JP5054592B2 - 形状算出装置,形状算出プログラム,形状算出方法,形状測定装置 - Google Patents

形状算出装置,形状算出プログラム,形状算出方法,形状測定装置 Download PDF

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本発明は,半導体ウェハ等の被測定物の形状を光干渉計を通じて得られた位相データに基づき算出する形状算出装置,そのプログラム及びその方法,並びにその形状算出装置を備えた形状測定装置に関するものである。
薄板状の半導体ウェハ(被測定物の一例,以下,ウェハという)の形状測定において,干渉計を用いた非接触型の形状測定装置が普及している。これは,2つに分岐された一方の光線を被測定物の表面に反射させた反射光である測定光と,もう一方の光線を所定の参照面に反射させた反射光である参照光とを含む干渉光を受光し,その干渉光により形成される干渉画像から被測定物の表面形状(表面高さの分布)を求めるものである。
より具体的には,光干渉計によるウェハの表面形状測定においては,ウェハの表面に対向配置された光干渉計により,そのウェハの表面上の多数の測定部位に物体光を照射して得られる干渉光の強度信号の位相を検出し,これにより得られる複数の測定部位ごとの位相データに基づく位相接続処理(いわゆるアンラップ処理)が行われる。この位相接続処理により得られる位相の分布情報における各位相は,物体光の波長に基づいて表面高さの寸法値に換算できる。このため,位相接続処理により得られる位相の分布情報は,ウェハの表面高さの分布情報,即ち,形状情報と等価である。
これにより,非接触でウェハの表面形状を測定できるので,触針式の形状計で測定する場合のように,ウェハ表面に傷等を生じさせることなくその表面形状を測定できる。ウェハの形状測定では,その表面全体に渡る形状を測定する必要があるため,一般に,ウェハ周辺のエッジ部を支持(通常は3点支持)した状態で測定がなされる。
また,特許文献1には,ウェハ1の表裏各々に光干渉計が配置され,一方の光干渉計で得られる物体光(測定光)及び参照光を,プリズム等により他方の光干渉計へ導いて再び干渉させ,その干渉光に基づいてウェハ1の厚み(形状の一例)を測定する形状測定装置が示されている。
特許文献1に示される形状測定装置によれば,振動によって生じる被測定物の変位分が,同じ物体光を被測定物の表裏相対する測定部位へ照射することにより相殺され,被測定物の振動の影響を受けずに高精度な厚み測定が可能となる。
また,特許文献2には,位相接続処理の詳細について示されている。
特許文献2には,セルに収容された流体の特性変化を,そのセルに通過させた物体光と他の参照光とが重ねられた干渉光の位相の変化を検出することによって測定する技術について示されている。その際,位相データが所定周期でサンプリングされ,ある時点の位相データについて,1つ前の時点の位相データを基準として位相差が−π〜+πの範囲に収まるように,前記ある時点の位相データに対して2πの整数倍分だけ位相をシフトする位相接続処理が行われる。
同様に,形状測定における位相接続処理においては,隣り合う2つの測定点で得られた2つの位相データの一方の位相を,他方の位相を基準とした位相差bが−π〜+πの範囲に収まるように,各位相データに対して2πの整数倍分だけ位相をシフトする補正が行われる。この位相接続処理は,隣り合う2つの測定点の表面高さの差が,物体光の4分の1波長分を超えないという前提に基づく処理である。
特開2003−329422号公報 特開2000−292351号公報
しかしながら,光干渉計を用いた従来の形状測定において,被測定物の形状測定領域の一部に,物体光の反射特性が他と大きく異なる部分(以下,特異部という)が存在する場合,被測定物の本来の形状を表さない誤った位相接続処理の結果が得られてしまうという問題点があった。前記特異部に反射した物体光は,その特異部以外の測定部位と異なる反射特性に起因して,他の測定部位に反射した物体光とは異なる挙動を示し,それが干渉光の強度信号におけるノイズとなるからである。前記特異部としては,例えば,被測定物の表面におけるゴミの付着部や傷の生じた部分,被測定物を支持する部材が存在する部分等が考えられる。
図10は,前記特異部を有する被測定物について光干渉計を用いた従来の形状測定により得られる位相接続処理後の位相のデータと本来の形状を表す位相のデータとがグラフ化された模式図である。なお,図10において,グラフの横軸は各測定点を識別する番号の座標軸であり,縦軸は位相接続処理後の位相θ’の座標軸である。また,番号が連続する測定点は,被測定物の表面における位置が隣り合うものである。また,図10において,(Kx+1)番目及び(Kx+2)番目の測定点は,前記特異部内の測定点である。
被測定物の一部に前記特異部が存在する場合,光干渉計を通じて複数の測定点について得られる位相データにおいて,前記特異部内の測定点とその周辺の測定点との間で光の反射特性の違いに起因する位相差のノイズが生じる。
しかしながら,そのようなノイズを含む位相データに対し従来の位相接続処理を施すと,図10に示されるように,前記特異部内の測定点(図10における(Kx+1)番目及び(Kx+2)番目)において,処理後の位相が,本来の形状を表す位相とは大きく異なるものとなる。
さらに,前記特異部内の測定点(図10における(Kx+2)番目)の位相を基準として連鎖的に位相接続が行われる後続の測定点(図10における(Kx+3)番目以降)全てにおいても,位相接続処理後の位相が,本来の形状を表す位相とは大きく異なるものとなる。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,ゴミの付着部や傷の生じた部分等の光の反射特性が他と異なる部分(特異部)が一部に存在する被測定物についても,光干渉計により得られる位相データに基づく位相接続処理を行うことによって高精度で形状を測定できる形状算出装置,そのプログラム及びその方法,並びに形状測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る形状算出装置は,被測定物の複数の測定部位ごとに得られる位相データに基づいて,被測定物の形状値を算出する装置であり,次の(1)〜(3)に示される各構成要素を備える。ここで,複数の前記位相データは,前記被測定物とその表面上の測定部位に物体光を照射する光干渉計との2次元方向における相対位置を変化させつつ,前記光干渉計における干渉光の強度信号の位相を検出する干渉光位相検出装置によって得られるデータである。なお,"相対位置を変化させる"ということには,前記光干渉計の位置を固定して前記被測定物の位置のみを移動させること,前記被測定物をの位置を固定して前記光干渉計の位置のみを移動させること,及び前記光干渉計及び前記被測定物の両方の位置を移動させることが含まれる。
(1)前記位相の検出ごとにその検出対象である前記干渉光の強度信号の振幅を検出して得られる複数の振幅データを取得する振幅データ取得手段。
(2)前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データを,その位相データに対応する前記振幅データが予め設定された振幅許容範囲内である処理対象データとそれ以外の非処理対象データとに区分するデータ区分手段。
(3)前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データのうち前記処理対象データのみに基づいて位相接続処理を行うことにより,前記被測定物の形状値を算出する位相接続手段。
例えば,前記位相接続手段が,次の(3−1)及び(3−2)に示される処理を実行することが考えられる。
(3−1)複数の前記位相データに対応する複数の測定部位における始点となる測定部位から順次隣の測定部位へと渡る予め定められた1本の走査線に沿って,測定部位が隣り合う2つの前記処理対象データに基づく位相接続処理を順次実行する。
(3−2)前記予め定められた一本の走査線に沿って前記非処理対象データの測定部位と前記処理対象データの測定部位とが隣り合う場合,その処理対象データとその処理対象データに対して測定部位が前記予め定められた一本の走査線と交差する方向において隣り合う他の前記処理対象データとに基づく位相接続処理を実行する。
本発明に係る形状算出装置は,干渉光の強度信号の振幅(即ち,信号の強度)に基づいて,被測定物の複数の測定部位ごとに得られる位相データ各々を,ゴミの付着部や傷の生じた部分等である前記特異部において得られる前記非処理対象データと,それ以外の前記処理対象データとに区分する。これは,被測定物の表面における光の反射特性の違いが,干渉光の強度信号の振幅の違いとして表れる現象を利用するものである。
そして,本発明に係る形状算出装置は,前記特異部以外の測定部位において得られた位相データ(前記処理対象データ)のみに基づいて位相接続処理を実行する。これにより,本発明に係る形状算出装置は,光の反射特性が他と異なる前記特異部が一部に存在する被測定物についても精度の高い形状値を算出することができる。
