JP5050434B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に関し、特に、複数の層状部材により構成されたセパレータを備える燃料電池に関する。
近年、水素と酸素との電気化学反応を利用して発電する燃料電池が注目されている。燃料電池は、例えば、膜・電極接合体(以下「MEA(Membrane Electrode Assembly)」とも呼ぶ)とセパレータとが交互に積層された構成を有する。
セパレータの製造の効率化等のために、複数の層状部材により構成されたセパレータが採用される場合がある(例えば特許文献1)。特許文献1には、3層の金属製プレートを熱圧着で接合することにより製造されたセパレータが開示されている。
特開2004−6104号公報
3層の金属製プレートを熱圧着で接合することによりセパレータを製造する場合、熱によってセパレータに歪みが生じ、結果的に燃料電池の品質が低下する恐れがあった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、複数の層状部材により構成されたセパレータを備える燃料電池において、燃料電池の品質低下を抑制することを可能とする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池は、
電解質層と前記電解質層の両面に配置された電極層とを含む発電体と、
前記発電体の両面に配置されると共に、接着部材を用いて互いに接着された複数の層状部材により構成されたセパレータと、
前記発電体の周囲に配置されると共に、前記セパレータの積層面に当接して前記当接した部分における流体の流通を抑制する有効シール部を有するシール部と、を備え、
前記セパレータは、前記燃料電池の積層方向から見て、前記セパレータと前記有効シール部との当接部分の少なくとも一部と、前記接着部材と、が重ならないように構成されている。
この燃料電池では、セパレータを構成する複数の層状部材が接着部材を用いて互いに接着されるため、熱によるセパレータの歪みを抑制することができ、燃料電池の品質低下を抑制することができる。
また、この燃料電池では、セパレータが、燃料電池の積層方向から見て、セパレータと有効シール部との当接部分の少なくとも一部と、接着部材と、が重ならないように構成されている。そのため、接着部材のクリープを原因としたシール不良の発生を抑制することができ、燃料電池の品質低下をより効果的に抑制することができる。
上記燃料電池において、前記セパレータにおいて、前記複数の層状部材の内の1つの厚さは、前記接着部材が配置されていない位置より、前記接着部材が配置された位置の方が、前記接着部材の厚さ分だけ小さく設定されているとしてもよい。
この構成によれば、接着部材が配置された部分における部材の変形を抑制しつつ、一定の厚さを有するセパレータを形成することができる。
また、上記燃料電池において、前記セパレータは、2つの外側層と前記2つの外側層に挟まれた中間層との3つの前記層状部材により構成されており、
前記中間層は、前記接着部材が配置された位置の部分を形成するための第1の材料と、前記接着部材が配置されていない位置の部分を形成するための前記第1の材料よりも耐クリープ性能の高い第2の材料と、を用いて形成されているとしてもよい。
この構成によれば、接着部材が配置されていない位置の中間層が耐クリープ性能の高い第2の材料を用いて形成される。セパレータと有効シール部との当接部分の少なくとも一部の位置は、上記接着部材が配置されていない位置と積層方向に沿って重なる位置である。このような位置の中間層を耐クリープ性能の高い第2の材料を用いて形成することにより、中間層のクリープを原因としたシール不良の発生を抑制することができ、燃料電池の品質低下をより効果的に抑制することができる。また、第1の材料として比較的耐クリープ性能の低い材料を採用することが可能となり、セパレータの形成に用いる材料の選択肢の増加を図ることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、燃料電池用セパレータ、燃料電池を備えた移動体、それらの製造方法等の態様で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
B.変形例:
A.実施例:
