JP5052214B2 - 樹脂封止金型 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂封止金型、詳しくは、キャビティ部を有するチェイスユニットが着脱可能な樹脂封止金型に関する。
従来、図8に示す樹脂成形装置1が公知である(特許文献1参照)。
樹脂成形装置1は、上型10と下型20とから構成されている。上型20は、ベースブロック21の下側(図8において上側:上型10側)に固定ブロック22が備わっている。この固定ブロック22には、チェイスユニット23を取り付けたり取り外したりすることが可能とされている。即ち、樹脂成形する製品(例えば半導体チップ等)に応じてチェイスユニット23を取り替える(着脱する)ことによって、様々な種類の製品を樹脂成形可能としている。
また、成形時において、成形品質を高める等のためにキャビティ内は外気に比して減圧されていることが好ましい。そのために、チェイスユニット23を内包して外気を遮断可能なシール部材24が備わっている。このシール部材24は、ベースブロック21の一端で回動部材25によって回動可能に取り付けられている。また、ベースブロック21とシール部材24には、当該回動部材25による回動の位置を規制するための回動位置規制部材26が連結されている。
このような構成により、樹脂成形装置1においては、回動して開閉するシール部材24の開口部27を利用して、必要に応じてチェイスユニット23が着脱可能とされている。
特開平9−123205号公報
しかしながら、上述した樹脂成形装置1では次のような問題点が存在する。
樹脂成形金型1におけるシール部材24の開閉は、前述の通り、ベースブロック21の一端側に設けられた回動部材25によって回動して開閉する。即ち、回動部材25による固定箇所を基点としてシール部材24全体が回動して開閉するため、シール部材24を開く際及び閉じる際に、チェイスユニット23(また、は固定ブロック22)との接触を避けるべく、シール部材24の内壁24Aとチェイスユニット23(また、は固定ブロック22)の側面との間に予め隙間を設けておく必要がある。即ち、このような隙間を設けるということは、成形装置全体の大きさに制限がある場合には、樹脂成形のための有効面積(≒チェイスユニット23の平面視の表面積)が小さくなることを意味しており、当該装置の生産効率低下の原因ともなり得る。
このような不具合を解消するべく、出願人は、既に所謂「クロスリンク」による開閉機構を備えた樹脂封止金型(樹脂成形金型)を提案済みである(特願2006−271848号:出願時未公知)。これは、ベースブロックとシール部材とのそれぞれの側面に枢支され互いに交差して配置された連結部材(クロスリンク)を有する開閉機構によって、シール部材をベースブロックに対して垂直方向に開閉可能とすることで上記問題点を解消しようとするものである。また、かかる際に、シール部材の開閉作業を補助すべく、シール部材を反重力方向へと付勢する補助部材を備えている。
しかしながら、たとえ補助部材を用いてシール部材を反重力方向へと付勢したとしても、シール部材の開いた位置(即ちチェイスユニットの交換作業を行う位置)またはシール部材を閉じた位置(即ち、樹脂封止を行う際の位置)の少なくとも一方において、シール部材の位置をロックする機構が別途必要となる。即ち、補助部材の不勢力がシール部材全体を支えきれない場合には、シール部材を開いた位置にて当該シール部材が閉じることのないようにロックしておく必要がある。また、補助部材の存在によって、シール部材を閉じた場合でもシール部材が開こうとするため、これを開かないようにロックしておく必要もある。これを解消すべく、仮に、開閉位置にてそれぞれシール部材をロックする手段を設ければ機構が複雑となりコスト高の要因となる。更に、チェイスユニット取替え作業の際にロック作業やその解除作業が必要となり、チェイスユニット取替え作業が煩雑且つ時間が掛かってしまう。また、ロック作業やその解除作業をする際には、作業者が片手による操作を余儀なくされ、操作自体が難しいという問題もある。
本発明は、係る問題点を解決するべくなされたものであって、シール部材の開閉位置を自動的にロックできる樹脂封止金型を提供するものである。
