JP5050841B2 - 記録装置における媒体給送方法及び記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、先に給送される先行媒体への記録途中で、後続媒体の給送を開始する記録装置における媒体給送方法及び記録装置に関する。
従来、記録装置としてのプリンタには、自動給紙装置(以下、ASF(Auto Sheet
Feeder )という)を備えるものがある(例えば特許文献1等)。印刷を開始する際にはASFが駆動されてカセットに収容された用紙のうち最上位の一枚が給紙され、その給紙された用紙は印刷開始位置へ頭出しされる。
ASFは、印刷が終了した先行紙の排紙が終わると、次の後続紙の給紙を開始する。しかし、先行紙の印刷が終わってから、次の後続紙の給紙を開始する給紙方法では、先行紙の排紙開始から後続紙の印刷開始までに比較的長い待ち時間が発生し、印刷のスループットを低下させる原因となる。
このため、例えば特許文献1に開示された記録装置では、先行紙と後続紙との間に所定の間隔を保ちつつ、先行紙の排紙動作と、後続紙の給紙動作を同時に進めるようにしている。すなわち、先行紙の先端検知位置から計測した紙送量とその用紙長データとより先行紙の後端位置を求め、先行紙の後端が規定位置を超え、かつ排紙コマンドを受け付けたという二条件を満たせば、後続紙の給送を開始する。この記録装置によれば、先行紙と後続紙の間に適正な紙間距離を保ちつつ、先行紙の排紙動作と後続紙の給紙動作とが同時並行に進められるので、印刷のスループットを向上できる。
また、特許文献2には、後続紙の給紙制御指示がくる前に、ピックアップローラを駆動させてプレ給紙(予備給送)を開始し、プレ給紙により給送された後続紙の先端が分離前センサに検知されるとピックアップローラの駆動を停止させることにより、後続紙の先端部を予め給紙/分離ローラの手前に位置させておくシート供給装置が開示されている。このシート供給装置では、分離後センサが先行紙の給紙/分離ローラの通過を検知すると、制御装置がピックアップローラ及び給紙/分離ローラの駆動を開始させるようになっていた。
また、特許文献3、4には、ページプリンタにおいて、スループット向上のために、先行ページへの記録終了を待たずに、次ページの給送を先行して開始する制御(いわゆる先行給紙)を行う技術が開示されている。
特開2003−72964号公報 特開2005−22792号公報(段落[0029]〜[0054]、) 特開2001−278472号公報 特開2002−145469号公報
しかし、特許文献1の記録装置によれば、先行紙の末端(記録可能最終行)まで記録が施される場合、先行紙の搬送がかなり進んだ遅い時期に排紙コマンドを受け付けることになるので、先行紙と後続紙との間隔が広く開き、印刷スループットの低下を招く。
また、特許文献2の記録装置では、後続紙が予め送り出されたプレ給紙後に、後続紙の給紙は、分離後センサが先行紙の通過を検知したタイミングで開始され、先行紙と後続紙との間隔は分離前センサと分離後センサの間隔により規定されていた。このセンサの間隔は必ずしも先行紙と後続紙間に確保すべき間隔とはなっていないので、記録装置におけるセンサの位置によっては、給紙制御指示に基づき後続紙の給紙を開始したときに、先行紙と後続紙間に必要な間隔が確保できなくなる心配があった。そして、用紙間隔の不足は、例えば特許文献1に記載のように、紙検センサによる後続紙の先端の検知を不能にし、後続紙の搬送位置の管理を困難にするなど、印刷処理上の問題を招く虞があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、先行媒体の記録動作中に後続媒体を予備給送させても、先行媒体と後続媒体との間に必要な間隔を確実に確保することができる記録装置における媒体給送方法及び記録装置を提供することにある。
本発明は、媒体を給送する給送手段と、給送された媒体を搬送する搬送手段と、搬送される媒体に記録を施す記録手段と、前記給送手段、前記搬送手段及び前記記録手段を制御する制御手段と、先に給送される先行媒体の記録動作中に該先行媒体の後端が予備給送開始位置に達したことを検出する後端検出手段と、前記後端検出手段よりも給送方向上流側位置であって、かつ前記搬送手段と共通の動力源により回転駆動される給送用のローラ対のニップ位置よりも給送方向上流側位置において予備給送された後続媒体の先端を検出可能な先端検出手段と、を備えた記録装置における媒体給送方法であって、先に給送される先行媒体への記録動作中にその後端が予備給送開始位置に達したことを前記後端検出手段が検出したか否かを判定する第一判定ステップと、前記後端検出手段が前記先行媒体の後端が予備給送開始位置に達したことを検出すると、前記制御手段が前記給送手段を駆動して後続媒体をその先端が目標位置に達するまで予め給送する予備給送を開始するとともに、前記先端検出手段が前記後続媒体の先端を検出して又は該検出時の位置から更に所定量だけ給送して前記ローラ対のニップ位置の手前の前記目標位置に達したときに前記給送手段の駆動を停止させる予備給送ステップと、予備給送ステップの終了後、前記先行媒体と前記後続媒体との間隔を計測する計測ステップと、計測された前記間隔が規定量以上であるか否かを判定する第二判定ステップと、前記間隔が規定量以上であれば、前記先行媒体の搬送動作と並行して前記後続媒体の給送動作を行う本給送を行い、一方、前記間隔が規定量未満であれば、前記先行媒体の搬送動作を行うときにこれと並行して前記給送動作を行うことはしない本給送制御ステップと、を備えたことを要旨とする。ここで、記録動作とは、媒体に記録を施すために行われる記録手段による記録のための動作と媒体の搬送のための動作とを含み、その記録方式はシリアル記録方式、ライン記録方式、ページ記録方式のいずれでもよい。
この発明によれば、記録動作途中に先行媒体の後端が予備給送開始位置に達したことを後端検出手段が検出したと判定されると、制御手段が給送手段を駆動して後続媒体の予備給送を行う。この予備給送によって、後続媒体は、その先端が目標位置に達するまで給送される。すなわち、先端検出手段が後続媒体の先端を検出して又は該検出時の位置から更に所定量だけ給送してローラ対のニップ位置の手前の目標位置に達したときに給送手段の駆動を停止させる。予備給送の終了後、先行媒体と後続媒体との間隔を計測し、計測された間隔が規定量以上であれば、先行媒体の搬送動作と並行して後続媒体の給送動作を行う本給送が行われる。一方、間隔が規定量未満であれば、先行媒体の搬送動作を行うときにこれと並行して給送動作を行うことはない。この場合、後続媒体の先端が目標位置に保持されたまま、先行媒体の搬送動作が進むことになるため、搬送動作が進んで間隔がやがて規定量以上になると、本給送が実施される。従って、先行媒体の記録動作中に後続媒体を予備給送させても、先行媒体と後続媒体との間に必要な間隔を確実に確保することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す斜視図である。図1に示すように、記録装置としてのプリンタ11は、四角箱状の本体12を有しており、本体12の中央領域には、キャリッジ13が、ガイド軸14に案内されて、主走査方向(図1における左右方向)に往復動自在に設けられている。
図1に示すように、本体12内にはキャリッジ13と対向する下側位置に、長尺板状のプラテン15が配置されている。プリンタ11の前面(図1における手前側の面)下部には、給紙カセット16が凹状の被装着部12Aに挿抜可能に装着されている。また、本体12の背面側上部には給紙トレイ17が設けられている。本実施形態では、装置前部の給紙カセット16からの給紙と、装置後部の給紙トレイ17からの給紙との選択切り換えが可能となっている。
また、本体12の右端部前面を覆うカバー12B内には、複数個のインクカートリッジ18が装填されている。各インクカートリッジ18のインクは、フレキシブル配線板19に付設された図示しない複数本のインク供給チューブを通じてキャリッジ13にそれぞれ供給され、キャリッジ13の下部に設けられた記録ヘッド20(図2に示す)からインク滴が噴射(吐出)される。なお、記録ヘッド20には、インクに噴射圧を付与する加圧素子(圧電素子、静電素子、発熱素子等)がノズル毎に内蔵され、加圧素子に所定の電圧が印加されることでそれぞれに対応するノズルからインク滴が噴射(吐出)される。
印刷時は、例えば給紙カセット16から給紙されてプラテン15上に位置する用紙に対して、キャリッジ13が主走査方向へ移動する過程で記録ヘッド20からインク滴が噴射されることにより、1ライン分の印刷が施される。この1ライン分の印刷終了後、用紙が次行の印刷位置まで搬送される。こうしてキャリッジ13の一走査による印刷動作と、用紙が次行の印刷位置まで搬送される用紙搬送動作とが交互に繰り返されることにより、用紙に対する印刷が進められる。また、本体12の左端前面下部には、電源スイッチを含む各種の操作スイッチ21が設けられている。なお、印刷動作と用紙搬送動作は、時間的に排他的に実施されてもよいが、本実施形態では、一方の動作終了前に他方の動作が開始され、動作の始めと終わりで互いの動作が一部同時刻に重複するタイミングで交互に実施される。
図2は、プリンタの全体構成を示す側面図である。以下、図2を参照しつつプリンタ11の全体構成について詳細に説明する。プリンタ11は、装置後部にリア給送装置22を、装置底部に給送手段としてフロント給送装置23を備えている。そして、これら2つの給送装置22,23のうち選択された一方から、搬送ローラ対25へと記録媒体としての用紙P(主として単票紙)を給送する。用紙Pは搬送ローラ対25によって記録部24へと搬送され、記録が実行された後、排出ローラ対26によって図示しないスタッカへと排出される。
以下、用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。
リア給送装置22は、ホッパー31と、給紙ローラ32と、リタードローラ33と、用紙戻しレバー34とを備えて構成されている。ホッパー31は上部の揺動支点31aを中心に揺動することにより、ホッパー31上に傾斜姿勢に支持された用紙Pを給紙ローラ32に圧接させる姿勢と、給紙ローラ32から離間させる姿勢とを切り換える。
リタードローラ33は、所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられ、給紙ローラ32との間でニップ点を形成することにより、給送されるべき最上位の用紙Pと次ページ以降の用紙Pとを分離する。用紙戻しレバー34は用紙給送経路を側視して回動可能に設けられ、回動することにより、リタードローラ33によって分離された次ページ以降の用紙Pを上流側へと戻す。
一方、プリンタ11の底部に設けられ、用紙を装置前方からセット可能なように構成されたフロント給送装置23は、給紙カセット16と、ピックアップローラ35と、中間ローラ36と、分離手段としてのリタードローラ37と、紙戻しレバー38と、アシストローラ39とを備えている。