図1および図2は、本発明の実施例としての燃料電池100の断面構成を概略的に示す説明図である。また、図3ないし図6は、本発明の実施例としての燃料電池100の平面構成を概略的に示す説明図である。図1は、図3ないし図6におけるI−I切断面に沿った燃料電池100の断面構成を示しており、図2は、図3ないし図6におけるII−II切断面に沿った燃料電池100の断面構成を示している。図3は、燃料電池100を構成する単セル200の平面構成を示している。図4ないし図6は、燃料電池100を構成するセパレータ300を構成する各部材の平面構成を示している。図3ないし図6に示した平面構成は、図1および図2における左側から見た平面構成である。
本実施例の燃料電池100は、固体高分子型の燃料電池であり、例えば酸化ガスとしての空気と水素リッチな燃料ガスとを用いて発電を行う。燃料電池100は、図1および図2に示すように、単セル200とセパレータ300とが交互に積層された構成(スタック構成)を有している。図1および図2では、燃料電池100に含まれる単セル200およびセパレータ300の内の一部を抜き出して示しており、他の単セル200およびセパレータ300は図示を省略している。なお、本明細書では、燃料電池100を構成する単セル200およびセパレータ300を積層する方向、すなわち、図1および図2における左右方向を、「燃料電池100の積層方向」または単に「積層方向」と呼ぶ。
単セル200は、図1および図2に示すように、MEA(Membrane Electrode Assembly(膜・電極接合体))210と、MEA210を両側から挟むように配置されたアノード側の第1の拡散層220およびカソード側の第1の拡散層230と、を有している。MEA210とアノード側の第1の拡散層220およびカソード側の第1の拡散層230との積層体は、本発明における「発電体」に相当する。
以下の説明では、アノード側の第1の拡散層220を単に「アノード側第1拡散層220」と呼び、カソード側の第1の拡散層230を単に「カソード側第1拡散層230」と呼ぶものとする。また、アノード側第1拡散層220およびカソード側第1拡散層230を、まとめて「第1拡散層220および230」とも呼ぶものとする。第1拡散層220および230は、内部空隙率が高く気体が内部を流通する際の圧力損失が小さい金属製多孔体やカーボン製多孔体を用いて構成されており、MEA210における発電に用いられる反応ガス(空気および燃料ガス)を流通させる多孔体流路として機能する。
MEA210は、図1および図2において一部を拡大して示すように、電解質層212と、電解質層212を両側から挟むように配置されたアノード側触媒電極層214およびカソード側触媒電極層215と、を有している。電解質層212は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性を有するイオン交換膜を用いて構成されており、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。アノード側触媒電極層214およびカソード側触媒電極層215は、例えば白金や白金合金といった触媒を担持した触媒担持カーボンを含んでいる。
さらに、本実施例では、MEA210は、アノード側触媒電極層214の電解質層212と対向する面とは反対側の面に配置されたアノード側の第2の拡散層216と、カソード側触媒電極層215の電解質層212と対向する面とは反対側の面に配置されたカソード側の第2の拡散層217と、を有している。以下の説明では、アノード側の第2の拡散層216を単に「アノード側第2拡散層216」と呼び、カソード側の第2の拡散層217を単に「カソード側第2拡散層217」と呼ぶものとする。また、アノード側第2拡散層216およびカソード側第2拡散層217を、まとめて「第2拡散層216および217」とも呼ぶものとする。第2拡散層216および217は、内部空隙率が高く気体が内部を流通する際の圧力損失が小さい金属製多孔体やカーボン製多孔体を用いて構成されている。なお、本実施例のように構成されたMEA210は、「MEGA」と呼ばれる場合もある。
単セル200の外周部には、図1および図2に示すように、シール部510が配置されている。本実施例では、シール部510は、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム等のシール材料を用いた射出成形により形成される。シール部510の形成の際には、シール部510を形成するためのシール材料をMEA210や第1拡散層220および230の内部に含浸させ、いわゆるアンカー効果によりシール部510とMEA210とを結合する。
