JP2007220686A - 燃料電池及び燃料電池用セパレータ - Google Patents

燃料電池及び燃料電池用セパレータ Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池用セパレータの両面に表裏一体に流路を形成する技術を提供する。
【解決手段】 本発明は、電解質部と、反応ガスが流れるガス流路が形成されているガス流路面と、冷却媒体が流れる冷媒流路が形成されている冷媒流路面と、が表裏一体に形成されたセパレータと、を備える燃料電池である。ガス流路面は、平行に形成された複数の線状ガス流路と、複数の線状ガス流路を複数の線状ガス流路群に分割するとともに複数の線状ガス流路群の少なくとも一部を直列に接続するガス流路接続部と、を有する。冷媒流路面は、複数の線状ガス流路に対して表裏一体に形成された複数の線状冷媒流路を有し、ガス流路接続部に表裏一体に形成されるとともに複数の線状冷媒流路を並列に接続する冷媒流路接続部と、を有する。
【選択図】図3

Description

この発明は、燃料電池及び燃料電池用セパレータに関する。
近年、プレス成形によって燃料電池用セパレータを製造することが提案されている。たとえば、特許文献1には、燃料電池用セパレータをプレス成形によって製造するための適切な凹凸形状を設定するための技術が開示されている。
特開2000−113897号公報 特開平10−74530号公報 特開平10−106594号公報 特開平11−339823号公報 特開2000−164230号公報
しかし、燃料電池用セパレータをプレス成形によって製造する場合は、たとえば反応ガス流路が形成される一方の面のみに着目して燃料電池用セパレータの形状が決定され、裏面に表裏一体として形成される形状には着目されていなかった。これは、反応ガス流路と冷媒流路とで要求される流路の特性が異なるからである。このため、プレス成形によって燃料電池用セパレータを製造する場合には、反応ガス流路や冷媒流路といった面毎にセパレータを準備する必要があるとともに、導電性や電熱性を低下させるという問題も生じさせていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池用セパレータの両面に対して表裏一体に流路を形成する技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の燃料電池は、
電解質部と、
反応ガスが流れるガス流路が形成されているガス流路面と、冷却媒体が流れる冷媒流路が形成されている冷媒流路面と、が表裏一体に形成されたセパレータと、
を備え、
前記ガス流路面は、平行に形成された複数の線状ガス流路と、前記複数の線状ガス流路を複数の線状ガス流路群に分割するとともに前記複数の線状ガス流路群の少なくとも一部を直列に接続するように構成されたガス流路接続部と、を有し、
前記冷媒流路面は、前記複数の線状ガス流路に対して表裏一体に形成された複数の線状冷媒流路と、前記ガス流路接続部に表裏一体に形成されるとともに前記複数の線状冷媒流路を並列に接続するように構成された冷媒流路接続部と、を有することを特徴とする。
本発明のセパレータには、反応ガスが流れるガス流路が形成されているガス流路面と、冷却媒体が流れる冷媒流路が形成されている冷媒流路面と、が表裏一体に形成されている。このセパレータでは、ガス流路面においては複数の線状ガス流路群が直列に接続される一方、冷媒流路面においては複数の線状冷媒流路が並列に接続されている。
ここで、冷媒流路接続部は、たとえば複数の線状冷媒流路の上流側に冷媒流路分配部を設けるとともに、複数の線状冷媒流路の下流側に冷媒流路合流部を設けることによって実現することができる。冷媒流路分配部は、各線状冷媒流路に冷媒を分配するための流路である。冷媒流路合流部は、各線状冷媒流路からの冷媒を合流させるための流路である。このように、冷媒流路面は、前記複数の線状ガス流路に対して表裏一体に形成された複数の線状冷媒流路と、冷媒の入口側の前記ガス流路接続部に表裏一体に形成されるとともに前記複数の線状冷媒流路へ冷媒を分配する冷媒流路分配部と、冷媒出口側の前記ガス流路接続部に表裏一体に形成されるとともに前記複数の線状冷媒流路からの冷媒を合流させる冷媒流路合流部とを有するように構成しても良い。
