JP5050848B2 - エレベータ用巻上機のブレーキ装置及びその製造方法 - Google Patents

エレベータ用巻上機のブレーキ装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、エレベータ用巻上機の駆動綱車の回動を制動するブレーキ装置と、その製造方法に関するものである。
エレベータ用巻上機の駆動綱車の回動を制動するブレーキ装置には、駆動綱車に連動して回動するロータードラム内に配置され、ロータードラムの内周面(制動面)にブレーキライニングを押し付けることによって、ブレーキを動作させる、即ち、制動力を発生させるものがある。なお、上記構成を有するブレーキ装置は、機械室レスエレベータ装置の昇降路内に設置される薄型巻上機において、特に採用されている。そして、このような構成のブレーキ装置は、通常、ブレーキライニングをロータードラム内周面に押し付けてブレーキを動作させる押付バネと、ブレーキライニングを押付バネの付勢力に抗して移動させることにより、ブレーキを開放させる電磁マグネットとを備えている。
また、上記ブレーキ装置の従来技術には、電磁マグネットの電磁コイルをシェルに固定するモールド方法として、シェル内に電磁コイルを配置した後、シェルと電磁コイルとの間に樹脂組成物を流し込み、これらを恒温槽に入れて、樹脂組成物を加熱硬化させるものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
日本特開平11−136911号公報(図3)
特許文献1記載のもののように、電磁コイルをシェルに固定する方法として、モールド樹脂を注型及び加熱硬化させる方法が採用されている場合、モールド樹脂に対して、所定の剥離強度と、ある程度の衝撃に対抗し得る所定寸法以上の厚みとが要求されるため、ブレーキ装置の小型化及び薄型化を阻害する要因となっていた。また、上記モールド方法では、注型前のモールド樹脂の混合及び攪拌や、モールド樹脂及びシェルの予熱、注型、恒温槽による加熱処理、モールド樹脂硬化後のエッジ処理等、その製造工程が多岐に渡り、生産性が著しく悪いという問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、薄型化及び小型化が容易で、且つ、信頼性及び生産性に優れたエレベータ用巻上機のブレーキ装置、並びに、その製造方法を提供することである。
この発明に係るエレベータ用巻上機のブレーキ装置は、ボビンに所定の巻き数巻かれて融着された自己融着線と、自己融着線の外側に巻かれたプリプレグテープと、プリプレグテープの外側に配置され、自己融着線に口出し線が接続された結線部と、プリプレグテープの外側に巻かれ、結線部をプリプレグテープに固定するとともに、プリプレグテープに含浸された樹脂によってプリプレグテープに固着されたガラステープと、を備えたものである。
また、この発明に係るエレベータ用巻上機のブレーキ装置は、ボビンに所定の巻き数巻かれて融着された自己融着線と、自己融着線の外側に巻かれたプリプレグテープと、プリプレグテープの外側に配置され、自己融着線に口出し線が接続された結線部と、プリプレグテープの外側に巻かれ、結線部をプリプレグテープに固定するとともに、プリプレグテープに含浸された樹脂によってプリプレグテープに固着されたガラステープと、エレベータの駆動綱車に連動して回動するロータードラム内に設けられ、ボビンが固定された固定鉄心と、を備えたものである。
この発明に係るエレベータ用巻上機のブレーキ装置の製造方法は、自己融着線を所定の巻き数ボビンに巻くステップと、自己融着線の外側にプリプレグテープを巻くステップと、プリプレグテープの外側にガラステープを巻くことにより、自己融着線に口出し線が接続された結線部を、プリプレグテープの外側でプリプレグテープに固定するステップと、自己融着線に通電することにより、自己融着線を融着するとともに、プリプレグテープに含浸された樹脂によってガラステープをプリプレグテープに固着するステップと、を備えたものである。
この発明によれば、エレベータ用巻上機のブレーキ装置の薄型化及び小型化が容易となり、且つ、その信頼性及び生産性に優れる。
この発明の実施の形態1におけるエレベータ用巻上機のブレーキ装置の正面図である。 図1におけるA−A矢視図である。 図2におけるB部詳細図である。 図2におけるC−C矢視図である。 図4に示す電磁コイルの詳細図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータ用巻上機のブレーキ装置の製造方法を説明するための図である。
符号の説明
1 ハウジング、 2 ロータードラム、 3 ブレーキ装置、
4 ブレーキライニング、 5 球面座、 6 可動鉄心、 7 固定鉄心、