装置前方側から装着及び取り外し可能な給紙カセット16には複数枚(例えば最大積載枚数が3 00〜800枚の範囲内の所定値)の用紙Pを積層状態でセット可能であり、セットされた用紙Pの最上位のものが、ASFモータ54(図4に示す)によって駆動されるピックアップローラ35によって一枚ずつ給紙カセット16から送り出される。ピックアップローラ35は揺動軸40aを中心に揺動する揺動部材40に設けられており、揺動部材40が図示しない付勢手段により用紙側に付勢されつつ揺動することにより、常に最上位の用紙に接する状態となっている。なお、揺動部材40は、給紙カセット16内に積載された用紙の最上位の一枚の上面に当接するピックアップローラ35の高さが、用紙残量に応じて変化することで、図2において共に二点鎖線で示す用紙最大積載時の上昇位置と用紙最小積載時の下降位置との間の範囲で揺動軸40aを中心に揺動する。上述の如く、本実施形態では、給紙カセット16の最大用紙積載量が比較的多く、ピックアップローラ35が最大積載量の用紙の最上位に当接した位置から給紙するときと、給紙カセット16内の残り一枚の上面に当接した位置から給紙するときとで、用紙給送距離が最大積載時の用紙厚に相当する距離分程度異なる。
給送手段を構成するピックアップローラ35によって送り出される用紙Pは、分離斜面16aによる予備分離が行われた後、リタードローラ37へと進む。リタードローラ37は中間ローラ36の外周面と対向する位置に設けられ、且つ、中間ローラ36に対して進退可能に設けられている。給紙カセット16から用紙が送り出される際には、中間ローラ36に圧接してニップ点を形成することにより、給送されるべき最上位の用紙P(先行ページ)と、次ページ以降の用紙Pとを分離する。
紙戻しレバー38は用紙給送経路を側視して回動可能に設けられており、その回動に際してレバー先端部が描く軌跡の内側に、中間ローラ36とリタードローラ37とのニップ点が含まれるように配設されている。紙戻しレバー38は、給送待機時においては図2に実線で示すようにその先端が給送経路に突出した姿勢をとり、用紙Pを給送する際には、図2の時計回り方向に二点鎖線で示す位置へ回動して、用紙給送経路から退避して用紙給送経路を開放する。そして用紙給送動作が開始してから一定時間(または一定送り)経過後、図2の反時計回り方向へ実線で示す位置へ回動し、即ち用紙給送経路を塞ぐ方向に回動することによって、リタードローラ37と中間ローラ36との間のニップ点で滞留する次位以降の用紙の先端を上流側(給紙カセット16)へと戻す。
搬送ローラ対25とともに、ピックアップローラ35により給送された用紙Pを更に下流側へ送る搬送手段を構成する中間ローラ36は、PFモータ53(図4に示す)によって駆動され、給送されるべき用紙を湾曲反転させて、用紙Pを下流側の搬送ローラ対25へと送る。アシストローラ39は、中間ローラ36に接して中間ローラ36による用紙Pへの下流側への搬送をアシストする。
搬送ローラ対25は、PFモータ53(図4)によって回転駆動される搬送駆動ローラ41と、該搬送駆動ローラ41に圧接して従動回転する搬送従動ローラ42とを備えて構成され、先端が搬送ローラ対25に到達した用紙Pは、搬送駆動ローラ41と搬送従動ローラ42とによってニップされた状態で搬送駆動ローラ41が回転することにより、下流側の記録部24へと搬送される。
記録部24は、用紙Pに向けてインクを吐出する記録ヘッド20と、用紙Pを支持することにより用紙Pと記録ヘッド20との距離を規制するプラテン15とを備えて構成されている。記録ヘッド20はキャリッジ13の底部に設けられ、キャリッジ13は主走査方向(図2の紙面直交方向)に延びるガイド軸14に案内されながら、キャリッジモータ52(図4に示す)によって主走査方向に往復動するように駆動される。なお、本例では、インクカートリッジ18が本体12側に設けられた所謂オフキャリッジ方式を採用するが、インクカートリッジがキャリッジ上に搭載された所謂オンキャリッジ方式を採用してもよい。
記録部24の下流側に設けられた排出ローラ対26は、PFモータ53(図4)によって回転駆動される排出駆動ローラ43と、排出駆動ローラ43に接して従動回転する排出従動ローラ44とを備えて構成され、記録部24によって記録の行われた用紙Pは、排出駆動ローラ43と排出従動ローラ44とによってニップされた状態で排出駆動ローラ43が回転駆動されることにより、装置前方側に設けられた図示しないスタッカへと排出される。
図3は、自動給紙装置(フロント給送装置)および搬送装置を側面から見た模式図である。本実施形態のプリンタ11では、先行媒体としての先行紙P1と後続媒体としての後続紙P2との用紙間隔を小さく保ちつつ、先行紙P1への記録動作中に後続紙P2の給送動作を並行して進めるページ間制御処理が行われる。以下、図3を用いて、ページ間制御処理において定義される各種の位置および距離を説明する。なお、先行紙P1とは、複数枚印刷時に二枚連続して給紙される用紙Pのうち先行して給紙される用紙を指し、後続紙P2とは、先行紙P1に後続して給紙される用紙を指す。
中間ローラ36とリタードローラ37とのニップ点を挟んだ用紙搬送経路上の下流側位置には、先行紙P1の後端を検出するための後端センサ45が設けられ、その上流側位置には、給送された後続紙P2の先端を検出するための先端センサ46が設けられている。搬送経路上における後端センサ45と先端センサ46との距離は、A(mm)(例えば10〜30mmの範囲内の値)に設定されている。
用紙搬送経路上においてアシストローラ39と搬送ローラ対25との間における所定位置には、紙検出センサ47が配置されている。紙検出センサ47は、リア給送装置22(図2参照)又はフロント給送装置23から給送される用紙Pの搬送経路に対向して位置し、先端及び後端を検出可能に構成されている。本実施形態では、後端センサ45、先端センサ46及び紙検出センサ47は、光学センサなどの非接触式センサにより構成されている。光学センサは、受光器と投光器との一対から構成され、投光器から出射された光が用紙Pに遮られて受光器で受光されなかったときに「紙あり」を検出し、用紙Pが光を遮らなくなって受光器で受光されたときに「紙なし」を検出する。もちろん、センサ45〜47は、非接触式センサに限らず、このうち少なくとも一つを接触式センサに変更しても構わない。
後端センサ45は、その検知状態が「紙あり」→「紙なし」に切り換わったことをもって用紙P(先行紙P1)の後端を検出する。また、先端センサ46は、その検知状態が「紙なし」→「紙あり」に切り換わったことをもって用紙P(後続紙P2)の先端を検出する。また、紙検出センサ47は、その検知状態が「紙なし」→「紙あり」に切り換わったことをもって用紙P(先行紙P1)の先端を検出するとともに、その検知状態が「紙あり」→「紙なし」に切り換わったことをもって用紙P(先行紙P1)の後端を検出する。
本実施形態のプリンタ11では、複数の印刷モードが設定され、そのうち高速印刷モード(ドラフト印刷モード)においては、先行紙P1が規定位置まで搬送されれば先行紙P1の印刷途中であっても、後続紙P2の給紙を開始する給紙制御を採用している。すなわち、先行紙P1の後端が後端センサ45により検知されると、ピックアップローラ35を駆動して後続紙P2の給紙を開始する。そして、後続紙P2は先端センサ46に先端が検知された位置からさらに規定距離B(mm)(例えば0〜10mmの範囲内の値)だけ給送された位置で停止させる。ここで、規定距離B(mm)は、後続紙P2の先端が、リタードローラ37にニップされない範囲の値に設定されている。なお、先行紙P1の後端が後端センサ45により検知されて後続紙P2の予備給紙が開始されるときには、リタードローラ37が中間ローラ36に当接するとともに、紙戻しレバー38が図2に実線で示す閉鎖位置から二点鎖線で示す開放位置へ回動するようになっている。
本実施形態では、先行紙P1と後続紙P2の紙間距離Lgを、距離(A−B)mmよりも長い規定量Kだけ確保するようにしている。このため、予備給送された後続紙P2と先行紙P1との紙間距離Lgが規定量Kに満たない場合がある。このため、本実施形態では、予備給紙後においては先行紙P1の次回搬送(紙送り)に先立ち紙間距離Lgを計算し、Lg≧Kを満たすか否かを判断する。そして、Lg≧Kを満たさなければ、次回の紙送り時に後続紙P2を停止させたまま先行紙P1のみ搬送し、一方、Lg≧Kを満たせば、先行紙P1を紙送り駆動させるときに後続紙P2を同じ距離だけ給送する。そして、Lg≧Kを満たした後は、先行紙P1が紙送りされる度に、紙間距離Lgを保ちつつ後続紙P2を同時並行で同距離給送する。そして、用紙P1,P2間に紙間距離Lgが規定量K以上確保されることで、紙検出センサ47により後続紙P2の先端を確実に検知できるようにしている。よって、後続紙P2の先端の検知位置を基準としてその後の搬送距離をカウントすることで、後続紙P2の搬送位置が把握可能となっている。
ここで、紙送り途中でLg≧Kが成立した時点で直ちに後続紙P2の給紙を開始せず、先行紙P1の次回の紙送り開始を待って後続紙P2の給送を開始する理由は、次のとおりである。中間ローラ36が既に一定速度で回転している紙送り途中からピックアップローラ35の駆動を開始すると、後続紙P2が中間ローラ36とリタードローラ37間にニップされた部分と、それより給送方向上流側で加速途中のピックアップローラ35に当接する部分との速度差が原因で、給送中の後続紙P2がこの間で引っ張られて傷む心配がある。これを回避すべく、後続紙P2の給送開始タイミングを、先行紙P1の紙送り開始タイミングに合わせている。
次に、自動給紙装置を備えるプリンタの電気的構成を図4に基づいて説明する。
図4に示すように、プリンタ11は各種制御を司るコントローラ50を備えている。コントローラ50はインターフェイス51を介してホストコンピュータ48(PC)と通信可能に接続され、ホストコンピュータ48から受信した印刷データに基づいてプリンタ11を制御する。
コントローラ50には出力系として、キャリッジモータ52、PFモータ53(用紙搬送用モータ)、ASFモータ54(自動給紙用モータ)及びサブモータ55(ASF−SUBモータ)が接続されている。また、コントローラ50には入力系として、リニアエンコーダ56、エンコーダ57,58、後端センサ45、先端センサ46及び紙検出センサ47が接続されている。
コントローラ50は、制御部60、ヘッドドライバ61及びモータドライバ62,63,64,65を備えている。制御部60は印刷データに基づきヘッドドライバ61を介して記録ヘッド20を駆動し、印刷データに基づく画像や文書をインク滴の噴射によるドットにより描画する。また、制御部60は、モータドライバ62を介してキャリッジモータ52を駆動制御し、キャリッジ13の主走査方向への移動を制御する。このときリニアエンコーダ56からの入力パルスをカウンタ(図示省略)で計数することで、制御部60はキャリッジ13の原点位置(ホーム位置)に対する移動位置を把握する。また、リニアエンコーダ56からの入力パルスは、記録ヘッド20の噴射タイミング信号の生成にも利用される。
また、制御部60は、モータドライバ63を介してPFモータ53を駆動する。PFモータ53の出力軸は、輪列(図示省略)を介して搬送駆動ローラ41、排出駆動ローラ43及び中間ローラ36と動力伝達可能に連結されている。PFモータ53が正転駆動されると、搬送駆動ローラ41、排出駆動ローラ43及び中間ローラ36は用紙搬送方向へ回転駆動される。但し、PFモータ53が逆転駆動されるときには、クラッチ部66の作用により、搬送駆動ローラ41及び排出駆動ローラ43は逆転駆動されるが、中間ローラ36は逆転不能に構成されている。