これらの構成は、ガス流路面と冷媒流路面とが表裏一体に形成されたセパレータにおいて、長く直列に接続されたガス流路と短く並列に接続された冷媒流路とを実現することができる。これにより、成形性の良い表裏一体型のセパレータにおいて、流速の速いガス流路と圧力損失の小さい冷媒流路とを実現することができる。
なお、「平行して」とは、反応ガスと冷却媒体とが同一あるいは逆方向に流れることを意味し、さらに、反応ガスと冷却媒体とが直線状に平行して流れることを意味するだけでなく、たとえば双方が蛇行するような場合も含む広い意味を有する。
また、表裏一体型のセパレータは、後述する板金のプレス成形だけでなく、たとえばフレキシブルカーボンといった非金属材料のプレス成形でも製造することが可能である。さらに、表裏一体型であれば肉厚が均等となるので、プレス成形に限らず他の加工方法であっても加工性が良くなる。
さらに、本発明は、セパレータにマニホールドが設けられている方式あるいはセパレータの外部にマニホールドが設けられている方式のいずれの方式にも適用可能である。
上記燃料電池において、前記ガス流路接続部は、前記複数の線状ガス流路と非連続であって、かつ、前記電解質部に接する凹凸形状を有するようにしても良い。
こうすれば、ガス流路接続部における流路断面積を複数の線状ガス流路におけるものに近づけることできるので、流速の急変で生ずる圧力上昇に起因するアノードガスに含まれる水分の凝集を抑制することができるという利点がある。さらに、凹凸形状は、その頂点が電解質部に接するように構成されているので、ガス流路接続部におけるセパレータの強度や剛性、導電性といった性能を高める効果をも奏している。
上記燃料電池において、前記ガス流路接続部は、前記複数の線状ガス流路群の全てを直列に接続するようにしても良い。こうすれば、ガス流路については独立サーペンタイン構造を実現することができる。
上記燃料電池において、前記ガス流路接続部は、前記複数の線状ガス流路を分割するガス流路分割梁を有し、
前記ガス流路分割梁は、少なくとも前記ガス流路接続部において、前記複数の線状ガス流路を構成する線状ガス流路梁よりも前記電解質部に接する幅と前記電解質部に接する圧力の少なくとも一方が大きくなるように形成されているようにしても良い。
こうすれば、電解質部が有するガス拡散層を経由して生ずるガスの短絡を抑制することができる。上記圧力を高くするには、例えば、少なくともガス流路接続部において、ガス流路分割梁を、線状ガス流路梁よりも、電解質部およびセパレータの積層方向の高さを高くすればよい。
上記燃料電池において、前記ガス流路接続部は、前記複数の線状ガス流路を分割するガス流路分割梁を有し、
前記ガス流路分割梁は、少なくとも前記ガス流路接続部において、前記複数の線状ガス流路を構成する線状ガス流路梁よりも前記電解質部に接する幅が大きくなるように形成されており、
前記冷媒流路面は、前記ガス流路分割梁に表裏一体に形成された特定の線状冷媒流路を有し、
前記冷媒流路接続部は、前記特定の線状冷媒流路に流れ込む前記冷媒の流量を抑制して、前記複数の線状冷媒流路に流れ込む前記冷媒の流量に近づけるように形成された流量制御形状を有するようにしても良い。
こうすれば、複数の線状冷媒流路と特定の線状冷媒流路における冷却能力が近くなるので、燃料電池内部で発生する温度ムラを抑制することができる。
上記燃料電池において、前記流量制御形状は、前記特定の線状冷媒流路に流れ込む前記冷媒の流量を抑制するように、前記特定の線状冷媒流路の外側に形成された堰状の構造を有するようにしても良い。
上記燃料電池において、前記ガス流路接続部は、前記複数の線状ガス流路を分割するガス流路分割梁を有し、
前記ガス流路分割梁は、少なくとも前記ガス流路接続部において、前記複数の線状ガス流路を構成する線状ガス流路梁よりも前記電解質部に接する幅が大きくなるように形成されており、
上記燃料電池において、前記冷媒流路面は、前記ガス流路分割梁に表裏一体に形成された特定の線状冷媒流路を有し、
前記特定の線状冷媒流路は、前記特定の線状冷媒流路に流れ込む前記冷媒の流量を抑制して、前記複数の線状冷媒流路に流れ込む前記冷媒の流量に近づけるように構成されているようにしても良い。
上記燃料電池において、前記セパレータは、前記特定の線状冷媒流路に流れ込む前記冷媒の流量を抑制するように、前記特定の線状冷媒流路の内側に装着された流量抑制部材を備えるようにしても良いし、前記特定の線状冷媒流路の内側に流路抵抗を大きくするような凸部形状を設けても良い。
