JP4473519B2 - 燃料電池 - Google Patents

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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質を一対の電極間に配設した電解質・電極構造体と、金属製セパレータとが積層されるとともに、前記金属製セパレータは、前記電解質・電極構造体に接触する複数の凸部を設け、前記凸部間に電極反応面に沿って反応ガスを供給する反応ガス流路が形成される燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質(電解質膜)の両側に、それぞれアノード側電極およびカソード側電極を対設した電解質・電極構造体を、セパレータによって挟持することにより構成されている。この種の燃料電池は、通常、電解質・電極構造体およびセパレータを所定の数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この燃料電池において、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)は、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。なお、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されているために、このカソード側電極において、水素イオン、電子および酸素が反応して水が生成される。
【0004】
この場合、電解質・電極構造体とセパレータとのシール性を向上させる必要があり、例えば、図6に示す燃料電池が知られている(特許文献1参照)。この燃料電池では、燃料電池セル1と、この燃料電池セル1を挟持する第1および第2セパレータ2、3とを備えている。燃料電池セル1は、固体高分子電解質膜4と、この固体高分子電解質膜4を挟んで配設されるカソード側電極5およびアノード側電極6を有するとともに、前記カソード側電極5および前記アノード側電極6は、ガス拡散層5a、6aと電極触媒層5b、6bとを設けている。
【0005】
固体高分子電解質膜4は、カソード側電極5およびアノード側電極6の外周からはみ出すはみ出し部を有しており、第1および第2セパレータ2、3には、前記はみ出し部に対応して溝部2a、3aが形成されている。溝部2a、3aに液状シール7が塗布されて、固体高分子電解質膜4のはみ出し部が密着されるとともに、カソード側電極5およびアノード側電極6のガス拡散層5a、6aと電極触媒層5b、6bとの端面が密着されている。
【0006】
一方、所望の発電機能を維持するために、それぞれのセパレータ2、3の面内には、アノード側電極6およびカソード側電極5の発電面全面にわたって、長尺な反応ガス流路が蛇行するように設けられている。
【0007】
ところが、上記の蛇行する反応ガス流路では、反応ガスを均一に供給するために比較的大きな圧損が発生しており、前記反応ガスが比較的抵抗の少ない部分を流れようとする。従って、反応ガスは、圧力差が生じ易い反応ガス流路間を跨ぐようにショートカットまたはバイパスしてしまい、発電面に前記反応ガスが十分に供給されないおそれがある。
【0008】
そこで、例えば、特許文献2に開示されている技術が知られている。この特許文献2では、反応ガスを流すために複数組の蛇行流路を設けるとともに、互いに隣り合う蛇行流路が対称構造(ミラーイメージ)となっている。このため、隣接して流れる反応ガスの流体圧が略同一となり、前記反応ガスのショートカットを防止することができる、としている。
【0009】
具体的には、図7に示すように、セパレータ11の端部に複数の供給マニホールド12が形成されており、前記供給マニホールド12がそれぞれ導入レッグ13a、13bを介して第1蛇行流路14aと第2蛇行流路14bの入口側に連通している。図示していないが、供給マニホールド12には、複数組の第1蛇行流路14aと第2蛇行流路14bとが連通するとともに、前記第1蛇行流路14aと前記第2蛇行流路14bの出口側が導出レッグ13a、13bを介して排出マニホールドに連通している。
【0010】
第1蛇行流路14aと第2蛇行流路14bとは、対称構造に設定されており、前記第1蛇行流路14aは、矢印H方向に蛇行しながら矢印V1方向に反応ガスを流す一方、前記第2蛇行流路14bは、矢印H方向に蛇行しながら矢印V1方向とは逆の矢印V2方向に反応ガスを供給している。このため、導入レッグ13a、13bでは、反応ガスが略同一の流体圧で供給され、前記反応ガスのショートカットが防止される。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−319667号公報(図7)
【特許文献2】