7a 一側面、 7b 収容部、 8 電磁コイル、 9 押付バネ、
10 樹脂製ボビン、 11 自己融着線、 12 プリプレグテープ、
13 口出し線、 14 結線部、 15 樹脂製ホルダ、
16 ガラスクロステープ、 17 常温硬化型2液性アクリル接着剤、
18a 加圧プレート、 18b 加圧プレート、 18c 加圧プレート、
18d 加圧プレート
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータ用巻上機のブレーキ装置の正面図である。図1において、1は機械室レスエレベータ装置の昇降路内に備えられた薄型巻上機のハウジング、2はエレベータの主索(図示せず)が巻き掛けられた駆動綱車(図示せず)に連動して回動するロータードラム、3はロータードラム2内に設けられ、ロータードラム2(駆動綱車)の回動を制動するブレーキ装置である。
ここで、上記ブレーキ装置3には、ロータードラム2の内周面(制動面)に対向して配置されたブレーキライニング4と、球面座5を介してブレーキライニング4を支持する可動鉄心6と、可動鉄心6に対向して配置され、固定部材等を介してハウジング1に固定された固定鉄心7と、固定鉄心7の可動鉄心6に対向する一側面7aに設けられた電磁コイル8と、固定鉄心7に設けられ、ブレーキライニング4をロータードラム2の内周面に押し付けるように、可動鉄心6を外側に常時付勢する押付バネ9とが備えられている。そして、上記構成を有するブレーキ装置3では、押付バネ9の付勢力によってブレーキライニング4がロータードラム2の内周面に押し付けられることにより、制動力が発生してブレーキが動作される。また、電磁コイル8が通電されて電磁マグネットの吸引力が発生することにより、可動鉄心6が押付バネ9の付勢力に抗して固定鉄心7の一側面7a側に移動され、ブレーキが開放される。なお、ブレーキ開放時、ロータードラム2の内周面とブレーキライニング4との間には所定の間隙が形成される。
また、図2は図1におけるA−A矢視図、図3は図2におけるB部詳細図、図4は図2におけるC−C矢視図、図5は図4に示す電磁コイルの詳細図であり、図2乃至図5は固定鉄心7と電磁コイル8とを備えたブレーキ装置3の電磁マグネットの構成を示したものである。図2乃至図5において、固定鉄心7は、可動鉄心6に対向する一側面7aが、上下方向に長く、巻上機(ブレーキ装置3)の厚み方向(一側面7aの左右方向)に短い略長方形状を呈しており、この一側面7aに、電磁コイル8が収納されて固定される収容部7bが切削等により形成されている。
ここで、上記電磁コイル8は、上下方向に長く、左右方向(巻上機の厚み方向)に短い長短比の大きな略四角環状を呈する樹脂製ボビン10と、樹脂製ボビン10のコ字状部内に所定の巻き数でコイル状に巻かれて融着された自己融着線11と、樹脂製ボビン10にコイル状に巻かれた自己融着線11の外周面全体を覆うように、自己融着線11の外側に数回巻かれた絶縁用のプリプレグテープ12と、自己融着線11に口出し線13が接続された結線部14と、結線部14全体をプリプレグテープ12の外側から覆って上記結線部14を保護及び絶縁する樹脂製ホルダ15と、プリプレグテープ12及び樹脂製ホルダ15の外側に巻かれて、結線部14及び樹脂製ホルダ15をプリプレグテープ12に固定するとともに、上記プリプレグテープ12に含浸されていた樹脂によってプリプレグテープ12に固着された、最外層を構成するガラスクロステープ16とを備えている。
なお、上記樹脂製ボビン10は、例えば、射出成型機等によって製造されるものであり、所定の絶縁性を有している。また、樹脂製ボビン10は長短比の大きな略四角環状を呈するため、この樹脂製ボビン10にコイル状に巻かれた自己融着線11等も、上下方向に長く、左右方向に短い長短比の大きな略四角環状を呈し、各隅部は、所定の曲率を有する曲面で形成される。そして、コイル状に巻かれた自己融着線11の曲面状を呈する一隅部の外側に、上記結線部14及び樹脂製ホルダ15が設けられており、この結線部14及び樹脂製ホルダ15は、その外側に巻かれたガラスクロステープ16が、樹脂製ホルダ15を内側に巻き込むことによって、上下方向及び左右方向に突出することがないように配置される。即ち、樹脂製ホルダ15の有無に関らず、電磁コイル8の上下方向の幅と左右方向の幅とが一定になるように、結線部14及び樹脂製ホルダ15が配置される。
また、上記プリプレグテープ12とガラスクロステープ16とは、樹脂製ボビン10のコ字状部の幅よりも僅かに大きな幅を有するように巻かれており、その両縁部が、樹脂製ボビン10のコ字状部内の各側面に対向するように折り曲げられている。
