JP3816369B2 - 電解質膜・電極構造体及び燃料電池 - Google Patents

電解質膜・電極構造体及び燃料電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子電解質膜の両側に一対の電極で挟んでなる電解質膜・電極構造体及びこの電解質膜・電極構造体を一対のセパレータで挟持した燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池には、固体高分子電解質膜とその両側のアノード電極とカソード電極とで構成された電解質膜・電極構造体を、一対のセパレータで挟持して燃料電池を構成し、この燃料電池を複数個積層し、燃料電池スタックを構成したものがある。
【0003】
この一例を図5によって説明すると、この図において1は電解質膜・電極構造体を示し、この電解質膜・電極構造体1は、固体高分子電解質膜2と、その両側に設けた電極(アノード電極とカソード電極)3、4で構成されている。前記固体高分子電解質膜2は、その両側のアノード電極3とカソード電極4より平面寸法を大きく形成してあり、これらの電極3、4の外周に固体高分子電解質膜2がはみ出した構造となっている。この電解質膜・電極構造体1の両面には、一対のセパレータ5、6が配設されている。各セパレータ5、6同士の対向面周縁側にはシール部材7が配置され、このシール部材7により固体高分子電解質膜2を挟んでいる。さらに、この状態で両セパレータ5、6が電解質膜・電極構造体1を挟持することにより燃料電池8が構成され、この燃料電池8を複数積層することで燃料電池スタック12が構成されている。なお、両セパレータ5、6には燃料ガスや酸化ガス、冷却媒体を供給するためのガス通路孔9、10、冷却媒体通路孔11が形成されている。
【0004】
上記のように構成した燃料電池スタック12においては、前記ガス通路孔9を通してアノード電極3の反応面に燃料ガス(例えば、水素ガス)を供給すると、この反応面(触媒層)で水素がイオン化され、固体高分子電解質膜2を介してカソード電極4側に移動する。この間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギーとして利用される。カソード電極4においては前記ガス通路孔10を通してカソード電極4の反応面に酸化ガス(例えば、酸素を含む空気)が供給されているため、水素イオン、電子、及び酸素が反応して水が生成される。なお、前記冷却媒体通路孔11には冷却水が供給され、これにより燃料電池8を一定以内の温度に抑制して発電させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電解質膜・電極構造体1においては、図5に示したように、電極3,4の端面が積層方向から見て同一位置に配されているため、この部分の固体高分子電解質膜2に過度に応力が集中するおそれがあった。特にアノード電極3とカソード電極4に供給される反応ガスに圧力差がある場合、固体高分子電解質膜2に応力が集中するおそれがあった。
【0006】
また、従来の燃料電池スタック12においては、電極3,4端面とシール部材7との位置が若干離れており、電極3,4端面とシール部材7との間でアノード側とカソード側とは、図5に示したように膜厚の薄い固体高分子電解質膜2により仕切られていた。したがって、この仕切り部分の固体高分子電解質膜2が破損した場合、アノード側とカソード側とでガスが混じり合うクロスリークが発生し、発電効率が低下するおそれがあった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、信頼性や耐久性を高めた電解質膜・電極構造体及び燃料電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載した発明は、電解質膜(例えば、実施の形態における固体高分子電解質膜22)を一対の電極(例えば、実施の形態におけるアノード電極24、カソード電極26)で挟んでなる電解質膜・電極構造体(例えば、実施の形態における電解質膜・電極構造体20)であって、前記一対の電極のうち一方の電極(例えば、実施の形態におけるアノード電極24)が、他方の電極(例えば、実施の形態におけるカソード電極26)より大きな平面寸法に形成されているとともに、前記電解質膜が前記一対の電極からはみ出す平面寸法に形成され、前記電解質膜における前記一対の電極からはみ出した部分を、両側から挟み込むシール部材を設け、このシール部材の内側であって平面寸法の小さい方の電極の端面外側にもシール部材を設けて、このシール部材とこれに対向する平面寸法の大きい方の電極とで前記電解質膜を挟み込むことを特徴とする電解質膜・電極構造体である。