米国特許第6,099,984号公報(図5)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の特許文献1では、カソード側電極5およびアノード側電極6の外周を覆って設けられる液状シール7を、ガス拡散層5a、6aと電極触媒層5b、6bとの端面に確実に密着させることは、加工公差や組み立て公差等の関係から、実際上、極めて困難である。このため、液状シール7とガス拡散層5a、6aとの間に隙間が発生し易く、この隙間に反応ガスが洩れる場合がある。これにより、酸化剤ガスや燃料ガスが、カソード側電極5やアノード側電極6の電極面を流れずに隙間を通って反応ガス出口に排出されてしまい、効率的な発電性能を維持することができないというおそれがある。
【0013】
また、図示していないが、電極面を冷却するための冷却媒体が供給される冷却媒体流路においても同様に、一部の冷却媒体がこの電極面に沿って流れずに該電極面の周囲を通過して排出されてしまう場合がある。このため、冷却効率が低下するおそれがある。
【0014】
一方、上記の特許文献2では、例えば、反応ガスが流路溝15aに沿って矢印H1方向に流れた後、折り返して流路溝15bに沿って矢印H2方向(矢印H1方向とは逆方向)に流れている。従って、流路溝15a、15b間に反応ガスの流体圧力差が生じてしまい、この反応ガスが前記流路溝15a、15b間を跨ぐようにして、すなわち、アノード側電極およびカソード側電極を構成するガス拡散層を通ってショートカットする場合がある。特に、運転条件によって反応ガス圧力が上昇したり、ガス流量が増加したりした際には、上記の反応ガスのショートカットが顕著なものとなってしまう。
【0015】
これにより、発電面全面に対して反応ガスを均一に供給することができず、発電性能が低下するという問題が指摘されている。しかも、流路構造全体が複雑化し、セパレータ11の製造コストが高騰するという問題がある。
【0016】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、反応ガス等の流体が所定の流体流路以外を流れることを有効に阻止し、簡単な構成で、所望の発電性能を確保することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る燃料電池では、電解質を一対の電極間に配設した電解質・電極構造体と、金属製セパレータとが積層されるとともに、前記金属製セパレータは、前記電解質・電極構造体に接触してセパレータ面内に延在する複数の長尺状凸部を設け、前記凸部間に電極反応面に沿って反応ガスを供給する蛇行形状の反応ガス流路が形成されている。そして、金属製セパレータは、少なくとも電極反応面の周囲または反応ガス流路の折り返し部位に対応して電解質・電極構造体に接触する凸部の接触領域の面圧が、他の凸部の接触領域の面圧よりも高く設定されている。
【0018】
このため、電極反応面の周囲や反応ガス流路の折り返し部位のように反応ガスが洩れ易い接触領域では、電解質・電極構造体と凸部との面圧が他の接触領域よりも高くなり、前記反応ガスの洩れを有効に阻止することができる。その際、金属製セパレータ自体の弾性力によって凸部が変形可能であり、それぞれの凸部と電解質・電極構造体とを確実に密着させることができる。これにより、凸部の加工精度を高く設定する必要がなく、簡単かつ安価な構成で、反応ガスの洩れを確実に阻止し、電極反応面全面に反応ガスを均一に供給して燃料電池の発電性能を良好に維持することが可能になる。
【0019】
また、金属製セパレータは、少なくとも電極反応面の周囲または反応ガス流路の折り返し部位に接触する凸部の高さが、他の凸部の高さよりも大きく設定されている。ここで、凸部は金属製セパレータを成形(プレス成形)する際に設けられており、各凸部の高さを容易に設定することができる。従って、簡単かつ安価な構成で、反応ガスの洩れを良好に阻止することが可能になる。
【0020】
さらに、電解質・電極構造体は、少なくとも電極反応面の周囲または反応ガス流路の折り返し部位の厚さが、他の凸部に接触する部分の厚さよりも大きく設定されている。ここで、電解質・電極構造体は、具体的には電極に積層してガス拡散層が設けられており、このガス拡散層の厚さを部分的に厚く設定することによって容易に対応することができる。このため、簡単かつ安価な構成で、反応ガスの洩れを良好に阻止することが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に関連する燃料電池20の要部分解斜視説明図であり、図2は、前記燃料電池20の要部断面説明図である。
【0022】
燃料電池20は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)22が、第1および第2金属製セパレータ24、26に挟持される。燃料電池20の矢印B方向(図1中、水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔30a、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔32b、および燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔34bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