また,前記振幅許容範囲は,被測定物の種類ごとに予め定められた範囲が設定されることも考えられる。しかしながら,前記干渉光の強度信号の振幅は,物体光の入射方向に対する測定部位の面の傾きの違いに起因して,同じ被測定物においても,検出される前記振幅は測定部位の位置の違いに応じて比較的大きく変動幅する。一方,前記特異部の領域において近接する測定部位において検出される前記振幅は,測定部位の面の傾きが近似しているため変動が小さい。
そこで,本発明に係る形状算出装置が,次の(4)に示される構成要素を備えれば好適である。
(4)前記干渉光位相検出装置により得られる複数の前記位相データ各々に対応する前記振幅許容範囲を,当該位相データに対応する測定部位の周囲の1又は複数の他の測定部位において得られた前記振幅データを基準にして動的に設定する振幅許容範囲設定手段。
これにより,前記位相データごとに(即ち,測定部位ごとに)的確な前記振幅許容範囲が動的に設定され,前記位相データの区分の精度,即ち,前記特異部を特定する精度が高まる。
また,本発明は,以上に示した本発明に係る形状算出装置が備える各手段が実行する処理の手順を,コンピュータに実行させるための形状算出プログラムとして捉えることもできる。
同様に,本発明は,以上に示した本発明に係る形状算出装置が備える各手段が実行する処理の手順を,コンピュータによって実行する形状算出方法として捉えることもできる。
また,本発明は,以上に示した本発明に係る形状算出装置を含む形状測定装置として捉えることもできる。
即ち,本発明に係る形状測定装置は,被測定物の表面上の測定部位に物体光を照射する光干渉計を備え,さらに,次の(a)〜(c)に示される各構成要素を備える。
(a)前記被測定物と前記光干渉計との2次元方向における相対位置を変化させる可動支持手段。
(b)前記可動支持手段による前記被測定物と前記光干渉計との相対位置の変化に応じて前記光干渉計における干渉光の強度信号の位相を検出して位相データを得る位相検波手段。
(c)前記位相検波手段により得られる複数の測定部位ごとの前記位相データを取得し,その位相データに基づいて前記被測定物の形状値を算出する前記形状算出装置(本発明に係る形状算出装置)。
また,本発明に係る形状測定装置が,さらに,次の(d)〜(f)に示される各構成要素を備えればなお好適である。
(d)所定の光源から出射されるそれぞれ周波数が異なる第1の測定光及び第2の測定光のそれぞれを分岐させて前記被測定物の表裏相対する部位であるおもて面の測定部位及びうら面の測定部位の各方向へ導く導光手段。
(e)一対の前記光干渉計の一方であり,前記おもて面の測定部位の方向へ導かれた前記第1の測定光を前記おもて面の測定部位に物体光として照射させるとともに,前記おもて面の測定部位の方向へ導かれた前記第2の測定光を第1の参照面に照射させ,前記おもて面の測定部位からの前記第1の測定光の反射光と前記第1の参照面からの前記第2の測定光の反射光とを干渉させ,その干渉光の強度信号を出力するおもて面側のヘテロダイン光干渉計。
(f)一対の前記光干渉計の他方であり,前記うら面の測定部位の方向へ導かれた前記第2の測定光を前記うら面の測定部位に物体光として照射させるとともに,前記うら面の測定部位の方向へ導かれた前記第1の測定光を第2の参照面に照射させ,前記うら面の測定部位からの前記第2の測定光の反射光と前記第2の参照面からの前記第1の測定光の反射光とを干渉させ,その干渉光の強度信号を出力するうら面側のヘテロダイン干渉計。
そして,前記位相検波手段は,前記可動支持手段による前記被測定物と2つの前記ヘテロダイン光干渉計との相対位置の変化に応じて,2つの前記ヘテロダイン干渉計それぞれから出力される強度信号の位相差を検出した結果を前記位相データとする。
さらに,前記形状算出装置は,前記位相検波手段により得られる複数の測定部位ごとの前記位相データを取得し,その位相データに基づいて前記被測定物の表面の厚み分布を表す形状値を算出する。
周知のヘテロダイン干渉計の原理により,前記おもて面側のヘテロダイン干渉計の出力信号は,前記被測定物における前記おもて面の測定部位の表面位置(高さ)に応じてその位相が定まるが,その信号の位相には,前記おもて面の測定部位自体の形状の成分と,その被測定物の振動等による変位量の成分とが反映される。
同様に,前記うら面側のヘテロダイン干渉計の出力信号の位相には,前記うら面の測定部位自体の形状の成分と,その被測定物の振動等による変位量の成分とが反映される。
また,前記おもて面側のヘテロダイン干渉計と前記うら面側のヘテロダイン干渉計とでは,前記第1の測定光及び前記第2の測定光のいずれを参照光又は物体光とするかの対応関係が逆になっている。即ち,被測定物の一方の面(おもて面)において物体光となっている前記第1の測定光が,他方の面(うら面)において参照光となっており,前記一方の面において参照光となっている前記第2の測定光が,前記他方の面において物体光となっている。
このため,前記位相検波手段により検出される位相差(位相データ)は,後述する(1)式〜(3)式に示されるように,前記被測定物の振動等による変位量の成分が相殺され,前記おもて面の測定部位自体の形状の成分及び前記うら面の測定部位自体の形状の成分のみが反映された変位量,即ち,前記被測定物における前記おもて面の測定部位及び前記うら面の測定部位の位置の厚みに相当する測定値となる。その結果,被測定物の振動等による変位の影響を受けないより精度の高い厚み測定を行うことができる。
本発明によれば,被測定物の形状測定領域の一部に,ゴミの付着部や傷の生じた部分等の光の反射特性が他と異なる部分(特異部)が存在する場合,光干渉計により得られる位相データのうち,前記特異部で得られた位相データ以外のデータ(前記処理対象データ)のみに基づく位相接続処理が行われる。その結果,前記特異部が一部に存在する被測定物についても,高精度で形状を測定できる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る形状測定装置Xの概略構成図,図2は形状測定装置Xが備える干渉光検出部Yの構成図,図3は形状測定装置Xによる被測定物の形状測定手順の一例を表すフローチャート,図4は被測定物における測定点の分布の一例を表す模式図,図5は特異部を有する被測定物の測定により得られる干渉光の強度信号の振幅の変化を表す模式図,図6は形状測定装置Xにより算出される被測定物の特異部の周辺の測定点における位相接続処理後のデータがグラフ化された模式図,図7は形状測定装置Xにより特異部を有する被測定物の実測データのグラフ,図8は被測定物における測定点の分布の他の一例を表す模式図,図9は形状測定装置Xに適用可能な斜入射干渉計の概略構成図,図10は特異部を有する被測定物について光干渉計を用いた従来の形状測定により得られる位相接続処理後の位相のデータと本来の形状を表す位相のデータとがグラフ化された模式図である。
以下,図1に示される構成図を参照しながら,本発明の実施形態に係る形状測定装置Xについて説明する。
図1に示されるように,形状測定装置Xは,一対の光干渉計a20,b20を含む干渉光検出部Yと,2つの位相検波器4,5と,計算機6と,可動支持装置Zとを備えている。
前記計算機6は,CPU6a,メモリ6b及び信号入出力インターフェース6c(図中,I/Oと表示)を備え,前記CPU6aが所定のプログラムを実行することにより,各種の演算,前記信号入出力インターフェース6cを通じた外部装置との信号の送受信及び前記メモリ6bへのデータの記録等を実行する。
前記一対の光干渉計a20,b20は,半導体ウェハ等の薄板状の被測定物1の表裏各面の測定点1a,1bに物体光を照射し,その反射光(物体光)と所定の参照光とが重畳された干渉光の強度信号Sg1,Sg2を出力する光学機器である。なお,前記一対の光干渉計a20,b20は,それぞれ被測定物1の形状値の補正に用いられるもう一つの干渉光の強度信号Ref1,Ref2も出力するが,これについては後述する。
また,一方の前記位相検波器4(以下,第1位相検波器4という)は,前記一対の光干渉計a20,b20から出力される前記干渉光の強度信号Sg1,Sg2の位相検波を行い,その検波結果である位相データΔΦs(以下,第1位相データΔΦsという)を出力する信号処理装置である。さらに,前記位相検波器4は,位相検波の際に前記干渉光の強度信号Sg1,Sg2それぞれの振幅As1,As2を検出し,その検出結果も出力する。
なお,他方の前記位相検波器5(以下,第2位相検波器5という)は,前記一対の光干渉計a20,b20から出力される補正用のもう1つの干渉光の強度信号Ref1,Ref2の位相検波を行い,その検波結果である位相データΔΦr(以下,第2位相データΔΦrという)を出力する信号処理装置である。
そして,前記計算機6は,被測定物1の表裏各面における複数の測定点1a,1bごとに得られる前記第1位相データΔΦs及び前記第2位相データΔΦrの差である補正後位相データΔΦsr(=ΔΦs−ΔΦr)に基づいて,被測定物1の形状値を算出する。ここで,複数の前記補正後位相データΔΦsrは,被測定物1と前記一対の光干渉計a20,b20との2次元方向(被測定物1の表裏各面に沿う方向)における相対位置を変化させつつ,前記一対の光干渉計a20,b20における干渉光の強度信号の位相を2つの位相検波器4,5で検出することによって得られるデータである。