【0009】
上記のように構成すると、電解質膜を挟む一対の電極のそれぞれの端面を、積層方向から見てずれた位置に設けることができる。これにより、それぞれの電極端面からの応力を電解質膜の同一箇所に集中させずに分散することができる。
また、上記のように電解質膜を内側(大きい方の電極の周縁部に接する部分)と外側(一対の電極からはみ出した部分)とを前記シール部材(シール部材38、40)にて挟み込むことにより、シール性を向上させることができる。すなわち、内側のシール部材に不具合が生じ、反応ガスが内側のシール部材から外側に漏れたとしても、その外側のアノード側とカソード側とは電解質膜で区画され、かつ、電解質膜のはみ出した部分がシールされているため、クロスリークの発生を防止することができる。また、電解質膜のはみ出した部分を挟み込む外側のシール部材に不具合が生じ、反応ガスが外側のシール部材から内側に流入したとしてもその内側の部分が上記した内側のシール部材と電極とで挟み込まれているため、クロスリークの発生を防止することができる。
【0010】
請求項2に記載した発明は、電解質膜を一対の電極で挟んでなる電解質膜・電極構造体であって、前記一対の電極のうち一方の電極が、他方の電極より大きな平面寸法に形成されているとともに、前記電解質膜が前記一対の電極からはみ出す平面寸法に形成され、前記電解質膜における前記一対の電極からはみ出した部分を、両側から挟み込むシール部材が設けられ、前記一対の電極のうち平面寸法の大きい方の電極の周縁部が、シール部材(例えば、実施の形態におけるシール部材52)で形成されるとともに、前記両側から挟み込むシール部材の内側であって平面寸法の小さい方の電極の端面外側にもシール部材を設けて、このシール部材とこれに対向する平面寸法の大きい方の電極の周縁部の前記シール部材とで前記電解質膜を挟み込むことを特徴とする電解質膜・電極構造体(例えば、実施の形態における電解質膜・電極構造体50)である。
【0011】
上記のように構成すると、電極同士が対向する発電面の面積を維持しつつ平面寸法の大きい方の電極の材料を減らすことができるため、発電効率を低下させることなく電極に必要な高価な材料を低減することができ、低コスト化を図ることができる。さらに、前記大きい方の電極端面から電極の外側に反応ガスが漏れるのを防止することができる。
この場合において、平面寸法の大きい方の電極の、前記内側のシール部材と対向する箇所にシール部材を設けたので、該シール部材と前記内側のシール部材で挟み込まれる電解質膜に対するシール性をさらに高めることができる。すなわち、前記電解質膜における前記内側のシール部材で挟まれる箇所からの反応ガスの流出や、この箇所への反応ガスの流入をさらに効果的に防止することができる。したがって、燃料電池の性能面での信頼性や運転時における耐久性を一層高めることができる。
【0012】
請求項3に記載した発明は、前記電解質膜における前記一対の電極からはみ出した部分を平面寸法の大きい方の電極の端面外側でシールするシール部材(例えば、実施の形態におけるシール部材66)は、前記平面寸法の大きい方の電極の内側方向に延在して、この電極の前記電解質膜側と逆側の面の周縁部に当接するとともに、この電極との当接部のうちの、平面寸法の小さい方の電極の端面外側の前記シール部材(例えば、実施の形態におけるシール部材40)のシール用凸部(例えば、実施の形態における凸部40b)に対向する箇所に凸部(例えば、実施の形態における凸部66b)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電解質膜・電極構造体である。
【0013】