シール部510は、積層方向に突出した凸型断面形状のリップ部512を有している。リップ部512は、セパレータ300の積層面に当接している。本実施例では、リップ部512は、単セル200とセパレータ300とが積層される際に、セパレータ300により圧縮されて変形し、セパレータ300の積層面に密着するような形状および材料が採用されている。なお、本明細書では、リップ部512とセパレータ300とが接する部分の連続をシールラインSLと呼ぶ。図面上では、リップ部512とセパレータ300とが接する部分の中央の位置にシールラインSLを示す線を表現している。また、面状部材の厚さ方向に直交する表面を「積層面」と呼ぶものとする。
シール部510のリップ部512により、反応ガスや冷却媒体(例えば冷却水)等の流体に対するシールが実現される。すなわち、シール部510のリップ部512は、反応ガスの外部への漏洩を抑制するとともに、燃料電池100内部における反応ガスおよび冷却水の流路の一部を形成する。リップ部512は、本発明における有効シール部に相当する。
図3は、単セル200の平面構成を示している。上述したように、図3に示した平面構成は、図1および図2における左側から見た平面構成であるため、単セル200の中央部には、アノード側第1拡散層220が示されている。また、単セル200の外周部には、シール部510が配置されている。シール部510のリップ部512(図1および図2参照)は、シールラインSLがアノード側第1拡散層220の周囲を囲むような形状に形成されている。
シール部510には、貫通孔542,552,562,572,582,592が形成されている。これらの貫通孔542〜592は、後述するように、反応ガスおよび冷却水のための流路の一部を形成する。シール部510のリップ部512(図1および図2参照)は、シールラインSLが貫通孔のそれぞれの周囲を囲むような形状に形成されている。
なお、図1および図2における右側から見た単セル200の平面構成も、図3に示した平面構成と同様である。
セパレータ300は、図1および図2に示すように、3つの層状部材が積層された構成を有している。すなわち、セパレータ300は、カソード側第1拡散層230に対向するカソード対向プレート310と、アノード側第1拡散層220に対向するアノード対向プレート320と、カソード対向プレート310およびアノード対向プレート320に狭持された中間層330と、を含んでいる。
図4は、カソード対向プレート310の平面構成を示している。カソード対向プレート310は、導電性材料(例えばステンレス鋼(SUS)やチタン(Ti)、チタン合金といった金属、あるいはカーボン)によって形成された矩形平面形状の薄板である。カソード対向プレート310には、貫通孔311,312,313,314,315,316が形成されている。これらの貫通孔311〜316は、それぞれが、シール部510(図3)に形成された貫通孔542〜592の1つと積層方向に沿って連通する位置に配置されており、後述するように、反応ガスおよび冷却水のための流路の一部を形成する。さらに、カソード対向プレート310には、小孔317および318が形成されている。小孔317および318は、カソード側第1拡散層230の積層面に対向する位置に配置されている(図1参照)。なお、図4中の破線は、後述の中間層330に形成された孔や溝の位置を示す線である。
図5は、アノード対向プレート320の平面構成を示している。図4に示したカソード対向プレート310と同様に、アノード対向プレート320は、導電性材料によって形成された矩形平面形状の薄板であり、貫通孔321,322,323,324,325,326が形成されている。これらの貫通孔321〜326は、それぞれが、シール部510(図3)に形成された貫通孔542〜592の1つと積層方向に沿って連通する位置に配置されており、後述するように、反応ガスおよび冷却水のための流路の一部を形成する。さらに、アノード対向プレート320には、小孔327および328が形成されている。小孔327および328は、アノード側第1拡散層220の積層面に対向する位置に配置されている(図2参照)。なお、図5中の破線は、後述の中間層330に形成された孔や溝の位置を示す線である。