但し,前記計算機6は,複数の測定点1a,1bごとに得られる前記振幅As1,As2に基づいて,それに対応する前記補正後位相データΔΦsrが位相接続処理の対象として適当なデータであるか否か(後述する処理対象データであるか非処理対象データであるか)の区分を行う。そして,前記計算機6は,後述するように,位相接続処理の対象として適当であると区分された前記補正後位相データΔΦsrのみに基づいて位相接続処理を実行する。
以下,形状測定装置Xが備える各構成要素の詳細について説明する。
前記可動支持装置Zは,被測定物1を前記一対の光干渉計a20,b20それぞれからの物体光の出射部の間に支持するとともに,その支持位置を2次元方向(水平方向)に移動させることにより,前記一対の光干渉計a20,b20に対する相対位置を変化させる装置である(可動支持手段の一例)。
図1に示されるように,前記可動支持装置Zは,回転軸41及びこれに連結された支持部44,回転駆動部42,直線移動機構43及び移動制御装置7を備えている。
半導体ウェハ等の円盤状の被測定物1は,その縁部(エッジ部)において,円周上の三箇所に配置された支持部44により3点支持される。これら3つの支持部44は,前記円周の中心に向かって伸びる回転軸41に連結されている。
さらに,その回転軸41は,ステッピングモータ等の前記回転駆動部42によって回転駆動される。これにより,被測定物1は,その中央部を回転中心として回転される。
また,前記回転軸41及び前記回転駆動部42は,前記直線移動機構43により,被測定物1の表裏各面に平行な方向(厚み方向に直交する方向)に所定の移動範囲内で直線移動される。即ち,前記直線移動機構43は,被測定物1をその半径方向に沿って移動させる。
また,前記移動制御装置7は,前記回転駆動部42及び前記直線移動機構43の動きを制御する装置である。さらに,前記移動制御装置7は,被測定物1における物体光の照射位置,即ち,随時変化する測定点1a,1bの位置を検出し,その検出結果を前記計算機6に伝送する。測定点1a,1bの位置の検出は,例えば,前記回転駆動部42及び前記直線移動機構43に対する動作指令の履歴(即ち,被測定物1の移動履歴)に基づいて,或いは前記回転駆動部42及び前記直線移動機構43各々に設けられた位置検出センサ(不図示)の検出結果に基づいて検出される。
そして,形状測定装置Xは,前記回転駆動部42による被測定物1の回転と,前記直線移動機構43による被測定物1の直線方向の移動とを併用することにより,被測定物1における測定点1a,1b(物体光の照射スポット)の位置を順次変更しつつ,複数の測定点1a,1bにおける前記第1位相データΔΦs及び前記第2位相データΔΦrを検出する。
例えば,前記移動制御装置7は,被測定物1を一定速度で連続的に回転及び直線移動させつつ,一定周期で,或いは測定点1a,1bの位置が予め定められた位置となるごとに,前記計算機6に対してデータ取得指令を送信する。そして,前記計算機6が,前記データ取得指令の受信に応じて前記第1位相データΔΦs及び前記第2位相データΔΦrを前記位相検波器4,5各々から取得し,それらの差を求めることにより,複数の測定点1a,1bについての前記補正後位相データΔΦsr(=ΔΦs−ΔΦr)が得られる。
図4は,被測定物1における測定点の分布の一例を表す模式図である。
被測定物1を回転及び直線移動させつつ干渉光の位相検出を順次行った場合,図4に示されるように,測定点1a,1bの位置は,被測定物1の表面における渦巻き状の線(波線)に沿って順次変化する。
以下,前記計算機6において得られる複数の前記補正後位相データΔΦsrそれぞれに対応する測定点は,データ取得順序に従って割り振られた測定点番号(1,2,3・・・)により識別されるものとする。従って,図4に示されるように,ある測定点番号をKbとしたとき,Kb番目の測定点と(Kb+1)番目の測定点とは隣り合う点であり,また,(Kb+1)番目の測定点と(Kb+2)番目の測定点とは隣り合う点である。
このように,形状測定装置Xにおいては,被測定物1上の一本の走査線Rに沿って,前記一対の干渉計a20,b20それぞれからの物体光が走査される。換言すると,この1本の走査線Rは,複数の前記補正後位相データΔΦsrそれぞれに対応する複数の測定点における始点となる測定点から順次隣の測定点へと渡る予め定められた1本の線である。
なお,図4において,斜線で示される部分は,被測定物1の表面において光の反射特性が他の部分と大きく異なる前記特異部である。図4には,(Kb+1)番目及び(Kb+2)番目の測定点が,前記特異部内に存在する例が示されている。
次に,図2に示される構成図を参照しつつ,前記一対の光干渉計a20,b20を含む前記干渉光検出部Yについて説明する。
図2に示されるように,前記干渉光検出部Yは,二偏波光源2と,偏光ビームスプリッタ3(以下,PBS3と記載する)と,複数のミラーa11〜a13,b11,b12と,A面側ヘテロダイン干渉計a20及びB面側ヘテロダイン干渉計b20と,A面側補正用干渉計a30及びB面側補正用干渉計b30と,第1位相検波器4と,第2位相検波器5とを備えている。ここで,前記A面側補正用干渉計a30及び前記B面側補正用干渉計b30が,前記一対の光干渉計である。
以下,便宜上,被測定物1の一方の面(図2における上側の面)をA面(前記おもて面に相当),これと表裏の関係にある他方の面をB面(前記うら面に相当)という。また,被測定物1の厚みの測定位置におけるA面側の表面部分をA面測定点1a(前記おもて面の測定部位に相当),そのA面測定点1aと表裏相対するB面の表面部分をB面測定点1b(前記うら面の測定部位に相当)という。
なお,図2には示されていないが,被測定物1は,前記可動支持装置Z(図1参照)により支持されている。
前記二偏波光源2は,周波数がわずかに異なる2つのビーム光P1,P2を出射するレーザ光の光源である。なお,図2に示される前記二偏波光源2は,例えば,周波数がわずかに異なる2つのビーム光P1,P2を同軸或いはほぼ同軸(2つの光束の一部が重なる状態)で出射するゼーマンレーザ等である。以下,一方のビーム光を第1ビーム光P1,他方のビーム光を第2ビーム光P2という。
なお,図2においては,便宜上,両ビーム光P1,P2が異なる軸に沿って出射されているように記載されているが,本実施形態においては,両ビーム光P1,P2は同じ軸(同じ光路)又は一部重なる光路に沿って出射されるものとする。第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2は,単波長光であり,それぞれの周波数は,特に限定されるものではないが,例えば,一方のビーム光の周波数ωは5×108MHz程度(可視光のレーザ光源を採用した場合の例)であり,両ビーム光の周波数の差は数十kHz程度である。また,二偏波光源2が出射する第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2は,それぞれ偏波面の方向が異なる。ここでは,2つのビーム光P1,P2の偏波面は直交しているものとする。これら第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2が,それぞれ周波数が異なる前記第1の測定光及び前記第2の測定光の一例である。
なお,2つのビーム光P1,P2は,1つのビーム光を出射する光源と,出射されたビーム光を2分岐させるビームスプリッタと,2分岐された一方のビーム光の周波数を変換する音響光学素子等により生成されることも考えられる。
前記PBS3は,二偏波光源2から出射される第1ビーム光P1(周波数:ω)及び第2ビーム光(周波数:ω+Δω)のそれぞれを2分岐させる。そして,PBS3により分岐された一方の第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2は,3つのミラーa11,a12,a13により,被測定物1の前記A面測定点1aの方向へ導かれる。また,PBS3により分岐された他方の第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2は,2つのミラーb11,b12により,被測定物1の前記B面測定点1bの方向へ導かれる。なお,前記PBS3及び各ミラーa11〜a13,b11,b12が,前記導光手段の一例である。
図2に示す例では,2つのビーム光P1,P2が同じ光路で導かれるので,両ビーム光の導光経路において揺らぎが生じても,その揺らぎは2つのビーム光P1,P2に等しく影響するので,揺らぎに起因する測定精度の悪化を防止できる。
なお,第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2を前記A面測定点1a及び前記B面測定点1bのそれぞれへ導く光学機器としては,ミラーの他,光ファイバ等も考えられる。
前記A面側ヘテロダイン干渉計a20(前記おもて面側のヘテロダイン干渉計に相当)は,図2に示すように,偏光ビームスプリッタa21(以下,A面側PBS(a21)という),2つの4分の1波長板a22及びa23,A面側参照板a24,偏光板a25(以下,A面側第1偏光板a25という)及び光検出器a26(以下,A面側第1光検出器a26という)を備えている。一方の4分の1波長板a22は,前記A面側PBS(a21)と前記A面測定点1aとの間に配置され,他方の4分の1波長板a23は,前記A面側PBS(a21)と前記A面側参照板a24との間に配置されている。