上記燃料電池において、前記ガス流路接続部は、前記複数の線状ガス流路に流れ込む反応ガスの流速を均一化するように構成された整流構造を有するようにしても良い。
こうすれば、アノードガスの滞留や部分的な圧力上昇に起因する凝集を抑制することができる。さらに、接続領域における流速の均一化は、接続領域における発電効率の向上にも寄与することができるという利点もある。
上記燃料電池において、前記セパレータは金属であるようにしても良い。
上記燃料電池において、前記セパレータは、プレス成形された板金によって形成されているようにしても良い。
本発明の第1の燃料電池用ガスセパレータは、
該燃料電池用ガスセパレータを構成する導電性基板部において、一方の面に、反応ガスが流れる反応ガス流路の内壁面の一部を形成する第1の凹凸部が形成されると共に、他方の面に、冷媒流路の内壁面の一部を形成し、前記第1の凹凸部の裏返し形状である第2の凹凸部が形成され、
前記第1の凹凸部は、
該第1の凹凸部が形成された領域である発電領域の外周上の第1の箇所に達する一端と、前記第1の箇所に対向する前記外周上の第2の箇所から離間した他端とを有し、前記発電領域内を特定方向に伸長している線状凸部であって、該線状凸部によって前記発電領域内で隔てられた複数の分割領域を、前記発電領域の外周と前記他端との間の第1の離間部を含む接続領域を介して、前記発電領域全体として直列に接続させる位置に配置された1以上の分割線状凸部と、
前記分割領域において、前記特定方向に対して略平行に形成され、その両端が、前記発電領域の外周から離間した複数の第1の線分上に配置される分割領域内直進凸部と、
を備え、
前記第2の凹凸部は、前記分割線状凸部および前記分割領域内直進凸部の間に形成される凹部の裏返し形状として形成される凸部であって、前記他方の面において、前記特定方向に対して略平行に形成され、その両端が前記発電領域の裏面領域の外周から離間した第2の線分上に配置される冷媒流直進凸部を備えることを要旨とする。
また、本発明の第2の燃料電池用ガスセパレータは、
一方の面に、反応ガスが流れる反応ガス流路の内壁面の一部を形成する第1の凹凸部が形成されると共に、他方の面に、冷媒流路の内壁面の一部を形成し、前記第1の凹凸部の裏返し形状である第2の凹凸部が形成される導電性基板部と、
前記導電性基板部とは別体で作製されて、前記導電性基板部の前記一方の面上において、前記第1の凹凸部が形成された領域である発電領域上に配置されて、前記反応ガス流路の内壁面の一部を形成する1以上の分割線状凸部と、
を備え、
前記分割線状凸部は、前記発電領域の外周上の第1の箇所に達する一端と、前記第1の箇所に対向する前記外周上の第2の箇所から離間した他端とを有し、前記発電領域内を特定方向に伸長すると共に、前記分割線状凸部によって前記発電領域内で隔てられた複数の分割領域を、前記発電領域の外周と前記他端との間の第1の離間部を含む接続領域を介して、前記発電領域全体として直列に接続させる位置に配置されており、
前記第1の凹凸部は、前記分割領域に形成される分割領域内凸部として、前記特定方向に対して略平行に形成されると共に、その両端が、前記発電領域の外周から離間した複数の第1の線分上に配置される分割領域内直進凸部を備え、
前記第2の凹凸部は、前記分割領域内直進凸部間に形成される凹部の裏返し形状として形成される凸部であって、前記他方の面において、前記特定方向に対して略平行に形成され、その両端が前記発電領域の裏面領域の外周から離間した第2の線分上に配置される冷媒流直進凸部を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第1または第2の燃料電池用ガスセパレータによれば、表裏互いに裏返し形状となる薄板状部材であるセパレータにおいて、一方の面では、反応ガスが分割線状凸部に平行に流れる複数の分割領域と共に、反応ガスの向きが反転する接続領域を有して、全体として蛇行形状をとりながら複数の分割領域が直列に接続された流路(サーペンタイン型流路)を形成しつつ、他方の面では、上記分割領域に平行に冷媒が流れる流路を形成することができる。これにより、表裏互いに裏返し形状となるセパレータの表と裏とに形成する流路において、流速の速い反応ガスの流路と、圧力損失の小さい冷媒流路とを、両立することができる。なお、裏返し形状とは、一方の面に形成される凸部の形状が、他方の面に形成される凹部の形状に対応し、一方の面に形成される凹部の形状が、他方の面に形成される凸部の形状に対応する関係が、両面間で成立する形状を指す。