図6は、中間層330の平面構成を示している。中間層330の中央部には、冷却媒体流路形成部材380が配置されている。冷却媒体流路形成部材380は、例えばステンレス鋼(SUS)やチタン(Ti)、チタン合金といった金属によって形成された導電性多孔体である。冷却媒体流路形成部材380は、後述するように、燃料電池100を冷却するための冷却媒体(冷却水)を流通させる冷却媒体流路として機能する。また、後述するように、中間層330を構成する他の部材が非導電性材料を用いて構成される場合には、冷却媒体流路形成部材380が、セパレータ300における積層方向に沿った導電性を確保する。
中間層330の外周部には、冷却媒体流路形成部材380を囲む枠状形状のフレーム部材340と、フレーム部材340に形成された孔に嵌め込まれた反力支持部材350,360,370とが配置されている。図6には、リップ部512のシールラインSL(図1および図2参照)の位置を参考のために示している。図6に示すように、中間層330の平面上におけるシールラインSLの位置には、概ね、フレーム部材340ではなく、反力支持部材350,360,370が配置されることとなっている。この点については、後に詳述する。
中間層330、より詳細には中間層330の反力支持部材350〜370には、貫通孔352,356,362,366,372,374が形成されている。これらの貫通孔352〜374は、それぞれが、シール部510(図3)に形成された貫通孔542〜572の1つと積層方向に沿って連通する位置に配置されており、後述するように、反応ガスおよび冷却水のための流路の一部を形成する。
図6に示すように、貫通孔352は、カソード対向プレート310(図4)に形成された小孔317と連通する連通溝354を有する。同様に、貫通孔356は、カソード対向プレート310(図4)に形成された小孔318と連通する連通溝358を有する。また、貫通孔362は、アノード対向プレート320(図5)に形成された小孔327と連通する連通溝364を有し、貫通孔366は、アノード対向プレート320に形成された小孔328と連通する連通溝368を有する。また、貫通口372および374は、冷却媒体流路形成部材380と連通する形状に形成されている。
燃料電池100内には、図1に示すように、発電に用いられる空気が供給される空気供給路640と、利用されなかった空気が排出される空気排出路650とが形成されている。空気供給路640は、シール部510の貫通孔542(図3)と、セパレータ300を構成する各部材の貫通孔311(図4),321(図5),352(図6)とが連通することにより形成される。また、空気排出路650は、シール部510の貫通孔552(図3)と、セパレータ300を構成する各部材の貫通孔312(図4),322(図5),356(図6)とが連通することにより形成される。
セパレータ300の内部には、図1において矢印で示すように、空気供給路640から供給された空気をカソード側第1拡散層230に導くと共に、カソード側第1拡散層230から排出された空気を空気排出路650へと導くための流路が形成されている。すなわち、空気供給路640に供給された空気は、連通溝354(図6)および小孔317(図4)を介して、カソード側第1拡散層230の内部に流入する。その後、空気は、カソード側第1拡散層230内部を通過しつつMEA210における発電に利用される。発電に利用されなかった空気は、小孔318(図4)および連通溝358(図6)を介して、空気排出路650へと排出される。
同様に、燃料電池100内には、図2に示すように、発電に用いられる燃料ガスが供給される燃料供給路660と、利用されなかった燃料ガスが排出される燃料排出路670とが形成されている。燃料供給路660は、シール部510の貫通孔562(図3)と、セパレータ300を構成する各部材の貫通孔313(図4),323(図5),362(図6)とが連通することにより形成される。また、燃料排出路670は、シール部510の貫通孔572(図3)と、セパレータ300を構成する各部材の貫通孔314(図4),324(図5),366(図6)とが連通することにより形成される。
セパレータ300の内部には、図2において矢印で示すように、燃料供給路660から供給された燃料ガスをアノード側第1拡散層220に導くと共に、アノード側第1拡散層220から排出された燃料ガスを燃料排出路670へと導くための流路が形成されている。すなわち、燃料供給路660に供給された燃料ガスは、連通溝364(図6)および小孔327(図5)を介して、アノード側第1拡散層220の内部に流入する。その後、燃料ガスは、アノード側第1拡散層220内部を通過しつつMEA210における発電に利用される。発電に利用されなかった燃料ガスは、小孔328(図5)および連通溝368(図6)を介して、燃料排出路670へと排出される。
