JP5053789B2 - ダイス孔磨き加工装置 - Google Patents

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本発明は、押出ダイス等のダイスのダイス孔を磨き加工するダイス孔磨き加工装置及びダイス孔磨き加工方法に関する。
ダイスとして例えば押出ダイスを用いて押出加工された押出材に要求される品質の一つに、表面性状(粗さ、光沢差等)がある。この品質要求は年々厳しくなっている。そこで、この品質要求を満たすべく、押出ダイスのダイス孔としてのベアリング孔をその内周面の表面性状が均一になるように磨き加工することが行われている。
ところで、実開平5−20859号公報には、伸線ダイスのダイス孔を研磨加工する装置が開示されている(特許文献1参照)。この装置は、ダイスの外周面をチャックしてダイスを回転させるダイス保持体と、ダイスのダイス孔の内周面を研磨加工する研磨棒とを備えており、ダイス保持体によってダイス孔を中心にダイスを回転させるとともに研磨棒をダイス孔の内周面に押圧した状態で、研磨棒をダイス孔の軸線方向に往復動作させることにより、ダイス孔の内周面を研磨加工するものである。
なお、伸線ダイスのダイス孔を研磨加工する装置として、その他に、例えば、実公平5−2279号公報及び実開平7−37556号公報に開示されたものが知られている(特許文献2及び3参照)。
実開平5−20859号公報 実公平5−2279号公報 実開平7−37556号公報
而して、上記実開平5−20859公報に開示された装置を用いて押出ダイスのベアリング孔を磨き加工する場合には、次の難点があった。
ダイスはその使用によってダイスの外周面に傷や歪みが少なからず生じている。このようなダイスの外周面をダイス保持体によってチャックしてダイスを回転させると、ダイスの回転に伴いベアリング孔の向きが変動する。そのため、ベアリング孔の内周面をその表面性状が均一になるように磨き加工するのが困難であった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ダイスのダイス孔の内周面をその表面性状が均一になるように確実に磨き加工することができるダイス孔磨き加工装置及びダイス孔磨き加工方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] ダイスのダイス孔の内周面を磨き加工するダイス孔磨き加工装置であって、
前記ダイス孔を中心に前記ダイスを回転させるダイス用回転駆動手段と、
前記ダイス用回転駆動手段によって前記ダイスが回転されることにより生じる前記ダイスの前面の傾動に追従して揺動可能であるとともに、前記ダイスの前面を押さえる前押さえ体と、
前記前押さえ体に該前押さえ体に対する姿勢角度が固定されて取り付けられるとともに、前記ダイス孔の内周面を磨き加工する磨き治具と、を備えていることを特徴とするダイス孔磨き加工装置。
[2] 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
前記磨き治具を回転させる磨き治具用回転駆動手段を備えている前項1記載のダイス孔磨き加工装置。
[3] 前記磨き治具の前記ダイス孔内周面への押圧力が一定になるように構成されている前項1又は2記載のダイス孔磨き加工装置。
[4] 前記前押さえ体の押さえ面に、その中心部を中心に周方向に互いに離間して少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラが配設されている前項1〜3のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。
[5] 前記ダイス用回転駆動手段によって前記ダイスが回転されることにより生じる前記ダイスの後面の傾動に追従して揺動可能であるとともに、前記ダイスの後面を押さえる後押さえ体を備えている前項1〜4のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。

[6] 前記後押さえ体の押さえ面に、その中心部を中心に周方向に互いに離間して少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラが配設されている前項5記載のダイス孔磨き加工装置。
[7] 前記ダイス用回転駆動手段は、前記ダイス孔を横向きにした状態で前記ダイスを回転させるものであり、
前記磨き治具は、前記ダイス孔の内周面における最下部以外の部分に押圧されるものとなされている前項1〜6のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。
[8] 前記磨き治具は、前記ダイス孔の内周面における最下部に対して前記ダイスの回転方向の上流側の部分に押圧されるものとなされている前項7記載のダイス孔磨き加工装置。
[9] 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
前記磨き治具を回転させる磨き治具用回転駆動手段を備えており、
前記磨き治具用回転駆動手段は、前記磨き治具の回転方向が前記ダイスの回転方向と同じ方向になるように前記磨き治具を回転させるものである前項8記載のダイス孔磨き加工装置。
[10] 前記磨き治具用回転駆動手段は、前記磨き治具と前記ダイス孔の内周面との当接部から下向きに磨き屑が吐き出されるように前記磨き治具を回転させるものである前項9記載のダイス孔磨き加工装置。
[11] 前記磨き治具用回転駆動手段は、前記磨き治具の外周面の周速度が前記ダイス孔の内周面の周速度よりも小さくなるように前記磨き治具を回転させるものである前項10記載のダイス孔磨き加工装置。
[12] 前記ダイス用回転駆動手段は、前記ダイスの外周面をダイスの下側から支持した状態で前記ダイスを回転させる少なくとも1個の支持駆動ローラを備えている前項7〜11のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。