前記A面側PBS(a21)は,ミラーa11〜a13によって前記A面測定点1aの方向へ導かれた第1ビーム光P1を透過させることにより,その第1ビーム光P1を前記A面測定点1aに照射させるとともに,同じく前記A面測定点1aの方向へ導かれた第2ビーム光P2を反射することにより,その第2ビーム光P2を前記A面側参照板a24の表面(前記第1の参照面に相当)に照射させる。図2に示す例では,前記第1ビーム光P1及び前記第2ビーム光P2は,それぞれ前記A面測定点1aの表面及び前記A面側参照板a24の表面に対して垂直入射される。
さらに,前記A面側PBS(a21)は,前記A面測定点1aからの前記第1ビーム光P1の反射光と,前記A面側参照板a24の表面からの前記第2ビーム光P2の反射光との両方を,前記A面側第1偏光板a25の方向(同じ方向)へ導く。
なお,4分の1波長板a22の存在により,前記A面側PBS(a21)から前記A面測定点1a側へ出射される第1ビーム光P1の偏光の状態(P偏光かS偏光か)と,前記A面測定点1aに反射して前記A面側PBS(a21)に入射される第1ビーム光P1の偏光の状態とが入れ替わる。同様に,4分の1波長板a23の存在により,前記A面側PBS(a21)から前記A面測参照板a24側へ出射される第2ビーム光P2の偏光の状態と,前記A面測参照板a24に反射して前記A面側PBS(a21)に入射される第2ビーム光P2の偏光の状態とが入れ替わる。
前記A面側第1偏光板a25は,所定方向(両ビーム光の偏波面の方向の中間方向)の偏波面の光のみを透過させることにより,前記A面測定点1aからの前記第1ビーム光P1の反射光と,前記A面側参照板a24の表面からの前記第2ビーム光P2の反射光とを干渉させる。その干渉光(以下,A面測定干渉光という)は,前記A面側第1光検出器a26に入力(入射)される。
前記A面側第1光検出器a26は,前記A面測定干渉光を受光して光電変換を行うことにより,前記A面測定干渉光の強度信号Sig1(電気信号)を出力する。
一方,前記B面側ヘテロダイン干渉計b20は,前記A面側ヘテロダイン干渉計a20と同様の構成を備えるが,両者は,前記第1ビーム光P1及び前記第2ビーム光P2のいずれを参照光(参照板への照射光)又は物体光(測定点への照射光)とするかの対応関係が逆になっている。
即ち,前記B面側ヘテロダイン干渉計b20(前記うら面側のヘテロダイン干渉計に相当)は,図2に示すように,偏光ビームスプリッタb21(以下,B面側PBS(b21)という),2つの4分の1波長板b22及びb23,B面側参照板b24,偏光板b25(以下,B面側第1偏光板b25という)及び光検出器b26(以下,B面側第1光検出器b26という)を備えている。一方の4分の1波長板b22は,前記B面側PBS(b21)と前記B面測定点1bとの間に配置され,他方の4分の1波長板b23は,前記B面側PBS(b21)と前記B面側参照板b24との間に配置されている。
前記B面側PBS(b21)は,ミラーb11〜b12によって前記B面測定点1bの方向へ導かれた第2ビーム光P2を透過させることにより,その第2ビーム光P2を前記B面測定点1bに照射させるとともに,同じく前記B面測定点1bの方向へ導かれた第1ビーム光P1を反射することにより,その第1ビーム光P1を前記B面側参照板b24の表面(前記第2の参照面に相当)に照射させる。図2に示す例では,前記第2ビーム光P2及び前記第1ビーム光P1は,それぞれ前記B面測定点1bの表面及び前記B面側参照板b24の表面に対して垂直入射される。
さらに,前記B面側PBS(b21)は,前記B面測定点1bからの前記第2ビーム光P2の反射光と,前記B面側参照板b24の表面からの前記第1ビーム光P1の反射光との両方を,前記B面側第1偏光板b25の方向(同じ方向)へ導く。
なお,4分の1波長板b22の存在により,前記B面側PBS(b21)から前記B面測定点1b側へ出射される第2ビーム光P2の偏光の状態(S偏光かP偏光か)と,前記B面測定点1bに反射して前記B面側PBS(b21)に入射される第2ビーム光P2の偏光の状態とが入れ替わる。同様に,4分の1波長板b23の存在により,前記B面側PBS(b21)から前記B面測参照板b24側へ出射される第1ビーム光P1の偏光の状態と,前記B面測参照板b24に反射して前記B面側PBS(b21)に入射される第1ビーム光P1の偏光の状態とが入れ替わる。
前記B面側第1偏光板b25は,所定方向(両ビーム光の偏波面の方向の中間方向)の偏波面の光のみを透過させることにより,前記B面測定点1bからの前記第2ビーム光P2の反射光と,前記B面側参照板b24の表面からの前記第1ビーム光P1の反射光とを干渉させる。その干渉光(以下,B面測定干渉光という)は,前記B面側第1光検出器b26に入力(入射)される。
前記B面側第1光検出器b26は,前記B面測定干渉光を受光して光電変換を行うことにより,前記B面測定干渉光の強度信号Sig2(電気信号)を出力する。
前記第1位相検波器4(前記位相検波手段に相当)は,前記A面側ヘテロダイン干渉計a20及び前記B面側ヘテロダイン干渉計b20のそれぞれから出力される強度信号Sig1,Sig2の位相差ΔΦsを検出し,その検出値を電気信号(検出信号)として出力するものである。例えば,前記第1位相検波器4として,ロックインアンプを採用することができる。ここで,前記第1位相検波器4の出力信号の値(位相差ΔΦs)は,被測定物1における前記A面測定点1aの表面位置と前記B面測定点1bの表面位置との差,即ち,被測定物1における両測定点1a,1bの位置の厚みに応じて変化する。
周知のヘテロダイン干渉計の原理により,前記A面側ヘテロダイン干渉計a20の出力信号Sig1の位相は,前記A面測定点1aの表面位置(高さ)に応じて定まるが,出力信号Sig1の位相には,前記A面測定点1a自体の形状(凹凸)の成分と,前記被測定物1の振動による変位量の成分との両方が反映される。
同様に,前記B面側ヘテロダイン干渉計b20の出力信号Sig2の位相は,前記B面測定点1bの表面位置(高さ)に応じて定まるが,出力信号Sig2の位相には,前記B面測定点1b自体の形状(凹凸)の成分と,前記被測定物1の振動による変位量の成分との両方が反映される。
また,前述したように,前記A面側ヘテロダイン干渉計a20と前記B面側ヘテロダイン干渉計b20とでは,前記第1ビーム光P1及び前記第2ビーム光P2のいずれを参照光又は物体光とするかの対応関係が逆になっている。
このため,前記第1位相検波器4により検出される位相差ΔΦsは,被測定物1の振動による変位量の成分がA面側とB面側とで相殺され,前記A面測定点1a自体の形状(凹凸)の成分及び前記B面測定点1b自体の形状(凹凸)の成分のみが反映された変位量,即ち,被測定物1における前記A面測定点1a及びB面測定点1bの位置の厚みに相当する測定値となる。
一方,前記A面側補正用干渉計a30は,図2に示すように,ビームスプリッタa31(以下,A面側BS(a31)という),偏光板a32(以下,A面側第2偏光板a32という)及び光検出器a33(以下,A面側第2光検出器a33という)を備えている。
前記A面側BS(a31)は,前記A面測定点1aの方向へ導かれた第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2を,前記A面側ヘテロダイン干渉計a20に入力される直前の位置において,そのA面側ヘテロダイン干渉計a20に入力されるビーム光(以下,主光という)と,それ以外のビーム光(以下,副光という)とに分岐させる(おもて面側の主副分光手段)。
前記A面側第2偏光板a32は,所定方向(両ビーム光の偏波面の方向の中間方向)の偏波面の光のみを透過させることにより,前記A面側BS(a31)により分岐された前記副光(即ち,分岐された第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2)を干渉させる(おもて面側の副光干渉手段)。
前記A面側第2光検出器a33は,前記A面側第2偏光板a32により得られる干渉光を受光して光電変換を行うことにより,その干渉光の強度信号Ref1(電気信号)を出力する(おもて面側の副光強度検出手段)。
また,前記B面側補正用干渉計b30は,被測定物1のB面側において,前記A面側補正用干渉計a30と同様の構成を備えるものである。
即ち,前記B面側補正用干渉計b30は,図2に示すように,ビームスプリッタb31(以下,B面側BS(b31)という),偏光板b32(以下,B面側第2偏光板b32という)及び光検出器b33(以下,B面側第2光検出器b33という)を備えている。
前記B面側BS(b31)は,前記B面測定点1bの方向へ導かれた第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2を,前記B面側ヘテロダイン干渉計b20に入力される直前の位置において,そのB面側ヘテロダイン干渉計b20に入力されるビーム光(主光)と,それ以外のビーム光(副光)とに分岐させる(うら面側の主副分光手段)。
