JP6663901B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質膜・電極構造体の外周部に枠部材が設けられた燃料電池に関する。
燃料電池(単位発電セル:以下、発電セルともいう)は、アノード電極、固体高分子電解質膜及びカソード電極を積層した電解質膜・電極構造体(MEA)と、電解質膜・電極構造体を挟持する一対のセパレータと、を備える。積層状態では、アノード電極とセパレータの間に、燃料ガスが供給される燃料ガス流路が設けられ、カソード電極とセパレータの間に、酸化剤ガスが供給される酸化剤ガス流路が設けられる。この発電セルは、例えば、所定の数だけ積層されることにより車載用燃料電池スタックとして使用される。
また近年、電解質膜・電極構造体は、特許文献1に開示されているように、枠部材(サブガスケット)を外周に組み込んだ枠付きMEAとして構成されることもある。枠部材は、高価な固体高分子電解質膜の使用量を削減するとともに、薄膜状で強度が低い固体高分子電解質膜を保護する。
米国特許第8399150号明細書
ところで、枠付きMEAにおいて、枠部材の内周部は、MEAに接合され、枠部材の外周部は、一対のセパレータに設けられた突起状のシール部間に挟持される。このような枠付きMEAでは、枠部材の外周部に対し一対のセパレータが均等的にシールされ、またMEAと一対のセパレータが適度な接触圧で接触している構造が求められる。
特に、酸化剤ガスに空気を用いる場合は、空気中に酸素以外のガス(窒素や二酸化炭素等)が多く含まれるため、燃料電池は、酸化剤ガス流路の酸化剤ガスの供給量が、燃料ガス流路の燃料ガスの供給量よりも多くなる。しかしながら、この構成を実現するために、例えば一対のセパレータのうち一方の反応ガス流路の高さを変えると、セパレータからMEAと枠部材とにそれぞれ付与される圧力が不均等になり、燃料電池の発電性能及び耐久性が低下する等の不都合が生じる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成によってシール性能を良好に機能させつつ、最適な量の酸化剤ガス及び燃料ガスを供給可能とする燃料電池を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、電解質膜の両面に第1電極及び第2電極を備える電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の前記第1電極側に積層された第1セパレータと、前記電解質膜・電極構造体の前記第2電極側に積層された第2セパレータと、を備え、前記第1セパレータと前記第1電極の間に形成される第1流路に第1反応ガスが供給され、前記第2セパレータと前記第2電極の間に形成される第2流路に第2反応ガスが供給される燃料電池であって、前記電解質膜・電極構造体の外周部には、前記外周部を周回し前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に挟持される枠部材が設けられ、前記枠部材は、電解質膜・電極構造体に接合された枠部材側内周部と、枠部材側内周部に連なり該枠部材側内周部よりも厚い枠部材側外周部と、を有し、前記電解質膜・電極構造体に対し前記第2セパレータが形成する前記第2流路の高さは、前記電解質膜・電極構造体に対して前記第1セパレータが形成する前記第1流路の高さよりも高く設定され、且つ前記電解質膜・電極構造体の厚さ方向中心位置と前記枠部材側外周部の厚さ方向中心位置とは、相互にオフセットした位置にあり、前記第1セパレータの前記枠部材側外周部にシールされる第1シール部の高さと、前記第2セパレータの前記枠部材側外周部にシールされる第2シール部の高さと、が同一であり、前記第1シール部は、前記第1セパレータと一体で前記枠部材側外周部に向かって膨出するビードシール構造を形成し、前記第2シール部は、前記第2セパレータと一体で前記枠部材側外周部に向かって膨出するビードシール構造を形成することを特徴とする。
さらに、前記の目的を達成するために、本発明は、電解質膜の両面に第1電極及び第2電極を備える電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の前記第1電極側に積層された第1セパレータと、前記電解質膜・電極構造体の前記第2電極側に積層された第2セパレータと、を備え、前記第1セパレータと前記第1電極の間に形成される第1流路に第1反応ガスが供給され、前記第2セパレータと前記第2電極の間に形成される第2流路に第2反応ガスが供給される燃料電池であって、前記電解質膜・電極構造体の外周部には、前記外周部を周回し前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に挟持される枠部材が設けられ、前記枠部材は、電解質膜・電極構造体に接合された枠部材側内周部と、枠部材側内周部に連なり該枠部材側内周部よりも厚い枠部材側外周部と、を有し、前記電解質膜・電極構造体に対し前記第2セパレータが形成する前記第2流路の高さは、前記電解質膜・電極構造体に対して前記第1セパレータが形成する前記第1流路の高さよりも高く設定され、且つ前記電解質膜・電極構造体の厚さ方向中心位置と前記枠部材側外周部の厚さ方向中心位置とは、相互にオフセットした位置にあり、前記枠部材は、前記枠部材側内周部を有する第1枠状シートと、前記第1枠状シートに接合されて該第1枠状シートとともに前記枠部材側外周部を構成する第2枠状シートと、を含むことを特徴とする
そして、前記第1枠状シートは、前記電解質膜と前記第1電極又は前記第2電極との間に挟まれて接合されることが好ましい。