そして、上記構成を有する電磁コイル8は、樹脂製ボビン10が固定鉄心7に接着されることにより、収容部7b内に配置されて固定鉄心7に固定される。なお、樹脂製ボビン10と固定鉄心7との固定には、例えば、常温硬化型2液性アクリル接着剤17が使用される。そして、所定の接着面積を確保するため、例えば、樹脂製ボビン10の内周面及び一側面全体が常温硬化型2液性アクリル接着剤17によって固定されるように、樹脂製ボビン10と固定鉄心7との隙間に上記常温硬化型2液性アクリル接着剤17が充填される。
次に、上記構成を有するブレーキ装置3の製造方法について説明する。電磁マグネットの製造においては、先ず、巻線機(図示せず)を使用して、上記樹脂製ボビン10のコ字状部内に、自己融着線11を所定の巻き数でコイル状に巻きつける。次に、耐熱支持体に樹脂を含浸し半硬化状態に処理したプリプレグテープ12を、樹脂製ボビン10にコイル状に巻かれた自己融着線11の外周面全体を覆うように、自己融着線11の外側に数回巻く。プリプレグテープ12を自己融着線11の外側に巻いた後、自己融着線11に口出し線13が接続された結線部14全体を覆うように樹脂製ホルダ15を配置し、この樹脂製ホルダ15を内側に巻き込むようにプリプレグテープ12の外側にガラスクロステープ16を巻いて、結線部14及び樹脂製ホルダ15をプリプレグテープ12に固定する。そして、自己融着線11、プリプレグテープ12、ガラスクロステープ16を樹脂製ボビン10のコ字状部内に巻いた後、最外層を構成するガラスクロステープ16を外部から内側に、即ち、プリプレグテープ12側に加圧し、この加圧状態を維持しながら、自己融着線11に通電する。
ここで、図6はこの発明の実施の形態1におけるエレベータ用巻上機のブレーキ装置の製造方法を説明するための図であり、自己融着線11への通電前に、ガラスクロステープ16を外部から加圧した状態を示したものである。図6において、18a乃至18dは略四角環状を呈する電磁コイル8の各長辺部中央及び各短辺部中央に配置されて、ガラスクロステープ16を四方から所定の力で内側に加圧する加圧プレートである。ここで、電磁コイル8の各長辺部中央に配置された上記加圧プレート18a及び18b、並びに、電磁コイル8の各短辺部中央に配置された上記加圧プレート18c及び18dは、ガラスクロステープ16に接触する各加圧面間距離が所定値となるように、ガラスクロステープ16を加圧する。なお、加圧プレート18a乃至18dの各加圧面は、その加圧時、ガラスクロステープ16にのみ接触するように配置される。
そして、自己融着線11が通電されることにより、自己融着線11が発熱して自己融着線11の樹脂が融着する。また、自己融着線11が発熱してプリプレグテープ12が加熱されることにより、プリプレグテープ12に含浸された樹脂も融着する。このため、自己融着線11が通電されることにより、プリプレグテープ12に含浸された樹脂によってガラスクロステープ16がプリプレグテープ12に固着される。なお、自己融着線11が通電されることによって各自己融着線11間に形成された隙間が樹脂で充填されるとともに、プリプレグテープ12に含浸された樹脂が融着することによって、自己融着線11とプリプレグテープ12との間に形成された隙間、並びに、プリプレグテープ12とガラスクロステープ16との間に形成された隙間が樹脂で充填される。
そして、自己融着線11に所定時間通電して樹脂を融着させた後、加圧プレート18a乃至18dをガラスクロステープ16の表面から離して取り外し、電磁コイル8を固定鉄心7の収容部7b内の所定位置に配置する。なお、加圧プレート18a乃至18dは、各加圧面がガラスクロステープ16にのみ接触するように配置されるため、自己融着線11に通電した際にプリプレグテープ12に含浸された樹脂によってプリプレグテープ12と加圧プレート18a乃至18dとが固着されて加圧プレート18a乃至18dの取り外しができなくなったり、加圧プレート18a乃至18dを取り外した際にプリプレグテープ12の表面状態が悪化して絶縁性を確保できなくなったりするような不具合を防止することができる。
そして、電磁コイル8を固定鉄心7の収容部7b内に配置した後、樹脂製ボビン10と固定鉄心7との間に形成された隙間に常温硬化型2液性アクリル接着剤17を充填して、樹脂製ボビン10の所定面を固定鉄心7に接着固定する。
かかる製造方法によって製造された上記ブレーキ装置3は、薄型化及び小型化が容易で、且つ、信頼性及び生産性に優れる。即ち、ブレーキ装置3の薄型化及び小型化に関しては、自己融着線11や結線部14の保護及び固定等のために、従来のようなモールド樹脂を使用していないため、モールド樹脂の所定の厚みが不要となって、電磁コイル8の薄型化及び小型化が容易となる。