請求項4に記載した発明は、前記電解質膜・電極構造体を一対のセパレータ(例えば、実施の形態におけるセパレータ34,36)で挟持した燃料電池(例えば、実施の形態における燃料電池30)であって、前記一対のセパレータが、前記電解質膜と同じか又はより大きな平面寸法に形成されていることを特徴とする燃料電池である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態における電解質膜・電極構造体及び燃料電池を図面と共に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における電解質膜・電極構造体及び燃料電池を示す要部断面図である。電解質膜・電極構造体20は、固体高分子電解質膜22と、この固体高分子電解質膜22を挟んで配設されるアノード電極24及びカソード電極26とを有する。前記アノード電極24及びカソード電極26は、固体高分子電解質膜22に当接する触媒層(図示せず)と、その外側のガス拡散層(図示せず)とで形成されている。前記触媒層は白金を主成分とする材料で形成され、前記ガス拡散層は多孔質層である多孔質カーボンクロス又は多孔質カーボンペーパーで形成されている。また、前記固体高分子電解質膜22はペルフルオロスルホン酸ポリマー(フッ素系樹脂)で形成されている。なお、固体高分子電解質膜膜22の材料としては、炭化水素系樹脂を主成分とするものを用いることもできる。
【0016】
図2は本実施の形態における電解質膜・電極構造体20を示す平面図である。図2に示すように、アノード電極24は、カソード電極26よりも大きな平面寸法に形成されている。そして、前記固体高分子電解質膜22は、前記アノード電極24や前記カソード電極26よりも平面寸法を大きく形成されており、これらの電極24、26からはみ出している。本実施の形態においては、図2に示したように、アノード電極24とカソード電極26のそれぞれの端面が、積層方向から見てずれた位置に設けられている。これにより、それぞれの電極24,26端面からの応力が固体高分子電解質膜22の同一箇所に集中せずに分散する。したがって、固体高分子電解質膜22が前記電極24,26端面から受ける応力を低減でき、固体高分子電解質膜22の保護を高めることができる。
【0017】
また、アノード電極24をカソード電極26より平面寸法を大きくすることにより、前記固体高分子電解質膜22が両方の電極24,26からはみ出した部分を小さくすることができる。これにより、固体高分子電解質膜22のアノード電極24に当接している箇所をアノード電極24で補強することができるので、固体高分子電解質膜22の厚み方向への保護を高めることができる。さらに、それぞれの電極24,26は固体高分子電解質膜22よりも平面寸法が小さいため、高価な電極24,26の材料を低減できる。
【0018】
上記した電解質膜・電極構造体20を用いた燃料電池30について説明する。図1に示したように、この燃料電池30は前記電解質膜・電極構造体20とこれを挟持する一対のセパレータ34、36を備えている。前記燃料電池30を複数積層することで燃料電池スタック32が構成される。なお、前記セパレータ34,36には、反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)を流通させるための流路溝が形成されているが、従来とほぼ同様であるため、図示と説明を省略する。また、図1の42は積層方向に隣接するセパレータ34、36間に形成される冷却流路をシールするシール部材を示しているが、これについても説明を省略する。
【0019】
本実施の形態においては、セパレータ34,36が電解質膜・電極構造体20よりも大きな平面寸法に形成されている。このため、以下に説明するように、カソード電極26の外側にシール部材40を設けるとともに、アノード電極24の外側にシール部材38を設けることができる。前記シール部材38は断面凸状に形成され、凸部38aを備えている。また、前記シール部材40は前記シール部材38と同様に凸部40aを備えるとともに、その内側にも凸部40bを備えている。これらのシール部材38、40の凸部38a、40aは固体高分子電解質膜22のはみ出し面(電極24、26からはみ出した面)を両側から圧接して、固体高分子電解質膜22のシールを行っている。さらに、シール部材40の凸部40bはさらに内側の固体高分子電解質膜22を圧接して、該凸部40bと対向するアノード電極24の周縁部とで固体高分子電解質膜22を挟み込んでいる。
【0020】
このように固体高分子電解質膜22を内側(アノード電極24の周縁部に接する部分)と外側(アノード電極24及びカソード電極26からはみ出した部分)とで挟み込むことにより、シール性を向上させることができる。すなわち、シール部材40の凸部40bに不具合が生じ、反応ガスがこの凸部40bから外側に漏れたとしても、その外側のアノード側とカソード側とは固体高分子電解質膜22のはみ出した面で区画され、かつ、固体高分子電解質膜22のはみ出した部分がシール部材38、40の凸部38a、40aでシールされているため、クロスリークの発生を防止することができる。また、固体高分子電解質膜22のはみ出した部分を挟み込む外側のシール部材38,40の凸部38a、40aに不具合が生じ、反応ガスがこの凸部38a、40aから内側に流入したとしても、その内側の部分が上記したシール部材40の凸部40bとアノード電極24とで挟み込まれているため、クロスリークの発生を防止することができる。
