JP5051908B2 - 情報隠蔽帳票 - Google Patents

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Description

本発明は、サーマルプリンタで印字した情報を隠蔽可能な情報隠蔽帳票に関する。
従来、この種の情報隠蔽帳票として、例えば下記の特許文献に開示されたものが知られている。
特許文献1のサーマルプリンタ用記録媒体は、感熱紙からなる下用紙の印字面に上用紙を粘着剤で剥離可能に貼着し、上用紙に、印字画像を表示する表示部と下用紙の印字画像を外部から透視不可能とする非表示部とを設けたものである。そして、上用紙の上からサーマルヘッドで加熱印字すると、表示部に印字された画像は外部から透かして見ることができるのに対し、非表示部に印字された画像は外部から透かして見えないようになっている。
また、特許文献2には、サーマルプリンタで印字可能な感熱複写シートが開示されている。この感熱複写シートは2枚の感熱紙(下用紙と上用紙)を重ね合わせてなり、下用紙の秘密情報表示部に対応して上用紙に黒ベタ印刷による情報隠蔽部を設けたものである。そして、上用紙の情報隠蔽部にサーマルヘッドで加熱印字すると、秘密情報表示部と情報隠蔽部に同じ情報が印字されるが、情報隠蔽部に印字された情報は黒ベタ印刷に埋もれて見えないようになっている。
特開平8−244345号公報
特開2007−118200号公報
ところで、特許文献1や2に開示されているような従来の情報隠蔽帳票は、上用紙の上からサーマルヘッドで加熱して印字を行うものであるが、上用紙と下用紙の間に粘着剤層(特許文献1の場合)や空気層(特許文献2の場合)が介在しており、上用紙が下用紙に完全に密着していない。このため、印加した熱が粘着剤層や空気層で遮られ、下用紙の感熱発色層にうまく伝わらず、印字抜けや文字のかすれ等の印字不良を起こすという問題があった。また、例えば上用紙の紙厚や積層形状によっては下用紙の感熱発色層に印字ができなくなるので、上用紙の形態が制約されるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、上用紙の形態を考慮する必要がなく、感熱式プリンタでの印字不良を防止して鮮明な印字を行うことができ、しかも印字した情報を確実に隠蔽することができる情報隠蔽帳票を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、表面に感熱発色層による印字領域が設けられた下用紙と、下用紙の印字領域に剥離可能に接着された上用紙とからなり、下用紙の裏面側から印字領域に感熱式プリンタで鏡像印字された情報を上用紙で隠蔽する情報隠蔽帳票であって、前記下用紙の裏面には、前記印字領域の情報の透視を防ぐ第1の隠蔽層が設けられ、前記上用紙の表面または裏面若しくは表裏面には、前記印字領域の情報の透視を防ぐ第2の隠蔽層が設けられ、前記印字領域と前記第2の隠蔽層との間には、前記下用紙と前記上用紙の周縁部どうしを接着する層で囲まれた空間からなる空隙層が設けられていることを特徴とする。
ここで、本発明において対象となる感熱式プリンタは、熱エネルギーを印加することによって印字を行うプリンタであって、通常0.4〜0.5mjのエネルギーで印字するサーマルプリンタのみならず、それ以上の高エネルギーの出力が可能なレーザプリンタを含む。
また、本発明の情報隠蔽帳票において、下用紙は上用紙よりも紙厚が薄いことを特徴とする。下用紙は例えばサーマルプリンタのサーマルヘッドで印加した熱を阻害しない程度の厚みであれば良く、その厚みは約25〜105μm(最適は64μm程度)の範囲内のものが好適である。また、下用紙と上用紙が部分的に強接着されていると良い。
本発明の情報隠蔽帳票を使用する際には、感熱式プリンタで下用紙の裏面側から印字領域に対して鏡像文字(いわゆる裏打ち文字)で印字を行うことにより、下用紙を通して感熱発色層に効率良く熱が伝わって鮮明に印字され、上用紙を剥がすと印字領域に印字された情報を正像文字で確認することができる。