同様に、燃料電池100内には、燃料電池100を冷却する冷却媒体としての冷却水が供給される図示しない冷却水供給路と、冷却水が排出される図示しない冷却水排出路とが形成されている。冷却水供給路は、シール部510の貫通孔582(図3)と、セパレータ300を構成する各部材の貫通孔315(図4),325(図5),372(図6)とが連通することにより形成される。また、冷却水排出路は、シール部510の貫通孔592(図3)と、セパレータ300を構成する各部材の貫通孔316(図4),326(図5),374(図6)とが連通することにより形成される。
セパレータ300の内部には、冷却水供給路から冷却水排出路までつながった冷却水流路が形成されている。すなわち、冷却水供給路に供給された冷却水は、貫通口372(図6)を介して冷却媒体流路形成部材380の内部に流入する。その後、冷却水は、冷却媒体流路形成部材380内部を通過しつつ単セル200の冷却に利用され、貫通孔374(図6)を介して冷却水排出路へと排出される。
このように、本実施例のセパレータ300は、単セル200に対向する表面が平坦形状に形成されており、表面に反応ガスの流路としての溝を有していない。セパレータ300における上述した空気、燃料ガス、冷却水が流通する流路の形成は、セパレータ300を構成する3層の部材(カソード対向プレート310、アノード対向プレート320、中間層330)に、所定の打ち抜き加工等を施すことによって行われる。そのため、本実施例の燃料電池100では、セパレータ300の製造の容易化・低コスト化を図ることができる。
セパレータ300の構成について、さらに詳細に説明する。図7は、セパレータ300の詳細な断面構成を示す説明図である。図7(a)には、中間層330(図6)がフレーム部材340を用いて形成された部分におけるセパレータ300の断面構成を示している。また、図7(b)には、中間層330(図6)が反力支持部材350〜370を用いて形成された部分におけるセパレータ300の断面構成を示している。
図7(a)に示すように、中間層330(図6)がフレーム部材340を用いて形成された部分では、フレーム部材340が接着層342によってカソード対向プレート310およびアノード対向プレート320に接着されている。ここで、フレーム部材340は、例えばポリプロピレン系の樹脂材料によって形成されている。また、接着層342は、比較的低温(例えば120℃〜150℃)で加熱することにより接着するフィルム状のラミネート樹脂により形成されている。
一方、図7(b)に示すように、中間層330(図6)が反力支持部材350〜370を用いて形成された部分では、接着層342が配置されていない。すなわち、反力支持部材350〜370は、カソード対向プレート310およびアノード対向プレート320に接触してはいるが、接着されてはいない。反力支持部材350〜370は、例えばフェノール系の樹脂材料やチタン等の金属材料によって形成されている。
なお、フレーム部材340の厚さは、両側の接着層342の厚さの分だけ、反力支持部材350〜370の厚さより小さく設定されている。
このように、本実施例では、中間層330(図6)が、フレーム部材340の部分においてのみカソード対向プレート310およびアノード対向プレート320と接着されている。フレーム部材340は、図6に示すように、中間層330の最外周に枠状の部分を有すると共に、反力支持部材350および360のそれぞれを取り囲む部分を有する。さらに、フレーム部材340は、反力支持部材370および冷却媒体流路形成部材380を一体として取り囲む部分を有する。そのため、中間層330を、フレーム部材340の部分においてカソード対向プレート310およびアノード対向プレート320と接着すれば、セパレータ300の内部における反応ガスおよび冷却水のためのシールは達成されることとなる。
このように、本実施例の燃料電池100では、セパレータ300が、3層の部材(カソード対向プレート310、アノード対向プレート320、中間層330)を用いて構成される。セパレータ300を構成する3層の部材間の接合は、熱圧着ではなく、比較的低温下で実行可能な接着層342を用いた接着により行われる。そのため、セパレータ300を構成する部材の歪みの発生を抑制することができ、燃料電池100の品質の低下を抑制することができる。