前記B面側第2偏光板b32は,所定方向(両ビーム光の偏波面の方向の中間方向)の偏波面の光のみを透過させることにより,前記B面側BS(b31)により分岐された前記副光(即ち,分岐された第1ビーム光P1及び第2ビーム光P2)を干渉させる(うら面側の副光干渉手段)。
前記B面側第2光検出器b33は,前記B面側第2偏光板b32により得られる干渉光を受光して光電変換を行うことにより,その干渉光の強度信号Ref2(電気信号)を出力する(うら面側の副光強度検出手段)。
また,前記第2位相検波器5は,前記A面側第2光検出器a33及び前記B面側第2光検出器b33のそれぞれから出力される強度信号Ref1,Ref2の位相差ΔΦrを検出し,その検出値を電気信号(検出信号)として出力するものであり,例えば,ロックインアンプを採用することができる。ここで,前記第2位相検波器5の出力信号の値(位相差ΔΦr)は,後述するように,前記被測定物1の厚みの補正用の測定値(前記第2の測定値に相当)である。
前記第1ビーム光P1及び前記第2ビーム光P2について,前記二偏波光源2から前記PBS3及びミラーa11〜a13,b11,b12によりA面測定点1a及びB面測定点1bのそれぞれへ導かれる経路において位相の揺らぎが生じた場合,その揺らぎの影響が前記第1位相検波器4により検出される位相差ΔΦsに反映され,それが測定誤差となる。
しかしながら,そのような位相の揺らぎの成分のA面側及びB面側の合計は,前記第2位相検波器5により検出される位相差ΔΦrに反映される。従って,前記第1位相検波器4により検出される位相差ΔΦsから,前記第2位相検波器5により検出される位相差ΔΦrを差し引く補正を行うことにより得られる前記補正後位相データΔΦsr(=ΔΦs−ΔΦr)は,2つのヘテロダイン干渉計a20,b20に至るまでの両ビーム光P1,P2の位相の揺らぎの影響が除去された測定データとなる。
ここで,前記補正後位相データΔΦsrは,被測定物1の厚みに応じて変化するが,ΔΦs及びΔΦrが−π〜+πの範囲内で検出される値であるため,隣り合う2つの測定点における厚みの差(形状変化)が小さくても,それら2つの測定点で得られる前記補正後位相データΔΦsrの差が大きくなる場合がある。そのため,複数の測定点で得られた前記補正後位相データΔΦsrに対して位相接続処理を施すことより,被測定物1の連続的な厚み変化に応じて連続的に変化する位相データ(以下,処理後位相データθという)を算出する必要がある。
そこで,前記計算機6は,複数の測定点1a,1bについて前記位相検波器4,5を通じて複数組の位相差ΔΦs,ΔΦrを取得して,それらから前記補正後位相データΔΦsrを算出する。さらに,前記計算機6は,複数の測定点1a,1bごとに得られる前記補正後位相データΔΦsrに基づく位相接続処理を行う。この位相接続処理により得られる複数の前記処理後位相データθ各々は,各測定点における被測定物1の厚みを表すデータであり,それら全体として被測定物1の厚み分布を表すデータである。さらに,前記計算機6は,その位相接続処理により算出された前記処理後位相データθ(被測定物1の厚み分布を表すデータ)を出力する。なお,データの出力とは,例えば,前記計算機6が備える記憶部(ハードディスク等)へ書き込むこと,所定の通信インターフェースを通じて外部装置へ送信すること,又は液晶表示装置等の所定の表示部に算出値の情報を表示させること等を意味する。
次に,数式を用いて,形状測定装置Xの測定原理について説明する。
まず,数式で用いられる符号について説明する。
ω:第1ビーム光L1の周波数。
ω+Δω:第2ビーム光L2の周波数。
λ:第1ビーム光L1の波長。なお,Δω/ωの値はごく小さいので,λは第2ビーム光L2の波長と等しいと近似できる。
L1:A面側PBS(a21)からA面測定点1aまでの光路長。
L2:B面側PBS(b21)からB面測定点1bまでの光路長。
M1:A面側PBS(a21)からA面側参照板a24表面までの光路長。
M2:B面側PBS(b21)からB面側参照板b24表面までの光路長。
ΔL1:A面測定点1aの形状に基づく表面変位量(表面高さ)。
ΔL2:B面測定点1bの形状に基づく表面変位量(表面高さ)。
ΔN:被測定物1の振動による変位量。
なお,tは時間,iは自然数の変数を表す。
形状測定装置Xは,測定前に,前記二偏波光源2から前記A面側補正用干渉計a30及び前記B面側補正用干渉計b30のそれぞれに至る過程において,ビーム光P1,P2(即ち,両ヘテロダイン干渉計a20,b20への入力光)に位相の揺らぎの差が生じない状態(以下,入力光に位相揺らぎの差がない状態という),或いはそう近似できる程度の状態に設定されているものとする。
前記入力光に位相揺らぎの差がない状態或いはそう近似できる程度の状態とする方法としては,例えば,前記A面測定点1a及び前記B面測定点1bの方向へ導かれる両ビーム光P1,P2の光路を極力同一の光路とすることや,その光路の周囲を覆う断熱材を設けることにより両ビーム光P1,P2の光路の温度を極力一定に保持すること等が考えられる。また,両ビーム光P1,P2をA面測定点1a及びB面測定点1bへ導くミラーや光ファイバ等の導光手段を,固定された堅牢な(高強度の)支持部材に固着させること等も有効である。
まず,前記A面側ヘテロダイン干渉計a20の出力信号Sig1の強度I1は,次の(1)式により表される。
Figure 0005054592
また,前記B面側ヘテロダイン干渉計b20の出力信号Sig2の強度I2は,次の(2)式により表される。
Figure 0005054592
ここで,被測定物1の振動に起因する変位量ΔNは,前記A面側と前記B面側とで正負が逆となって影響し,さらに,前記A面側と前記B面側とで,ヘテロダイン干渉計における物体光と参照光との対応関係が逆になっているため,この(1)式及び(2)式において,変位量ΔNの符号は同じとなる。
前記(1)式及び(2)式(最終行に記載の式)において,"4π/λ"以降の項が,各周波数Δωの周期変化の位相を決定する。そして,前記入力光に位相揺らぎの差がない状態における前記第1位相検波器4により検出される出力信号Sig1,Sig2の位相差Φs’は,次の(3)式により表される。
Figure 0005054592
前記(3)式において,A面側及びB面側の相殺効果により,被測定物1の振動に起因する変位量ΔNが除去(相殺)されていることがわかる。
また,前記(3)式において,ΔΦs’は測定値であり,その他における(ΔL1−ΔL2)以外の数値は既知の不変量である。そのため,前記入力光に位相揺らぎの差がない状態,或いはそう近似できる程度の状態であれば,計算機6によって測定値ΔΦsを前記(3)に適用する(ΔΦs’の部分に代入する)計算を行うことにより,被測定物1の厚み(ΔL1−ΔL2)を算出できる。
なお,(ΔL1−ΔL2)は,被測定物1の厚みの絶対値を表すものでなく,他の測定点の厚みに対する相対値を評価する指標(相対的な厚みを表す値)であるが,半導体ウェハ等の被測定物の形状測定においては,相対的な厚みを表す値の分布を得ることに重要な意味がある。
ところで,被測定物1の振動により生じる変位ΔNは,ビーム光P1,P2の波長λに比べて十分に大きいため,もし,変位ΔNの影響が除去されないとすると,被測定物1の厚みを実質的に測定できない状態となる。
例えば,位相検波器により,前記A面側第1光検出器a26の検出信号Sig1と,前記A面側第2光検出器a33の検出信号Ref1との位相差ΔΦaを検出した場合,各測定点における位相差ΔΦaの分布において,いわゆる位相とびが多数回生じるため,被測定物1の厚み分布を表す連続した値の分布を正確に求めることが困難となる。
以上に示したように,形状測定装置Xにおいては,その測定値Φsにおいて,被測定物1の振動による変位量ΔNの成分が相殺され,A面測定点1a自体の形状の成分及びB面測定点1b自体の形状の成分のみが反映された被測定物1の厚みに相当する測定値が得られる。しかも,形状測定装置Xは,干渉光を被測定物1のA面(おもて面)からB面(うら面)へ伝播させないため,その伝播経路における光路調整(光学機器の調整)を必要とせず,また,その伝播経路において干渉光の揺らぎが生じることもない。さらに,光路に光学系以外のものが挿入されないので,干渉光に乱れを生じさせることもない。
ところで,両ヘテロダイン干渉計a20,b20への入力されるビーム光P1,P2は,前記二偏波光源2から前記A面側補正用干渉計a30及び前記B面側補正用干渉計b30のそれぞれに至る過程において,温度や湿度の変化等により位相の揺らぎが生じた場合,その揺らぎの影響が測定値ΔΦs(位相差)に反映され,それが測定誤差となる。
これに対し,位相差ΔΦsから補正用の位相差ΔΦrを差し引いて得られる位相差(ΔΦs−ΔΦr)は,2つのヘテロダイン干渉計a20,b20に至るまでの両ビーム光P1,P2の位相の揺らぎの影響が除去された測定値となる。
そこで,前記計算機6は,前記(3)式におけるΔΦs’が前記補正後位相データΔΦsr(=ΔΦs−ΔΦr)に置き換えられた次の(4)式に基づいて被測定物1の厚み(ΔL1−ΔL2)を算出する。その算出値は,両ビーム光P1,P2の位相の揺らぎの影響を受けない値となる。
