燃焼室16と排気ポート23とはこの排気弁26によって連通・遮断されるようになっている。
シリンダヘッド12には、各気筒毎に点火プラグ27が取り付けられている。各点火プラグ27には、高電圧を出力する点火コイル28が接続されている。吸気マニホールド20の上流側にはサージタンク29が設けられている。サージタンク29の上流側には吸気量を調整するスロットルバルブ30が設けられており、併せてスロットルバルブ30の開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)31が設けられている。なおスロットルバルブ30は、図示しないがアクセルペダルの操作に連動して開度が調整される。またスロットルバルブ30の上流には、吸気量を計測するエアフローセンサ32が介装されている。
排気マニホールド24に接続された排気管25には、排ガス浄化用触媒である三元触媒33が介装されている。三元触媒33の下流側には、触媒通過後の排ガスのNOx濃度を検出するNOxセンサ34が設けられており、三元触媒33の上流側には、触媒通過前の排ガスの空燃比(排気空燃比)を検出するリニア空燃比センサ(LAFS)35が設けられている。なお、このLAFS35の替わりにOセンサを用いることもできる。
三元触媒33は、担体に活性貴金属として銅(Cu)、コバルト(Co)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)の何れかを有している。活性貴金属は、セリウム(Ce)、ジルコニア(Zr)等の酸素吸蔵材を含む場合の他、このような酸素吸蔵材を含まない場合においても、酸素吸着機能(Oストレージ機能)を有している。このため三元触媒33は、排気空燃比(排気A/F)がリーンである酸化雰囲気中において酸素(O)を吸着すると、排気A/Fがリッチとなり還元雰囲気となるまでそのOをストレージOとして保持する。そして、還元雰囲気となった際にこのストレージOを放出(供給)することにより解離Oが除去され、還元雰囲気状態においてもHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)が酸化除去されるようになっている。
ECU(電子コントロールユニット)36は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備え、本発明の制御装置10を構成する。そしてこのECU36により、エンジン11の総合的な制御が行われる。ECU36の入力側には、上述したTPS31、エアフローセンサ32、NOxセンサ34、リニア空燃比センサ(LAFS)35の他、エンジン11のクランク角を検出するクランク角センサ37の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU36の出力側には、上述の燃料噴射弁22、点火コイル28、スロットルバルブ30等の各種出力デバイスが接続されている。これら各種出力デバイスには、各種センサ類からの検出情報に基づきECU36で演算された燃料噴射量、燃料噴射時間、点火時期等がそれぞれ出力される。詳しくは、各種センサ類からの検出情報に基づき適正な目標空燃比(目標A/F)が設定され、実際の空燃比がこの目標A/Fとなるように、適正量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁22から噴射され、またスロットルバルブ30が適正な開度に調整され、点火プラグ27により適正なタイミングで火花点火が実施されるようになっている。
そして本発明の制御装置10では、以下に詳しく説明するように、三元触媒33が未活性な状態において、空燃比を適宜変調させることで排ガスの浄化効率を高めている。具体的には、エンジン11を始動する際には、まず燃料を一時的に増量(始動増量)して空燃比を理論空燃比よりも大幅にリッチ化させる。その後、エンジンの少なくとも一気筒の完爆を検出した時点から、排気ガス浄化用触媒である三元触媒33の活性状態が検出されるまでの間に、空燃比の平均値が理論空燃比よりもリーン側となるように、且つ空燃比が予め設定された目標空燃比よりも所定時間、所定変化量でリッチ側となるように制御(以下、空燃比変調制御という)を行っている(空燃比制御手段)。
例えば、本実施形態では、始動増量後、推定空燃比がリッチ側からリーン側に切り換わり且つエンジン11の全気筒の完爆が検出された時点から、三元触媒33の活性状態を検出するまでの間に、上述した空燃比変調制御を行っている(空燃比制御手段)。