なお、樹脂製ボビン10は長短比の大きな略四角環状を呈するため、自己融着線11等が樹脂製ボビン10に巻かれた際に、長辺部中央及び短辺部中央が外側に膨らむ傾向がある。したがって、自己融着線11に通電する際に加圧プレート18a乃至18dで外部から加圧することにより、電磁コイル8の上下方向及び左右方向の幅を所定の寸法内に抑えることができ、ブレーキ装置3の薄型化及び小型化を図ることができる。また、結線部14及び樹脂製ホルダ15は、自己融着線11の曲面状を呈する一隅部の外側に配置されて電磁コイル8の上下方向及び左右方向に突出することがないため、電磁コイル8の一部が固定鉄心7からはみ出したりすることはなく、また、電磁コイル8を収容するためにブレーキ特性への影響が大きい固定鉄心7の一側面7aの面積を削減又は変更する必要もない。
一方、ブレーキ装置3の信頼性に関しては、従来モールド樹脂が備えていたコイル(自己融着線11)や結線部14の保護、固定、放熱の各機能を、上記方法によっても十分に満足することができる。即ち、自己融着線11の保護及び絶縁は、自己融着線11の外側に巻かれたプリプレグテープ12によって十分に確保することができる。なお、プリプレグテープ12は、樹脂製ボビン10のコ字状部の幅よりも僅かに大きな幅を有するように巻かれるため、自己融着線11及びプリプレグテープ12の融着時に多少の位置ずれが生じても、自己融着線11が露出してしまうことはなく、自己融着線11を確実に保護及び絶縁することができる。
また、結線部14は、樹脂製ホルダ15により、外部からの衝撃及び振動から確実に保護される。ここで、樹脂製ホルダ15の外周面がガラスクロステープ16の粘着力によって固定されるとともに、樹脂製ホルダ15を固定するガラスクロステープ16は、プリプレグテープ12に含浸された樹脂が融着することによってプリプレグテープ12に固着される。したがって、樹脂製ホルダ15を確実に固定して、結線部14の位置ずれを防止し、結線部14の位置ずれに起因する絶縁性劣化も確実に防止することができる。なお、自己融着線11に通電する際に、加圧プレート18a乃至18dによってガラスクロステープ16を内側、即ち、プリプレグテープ12側に加圧しているため、ガラスクロステープ16をプリプレグテープ12に確実に固定することができる。
また、結線部14をコイル状に巻かれた自己融着線11の曲面状を呈する一隅部のすぐ外側に設けることにより、結線部14が自己融着線11のコイル状に巻かれた部分から離れた箇所に設けられる場合と比較して、コイル状に巻かれた部分から外側に出る自己融着線11の長さを短くすることができ、保護構造の簡素化及び絶縁の信頼性を高めることができる。なお、上記結線部14は、例えば、口出し線13を自己融着線11にカシメした後、そのカシメ部分を絶縁テープや絶縁チューブ等で絶縁処理することによって、所定の絶縁性が確保される。
また、樹脂製ボビン10は、射出成型機等で製造されるため、成型後の冷却時に、反りやひねり等の変形が発生する。したがって、樹脂製ボビン10と固定鉄心7との固定に際し、樹脂製ボビン10と固定鉄心7との間に形成された隙間に常温硬化型2液性アクリル接着剤17を充填する方法を採用することにより、樹脂製ボビン10の取付面全体に荷重を分散させて応力を緩和させ、応力集中やクリープ等に起因する樹脂製ボビン10の破損を防止することが可能となる。
一方、電磁マグネットの放熱性に関しては、自己融着線11間の隙間、自己融着線11と樹脂製ボビン10との隙間、自己融着線11とプリプレグテープ12との隙間、プリプレグテープ12とガラスクロステープ16との隙間が、それぞれ樹脂で充填されているため、十分な熱伝導性を確保して、ブレーキ動作時に自己融着線11に発生するジュール熱を効率的に外部に放出することが可能となる。なお、樹脂製ボビン10と固定鉄心7との間に形成された隙間には、常温硬化型2液性アクリル接着剤17が充填されているため、樹脂製ボビン10及び固定鉄心7間の熱伝導性も十分に確保することができる。したがって、ブレーキ動作時に自己融着線11に発生するジュール熱を効率的に固定鉄心7にも伝えることができ、自己融着線11のコイル状に形成された部分の局所的な温度上昇も防止することが可能である。
また、ブレーキ装置3の生産性に関しては、自己融着線11、プリプレグテープ12、ガラスクロステープ16を巻く工程、及び、自己融着線11に通電することによって、自己融着線11の樹脂を融着するとともに、プリプレグテープ12に含浸された樹脂を融着してガラスクロステープ16をプリプレグテープ12に固着する工程、電磁コイル8を固定鉄心7に接着する工程によって、電磁マグネットを製造することができ、従来のモールド方法と比較して、製造工程の簡素化、及び、製造時間の短縮を図ることができる。特に、自己融着線11に通電することのみによって、自己融着線11の樹脂及びプリプレグテープ12に含浸された樹脂の融着とともに、ガラスクロステープ16の固定も実施でき、作業工程を大幅に簡素化することができる。