さらに制御部60は、モータドライバ64を介してASFモータ54を駆動する。ASFモータ54の出力軸は、輪列(図示省略)を介して給紙ローラ32及びピックアップローラ35と動力伝達可能に接続されている。ASFモータ54と各ローラ32,35との間の動力伝達経路上にはクラッチ部67が介在し、ASFモータ54が駆動されるときは、各ローラ32,35のうちクラッチ部67の働きにより選択された一方のみが用紙給送方向へ回転駆動される構成となっている。よって、ASFモータ54が正転駆動されると、クラッチ部67により選択された給紙ローラ32又はピックアップローラ35が用紙給送方向へ回転駆動される。
また、制御部60は、モータドライバ65を介してサブモータ55を駆動する。サブモータ55の出力軸は、輪列(図示省略)を介してホッパー31及びリタードローラ33,37と動力伝達可能に接続されている。サブモータ55が駆動されるときは、クラッチ部68の働きにより、リア給送装置22側の動力伝達経路と、フロント給送装置23側の動力伝達経路とのうち一方が選択される。リア給送装置22側の動力伝達経路が選択されている場合、サブモータ55が所定駆動量だけ正転/逆転駆動されることで、ホッパー31、リタードローラ33及び紙戻しレバー34が、それぞれの退避位置と給紙位置との間で駆動される。また、フロント給送装置23側の動力伝達経路が選択されている場合、リタードローラ37及び紙戻しレバー38は、サブモータ55が所定駆動量だけ正転駆動されることで退避位置から給紙位置へ駆動され、一方、所定駆動量だけ逆転駆動されることで給紙位置から退避位置へ駆動される。
なお、印刷時にはユーザがホストコンピュータ48中のプリンタドライバ(図示せず)を起動させて給紙元としてリア(給紙トレイ)かフロント(給紙カセット)かを入力装置の操作により選択入力可能となっており、その選択された給紙元の情報を印刷条件の一つとして含む印刷データを、ホストコンピュータ48から制御部60は受信する。そして、制御部60は印刷データに基づき指定された給紙元を選択するように駆動系を制御して、クラッチ部66〜68の接続状態を選択することで、リア給送装置22とフロント給送装置23のうち駆動させるべき給紙元を選択する。
また、ホストコンピュータ48のプリンタドライバは、ユーザが入力装置を操作して設定した、用紙サイズ、用紙種類、レイアウトなどの各種印刷パラメータを取得し、印刷実行の指示を受け付けると、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理等の所定の処理を行って印刷画像データを生成する。そして、印刷画像データをボディとするヘッダにコマンドを付した印刷データを生成する。このヘッダにはコマンドの他、用紙サイズ、給紙元指定情報を始めとする各種印刷パラメータ等が含まれる。
制御部60は、ヘッド制御部71、キャリッジ制御部72、搬送制御部73、給紙制御部74、第一制御部75、第二制御部76、第三制御部77、PFカウンタ78、ASFカウンタ79、後端検出状態監視部80、先端検出状態監視部81、給紙開始条件判定部82、紙間距離計算部83、モータ駆動状態判定部84、給紙駆動条件判定部85及びメモリ86などを備えている。なお、制御部60は、例えばCPU、ASIC(Application Specific IC(特定用途向けIC))、ROM、RAM及び不揮発性メモリ等を備えて構成されており、CPUがROMに記憶された図9〜図11にフローチャートで示すプログラムを実行することで、制御部60は構成されている。もちろん、制御部60はソフトウェアの構成に限定されず、電子回路(例えばカスタムIC)等のハードウェアにより構成されてもよいし、さらにソフトウェアとハードウェアとの協働により構成されてもよい。
ヘッド制御部71は、ヘッドドライバ61を介して記録ヘッド20を駆動制御する。キャリッジ制御部72は、モータドライバ62を介してキャリッジモータ52を駆動制御する。
第一〜第三制御部75〜77は、用紙搬送系の制御部である。第一制御部75は、モータドライバ63を介してPFモータ53を駆動制御する。第二制御部76は、モータドライバ64を介してASFモータ54を駆動制御する。第三制御部77は、モータドライバ65を介してサブモータ55を駆動制御する。
PFモータ53の回転はエンコーダ57(ロータリエンコーダ)により検出され、その検出信号(エンコーダ信号)はPFカウンタ78に入力される。PFカウンタ78は、エンコーダ信号のパルスエッジを計数して、リセット時の用紙位置を原点とする用紙搬送量に相当する計数値を計数する。
また、ASFモータ54の回転はエンコーダ58(ロータリエンコーダ)により検出され、その検出信号(エンコーダ信号)はASFカウンタ79に入力される。ASFカウンタ79は、エンコーダ信号のパルスエッジを計数して、リセット時の用紙位置を原点とする用紙搬送量に相当する計数値を計数する。
後端検出状態監視部80は、後端センサ45から入力した検出信号に基づいて後端センサ45が先行紙P1の後端を検知したかどうかを監視する。詳しくは、後端検出状態監視部80は、例えば後端センサ45の検出状態が「紙あり」→「紙なし」へ切り換わったかどうかを監視し、「紙なし」状態に切り換わった場合には監視フラグを「0」から「1」に変更する。また、先端検出状態監視部81は、先端センサ46から入力した検出信号に基づいて先端センサ46が後続紙P2の先端を検知したかどうかを監視する。詳しくは、先端検出状態監視部81は、例えば先端センサ46の検出状態が「紙なし」→「紙あり」へ切り換わったかどうかを監視し、「紙あり」状態に切り換わった場合には監視フラグを「0」から「1」に変更する。
給紙開始条件判定部82は、後端検出状態監視部80と先端検出状態監視部81の各監視結果(監視フラグ)を入力する。ここで、本実施形態では、先行紙P1の紙送り処理中に後端センサ45の後端検出状態が「紙あり」→「紙なし」へ切り換わったタイミングで、後続紙P2の給紙を開始する。ところで、先行紙P1の給紙処理時に後続紙P2が重なって一緒に給紙されてしまう重送が発生する場合がある。このような重送が発生しても、本実施形態では、後続紙P2は、閉塞位置に配置された紙戻しレバー38に先端が当たって位置規制されるが、そのとき既に予備給送位置(目標位置)(図3において先端センサ46から距離Bの位置)を通り過ぎている。このため、給紙時の重送が発生して先行紙P1の後端検出状態になっても、後続紙P2の予備給送動作は行わないようにしている。
給紙開始条件判定部82は、この後続紙P2の予備給送動作の許可/禁止の判定を行う。すなわち、給紙開始条件判定部82は、後端検出状態監視部80からの監視フラグが「0」から「1」に切り換わると、判定処理を開始する。そして、先端検出状態監視部81からの監視フラグが「0」(先端非検出状態)であれば予備給送開始条件が成立したと判定し、一方、この監視フラグが「1」(先端検出状態)であれば予備給送開始条件が不成立と判定する。
給紙開始条件判定部82は、判定結果を給紙制御部74に送る。給紙制御部74は、判定結果に応じて第二及び第三制御部76,77のうちモータ駆動指令の送り先を選択する。すなわち、予備給送開始条件不成立のときは、第二制御部76にモータ駆動指令を出力せず後続紙P2の予備給送処理を禁止する。一方、予備給送開始条件成立時は、第二及び第三制御部76,77の両方にモータ駆動指令を出力して後続紙P2の予備給送処理を開始させる。このため、予備給送開始条件成立時は、第二制御部76がASFモータ54を駆動してピックアップローラ35が給送方向へ正転駆動されるとともに、第三制御部77がサブモータ55を駆動して紙戻しレバー38が閉塞位置(給紙規制位置)から開放位置(給紙許可位置)へ、リタードローラ37が退避位置から給紙位置へそれぞれ駆動される。
給紙制御部74は、予備給送の開始から停止までの制御を行う。すなわち、給紙制御部74は、予備給送開始後、先端検出状態監視部81のフラグを監視し、先端センサ46が後続紙P2の先端を検知して「紙なし」→「紙あり」へ切り換わると(つまりフラグが「0」→「1」になると)、ASFカウンタ79をリセットする。そして、更にそこからASFカウンタ79の計数値が規定距離Bに相当する値に達したところで後続紙P2の給送を停止させるべく、第二制御部76にモータ駆動停止指令を送信する。このため、後続紙P2はその先端が先端センサ46の検出対象位置を規定距離B(mm)だけ過ぎたところ(給紙待機位置)で停止する。なお、第三制御部77は、紙戻しレバー38が給紙許可位置へ、リタードローラ37が給紙位置へそれぞれ駆動された時点で停止される。
後続紙P2が給紙待機位置(目標位置)にあるときは、次回の紙送り処理時に先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給紙とを一緒に行ってよい本給送開始条件が成立するか否かを予め判定して、本給送開始条件成立時には、次回の紙送り処理時に紙送りと並行して給紙も進めるようにしている。この本給送開始条件の成立の可否は紙間距離Lgの計算値に基づいて行うようにしており、その計算のために紙間距離計算部83を設けている。紙間距離計算部83は、PFカウンタ78の計数値、ASFカウンタ79の計数値、メモリ86に記憶された設定値を用いて紙間距離Lgを計算する。メモリ86には、後端センサ45と先端センサ46間の搬送距離など紙間距離計算に用いる各種設定データ等が記憶されている。
紙間距離計算は次回の紙送り処理の開始直前のタイミングに行い、紙間距離Lgが規定量C以上確保されていれば、次回の紙送り処理時に本給紙処理を行うようにしている。ところで、給紙開始時に給紙カセット16内の収容枚数に応じて後続紙P2が給紙待機位置に到達するまで給紙される給紙距離が異なる。すなわち、給紙カセット16内の用紙残量が少ない場合は、図2、図3に示すように、給紙カセット16の底近くの低い位置から最上位の用紙が給紙されるので、図2に示すように給紙カセット16内に最大積載枚数近く収容された用紙群の最上位の用紙を給紙する場合に比べ、給送距離が余分(例えば40〜80mm)に長くなる。このような場合、先行紙P1の紙送り途中でその後端が後端センサ45に検知されて後続紙P2の予備給送動作を開始した際の紙送り動作が終了し、更に次回の紙送り動作の開始時期、すなわち紙間距離の計算時期になっても、後続紙P2の予備給送動作が継続している場合がある。この場合、予備給送中の後続紙P2の位置(停止位置)が定まらないので、紙間距離Lgを計算することができない。
このため、本実施形態では、ASFモータ54の駆動状態を監視し、紙間距離Lgの計算時期に達しても、ASFモータ54が駆動状態にあれば、後続紙P2の予備給送の停止を待つことなく、先行紙P1の紙送りを直ちに開始するようにしている。モータ駆動状態判定部84は、紙間距離Lgの計算時期になると、ASFモータ54の駆動状態を判定する。モータ駆動状態判定部84は、次回の紙送り処理に先立って実施した判定で、ASFモータ54が駆動停止状態にあれば、紙間距離計算部83に計算開始指示を送る。一方、ASFモータ54が駆動状態にあり、次回の紙送り処理に間に合わなくなる所定のタイムリミットに達するまでに駆動停止状態にならなければ、計算開始指示を送らない。このため、所定のタイムリミットまでに計算開始指示を受け取れない場合、紙間距離計算部83は紙間距離Lgの計算を行わない。