[13] ダイスのダイス孔の内周面を磨き加工するダイス孔磨き加工方法であって、
前記ダイス孔を中心に前記ダイスを回転させるとともに前記ダイスの前面の傾動に追従して揺動可能な前押さえ体で前記ダイスの前面を押さえた状態で、前記前押さえ体に該前押さえ体に対する姿勢角度が固定されて取り付けられた磨き治具により前記ダイス孔の内周面を磨き加工することを特徴とするダイス孔磨き加工方法。
[14] 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
前記磨き治具を回転させて磨き加工を行う前項13記載のダイス孔磨き加工方法。
[15] 前記磨き治具の前記ダイス孔内周面への押圧力を一定にして、磨き加工を行う前項13又は14記載のダイス孔磨き加工方法。
[16] 前記前押さえ体の押さえ面にその中心部を中心に周方向に互いに離間して配設された少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラで、前記ダイスの前面を押さえた状態で、磨き加工を行う前項13〜15のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
[17] 前記ダイスの後面の傾動に追従して揺動可能な後押さえ体で前記ダイスの後面を押さえた状態で、磨き加工を行う前項13〜16のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
[18] 前記後押さえ体の押さえ面にその中心部を中心に周方向に互いに離間して配設された少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラで、前記ダイスの後面を押さえた状態で、磨き加工を行う前項17記載のダイス孔磨き加工方法。
[19] 前記ダイス孔を横向きにして前記ダイスを回転させた状態で、前記磨き治具を前記ダイス孔の内周面における最下部以外の部分に押圧して、磨き加工を行う前項13〜18のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
[20] 前記磨き治具を前記ダイス孔の内周面における最下部に対して前記ダイスの回転方向の上流側の部分に押圧することにより、磨き加工を行う前項19記載のダイス孔磨き加工方法。
[21] 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
前記ダイスの回転方向と同じ回転方向に前記磨き治具を回転させて、磨き加工を行う前項20記載のダイス孔磨き加工方法。
[22] 前記磨き治具と前記ダイス孔の内周面との当接部から下向きに磨き屑が吐き出されるように前記磨き治具を回転させる前項21記載のダイス孔磨き加工方法。
[23] 前記磨き治具の外周面の周速度が前記ダイス孔の内周面の周速度よりも小さくなるように前記磨き治具を回転させる前項22記載のダイス孔磨き加工方法。
[24] 前記ダイスの外周面をダイスの下側から少なくとも1個の支持駆動ローラで支持した状態で、前記支持駆動ローラを回転駆動させることによって前記ダイスを回転させる前項19〜23のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明では、ダイス孔磨き加工装置の前押さえ体は、ダイスが回転されることにより生じるダイスの前面の傾動に追従して揺動可能なものである。そのため、この前押さえ体でダイスの前面を押さえた状態でダイスを回転させると、この前押さえ体はダイスの前面の傾動に追従して揺動する。さらに、この前押さえ体に磨き治具が前押さえ体に対する姿勢角度が固定されて取り付けられることにより、磨き治具も前押さえ体と一緒に揺動する。これにより、もし仮にダイスの外周面に傷や歪みが生じている場合であっても、ダイスのダイス孔の内周面をその表面性状が均一になるように磨き治具により磨き加工することができる。
[2]の発明では、磨き加工装置は磨き治具を回転させる磨き治具用回転駆動手段を備えているので、磨き屑による磨き治具の目詰まりを軽減できる。
[3]の発明では、磨き加工装置は、磨き治具のダイス孔内周面への押圧力が一定になるように構成されているので、ダイス孔の内周面をその表面性状が確実に均一になるように磨き加工することができる。
[4]の発明では、ダイスの前面を前押さえ体で安定良く押さえることができる。
[5]の発明では、ダイスの前後両面を前押さえ体と後押さえ体とでダイスを挟むように押さえることができる。そのため、磨き加工時におけるダイスの姿勢を安定させることができ、もってダイス孔の内周面をより良好に磨き加工することができる。
[6]の発明では、ダイスの後面を後押さえ体で安定良く押さえることができる。
[7]の発明では、ダイス孔磨き加工装置のダイス用回転駆動手段は、ダイス孔を横向きにした状態でダイスを回転させるものであり、磨き治具はダイス孔の内周面における最下部以外の部分に押圧されるものとなされている。したがって、この磨き加工装置には次の利点がある。
すなわち、ダイス孔を横向きにした状態でダイスを回転させる場合には、ダイス孔の内周面の最下部上に磨き屑が集まる。そのため、もし仮にダイス孔の内周面の最下部に磨き治具を押圧して磨き加工を行うと、ダイス孔から磨き屑を排出するのが困難になるし、更に、磨き屑の影響によりダイス孔の内周面を良好に磨き加工するのが困難になる。そこで、これらの難点を解消するため、この磨き加工装置では、磨き治具はダイス孔の内周面における最下部以外の部分に押圧されるものとなされている。これにより、ダイス孔からの磨き屑の排出を容易に行うことができるし、更に、磨き屑の影響による磨き加工不良の発生を防止することができる。