また、樹脂製ボビン10と固定鉄心7との接着に、常温硬化型の接着剤を使用することにより、恒温槽を不要にして、作業効率を向上させることも可能となる。なお、結線部14を保護するための樹脂製ホルダ15を接着剤等によってプリプレグテープ12の外周面上に貼り付ける方法も考えられるが、接着剤が硬化するまで樹脂製ホルダ15を保持する必要があり、製造工程及び製造時間が増加するため、得策ではない。
以上のように、この発明にかかるエレベータ用巻上機のブレーキ装置によれば、薄型化及び小型化が容易であるため、エレベータ用巻上機自体の薄型化及び小型化も可能となり、巻上機の設置スペースに制限の多い機械室レスエレベータ装置において、特に効果を奏する。また、信頼性及び生産性に優れるため、コストの削減、納期の短縮等、種々の効果が期待できる。

Claims (8)

  1. ボビンに所定の巻き数巻かれて融着された自己融着線と、
    前記自己融着線の外側に巻かれたプリプレグテープと、
    前記プリプレグテープの外側に配置され、前記自己融着線に口出し線が接続された結線部と、
    前記プリプレグテープの外側に巻かれ、前記結線部を前記プリプレグテープに固定するとともに、前記プリプレグテープに含浸された樹脂によって前記プリプレグテープに固着されたガラステープと、
    を備えたことを特徴とするエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  2. ボビンに所定の巻き数巻かれて融着された自己融着線と、
    前記自己融着線の外側に巻かれたプリプレグテープと、
    前記プリプレグテープの外側に配置され、前記自己融着線に口出し線が接続された結線部と、
    前記プリプレグテープの外側に巻かれ、前記結線部を前記プリプレグテープに固定するとともに、前記プリプレグテープに含浸された樹脂によって前記プリプレグテープに固着されたガラステープと、
    エレベータの駆動綱車に連動して回動するロータードラム内に設けられ、前記ボビンが固定された固定鉄心と、
    を備えたことを特徴とするエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  3. 前記自己融着線の外側に設けられ、前記結線部を前記プリプレグテープの外側から覆って保護及び絶縁するホルダと、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  4. 前記ボビンに巻かれた前記自己融着線は、上下方向に長く、左右方向に短い四角環状を呈し、
    前記ホルダは、前記自己融着線の曲面状を呈する一隅部の外側に設けられた
    ことを特徴とする請求項3に記載のエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  5. 前記ガラステープは、前記プリプレグテープ及び前記ホルダの外側に巻かれて、前記ホルダを前記プリプレグテープに固定するとともに、前記プリプレグテープに含浸された樹脂によって前記プリプレグテープに固着されたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエレベータ用巻上機のブレーキ装置。
  6. 自己融着線を所定の巻き数ボビンに巻くステップと、
    前記自己融着線の外側にプリプレグテープを巻くステップと、
    前記プリプレグテープの外側にガラステープを巻くことにより、前記自己融着線に口出し線が接続された結線部を、前記プリプレグテープの外側で前記プリプレグテープに固定するステップと、
    前記自己融着線に通電することにより、前記自己融着線を融着するとともに、前記プリプレグテープに含浸された樹脂によって前記ガラステープを前記プリプレグテープに固着するステップと、
    を備えたことを特徴とするエレベータ用巻上機のブレーキ装置の製造方法。
  7. 前記自己融着線への通電前に、前記プリプレグテープの外側に巻かれた前記ガラステープを内側に加圧するステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項6に記載のエレベータ用巻上機のブレーキ装置の製造方法。
  8. 前記自己融着線への通電後、前記ボビンを固定鉄心に接着固定するステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のエレベータ用巻上機のブレーキ装置の製造方法。
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