ここで、複数の分割線状凸部を設ける場合に、分割線状凸部によって発電領域内で隔てられた複数の分割領域を、接続領域を介して、発電領域全体として直列に接続させる分割線状凸部の配置とは、上記特定方向を長手方向とする互いに平行な複数の分割線状凸部を、発電領域の外周に達する端部の側を交互に入れ替えて、上記特定方向に垂直な方向に順次並べるような配置である。
本発明の第2の燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記分割線状凸部は、導電性材料によって構成されることとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池の内部抵抗の増大を抑え、電池性能を確保することができる。
本発明の第1または第2の燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記分割領域内直進凸部は、前記第1の線分における両端間に連続して形成された分割領域内線状凸部であることとしても良い。
このような構成とすれば、セパレータにおいて隣接部材との間の接触面積をより多く確保することにより、燃料電池の内部抵抗を低減することができる。また、分割領域内直進凸部が壁面の一部を形成する反応ガス流路における排水性を向上させることができる。
このような燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記複数の分割領域内線状凸部の各々は、第1の長さの幅を有する頭頂部を有し、
前記分割領域内においては、前記複数の分割領域内線状凸部は、隣り合う前記分割領域内線状凸部の頭頂部間の距離が第2の長さとなる間隔で形成されており、
前記第1の凹凸部全体では、前記分割線状凸部が設けられることなく、前記第2の長さの間隔で、前記分割領域内線状凸部が規則的に連続して形成された場合と同様の位置に、各々の前記分割領域内線状凸部が形成されていることとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池用ガスセパレータを適宜位置合わせしつつ積層して燃料電池を組み立てることで、両極に配置するガスセパレータそれぞれに設けられる分割線状凸部の配置が異なる場合であっても、それぞれのガスセパレータが備える分割領域内線状凸部の頭頂部を、互いに重なる位置に配置させ、互いに支持させることができる。また、ガスセパレータの他方の面同士を接触させてガスセパレータ間に冷媒流路を形成する場合には、それぞれのセパレータにおいて、分割領域内線状流路間の凹部の裏返し形状である冷媒流直進凸部の位置も、重ね合わせることが可能になる。これにより、燃料電池内部において、集電性、強度および剛性を確保することができる。
このような燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記分割線状凸部における前記頭頂部は、前記分割線状凸部を間に介して隣り合う前記分割領域線状凸部間に、前記分割線状凸部が設けられることなく、前記第2の長さの間隔で前記分割領域内線状凸部が規則的に連続して形成される場合の、前記分割線状凸部に代えて設けられることになる分割領域内線状凸部の頭頂部を覆う幅を有することとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池用ガスセパレータを適宜位置合わせしつつ積層して燃料電池を組み立てることで、両極に配置するガスセパレータそれぞれに設けられる分割線状凸部の配置が異なる場合であっても、一方のガスセパレータが備える分割線状凸部の頭頂部と、他方のガスセパレータが備える分割領域内線状凸部の頭頂部とを、互いに重なる位置に配置させ、互いに支持させることができる。
本発明の第1または第2の燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記冷媒流直進凸部は、前記第2の線分における両端間に連続して形成された冷媒流線状凸部であることとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池において、互いに接するセパレータ間で、冷媒流直進凸部の頭頂部同士の接触面積を、より多く確保することができる。これにより、燃料電池内部において、集電性、強度および剛性を向上させることができる。