[8]の発明では、磨き治具は、ダイス孔の内周面における最下部に対してダイスの回転方向の上流側の部分に押圧されるものとなされている。これにより、磨き治具とダイス孔の内周面との当接部から吐き出された磨き屑は、自重でダイス孔の内周面上を内周面の最下部へ向かって滑落するし、更にダイス孔の内周面の回転によりダイス孔の内周面の最下部へ搬送されるため、磨き屑がベアリング孔の内周面の最下部上に迅速に集まる。そのため、例えばこの最下部に向けて集塵機の吸入口を配置して集塵機を吸入動作させることにより、ダイス孔からの磨き屑の排出を迅速に行うことができる。
[9]の発明では、磨き治具用回転駆動手段は、磨き治具の回転方向がダイスの回転方向と同じ方向になるように磨き治具を回転させるものであるから、磨き治具の回転方向がダイスの回転方向とは反対の方向である場合に比べて、磨き加工時の摩擦抵抗によるダイス孔の内周面の傷付きを低減することができ、もってダイス孔の内周面をより良好に磨き加工することができる。
[10]の発明では、磨き治具用回転駆動手段は、磨き治具とダイス孔の内周面との当接部から下向きに磨き屑が吐き出されるように磨き治具を回転させるものである。したがって、この磨き加工装置によれば、磨き加工時に磨き治具の外周面とダイス孔の内周面との間の上隅部に磨き屑が溜まるのを防止することができ、もってダイス孔の内周面を良好に磨き加工することができる。さらに、磨き屑がダイス孔の内周面の最下部上により迅速に且つ確実に集まる。そのため、例えばこの最下部に向けて集塵機の吸入口を配置して集塵機を吸入動作させることにより、ダイス孔からの磨き屑の排出を迅速に且つ確実に行うことができる。
[11]の発明では、磨き治具用回転駆動手段は、磨き治具の外周面の周速度がダイス孔の内周面の周速度よりも大きくなるように磨き治具を回転させるものであるから、磨き治具とダイス孔の内周面との当接部から磨き屑を確実に下向きに吐き出させることができる。
[12]の発明では、簡素な構成であって且つ確実にダイスを回転させることができるダイス用回転駆動手段を提供できる。
[13]〜[24]の発明は、それぞれ上記[1]〜[12]の発明の効果と同様の効果を奏する。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1において、(1)はダイスとしての円柱状の押出ダイスである。このダイス(1)は、中実棒状又は中空棒状の金属押出材(例えばアルミニウム合金押出材)を製造するために用いられるものであり、例えば工具鋼、ダイス鋼又は超硬合金製である。さらに、このダイス(1)の中心部に、ベアリング孔(2)と逃げ孔(3)とが互いに連通した状態にダイス(1)の厚さ方向に延びて設けられている。ベアリング孔(2)は、ダイスのダイス孔に対応するものであり、その断面形状は円形状である。ベアリング孔(2)の直径は例えば25〜50mmである。ただし本発明では、ベアリング孔(2)の直径は上記の範囲であることに限定されるものではない。逃げ孔(3)は、その直径がベアリング孔(2)の直径よりも大きく設定されている。なお図1において、矢印Eは、ダイス(1)のベアリング孔(2)内を通過する素材(詳述するとビレット)の通過方向を示しており、即ち押出方向を示している。
ここで本実施形態では、ダイス(1)の厚さ方向両側の表面のうち、ベアリング孔(2)の入口側の表面を「ダイス(1)の前面(4)」とし、ベアリング孔(2)の出口側の表面を「ダイス(1)の後面(5)」と定義する。
ダイス(1)の前面(4)及び後面(5)は、ともに正面視円形状で且つ平坦状に形成されている。
ベアリング孔(2)は、詳述すると、ダイス(1)の中心部にダイス(1)の前面(4)からダイス(1)の厚さ方向(即ちダイス(1)の軸方向)の中間部まで延びて設けられている。換言すると、ベアリング孔(2)は、ダイス(1)の前面(4)の中心部に、ダイス(1)の前面(4)からダイス(1)の厚さ方向の中間部まで延びて設けられている。さらに、逃げ孔(3)は、ダイス(1)の厚さ方向の中間部からダイス(1)の後面(5)まで延びて設けられている。
ベアリング孔(2)の内周面(2a)は、ダイス(1)の前面(4)に垂直に連接している。したがって、ダイス(1)の前面(4)とベアリング孔(2)の内周面(2a)とがなす角度は90°である。
(40)は、本実施形態に係るベアリング孔磨き加工装置である。この磨き加工装置(40)は、ダイス(1)のダイス孔としてのベアリング孔(2)の内周面(2a)を磨き加工するものであり、ダイス用回転駆動手段(10)、前押さえ体(20)、後押さえ体(25)、磨き治具(磨き工具)(30)、磨き治具用回転駆動手段(35)等を備えている。
ダイス用回転駆動手段(10)は、ダイス(1)のベアリング孔(2)を中心にダイス(1)を回転させるものである。本実施形態では、この回転駆動手段(10)は、ダイス(1)のベアリング孔(2)を横向きにした状態にして、詳述するとダイス(1)のベアリング孔(2)の中心軸を水平に配置した状態にして、ダイス(1)を回転させるものである。
このダイス用回転駆動手段(10)は、図5に示すように、ダイス(1)の下側にダイス(1)の周方向に互いに離間して配置される2個の支持駆動ローラ(11)(11)を備えている。両支持駆動ローラ(11)(11)は、ダイス(1)の外周面(6)をダイス(1)の下側から支持した状態でベアリング孔(2)を中心にダイス(1)を回転させるものである。支持駆動ローラ(11)には、その駆動源として回転速度を制御可能な可変速モータ(図示せず)が接続されており、可変速モータによって両支持駆動ローラ(11)(11)が互いに同じ方向に回転駆動するものとなされている。
図1及び図4に示すように、前押さえ体(20)は、ダイス(1)の前面(4)を押さえるものであり、ダイス用回転駆動手段(10)の支持駆動ローラ(11)(11)によってダイス(1)が回転されることにより生じるダイス(1)の前面(4)の傾動に追従して全方向に揺動可能にボールジョイント(24)を介して前支持体(23)に連結支持されている。なお本発明では、ボールジョイント(24)に代えて十字ジョイントを用いても良い。