ここで、冷態始動直後には排気空燃比を検出するLAFS35が活性化しておらず、排気空燃比を正確に検出することができない。したがって、この排気空燃比に基づいて実際の空燃比を求めることもできない。このため本実施形態では、例えば、エアフローセンサ32によって検出された吸気量と燃料噴射弁22から噴射された燃料量とから推定した空燃比(以下、推定空燃比という)に基づいて実際の空燃比を制御するようにしている。
そして、このように空燃比の平均値を理論空燃比よりもリーン側に維持しつつ空燃比を変調させながら三元触媒33を活性化させ、三元触媒33が活性化した時点で、排気空燃比に基づいて空燃比が理論空燃比(ストイキ)となるように燃料噴射量をフィードバック制御(通常制御)している。
図2は、本実施形態に係る空燃比変調制御方法の一例を示すフローチャートである。また図3は、エンジン始動後の各種パラメータのタイミングチャートである。具体的には、上段側から燃料噴射量、空燃比(A/F)、CO排出量、NOx排出量、THC(HC排出量)及び触媒温度を示すタイミングチャートである。なお図3中点線が本実施形態の空燃比変調制御におけるタイミングチャートであり、実線は従来技術に係る空燃比制御の一例におけるタイミングチャートである。
以下、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る空燃比変調制御の手順について説明する。エンジン11が始動されて燃料の始動増量が実施されると、図2に示すように、まずステップS1で上述した推定空燃比を求める(空燃比推定手段)。例えば、本実施形態では、燃料噴射弁22から噴射される燃料噴射量とエアフローセンサ32によって検出される吸気量とに基づく所定のマップを参照して推定空燃比を求めている。勿論、推定空燃比の求め方は、特に限定されるものではない。なお、推定空燃比はエンジン11の温度によっても若干変化するため、エンジン11の温度に応じて補正を加えるようにしてもよい。
次に本実施形態では、ステップS1で推定された推定空燃比がリッチ側からリーン側に切り替わったか否かを判定する(ステップS2)。すなわち、図3の2段目に示すように、推定空燃比がリッチ側のピークP1を超えてリーン側に変化し始めたか否かを判定する。
またステップS1及びステップS2と並行して、ステップS3及びステップS4を実施する。まずステップS3では、クランク角センサ37の検出情報に基づいて各気筒における爆発の度合(爆発度)を検出し、ステップS4でこの爆発度の検出結果に基づいて全ての気筒において完爆しているか否かを判定する(完爆検出手段)。具体的には、各気筒に設けられたクランク角センサ37によって検出される角速度が所定値以上であるか否かを判定し、検出された角速度が所定値以上であれば、その気筒は完爆していると判定する。
そして、ステップS5で、推定空燃比がリッチ側からリーン側に切り替わっていること(ステップS2:Yes)及び全気筒において完爆していること(ステップS4:Yes)が、共に成立しているか否かが判定される。そして、これらが共に成立していると判定されると(ステップS5:Yes)、上述した空燃比変調制御が開始される(ステップS6)。すなわち、推定空燃比の平均値が理論空燃比よりもリーン側となるように(図3の2段目参照)且つ推定空燃比が予め設定された目標A/Fよりも所定時間、所定変化量でリッチ側となるように、燃料噴射弁22を制御して燃料噴射量を調整する(図3の1段目参照)。推定空燃比を目標A/Fよりもリッチとする時間及び変化量は、特に限定されないが、一回の変調時間は比較的短時間とするのが好ましい。すなわち、推定空燃比を目標A/Fよりもリッチにする回数を比較的多くして一回の時間を短くするのが好ましい。
このように推定空燃比を変調させることで、推定空燃比の平均値を従来の制御に比べてさらにリーン側にすることができる。推定空燃比の平均値がリーン側となることで、排気中の酸素(O)が多くなり酸化反応が促進されてHCやCOの発生が抑制される。図3の2段目に示すように、従来の制御においても、始動増量後暫くの間は、空燃比(A/F)が理論空燃比よりもリーン側としてHC及びCOの発生を抑えているが、本発明に係る空燃比変調制御であれば従来の制御(通常制御)の期間よりリーン側となるため、この従来の制御よりもさらにHCやCOの排出量を抑制することができる。またNOxは、三元触媒33の温度が比較的低い状態では殆ど生成されることはないが、三元触媒33の温度上昇に伴って三元触媒33が活性化されるまでは、NOx排出量が増加する傾向にある。しかしながら本発明では、三元触媒33の活性化が終了するまで上述の空燃比変調制御を実施しているため、三元触媒33の温度上昇に伴うNOx排出量を抑制することができる。例えば、図3に示す例では、図中ハッチングを施した領域が、従来の制御に比べてHC、CO及びNOxのそれぞれの排出量が減少した部分である。