また、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、下用紙の感熱発色層の発色状態を目視で確認可能な発色確認領域が設けられていると良い。例えば、下用紙が上用紙からはみ出した部分を有し、そのはみ出し部に発色確認領域が設けられている構成を採用することができる。このような構成によると、印字領域と発色確認領域の両方に印字を行い、発色確認領域の発色状態を見れば、上用紙を剥がさなくても印字領域に印字した情報が鮮明に表示されているか否かを確認することができる。
また、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、上用紙または下用紙に印字領域の周囲を切り取り可能な切り取り線を設け、剥離時に上用紙や下用紙を切り取る構造を採用すれば、開封デザインの自由度が向上する。
また、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、上用紙の表面もしくは下用紙の裏面またはその両面に感熱発色層が設けられていると、下用紙の印字領域だけでなく上用紙の表面や下用紙の裏面にも感熱式プリンタで印字が可能になり、掲載する情報量を増やすことができる。
本発明によれば、下用紙の裏面側から印字領域に感熱式プリンタで鏡像印字を行うことにより、印字ヘッドと感熱発色層との間に粘着剤や空気層のような熱を遮るものが介在しないので、印加した熱が感熱発色層に効率良く伝わり、印字抜けや文字のかすれ等の印字不良が起こらず、印字領域に鮮明に印字することができる。また、印字領域に印字した情報は、下用紙の隠蔽層と上用紙によって隠されて外部から見えなくなるので、確実に個人情報の保護を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の情報隠蔽帳票を払込取扱票に適用した例を示す外観図、図2は同帳票の断面図、図3は同帳票の分解図、図4は同帳票の使用方法を示す説明図、図5は同帳票の他の構成例を示す説明図である。
図1に示すように、この情報隠蔽帳票(以下「払込取扱票」という)10は、サーマルプリンタやレーザプリンタ等の感熱式プリンタで鮮明な印字が行え、かつ、印字した情報を確実に隠蔽することができるようにした帳票であり、下用紙20とそれよりもやや幅の狭い上用紙30とからなり、下用紙20の上に上用紙30を部分的に貼り合わせて構成されている。
図2に示すように、本実施形態では下用紙20に薄手の感熱紙を使用しており、この下用紙(以下「感熱紙」という)20は、基材21の表面全体に感熱発色層22を設けたものである。基材21は感熱式プリンタの出力エネルギーを大幅に上げなくても感熱発色層22への印字が可能となるように、紙厚が薄い用紙や合成樹脂シート等により構成されている。基材21が薄すぎると透過しやすく隠蔽機能が損なわれ、逆に厚すぎると熱が伝わらず印字不良を起こすので、基材21の厚みは約30〜100μm(最適は64μm程度)の範囲内のものが好適である。感熱発色層22は樹脂バインダ中に無色のロイコ染料(電子供与体)と酸性物質(電子受容体)を固体微粒子として分散させて塗布したものであり、印字ヘッドで加熱するとロイコ染料と酸性物質が化学反応して発色し、所定事項が印字されるようになっている。
図3に示すように、感熱紙20の感熱発色層22は隠蔽すべき情報を印字するための印字領域23になっている。感熱紙20はミシン目24を介して切り離し可能な2つの領域(払込票11と払込票兼受領証12)に区画されており、それぞれの領域には「払込票」や「払込票兼受領証」なる表題と、口座番号、金額、払込人等の情報を記入するための記入欄13とからなる固定情報を感熱発色層22の上にあらかじめ印刷インキで印刷した事前印刷部25が設けられている。
また、感熱紙20に隠蔽機能を付与するため、基材21の裏面には印字領域23に限定して黒色、銀色、紺色等の濃色系の印刷インキで全面印刷あるいは地紋等の部分印刷を施した隠蔽層26(図1(b)を参照)が設けられている。