前押さえ体(20)の押さえ面(21)は、前押さえ体(20)のダイス前面(4)と対向する面であり、図2に示すように平坦で且つ円形状に形成されている。さらに、この押さえ面(21)には、その中心部を中心に周方向に互いに等間隔に離間して3個の回転自在な押さえボール(22)(22)(22)が配設されている。(22a)は、押さえボール(22)を回転自在に保持するボール保持部である。なお本発明では、押さえボール(22)に代えて回転自在な押さえローラを用いても良い。
さらに、前押さえ体(20)の押さえ面(21)の中心部には、磨き治具(30)を着脱自在に保持する磨き治具保持手段(32)が配置されている。この保持手段(32)として、例えば磨き治具(30)をチャックして保持するチャック装置が用いられる。さらに、この保持手段(32)には、磨き治具(30)を保持した状態で磨き治具(30)を回転させる磨き治具用回転駆動手段(35)が接続されている。この回転駆動手段(35)の構成については後述する。
また、前支持体(23)には前押さえ体(20)を前後方向及び左右方向に移動させる前支持体駆動手段(23a)が接続されている。
後押さえ体(25)は、ダイス(1)の後面(5)を押さえるものであり、ダイス用回転駆動手段(10)の支持駆動ローラ(11)(11)によってダイス(1)が回転されることにより生じるダイス(1)の後面(5)の傾動に追従して全方向に揺動可能にボールジョイント(29)を介して後支持体(28)に連結支持されている。なお本発明では、ボールジョイント(29)に代えて十字ジョイントを用いても良い。
後押さえ体(25)の押さえ面(26)は、後押さえ体(25)のダイス後面(5)との対向面からなり、図3に示すように平坦で且つ円形状に形成されている。さらに、この押さえ面(26)には、その中心部を中心に周方向に互いに等間隔に離間して3個の回転自在な押さえボール(27)(27)(27)が配設されている。(27a)は、押さえボール(27)を回転自在に保持するボール保持部である。なお本発明では、押さえボール(27)に代えて回転自在な押さえローラを用いても良い。
磨き治具(30)は、ダイス(1)のベアリング孔(2)の内周面(2a)に押圧されて磨き加工を施すものである。この磨き治具(30)は、円柱状又は円筒状であり、即ち断面円形状に形成されている(図5参照)。したがって、磨き治具(30)の外周面(30a)はその軸方向と平行に形成されている。
さらに、この磨き治具(30)の外周面(30a)には、その全周に亘って磨き材(図示せず)が固着されている。本実施形態では、磨き材として例えば研磨布紙が磨き治具(30)の外周面(30a)にその全周に亘って且つその軸方向の全領域に亘って貼着されている。磨き治具(30)の直径は、ベアリング孔(2)の直径に対して例えば1/4〜2/3倍に設定されている。ただし本発明では、磨き治具(30)の直径は上記の範囲であることに限定されるものではない。
そして、図1に示すように、この磨き治具(30)は、磨き治具(30)を先端部で支持した支持シャフト(31)を介して、前押さえ体(20)の押さえ面(21)からダイス(1)側に向かって突出した状態にして、前押さえ体(20)の押さえ面(21)の中心部に、前押さえ体(20)に対する磨き治具(30)の姿勢角度(詳述すると前押さえ体(20)の押さえ面(21)に対する磨き治具(30)の姿勢角度)が固定されて取外し可能に取り付けられている。
本実施形態では、前押さえ体(20)に対する磨き治具(30)の姿勢角度は、ダイス(1)の前面(4)とベアリング孔(2)の内周面(2a)とがなす角度と等しく設定されており、即ち90°に設定されている。また、磨き治具(30)は、前押さえ体(20)の押さえ面(21)の中心部に配置された磨き治具保持手段(32)によって着脱自在に保持されることにより、磨き治具(30)の姿勢角度が固定されて前押さえ体(20)に取外し可能に取り付けられている。
さらに、磨き治具(30)は、前支持体駆動手段(23a)によって前支持体(23)を前進させることにより、図5に示すようにダイス(1)のベアリング孔(2)内に差し込まれるものとなされており、さらに、前支持体駆動手段(23a)によって前支持体(23)を左方向(又は右方向)に移動させることにより、図6に示すようにベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)以外の部分として、ベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)に対してダイス(1)の回転方向(R1)の下流側ではなく上流側の部分に押圧されるものとなされている。本実施形態では詳述すると、磨き治具(30)は、ベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)に対してダイス(1)の回転方向(R1)の上流側であって且つベアリング孔(2)の中心位置に対して真横側の部分に押圧されるものとなされている。
なお本明細書では、ベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)に対してダイス(1)の回転方向(R1)の上流側の部分とは、ベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)に対してダイス(1)の回転方向(R1)の上流側であって且つ最下部(2z)から最上部までの間の部分をいう。