本発明は、少なくとも上型と下型とで構成される樹脂封止金型であって、前記下型が、キャビティ部を有したチェイスユニットと、該チェイスユニットを着脱可能に保持するベースブロックと、前記チェイスユニットを内包し外気を遮断可能なシール部材と、前記チェイスユニットを着脱するために該シール部材を前記ベースブロックに対して上下に開閉可能に支持する開閉機構と、を備え、該開閉機構が、前記シール部材に対して反重力方向に力を与えるリフト機構を有し、該リフト機構が発生する反重力方向の力が、前記シール部材の開いた位置において前記シール部材の自重より大であり、且つ、前記シール部材の閉じた位置において前記シール部材の自重よりも小となるように構成することにより、上記課題を解決するものである。
このような構成を採用することによって、シール部材の開いた位置(以下単に「開位置」という場合がある)および閉じた位置(以下単に「閉位置」という場合がある)にて、シール部材をロックする機構等を別途設ける必要がない。即ち、リフト機構の発生する力(反重力方向の付勢力)そのものがロック機構の役割を果たすため、単にシール部材を開閉するのみで自動的にシール部の位置をロックすることができる。なお、前記リフト機構には前記反重力方向の力の源となる弾性体が備わっており、前記シール部材の開いた位置および前記シール部材の閉じた位置において同一の前記弾性体によって前記反重力方向の力が与えられている。
より具体的には、前記開閉機構が、前記ベースブロックと前記シール部材とを連結し且つ互いに交差して該交差位置にて枢支された第1、第2の連結部材を備え、該第1の連結部材の一端が、前記シール部材の側面に枢支され、前記第1の連結部材の他端が、前記ベースブロックの側面に水平方向にスライド可能に支持され、前記第2の連結部材の一端が、前記ベースブロックの前記側面に枢支され、前記第2の連結部材の他端が、前記シール部材の前記側面に水平方向にスライド可能に支持され、前記第1の連結部材の他端若しくは前記第2の連結部材の他端の少なくとも一方が、弾性体によって、前記第1の連結部材の一端側若しくは前記第2の部材の一端側へと付勢されるような構成により実現することが可能となっている。更に具体的には、前記第1の連結部材の他端が、前記ベースブロックの前記側面に水平方向に延在して形成された第1の凹部にスライド可能に嵌合し、前記第2の連結部材の他端が、前記シール部材の前記側面に水平方向に延在して形成された第2の凹部にスライド可能に嵌合し、前記弾性体が、前記第1の凹部内または前記第2の凹部内の少なくとも一方に組み込まれたバネとして構成する。このとき、前記第1、第2の連結部材がそれぞれの長手方向中心位置にて交差し、前記シール部材の前記ベースブロックに対する開閉量が、前記第1、第2の連結部材の一端側と他端側とで等しくなるように構成してもよいし、また、前記第1、第2の連結部材がそれぞれの長手方向非中心位置にて交差し、前記シール部材の前記ベースブロックに対する開閉量が、前記第1、第2の連結部材の一端側と他端側とで異なるように構成してもよい。
また、前記開閉機構が、前記ベースブロックと前記シール部材とを連結し且つ互いに交差して該交差位置にて枢支された伸縮可能な第1、第2の連結部材を備え、該第1の連結部材の一端が前記シール部材の側面に、前記第1の連結部材の他端が前記ベースブロックの側面に、前記第2の連結部材の一端が前記ベースブロックの前記側面に、前記第2の連結部材の他端が前記シール部材の前記側面にそれぞれ枢支され、更に、前記第1、第2の連結部材が自身に内蔵された弾性体により伸長方向に付勢されているような構成によっても同様の効果を発揮することが可能である。
本発明を適用することにより、シール部材の開閉が容易となる結果、チェイスユニットの交換作業が容易となる
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例を示す樹脂封止金型101の側面図(右側面図)である。図2は、図1における下型140の斜視図であって、チェイスユニット取替え途中の状態を示した図である。図3は、図1における下型140の斜視図であって、チェイスユニット取替え後の状態を示した図である。
<樹脂封止金型の全体構成>
樹脂封止金型101は、対向して配置された上型(第1の金型)110と下型(第2の金型)140とから構成される。この樹脂封止金型101には、図示せぬプレス機構が連結されており、所定のタイミングで開閉(上型110と下型140との当接・離間)が可能とされている。
<上型の構成>