これに対して、上用紙30は隠蔽用紙を構成するものであり、この上用紙(以下「隠蔽用紙」という)30は隠蔽機能を持たせるために感熱紙20よりも紙厚が厚い用紙、例えば普通紙や上質紙あるいは合成樹脂シート等の基材31により構成されている。基材31の厚みは、約60〜160μm(最適は80μm程度)の範囲内のものが好適である。また、隠蔽用紙30の表側からの透視を確実に防止するため、基材31の裏面全体に感熱紙20と同様の隠蔽層32が設けられている。この隠蔽層32は隠蔽用紙30の基材31の裏面だけでなく、基材31の表面にも設けられていると透過防止効果がより一層高まるので好ましい。なお、本実施形態では、図1(a)に示すように基材31の表面に「電気料金払込票」なる表題、ユーザへの注意書き、「○○電力株式会社」の連絡先等の固定情報をあらかじめ印刷インキで印刷した事前印刷部33が設けられており、基材31の表面に隠蔽層32は設けられていない。
図3に示すように、この払込取扱票10は感熱紙20の上に隠蔽用紙30を全面接着するのではなく、周縁部のみを部分的に接着してある。すなわち、隠蔽用紙30の基材裏面にはその一辺に沿って接着剤を塗布した強接着層34が設けられており、この強接着層34を介して隠蔽用紙30の端部が感熱紙20に完全接着されている。また、隠蔽用紙30の基材裏面には、残りの周縁三辺に沿って粘着剤を塗布した粘着層35が設けられており、この粘着層35を介して隠蔽用紙30の周縁部が感熱紙20に剥離可能に弱接着されている。
ここで、強接着層34を構成する接着剤は、印字中に感熱紙20と隠蔽用紙30が剥がれることがない程度の接着力を備えたもの、例えば酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合水性エマルジョンからなる強接着粘着糊を使用することができる。一方、粘着層35を構成する粘着剤は、印字後に手で容易に剥がせる程度の剥離性を備えたものが好ましく、例えばアクリル酸エステル共重合体からなる再剥離粘着糊を使用することができる。
本実施形態のように払込取扱票10に適用する場合には事前印刷が必要となるが、本発明によれば感熱紙20と隠蔽用紙30を別々に印刷した後、粘着糊で貼り合わせることによってその対応が可能になる。また、隠蔽用紙30の一辺を完全接着にしておくことで感熱紙20と隠蔽用紙30がバラバラになることがないので、感熱式プリンタにセットする時に単片形態はもちろんのこと、ロール形態とすることも可能である。また、感熱式プリンタでの搬送中に隠蔽用紙30が捲れ上がらないように、完全接着する一辺は搬送方向の先端側に設定するのが好ましい。なお、本実施形態ではプリンタでの使用を考慮して隠蔽用紙30の一辺を強接着してあるが、強接着層34の部分は必ずしも設ける必要がなく、また弱接着の部分については部分的に粘着層35を設ける替わりに全面的に粘着層35を設けてあっても良い。
さらに、この払込取扱票10には、感熱紙20の感熱発色層22の発色状態を目で見て確認できるように発色確認領域27が設けられている。図1(a)に示したように、隠蔽用紙30は感熱紙20よりも幅寸法が若干狭く設定されており、感熱紙20の端部には隠蔽用紙30の端部からはみ出した部分がある。このはみ出し部分は感熱紙20の感熱発色層22が露出した状態(図2を参照)になっており、この部分の感熱発色層22が発色確認領域27になっている。
以上が払込取扱票の構成であるが、以下にその使用方法を説明する。
図4(a)に示すように、この払込取扱票10を使用する場合には、例えばサーマルプリンタ50のサーマルヘッド51とプラテンローラ52との間に払込取扱票10を搬送し、感熱紙20の裏面側から鏡像印字を行うようにする。払込取扱票10の印字領域23には感熱発色層22の上に記入欄13が設けられており、この記入欄13に対して感熱紙20の裏面にある隠蔽層26の上からサーマルヘッド51で熱を印加して、口座番号、払込金額、受取人、払込人等の情報を鏡像文字で印字する。感熱紙20は紙厚の薄い基材21で構成されており、サーマルヘッド51と感熱発色層22との間には粘着剤や空気層のような熱を遮るものが介在していないため、印加した熱が感熱発色層22に効率良く伝わるようになっている。したがって、感熱紙20の記入欄13に、印字抜けや文字のかすれ等の印字不良が起こらず、鮮明に印字することが可能になる。