さらに、磨き加工装置(40)は、磨き治具(30)のベアリング孔内周面(2a)への押圧力が一定になるように構成されている。磨き治具(30)のベアリング孔内周面(2a)への押圧力を一定にする方法としては、例えば、磨き治具(30)のベアリング孔内周面(2a)への押圧力が一定になるように磨き治具(30)をばねで付勢する方法が用いられる。ただし本発明では、押圧力を一定にする方法は上記方法であることに限定されるものではない。
磨き治具用回転駆動手段(35)は、上述したように、磨き治具(30)を回転させるものであり、前記磨き治具保持手段(32)に接続されている。この回転駆動手段(35)として、例えば回転速度を制御可能な可変速モータが用いられる。本実施形態では、この回転駆動手段(35)は、図5及び図6に示すように、磨き治具(30)の回転方向(R2)がダイス(1)の回転方向(R1)と同じ方向になるように、且つ磨き治具(30)の外周面(30a)の周速度がベアリング孔(2)の内周面(2a)の周速度よりも小さくなるように磨き治具(30)を回転させることにより、磨き治具(30)とベアリング孔(2)の内周面(2a)との当接部(2b)から下向きに微細な磨き屑(9)が吐き出されるものとなされている。
次に、本実施形態の磨き加工装置(40)を用いてダイス(1)のベアリング孔(2)を磨き加工する方法について以下に説明する。
まず、図4及び図5に示すように、ダイス用回転駆動手段(10)の2個の支持駆動ローラ(11)(11)上にダイス(1)をそのベアリング孔(2)が横向きになるように載置し、これにより、ベアリング孔(2)を横向きにした状態にしてダイス(1)の外周面(6)をダイス(1)の下側から両支持駆動ローラ(11)(11)で支持する。
そして、ダイス(1)の前面(4)及び後面(5)をそれぞれ前押さえ体(20)及び後押さえ体(25)で押さえて、ダイス(1)をその厚さ方向両側(即ちダイス(1)の前後両側)から前押さえ体(20)及び後押さえ体(25)でクランプする。このとき、磨き治具(30)をダイス(1)のベアリング孔(2)内に差し込んでベアリング孔(2)内の中心位置に配置させる。さらに、ダイス(1)の前面(4)に前押さえ体(20)の3個の押さえボール(22)(22)(22)が当接し、これによりダイス(1)の前面(4)がこれらの押さえボール(22)(22)(22)により3点で押さえられる。また、ダイス(1)の後面(5)に後押さえ体(25)の3個の押さえボール(27)(27)(27)が当接し、これによりダイス(1)の後面(5)がこれらの押さえボール(27)(27)(27)により3点で押さえられる。また、集塵機の吸入口(図示せず)をベアリング孔(2)の内周面(2a)の最下部(2z)に向けて配置して集塵機を吸入動作させる。
次いで、両支持駆動ローラ(11)(11)を互いに同じ方向に回転駆動させ、これによりダイス(1)をベアリング孔(2)を中心に回転させる。このとき、ダイス(1)の回転速度は、ベアリング孔(2)の内周面(2a)の周速度が例えば100〜500mm/sになるように設定されるのが望ましい。また、磨き治具用回転駆動手段(35)によって磨き治具(30)を、ダイス(1)の回転方向(R1)と同じ回転方向に且つ磨き治具(30)の外周面(30a)の周速度がダイス(1)のベアリング孔(2)の内周面(2a)の周速度よりも小さくなるように回転させる。具体的には、磨き治具(30)の外周面(30a)の周速度は、ベアリング孔(2)の内周面(2a)の周速度に対して例えば1/2〜1/6倍に設定されるのが望ましい。すなわち、ベアリング孔(2)の内周面(2a)の周速度が例えば上記のように100〜500mm/sに設定されている場合には、磨き治具(30)の外周面(30a)の周速度は例えば17〜250mm/sに設定されるのが望ましい。
次いで、磨き治具(30)をベアリング孔(2)の中心位置から左方向(又は右方向)に移動させることにより、図6に示すように磨き治具(30)をベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)に対してダイス(1)の回転方向(R1)の上流側の部分にベアリング孔(2)の軸方向に沿って均一に押圧する。これにより、ベアリング孔(2)の内周面(2a)を、その全周に亘って且つベアリング孔(2)の軸方向の全領域に亘って磨き治具(30)により磨き加工する。このときの磨き治具(30)のベアリング孔内周面(2a)への押圧力は、磨き加工の開始時から終了時までの間、一定に設定される。
磨き加工中において、図7に示すように、ダイス(1)の回転に伴いダイス(1)の前面(4)が傾動した場合には、前押さえ体(20)でダイス(1)の前面(4)が押さえられた状態のままでダイス(1)の前面(4)の傾動に追従して前押さえ体(20)が揺動し、更に、この前押さえ体(20)の揺動に伴い磨き治具(30)も前押さえ体(20)と一体に揺動する。そのため、磨き治具(30)のベアリング孔内周面(2a)との当接面積や押圧力が一定に保持される。また、ダイス(1)の回転に伴いダイス(1)の後面(5)が傾動した場合には、後押さえ体(25)でダイス(1)の後面(5)が押さえられた状態のままでダイス(1)の後面(5)の傾動に追従して後押さえ体(25)が揺動する。なお図7では、ダイス(1)の前面(4)及び後面(5)の傾動を分かり易くするため、ダイス(1)の前面(4)及び後面(5)の傾動量を誇張して図示している。
また、磨き加工中において、磨き治具(30)の外周面(30a)の周速度は、ダイス(1)のベアリング孔(2)の内周面(2a)の周速度よりも小さく設定されていることから、図6に示すように、磨き治具(30)とベアリング孔(2)の内周面(2a)との当接部(2b)から下向きに磨き屑(9)が吐き出される。そして、この磨き屑(9)は、自重でベアリング孔(2)の内周面(2a)上を内周面(2a)の最下部(2z)へ向かって滑落することはもとより、更にベアリング孔(2)の内周面(2a)の回転により内周面(2a)の最下部(2z)へ搬送されて、磨き屑(9)がベアリング孔(2)の内周面(2a)の最下部(2z)上に迅速に集まる。そして、この磨き屑(9)が集塵機の吸入口から吸入されることで、磨き屑(9)がベアリング孔(2)から排出される。