上型110は、基礎となる上型ベースブロック111と、この上型ベースブロック111に対して着脱可能に構成された上型チェイスユニット113とを備えた構成とされている。また、この上型チェイスユニット113の表面(下型140側表面)には、成形品の形状に対応する形状のキャビティ部が形成されている。また、上型ベースブロック111には、開閉機構(詳細は後述する)によって開閉可能に連結された上型シール部材114が備わっている。この上型シール部材114は、前述した上型チェイスユニット113を内包し外気を遮断可能に構成されている。そのため、上型シール部材114は、上型チェイスユニット113の周囲を取り囲むように所謂「環状」に構成されている。
前述した開閉機構は、上型シール部材114と、上型ベースブロック111とをそれぞれ連結する2本のリンク部材(上型第1リンク部材115、上型第2リンク部材116)が互いに交差(各リンク部材の長手方向中央部分で交差)して配置されている。この上型第1リンク部材115と上型第2リンク部材116の交差部分は、リンク支点部材118によって枢支(両リンク部材115、116が、当該リンク支点部材118を中心に自由に回転可能な状態での固定)されている。
上型第1リンク部材115の一端は、上型シール部材114の右側面(図1において手前側:以下同じ)における上型チェイスユニット113の着脱方向側(以下単に「着脱方向」という、図1において左側)の位置で、リンク端固定部材117によって回転可能に枢支されている。一方、上型第1リンク部材115の他端には、ローラ119が設置されている。このローラ119は、上型ベースブロック111の右側面(図1において手前側:以下同じ)に略水平方向に延在して形成されたスライド孔(凹部)111Aに嵌合しつつ当該スライド孔111Aの内部を自由に転動可能とされている。なお、このスライド孔111Aは、上型ベースブロック111の右側面における反着脱方向側(上型チェイスユニット113の着脱方向の反対側)の位置に形成されている。なお、本実施形態では、ローラ119によってスライド孔111A内を自由に転動可能に構成されているが、例えばリンク部材の端部が直接スライド孔内を摺動してスライドするような構成であってもよい(以下、スライド孔114Aにおいて同様)。
上型第2リンク部材116は、一端が、上型ベースブロック111の右側面における着
脱方向側の位置に、リンク端固定部材117によって回転可能に枢支されている。一方、上型第2リンク部材116の他端には、ローラ119が設置されている。また、このローラ119は、上型シール部材114の右側面における反着脱方向側の位置に設けられたスライド孔(凹部)114Aに嵌合しつつ、当該スライド孔114Aの内部を、自由に転動可能とされている。
また、上型ベースブロック111の表面(下型140側表面)と、上型シール部材114の上面(上型110側)との間には、補助部材112が配置されている。この補助部材112は、上型シール部材114を反重力方向へと付勢している。即ち、上型シール部材114が、自重によって、一気に開いてしまうことを防止すると共に、上型シール部材114を閉じる際にも、より少ない外部動力で閉じることが可能とされている。補助部材の具体的な構成は種々考えられるが、ゴムやバネ等の弾性体を利用することも可能であり、また、ガスが封入されたダンパ等を利用することも可能である。本実施形態においては、当該補助部材が、第1、第2リンク部材115、116の一端側付近及び他端側付近に1つずつ配置されているが、このような構成に限定されるものではなく、1つであっても良いし、更には3つ以上であっても良い。更に、第1、第2リンク部材115、116を枢支するリンク支点部材118に内蔵させるような構成を採ることも可能である。
<下型の構成>
下型140は、基礎となる下型ベースブロック141と、この下型ベースブロック141に対して着脱可能に構成された下型チェイスユニット143とを備えた構成とされている。また、この下型チェイスユニット143の表面(上型110側表面)には、成形品の形状に対応する形状のキャビティ部Cが形成されている(図2及び図3参照)。また、下型ベースブロック141には、開閉機構によって開閉可能に連結された下型シール部材144が備わっている。この下型シール部材144は、前述した下型チェイスユニット143を内包し外気を遮断可能に構成されている。そのため、下型シール部材144は、下型チェイスユニット143の周囲を取り囲むように所謂「環状」に構成されている。