また、印字領域23に印字する際に、併せてサーマルプリンタ50で感熱紙20の発色確認領域27に印字を行う。発色確認領域27には隠蔽用紙30が貼り合わされておらず、感熱発色層22が露出した状態になっている。したがって、発色確認領域27の発色状態を見れば、隠蔽用紙30を剥がさなくても、印字領域23に印字した情報が鮮明に表示されているか否かを確認することができる。また、印字領域23に印字した口座番号や払込金額等の情報は、感熱紙20の隠蔽層26と隠蔽用紙30の隠蔽層32によって隠されて外部からは見えなくなるので、確実に個人情報の保護を図ることができる。
さらに、払込取扱票10を受け取った利用者は、図4(b)に示すように印字領域23に貼り合わされている隠蔽用紙30を剥がして内容を確認すれば良い。すなわち、隠蔽用紙30をめくると、粘着層35と感熱発色層22との境界面で剥離されて印字領域23が現れる。この印字領域23を見ると、感熱紙20の裏面側から鏡像文字で印字した口座番号や払込金額等の情報を正像文字で確認することができる。本実施形態では隠蔽用紙30の一辺が強接着層34を介して感熱紙20に完全接着されているので、剥がした隠蔽用紙30がゴミにならないという利点がある。そして、利用者が払込取扱票10を持ってコンビニエンスストア等のレジで決済すると、店員によって払込票11と払込票兼受領証12の捺印欄14に領収日付印が押され、ミシン目24で切り取られた払込票兼受領証12が利用者に渡される。
以上説明した実施形態では、感熱紙20の上に貼り合わせた隠蔽用紙30を剥離するようにしたが、図5に示すように剥離時に切り取るような構造にしても良い。同図の情報隠蔽帳票10Aは、同一サイズの感熱紙(下用紙)20と隠蔽用紙(上用紙)30により構成されており、印字領域23を除く領域に設けられた粘着層35を介して隠蔽用紙30が感熱紙20に剥離可能に貼り合わされ、印字領域23に対向する隠蔽用紙30の隠蔽領域の周囲三辺に沿って切り取り用のミシン目36が形成されていることが特徴である。また、隠蔽用紙30の表面にはラベル40が剥離可能に貼付されている。なお、この情報隠蔽帳票10Aにおいて、隠蔽用紙30は感熱発色層22の発色に影響を与えないので、隠蔽用紙30の表面側にラベルだけでなく2層、3層と複数の層(例えば他の用紙等)を積層することも可能である。
そして、使用時には開示可能な情報については隠蔽用紙30やラベル40に通常のプリンタで印字を行い、隠蔽すべき情報については感熱紙20の裏面側から感熱発色層22に感熱式プリンタで鏡像印字を行うようにする。また、開封する際には、同図(b)に示すように隠蔽用紙30のコーナーカット部37を摘んでミシン目36を切り離すと、隠蔽用紙30が剥がされ、感熱紙20に印字された情報を正像で確認することが可能になる。このように剥離時に隠蔽用紙30を切り取る構造を採用し、ミシン目36の位置や形状を適宜変更することによって、開封デザインの自由度を大幅に向上させることができる。
なお、図5の例では、ミシン目36を隠蔽領域の周囲三辺に沿って設けてあるが、周囲全体を囲むようにミシン目を設けることで隠蔽用紙30の一部を完全に切り離せるようにし、切り離した部分を例えば割引券等として利用するという用途も考えられる。また、隠蔽用紙30にミシン目36を設ける替わりに、感熱紙20の方にミシン目を設けて印字領域23を切り離せるようにしても良い。さらに、上述した実施形態では上用紙30を通常の紙としたが、上用紙30の表面に感熱発色層を設けて上用紙30を感熱紙にしても良く、また、下用紙20の裏面の印字領域23を除いた部分に感熱発色層を設けて感熱式プリンタで両面印字を行うようにすることもできる。