また、本発明の第1または第2の燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記第1の凹凸部は、前記接続領域であって、前記第1の線分上に形成される前記分割領域内直進凸部の端部と前記発電領域の外周との間の第2の離間部を含む領域に、複数の第1の突起部を備え、
前記第2の凹凸部は、前記接続領域の裏面領域であって、前記第2の線分上に形成される前記冷媒流直進凸部の端部と前記発電領域の裏面領域の外周との間の第3の離間部を含む領域において、前記複数の第1の突起部に干渉されない位置に設けられた複数の第2の突起部を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、表裏互いに裏返し形状となるガスセパレータを用いることで、燃料電池において、ガスセパレータの一方の面上に形成される反応ガス流路に対する配流性(流路全体に流体を分配する際の分配の均一性)、および、ガスセパレータの他方の面上に形成される冷媒流路に対する配流性を向上させることができる。
また、本発明の第1または第2の燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記分割線状凸部は、前記第1の凹凸部が備える他の凸部に比べて、前記セパレータの厚み方向の高さが高く形成されていることとしても良い。
この場合には、このようなガスセパレータを用いることで、燃料電池において、ガスセパレータから隣接部材(具体的には、電解質層および電極を備える層)へと加えられる圧力が、分割線状凸部が設けられた領域において特に高くなり、分割領域間でのガスリークを抑えることができる。
本発明の第2の燃料電池は、
電解質層と、該電解質の両面に形成された電極とを含む電解質部と、
前記電解質部を狭持するように配置され、前記電解質部との間で燃料ガスまたは酸化ガスである反応ガスの流路を形成する本発明の第1または第2の燃料電池用ガスセパレータと、
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第2の燃料電池によれば、本発明の第1または第2の燃料電池用ガスセパレータを備えることによる既述した効果を得ることができる。
本発明の第3の燃料電池は、
電解質層と、該電解質層の両面に形成された電極とを含む電解質部と、
前記電解質部を狭持するように配置され、前記電解質部との間で燃料ガスまたは酸化ガスである反応ガスの流路を形成する請求項22記載の燃料電池用ガスセパレータと、
を備える単セルを複数積層して成り、
アノード側の前記燃料電池用ガスセパレータに形成された前記第1の突起部と、カソード側の前記燃料電池用ガスセパレータに形成された前記第1の突起部とは、前記電解質部を間に介して互いに重なる位置に設けられており、
隣り合う単セルにおいて、一方の単セルが備えるアノード側の前記燃料電池用ガスセパレータに形成された前記第2の突起部と、他方の単セルに備えられて前記アノード側の前記燃料電池用ガスセパレータに隣接するカソード側の前記燃料電池用ガスセパレータに形成された前記第2の突起部とは、互いに接する位置に設けられていることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第3の燃料電池によれば、第1の突起部および第2の突起部が、隣り合うアノード側ガスセパレータとカソード側ガスセパレータとの間で重なる位置に配置されるため、燃料電池における集電性、強度および剛性を向上させることができる。また、第2の突起部同士が当接することにより、第1及び第2の突起部が設けられた領域において、ガスセパレータ間に形成される冷媒流路の流路断面をより大きく確保して、冷媒流路における圧力損失を低減可能となる。
本発明の第1または第2の燃料電池において、
アノード側に配置された前記燃料電池用ガスセパレータは、カソード側に配置された前記燃料電池用ガスセパレータに比べて、前記分割線状凸部がより多く形成されていることとしても良い。
このような構成とすれば、燃料ガスの流路において、酸化ガスの流路よりも流路断面積が小さくなるため、燃料電池に供給される燃料ガスの流量が、酸化ガスの流量よりも少ない場合に、燃料電池内において燃料ガスの流速を速め、電池性能を向上させることができる。
また、本発明の第1または第2の燃料電池において、