またさらに、前記第1電極がアノード電極である一方、前記第2電極がカソード電極であり、前記第1流路は、前記第1反応ガスである水素含有ガスを前記アノード電極に供給し、前記第2流路は、前記第2反応ガスである酸素含有ガスを前記カソード電極に供給することが好ましい。
さらにまた、前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、触媒層と、ガス拡散層とを相互に積層した構造であり、前記カソード電極の前記触媒層の厚さは、前記アノード電極の前記触媒層の厚さよりも厚いとよい。
本発明によれば、燃料電池は、第2セパレータが形成する第2流路の高さが、第1セパレータが形成する第1流路よりも高いことで、第2流路に供給される第2反応ガスの流量を増加させることができる。すなわち、反応に寄与するガス以外のガス成分(窒素や二酸化炭素等)が第2反応ガスに混じっていても、反応に寄与するガスを充分に供給して、電解質膜・電極構造体における発電を良好に行うことができる。しかも、電解質膜・電極構造体の厚さ方向中心位置と枠部材側外周部の厚さ方向中心位置が、相互にオフセットした位置に配置されている。これにより、第1セパレータが形成する第1流路よりも第2セパレータが形成する第2流路が高い構造でも、枠部材側外周部において各セパレータと枠部材のシール性能を良好に機能させることができる。このため、燃料電池は、発電性能及び耐久性を大幅に高めることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る発電セルの要部分解斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 燃料電池システムの全体概略図である。 本発明の第2実施形態に係る発電セルの要部を示す断面図である。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、第1実施形態に係る発電セル(燃料電池)12は、枠付き電解質膜・電極構造体10(以下、枠付きMEA10という)と、枠付きMEA10の両面に配置された第1セパレータ14及び第2セパレータ16と、を備える。発電セル12は、例えば、横長(又は縦長)の長方形状の固体高分子型燃料電池である。複数の発電セル12は、矢印A方向(水平方向)に積層されて燃料電池スタック11aが構成される。なお、複数の発電セル12は重力方向に積層されてもよい。燃料電池スタック11aは、例えば、車載用燃料電池スタックとして燃料電池電気自動車(不図示)に搭載される。
枠付きMEA10は、電解質膜・電極構造体10a(以下、「MEA10a」という)を備える。MEA10aは、電解質膜18と、電解質膜18の両面にそれぞれ配置されるアノード電極(第1電極)20及びカソード電極(第2電極)22を有する。
また発電セル12は、第1セパレータ14及び第2セパレータ16により枠付きMEA10を挟持している。第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板をプレス成形して断面を凹凸形状に形成する、カーボン部材を成形又は切削加工する等して構成される。
発電セル12の矢印B方向(水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス入口連通孔30a、冷却媒体入口連通孔32a及び燃料ガス出口連通孔34bが設けられる。酸化剤ガス入口連通孔30aは、酸化剤ガス(第2反応ガス)、例えば、空気等の酸素含有ガスを供給する。冷却媒体入口連通孔32aは、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体を供給する。燃料ガス出口連通孔34bは、燃料ガス(第1反応ガス)、例えば、水素含有ガスを排出する。酸化剤ガス入口連通孔30a、冷却媒体入口連通孔32a及び燃料ガス出口連通孔34bは、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
発電セル12の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給する燃料ガス入口連通孔34a、冷却媒体を排出する冷却媒体出口連通孔32b、及び酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス出口連通孔30bが設けられる。燃料ガス入口連通孔34a、冷却媒体出口連通孔32b及び酸化剤ガス出口連通孔30bは、矢印C方向に配列して設けられる。
第1セパレータ14の枠付きMEA10に向かう面14aには、燃料ガス入口連通孔34aと燃料ガス出口連通孔34bとに連通する燃料ガス流路(第1流路)38が設けられる(図2も参照)。具体的に、燃料ガス流路38は、第1セパレータ14とアノード電極20との間に形成される。燃料ガス流路38は、矢印B方向に延在する複数本の直線状流路溝(又は波状流路溝)を有する。
第2セパレータ16の枠付きMEA10に向かう面16aには、酸化剤ガス入口連通孔30aと酸化剤ガス出口連通孔30bとに連通する酸化剤ガス流路(第2流路)36が設けられる(図2も参照)。具体的に、酸化剤ガス流路36は、第2セパレータ16とカソード電極22との間に形成される。酸化剤ガス流路36は、矢印B方向に延在する複数本の直線状流路溝(又は波状流路溝)を有する。
また、複数の発電セル12は、積層された状態で互いに隣接する第1セパレータ14の面14bと第2セパレータ16の面16bとの間に、冷却媒体入口連通孔32aと冷却媒体出口連通孔32bとに連通し矢印B方向に延在する冷却媒体流路40を形成する。