以上が本発明の情報隠蔽帳票の構成及び使用方法であるが、以下に本発明の構成要件について試験結果を参照しながら説明する。
1.動発色試験
2種類のタイプのサーマル紙を用意し、発色試験機でそれぞれ紙厚の異なるサーマル紙にエネルギーを印加して印字を行い、印字後のサーマル紙の印字濃度(OD値)を光学濃度計で測定して比較した。なお、試験に使用したサーマル紙、発色試験機、及び光学濃度計は以下の通りである。
(1)サーマル紙
発色層Aタイプ(日本製紙株式会社製サーマル紙、ベース紙30μm製品)
発色層Bタイプ(株式会社リコー製サーマル紙、ベース紙60・80μm製品)
試料1…発色層Aの表面
試料2…発色層Aの裏面(基材厚み30±5μm)
試料3…発色層Bの表面
試料4…発色層Bの裏面(基材厚み60±5μm)
試料5…発色層Bの裏面(基材厚み80±5μm)
試料6…発色層Bの裏面(基材厚み100±5μm)
(2)発色試験機
「TH−PMD」オオクラエンジニアリング株式会社製、感熱紙評価試験装置(サーマルヘッドは京セラ株式会社製「KJT−256−8MGF1」を使用)
(3)光学濃度計
「RD−914」(グレタグマクベス社製)
試験結果を以下の表に示す。

Figure 0005051908
以上の試験結果から、紙厚の異なるサーマル紙について、印字エネルギーと印字濃度との関係をグラフにすると図6の通りとなった。図6に示すように、印字濃度(OD値)が可視濃度である約0.8を超えるように発色させるための印字エネルギーは、試料1では0.45mj/dot、試料2では0.78mj/dot、試料3では0.35mj/dot、試料4では1.28mj/dotであった。また、試料6では印字濃度(OD値)に変化が無かったが、試料5では1.15mj/dot以上を印加すると印字濃度(OD値)が上昇した。
試料1と試料2の対比より、基材厚み30±5μmの場合には、表裏面のエネルギー比が約1.7倍もしくは表面のエネルギー+30mj/dotであれば可視濃度以上の発色が可能である。また、試料3と試料4の対比より、基材厚み60±5μmの場合には、表裏面のエネルギー比が約4倍もしくは表面のエネルギー+90mj/dotであれば可視濃度以上の発色が可能である。なお、基材厚み80±5μmであっても、更にエネルギーを加えれば可視濃度以上の発色が可能であるがヘッドの負担が大きくなる。
以上の結果から好適な条件を導き出すと、印字エネルギーが1.5mj/dot以下のサーマルヘッドを使用する場合には、下用紙の紙厚が25〜65μmの範囲内であれば問題なく裏面からの印字が可能であることが判明した。なお、レーザプリンタについても、熱エネルギーによって発色させるものであるため、上記の印字エネルギーが加えられれば同様に発色するものと考えられる。
2.静発色試験
発色剤が同一で紙厚の異なる3種類のサーマル紙を用意し、加熱ブロックを毎秒200g/cmにてサーマル紙の表面または裏面から加熱して印字し、印字後のサーマル紙の印字濃度(OD値)を光学濃度計で測定して比較した。なお、試験に使用したサーマル紙、発色試験機、及び光学濃度計は以下の通りである。
(1)サーマル紙
発色層Bタイプ(株式会社リコー製サーマル紙、ベース紙60・80μm製品)
試料1…発色層Bの表面
試料2…発色層Bの裏面(基材厚み60±5μm)
試料3…発色層Bの裏面(基材厚み80±5μm)
試料4…発色層Bの裏面(基材厚み100±5μm)
(2)発色試験機
「TH−PMD」オオクラエンジニアリング株式会社製、感熱紙評価試験装置(サーマルヘッドは京セラ株式会社製「KJT−256−8MGF1」を使用)
(3)光学濃度計
「RD−914」(グレタグマクベス社製)
試験結果を以下の表に示す。

Figure 0005051908
以上の試験結果から、紙厚の異なるサーマル紙について、加熱温度と印字濃度との関係をグラフにすると図7の通りとなった。図7に示すように、印字濃度(OD値)が可視濃度である約0.8を超えるように発色させるために、最低限必要な加熱温度は、試料1では約110℃、試料2,3,4では約120℃であった。