開閉機構は、下型シール部材144と、下型ベースブロック141とをそれぞれ連結する2本のリンク(連結)部材(下型第1リンク部材145、下型第2リンク部材146)を備え、両リンク部材145、146が互いに交差(各リンク部材の長手方向中央部分で交差)して配置されている。この下型第1リンク部材145と下型第2リンク部材146の交差部分は、リンク支点部材148によって枢支(両リンク部材145、146が、当該リンク支点部材148を中心に自由に回転可能な状態での固定)されている。
下型第1リンク部材145の一端は、下型シール部材144の右側面(図1において手前側:以下同じ)における下型チェイスユニット143の着脱方向側(以下単に「着脱方向」という、図1において左側)の位置で、リンク端固定部材147によって回転可能に枢支されている。一方、下型第1リンク部材145の他端には、ローラ149が設置されている。このローラ149は、下型ベースブロック141の右側面(図1において手前側:以下同じ)に略水平方向に延在して形成されたスライド孔(凹部)141Aに嵌合しつつ当該スライド孔141Aの内部を自由に転動可能とされている。また、このスライド孔141Aは、下型ベースブロック141の右側面における反着脱方向側(下型チェイスユニット143の着脱方向の反対側)の位置に形成されている。なお、本実施形態では、ローラ149によってスライド孔141A内を自由に転動可能に構成されているが、例えばリンク部材の端部が直接スライド孔内を摺動してスライドするような構成であってもよい(以下、スライド孔144Aにおいて同様)。更にスライド孔141A内には、バネ142が埋め込まれており、当該スライド孔141A内に嵌合している下型第1リンク部材145の他端側(本実施形態ではローラ149)を、着脱方向側(図面左側)へと常時付勢している。その結果、当該バネ142の付勢力によってリンク支点部材148を中心として、下型第1リンク部材145および下型第2リンク部材146とが回動し、両リンク部材145、146を介して下型シール部材144を反重力方向へ持ち上げようとする力(リフト力)が働いている。なお、このバネ142と両リンク部材145、146とで開閉機構におけるリフト機構を構成している。
ここで、当該リフト力は、図4に示す値となるように調整されている。図4は、シール部材の自重とリフト機構が発生するリフト力との関係を示したグラフであり、縦軸がリフト力(N)、横軸がリフト量(シール部材の開口量:mm)である。
下型144自体の重量(自重)はグラフに示される通り常に一定である。一方リフト機構(バネ142、下型第1リンク部材145、下型第2リンク部材146)の発生するリフト力はシール部材144の位置に従って変化する。リフト量0のとき、即ち「下型シール部材144の閉位置」においては、下型シール部材144の自重を支えきれるだけのリフト力は発生していない。シール部材144の閉位置では、バネ142が最も縮んだ状態となり、当該バネ142が下型第1リンク部材145の他端を付勢する力そのものも最大となるが、下型第1リンク部材145のなす角度θ(図1参照)が小さいため、鉛直方向の分力が小さくなることに起因している。一方、リフト量15mm〜50mmの間(この間に下型シール部材144の開位置が存在する)では、十分に下型シール部材を支えきれるだけのリフト力が発生している。シール部材144がこれらの位置にあるときは、閉位置に比べてバネ142が弛緩した状態となり、当該バネ142が下型第1リンク部材145の他端を付勢する力そのものも閉位置でのそれと比較して小さくなる。しかし下型第1リンク部材145のなす角度θ(図1参照)が大きくなるため、鉛直方向の分力が大きくなり、結果としてリフト力としては閉位置よりも大きくなっている。このように作用する結果、下型シール部材144の閉位置ではリフト機構により下型シール部材144が勝手に開いてしまうことがなく、また、開位置では勝手に閉じてしまうことがない。換言すれば、リフト機構自身が下型シール部材144の閉位置及び開位置におけるロック機構として機能することができる構成とされている。