Figure 0005054592
次に,図3に示されるフローチャートを参照しつつ,形状測定装置Xによる被測定物1の形状測定手順の一例について説明する。なお,図3に示される処理が開始される前に,被測定物1が,前記可動支持装置Zにより予め定められた初期位置に保持されているものとする。また,以下に示されるS1,S2,…は,処理手順の識別符号を表す。
まず,前記計算機6が,測定点の番号を表す変数iを初期化(i=1)するとともに,前記二偏波光源2及び前記移動制御装置7に対して測定開始指令を出力する(S1)。これにより,前記二偏波光源2による前記ビーム光P1,P2の出射,即ち,被測定物1への物体光の照射が開始されるととに,被測定物1の2次元方向における移動が開始される。これにより,被測定物1の表裏各面において前記走査線R(図4参照)に沿った物体光の走査が開始される。
これ以降,測定点の番号を表す変数iが順次カウントアップ(S10)されつつ,以下に示されるステップS2〜S9が順次繰り返される。
続いて,前記計算機6は,i番目の測定点における前記第1位相差ΔΦs及び前記第2位相差ΔΦr,前記振幅As1,As2,並びにその測定点の位置データを取得する(S2)。さらに,前記計算機6は,取得した前記振幅As1,As2及び測定点の位置データとともに,前記第1位相差ΔΦs及び前記第2位相差ΔΦrの差である前記補正後位相データΔΦsrを前記メモリ6bに記録する(S2)。
このように,干渉光の強度信号の位相が検出されるごと(前記補正後位相データが取得されるごと)に,その検出対象である前記干渉光の強度信号Sig1,Sig2の振幅が順次検出され,前記計算機6は,その検出により得られる複数の振幅データAs1,As2を取得する(S2,振幅データ取得手順)。
なお,前記第1位相差ΔΦs及び前記振幅As1,As2は,前記第1位相検波器4から取得されるデータであり,前記測定点の位置データは,前記移動制御装置7から取得されるデータである。
次に,前記計算機6は,i番目測定点における前記振幅As1,As2それぞれの許容範囲(以下,振幅許容範囲という)を,i番目測定点の周囲の1つ又は複数の他の測定点において得られた前記振幅As1,As2を基準にして設定する(S3,振幅許容範囲設定手順)。なお,前記振幅許容範囲は,前記A面側の測定点1a,前記B面側の測定点1bそれぞれについて個別に設定される。
例えば,前記計算機6は,i番目測定点についての前記振幅許容範囲を,i番目測定点から所定範囲内にある測定点のうち,前記走査線Rに沿って測定順序とは逆の方向に遡った位置にある複数の測定点(例えば,(i−3)番目〜(i−1)番目の測定点)を選択する。さらに,前記計算機6は,選択した複数の測定点で得られた前記振幅As1,As2の加重平均値を算出し,その加重平均値に予め定められた下限値設定用係数及び上限値設定用係数それぞれを乗算した値を,前記振幅許容範囲の下限値AL及び上限値AHとして設定する。その加重平均において,i番目測定点に対してより近い測定点のデータに高い重みが設定される。或いは,i番目測定点に対して前記走査線Rに沿って遡った隣の位置にある1つの測定点((i−1)番目の測定点)を選択し,その測定点で得られた前記振幅As1,As2に前記下限値設定用係数及び前記上限値設定用係数それぞれを乗算した値を,前記振幅許容範囲の下限値AL及び上限値AHとして設定することも考えられる。
図5は,前記特異部を有する被測定物1の測定により得られる干渉光の強度信号の振幅の変化を表す模式図である。
図5に示されるように,前記特異部における干渉光の強度信号の振幅は,その周辺の位置で得られる振幅に対して大きな差がある。本発明においては,この現象を利用して,前記特異部内の測定点で得られた位相データ(前記被処理対象データ)とそれ以外の測定点で得られた位相データ(前記処理対象データ)とを区分する。
また,図5には,Kb番目測定点の振幅データを基準に設定された,(Kb+1)番目測定点における前記振幅許容範囲(AL〜AH)が波線で示されている。なお,図5に示される測定点は,図4に示される測定点と対応しており,(Kb+1)番目及び(Kb+2)番目の測定点が,前記特異部内に存在する測定点である。
このように,前記計算機6は,前記第1位相検波器4及び前記第2位相検波器5を通じて得られる複数の前記補正後位相データΔΦsr各々に対応する前記振幅許容範囲を,当該補正後位相データΔΦsrに対応する測定点の周囲の他の測定点において得られた前記振幅データAs1,As2を基準にして動的に設定する(S3)。
次に,前記計算機6は,i番目測定点について,ステップS2で得られた前記振幅データAs1,As2が,ステップS3で設定された前記振幅許容範囲内であるか否かを判別し,その判別結果に応じて前記補正後位相データΔΦsrを処理対象データと非処理対象データのいずれかに区分し,その区分の結果を前記メモリ6bに記録する(S4,データ区分手順)
このステップS4の処理により,ステップS2の処理により順次得られる複数の前記補正後位相データΔΦsrが,そのデータに対応する前記振幅データAs1,As2が前記振幅許容範囲内である前記処理対象データと,それ以外の前記非処理対象データとに区分される。
次に,前記計算機6は,ステップS2の処理が繰り返されることによって得られる複数の前記補正後位相データΔΦsrのうち,ステップS4において前記処理対象データであると区分されたものみに基づく位相接続処理により,前記被測定物1の厚みを表す形状値,即ち,前記処理後位相データθを算出する処理を実行する(S5〜S9)。以下,その内容について説明する。
まず,前記計算機6は,i番目測定点における前記補正後位相データΔΦsrが,前記処理対象データであるか前記非処理対象データであるかにより,処理を切り替える(S5)。
即ち,i番目測定点における前記補正後位相データΔΦsrが前記非処理対象データである場合,前記計算機6は,その補正後位相データΔΦsrに対する位相接続処理は行わず,変数iのカウントアップ(S10)のみを行う。
また,i番目測定点における前記補正後位相データΔΦsrが前記処理対象データである場合,前記計算機6は,(i−1)番目測定点における前記補正後位相データΔΦsrが前記処理対象データあるか否かを判別する(S6)。
そして,前記走査線Rに沿って隣り合う(i−1)番目測定点及びi番目測定点両方における前記補正後位相データΔΦsrがともに前記処理対象データである場合,前記計算機6は,(i−1)番目測定点における位相データ(位相接続処理後のデータθ)を位相接続処理の基準位相データとして設定する(S7)。ここで,基準位相データとは,位相接続処理の際に,位相接続処理の対象とされる位相データ(ここでは,i番目測定点の前記補正後位相データΔΦsr)と対比される基準となるデータである。即ち,後述するステップS9における位相接続処理の際,i番目測定点の前記補正後位相データΔΦsrは,前記基準位相データに対する位相差が−π〜+πの範囲に収まるように,2πの整数倍分だけ位相がシフトされ,位相シフト後のデータが前記処理後位相データθとして算出される。
一方,i番目測定点での前記補正後位相データΔΦsrが前記処理対象データであるが,その測定点に対し前記走査線Rに沿って隣り合う(i−1)番目測定点における前記補正後位相データΔΦsrが前記非処理対象データである場合,前記計算機6は,i番目測定点の近傍の測定点についての位相データのうち,前記処理対象データに区分されているデータ(但し,位相接続処理後のデータθ)を前記基準位相データとして設定する(S8)。
例えば,前記計算機6は,i番目測定点に対し,前記走査線Rと交差する方向において隣り合う測定点における位相データの中から,前記処理対象データに区分されているもの(但し,位相接続処理後のデータθ)を前記基準位相データとして設定する。
そして,前記計算機6は,i番目測定点における前記補正後位相データΔΦsrに対し,ステップS7又はS8において設定された前記基準位相データに基づく位相接続処理を施し,処理後の位相データθを,i番目測定点における厚みを表す形状値として前記メモリ6bに記録する(S10)。
図6は,前記計算機6により算出される被測定物1の前記特異部及びその周辺の測定点における位相接続処理後のデータθがグラフ化された模式図である。なお,図6に示される測定点は,図4に示される測定点と対応しており,(Kb+1)番目及び(Kb+2)番目の測定点が,前記特異部内に存在する測定点である。また,同様の測定点における従来の位相接続処理後のデータθ’がグラフ化された模式図が図10である。
図6に示されるように,形状測定装置Xにおいては,前記振幅に基づいて前記特異部内の測定点((Kb+1)番目及び(Kb+2)番目)が判別され,前記特異部内の測定点における位相データに対しては,位相接続処理が行われない(図3のステップS5の処理)。