【0023】
燃料電池20の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔34a、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔32a、および酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔30bが、矢印C方向に配列して設けられる。
【0024】
電解質膜・電極構造体22は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜36と、前記固体高分子電解質膜36を挟持するアノード側電極38およびカソード側電極40とを備える。
【0025】
アノード側電極38およびカソード側電極40は、図2に示すように、カーボンペーパ等のガス拡散層(多孔質カーボン部材)42a、42bと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層42a、42bの表面に一様に塗布された電極触媒層44a、44bとを有する。電極触媒層44a、44bは、互いに固体高分子電解質膜36を介装して対向するように、前記固体高分子電解質膜36の両面に接合されている。
【0026】
第1金属製セパレータ24はプレス成形されており、図2に示すように、この第1金属製セパレータ24のカソード側電極40に対向する面24aには、複数の凸部46間に複数の酸化剤ガス流路溝(反応ガス流路)48が設けられる。この酸化剤ガス流路溝48は、図1および図3に示すように、例えば、2つの屈曲する流路溝48a、48bを含むサーペンタイン型の流路を構成する。
【0027】
酸化剤ガス流路溝48は、図3に示すように、水平方向(矢印B方向)に蛇行しながら重力方向(矢印C方向)に向かって設けられる。酸化剤ガス流路溝48は、酸化剤ガス入口連通孔30aと酸化剤ガス出口連通孔30bとに連通するとともに、矢印B方向に一往復半だけ蛇行する流路構造を採用している。
【0028】
図1〜図3に示すように、第1金属製セパレータ24の面24aには、カソード側電極40を覆って、すなわち、酸化剤ガス流路溝48、酸化剤ガス入口連通孔30aおよび酸化剤ガス出口連通孔30bを覆ってシール溝50が形成され、このシール溝50にシール部材52が配置される。シール溝50と最外周の酸化剤ガス流路溝48との間、すなわち、カソード側電極40の電極反応面の周囲には、凸部46aが設けられる。図2に示すように、凸部46aは、カソード側電極40のガス拡散層42bの周端部に接触するとともに、前記凸部46aの高さは、他の凸部46の高さよりも寸法Hだけ大きく設定される。
【0029】
図3に示すように、酸化剤ガス流路溝48の2つの折り返し部位内側には、凸部46b、46cが設けられる。この凸部46b、46cの高さは、凸部46aと同様に他の凸部46の高さよりも大きく設定される。
【0030】
第2金属製セパレータ26はプレス成形されており、図2に示すように、この第2金属製セパレータ26のアノード側電極38に対向する面26aには、複数の凸部54間に複数の燃料ガス流路溝(反応ガス流路)56が設けられる。この燃料ガス流路溝56は、図4に示すように、燃料ガス入口連通孔34aと燃料ガス出口連通孔34bとに連通し、2つの屈曲する流路溝56a、56bを含むサーペンタイン型の流路を構成する。この燃料ガス流路溝56は、水平方向に蛇行しながら重力方向に向かって延在する。
【0031】
図2および図4に示すように、第2金属製セパレータ26の面26aには、アノード側電極38を覆って、すなわち、燃料ガス流路溝56、燃料ガス入口連通孔34aおよび燃料ガス出口連通孔34bを覆ってシール溝58が形成され、このシール溝58にシール部材60が配置される。シール溝58と最外周の燃料ガス流路溝56との間、すなわち、アノード側電極38の電極反応面の周囲には、凸部54aが設けられる。図2に示すように、凸部54aは、アノード側電極38のガス拡散層42aの周端部に接触するとともに、前記凸部54aの高さは、他の凸部54の高さよりも寸法Hだけ大きく設定される。
【0032】
図4に示すように、燃料ガス流路溝56の折り返し部位内側には、凸部54b、54cが設けられる。この凸部54b、54cの高さは、凸部54aと同様に他の凸部54の高さよりも大きく設定される。
【0033】
図1および図2に示すように、第1金属製セパレータ24の面24bと第2金属製セパレータ26の面26bとの間には、複数の凸部62間に複数の冷却媒体流路溝64が形成される。この冷却媒体流路溝64は、冷却媒体入口連通孔32aと冷却媒体出口連通孔32bとに連通し、略水平方向に蛇行しながら重力方向に向かって延在する。
【0034】
図1に示すように、第2金属製セパレータ26の面26bには、シール溝66が形成され、このシール溝66にシール部材68が配置される。シール溝66と最外周の冷却媒体流路溝64との間には、凸部62aが設けられる。この凸部62aの高さは、他の凸部62の高さよりも大きく設定される。
【0035】
このように構成される燃料電池20の動作について、以下に説明する。