アノード側に配置された前記燃料電池用ガスセパレータと、カソード側に配置された前記燃料電池用ガスセパレータとにおいて、前記分割線状凸部は、略水平方向に配置されており、
前記燃料ガスは、前記アノード側に配置された前記燃料電池用ガスセパレータにおける鉛直方向上方に形成される前記分割流路が形成する燃料ガスの流路から、鉛直方向下方に形成される前記分割流路が形成する燃料ガスの流路へと流れ、
前記酸化ガスは、前記カソード側に配置された前記燃料電池用ガスセパレータにおける鉛直方向下方に形成される前記分割流路が形成する酸化ガスの流路から、鉛直方向上方に形成される前記分割流路が形成する酸化ガスの流路へと流れることとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池に供給される燃料ガスの流量が、酸化ガスの流量よりも少ない場合に、流量のより少ない燃料ガス流路においては、重力の力を利用して排水を行うことができるため、燃料電池全体の排水性を向上させ、液水の対流に起因する電池性能の低下を抑制することができる。
また、本発明の第1または第2の燃料電池において、
全体として直列に接続された前記複数の分割領域において、各々の前記分割領域の幅が、前記反応ガスの流れ方向下流側に相当する前記分割領域ほど狭く形成されていることとしても良い。
このような構成とすれば、複数の分割領域によって形成される反応ガスの流路において、下流側ほどガスの流速を速めることができる。したがって、電池反応によって電極活物質(水素または酸素)が消費されて流量が減少する下流側において、流速を確保して電池性能低下を抑制することができる。また、ガス流の水分量が増加する下流側において、流速を確保することにより排水性を高めることができる。
あるいは、本発明の第1または第2の燃料電池において、さらに、
前記電解質部と前記燃料電池用ガスセパレータとの間において、少なくとも前記発電領域の外周の一部に配置されて、前記反応ガスの流路におけるガスシール性を確保するシール部と、
前記燃料電池用ガスセパレータの前記一方の面上において、前記分割線状凸部の前記一端と前記発電領域の外周に配置された前記シール部との間の間隙を塞ぐガス漏れ抑制部と、
を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、上記間隙を介した分割領域間のガスリークを抑制することができる。これにより、第1の凹凸部によって形成されるガス流路において、部分的なガス流量の減少を防止し、ガス流路全体でガス流量を確保することができる。
なお、本発明は、燃料電池用セパレータの製造方法その他の種々の態様で実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.本発明の第1実施例における燃料電池スタックの構成:
B.本発明の第2実施例における燃料電池スタックの構成:
C.本発明の第3実施例における燃料電池スタックの構成:
D.本発明の第4実施例における燃料電池スタックの構成:
E.第5実施例:
F.変形例:
A.本発明の第1実施例における燃料電池スタックの構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池スタック210を備えた燃料電池システム200の構成を示す説明図である。燃料電池システム200は、燃料電池スタック210と、燃料電池スタック210に燃料ガス(水素ガス)を供給する高圧水素タンク230と、この供給を調整するための燃料ガス供給バルブ290と、燃料電池スタック210から排出されるアノードオフガスを浄化する浄化器234と、燃料電池スタック210に酸化ガス(空気)を供給するため空気供給ポンプ284と、燃料電池スタック210を冷却するための熱交換機260と、を備えている。なお、本明細書では、燃料ガスと酸化ガスの少なくとも一方を指して反応ガスと呼んでいる。
燃料電池スタック210は、アノード流路212と、カソード流路214と、冷媒流路222と、電力出力端子216、218とを備えている。アノード流路212は、発電時において高圧水素タンク230から供給された燃料ガスが供給される流路である。カソード流路214は、発電時において外部から供給される空気が酸化ガスとして供給される流路である。冷媒流路222は、熱交換機260で空気冷却された冷却水LLCが導入される流路である。