而して、本実施形態の磨き加工装置(40)は次の利点がある。
磨き加工装置(40)の前押さえ体(20)は、ダイス(1)が回転されることにより生じるダイス(1)の前面(4)の傾動に追従して揺動可能なものである。そのため、この前押さえ体(20)でダイス(1)の前面(4)を押さえた状態でダイス(1)を回転させると、この前押さえ体(20)はダイス(1)の前面(4)の傾動に追従して揺動する。さらに、この前押さえ体(20)に磨き治具(30)が前押さえ体(20)に対する姿勢角度が固定されて取り付けられることにより、磨き治具(30)も前押さえ体(20)と一緒に揺動する。したがって、ダイス(1)の前面(4)を、ベアリング孔(2)の内周面(2a)を磨き加工する際の基準面として、磨き加工を行うことができる。これにより、もし仮にダイス(1)の外周面に傷や歪みが生じている場合であっても、ダイス(1)のベアリング孔(2)の内周面(2a)をその表面性状が均一になるように磨き治具(30)により磨き加工することができる。
さらに、磨き加工装置(40)のダイス用回転駆動手段(10)は、ベアリング孔(2)を横向きにした状態でダイス(1)を回転させるものであり、磨き治具(30)はベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)以外の部分に押圧されるものとなされている。したがって、この磨き加工装置(40)には次の利点がある。
すなわち、ベアリング孔(2)を横向きにした状態でダイス(1)を回転させる場合には、ベアリング孔(2)の内周面(2a)の最下部(2z)上に磨き屑(9)が集まる。そのため、もし仮にベアリング孔(2)の内周面(2a)の最下部(2z)に磨き治具(30)を押圧して磨き加工を行うと、ベアリング孔(2)から磨き屑(9)を排出するのが困難になるし、更に、磨き屑(9)の影響によりベアリング孔(2)の内周面(2a)を良好に磨き加工するのが困難になる。そこで、これらの難点を解消するため、この磨き加工装置(40)では、磨き治具(30)はベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)以外の部分に押圧されるものとなされている。これにより、ベアリング孔(2)からの磨き屑(9)の排出を容易に行うことができるし、更に、磨き屑(9)の影響による磨き加工不良の発生を防止することができる。
さらに、磨き治具(30)の外周面(30a)にその全周に亘って磨き材が設けられており、磨き治具(30)は、ベアリング孔(2)の内周面(2a)における最下部(2z)に対してダイス(1)の回転方向(R1)の上流側の部分に押圧されるものとなされており、また磨き加工装置(40)は、磨き治具(30)とベアリング孔(2)の内周面(2a)との当接部(2b)から下向きに磨き屑(9)が吐き出されるれるように磨き治具(30)を回転させる磨き治具用回転駆動手段(35)を備えている。したがって、この磨き加工装置(40)によれば、磨き加工時に磨き治具(30)の外周面(30a)とベアリング孔(2)の内周面(2a)との間の上隅部(33)に磨き屑(9)が溜まるのを防止することができ、もってベアリング孔(2)の内周面(2a)を良好に磨き加工することができる。さらに、磨き屑(9)がベアリング孔(2)の内周面(2a)の最下部(2z)上により迅速に且つ確実に集まる。そのため、この最下部(2z)に向けて集塵機の吸入口を配置して集塵機を吸入動作させることにより、ベアリング孔(2)からの磨き屑(9)の排出を迅速に且つ確実に行うことができる。
もとより、磨き治具(30)を回転させながら磨き加工を行うことにより、磨き屑(9)による磨き治具(30)の目詰まりを軽減できる。
さらに、磨き治具用回転駆動手段(35)は、磨き治具(30)の回転方向(R2)がダイス(1)の回転方向(R1)と同じ方向になるように、且つ磨き治具(30)の外周面(30a)の周速度がベアリング孔(2)の内周面(2a)の周速度よりも小さくなるように、磨き治具(30)を回転させるものである。これにより、磨き治具(30)とベアリング孔(2)の内周面(2a)との当接部(2b)から磨き屑(9)を確実に下向きに吐き出させることができる。
しかも、磨き治具用回転駆動手段(35)は、磨き治具(30)の回転方向(R2)がダイス(1)の回転方向(R1)と同じ方向になるように磨き治具(30)を回転させるものであるから、磨き治具(30)の回転方向(R2)がダイス(1)の回転方向(R1)とは反対の方向である場合に比べて、磨き加工時の摩擦抵抗によるベアリング孔(2)の内周面(2a)の傷付きを低減することができ、もってベアリング孔(2)の内周面(2a)をより良好に磨き加工することができる。
さらに、ダイス用回転駆動手段(10)は、ダイス(1)の外周面(6)をダイス(1)の下側から支持した状態でダイス(1)を回転させる2個の支持駆動ローラ(11)(11)を備えているので、簡素な構成であって且つ確実にダイス(1)を回転させることができるダイス用回転駆動手段(10)を提供できる。
さらに、この磨き加工装置(40)は、磨き治具(30)のベアリング孔内周面(2a)への押圧力が一定になるように構成されているので、ベアリング孔(2)の内周面(2a)をその表面性状が確実に均一になるように磨き加工することができる。
さらに、前押さえ体(20)の押さえ面(21)に、その中心部を中心に周方向に互いに離間して3個の回転自在な押さえボール(22)(22)(22)が配設されているので、ダイス(1)の前面(4)を前押さえ体(20)で安定良く押さえることができる。