図2に示すように、第1セパレータ14の面14a(枠付きMEA10と対向する面)には、燃料ガス流路38を形成する凸部39が複数設けられる。凸部39は、アノード電極20側に向かって膨出するとともにアノード電極20に当接する。第2セパレータ16の面16a(枠付きMEA10と対向する面)には、酸化剤ガス流路36を形成する凸部37が複数設けられる。凸部37は、カソード電極22側に向かって膨出するとともにカソード電極22に当接する。つまり凸部37と凸部39は対向し、その間にMEA10aが挟持される。
また本実施形態において、第2セパレータ16の凸部37の高さSH2は、第1セパレータ14の凸部39の高さSH1よりも高くなっている。これに対し、第1及び第2セパレータ14、16の凸部37、39の平坦部(アノード電極20及びカソード電極22に接触する部分、及びセパレータ同士が接触する部分)の幅は互いに同一である。このため、第2セパレータ16が形成する酸化剤ガス流路36の流路断面積は、第1セパレータ14が形成する燃料ガス流路38の流路断面積よりも大きくなっている。
MEA10aの電解質膜18は、例えば、固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)であり、固体高分子電解質膜は、例えば、水分を含んだパーフルオロスルホン酸の薄膜を適用するとよい。なお、電解質膜18は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用することができる。
アノード電極20は、電解質膜18の一方の面18aに接合される第1電極触媒層20aと、第1電極触媒層20aに積層される第1ガス拡散層20bと、を有する。第1電極触媒層20a及び第1ガス拡散層20bは、互いに同一の平面寸法(外形寸法)を有するとともに、電解質膜18及びカソード電極22よりも大きな平面寸法に設定される。
カソード電極22は、電解質膜18の他方の面18bに接合される第2電極触媒層22aと、第2電極触媒層22aに積層される第2ガス拡散層22bと、を有する。第2電極触媒層22a及び第2ガス拡散層22bは、互いに同一の平面寸法を有するとともに、電解質膜18と同一の平面寸法に設定される。従って、電解質膜18の面方向(図2で矢印C方向)において、カソード電極22の外周端22eは、電解質膜18の外周端18eと同じ位置にある。
カソード電極22の外周端22e及び電解質膜18の外周端18eは、全周に亘ってアノード電極20の外周端20eよりも内方に位置する。なお、カソード電極22は、アノード電極20よりも大きな平面寸法に設定され、カソード電極22の外周端22eは、全周に亘ってアノード電極20の外周端20eよりも外方に位置してもよい(図4も参照)。あるいは、アノード電極20とカソード電極22は、同一の平面寸法に設定され、アノード電極20の外周端20eと、カソード電極22の外周端22eは、電解質膜18の面方向(図2で矢印C方向)において、同一位置にあってもよい。
第1電極触媒層20aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が、イオン導電性高分子バインダとともに第1ガス拡散層20bの表面に一様に塗布されて形成される。第2電極触媒層22aは、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が、イオン導電性高分子バインダとともに第2ガス拡散層22bの表面に一様に塗布されて形成される。第2電極触媒層22aの平面寸法は、第1電極触媒層20aの平面寸法よりも小さく設定される。
第1ガス拡散層20b及び第2ガス拡散層22bは、カーボンペーパ又はカーボンクロス等から形成される。第2ガス拡散層22bの平面寸法は、第1ガス拡散層20bの平面寸法よりも小さく設定される。
そして本実施形態において、第2電極触媒層22aの厚さCT2は、第1電極触媒層20aの厚さCT1よりも厚く設定されている。これに対し、第1ガス拡散層20bと第2ガス拡散層22bの厚さは、互いに同じである。従って、アノード電極20よりもカソード電極22のほうが若干厚くなっている。つまり、MEA10aの厚さ方向中心位置MOは、電解質膜18の厚さ方向中心位置からカソード電極22側に寄っている。なお、第1電極触媒層20aと第1ガス拡散層20bの間、第2電極触媒層22aと第2ガス拡散層22bとの間に導電性多孔質層を介装させてもよい。
図1及び図2に示すように、枠付きMEA10は、電解質膜18の外周を周回するとともに、アノード電極20及びカソード電極22に接合される枠部材(サブガスケット)24をさらに備える。枠部材24は、枠部材側外周部25において厚さが異なる2枚の枠状シートを有する。具体的には、枠部材24の枠部材側外周部25から内側に延在してMEA10aの外周部に接合される第1枠状シート24aと、この第1枠状シート24aの外周部24aoに接合される第2枠状シート24bと、を有する。第1枠状シート24aと第2枠状シート24bとは、接着剤からなる接着層24cにより、厚さ方向に互いに接合されている。これにより、枠部材24の枠部材側外周部25は、枠部材24の枠部材側内周部26よりも厚く構成される。
第1枠状シート24aは、第2枠状シート24bよりも薄く形成されている。第1枠状シート24aの内周部24anは、第2枠状シート24bに接合される外周部24aoから内方に延在し、MEA10aの内部に配置されて接合される枠部材側内周部26を構成している。
具体的に、第1枠状シート24aの内周部24anは、電解質膜18の外周部18cとアノード電極20の外周部20cとの間に挟持される。第1枠状シート24aの内周部24anと電解質膜18の外周部18cとは、接着層24cを介して接合される。