ここで、紙間距離計算部83は、予備給送開始条件成立で予備給送を実施した場合と、予備給送開始条件不成立で予備給送を行わなかった場合とのいずれであるかを、給紙開始条件判定部82からの判定信号に基づき指示され、その指示内容に応じて紙間距離Lgの算出に用いる計算式を切り換える。すなわち、予備給送を行ったときは、後続紙P2の先端が給紙待機位置にあることを前提とした通常の第一計算式を用いるが、予備給送を行わなかったときは、後続紙P2の先端が閉塞状態にある紙戻しレバー38に当たる給送規制位置にあることを前提とした第二計算式を用いる。以下に第一計算式と、第二計算式をそれぞれ示す。
・第一計算式
Lg=n+A−B … (1)
・第二計算式
Lg=n+A−C … (2)
ここで、nは、後端センサ45の「紙あり」→「紙なし」検出位置から先行紙P1の後端位置までのPF駆動距離である。また、「A」は後端センサ45と先端センサ46間の搬送距離、「B」は規定距離である。また、「C」は、先端センサ46から、閉塞状態の紙戻しレバー38に先端が当たって位置規制されたときの後続紙P2の先端が位置する給送規制位置(媒体進入規制位置))までの搬送距離(mm)である。これらの距離A,B,Cは、各センサ45,46の位置や紙戻しレバー38の動作位置等によって設計上一義的に決まる定数であり、本例では、B<C<Aとなっている。紙間距離計算部83は紙間距離の計算を行った場合、算出した紙間距離Lgを給紙駆動条件判定部85に送る。
給紙駆動条件判定部85は、紙間距離Lgの値に基づいて給紙駆動させるべきか否かを判定する。本実施形態では、紙間距離Lgとして規定量K(mm)以上確保する必要がある。予備給送動作終了後、本給送動作を開始してよいかどうかは、本給送開始条件Lg≧Kを満たすかどうかで判定する。ここで、紙検出センサ47により後続紙P2の先端を確実に検出するために最低必要なギャップがあり、このギャップに所定のマージンを付与して規定量K(mm)が設定されている。また、後続紙P2の給紙処理時に行われるスキュー取り動作を、用紙を傷めず行える条件も考慮して規定量Kは設定されている。ここで、スキュー取り動作とは、給紙処理時に搬送ローラ対25へ後続紙P2の先端部を一旦少量ニップさせる食い付き動作の後、搬送ローラ対25を逆転させて後続紙P2の先端部のニップを開放する吐き出し動作を行う一連の動作を指す。本例では、先行紙P1がその用紙サイズにとっての最終行印刷位置にあるときに、紙間距離Lgを開けて搬送方向上流側に位置する後続紙P2の先端が搬送ローラ対25にニップされないことも条件にして規定量Kを設定している。例えば規定量が、ニップされてしまう値に設定されていると、その最終行印刷後のスキュー取り動作における吐き出し動作によって後続紙P2のニップ点より搬送方向下流側へ突出する突出量が比較的長くなり、吐き出し動作のために必要な搬送ローラ対25の逆転量を多くとる必要がある。本実施形態では、中間ローラ36は正転方向(用紙搬送方向)のみ回転可能で逆転不能な構成となっているため、搬送ローラ対25の逆転量が過多であると吐き出し動作時に搬送ローラ対25と中間ローラ36間で後続紙P2が過度に撓んでこれを傷める心配がある。しかし、吐き出し動作時の搬送ローラ対25の逆転量が過多にならないことも考慮して規定量Kを設定しているので、吐き出し動作の際に後続紙P2を過度に撓ませて傷める事態を回避できるようになっている。給紙駆動条件判定部85は、本給送開始条件Lg≧Kを満たすと判定した場合に限り、給紙制御部74へ本給送指示信号を送る。
給紙制御部74は、給紙駆動条件判定部85から本給送指示信号を受信すると、次回の紙送り処理時のPFモータの駆動に同期させてASFモータを駆動させて、紙送り動作と同時並行で給紙動作を行うべく、第二制御部76にモータ駆動指令を送信する。一方、本給送指示信号を受信しなければ、第一〜第三制御部75〜77のいずれにもモータ駆動指令を送信しない。このため、紙間距離Lgが規定量K以上確保されてはじめて本給送処理は行われる。
ここで、次回の紙送り処理は、搬送制御部73がキャリッジ制御部72から紙送り開始指示を受け付けると、第一制御部75にモータ駆動指令を行ってPFモータ53を駆動させ、搬送ローラ対25、排出ローラ対26及び中間ローラ36が搬送方向へ所定の速度プロファイルで正転駆動されることにより行われる。このとき、第二制御部76は、搬送制御部73から次回の紙送り量の情報を取得し、紙送り量の情報から決まる搬送速度プロファイルに合わせた給送速度プロファイルで、後続紙P2を先行紙P1と同速度、同搬送量かつ同じ搬送タイミングで給送させるべく、PFモータ53に同期させるようにASFモータ54を速度制御する。このときPF系とASF系の各ローラ径等の違いによる減速比の違いを考慮して、あくまで用紙の搬送速度、搬送距離、搬送タイミングが同じになるように、PFモータ53及びASFモータ54を駆動制御する。
例えば紙間距離Lgが不足する(Lg<K)状態で、本給送を実施して後続紙P2が中間ローラ36とリタードローラ37間に一旦ニップされると、その後、先行紙P1の紙送り処理の度に中間ローラ36が正転駆動されるため、紙間距離Lgは当初の不足の値のまま(Lg<K)固定されてしまう。この場合、紙間距離Lgの不足が原因で、種々の不都合が起こりうる。そのため、本実施形態では、後続紙P2を中間ローラ36とリタードローラ37のニップ点より手前の給送待機位置(目標位置)まで予備給送して給送待機位置に待機させておき、紙間距離LgがLg≧Kを満たすことを確認できてから、本給送を実施するようにしている。
次にプリンタ11の動作について説明する。まず、図9に示すフローチャートに従ってプリンタ11の印刷処理動作を説明する。制御部60は印刷データを受信すると、図9に示すプログラムを実行し、印刷データに基づきプリトエンジンを駆動制御して印刷処理を行う。
まず給紙処理を行う(ステップS10)。すなわち、サブモータ55の駆動によりリタードローラ37及び紙戻しレバー38が図2に二点鎖線で示す給紙位置に配置された状態で、ASFモータ54及びPFモータ53を駆動させ、ピックアップローラ35の回転により給紙カセット16内の最上位の一枚の用紙Pが給送される。給送された用紙P1の先端が紙検出センサ47により検出されてから、用紙P1はさらに所定距離だけ搬送されることで給紙処理を終了する。例えば用紙P1が搬送ローラ対25にニップされる位置まで給送されて給送処理が終わると、サブモータ55が駆動されてリタードローラ37が中間ローラ36から離間するとともに紙戻しレバー38が給送口を閉鎖する閉塞位置に配置される。
次に頭出し処理を行う(ステップS20)。用紙P1の給送終了時の位置を原点とし、この原点から頭出し位置までの距離に相当する計数値がPFカウンタ78に計数されると、PFモータ53の駆動を停止し、用紙P1は頭出しされる。なお、頭出し処理により用紙P1は印刷開始位置に配置されるため、頭出し処理時に限りステップS30の紙送り処理は省略される。
次に印刷動作を行う(次のステップS40)。すなわち、キャリッジモータ52を駆動してキャリッジ13を主走査方向に移動させるとともにその移動途中に記録ヘッド20のノズルからインク滴を吐出することにより1パス分の印刷が行われる。
1ページの印刷を完了したか否かを判断し(ステップS50)、完了していなければ紙送り処理(S30)と印刷処理(S40)とを、排紙コマンドを受信して1ページの印刷完了と判断するまで交互に実施する。なお、紙送り処理は、紙送りコマンドの指示に従いASFモータ54及びPFモータ53を駆動して指示された紙送り量だけ用紙を搬送する。
そして、排紙コマンドを受信して1ページの印刷を完了すると、紙送り処理にて給紙が行われたか否かを判断する(ステップS60)。すなわち、先行紙P1の紙送り途中でその後端が後端センサ45により検知されたことをトリガにして、後続紙P2の給送が行われたか否かを判断する。紙送り処理中の給紙が行われなかったときは、先行紙P1は後端が後端センサ45に検知される位置までまだ搬送されていないので、この場合は排紙処理を一旦行う(ステップS70)。一方、紙送り処理中の給紙が行われたときは、先行紙P1は後端が後端センサ45に検知される位置を既に過ぎているので、排紙処理は行わずに給紙処理(S10)に進む。この場合、給紙処理により後続紙P2が給送されるとともに先行紙P1が排紙される。
排紙処理の後は、全ページ印刷完了したか否かを判断し(ステップS80)、まだ完了していなければ、次ページの給紙処理を行う(S10)。そして、全ページ印刷完了すると、当該ルーチンを終了する。
次にプリンタ11における給送制御処理について説明する。図5〜図8は、給送制御処理の際のタイミングチャートを示す。本実施形態の給送制御では、その時々の状況(紙送り量の違い、用紙残長の違い、重送の有無など)に応じて主に4種類の制御内容に分岐する。すなわち、図5、6は、先行紙P1の後端検知をトリガにしてその紙送り途中に後続紙P2の予備給送及び本給送を開始する場合の処理を示す。また、図7は、先行紙P1の後端検知時に先端センサ46が既に検知状態にあって、予備給送を行わない場合の処理を示す。また、図8は、先行紙P1の後端検知をトリガにして後続紙P2の予備給送を開始した後、次回の紙送りに先立つ紙間距離の計算時期になったときに、ASFモータ54の駆動が継続中にある場合の処理を示す。
以下、上記各ケースについてプリンタの給送制御処理を、図5〜図8に基づいて順次説明する。
図5は、給送制御処理における、記録ヘッド20、キャリッジモータ52(図面ではCRモータと記す)、PFモータ53、ASFモータ54、サブモータ55の動作タイミングを、後端センサ45及び先端センサ46の各検知状態と共に示したタイミングチャートである。なお、キャリッジモータ52及び記録ヘッド20の動作タイミングは、図5だけに示している。
印刷中は印刷動作と紙送り動作が交互に行われて先行紙P1への印刷が進められるため、キャリッジモータ52とPFモータ53とは交互に駆動される。図5において、キャリッジモータ52が定速度で駆動している定速区間で記録ヘッド20からインク滴が噴射される(図5におけるハッチング領域)。先行紙P1の紙送りのためのPFモータ53の駆動は、記録ヘッド20のインク滴噴射が終了した後に開始される。このときの紙送り量は印刷データ中のコマンドにより決まり、先行紙P1は次行(次ライン)の印刷位置まで紙送りされる。
先行紙P1の紙送り中は後端センサ45の「紙あり」→「紙なし」の検出を監視する。図5に示すように、印刷中に先行紙P1の搬送が進んで紙送りの途中に、その後端が予備給送開始位置Qに達して、後端センサ45が先行紙P1の後端を検知し、後端センサ45の「紙あり」→「紙なし」が検出されると、ASFモータ54とサブモータ55が駆動される。ASFモータ54の駆動によって給紙カセット16内のセット位置から後続紙P2の予備給送が開始される。この予備給送過程で、先端センサ46の「紙なし」→「紙あり」の検出を監視する。そして、先端センサ46が「紙なし」→「紙あり」を検出すると、ASFカウンタ79にてASF搬送距離の計測を開始し、その計測距離が規定距離B(mm)に達すると、ASFモータ54の駆動を停止する。この予備給送により後続紙P2は給送待機位置W(目標位置)まで送り出される。