このように本発明に係る空燃比変調制御を実施することで、三元触媒33が未活性な状態におけるHC、CO及びNOxの全ての排出量を抑制することができる。すなわち冷態始動時における排ガスの浄化効率を大幅に向上することができる。
なおこのような空燃比変調制御中、燃料噴射弁22は、例えば、図6(a)に示すような変調パターンに基づいて制御される。この例では、目標A/Fに対してリーン側及びリッチ側に変調させている。なお燃料噴射弁22を制御するための変調パターンは、特に限定されず、例えば、図6(b)に示すように、目標A/Fに対して、リッチ側にのみ変調させるものであってもよい。また、図6(a)及び図6(b)に示す例では、パルス形状が矩形であり、そのパルス幅を常に一定としているが、例えば、図6(c)に示すように、パルス幅を適宜変化させるようにしてもよい。さらに、パルス形状は矩形に限定されず、例えば、図6(d)に示すように、三角形状であってもよい。
何れの変調パターンによって燃料噴射弁22を制御した場合でも、エンジン11の回転変動を抑制しつつ、HCやCOの排出量を抑制することもできる。例えば、図6(b)や図6(d)に示す変調パターンのように目標A/Fに対してリッチ側にのみ変調させた場合には、エンジン11の回転変動の抑制効果が高い。また図6(d)に示すようにパルス形状を三角形状した場合には、HCやCOの排出量の抑制効果も高くなる。
その後は、ステップS7で空燃比変調制御期間が経過したか否かを判定する。具体的には、ECU36のタイマカウンタ(図示なし)によってエンジン11の始動からの時間を計測しておき、所定時間以上経過していれば、空燃比変調制御期間が経過したと判定している。
なおこのステップS7は、三元触媒33が活性化されたか否かを判定している(活性化検出手段)。言い換えれば、三元触媒33が活性化される温度T1に達したか否かを判定している(図3の最下段参照)。このため、本実施形態ではステップS7でエンジン11の始動からの経過時間による判定を行っているが、例えば、三元触媒33の温度を検出し、その温度が所定温度以上であるか否かを判定するようにしてもよい。さらに、例えば、NOxセンサ34によって三元触媒33の下流側における排ガスのNOx濃度を検出し、このNOx濃度に基づいて三元触媒33が活性化されたか否かを判定してもよい。何れの判定によっても、三元触媒33が活性化されたか否かを正確に判定することが可能である。
そして、空燃比変調制御期間が経過した時点で(ステップS7:Yes)、上述した空燃比変調制御を終了する。なお、三元触媒33が活性化する温度は、図4に示すように、走行距離に伴う触媒の劣化によって変化する。すなわち、走行距離が短いほど三元触媒33の活性化する温度は低い。したがって、三元触媒33の活性状態をエンジン始動からの経過時間によって判定する場合、図5に示すように、空燃比変調制御の期間(変調期間)は、走行距離が短いほど短期間でよい。このため本実施形態では、図3に示すように変調期間は2秒〜36秒の間であるが、変調期間は走行距離に応じて適宜補正することが好ましい。すなわち、変調期間の終了時期を総距離に応じて適宜補正することが好ましい。このように三元触媒33の劣化状態に応じて変調期間を設定することで、排ガスの浄化効率をさらに確実に向上することができる。
また本実施形態では、空燃比変調制御を終了する際に、所定時間、所定変化量だけ推定空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に変調(リッチ処理)するように燃料噴射量を調整し(ステップS8)、その後、ステップS9でLAFS35によって検出される排気空燃比に基づくフィードバック制御(通常制御)に移行して、一連の処理を終了する。