このため、アノード電極20には、第1枠状シート24aの内周端24aeに対応する位置に段差が形成される。つまり、アノード電極20は、第1枠状シート24aの内周部24anに重なる領域21aと電解質膜18に重なる領域21bとの間に傾斜領域21cを有する。傾斜領域21cにおける第1電極触媒層20a及び第1ガス拡散層20bは、電解質膜18に対して傾斜している。
アノード電極20において、第1枠状シート24aの内周部24anに重なる領域21aの第1セパレータ14側の面は、電解質膜18に重なる領域21bの第1セパレータ14側の面よりも、電解質膜18から離間した位置にある。
一方、カソード電極22は、電解質膜18に重なる領域23bから第1枠状シート24aの内周部24anに重なる領域23aに亘って、平坦状に形成される。従って、電解質膜18に重なる領域23bから第1枠状シート24aの内周部24anに重なる領域23aに亘って、第2電極触媒層22a及び第2ガス拡散層22bは、電解質膜18と平行である。なお、カソード電極22は、アノード電極20の傾斜領域21cに対応する領域に傾斜領域を有していてもよい。
第1枠状シート24aの外周部24aoの厚さFT1(接着層24cの中心から第1枠状シート24aの外側までの厚さ)と第2枠状シート24bの厚さFT2(接着層24cの中心から第2枠状シート24bの外側までの厚さ)は、FT1<FT2の関係に設定されている。そのため、枠部材24の枠部材側外周部25は、枠部材側内周部26に比べて充分に厚くなっている。そして、枠部材側外周部25の厚さ方向中心位置FOは、第2枠状シート24b内に位置している。
ここで、枠部材24の枠部材側外周部25の厚さ方向中心位置FOと、MEA10aの厚さ方向中心位置MOとは、側面断面視で、相互にずれている(オフセットしている)。例えば、枠部材24の厚さ方向中心位置FOは、MEA10aの厚さ方向中心位置MOよりも第2セパレータ16側に寄っている。換言すれば、発電セル12は、枠部材24の枠部材側外周部25の配置位置及び厚さと、MEA10aの配置位置及び厚さとが互いにずれて各セパレータ14、16に挟持される。枠部材24の厚さ方向中心位置FOとMEA10aの厚さ方向中心位置MOとのずれ量αは、MEA10aと枠部材側外周部25を含む発電セル12の厚さや各セパレータ14、16の厚さ等を勘案して設計されるとよい。
第2枠状シート24bの内周端24beは、第1枠状シート24aの内周端24aeよりも外方(MEA10aから離れる方向)に位置するとともに、アノード電極20の外周端20e及びカソード電極22の外周端22eよりも外方に位置する。第2枠状シート24bの内周端24beと、カソード電極22の外周端22eとの間には、隙間Gが形成されている。隙間Gは、後述する流路36aの一部を構成する。
第1枠状シート24a及び第2枠状シート24bは樹脂材料により構成される。第1枠状シート24a及び第2枠状シート24bの構成材料としては、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、m−PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)又は変性ポリオレフィン等が挙げられる。
接着層24cは、第1枠状シート24aの第2枠状シート24b側(カソード側)の面24asに、全面に亘って設けられる。第1枠状シート24aは、上述した隙間Gの箇所で、接着層24cを介して隙間G(流路36a)に露出する。接着層24cを構成する接着剤としては、例えば、液状接着剤やホットメルトシートが設けられる。なお、接着剤は、液体や固体、熱可塑性や熱硬化性等に制限されない。
第1セパレータ14の面14aには、この第1セパレータ14の外周部を周回する第1シールライン42(メタルビードシール:第1シール部)が設けられる。第1シールライン42は、第1セパレータ14と一体で枠部材24に向かって膨出しており、弾性変形しながら第1枠状シート24aの外周部24ao(第2枠状シート24bと重なる領域)に気密且つ液密に当接する。第1シールライン42は、外側ビード部42aと、外側ビード部42aよりも内側に設けられた内側ビード部42bと、を有する。なお、第1シールライン42は、外側ビード部42aと内側ビード部42bのいずれか一方のみで構成されてもよい。また、第1シールライン42と第1枠状シート24aとの間に樹脂材料を塗布してもよい。
内側ビード部42bは、燃料ガス流路38、燃料ガス入口連通孔34a及び燃料ガス出口連通孔34bを周回し且つこれらを連通させる。各ビード部42a、42bは、側面断面視で、燃料ガス流路38を形成する凸部39と同様に、枠部材24側に向かって幅狭となり、その突出端が平坦状の台形に形成されている。第1シールライン42よりも内方(MEA10a側)で、第1セパレータ14と枠部材24との間に形成された流路38aは、燃料ガス流路38と連通し、燃料ガスが供給される。
第2セパレータ16の面16aには、この第2セパレータ16の外周部を周回する第2シールライン44(メタルビードシール:第2シール部)が設けられる。第2シールライン44は、第2セパレータ16と一体で枠部材24に向かって膨出しており、弾性変形しながら第2枠状シート24bに気密及び液密に当接する。第1シールライン42と第2シールライン44は、枠部材24を介して対向し合って、その間に枠部材24を挟持する。第2シールライン44も、外側ビード部44aと、外側ビード部44aよりも内側に設けられた内側ビード部44bとを有する。なお、第2シールライン44と第2枠状シート24bとの間に樹脂材料を塗布してもよい。