また、サブモータ55の駆動によって、リタードローラ37が上昇して中間ローラ36に当接する給紙位置(図2における二点鎖線の位置)に配置されるとともに、紙戻しレバー38が開放位置(図2における二点鎖線の位置)に配置されて給送口が開放される。紙戻しレバー38の開放により、中間ローラ36とリタードローラ37間の隙間(ニップ点)への後続紙P2の進入が可能となり、後続紙P2を給送待機位置から更に給送する本給送の準備が予め行われる。
予備給送動作では、後続紙P2は中間ローラ36とリタードローラ37のニップ点よりも手前に位置する給送待機位置Wまで送り出される。このため、仮に先行紙P1の紙送り時に搬送駆動ローラ41と同じ動力源(PFモータ53)である中間ローラ36が回転駆動されても、後続紙P2が給送されることはない。この状態では、後続紙P2はあくまでASFモータ54が駆動されて始めて給送される。
その後、印字動作が行われ次回の紙送りに先立つ所定時間(例えば5〜200ミリ秒)前に設定された計算時期になると、紙間距離Lgの計算を行う。すなわち、第一計算式((1)式)を用いて、紙間距離Lg=n+A−Bを計算する。ここで、PFカウンタ78は、先端センサ46が先行紙P1の後端を検知した時にリセットされ、その後、エンコーダ57から入力するパルスエッジを計数して、先行紙P1の後端検出位置(予備給送開始位置Q)からのPFモータ53の駆動量に対応するPF駆動距離「n」を計数値としている。このPF駆動距離n及び定数A,Bを用いて、上記第一計算式に基づき紙間距離Lgを計算する。
図5は、予備給送後最初の紙送り時に、紙間距離Lgが規定量K以上(Lg≧K)となる本給送開始条件を満たしている例である。
Lg≧Kを満たし、必要な紙間距離Lgが確保されていた場合は、図5に示すように、先行紙P1の次回紙送りのためのPFモータ53の駆動に同期してASFモータ54を駆動して、先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給送とを同時並行で進める本給送が実施される。このとき、先行紙P1の搬送速度と、後続紙P2の給送速度がほぼ同速度となるように、PFモータ53とASFモータ54は速度制御される。このため、この本給送過程において先行紙P1と後続紙P2の紙間距離Lgは保たれる。以後、同様に、PFモータ53が紙送りのために駆動される度に、ASFモータ54が同時並行で駆動され、紙間距離Lgを保ちつつ先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給送が同時並行で行われる。
一方、図6は、予備給送後最初の紙送りに先立つ紙間距離Lgの判定で、本給送開始条件Lg≧Kを満たさなかった例である。後続紙P2の予備給送動作までは図5の例と同じであるが、次回の紙送りに先立ち第一計算式を用いて計算した紙間距離Lgが規定量K未満であって(Lg<K)、必要な紙間距離が確保されていなかった場合は、図6に示すように、次回の紙送りのためのPFモータ53の駆動時に、ASFモータ54は駆動されず、先行紙P1の紙送りだけが行われる。この結果、先行紙P1と後続紙P2の紙間距離Lgが、先行紙P1の紙送り量分広がる。
そして、さらに次の紙送りに先立って第一計算式を用いて紙間距離Lgの再計算を行う。このとき、PFカウンタ78の計数値で示されるPF駆動距離nは前回の紙送り量分だけ増えている。そして、計算した紙間距離Lgが規定量K以上(Lg≧K)であれば、図6に示すように、次回紙送りのためのPFモータ53の駆動に同期してASFモータ54を駆動して、先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給送とを同時並行で進める。この結果、先行紙P1と後続紙P2は紙間距離Lgを保ちつつ共に搬送される。そして、以後、紙送りを行うためのPFモータ53の駆動の度に、ASFモータ54が同時並行で駆動され、紙間距離Lgを保ちつつ先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給送が同時並行で行われる。一方、Lg<Kであれば、再度、先行紙P1の紙送りのみ行われ、次回の紙送りに先立ち計算した紙間距離Lgが、本給送開始条件Lg≧Kを満たすまでの間、先行紙P1の紙送りのみ行われる。そして、Lg≧Kを満たせば、それ以降の紙送りの際に、紙間距離Lgを保ちつつ後続紙P2の給送が一緒に行われる。
図7は、紙間距離Lgの計算時期になっても、予備給送のためのASFモータ54の駆動が継続中である場合の処理を示す。ここで、ASFモータ54の駆動が停止して後続紙P2の位置が確定しないうちは、紙間距離Lgを確定できず、紙間距離Lgが計算不能となる。この場合、ASFモータ54が駆動停止するまで待機する方法をとると、次回の紙送り開始時期が遅れてスループットの低下に繋がる。そこで、本実施形態では、計算時期になった時点で、ASFモータ54の駆動が継続中であれば、その駆動の停止を待つことなく、直ちにPFモータ53を駆動するようにしている。この紙送りにより先行紙P1の後端位置は搬送方向下流側へ紙送り量分だけ移動する。
そして、その次の紙送りに先立つ計算時期に達したときに、ASFモータ54の駆動が停止していれば、第一計算式を用いて紙間距離Lgの計算を行い、算出した紙間距離Lgが、本給送開始条件Lg≧Kを満たせば、次回の紙送りのためのPFモータ53の駆動に同期してASFモータ54を駆動し、先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給送とを紙間距離Lgを保ちつつ同時並行で進める。一方、本給送開始条件Lg≧Kを満たさなければ、ASFモータ54は駆動されることなくPFモータ53だけが駆動され、先行紙P1の紙送りが行われる。この紙送りにより紙間距離Lgがその紙送り量分だけ広がり、以後は、図6で説明した処理と同様の処理が進められる。
図8は、先行紙P1の後端検知時に、先端センサ46が既に「紙あり」の検出状態にあって予備給送を行わない場合の処理を示す。例えば先行紙P1の給紙時に後続紙P2が重送した場合は、後続紙P2はリタードローラ37により先行紙P1から分離されるため、リタードローラ37を搬送方向下流側へ超えることはない。先行紙P1の給送処理が完了すると、サブモータ55が駆動されてリタードローラ37が下降して中間ローラ36から離間するとともに、紙戻しレバー38が閉塞位置へ回動する。この結果、重送した後続紙P2はその先端が紙戻しレバー38に当接した状態となる。また、紙戻しレバー38の閉塞後に後続紙P2が先行紙P1の紙送り時に重送する場合も、閉塞位置にある紙戻しレバー38に先端が当たることでそれ以上の搬送方向下流側への搬送が規制される。
よって、図8に示すように、先行紙P1の紙送り途中で後端センサ45が「紙あり」→「紙なし」を検出したときに、先端センサ46が既に「紙あり」検出状態にあった場合は、後続紙P2が重送により紙戻しレバー38に当接した給送規制位置Rに既に到達しているとみなすことができる。この場合、給送規制位置Rは、後続紙P2の先端が給送待機位置Wを給送方向下流側へ所定距離だけ既に超えている位置であるため、予備給送のためにASFモータ54を駆動させることはしない。
そして、次回の紙送りに先立つ計算時期になると、紙間距離Lgの計算を行うが、後続紙P2の先端が紙戻しレバー38に当たった給送規制位置Rにあるとみなして、第二計算式Lg=n+A−C を用いる。第二計算式における定数Cは、後続紙P2の先端検出位置と給送規制位置R間のASF駆動距離に等しい定数であり、第二計算式を用いることで、給送規制位置Rと先行紙P1の後端位置との間の搬送距離に匹敵する紙間距離Lgが求められる。
そして、計算した紙間距離Lgが規定量K以上であるか否かを判断し、Lg≧Kが成立すれば、PFモータ53とASFモータ54を同時並行で駆動させるが、Lg≧Kが不成立であれば、ASFモータ54は駆動させずPFモータ53のみ駆動させる。後続紙P2が重送した場合は、後続紙P2は給送待機位置Wを超えた給送規制位置Rまで既に給送されているので、給送待機位置Wにある場合に比べ、紙間距離Lgが相対的に短く、本給送開始条件Lg≧Kが不成立になり易い。Lg≧Kが不成立の場合は、後続紙P2の位置を保ったまま先行紙P1の紙送りのみ行うことで、紙間距離Lgが広がる。そして、これ以後の紙送りに先立ち計算した紙間距離Lgが、Lg≧Kを満たせば、PFモータ53に同期してASFモータ54を駆動し、先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給送とを紙間距離Lgを保ちつつ同時並行で行う。
図10及び図11は、給送制御処理を示すフローチャートである。以下、上記の各場合について図5〜図8を参照しつつ、図10、図11に示すフローチャートに従ってプリンタの給送制御処理を説明する。なお、以下の説明では、PFモータ53の駆動を「PF駆動」、ASFモータ54の駆動を「ASF駆動」と表記する場合がある。
図10に示すステップS110では、前回の紙送りのPF駆動中に後端センサ45の「紙あり」→「紙なし」を検出したか否かを判断する。この判断は、後端センサ45の検出状態を監視する後端検出状態監視部80の監視結果を記憶するフラグの値に基づき判断する。後端検出状態監視部80はPF駆動中に後端センサ45の検出状態を監視し、「紙あり」の場合に後端フラグを「1」、「紙なし」の場合に後端フラグを「0」にする。このフラグの値が「1」→「0」に変わると、前回紙送りフラグを「0」から「1」へ変更する。このステップの判定は、前回紙送りフラグの値に基づき給紙開始条件判定部82が行う。前回のPF駆動中に「紙あり」→「紙なし」を検出した場合(つまり前回紙送りフラグ=1)は、図11のステップS160に進み、「紙あり」→「紙なし」を検出しなかった場合(つまり前回紙送りフラグ=0)は、ステップS120に進む。なお、前回紙送りフラグは、PF駆動中に後端センサ45が「紙なし」→「紙あり」を検出したときに、「1」から「0」へ変更される。
ステップS120では、PFモータ53を駆動して指定された紙送り距離にて先行紙P1を搬送する。このときASFモータ54は駆動されず、先行紙P1の紙送りだけが行われる。
ステップS130では、PF駆動中に後端センサ45が「紙あり」→「紙なし」を検出したか否かを判断する。この判断は、後端検出状態監視部80が行う。PF駆動中に後端センサ45の「紙あり」→「紙なし」を検出した場合はステップS140に進み、非検出の場合は当該紙送り処理を終了する。なお、このステップにおいて、肯定判定の場合は、後端検出状態監視部80は前回紙送りフラグを「0」から「1」へ変更する。