また、本実施例の燃料電池100では、上述したように、中間層330(図6)の平面上におけるシールラインSLの位置には、概ね、フレーム部材340ではなく、反力支持部材350,360,370が配置されることとなっている。より詳細には、フレーム部材340を反力支持部材350,360,370を取り囲む形状に形成するためにやむを得ない部分を除いて、シールラインSLの位置には、すべて反力支持部材350,360,370が配置される。ここで、中間層330が反力支持部材350〜370を用いて形成された部分(図7(b))には接着層342が配置されていないため、中間層330の平面上におけるシールラインSLの位置には、概ね、接着層342が配置されていないこととなる。
ここで、燃料電池100が使用される際には、燃料電池100を構成する部材に積層方向に沿った力が長期的に加えられ、クリープが発生する場合がある。クリープは、応力負荷のもとで非弾性変形(歪み)が時間の経過とともに増加する現象である。
接着層342は、耐クリープ性能の低いラミネート樹脂により形成されているため、シールラインSLの位置に接着層342が配置されていると、接着層342のクリープによってセパレータ300の厚さが小さくなり、リップ部512とセパレータ300の積層面とで形成されたシールに不良が発生する恐れがある。なお、耐クリープ性能とは、クリープに伴う変形(歪み)の小ささを意味しており、例えば、クリープ強度といった指標により表される。本実施例の燃料電池100では、シールラインSLの位置には、概ね、接着層342が配置されていないため、接着層342のクリープを原因としたシール不良の発生を抑制することができ、燃料電池100の品質の低下をさらに効果的に抑制することができる。
また、本実施例の燃料電池100では、フレーム部材340が耐クリープ性能の比較的低いポリプロピレン系の樹脂材料によって形成されているのに対し、反力支持部材350〜370が、耐クリープ性能の比較的高いフェノール系の樹脂材料やチタン等の金属材料によって形成されている。本実施例の燃料電池100では、シールラインSLの位置には、概ね、反力支持部材350〜370が配置されるため、部材のクリープを原因としたシール不良の発生をより効果的に抑制することができ、燃料電池100の品質の低下をさらに抑制することができる。同時に、セパレータ300の形成に用いる材料の選択肢の増加を図ることができる。例えば、フレーム部材340をポリプロピレン系の樹脂材料によって形成することにより、燃料電池100の軽量化、熱容量の削減、コストの低減等を図ることができる。
また、本実施例の燃料電池100では、フレーム部材340の厚さが、両側の接着層342の厚さの分だけ、反力支持部材350〜370の厚さより小さく設定されている。そのため、中間層330の厚さを、フレーム部材340を用いて形成された部分と反力支持部材350〜370を用いて形成された部分とで、等しくすることができ、カソード対向プレート310およびアノード対向プレート320の変形を抑制しつつ、一定の厚さを有するセパレータ300を形成することができる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B−1.変形例1:
上記実施例におけるセパレータ300は、3つの層状部材(カソード対向プレート310、アノード対向プレート320、中間層330)により構成されているが、本発明はセパレータが3つに限らず複数の層状部材により構成された燃料電池であれば適用可能である。
B−2.変形例2:
上記実施例では、フレーム部材340と反力支持部材350〜370とが別部材として構成されているが、フレーム部材340と反力支持部材350〜370とを同一の材料を用いて一体部材として構成するとしてもよい。この場合にも、この一体部材の内、上記実施例におけるフレーム部材340に相当する部分のみに接着層を配置することにより、接着層のクリープを原因としたシール不良の発生を抑制することができる。
B−3.変形例3:
上記実施例では、中間層330の平面上におけるシールラインSLの位置には、概ね、接着層342が配置されていないが(図6参照)、シールラインSLの位置の少なくとも一部において接着層342が配置されていない構成を採用すれば、接着層のクリープを原因としたシール不良の発生を抑制することができる。ただし、シールラインSLの位置に接着層342を配置することをできる限り回避すれば、接着層のクリープを原因としたシール不良の発生をより効果的に抑制することができるため、好ましい。
B−4.変形例4:
上記実施例では、接着層342の存在を考慮してフレーム部材340の厚さを調整することにより、セパレータ300の厚さを一定に設定しているが、他の部材、例えば、カソード対向プレート310やアノード対向プレート320の厚さを調整することにより、セパレータ300の厚さを一定に設定するとしてもよい。
B−5.変形例5:
上記実施例では、燃料電池100が、MEA210の両面に第1拡散層220および230が配置された構成を有しているが、本発明は、燃料電池が、実施例における第1拡散層220および230を有さない構成を有する場合にも適用可能である。
B−6.変形例6:
上記各実施例では、燃料電池100は、単セル200とセパレータ300とが交互に積層された構成を有しているとしているが、燃料電池100を単セル200とその両側に配置したセパレータ300とによって構成することも可能である。
本発明の実施例としての燃料電池100の断面構成を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例としての燃料電池100の断面構成を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例としての燃料電池100の平面構成を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例としての燃料電池100の平面構成を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例としての燃料電池100の平面構成を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例としての燃料電池100の平面構成を概略的に示す説明図である。 セパレータ300の詳細な断面構成を示す説明図である。
符号の説明
100…燃料電池
200…単セル
210…MEA
212…電解質層
214…アノード側触媒電極層
215…カソード側触媒電極層
216…アノード側第2拡散層
217…カソード側第2拡散層
220…アノード側第1拡散層
230…カソード側第1拡散層
300…セパレータ
310…カソード対向プレート
311…貫通孔
312…貫通孔
313…貫通孔
314…貫通孔
315…貫通孔
316…貫通孔
317…小孔
318…小孔
320…アノード対向プレート
321…貫通孔
322…貫通孔
323…貫通孔
324…貫通孔
325…貫通孔
326…貫通孔
327…小孔
328…小孔
330…中間層
340…フレーム部材
342…接着層
350…反力支持部材
352…貫通孔
354…連通溝
356…貫通孔
358…連通溝
360…反力支持部材
362…貫通孔
364…連通溝
366…貫通孔
368…連通溝
370…反力支持部材
372…貫通口
374…貫通口
380…冷却媒体流路形成部材
510…シール部
512…リップ部
542…貫通孔
552…貫通孔
562…貫通孔
572…貫通孔
582…貫通孔
592…貫通孔
640…空気供給路
650…空気排出路
660…燃料供給路
670…燃料排出路

Claims (2)

  1. 燃料電池であって、
    電解質層と前記電解質層の両面に配置された電極層とを含む発電体と、
    前記発電体の両面に配置されると共に、接着部材を用いて互いに接着された複数の層状部材により構成されたセパレータと、
    前記発電体の周囲に配置されると共に、前記セパレータの積層面に当接して前記当接した部分における流体の流通を抑制する有効シール部を有するシール部と、を備え、
    前記セパレータは、前記燃料電池の積層方向から見て、前記セパレータと前記有効シール部との当接部分の少なくとも一部と、前記接着部材と、が重ならないように構成されており、
    前記セパレータは、2つの外側層と前記2つの外側層に挟まれた中間層との3つの前記層状部材により構成されており、
    前記中間層は、前記接着部材が配置された位置の部分を形成するための第1の材料と、前記接着部材が配置されていない位置の部分を形成するための前記第1の材料よりも耐クリープ性能の高い第2の材料と、を用いて形成されている、燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記セパレータにおいて、前記複数の層状部材の内の1つの厚さは、前記接着部材が配置されていない位置より、前記接着部材が配置された位置の方が、前記接着部材の厚さ分だけ小さく設定されている、燃料電池。
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