内側ビード部44bは、酸化剤ガス流路36、酸化剤ガス入口連通孔30a及び酸化剤ガス出口連通孔30bを周回し且つこれらを連通させる。各ビード部44a、44bは、側面断面視で、酸化剤ガス流路36を形成する凸部37と同様に、枠部材24側に向かって幅狭となり、その突出端が平坦状の台形に形成されている。第2シールライン44よりも内方(MEA10a側)で、第2セパレータ16と枠部材24との間に形成された流路36aは、酸化剤ガス流路36と連通し、酸化剤ガスが供給される。第1シールライン42及び第2シールライン44は、弾性を有するゴム材料をセパレータ14、16に一体化で形成した構成でもよい。
また、第1シールライン42の各ビード部42a、42bの高さBH1と第2シールライン44の各ビード部44a、44bの高さBH2は、相互に同一に設定されている。すなわち、枠部材24と各セパレータ14、16の接合部分において、第1シールライン42と第2シールライン44が同じ高さBH1=BH2となっている。その一方で、電解質膜18と各セパレータ14、16が積層されるアクティブエリアは、燃料ガス流路38を形成する凸部39の高さSH1に対し、酸化剤ガス流路36を形成する凸部37の高さSH2が高く設定されている。
さらに、第1セパレータ14において、燃料ガス流路38を形成する凸部39の底部と、第1シールライン42の各ビード部42a、42bの底部とは、同一面(同じ高さ)となるように設定される。同様に、第2セパレータ16において、酸化剤ガス流路36を形成する凸部37の底部と、第2シールライン44の各ビード部44a、44bの底部とは、同一面(同じ高さ)となるように設定される。
図3に示すように、燃料電池システム11は、上述の燃料電池スタック11aと、燃料電池スタック11aに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置50と、燃料電池スタック11aに燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置52と、燃料電池スタック11aに冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置54と、を備える。
酸化剤ガス供給装置50は、燃料電池スタック11aに設けられた酸化剤ガス供給マニホールド58aを介して酸化剤ガス入口連通孔30a(図1参照)に連通する酸化剤ガス供給配管64aと、燃料電池スタック11aに設けられた酸化剤ガス排出マニホールド58bを介して酸化剤ガス出口連通孔30b(図1参照)に連通する酸化剤ガス排出配管64bとを有する。酸化剤ガス供給配管64aには、エアポンプ66が配設される。酸化剤ガス排出配管64bには、背圧調整弁68が配設される。
酸化剤ガス供給配管64a及び酸化剤ガス排出配管64bには、供給する空気を加湿する加湿器67が配設される。酸化剤ガス供給配管64aにおいて、エアポンプ66は、加湿器67よりも上流側に配設される。酸化剤ガス排出配管64bにおいて、加湿器67よりも下流側には、背圧調整弁68が配設される。燃料電池システム11の制御部70は、例えば、エアポンプ66の動作速度と背圧調整弁68の弁開度の少なくとも一方を制御することにより、酸化剤ガス流路36を流通する酸化剤ガスの圧力を制御する。
燃料ガス供給装置52は、燃料電池スタック11aに設けられた燃料ガス供給マニホールド60aを介して燃料ガス入口連通孔34a(図1参照)に連通する燃料ガス供給配管72aと、燃料電池スタック11aに設けられた燃料ガス排出マニホールド60bを介して燃料ガス出口連通孔34b(図1参照)に連通する燃料ガス排出配管72bとを有する。
燃料ガス供給配管72aの上流には、高圧の水素を貯留する水素タンク74が配置される。燃料ガス供給配管72aにおいて、燃料ガス供給マニホールド60aと水素タンク74との間には、封止弁76、圧力調整弁77及びエゼクタ78が配設される。エゼクタ78と燃料ガス排出配管72bには、水素循環路80が接続される。水素循環路80には、水素循環用の水素ポンプ82が配設される。制御部70は、水素ポンプ82の駆動速度を制御することにより、燃料ガス流路38を流通する燃料ガスの流量を制御する。
冷却媒体供給装置54は、燃料電池スタック11aに冷却媒体を循環供給する冷却媒体循環路84を備える。冷却媒体循環路84は、燃料電池スタック11aに設けられた冷却媒体供給マニホールド62aを介して冷却媒体入口連通孔32a(図1参照)に連通するとともに、冷却媒体排出マニホールド62bを介して冷却媒体出口連通孔32b(図1参照)に連通する。冷却媒体循環路84には、ラジエータ86及び冷却ポンプ88が配置される。制御部70は、冷却ポンプ88の駆動速度を制御することにより、冷却媒体流路40を流通する冷却媒体の流量を制御する。
本実施形態に係る発電セル(燃料電池)12は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、発電セル12の製造、及びこの発電セル12を適用した燃料電池システム11の動作について説明する。
発電セル12は、まず、電解質膜18とアノード電極20の間に枠部材24を挟んで相互に接合して枠付きMEA10を製造する。この場合、枠部材24の接着層24cが電解質膜18に接着される。続いて、枠付きMEA10の一方の面に第1セパレータ14を配置するとともに、枠付きMEA10の他方の面に第2セパレータ16を配置して、枠付きMEA10を挟持し、ビードシール構造を形成する。ビードシールに代えて弾性を有するゴム材料から成るシールを用いてもよい。この場合シールの高さは同じである。