下型第2リンク部材146は、一端が、下型ベースブロック141の右側面における着脱方向側の位置に、リンク端固定部材147によって回転可能に枢支されている。一方、下型第2リンク部材146の他端には、ローラ149が設置されている。また、このローラ149は、下型シール部材144の右側面における反着脱方向側の位置に略水平方向に延在して設けられたスライド孔144Aに嵌合しつつ、当該スライド孔144Aの内部を、自由に転動可能とされている。なお、本実施形態ではスライド孔144A内にはバネが埋め込まれていないが、前述したスライド孔141Aに代わってまたはスライド孔141と共に、バネが埋め込まれるような構成とされていてもよい。
<チェイスユニットの交換作業>
次に、樹脂封止金型101におけるチェイスユニットの交換作業について説明する。説明の便宜上、下型140を利用して説明する。上型110の交換作業においても、以下説明する下型140における交換作業と上下方向が反転する点を除いて、略同一である。
下型チェイスユニット143を交換する際には、上型110と下型140とを所定の位置にまで開いたうえで(図示せぬプレス機構による)、既に装着されている下型チェイスユニットを取り外した後、新たなチェイスユニット(場合により、チェイスユニットのうち、キャビティ部を構成する部分のみ取り換えた新たなチェイスユニット)143を装着することとなる。
はじめに下型シール部材144を開く必要がある。この時、下型チェイスユニット143の交換作業を行う者は、下型チェイスユニット143の着脱方向(図1において左側、図2及び図3において左下方向)に位置しつつ作業するため、下型シール部材144の着脱方向側に設けられた例えば取手部(図示しない)を利用して下型シール部材144を開くことになる。ここで、本実施形態における下型140においては、下型ベースブロック141と下型シール部材144とが前述した開閉機構において連結されている為、下型シール部材144の着脱方向側(作業者において手前側)を持ち上げる(開く)ことによって、下型シール部材144全体が真上に(下型ベースブロック141に対して垂直方向に)持ち上がるように開くこととなる。即ち、下型シール部材144の着脱方向側(作業者にとって手前側)の開口量H1と、反着脱方向(作業者にとって奥側)の開口量H2とが同じ状態を保ちつつ開口することになる。また、このように垂直に開くことによって、下型シール部材が回動して開く場合(図8参照)に比して、下型シール部材144の内壁144Bと下型チェイスユニット143の側面との隙間G1を小さく設計することが可能となる(図3においては説明の便宜上当該隙間を誇張して表現している。)。即ち、下型チェイスユニット143の有効面積(上型110側表面の表面積)を大きく確保することができ、装置全体の大きさが同じ場合には、一度のプレスで数多くの、または、より大きな成形品を成形することが可能となる。なお、本実施形態においては、スライド孔141A内に埋め込まれたバネ142の存在によって、軽い力で下型シール部材144を開くことが可能である。
次に、既に装着されている下型チェイスユニットを取り外し、新たな下型チェイスユニット143を取付ける(図3参照)。
最後に、新たな下型チェイスユニット143を取付けた後、下型シール部材144を閉じて(降ろして)交換作業が完了する(図3参照)。下型シール部材144を閉じる場合にも、バネ142の存在によって、下型シール部材144が一気に閉じてしまうことを防止しているため、勢いあまってシール部材144や下型ベースブロック141等の損傷を招いてしまうことはない。
下型チェイスユニット143の交換作業の際には、上記説明したようにシール部材144を一旦開き、ユニット交換後、閉じる必要がある。本実施形態においては、リフト機構の存在によって、下型シール部材144を閉位置や開位置にて別途ロックしておく必要がない。そのため、下型チェイスユニット143の交換に当たってロックを解除したりロックする作業が不要となるため、交換作業が容易となり、また、交換作業に要する時間も短縮することが可能となっている。
<他の実施形態>
次に、図5を用いて、本発明の他の実施の形態を説明する。図5は、本発明の他の実施形態の一例を示す下型240の側面図(右側面図)である。なお、前述した樹脂封止金型101における下型140と同一または類似する部分については数字下2桁が同一の符号を付するに留め、重複した構成・作用の説明は省略する。以下、異なる点を中心に説明する。