ステップS140では、先端センサ46が「紙なし」であるか否かを判断する。この判断は、先端検出状態監視部81の監視結果に基づき給紙開始条件判定部82が行う。先端検出状態監視部81は先端センサ46の検出状態を監視し、「紙あり」の場合に先端フラグを「1」、「紙なし」の場合に先端フラグを「0」にする。この先端フラグの値に基づいて給紙開始条件判定部82がこのステップの判定を行う。判定結果が、「紙なし」であればステップS150に進み、「紙なし」でなければ(つまり「紙あり」であれば)当該紙送り処理を終了する。図8に示す例のように、先行紙P1の給送・紙送り時に後続紙P2が重送された場合、後端センサ45の「紙あり」→「紙なし」が検出された時に、先端センサ46は既に「紙あり」の検出状態にあり、このような場合は、PF駆動時にASF駆動が行われることはない。ここで、ステップS130、S140は、給紙開始条件判定部82が、後端検出状態監視部80と先端検出状態監視部81の各監視結果に基づいて給紙カセット16にセットされた用紙の予備給送を開始すべき給紙開始条件が成立したか否かを判定する処理に相当する。なお、ステップS130の判定処理が、第一判定ステップに相当する。
一方、先端センサ46が「紙なし」検出状態の場合(つまり給紙開始条件成立時)は、次のステップS150において、ASFモータ54を駆動する。このステップは、詳しくは、給紙開始条件判定部82から給紙開始指令を受け付けた給紙制御部74が、所定の給紙シーケンスを実行して第二制御部76と第三制御部77に指令を出すことにより行われる。給紙制御部74は、所定の給紙シーケンスを実行することで、まずASFモータ54の駆動を開始し、このASF駆動中に先端センサ46が「紙なし」→「紙あり」を検出したことを先端検出状態監視部81から取得すると、ASFカウンタ79をリセットする。このASFカウンタ79が規定距離B(mm)に相当する計数値に達すると、ASFモータ54の駆動を停止させる。こうして後続紙P2は、その先端が先端センサ46(先端検出位置)から規定距離B(mm)だけ搬送方向下流側に位置する、図3に示す給紙待機位置まで予備給送される。例えば図5〜図7の例において、図中最初にASFモータ54が駆動される「予備給送」がこれに相当する。給紙カセット16内の最上位の用紙(後続紙P2)はそのセット位置から給送され、その先端が先端センサ46の検出位置に達して先端センサ46が「紙なし」→「紙あり」を検出した時点からさらに規定距離B(mm)だけ給送される。なお、ステップS150の処理が、予備給送ステップに相当する。
一方、ステップS110において、前回の紙送りのPF駆動中に後端センサ45の「紙あり」→「紙なし」を検出した場合(S110で肯定判定の場合)は、図11におけるステップS160に進む。つまり、前回のPF駆動中にASFモータ54の駆動を開始して予備給送動作を開始させているときには、ステップS160に進む。
ステップS160では、ASFモータ54の駆動が停止したか否かを判断する。この判断は、モータ駆動状態判定部84が行う。ASFモータ54が停止している場合はステップS170に進み、ASFモータ54が駆動継続中であればステップS220に進む。
ステップS220では、PFモータ53を駆動して指定された紙送り距離にて先行紙P1を搬送する。このときASFモータ54の本給送のための駆動は実施されず、先行紙P1の紙送りだけが行われる。すなわち、図7に示すように、次回の紙送り開始に先立つ計算時期になっても、まだASFモータ54の駆動(つまり予備給送動作)が継続している場合は、予備給送動作の完了を待つことなく、紙送り開始時期になればPFモータ53を駆動させて先行紙P1の紙送りを開始して、先行紙P1の印刷スループットを優先させる。
一方、ステップS170では、後端センサ45が「紙あり」→「紙なし」検出時にASFモータ54が駆動したか否かを判断する。つまり、先行紙P1の後端検出時に予備給送動作が行われたか否かを判断している。ここで、先端センサ46が「紙なし」のときは予備給送動作が行われているが、先端センサ46が「紙あり」のときは重送のため既に後続紙P2が給送規制位置Rまで給送されているとみなして予備給送動作は行われない。ASF駆動(予備給送動作)が行われたときには、給紙開始条件判定部82がASF駆動フラグを「1」にしており、給紙駆動条件判定部85が、このASF駆動フラグの値に基づき判断する。ASF駆動が実施された(肯定判定)場合はステップS180に進み、ASF駆動が実施されなかった(否定判定)場合はステップS190に進む。
ステップS180では、紙間距離Lgを、第一計算式を用いて計算する。すなわち、紙間距離Lgを、式 Lg=n+A−Bにより計算する。予備給送動作が行われて後続紙P2の先端が先端検出位置から規定距離Bだけ給送方向下流側に位置する給送待機位置にある図5〜図7の例では、紙間距離Lgをこのステップにおいて第一計算式を用いて求めることになる。
一方、ステップS190では、紙間距離Lgを、第二計算式を用いて計算する。すなわち、紙間距離Lgを、式 Lg=n+A−Cにより計算する。用紙P1,P2が重送して予備給送動作が行われず、後続紙P2の先端が紙戻しレバー38に先端が当たる給送規制位置Rにある図8の例では、紙間距離Lgをこのステップにおいて第二計算式を用いて求めることになる。なお、ステップS180,S190の処理が計測ステップに相当する。
ステップS200では、紙間距離Lgが規定量K以上であるか否かを判断する。Lg≧Kを満たせばステップS210に進み、Lg≧Kを満たさなければ(つまりLg<Kであれば)ステップS220に進む。なお、ステップS200の処理が第二判定ステップに相当する。
ステップS210では、PFモータ53とASFモータ54を共に駆動する。このとき、搬送制御部73が指定された紙送り距離分だけPFモータ53を駆動するとともに、給紙制御部74が、先行紙P1の搬送速度及び搬送量と後続紙P2のそれらが同じになる駆動速度及び駆動量で、ASFモータ54をPFモータ53に同期させて駆動する。この駆動により、指定された紙送り距離にて先行紙P1と後続紙P2が紙間距離Lgを保ちつつ搬送される。
一方、紙間距離Lgが規定量Kに満たない(Lg<K)場合は、ステップS220において、PFモータ53を駆動して指定された紙送り距離にて先行紙P1を搬送する。このときASFモータ54は駆動されず、先行紙P1の紙送りだけが行われる。例えば図6、図8に示すように、先行紙P1の後端検出後(図6では予備給送動作開始後)における最初の紙送りに先立ち計算した紙間距離LgがLg<Kの場合は、後端検出後における最初の紙送りのためのPFモータ53の駆動時に、ASFモータ54は駆動されない。この結果、後続紙P2の位置(例えば給送待機位置又は給送規制位置)が保たれたまま先行紙P1の搬送のみが進められ、紙間距離Lgが紙送り距離分広がることになる。そして、この紙送り処理(S220)後、次回以降の紙送りに際して同様に紙間距離Lgの計算(S180又はS190)、紙間距離Lgの判定(S200)を経て、Lg≧Kを満たした時にはその回の紙送り時にPFモータ53とASFモータ54とが同期駆動されて先行紙P1と後続紙P2が紙間距離Lgを保ちつつ共に紙送り距離分だけ搬送される。なお、ステップS210,S220の処理が本給送制御ステップに相当する。
こうして先行紙P1の印刷中に後続紙P2の給送(予備給送と本給送のうち少なくとも予備給送)が進められて、先行紙P1の1ページの印刷が完了したときには(図9のS50,S60で共にYES)、排紙処理(S70)へは移行せず、後続紙P2の給紙処理(S10)に移行する。そして、この後続紙P2の給紙処理(S10)及び頭出し処理(S20)の過程で先行紙P1は排出される。また、最終ページを印刷中は、その紙送り途中に後続紙P2の給送は行われないので、印刷完了後、排紙処理(S70)が行われる。なお、先行紙P1の後端が後端センサ45に検知される前にそのページの印刷が完了した場合も、排紙処理(S70)が行われる。この排紙処理は、後続紙P2の後端が後端センサ45又は先端センサ46に検知される位置まで行われ、その後は、給紙処理(S10)に移行する。
例えば給紙カセット16内の用紙積載枚数が最大セット枚数か最小セット枚数かによって、後続紙P2の給送距離が変化する。すなわち、図2に示すように、最大セット枚数の際にはピックアップローラ35が上側の二点鎖線の位置に配置されて中間ローラ36に接近して位置し、一方、最小セット枚数の際にはピックアップローラ35が下側の二点鎖線の位置(図3におけるピックアップローラ位置に同じ)に配置されて中間ローラ36から離間して位置する。このように最小セット枚数のときに後続紙P2の給送距離が長くなっても、先行紙P1の後端が予備給送開始位置Qを通過した時点で、後続紙P2の予備給送を行って予め給送待機位置まで送り出しておき、これ以後、紙間距離Lgを必要な規定量K以上確保しつつ先行紙P1と後続紙P2を同時並行に搬送する。よって、先行紙P1の後端が予備給送開始位置Qを過ぎさえすれば先行紙P1の印刷がどの時点で終了しても、その後端から紙間距離Lgだけ搬送方向上流側の位置まで後続紙P2の給送が進んでいるので、給紙カセットの用紙セット枚数に依存せず、後続紙P2の給送処理移行後における給送距離が短く済み、印刷スループットを向上できる。
以上詳述したように、この実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)給送経路上において分離手段としてのリタードローラ37に対応する位置を挟んで搬送方向下流側位置と上流側位置に後端センサ45と先端センサ46とをそれぞれ設けた。そして、先行紙P1の後端が後端センサ45により検出されると、給紙カセット16内のセット位置から後続紙P2の給送を開始するとともに、その先端が先端センサ46に検出されてから更に規定距離B(mm)だけ後続紙P2を給送した。そして、次回の紙送りに先立ち紙間距離Lgを計算し、計算した紙間距離Lgが規定量K以上であることを確認後、PF駆動とASF駆動とを同時並行に進めて、先行紙P1の紙送りと後続紙P2の給送とを、紙間距離Lgを保ちつつ行うようにした。この結果、先行紙P1(1ページ)の印刷完了時には、紙間距離Lgを隔てた直後に既に後続紙P2が給送されているので、そのまま給送処理を行えば、比較的短い搬送量で後続紙P2が印刷開始位置まで頭出しされ、後続紙P2への印刷を早期に開始できる。よって、印刷のスループットを向上できる。
(2)給送待機位置への給送後、次回の紙送り開始に先立ち紙間距離Lgを計算し、その計算した紙間距離Lgが規定量K以上であるか否かを判断した。そして、Lg≧Kを満たすときには、紙送り時にPFモータ53と共にASFモータ54を駆動させて後続紙P2の給送を進め、一方、Lg≧Kを満たさないとき(つまりLg<Kのとき)には、PFモータ53の駆動時にASFモータ54を駆動させることなく、先行紙P1の紙送りのみ行って紙間距離Lgを広げた。よって、必要な紙間距離Lgが確保されたことを確認してから、後続紙P2の実施する給送を行うので、先行紙P1の後端検知位置と予備給送される後続紙P2の目標位置である給送待機位置との間の搬送距離が規定量K未満であっても、必要な紙間距離Lgを確実に確保できる。また、本給送時におけるASF駆動距離とPF駆動距離とをほぼ同じにし、駆動開始タイミングをほぼ同時とし、かつ駆動速度もほぼ同じとしているので、必要な紙間距離Lgを保ちつつ後続紙P2の給送を進めることができる。
(3)予備給送開始後、次回の紙送り開始時になってもASFモータ54が駆動継続中(予備給送継続中)であった場合は、その駆動停止を待たず、次回の紙送りのためのPFモータ53の駆動を開始するようにした。このため、ASFモータ54の駆動停止を待って紙送りを開始する場合に比べ、先行紙P1への次行の印刷を早期に開始できるので、印刷スループットを向上できる。