ここで上述したように、発電セル12は、第1セパレータ14の第1シールライン42の各ビード部42a、42bの高さBH1と、第2セパレータ16の第2シールライン44の各ビード部44a、44bの高さBH2とが同じ高さに設定されている(BH1=BH2)。このため、各セパレータ14、16の各シールライン42、44が、枠部材24を両側から良好に押し合って相互に密着させることができる。
製造後の発電セル12は、第2セパレータ16の凸部37の高さSH2が第1セパレータ14の凸部39の高さSH1よりも高い一方で、各セパレータ14、16に挟持されるMEA10aの厚さ方向中心位置MOと、枠部材24の枠部材側外周部25の厚さ方向中心位置FOとがずれている。従って、各セパレータ14、16は、凸部37、39の高さが相互に異なっても、MEA10aに対しオフセットされた枠部材24によって両側に配置された第1シールライン42と第2シールライン44から同じ接触圧が付与され良好なシール機能を発揮する。また、各セパレータ14、16は、アノード電極20とカソード電極22に対して同程度の接触圧を面方向に亘ってかけることができ、積層構造の圧力を良好に均一化させることが可能となる。
燃料電池システム11は、上記の発電セル12を複数積層した燃料電池スタック11aを用いて構成される。図3に示すように、酸化剤ガス供給装置50では、エアポンプ66の駆動作用下に、酸化剤ガス供給配管64aに空気が送られる。この空気は、加湿器67を通って加湿された後、酸化剤ガス供給マニホールド58aを介して酸化剤ガス入口連通孔30a(図1参照)に供給される。加湿器67は、酸化剤ガス排出マニホールド58bから排出された水分と熱を、供給される空気に添加する。
一方、燃料ガス供給装置52では、封止弁76の開放下に、水素タンク74から燃料ガス供給配管72aに燃料ガスが供給される。この燃料ガスは、燃料ガス供給マニホールド60aを介して燃料ガス入口連通孔34a(図1参照)に供給される。
また、冷却媒体供給装置54では、冷却ポンプ88の作用下に、冷却媒体循環路84から冷却媒体入口連通孔32a(図1参照)に冷却媒体が供給される。
従って、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔30aに酸化剤ガスが供給され、燃料ガス入口連通孔34aに燃料ガスが供給され、冷却媒体入口連通孔32aに冷却媒体が供給される。
酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔30aから第2セパレータ16の酸化剤ガス流路36に導入され、矢印B方向に移動してMEA10aのカソード電極22に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔34aから第1セパレータ14の燃料ガス流路38に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路38に沿って矢印B方向に移動し、MEA10aのアノード電極20に供給される。
従って、MEA10aでは、カソード電極22に供給される酸化剤ガスと、アノード電極20に供給される燃料ガスとが、第2電極触媒層22a及び第1電極触媒層20a内で電気化学反応により消費されて、発電が行われる。
ここで、酸化剤ガスには、酸素以外にも窒素や二酸化炭素等が含まれる。このため、発電セル12は、燃料ガス流路38に供給する燃料ガスの流量よりも酸化剤ガス流路36に供給する酸化剤ガスの流量のほうが大きいことが好ましい。本実施形態では、図2に示すように、第2セパレータ16の凸部37の高さSH2が、第1セパレータ14の凸部39の高さSH1よりも高くなっていることで、例えば、酸化剤ガス流路36及び燃料ガス流路38に供給する反応ガスの圧力が同程度のまま、酸化剤ガスの流量を増加させることができる。なお、酸化剤ガス流路36及び燃料ガス流路38の反応ガスの圧力は、燃料電池システム11の運転状態等により差圧が発生してもよい。
また本実施形態では、カソード電極22の第2電極触媒層22aの厚さが、アノード電極20の第1電極触媒層20aの厚さよりも厚くなっている。このため、カソード電極22側の反応性をアノード電極20側よりも高めることができる。
図1に戻り、発電で消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔30bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、発電で消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔34bに沿って矢印A方向に排出される。また、冷却媒体入口連通孔32aに供給された冷却媒体は、第1セパレータ14と第2セパレータ16との間の冷却媒体流路40に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、各セパレータ14、16及びMEA10aを冷却した後、冷却媒体出口連通孔32bから排出される。