【0021】
また、本実施の形態においては、平面寸法の大きい方の電極、すなわちアノード電極24側のセパレータ34に凸部34aを設けている。この凸部34aがアノード電極24の周縁部に当接することで、アノード電極24の周縁部を支持かつ補強するとともに、シール部材38の凸部38aの高さ(矢印P)とシール部材40の凸部40aの高さ(矢印Q)が同一となるように調整している。このように、高さの等しいシール部材38,40を用いることで、固体高分子電解質膜22を挟み込むシール部材38,40の接触面積の均等化を図ることができ、シール性を高めることができる。加えて、前記セパレータ34の凸部34aとシール部材38とにより、固体高分子電解質膜22が折れ曲がらずに平坦に維持されるため、シール部材40の外側の凸部40aの高さ(矢印Q)と、内側の凸部40bの高さ(矢印R)とを同一にすることができ、シール性を高めることができる。
【0022】
また、図1に示したように、固体高分子電解質膜22の両側に配されるアノード電極24,カソード電極26の平面寸法を異ならるともに、固体高分子電解質膜22をこれらの電極24、26からはみ出させているため、これらの電極24,26の端面同士が固体高分子電解質膜22を介して離間した位置に設けられる。このため、電極24,26にそれぞれ供給される反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)がこれらの電極24、26の端面付近で混合するおそれを低減できるとともに、これらの電極24、26の端面同士が電気的に短絡するおそれを低減できる。
【0023】
なお、このような燃料電池20に発電させる際には、平面寸法の小さい方の電極、すなわちカソード電極26に供給する酸化剤ガスの圧力を、平面寸法の大きい方の電極、すなわちアノード電極24に供給する燃料ガスよりも高い圧力となるように設定することが好ましい。このようにすると、固体高分子電解質膜22のカソード電極26からはみ出した面には、高い圧力の酸化剤ガスが供給され、この酸化剤ガスが固体高分子電解質膜22のカソード電極26からはみ出した面を押圧する。これにより、固体高分子電解質膜22とアノード電極24とが密着するように作用するため、固体高分子電解質膜22をアノード電極24で確実に厚み方向に補強することができ、固体高分子電解質膜22の保護がより高まる。なお、本実施の形態においては、シール部材40は内側の凸部40bと外側の凸部40aを備えているが、これに限らず、それぞれの凸部40a、40bを別々のシール部材で形成してもよい。
【0024】
次に、本発明の第2の実施の形態における電解質膜・電極構造体について説明する。図3は本発明の第2の実施の形態における電解質膜・電極構造体50及び燃料電池60の断面図である。前記燃料電池60を複数積層することで燃料電池スタック61が構成される。本実施の形態は、平面寸法の大きい方の電極24の周縁部を、例えばゴム材からなる額状のシール部材52に置き換えた点が第1の実施の形態と異なるものである。このようにしても、固体高分子電解質膜22を挟み込むアノード電極24とカソード電極26とが対向する部分(発電面)の面積を低減させずにすむため、発電効率を前実施の形態と同程度に維持するとともに、高価な電極24の材料を低減することができ、低コスト化を図ることができるという効果がある。さらに、固体高分子電解質膜22の内側の部分をシール部材52と前記シール部材40の凸部40bとで挟み込むため、固体高分子電解質膜22の前記シール部材52,40で挟み込まれた箇所からの反応ガスの流出や、この箇所への反応ガスの流入をさらに効果的に防止することができる。したがって、燃料電池60の性能面での信頼性や運転時における耐久性を一層高めることができる。また、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、固体高分子電解質膜22が前記電極24,26端面から受ける応力を分散させて低減できる。そして、第1の実施の形態と同様に、前記固体高分子電解質膜22が一対の電極24,26からはみ出した部分を小さくすることができるため、固体高分子電解質膜22の厚み方向への保護を高めることができる。さらに、第1の実施の形態と同様に、それぞれの電極24,26は固体高分子電解質膜22よりも平面寸法が小さいため、高価な電極24,26の材料を低減できる。