(4)後端センサ45が先行紙P1の後端を検出した時に、先端センサ46が後続紙P2の先端を検出済みであるか否かを判断し、検出済みであった場合は、ASFモータ54を駆動させず予備給送を実施しないようにした。よって、先行紙P1の後端検出をトリガにして本給送準備のためにサブモータ55が駆動され、リタードローラ37及び紙戻しレバー38が給送時の位置に配置されても、紙間距離Lgの確認前に、後続紙P2がリタードローラ37にニップされることを回避できる。例えば後端センサ45が先行紙P1を検出した場合に目標位置に到達可能な一定量の給送を必ず行う構成を採用したとすると、後続紙P2がリタードローラ37にニップされ、紙間距離Lgが規定量Kに満たなくても、先行紙P1の紙送りのためPFモータ53が駆動されたときに、PFモータ53を駆動源とする中間ローラ36が回転駆動する。この場合、ASFモータ54が非駆動でも後続紙P2が強制的に給送されてしまう。しかし、本実施形態によれば、後続紙P2の先端が既に検出されていれば、ASFモータ54を駆動しないので、紙間距離Lgが規定量Kを満たないにも関わらず後続紙P2が給送されてしまう不都合を回避できる。
(5)先行紙P1の後端検出時に後続紙P2の先端がまだ検出済みではなく予備給送を行った場合は、目標位置に対応する規定距離Bを定数に用いた第一計算式Lg=n+A−Bに基づき紙間距離Lgを計算した。一方、先行紙P1の後端検出時に既に後続紙P2の先端検出済みであって予備給送を行わなかった場合は、後続紙P2の先端が紙戻しレバー38に当たった給送規制位置Rにあるものとみなして、後端検出位置から給送規制位置Rまでの距離Cを定数に用いた第二計算式Lg=n+A−Cに基づき紙間距離Lgを計算した。よって、後続紙P2が重送に起因して予備給送実施前にその目標位置を超えてしまっても、先行紙P1と後続紙P2の紙間距離Lgを比較的正確に計算できる。
(6)紙間距離Lgが規定量K以上になった時点の紙送り途中から、本給送を開始することはせず、Lg≧Kを満たした後、次回の先行紙P1の紙送り開始時期まで待ち、後続紙P2の給送開始時期を次回紙送りの開始時期に合わせて本給送を開始するようにした。例えば、紙送り途中に給送を開始すると、先に駆動されたPFモータ53が既に高速回転した状態で、ASFモータ54が駆動開始されることになる。この場合、後続紙P2はPFモータ53を駆動源として高速回転する中間ローラ36と、ASFモータ54を駆動源として加速途中のため定速回転するピックアップローラ35との速度差によって、この間で過度な引っ張り力を受けて傷む心配がある。しかし、本実施形態では、ローラの速度差による過度な引っ張り力を与えて後続紙P2を傷める事態を回避できる。特に、本実施形態では、本給送時におけるPFモータ53とASFモータ54との駆動開始タイミングをほぼ同時とし、用紙搬送速度及び搬送速度をほぼ同じにして駆動停止タイミングもほぼ同時となるように、PFモータ53とASFモータ54を駆動制御するので、ローラの速度差によるこの種の過度な引っ張り力の付与に起因する後続紙P2の傷みをより確実に回避できる。
なお、前記各実施形態に限定されず、以下の形態も採用できる。
(変形例1)目標位置は固定位置に限定されず可変としてもよい。例えば目標位置は先行紙P1の目標紙送り位置(目標搬送位置)に応じて可変であってもよい。すなわち、先行紙P1の搬送途中にその後端を後端センサ45が検出したとき、その際の先行紙P1の目標紙送り位置から定まる紙送り完了後の先行紙P1の後端位置から、必要な紙間距離(例えば規定量K)を開けることが可能な給送方向下流側の位置を目標位置として算出し、算出した目標位置まで予備給送を行ってもよい。この場合、予備給送が行われるときの先行紙P1の後端検出位置から目標紙送り位置までの搬送距離がその時の紙送り量によって変化しても、先行紙P1の後端から規定量に略等しい適切な紙間距離だけ開けた目標位置まで後続紙P2を予備給送できる。よって、予備給送終了後最初(次回)の紙送り開始時における紙間距離Lgを適切な値に確保でき、紙間距離が広がり過ぎる事態を回避できる。
(変形例2)前記実施形態では、必要な紙間距離(すなわち規定量K)を一定としたが可変としてもよい。例えば印刷モード、紙送り速度、用紙サイズ等に応じて規定量Kを変化させてもよい。例えば特許文献2に記載のシート供給装置のように、センサの検出位置により紙間距離が決まる構成の場合は、紙間距離を可変とすることが困難である。しかし、本実施形態のように、先行紙P1の後端位置を計測してその計測値(つまりPF駆動距離n)を用いて算出した紙間距離に基づき本給送の開始タイミングを決める構成であれば、メモリに記憶された複数の規定量Kn(n=1,2,…)の中から、上記印刷条件等に応じて決まる規定量を用いることで、必要な紙間距離を比較的簡単に可変とすることができる。
(変形例3)後端センサと先端センサを別々に設けるのではなく、一つの共通のセンサとしてもよい。その共通のセンサが先行紙の後端を検知してその後端が予備給送開始位置に達したことが検知されると、後続紙の予備給送を開始し、後続紙の先端が前記共通のセンサに検知されて、あるいは前記共通のセンサに検知された後にさらに規定距離Bだけ給送されて、目標位置に達すると、予備給送動作を停止する構成も採用できる。また、共通のセンサによる先行紙P1の後端検出後、先行紙P1の搬送量を計測してセンサ検出位置から搬送方向下流側へ所定搬送距離だけ離れた所定位置まで後端が移動したことを確認後、後続紙P2の予備給送を開始してもよい。さらにはその一個の共通センサを紙検出センサ47が代用する構成も採用できる。
(変形例4)中間ローラを用紙搬送経路上に挟んだ両側に後端センサと先端センサを配設したが、少なくとも先端センサが中間ローラより搬送方向上流側に位置すれば足りる。すなわち、先行紙の記録動作中の紙送りのために駆動される搬送手段(ローラ)(上記実施形態では、搬送駆動ローラ41、排紙駆動ローラ43、中間ローラ36)のうち搬送方向最上流に位置する搬送手段(ローラ)(上記実施形態では中間ローラ36)に対し、先端センサが搬送方向上流側に位置すれば足りる。また、予備給送時の目標位置は、搬送方向最上流に位置する搬送手段(ローラ)に対し上流側であれば足りる。
(変形例5)紙間距離が前記規定量以上になっても、毎回の紙送りの度に事前に紙間距離を計測し、その計測した紙間距離の値に基づいて、その先行紙の搬送動作時に後続紙の給送動作を一緒に行うか否かを判断する構成も採用できる。
(変形例6)前記実施形態では、規定距離Bを設定し、先端検出位置からさらに規定距離Bだけ給送してから後続紙P2の給送を停止させる構成としたが、規定距離を設けない構成も採用できる。すなわち、先端センサ46が後続紙P2の先端を検出した時点でASFモータ54の駆動を停止させてもよい。この場合でも、各センサ45,46間の搬送経路上の距離(つまり給送開始位置と予備給送時の目標位置との間の距離)が、紙間距離として必要な規定量K未満であるプリンタにおいても、必要な紙間距離を確保できる。
(変形例7)給送開始位置と予備給送時の目標位置との間の距離が、紙間距離として必要な規定量K以上であるプリンタにおいても本発明を適用してよい。例えば先行紙と後続紙が重送されたときにも、必要な紙間距離を確保できる。
(変形例8)予備給送開始後、次回の紙送り開始時期になっても予備給送継続中の場合、ASFモータ54の駆動停止を待ってから、PFモータ53とASFモータ54とをほぼ同時に駆動開始させる構成も採用できる。
(変形例9)先行紙P1の後端検出時に先端センサ46が「紙あり」であるか否かによって紙間距離Lg算出用の計算式を変えたが、必要な紙間距離Lgが確保される限りにおいて同じ計算式を用いても構わない。例えば常に第二計算式を用いれば、重送時に本給送開始時期が1回程度遅れるかもしれないが、必要な紙間距離は確実に確保できる。
(変形例10)PFモータ53とASFモータ54を設け、PF駆動系とASF駆動系とでそれぞれ個別の駆動源を用いる構成としたが、同一駆動源(同一モータ)を用いて、クラッチ手段により動力の伝達・非伝達を切り換えることで、PF駆動系とASF駆動系をそれぞれ独立駆動させる構成も採用できる。
(変形例11)シリアルプリンタの場合、インクジェット記録方式に限定されず、ドットインパクト記録方式や熱転写記録方式にも適用できる。
(変形例12)シリアルプリンタに限定されず、ラインプリンタやページプリンタなどにも適用できる。ラインプリンタやページプリンタは、シリアルプリンタのように記録動作中の先行媒体の搬送動作が間欠的に実施されるのではなく、一定速度で搬送中の用紙に対して記録が施される。この場合、先行紙P1が一定速度で搬送され、その後端が検知されると、後続紙P2の予備給送を先行紙P1の搬送速度よりも高速で実施し、予備給送で後続紙P2が目標位置に到達した後、予備給送中のまま紙間距離を計算する。そして、その計算した紙間距離が最小規定量(Kmin)以上かつ最大規定量Kmax以下である本給送開始条件を満たせば、予備給送速度を先行紙P1の搬送速度に合わせる本給送速度に変速させる構成も採用できる。
(変形例13)記録装置はプリンタに限定されない。インク以外の液体を噴射するその他の液体噴射式の記録装置にも適用できる。ここで、「記録」は、印刷による記録以外に、例えば所定の特性を有する材料を含む液状体を、媒体としての回路基板上に噴射して配線パターンや画素などを描画する記録をも含む。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料が分散または溶解された液状体を噴射する液体噴射装置(記録装置)であってもよい。例えばシート状の基板を給送手段で1枚ずつ順次給送し、給送された基板上に記録手段により所定パターンを描画する場合、媒体としての基板の間隔を確保しつつ、スループットを向上させて生産性向上を図ることができる。
以下、前記実施形態および各変形例から把握される技術的思想を記載する。
(1)前記搬送手段と前記給送手段は、それぞれ独立した駆動源を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の記録装置における媒体給送方法。
(2)前記計測ステップでは、先行媒体の後端位置を後端位置計測手段(78)により計測し、後端位置計測値を用いて前記後端位置と前記目標位置間の搬送経路上の距離を前記間隔として計測することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の記録装置における媒体給送方法。
一実施形態におけるプリンタの斜視図。 自動給紙装置及び用紙搬送機構を示す模式側断面図。 紙間距離計算に用いられる定数を説明するための給送装置の模式側面図。 プリンタの電気的構成を示すブロック図。 紙間距離を確保するための給送制御処理を示すタイミングチャート。 紙間距離を確保するための給送制御処理を示すタイミングチャート。 紙間距離を確保するための給送制御処理を示すタイミングチャート。 紙間距離を確保するための給送制御処理を示すタイミングチャート。 印刷処理を示すフローチャート。 給送制御処理(紙送り処理)を示すフローチャート。 同じく給送制御処理(紙送り処理)を示すフローチャート。