240においては、シール部材244の開閉機構を構成する2本のリンク部材(下型第1リンク部材245と下型第2リンク部材246)の交差している位置が、前述した樹脂封止金型101における下型140と異なっている。樹脂封止金型101における下型140では、各リンク部材の中心位置にて交差していたが、当該下型240では、各リンク部材245、246の非中心位置(中心位置からずれた位置)において交差している。その結果、下型シール部材244がそれぞれベースブロック241に対して垂直に開くのではなく、チェイスユニットの着脱方向側(図5において左側:以下同じ)の開口量H3の方が、反着脱方向(図5において右側:以下同じ)の開口量H4よりも大きくなるように構成されている。
このような構成とすることで、シール部材を単に回動させた場合と比べ、チェイスユニットの有効面積を大きく確保できる。加えて、前述の下型140のように垂直に開閉する場合に比べて、チェイスユニットを着脱する側(手前側)がより大きく開くために、着脱し易いというメリットがある。なお、ここでも同様に、リフト機構(バネ242、下型第1リンク部材245、下型第2リンク部材246)によって、シール部材244の開いた位置においてはシール部材244の自重より大きな反重力方向の力(リフト力)が発生し、且つ、シール部材244の閉じた位置においてシール部材244の自重よりも小さな反重力方向の力が発生可能とされている。
次に、図6を用いて、本発明の他の実施の形態を説明する。図6は、本発明の他の実施形態の一例を示す下型340の側面図(右側面図)である。なおここでも、同一または類似する部分については数字下2桁が同一の符号を付するに留め、重複した構成・作用の説明は省略する。
下型340ではリフト機構を構成するバネ342の配置が異なっている。ここでは、バネ342はスライド孔341Aに埋め込まれているのではなく、下型ベースブロック241の右側面に備わる突起部341Cに係合し、下型第1リンク部材345の他端側(図6において右端側)を着脱方向側に引っ張る構成とされている。なお、ここでも同様に、リフト機構(バネ342、下型第1リンク部材345、下型第2リンク部材346)によって、シール部材344の開いた位置においてはシール部材344の自重より大きな反重力方向の力(リフト力)が発生し、且つ、シール部材344の閉じた位置においてシール部材344の自重よりも小さな反重力方向の力が発生可能とされている。
次に、図7を用いて、本発明の他の実施の形態を説明する。図7は、本発明の他の実施形態の一例を示す下型440の側面図(右側面図)である。なおここでも、同一または類似する部分については数字下2桁が同一の符号を付するに留め、重複した構成・作用の説明は省略する。
下型440では、開閉機構およびリフト機構の構成が上記のものと異なっている。ここでは、下型ベースブロック441と下型シール部材444とを連結し且つ互いに交差して該交差位置にて枢支された下型第1リンク部材445と下型第2リンク部材446とがそれぞれそれ自身で伸縮可能な構成とされている。また、両リンク部材445、446の両端部は全て下型ベースブロック441または下型シール部材444の側面に枢支されるような構成とされている。更に、下型第1リンク部材445および下型第2リンク部材446にはバネ442がそれぞれ内蔵されており、当該バネ442の作用によって伸縮可能な両リンク部材445、446が伸長方向に付勢されている。その結果ここでも、リフト機構(バネ442、下型第1リンク部材445、下型第2リンク部材446)によって、シール部材444の開いた位置においてはシール部材444の自重より大きな反重力方向の力(リフト力)が発生し、且つ、シール部材444の閉じた位置においてシール部材444の自重よりも小さな反重力方向の力が発生可能とされている。
本発明は、特に、半導体チップ等が配置されたリードフレームを樹脂にて封止する樹脂封止装置用の金型として好適である。
本発明の実施形態の一例を示す樹脂封止金型の側面図 図1における下型の140斜視図であって、チェイスユニット取替え途中の状態を示した図(一部図示略) 図1における下型140の斜視図であって、チェイスユニット取替え後の状態を示した図(一部図示略) シール部材の自重とリフト機構が発生するリフト力との関係を示したグラフ 本発明の他の実施形態の一例を示す下型240の側面図 本発明の他の実施形態の一例を示す下型340の側面図 本発明の他の実施形態の一例を示す下型440の側面図 特許文献1に記載される樹脂成形装置の側面図