また,前記走査線Rに沿った通常の順序で位相接続処理を行えば,前記特異部内の測定点((Kb+2)番目)に対応する位相データが,前記基準位相データとなってしまう測定点((Kb+3)番目)については,位相接続処理が行われる。この場合,(Kb+3)番目の測定点に対し,前記走査線Rと交差する方向において隣り合うKa番目の測定点(図4参照)の位相データ(但し,前記処理対象データに区分された位相接続処理後のデータ)が前記基準位相データに設定され,その基準位相データを基準として,(Kb+3)番目の測定点の位相データの位相接続処理が行われる(図3のステップS8及びS9の処理)。
そして,前記計算機6は,測定点の番号を表す変数iをカウントアップ(S10)しつつ,全ての測定点についての測定が完了するまで,以上に示したステップS2〜S9の処理を繰り返す(S11)。
以上に示したように,形状測定装置Xにおける前記計算機6は,干渉光の強度信号の振幅As1,As2(即ち,信号の強度)に基づいて,被測定物1の複数の測定点1a,1bごとに得られる位相データΔΦsr各々を,ゴミの付着部や傷の生じた部分等である前記特異部において得られる前記非処理対象データと,それ以外の前記処理対象データとに区分する(S3,S4)。これは,被測定物1の表面における光(物体光)の反射特性の違いが,干渉光の強度信号の振幅As1,As2の違いとして表れる現象を利用するものである。
そして,前記計算機6は,前記特異部以外の測定点において得られた位相データΔΦsr(前記処理対象データ)のみに基づいて位相接続処理を実行する(S5〜S9)。これにより,前記計算機6は,光の反射特性が他と異なる前記特異部が一部に存在する被測定物1についても精度の高い形状値θを算出することができる。
また,前記計算機6は,前記位相検波器4,5を通じて得られる複数の位相データΔΦsr各々に対応する前記振幅許容範囲(即ち,測定点ごとの前記振幅許容範囲)を,当該位相データΔΦsrに対応する測定点の周囲の1つ又は複数の他の測定点において得られた前記振幅データAs1,As2を基準にして動的に設定する(S3,振幅許容範囲設定手順)。
これにより,位相データΔΦsrごとに(即ち,測定部位ごとに)的確な前記振幅許容範囲が動的に設定され,位相データΔΦsrの区分,即ち,前記特異部の特定を適正に行うことができる。
図7は,一部にゴミを付着させた半導体ウェハ(被測定物1の一例)を前記形状測定装置Xにより測定して得られた実測データのグラフである。実測データは,干渉光の強度信号Sig1の振幅As1,及び前記計算機6により算出された位相接続処理後の位相データθである。なお,図7には,前記特異部での測定データを除外しない従来の位相接続処理後の位相データθ’も比較対象としてグラフ化されている。
図7に示されるように,前記特異部が存在しない状況では,形状測定装置Xにより得られる位相接続処理後のデータθも,従来の位相接続処理後のデータθ’も同じ結果となる。
しかしながら,位相接続処理の途中で前記特異部で得られた位相データが参照された場合,その後の位相接続処理の対象となる測定点について算出されるデータは,形状測定装置Xによる処理結果θと従来の位相接続処理の結果θ’とで大きな違いが生じる。この場合,形状測定装置Xによる処理結果θが,測定対象としたウェハの実際の形状を表している。このように,形状測定装置Xによれば,光の反射特性が他と異なる前記特異部が一部に存在する被測定物1についても精度の高い形状値θを算出することができる。
なお,以上に示した実施形態では,前記計算機6が,測定値ΔΦsと測定値ΔΦrとの差を前記位相データとし,その位相データに基づいて位相接続処理を行う例を示した。しかしながら,各光干渉計a20,b20への入力光に位相揺らぎの差がない状態或いはそう近似できる程度の状態である場合には,図2に示す構成から前記A面側補正用干渉計a30及び前記B面側補正用干渉計b30を除いた形状測定装置(以下,形状測定装置X’という)とすることも考えられる。
そして,前記形状測定装置X’における計算機6は,前記第1位相検波器4から出力される測定値である位相差ΔΦsを前記位相データとし,その位相データに基づいて位相接続処理を行い,その処理結果を被測定物1の厚みを表す形状値として算出する。
また,前記形状測定装置Xにおいて,図2に示したヘテロダイン干渉計a20,b20は,被測定物1の表面(A面,B面)に対して略垂直に測定光を入射させるものであるが,光学系を組みかえることにより,測定光を被測定物1の表面(A面,B面)に対して斜めに入射させ,その反射光により干渉光を得るタイプの干渉計が採用されてもよい。
図9は,前記形状測定装置Xに採用可能な斜入射式のヘテロダイン干渉計(以下,A面側ヘテロダイン干渉計a20’及びB面側ヘテロダイン干渉計b20’という)の概略構成図である。
図9に示されるように,前記A面側ヘテロダイン干渉計a20’は,前記A面側PBS(a21)と,前記A面側参照板a24と,ビームスプリッタa28と,前記A面側第1偏光板a25及び前記A面側第1光検出器a26とを備えている。
前記A面側ヘテロダイン干渉計a20’においては,前記A面側PBS(a21)が,それを透過した前記第1ビーム光P1が前記A面側測定点1aの表面(平面)に対して斜めに入射するよう配置されている。
そして,前記A面側PBS(a21)は,前記第2ビーム光P2とは異なる光路で導かれた前記第1ビーム光P1を透過させることにより,その第1ビーム光P1を前記A面測定点1aに照射させる(斜め入射させる)とともに,前記第2ビーム光P2を反射することにより,その第2ビーム光P2を前記A面側参照板a24の表面(第1の参照面)に照射させる(斜め入射させる)。
また,前記ビームスプリッタa28は,前記A面測定点1aからの前記第1ビーム光P1の反射光(正反射光)を前記A面側第1偏光板a25の方向へ透過させるとともに,前記A面側参照板a24の表面からの前記第2ビーム光P2の反射光(正反射光)を前記A面側第1偏光板a25の方向へ反射する。これにより,前記ビームスプリッタa28を透過した前記A面測定点1aからの前記第1ビーム光P1の反射光と,前記ビームスプリッタa28に反射した前記A面側参照板a24の表面からの前記第2ビーム光P2の反射光とが,同じ光路に沿って(光軸が重なった状態で)進行しつつ前記A面側第1偏光板a25を通過することによって相互に干渉する。その干渉光(前記A面測定干渉光)は,前記A面側第1光検出器a26に入力(入射)され,前記A面測定干渉光の強度信号Sig1が得られる。
同様に,前記B面側ヘテロダイン干渉計b20’は,前記B面側PBS(b21)と,前記B面側参照板b24と,ビームスプリッタb28と,前記B面側第1偏光板b25及び前記B面側第1光検出器b26とを備えている。
前記B面側ヘテロダイン干渉計b20’においては,前記B面側PBS(b21)が,それを透過した前記第2ビーム光P2が前記B面側測定点1bの表面(平面)に対して斜めに入射するよう配置されている。
そして,前記B面側PBS(b21)は,前記第1ビーム光P1とは異なる光路で導かれた前記第2ビーム光P2を透過させることにより,その第2ビーム光P2を前記B面測定点1bに照射させる(斜め入射させる)とともに,前記第1ビーム光P1を反射することにより,その第1ビーム光P1を前記B面側参照板b24の表面(第2の参照面)に照射させる(斜め入射させる)。
また,前記ビームスプリッタb28は,前記B面測定点1bからの前記第2ビーム光P2の反射光(正反射光)を前記B面側第1偏光板b25の方向へ透過させるとともに,前記B面側参照板b24の表面からの前記第1ビーム光P1の反射光(正反射光)を前記B面側第1偏光板b25の方向へ反射する。これにより,前記ビームスプリッタb28を透過した前記B面測定点1bからの前記第2ビーム光P2の反射光と,前記ビームスプリッタb28に反射した前記B面側参照板b24の表面からの前記第1ビーム光P1の反射光とが,同じ光路に沿って(光軸が重なった状態で)進行しつつ前記B面側第1偏光板b25を通過することによって相互に干渉する。その干渉光(前記B面測定干渉光)は,前記B面側第1光検出器b26に入力(入射)され,前記B面測定干渉光の強度信号Sig2が得られる。
図9に示されるように,測定光を被測定物1に対して斜め入射させるヘテロダイン干渉計が採用された形状測定装置も,本発明の実施形態の一例である。
また,前述した実施形態では,図4に示されるように,測定点1a,1bの位置は,被測定物1の表面における渦巻き状の前記走査線Rに沿って順次変化する例を示した。
しかしながら,例えば,前記可動支持装置Zとして,X−Yプロッタのように被測定物1の支持部44を交差する2直線それぞれに沿って移動させる装置が採用されたることも考えられる。この場合,測定点1a,1bの位置を,被測定物1の表面において図8に示されるような走査線Rに沿って順次変化させることも考えられる。なお,図8には,(Kb+1)番目及び(Kb+2)番目の測定点が,前記特異部内に存在する例が示されている。
また,前記形状測定装置Xは,被測定物1の表裏相対する測定点1a,1b各々に物体光を照射する一対の光干渉計a20,b20が配置され,被測定物1の厚みを測定するものであるが,一方の光干渉計a20のみが設けられた形状測定装置も考えられる。この場合,前記第1位相検波器4が,2つの前記干渉光の強度信号Sig1及びRef1を入力し,それらの位相差を,位相接続処理に用いられる前記位相データとして検出することが考えられる。この場合,前記第1位相検波器4により得られる位相データに基づく位相接続処理により算出されるデータは,被測定物1のA面の高さを表すデータとなる。