以上のように、本実施形態に係る発電セル12(燃料電池)は、第2セパレータ16が形成する酸化剤ガス流路36の高さが、第1セパレータ14が形成する燃料ガス流路38の高さよりも高いことで、酸化剤ガス流路36に供給される酸化剤ガスの流量を増加させることができる。すなわち、反応に寄与するガス以外のガス成分(窒素や二酸化炭素等)が酸化剤ガスに混じっていても、酸素を充分に供給して、MEA10aにおける発電を良好に行うことができる。しかも、発電セル12は、MEA10aの厚さ方向中心位置MOと枠部材24の枠部材側外周部25の厚さ方向中心位置FOとが、相互にオフセットした位置に配置される。これにより、第1セパレータ14が形成する燃料ガス流路38よりも第2セパレータ16が形成する酸化剤ガス流路36が高い構造でも、枠部材側外周部25において各セパレータ14、16と枠部材24のシール性能を良好に機能させることができる。このため、発電セル12は、発電性能及び耐久性を大幅に高めることが可能となる。
また、発電セル12は、第1シールライン42の各ビード部42a、42bの高さと第2シールライン44の各ビード部44a、44bの高さが同一であることで、ビードシール時に、第1シールライン42と第2シールライン44から枠部材24に対して同じ接触圧を付与してシールすることができる。そのため、MEA10a及び枠部材24に対し各セパレータ14、16を、設計どおりの圧力で良好に挟持することが可能となる。
さらに、第1及び第2シールライン42、44は、ビードシール構造を形成することで、枠部材24に良好に接合される。これにより、第1及び第2シールライン42、44の内側におけるMEA10aと、第1及び第2セパレータ14、16との積層構造を安定的に形成することができる。
あるいは、第1及び第2シールライン42、44は、弾性を有するゴム材料により構成されることでも、MEA10aと、第1及び第2セパレータ14、16との積層構造を安定的に形成することができる。
そして、発電セル12は、電解質膜18とアノード電極20の間に第1枠状シート24aが挟まれることで、MEA10aと枠部材24のオフセット状態を良好に構築しつつ、MEA10aと枠部材24を強固に固定することができる。
第2セパレータ16の高さが第1セパレータ14よりも高い発電セル12は、酸化剤ガス流路36の流路断面積を簡単に大きくして、各セパレータ14、16が積層支持し合う構造を構築することができる。従って、カソード電極22に供給される酸化剤ガスの流量を増やして、MEA10aの発電効率をより高めることができる。
発電セル12は、カソード電極22の第2電極触媒層22aの厚さがアノード電極20の第1電極触媒層20aの厚さよりも厚いことで、カソード電極22側の反応性をアノード電極20側よりも高めることができる。
発電セル12は、カソード電極22の第2ガス拡散層22bの厚さがアノード電極20の第1ガス拡散層20bの厚さと同じであることで、素材を共用化して利用できる。発電セル12により燃料電池スタック11aを構成する場合に、燃料電池スタック11aの小型化や(負荷電流に依存する)発電性能の向上等を図ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る発電セル(燃料電池)12Aについて説明する。なお、以降の説明において、第1実施形態に係る発電セル12と同一の構成又は同一の機能を有する構成については、同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
この発電セル12Aは、電解質膜18とカソード電極22の間に、枠部材90の枠部材側内周部26を接合した構成となっている点で、第1実施形態に係る発電セル12と異なる。この場合、アノード電極20は、電解質膜18に重なる領域21bから第1枠状シート24aの内周部24anに重なる領域21aに亘って平坦状に形成されるとよい。なお、アノード電極20は、カソード電極22の傾斜領域23cに対応する領域に傾斜領域を有していてもよい。
一方、カソード電極22は、電解質膜18に重なる領域23bと第1枠状シート24aの内周部24anに重なる領域23aとの間に、電解質膜18に対して傾斜する傾斜領域23cを有するとよい。また、カソード電極22の平面寸法は、アノード電極20の平面寸法よりも大きく設定されている(カソード電極22の外周端22eがアノード電極20の外周端20eの外方に位置している)。
また、発電セル12Aの枠部材90は、枠部材側外周部25において、第1枠状シート24aが第2セパレータ16側に位置し、第2枠状シート24bが第1セパレータ14側に位置している。そして、枠部材90の第1枠状シート24aの外周部24aoの厚さFT1と、第2枠状シート24bの厚さFT2を同じ寸法としている(FT1=FT2)。これにより第1枠状シート24aと第2枠状シート24bを接着する接着層24cの中央に、枠部材90の厚さ方向中心位置FOが位置するようになる。また、枠部材90の厚さ方向中心位置FOは、MEA10aのアクティブエリアの厚さ方向中心位置MOに対してオフセットして配置される。
すなわち、発電セル12Aは、外周部における第1セパレータ14、第2セパレータ16及び枠部材90の積層状態で、第1シールライン42の各ビード部42a、42bの高さBH1と第2シールライン44の各ビード部44a、44bの高さBH2が等しく、且つ第1枠状シート24aの厚さFT1と第2枠状シート24bの厚さFT2が等しい。これにより、発電セル12Aは、第1枠状シート24aと第2枠状シート24bに対し各セパレータ14、16が良好に押し合って相互に密着する。このため、ビードシール部分よりも内方側のアノード電極20とカソード電極22に対して各セパレータ14、16は同程度の接触圧を面方向に亘ってかけることができ、積層構造の圧力を良好に均一化させることが可能となる。