さらに、磨き加工装置(40)は、ダイス用回転駆動手段(10)によってダイス(1)が回転されることにより生じるダイス(1)の後面(5)の傾動に追従して揺動可能であり、且つダイス(1)の後面(5)を押さえる後押さえ体(25)を備えているので、ダイス(1)の前後両面(4)(5)を前押さえ体(20)と後押さえ体(25)とでダイス(1)を挟むように押さえることができる。そのため、磨き加工時におけるダイス(1)の姿勢を安定させることができ、もってベアリング孔(2)の内周面(2a)をより良好に磨き加工することができる。
さらに、後押さえ体(25)の押さえ面(26)に、その中心部を中心に周方向に互いに離間して3個の回転自在な押さえボール(27)(27)(27)が配設されているので、ダイス(1)の後面(5)を後押さえ体(25)で安定良く押さえることができる。
また、磨き治具(30)が前押さえ体(20)に取外し可能に取り付けられるので、磨き治具(30)の交換を行うことができる。
以上で本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に示したものに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、ダイス用回転駆動手段(10)は、ダイス(1)のベアリング孔(2)を横向きにした状態でダイス(1)を回転させるものであるが、本発明では、その他に、例えば、ダイス(1)のベアリング孔(2)を上方向又は下方向に向けた状態でダイス(1)を回転させるものであっても良い。
また本発明では、磨き加工装置(40)は磨き屑(9)が下向きに吐き出されないように構成されている場合には、例えば、磨き屑(9)をダイス孔(ベアリング孔)(2)から吹き飛ばして排出するエアブローを備えていることが望ましい。
また本発明では、支持駆動ローラ(11)の個数は2個であることに限定されるものではなく、その他に、例えば1個であっても良いし、3個以上であっても良い。また、本発明に係る磨き加工装置は、ダイス(1)を支持駆動ローラ(11)に支持された状態に保持するローラ(例:ガイドローラ)を備えていても良い。
また本発明では、前押さえ体(20)の押さえボール(22)の個数及び後押さえ体(25)の押さえボール(27)の個数は、3個であることに限定されるものではなく、その他に、例えば4個であっても良いし、5個以上であっても良い。
また上記実施形態では、磨き治具(30)は円柱状又は円筒状であり、すなわち磨き治具(30)の外周面(30a)はその軸方向と平行に形成されているが、本発明では、磨き治具(30)の外周面(30a)はそのように形成されていることに限定されるものではない。例えば、ベアリング孔(2)の内周面(2a)がダイス(1)の前面(4)に対して傾斜している場合には、本発明では、磨き治具(30)の外周面(30a)はベアリング孔(2)の内周面(2a)の傾斜角度に応じて傾斜していても良い。
また上記実施形態では、磨き治具(30)をベアリング孔(2)の内周面(2a)に押圧した状態で磨き治具(30)を回転させることにより、磨き加工が行われるが、本発明では、その他に、例えば、磨き治具(30)をベアリング孔(2)の内周面(2a)に押圧した状態で磨き治具(30)をベアリング孔(2)の軸方向に往復移動させることにより、磨き加工が行われるものであっても良い。そしてこの場合、磨き治具(30)の外周面(30a)における周方向の少なくとも一部が平坦状に形成されていても良い。
もとより、本発明では、ダイス(1)は押出ダイスであることに限定されるものではなく、その他に、伸線ダイス、引抜きダイス、鍛造ダイス、鋳造ダイス等の様々なダイスに適用可能である。
本発明は、押出ダイス等のダイスのダイス孔を磨き加工するダイス孔磨き加工装置及びダイス孔磨き加工方法に利用可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係るダイス孔磨き加工装置の側面図である。 図2は、図1中のX−X線断面図である。 図3は、図1中のY−Y線断面図である。 図4は、同磨き加工装置の前押さえ体及び後押さえ体でそれぞれダイスの前面及び後面を押さえた状態の側面図である。 図5は、図4中のZ−Z線断面図である。 図6は、磨き加工時における図4中のZ−Z線断面図である。 図7は、磨き加工時にダイスの前面及び後面が傾動した状態の側面図である。
符号の説明
1:押出ダイス(ダイス)
2:ベアリング孔(ダイス孔)
2a:ベアリング孔の内周面(ダイス孔の内周面)
2z:最下部
4:ダイスの前面
5:ダイスの後面
6:ダイスの外周面
9:磨き屑
10:ダイス用回転駆動手段
11:支持駆動ローラ
20:前押さえ体
21:押さえ面
22:押さえボール
25:後押さえ体
26:押さえ面
27:押さえボール
30:磨き治具
30a:磨き治具の外周面
35:磨き治具用回転駆動手段
40:ベアリング孔磨き加工装置(ダイス孔磨き加工装置)

Claims (24)

  1. ダイスのダイス孔の内周面を磨き加工するダイス孔磨き加工装置であって、
    前記ダイス孔を中心に前記ダイスを回転させるダイス用回転駆動手段と、
    前記ダイス用回転駆動手段によって前記ダイスが回転されることにより生じる前記ダイスの前面の傾動に追従して揺動可能であるとともに、前記ダイスの前面を押さえる前押さえ体と、
    前記前押さえ体に該前押さえ体に対する姿勢角度が固定されて取り付けられるとともに、前記ダイス孔の内周面を磨き加工する磨き治具と、を備えていることを特徴とするダイス孔磨き加工装置。
  2. 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
    前記磨き治具を回転させる磨き治具用回転駆動手段を備えている請求項1記載のダイス孔磨き加工装置。
  3. 前記磨き治具の前記ダイス孔内周面への押圧力が一定になるように構成されている請求項1又は2記載のダイス孔磨き加工装置。