【0036】
まず、図1に示すように、燃料ガス入口連通孔34aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤ガス入口連通孔30aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔32aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
【0037】
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔30aから第1金属製セパレータ24の酸化剤ガス流路溝48に導入され、矢印B方向に蛇行しながら電解質膜・電極構造体22を構成するカソード側電極40に沿って移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔34aから第2金属製セパレータ26の燃料ガス流路溝56に導入され、矢印B方向に蛇行しながら電解質膜・電極構造体22を構成するアノード側電極38に沿って移動する。
【0038】
従って、各電解質膜・電極構造体22では、カソード側電極40に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極38に供給される燃料ガスとが、電極触媒層44a、44b内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
【0039】
次いで、アノード側電極38に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔34bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、カソード側電極40に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔30bに沿って矢印A方向に排出される。
【0040】
また、冷却媒体入口連通孔32aに供給された冷却媒体は、第1および第2金属製セパレータ24、26間の冷却媒体流路溝64に導入された後、矢印B方向に蛇行しながら流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体22を冷却した後、冷却媒体出口連通孔32bから排出される。
【0041】
この場合、図2に示すように、電解質膜・電極構造体22を第1および第2金属製セパレータ24、26により挟持するとともに、前記第1金属製セパレータ24は、複数の凸部46間に酸化剤ガス流路溝48を設ける一方、前記第2金属製セパレータ26は、複数の凸部54間に複数の燃料ガス流路溝56を設けている。そして、反応ガス(酸化剤ガスおよび燃料ガス)が洩れ易い電極反応面の周囲、すなわち、アノード側電極38およびカソード側電極40の周囲に接触する凸部46a、54aを設けるとともに、前記凸部46a、54aの高さは、他の凸部46、54の高さよりも寸法Hだけ大きく設定されている。
【0042】
このため、アノード側電極38およびカソード側電極40の周囲では、凸部46a、54aの接触領域の面圧が、他の凸部46、54の接触領域の面圧よりも高くなり、酸化剤ガスや燃料ガスの洩れを有効に阻止することが可能になるという効果が得られる。
【0043】
その際、第1および第2金属製セパレータ24、26自体の弾性力により、凸部46a、54aが変形し易い。従って、それぞれ高さの異なる凸部46a、46および54a、54と電解質膜・電極構造体22とを確実に密着させることができる。これにより、凸部46a、46および54aおよび54の加工精度を高く設定する必要がなく、簡単かつ安価な構成で、反応ガスの洩れを確実に阻止し、電極反応面全面に反応ガスを均一に供給して燃料電池20の発電性能を有効に維持することが可能になる。
【0044】
また、図3に示すように、酸化剤ガス流路溝48の折り返し部位内側には、凸部46よりも高さの大きな凸部46b、46cが設けられる。このため、酸化剤ガスの洩れが発生し易い折り返し部位の内側において、電解質膜・電極構造体22と凸部46b、46cとの面圧が、他の凸部46の接触領域の面圧よりも高く設定され、前記酸化剤ガスの洩れを可及的に阻止することが可能になる。
【0045】
同様に、図4に示すように、燃料ガス流路溝56の折り返し部位内側には、凸部54b、54cが設けられるとともに、前記凸部54b、54cの高さは、他の凸部54の高さよりも大きく設定されている。従って、燃料ガスが洩れ易い折り返し部位内側において、電解質膜・電極構造体22と凸部54b、54cとの面圧が、他の凸部54の接触領域よりも高くなり、前記燃料ガスの洩れを有効に阻止することが可能になる。
【0046】
一方、冷却媒体流路溝64の周囲に設けられる凸部62aは、他の凸部62よりも高さが大きく設定されている。これにより、冷却媒体流路溝64の周囲から冷却媒体が洩れることを有効に阻止し、所望の冷却効率を維持することができるという利点が得られる。
【0047】