また,前記形状測定装置Xにおいては,ヘテロダイン干渉計が採用されたが,その他,1つのレーザ光(単波長レーザ光)を物体光及び参照光に分岐させ,その物体光の反射光と参照光とを干渉させた干渉光の強度信号を出力する一般的な他の干渉計,例えば,マイケルソン干渉計やフィゾー干渉計,或いは斜入射干渉計等が採用されることも考えられる。
本発明は,半導体ウェハ等の被測定物についての形状測定装置に利用可能である。
本発明の実施形態に係る形状測定装置Xの概略構成図。 形状測定装置Xが備える干渉光検出部Yの構成図。 形状測定装置Xによる被測定物の形状測定手順の一例を表すフローチャート。 被測定物における測定点の分布の一例を表す模式図。 特異部を有する被測定物の測定により得られる干渉光の強度信号の振幅の変化を表す模式図。 形状測定装置Xにより算出される被測定物の特異部の周辺の測定点における位相接続処理後のデータがグラフ化された模式図。 形状測定装置Xにより特異部を有する被測定物の実測データのグラフ。 被測定物における測定点の分布の他の一例を表す模式図。 形状測定装置Xに適用可能な斜入射干渉計の概略構成図。 特異部を有する被測定物について光干渉計を用いた従来の形状測定により得られる位相接続処理後の位相のデータと本来の形状を表す位相のデータとがグラフ化された模式図。
符号の説明
X :本発明の実施形態に係る形状測定装置
Y :干渉光検出部
Z :可動支持装置
1 :被測定物
1a:A面測定点
1b:B面測定点
2,2’:二偏波光源
3 :偏光ビームスプリッタ
4 :第1位相検波器
5 :第2位相検波器
6 :計算機
7 :移動制御装置
a11〜a13,b11,b12:ミラー
a20,a20−1〜a20−4:A面側ヘテロダイン干渉計
a30,a30−1,a30−2:A面側補正用干渉計
b20,b20−1〜b20−4:B面側ヘテロダイン干渉計
b30,b30−1,b30−2:B面側補正用干渉計
P1 :第1ビーム光
P2 :第2ビーム光
R :走査線
S1,S2,…:処理手順(ステップ)

Claims (7)

  1. 被測定物とその表面上の測定部位に物体光を照射する光干渉計との2次元方向における相対位置を変化させつつ前記光干渉計における干渉光の強度信号の位相を検出する干渉光位相検出装置によって得られる複数の測定部位ごとの位相データに基づいて,前記被測定物の形状値を算出する形状算出装置であって,
    前記位相の検出ごとにその検出対象である前記干渉光の強度信号の振幅を検出して得られる複数の振幅データを取得する振幅データ取得手段と,
    前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データを,該位相データに対応する前記振幅データが予め設定された振幅許容範囲内である処理対象データとそれ以外の非処理対象データとに区分するデータ区分手段と,
    前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データのうち前記処理対象データのみに基づいて位相接続処理を行うことにより,前記被測定物の形状値を算出する位相接続手段と,
    を具備してなることを特徴とする形状算出装置。
  2. 前記位相接続手段が,
    複数の前記位相データに対応する複数の測定部位における始点となる測定部位から順次隣の測定部位へと渡る予め定められた1本の走査線に沿って,測定部位が隣り合う2つの前記処理対象データに基づく位相接続処理を順次実行するとともに,
    前記予め定められた一本の走査線に沿って前記非処理対象データの測定部位と前記処理対象データの測定部位とが隣り合う場合,該処理対象データと該処理対象データに対して測定部位が前記予め定められた一本の走査線と交差する方向において隣り合う他の前記処理対象データとに基づく位相接続処理を実行してなる請求項1に記載の形状算出装置。
  3. 前記干渉光位相検出装置により得られる複数の前記位相データ各々に対応する前記振幅許容範囲を,当該位相データに対応する測定部位の周囲の1又は複数の他の測定部位において得られた前記振幅データを基準にして動的に設定する振幅許容範囲設定手段を具備してなる請求項1又は2のいずれかに記載の形状算出装置。
  4. 被測定物の表面上の測定部位に物体光を照射する光干渉計を備えた形状測定装置であって,
    前記被測定物と前記光干渉計との2次元方向における相対位置を変化させる可動支持手段と,
    前記可動支持手段による前記被測定物と前記光干渉計との相対位置の変化に応じて前記光干渉計における干渉光の強度信号の位相を検出して位相データを得る位相検波手段と,
    前記位相検波手段により得られる複数の測定部位ごとの前記位相データを取得し,該位相データに基づいて前記被測定物の形状値を算出する請求項1〜3のいずれかに記載の形状算出装置と,
    を具備してなることを特徴とする形状測定装置。
  5. 所定の光源から出射されるそれぞれ周波数が異なる第1の測定光及び第2の測定光のそれぞれを分岐させて前記被測定物の表裏相対する部位であるおもて面の測定部位及びうら面の測定部位の各方向へ導く導光手段と,
    一対の前記光干渉計の一方であり,前記おもて面の測定部位の方向へ導かれた前記第1の測定光を前記おもて面の測定部位に物体光として照射させるとともに,前記おもて面の測定部位の方向へ導かれた前記第2の測定光を第1の参照面に照射させ,前記おもて面の測定部位からの前記第1の測定光の反射光と前記第1の参照面からの前記第2の測定光の反射光とを干渉させ,その干渉光の強度信号を出力するおもて面側のヘテロダイン光干渉計と,
    一対の前記光干渉計の他方であり,前記うら面の測定部位の方向へ導かれた前記第2の測定光を前記うら面の測定部位に物体光として照射させるとともに,前記うら面の測定部位の方向へ導かれた前記第1の測定光を第2の参照面に照射させ,前記うら面の測定部位からの前記第2の測定光の反射光と前記第2の参照面からの前記第1の測定光の反射光とを干渉させ,その干渉光の強度信号を出力するうら面側のヘテロダイン干渉計と,を具備し,
    前記位相検波手段が,
    前記可動支持手段による前記被測定物と2つの前記ヘテロダイン光干渉計との相対位置の変化に応じて,2つの前記ヘテロダイン干渉計それぞれから出力される強度信号の位相差を検出した結果を前記位相データとしてなり,
    前記形状算出装置が,前記位相検波手段により得られる複数の測定部位ごとの前記位相データを取得し,該位相データに基づいて前記被測定物の表面の厚み分布を表す形状値を算出してなる請求項4に記載の形状測定装置。
  6. 被測定物とその表面上の測定部位に物体光を照射する光干渉計との2次元方向における相対位置を変化させつつ前記光干渉計における干渉光の強度信号の位相を検出する干渉光位相検出装置によって得られる複数の測定部位ごとの位相データに基づいて,前記被測定物の形状値を算出する手順をコンピュータに実行させるための形状算出プログラムであって,
    前記位相の検出ごとにその検出対象である前記干渉光の強度信号の振幅を検出して得られる複数の振幅データを取得する振幅データ取得手順と,
    前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データを,該位相データに対応する前記振幅データが予め設定された振幅許容範囲内である処理対象データとそれ以外の非処理対象データとに区分するデータ区分手順と,
    前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データのうち前記処理対象データのみに基づいて位相接続処理を行うことにより,前記被測定物の形状値を算出する位相接続手順と,
    をコンピュータに実行させるための形状算出プログラム。
  7. 被測定物とその表面上の測定部位に物体光を照射する光干渉計との2次元方向における相対位置を変化させつつ前記光干渉計における干渉光の強度信号の位相を検出する干渉光位相検出装置によって得られる複数の測定部位ごとの位相データに基づいて,前記被測定物の形状値を算出する手順をコンピュータにより実行する形状算出方法であって,
    前記位相の検出ごとにその検出対象である前記干渉光の強度信号の振幅を検出して得られる複数の振幅データを取得する振幅データ取得手順と,
    前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データを,該位相データに対応する前記振幅データが予め設定された振幅許容範囲内である処理対象データとそれ以外の非処理対象データとに区分するデータ区分手順と,
    前記干渉光位相検出装置により得られる前記位相データのうち前記処理対象データのみに基づいて位相接続処理を行うことにより,前記被測定物の形状値を算出する位相接続手順と,
    をコンピュータにより実行する形状算出方法。
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