【0025】
本発明の第3の実施の形態における電解質膜・電極構造体及び燃料電池について説明する。図4は本発明の第3の実施の形態における電解質膜・電極構造体20及び燃料電池70の断面図である。前記燃料電池70を複数積層することで燃料電池スタック72が構成される。本実施の形態においては、セパレータにはステンレススチールなどからなる金属製セパレータ62,64を用いている点が第1の実施の形態と異なるものである。このようにすると、セパレータ62,64の厚みをさらに薄くすることができ、燃料電池70の小型化を図ることができる。
【0026】
また、本実施の形態におけるシール部材66は外周側に凸部66aを備えており、この凸部66aと前記シール部材40の凸部40aとで固体高分子電解質膜22のはみ出し面を両側から圧接して、固体高分子電解質膜22のシールを行っている。さらに、シール部材66は内側に延在してなり、このシール部材66の内周側をアノード電極24の下面周縁部に当接させている。これにより、アノード電極24の周縁部をシール部材66で厚み方向に補強するとともに、シール部材66の凸部66aの高さ(矢印S)とシール部材40の凸部40aの高さ(矢印Q)が同一となるように調整することができる。このように、本実施の形態においては、セパレータ62,64を切削加工することなく、成形の容易なシール部材66で前記凸部66a、40a同士の高さを調整しているため、製造工程が容易となる。また、前記シール部材66は、前記シール部材40の凸部40bに対向する箇所に若干の凸部66bを設けている。これにより、固体高分子電解質膜22をシール部材66、40で挟み込む際に、凸部66b付近で面圧が略均等となるようにすることができる。なお、この凸部66bは上述した効果を奏するため好ましいが、必ずしも設ける必要は無い。また、68は冷却面シール部材を示している。
【0027】
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、固体高分子電解質膜22が前記電極24,26端面から受ける応力を分散させて低減できる。そして、第1の実施の形態と同様に、前記固体高分子電解質膜22が一対の電極24,26からはみ出した部分を小さくすることができるため、固体高分子電解質膜22の厚み方向への保護を高めることができる。さらに、第1の実施の形態と同様に、それぞれの電極24,26は固体高分子電解質膜22よりも平面寸法が小さいため、高価な電極24,26の材料を低減できる。なお、シール部材40、66は、セパレータ62,64に一体成型することが好ましいがこれに限らない。また、この実施の形態においても、前実施の形態と同様に平面寸法の大きい方の電極24の周縁部を額状のシール部材52で置き換えてもよい。
【0028】
以上の実施の形態においては、アノード電極24の平面寸法をカソード電極26よりも大きくした場合について説明したが、これに限らず、アノード電極24の平面寸法をカソード電極26よりも小さくしてもよい。また、燃料電池を複数積層して燃料電池スタックを構成した場合について説明したが、これに限らず燃料電池単体で用いる場合にも本発明が適用できることはもちろんである。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、電解質膜が電極端面から受ける応力を低減することができるとともに、一方の電極を他方の電極より平面寸法を大きくすることにより前記電解質膜が一対の電極からはみ出した部分を小さくすることができ、電解質膜を厚み方向に補強することができるため、電解質膜の保護を高めることができる。さらに、それぞれの電極は電解質膜よりも平面寸法が小さいため、高価な電極の材料を低減できる。
電解質膜の一対の電極からはみ出した部分を、両側から挟み込むシール部材を設けるとともに、このシール部材の内側であって平面寸法の小さい方の電極の端面外側にシール部材を設けて、このシール部材とこれに対向する平面寸法の大きい方の電極とで電解質膜を挟み込むようにしたため、電解質膜を間に挟むその両側の電極間のシール性を向上させ、クロスリークの発生を防止することができる。
【0030】