図5は、本発明の第の実施形態に係る燃料電池80の要部断面説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池20と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0048】
燃料電池80は、電解質膜・電極構造体82が第1および第2金属製セパレータ84、86に挟持される。第1金属製セパレータ84は、複数の凸部88間に複数の酸化剤ガス流路溝48を設ける一方、第2金属製セパレータ86は、複数の凸部90間に複数の燃料ガス流路溝56を設ける。
【0049】
カソード側電極40を構成するガス拡散層42bは、周端縁部に肉厚部92を設けており、この肉厚部92は、前記ガス拡散層42bの他の部分の厚さよりも寸法H1だけ大きく設定される。アノード側電極38を構成するガス拡散層42aは、同様に周端縁部に肉厚部94を備えており、この肉厚部94の厚さは、前記ガス拡散層42aの他の部分の厚さよりも寸法H1だけ大きく設定される。
【0050】
ガス拡散層42b、42aは、酸化剤ガス流路溝48および燃料ガス流路溝56の折り返し部位内側に対応して、それぞれ肉厚部92、94と同様の図示しない肉厚部を設けている。
【0051】
このように構成される第の実施形態では、電解質膜・電極構造体82が第1および第2金属製セパレータ84、86に挟持される際、前記第1金属製セパレータ84とガス拡散層42bとにおいて、肉厚部92と凸部88との接触領域の面圧が、前記ガス拡散層42bの他の部分と前記凸部88との接触領域の面圧よりも高く設定される。このため、酸化剤ガスの洩れ易いガス拡散層42bの周囲を確実にシールすることができ、簡単かつ経済的な構成で、前記酸化剤ガスの洩れを有効に阻止することが可能になる。
【0052】
同様に、第2金属製セパレータ86とガス拡散層42aとにおいて、肉厚部94と凸部90との接触領域の面圧が、前記ガス拡散層42aの他の部分と凸部90との接触領域の面圧よりも高く設定される。これにより、ガス拡散層42aの周囲を確実にシールすることができ、燃料ガスの洩れを可及的に阻止するとともに、経済的に構成することが可能になるという利点がある。
【0053】
なお、酸化剤ガス流路溝48の折り返し部位内側および燃料ガス流路溝56の折り返し部位内側においても同様に、接触領域の面圧が他の接触領域の面圧よりも高く設定され、前記折り返し部位における反応ガスの洩れを有効に阻止することができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池では、反応ガスが洩れ易い接触領域では、電解質・電極構造体と凸部との面圧が、他の接触領域よりも高くなるとともに、金属製セパレータ自体の弾性力によって前記凸部が変形可能である。このため、それぞれの凸部と電解質・電極構造体とを確実に密着させることができ、前記凸部の加工精度を高く設定する必要がない。これにより、簡単かつ安価な構成で、反応ガスの洩れを確実に阻止し、発電面全面に反応ガスを均一に供給して燃料電池の発電性能を良好に維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連する燃料電池の要部分解斜視説明図である。
【図2】 前記燃料電池の要部断面説明図である。
【図3】 前記燃料電池を構成する第1セパレータの正面説明図である。
【図4】 前記燃料電池を構成する第2セパレータの正面説明図である。
【図5】 本発明の第の実施形態に係る燃料電池の要部断面説明図である。
【図6】 特許文献1に係る燃料電池の要部断面説明図である。
【図7】 特許文献2に係る燃料電池の要部断面説明図である。
【符号の説明】
20、80…燃料電池 22、82…電解質膜・電極構造体
24、26、84、86…金属製セパレータ
30a…酸化剤ガス入口連通孔 30b…酸化剤ガス出口連通孔
32a…冷却媒体入口連通孔 32b…冷却媒体出口連通孔
34a…燃料ガス入口連通孔 34b…燃料ガス出口連通孔
36…固体高分子電解質膜 38…アノード側電極
40…カソード側電極 42a、42b…ガス拡散層
44a、44b…電極触媒層
46、46a〜46c、54、54a〜54c、62、62a、88、90…凸部
48…酸化剤ガス流路溝 50、58、66…シール溝
52、60、68…シール部材 56…燃料ガス流路溝
64…冷却媒体流路溝 92、94…肉厚部

Claims (1)

  1. 電解質を一対の電極間に配設した電解質・電極構造体と、金属製セパレータとが積層されるとともに、前記金属製セパレータは、前記電解質・電極構造体に接触してセパレータ面内に延在する複数の長尺状凸部を設け、前記凸部間に電極反応面に沿って反応ガスを供給する蛇行形状の反応ガス流路が形成される燃料電池であって、
    前記電解質・電極構造体は、少なくとも前記電極反応面の周囲または前記反応ガス流路の互いに反対方向に前記反応ガスが流れる流路同士の境界を形成する部位の厚さが、他の部位の厚さよりも大きく設定されることを特徴とする燃料電池。
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