  4. 前記前押さえ体の押さえ面に、その中心部を中心に周方向に互いに離間して少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラが配設されている請求項1〜3のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。
  5. 前記ダイス用回転駆動手段によって前記ダイスが回転されることにより生じる前記ダイスの後面の傾動に追従して揺動可能であるとともに、前記ダイスの後面を押さえる後押さえ体を備えている請求項1〜4のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。
  6. 前記後押さえ体の押さえ面に、その中心部を中心に周方向に互いに離間して少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラが配設されている請求項5記載のダイス孔磨き加工装置。
  7. 前記ダイス用回転駆動手段は、前記ダイス孔を横向きにした状態で前記ダイスを回転させるものであり、
    前記磨き治具は、前記ダイス孔の内周面における最下部以外の部分に押圧されるものとなされている請求項1〜6のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。
  8. 前記磨き治具は、前記ダイス孔の内周面における最下部に対して前記ダイスの回転方向の上流側の部分に押圧されるものとなされている請求項7記載のダイス孔磨き加工装置。
  9. 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
    前記磨き治具を回転させる磨き治具用回転駆動手段を備えており、
    前記磨き治具用回転駆動手段は、前記磨き治具の回転方向が前記ダイスの回転方向と同じ方向になるように前記磨き治具を回転させるものである請求項8記載のダイス孔磨き加工装置。
  10. 前記磨き治具用回転駆動手段は、前記磨き治具と前記ダイス孔の内周面との当接部から下向きに磨き屑が吐き出されるように前記磨き治具を回転させるものである請求項9記載のダイス孔磨き加工装置。
  11. 前記磨き治具用回転駆動手段は、前記磨き治具の外周面の周速度が前記ダイス孔の内周面の周速度よりも小さくなるように前記磨き治具を回転させるものである請求項10記載のダイス孔磨き加工装置。
  12. 前記ダイス用回転駆動手段は、前記ダイスの外周面をダイスの下側から支持した状態で前記ダイスを回転させる少なくとも1個の支持駆動ローラを備えている請求項7〜11のいずれかに記載のダイス孔磨き加工装置。
  13. ダイスのダイス孔の内周面を磨き加工するダイス孔磨き加工方法であって、
    前記ダイス孔を中心に前記ダイスを回転させるとともに前記ダイスの前面の傾動に追従して揺動可能な前押さえ体で前記ダイスの前面を押さえた状態で、前記前押さえ体に該前押さえ体に対する姿勢角度が固定されて取り付けられた磨き治具により前記ダイス孔の内周面を磨き加工することを特徴とするダイス孔磨き加工方法。
  14. 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
    前記磨き治具を回転させて磨き加工を行う請求項13記載のダイス孔磨き加工方法。
  15. 前記磨き治具の前記ダイス孔内周面への押圧力を一定にして、磨き加工を行う請求項13又は14記載のダイス孔磨き加工方法。
  16. 前記前押さえ体の押さえ面にその中心部を中心に周方向に互いに離間して配設された少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラで、前記ダイスの前面を押さえた状態で、磨き加工を行う請求項13〜15のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
  17. 前記ダイスの後面の傾動に追従して揺動可能な後押さえ体で前記ダイスの後面を押さえた状態で、磨き加工を行う請求項13〜16のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
  18. 前記後押さえ体の押さえ面にその中心部を中心に周方向に互いに離間して配設された少なくとも3個の回転自在な押さえボール又は押さえローラで、前記ダイスの後面を押さえた状態で、磨き加工を行う請求項17記載のダイス孔磨き加工方法。
  19. 前記ダイス孔を横向きにして前記ダイスを回転させた状態で、前記磨き治具を前記ダイス孔の内周面における最下部以外の部分に押圧して、磨き加工を行う請求項13〜18のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
  20. 前記磨き治具を前記ダイス孔の内周面における最下部に対して前記ダイスの回転方向の上流側の部分に押圧することにより、磨き加工を行う請求項19記載のダイス孔磨き加工方法。
  21. 前記磨き治具の外周面にその全周に亘って磨き材が設けられており、
    前記ダイスの回転方向と同じ回転方向に前記磨き治具を回転させて、磨き加工を行う請求項20記載のダイス孔磨き加工方法。
  22. 前記磨き治具と前記ダイス孔の内周面との当接部から下向きに磨き屑が吐き出されるように前記磨き治具を回転させる請求項21記載のダイス孔磨き加工方法。
  23. 前記磨き治具の外周面の周速度が前記ダイス孔の内周面の周速度よりも小さくなるように前記磨き治具を回転させる請求項22記載のダイス孔磨き加工方法。
  24. 前記ダイスの外周面をダイスの下側から少なくとも1個の支持駆動ローラで支持した状態で、前記支持駆動ローラを回転駆動させることによって前記ダイスを回転させる請求項19〜23のいずれかに記載のダイス孔磨き加工方法。
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