なお、本発明は、上述の第1及び第2実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、発電セル12は、MEA10aと第1セパレータ14との間に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路36を備え、MEA10aと第2セパレータ16との間に燃料ガスを供給する燃料ガス流路38を備えた構成(つまり、アノード電極20とカソード電極22の配置が逆の構成)としてもよい。この場合でも、第2セパレータ16の高さを第1セパレータ14の高さよりも高く設定した構成を採用し得る。
10…枠付き電解質膜・電極構造体(枠付きMEA)
10a…電解質膜・電極構造体(MEA)
11…燃料電池システム 12、12A…発電セル(燃料電池)
14…第1セパレータ 16…第2セパレータ
18…電解質膜 20…アノード電極
20a…第1電極触媒層 20b…第1ガス拡散層
22…カソード電極 22a…第2電極触媒層
22b…第2ガス拡散層 24、90…枠部材
24a…第1枠状シート 24b…第2枠状シート
25…枠部材側外周部 26…枠部材側内周部
36…酸化剤ガス流路 38…燃料ガス流路
42…第1シールライン 44…第2シールライン

Claims (5)

  1. 電解質膜の両面に第1電極及び第2電極を備える電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の前記第1電極側に積層された第1セパレータと、前記電解質膜・電極構造体の前記第2電極側に積層された第2セパレータと、を備え、前記第1セパレータと前記第1電極の間に形成される第1流路に第1反応ガスが供給され、前記第2セパレータと前記第2電極の間に形成される第2流路に第2反応ガスが供給される燃料電池であって、
    前記電解質膜・電極構造体の外周部には、前記外周部を周回し前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に挟持される枠部材が設けられ、
    前記枠部材は、電解質膜・電極構造体に接合された枠部材側内周部と、枠部材側内周部に連なり該枠部材側内周部よりも厚い枠部材側外周部と、を有し、
    前記電解質膜・電極構造体に対し前記第2セパレータが形成する前記第2流路の高さは、前記電解質膜・電極構造体に対して前記第1セパレータが形成する前記第1流路の高さよりも高く設定され、
    且つ前記電解質膜・電極構造体の厚さ方向中心位置と前記枠部材側外周部の厚さ方向中心位置とは、相互にオフセットした位置にあり、
    前記第1セパレータの前記枠部材側外周部にシールされる第1シール部の高さと、前記第2セパレータの前記枠部材側外周部にシールされる第2シール部の高さと、が同一であり、
    前記第1シール部は、前記第1セパレータと一体で前記枠部材側外周部に向かって膨出するビードシール構造を形成し、前記第2シール部は、前記第2セパレータと一体で前記枠部材側外周部に向かって膨出するビードシール構造を形成する
    ことを特徴とする燃料電池。
  2. 電解質膜の両面に第1電極及び第2電極を備える電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の前記第1電極側に積層された第1セパレータと、前記電解質膜・電極構造体の前記第2電極側に積層された第2セパレータと、を備え、前記第1セパレータと前記第1電極の間に形成される第1流路に第1反応ガスが供給され、前記第2セパレータと前記第2電極の間に形成される第2流路に第2反応ガスが供給される燃料電池であって、
    前記電解質膜・電極構造体の外周部には、前記外周部を周回し前記第1セパレータと前記第2セパレータとの間に挟持される枠部材が設けられ、
    前記枠部材は、電解質膜・電極構造体に接合された枠部材側内周部と、枠部材側内周部に連なり該枠部材側内周部よりも厚い枠部材側外周部と、を有し、
    前記電解質膜・電極構造体に対し前記第2セパレータが形成する前記第2流路の高さは、前記電解質膜・電極構造体に対して前記第1セパレータが形成する前記第1流路の高さよりも高く設定され、
    且つ前記電解質膜・電極構造体の厚さ方向中心位置と前記枠部材側外周部の厚さ方向中心位置とは、相互にオフセットした位置にあり、
    前記枠部材は、前記枠部材側内周部を有する第1枠状シートと、前記第1枠状シートに接合されて該第1枠状シートとともに前記枠部材側外周部を構成する第2枠状シートと、を含
    ことを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項記載の燃料電池において、
    前記第1枠状シートは、前記電解質膜と、前記第1電極又は前記第2電極との間に挟まれて接合される
    ことを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の燃料電池において、
    前記第1電極がアノード電極である一方、前記第2電極がカソード電極であり、
    前記第1流路は、前記第1反応ガスである水素含有ガスを前記アノード電極に供給し、
    前記第2流路は、前記第2反応ガスである酸素含有ガスを前記カソード電極に供給する
    ことを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項記載の燃料電池において、
    前記アノード電極及び前記カソード電極の各々は、触媒層と、ガス拡散層とを相互に積層した構造であり、
    前記カソード電極の前記触媒層の厚さは、前記アノード電極の前記触媒層の厚さよりも厚い
    ことを特徴とする燃料電池。
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