動発色試験では、印字エネルギーを考慮すると下紙の紙厚は25〜65μmの範囲内が好適であるとしたが、この静発色試験の結果によれば、加熱する熱量により少なくとも紙厚が100±5μmまでは可視濃度を超える発色が確認された。以上より、動発色試験と静発色試験の結果をまとめると、下用紙の紙厚は25〜105μmの範囲内であれば、感熱式プリンタで裏面側からの印字が可能であることが判明した。
本発明の情報隠蔽帳票を払込取扱票に適用した例を示す外観図で、(a)は表側から見た状態、(b)は裏側から見た状態を示す。 情報隠蔽帳票のA−A線断面図である。 情報隠蔽帳票の分解図で、(a)上用紙の裏面の状態、(b)は下用紙の表面の状態を示す。 情報隠蔽帳票の使用方法を示す説明図で、(a)はサーマルプリンタでの印字時の状態、(b)は隠蔽用紙を剥がす時の状態、(c)は払込票兼受領証を切り離す時の状態を示す。 情報隠蔽帳票の他の構成例を示す説明図である。 紙厚の異なるサーマル紙における印字エネルギーと印字濃度との関係を示すグラフ図。 紙厚の異なるサーマル紙における加熱温度と印字濃度との関係を示すグラフ図。
符号の説明
10 情報隠蔽帳票(払込取扱票)
11 払込票
12 払込票兼受領証
13 記入欄
14 捺印欄
20 下用紙(感熱紙)
21 基材
22 感熱発色層
23 印字領域
24 ミシン目
25 事前印刷部
26 隠蔽層
27 発色確認領域
30 上用紙(隠蔽用紙)
31 基材
32 隠蔽層
33 事前印刷部
34 強接着層
35 粘着層
36 ミシン目
37 コーナーカット部
40 ラベル
50 感熱式プリンタ(サーマルプリンタ)
51 サーマルヘッド
52 プラテンローラ

Claims (8)

  1. 表面に感熱発色層(22)による印字領域(23)が設けられた下用紙(20)と、下用紙(20)の印字領域(23)に剥離可能に接着された上用紙(30)とからなり、下用紙(20)の裏面側から印字領域(23)に感熱式プリンタで鏡像印字された情報を上用紙(30)で隠蔽する情報隠蔽帳票(10)であって、
    前記下用紙(20)の裏面には、前記印字領域(23)の情報の透視を防ぐ第1の隠蔽層(26)が設けられ
    前記上用紙(30)の表面または裏面若しくは表裏面には、前記印字領域(23)の情報の透視を防ぐ第2の隠蔽層(32)が設けられ、
    前記印字領域(23)と前記第2の隠蔽層(32)との間には、前記下用紙(20)と前記上用紙(30)の周縁部どうしを接着する層(34、35)で囲まれた空間からなる空隙層が設けられていること
    を特徴とする情報隠蔽帳票。
  2. 下用紙は上用紙よりも紙厚が薄いことを特徴とする請求項1に記載の情報隠蔽帳票。
  3. 下用紙の紙厚が25〜105μmであることを特徴とする請求項2に記載の情報隠蔽帳票。
  4. 下用紙と上用紙が部分的に強接着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
  5. 下用紙の感熱発色層の発色状態を目視で確認可能な発色確認領域が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
  6. 下用紙が上用紙からはみ出した部分を有し、そのはみ出し部に発色確認領域が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の情報隠蔽帳票。
  7. 上用紙または下用紙に印字領域の周囲を切り取り可能な切り取り線が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
  8. 上用紙の表面もしくは下用紙の裏面またはその両面に感熱発色層が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
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