三元触媒33の温度が上昇した段階では、三元触媒33には酸素(O)が多く蓄積されているため、ステップS8では、推定空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に変調させて、三元触媒33内に供給する燃料の量を一時的に増加させている。ステップS9で空燃比変調制御から通常制御に切り替わる際には、NOx排出量が増加し易いが、このように推定空燃比を変調させることで、NOx排出量を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、燃料の始動増量に伴う推定空燃比がリッチ側からリーン側に切り替わり且つ全気筒の完爆が検出された時点から三元触媒が活性化されるまでの間に空燃比変調制御を実施したが、この空燃変調制御は、全ての気筒の完爆が検出され且つ推定空燃比が理論空燃比よりもリッチ側となった点(図3中P2)を超えてから三元触媒が活性化されるまでの間に実行するようにしてもよい。このような期間に空燃比変調制御した場合でも、冷態始動時における排ガスの浄化効率を高めることができる。
また上述の実施形態では、排ガス浄化用触媒として三元触媒を例示したが、排ガス浄化用触媒の構成は、特に限定されるものではなく、例えば、三元触媒とNOx吸蔵触媒とで構成されていてもよい。さらに上述の実施形態では、吸気管噴射型のガソリンエンジンを例示して本発明を説明したが、勿論、本発明は、例えば、筒内噴射型のガソリンエンジンや、ディーゼルエンジン等、他のタイプのエンジンにも採用することができることは言うまでもない。
一実施形態に係るエンジンの制御装置の概略構成図である。 一実施形態に係る空燃比変調制御方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る空燃比変調制御に関するタイミングチャートである。 走行距離と触媒の活性温度との関係を示すグラフである。 走行距離と変調期間との関係を示すグラフである。 燃料噴射弁を制御するための変調パターンを示す図である。
符号の説明
10 制御装置
11 エンジン
12 シリンダヘッド
13 シリンダブロック
14 シリンダ
15 ピストン
16 燃焼室
17 コンロッド
18 クランクシャフト
19 吸気ポート
20 吸気マニホールド
21 吸気弁
22 燃料噴射弁
23 排気ポート
24 排気マニホールド
25 排気管
26 排気弁
27 点火プラグ
28 点火コイル
29 サージタンク
30 スロットルバルブ
31 スロットルポジションセンサ(TPS)
32 エアフローセンサ
33 三元触媒
34 Oセンサ
35 LAFS
36 ECU
37 クランク角センサ

Claims (3)

  1. エンジンの気筒の完爆を検出する完爆検出手段と、
    前記エンジンの空燃比を検出する空燃比検出手段と、
    前記エンジンの排気通路に設けられる排ガス浄化用触媒の活性状態を検出する活性状態検出手段と、
    前記エンジンの空燃比を制御する空燃比制御手段と、
    前記エンジンの始動後からの時間を計測する計測手段と、
    を具備し、
    前記空燃比制御手段は、
    前記エンジンの始動時の燃料増量後、前記完爆検出手段が前記エンジンの少なくとも一気筒の完爆を検出し且つ前記空燃比検出手段によって検出される空燃比がリッチ側からリーン側に切り換わった時点から、前記活性状態検出手段が前記排気ガス浄化用触媒の活性状態を検出するまでの間で、前記空燃比検出手段によって検出される空燃比の平均値が理論空燃比よりもリーン側となるように、且つ前記空燃比が予め設定された目標空燃比よりも所定時間、所定変化量でリッチ側となるように空燃比変調制御を行い、
    前記計測手段は前記空燃比変調制御を行った空燃比変調期間を計測するとともに、前記空燃比制御手段は前記空燃比変調期間が所定期間になった際に前記空燃比変調制御を停止することを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの制御装置において、
    前記空燃比制御手段は、さらに前記空燃比変調期間を補正する補正手段を具備し、
    前記補正手段は、前記エンジンの搭載される車両の走行距離に応じて前記所定期間を補正することを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 請求項2に記載のエンジンの制御装置において、
    前記補正手段は前記車両の走行距離が短いほど前記所定期間が短くなるように補正することを特徴とするエンジンの制御装置。
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