符号の説明
101…樹脂封止金型
110…上型
140…下型
141…下型ベースブロック
141A…スライド孔
142…バネ
143…下型チェイスユニット
144…下型シール部材
144A…スライド孔
144B…シール部材内壁
145…下型第1リンク部材
146…下型第2リンク部材
147…リンク端固定部材
148…リンク支点部材
149…ローラ

Claims (7)

  1. 少なくとも上型と下型とで構成される樹脂封止金型であって、
    前記下型が、キャビティ部を有したチェイスユニットと、該チェイスユニットを着脱可能に保持するベースブロックと、前記チェイスユニットを内包し外気を遮断可能なシール部材と、前記チェイスユニットを着脱するために該シール部材を前記ベースブロックに対して上下に開閉可能に支持する開閉機構と、を備え、
    該開閉機構が、前記シール部材に対して反重力方向に力を与えるリフト機構を有し、
    該リフト機構が発生する反重力方向の力が、前記シール部材の開いた位置において前記シール部材の自重より大であり、且つ、前記シール部材の閉じた位置において前記シール部材の自重よりも小である
    ことを特徴とする樹脂封止金型。
  2. 請求項1において、
    前記リフト機構には前記反重力方向の力の源となる弾性体が備わっており、
    前記シール部材の開いた位置および前記シール部材の閉じた位置において同一の前記弾性体によって前記反重力方向の力が与えられている
    ことを特徴とする樹脂封止金型。
  3. 請求項1または2において、
    前記開閉機構が、前記ベースブロックと前記シール部材とを連結し且つ互いに交差して該交差位置にて枢支された第1、第2の連結部材を備え、
    該第1の連結部材の一端が、前記シール部材の側面に枢支され、
    前記第1の連結部材の他端が、前記ベースブロックの側面に水平方向にスライド可能に支持され、
    前記第2の連結部材の一端が、前記ベースブロックの前記側面に枢支され、
    前記第2の連結部材の他端が、前記シール部材の前記側面に水平方向にスライド可能に支持され、
    前記第1の連結部材の他端若しくは前記第2の連結部材の他端の少なくとも一方が、弾性体によって、前記第1の連結部材の一端側若しくは前記第2の部材の一端側へと付勢されている
    ことを特徴とする樹脂封止金型。
  4. 請求項3において、
    前記第1の連結部材の他端が、前記ベースブロックの前記側面に水平方向に延在して形成された第1の凹部にスライド可能に嵌合し、
    前記第2の連結部材の他端が、前記シール部材の前記側面に水平方向に延在して形成された第2の凹部にスライド可能に嵌合し、
    前記弾性体が、前記第1の凹部内または前記第2の凹部内の少なくとも一方に組み込まれたバネである
    ことを特徴とする樹脂封止金型。
  5. 請求項3または4において、
    前記第1、第2の連結部材がそれぞれの長手方向中心位置にて交差し、前記シール部材の前記ベースブロックに対する開閉量が、前記第1、第2の連結部材の一端側と他端側とで等しい
    ことを特徴とする樹脂封止金型。
  6. 請求項3または4において、
    前記第1、第2の連結部材がそれぞれの長手方向非中心位置にて交差し、前記シール部材の前記ベースブロックに対する開閉量が、前記第1、第2の連結部材の一端側と他端側とで異なる
    ことを特徴とする樹脂封止金型。
  7. 請求項1において、
    前記開閉機構が、前記ベースブロックと前記シール部材とを連結し且つ互いに交差して該交差位置にて枢支された伸縮可能な第1、第2の連結部材を備え、
    該第1の連結部材の一端が前記シール部材の側面に、前記第1の連結部材の他端が前記ベースブロックの側面に、前記第2の連結部材の一端が前記ベースブロックの前記側面に、前記第2の連結部材の他端が前記シール部材の前記側面にそれぞれ枢支され、
    更に、前記第1、第2の連結部材が自身に内蔵された弾性体により伸長方向に付勢されている
    ことを特徴とする樹脂封止金型。
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