符号の説明
11…記録装置としてのプリンタ、23…給送手段としてのフロント給送装置、13…記録手段を構成するキャリッジ、20…記録手段を構成する記録ヘッド、25…搬送手段を構成する搬送ローラ対、26…搬送手段を構成する排出ローラ対、35…給送手段を構成するピックアップローラ、36…ローラ対を構成する給送用のローラとしての中間ローラ、37…ローラ対を構成する給送用のローラとしてのリタードローラ、38…媒体戻し手段としての紙戻しレバー、40…給送手段を構成する揺動部材、41…搬送手段を構成する搬送駆動ローラ、42…搬送手段を構成する搬送従動ローラ、43…搬送手段を構成する排出駆動ローラ、44…搬送手段を構成する排出従動ローラ、45…後端検出手段としての後端センサ、46…先端検出手段としての先端センサ、47…紙検出センサ、48…ホストコンピュータ、50…コントローラ、52…記録手段を構成するキャリッジモータ、53…搬送手段を構成するとともに駆動源としてのPFモータ、54…給送手段を構成するASFモータ、55…給送手段を構成するサブモータ、57,58…エンコーダ、60…制御手段としての制御部、61…ヘッドドライバ、62〜65…モータドライバ、72…キャリッジ制御部、73…搬送制御部、74…予備給送制御手段及び本給送制御手段を構成する給紙制御部、75…第一制御部、76…予備給送制御手段及び本給送制御手段を構成する第二制御部、77…第三制御部、78…PFカウンタ、79…ASFカウンタ、80…第一判定手段を構成する後端検出状態監視部、81…予備給送制御手段を構成する先端検出状態監視部、82…第一判定手段及び予備給送制御手段を構成する給紙開始条件判定部、83…計測手段としての紙間距離計算部、84…モータ駆動状態判定部、85…第二判定手段としての給紙駆動条件判定部、86…メモリ、P1…先行媒体としての先行紙、P2…後続媒体としての後続紙、P…媒体としての用紙、Lg…間隔としての紙間距離、Q…予備給送開始位置、W…目標位置としての給送待機位置、R…給送規制位置。

Claims (7)

  1. 媒体を給送する給送手段と、給送された媒体を搬送する搬送手段と、搬送される媒体に記録を施す記録手段と、前記給送手段、前記搬送手段及び前記記録手段を制御する制御手段と、先に給送される先行媒体の記録動作中に該先行媒体の後端が予備給送開始位置に達したことを検出する後端検出手段と、前記後端検出手段よりも給送方向上流側位置であって、かつ前記搬送手段と共通の動力源により回転駆動される給送用のローラ対のニップ位置よりも給送方向上流側位置において予備給送された後続媒体の先端を検出可能な先端検出手段と、を備えた記録装置における媒体給送方法であって、
    先に給送される先行媒体への記録動作中にその後端が予備給送開始位置に達したことを前記後端検出手段が検出したか否かを判定する第一判定ステップと、
    前記後端検出手段が前記先行媒体の後端が予備給送開始位置に達したことを検出すると、前記制御手段が前記給送手段を駆動して後続媒体をその先端が目標位置に達するまで予め給送する予備給送を開始するとともに、前記先端検出手段が前記後続媒体の先端を検出して又は該検出時の位置から更に所定量だけ給送して前記ローラ対のニップ位置の手前の前記目標位置に達したときに前記給送手段の駆動を停止させる予備給送ステップと、
    予備給送ステップの終了後、前記先行媒体と前記後続媒体との間隔を計測する計測ステップと、
    計測された前記間隔が規定量以上であるか否かを判定する第二判定ステップと、
    前記間隔が規定量以上であれば、前記先行媒体の搬送動作と並行して前記後続媒体の給送動作を行う本給送を行い、一方、前記間隔が規定量未満であれば、前記先行媒体の搬送動作を行うときにこれと並行して前記給送動作を行うことはしない本給送制御ステップと、を備えたことを特徴とする記録装置における媒体給送方法。
  2. 媒体を給送する給送手段と、給送された媒体を搬送する搬送手段と、搬送される媒体に記録を施す記録手段と、前記給送手段、前記搬送手段及び前記記録手段を制御する制御手段とを備え、前記記録手段の記録と前記媒体の搬送とを交互に又は一部時期を重複させた略交互に繰り返すシリアル記録方式の記録装置における媒体給送方法であって、
    先に給送される先行媒体への記録動作中にその後端が予備給送開始位置に達したか否かを判定する第一判定ステップと、
    前記第一判定ステップで前記後端が前記予備給送開始位置に達したと判定された際の前記先行媒体の搬送動作における目標搬送位置を取得するとともに該目標搬送位置に基づき該目標搬送位置への搬送後の位置にある該先行媒体の後端から必要な間隔を確保しうる設定距離だけ搬送方向上流側の位置を目標位置として算出する目標位置算出ステップと、
    前記先行媒体の後端が前記予備給送開始位置に達すると、前記制御手段が前記給送手段を駆動して後続媒体をその先端が前記目標位置に達するまで予め給送する予備給送ステップと、
    予備給送ステップの終了後、前記先行媒体と前記後続媒体との間隔を計測する計測ステップと、
    計測された前記間隔が規定量以上であるか否かを判定する第二判定ステップと、
    前記間隔が規定量以上であれば、前記先行媒体の搬送動作と並行して前記後続媒体の給送動作を行う本給送を行い、一方、前記間隔が規定量未満であれば、前記先行媒体の搬送動作を行うときにこれと並行して前記給送動作を行うことはしない本給送制御ステップと、を備えたことを特徴とする記録装置における媒体給送方法。
  3. 前記計測ステップの実行時期になっても、前記給送手段が駆動中であるか否かを判定する第三判定ステップを更に備え、
    前記本給送制御ステップでは、前記第三判定ステップで前記給送手段が駆動中であると判定された場合は、前記第二判定ステップの判定結果を得るために必要な当該給送手段の駆動の停止を待つことなく、前記搬送手段を駆動させて前記先行媒体の搬送動作を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置における媒体給送方法。
  4. 前記先行媒体の記録動作中に該先行媒体の後端が前記予備給送開始位置に達したことを検出する後端検出手段と、前記後端検出手段よりも給送方向上流側位置に設けられて先行媒体の給送及び搬送時に重送した後続媒体の給送側への進行を規制する規制手段と、当該規制手段よりも給送方向上流側位置において予備給送された前記後続媒体の先端を検出可能な先端検出手段とを備え、
    前記先行媒体の後端が前記後端検出手段に検出されて前記予備給送開始位置に達したと判定されたときに、後続媒体の先端が前記先端検出手段により検出されているか否かを判定する重送判定ステップを、前記第一判定ステップと、前記予備給送ステップとの間に備え、
    前記予備給送ステップでは、前記先行媒体の後端が前記後端検出手段に検出されて前記予備給送開始位置に達すると、前記後続媒体の先端が前記先端検出手段により検出されていなければ、前記制御手段が前記給送手段を駆動して後続媒体をその先端が目標位置に達するまで予め給送する予備給送を行い、一方、前記後続媒体の先端が既に前記先端検出手段により検出されていれば、前記制御手段は前記給送手段を駆動させず前記後続媒体の前記予備給送を行わないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の記録装置における媒体給送方法。
  5. 前記計測ステップでは、前記後続媒体の先端が既に前記先端検出手段により検出されていて、前記予備給送を行わなかった場合は、前記後続媒体の先端が前記規制手段に当たった位置にあるとみなして前記間隔を計測することを特徴とする請求項4に記載の記録装置における媒体給送方法
  6. 媒体を給送する給送手段と、給送された媒体を搬送する搬送手段と、搬送される媒体に記録を施す記録手段と、前記給送手段、前記搬送手段及び前記記録手段を制御する制御手段と、先に給送される先行媒体の記録動作中に該先行媒体の後端が予備給送開始位置に達したことを検出する後端検出手段と、後端検出手段よりも給送方向上流側位置であって、かつ前記搬送手段と共通の動力源により回転駆動される給送用のローラ対のニップ位置よりも給送方向上流側位置において予備給送された後続媒体の先端を検出可能な先端検出手段と、を備えた記録装置であって、
    先に給送される先行媒体への記録動作中にその後端が予備給送開始位置に達したことを前記後端検出手段が検出したか否かを判定する第一判定手段と、
    前記第一判定手段が前記先行媒体の後端が予備給送開始位置に達したことを前記後端検出手段が検出したと判定すると、前記給送手段を駆動して後続媒体をその先端が目標位置に達するまで予め給送する予備給送を開始するとともに、前記先端検出手段が前記後続媒体の先端を検出して又は該検出時の位置から更に所定量だけ給送して前記ローラ対のニップ位置の手前の前記目標位置に達したときに前記給送手段の駆動を停止させる予備給送制御手段と、
    前記予備給送の終了後、前記先行媒体と前記後続媒体との間隔を計測する計測手段と、
    計測された前記間隔が規定量以上であるか否かを判定する第二判定手段と、
    前記間隔が規定量以上であれば、前記先行媒体の搬送動作と並行して前記後続媒体の給送動作を行う本給送を行い、一方、前記間隔が規定量未満であれば、前記先行媒体の搬送動作を行うときにこれと並行して前記給送動作を行うことはしない本給送制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  7. 媒体を給送する給送手段と、給送された媒体を搬送する搬送手段と、搬送される媒体に記録を施す記録手段と、前記給送手段、前記搬送手段及び前記記録手段を制御する制御手段とを備え、前記記録手段の記録と前記媒体の搬送とを交互に又は一部時期を重複させた略交互に繰り返すシリアル記録方式の記録装置であって、
    先に給送される先行媒体への記録動作中にその後端が予備給送開始位置に達したか否かを判定する第一判定手段と、
    前記第一判定手段により前記後端が前記予備給送開始位置に達したと判定された際の前記先行媒体の搬送動作における目標搬送位置を取得するとともに該目標搬送位置に基づき該目標搬送位置への搬送後の位置にある該先行媒体の後端から必要な間隔を確保しうる設定距離だけ搬送方向上流側の位置を目標位置として算出する目標位置算出手段と、
    前記先行媒体の後端が前記予備給送開始位置に達すると、前記制御手段が前記給送手段を駆動して後続媒体をその先端が前記目標位置に達するまで予め給送する予備給送制御手段と、
    予備給送の終了後、前記先行媒体と前記後続媒体との間隔を計測する計測手段と、
    計測された前記間隔が規定量以上であるか否かを判定する第二判定手段と、
    前記間隔が規定量以上であれば、前記先行媒体の搬送動作と並行して前記後続媒体の給送動作を行う本給送を行い、一方、前記間隔が規定量未満であれば、前記先行媒体の搬送動作を行うときにこれと並行して前記給送動作を行うことはしない本給送制御手段と、を備えたことを特徴とする記録装置。
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