請求項2に記載した発明によれば、電極同士が対向してなる発電面の面積を維持しつつ平面寸法の大きい方の電極の材料を減らすことができるため、発電効率を低下させることなく電極に必要な高価な材料を低減することができ、低コスト化を図ることができる。さらに、前記大きい方の電極をシール部材によりシールすることができる。
【0031】
請求項3に記載の発明によれば、平面寸法の大きい方の電極の電解質膜側と逆側の面の周縁部に当接するシール部材を設け、そのシール部材のうちの、平面寸法の小さい方の電極の端面外側のシール部材のシール用凸部に対向する箇所に凸部を設けたため、電解質膜の表裏の凸部付近での面圧を略均等にしてシール性をより高めることができる。
請求項4に記載した発明によれば、電解質膜を内側(大きい方の電極の周縁部に接する部分)と外側(電解質膜のはみ出した部分)とで挟み込むことにより、電解質膜に対するシール性を向上させることができる。また、平面寸法の大きい方の電極の周縁部がシール部材である場合には、電解質膜に対するシール性をさらに高めることができるため、燃料電池の性能面での信頼性や運転時における耐久性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1の実施の形態における電解質膜・電極構造体及び燃料電池を示す要部断面図である。
【図2】 図2は本発明の第1の実施の形態における電解質膜・電極構造体を示す平面図である。
【図3】 図3は本発明の第2の実施の形態における電解質膜・電極構造体及び燃料電池を示す要部断面図である。
【図4】 図4は本発明の第3の実施の形態における電解質膜・電極構造体及び燃料電池を示す要部断面図である。
【図5】 図5は従来の電解質膜・電極構造体及び燃料電池を示す断面図である。
【符号の説明】
20 電解質膜・電極構造体
22 固体高分子電解質膜
24 アノード電極
26 カソード電極
30 燃料電池
34、36 セパレータ
38、40、42 シール部材

Claims (4)

  1. 電解質膜を一対の電極で挟んでなる電解質膜・電極構造体であって、
    前記一対の電極のうち一方の電極が、他方の電極より大きな平面寸法に形成されているとともに、
    前記電解質膜が前記一対の電極からはみ出す平面寸法に形成され、
    前記電解質膜における前記一対の電極からはみ出した部分を、両側から挟み込むシール部材を設け、
    このシール部材の内側であって平面寸法の小さい方の電極の端面外側にもシール部材を設けて、このシール部材とこれに対向する平面寸法の大きい方の電極とで前記電解質膜を挟み込むことを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  2. 電解質膜を一対の電極で挟んでなる電解質膜・電極構造体であって、
    前記一対の電極のうち一方の電極が、他方の電極より大きな平面寸法に形成されているとともに、
    前記電解質膜が前記一対の電極からはみ出す平面寸法に形成され、
    前記電解質膜における前記一対の電極からはみ出した部分を、両側から挟み込むシール部材が設けられ、
    前記一対の電極のうち平面寸法の大きい方の電極の周縁部が、シール部材で形成されるとともに、
    前記両側から挟み込むシール部材の内側であって平面寸法の小さい方の電極の端面外側にもシール部材を設けて、このシール部材とこれに対向する平面寸法の大きい方の電極の周縁部の前記シール部材とで前記電解質膜を挟み込むことを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  3. 前記電解質膜における前記一対の電極からはみ出した部分を平面寸法の大きい方の電極の端面外側でシールするシール部材は、前記平面寸法の大きい方の電極の内側方向に延在して、この電極の前記電解質膜側と逆側の面の周縁部に当接するとともに、
    この電極との当接部のうちの、平面寸法の小さい方の電極の端面外側の前記シール部材のシール用凸部に対向する箇所に凸部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電解質膜・電極構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質膜・電極構造体を一対のセパレータで挟持した燃料電池であって、
    前記一対のセパレータが、前記電解質膜と同じか又はより大きな平面寸法に形成されていることを特徴とする燃料電池。
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