図2は、本発明の第1実施例の燃料電池スタック210における燃料電池セル215の積層状態を示す説明図である。燃料電池セル215は、図示しない電解質と電極とを有する電解質部250と、電解質部250を挟持する2つのセパレータ260A、260Bとを備えている。セパレータ260Aの一方の面には、電解質部250にアノードガスを供給するように流路が形成されている。セパレータ260Bの一方の面には、電解質部250に酸化剤ガス(本実施例では空気)を供給するように流路が形成されている。さらに、2つのセパレータ260A、260Bの他方の面には、相互に接する面で冷却媒体LLCを流すための冷媒流路が上記反応ガス流路と表裏一体に形成されている。
図3は、燃料電池セル215の断面XXにおけるアノードガス流路パターン212Pを示す説明図である。アノードガス流路パターン212Pは、アノードガス入口部212inからアノードガス出口部212outにつながる独立サーペンタイン流路構造を有している。アノードガス流路パターン212Pは、本実施例では、多数の直線流路形成梁212Lと2つのガス流路分割梁212B1、212B2とによって、直線流路領域と、第1接続領域と、第2接続領域とが形成されている。ここで、本図では、ハッチングされた部分は、セパレータ260Aが電解質部250に接する部分を示している。なお、黒塗りベタの部分は、本実施例では、樹脂フレームで形成された密閉部材を示している。なお、樹脂フレームとは、電解質部250とセパレータ260Aとの間において、図3に示すようにアノードガス流路パターン212Pが形成される領域の外周部に配置されて、燃料電池セル215内の燃料ガスの流路におけるガスシール性を確保するための部材である。
直線ガス流路領域には、直線流路形成梁212Lによって直線状の流路が複数形成されている。これらの複数の直線ガス流路は、2つのガス流路分割梁212B1、212B2によって、第1直線ガス流路群と、第2直線ガス流路群と、第3直線ガス流路群とに分割されている。第1直線ガス流路群と第2直線ガス流路群は、第1接続領域によって直列に接続されている。第2直線ガス流路群と第3直線ガス流路群は、第2接続領域によって直列に接続されている。
独立サーペンタイン流路構造は以下のように構成されている。
(1)第1接続領域のアノードガス入口部212inから入ったアノードガスは、第1直線ガス流路群に流れ込む。
(2)第1直線ガス流路群に流れ込んだアノードガスは、第1接続領域で反転した後に第2直線ガス流路群に流れ込む。
(3)第2直線ガス流路群に流れ込んだアノードガスは、第2接続領域で反転した後に第3直線ガス流路群を経てアノードガス出口部212outから排出される。
図4は、本発明の第1実施例における燃料電池スタック210の積層方向の断面図である。この図は、燃料電池スタック210の酸化剤ガスや冷却媒体LLCの流路と、アノードガス流路との間の関係を示している。
本実施例の2つのセパレータ260A、260Bによって形成される3つの流路、すなわち、アノードガス流路、酸化ガス流路、および冷却媒体流路は、相互に有機的な関係を有している。2つのセパレータ260A、260Bは、金属の薄板をプレス加工することによって形成された板金プレス部品なので、表裏一体、すなわち、図4に示すように互いに裏返し形状となる凹凸によって形成される流路が、2つのセパレータ260A、260Bの両面に形成されるからである。
図4(a)は、燃料電池スタック210の直線ガス流路領域の断面である断面AAを示している。断面AAでは、多数の直線流路形成梁212L(図3、図4では、下端の1つだけ示してある)と2つのガス流路分割梁212B1、212B2とによって第1直線ガス流路群と、第2直線ガス流路群と、第3直線ガス流路群とを含む複数の直線ガス流路が形成されている。一方、冷媒流路パターン222Pでは、複数の直線ガス流路に表裏一体に複数の直線冷媒流路が形成されている。
図4(b)は、燃料電池スタック210の第2接続領域の断面である断面BBを示している。断面BBでは、アノードガス流路パターン212Pが、ガス流路分割梁212B1によって、アノードガス入口部212inと第1直線ガス流路群とを接続する領域と、第2直線ガス流路群と第3直線ガス流路群とを直列に接続する領域とに分割されている。一方、冷媒流路パターン222Pは、ガス流路分割梁212B1によって分割されていないので、複数の直線冷媒流路が分割されることなく並列に接続されている。
図4(c)は、燃料電池スタック210の第1接続領域の断面である断面CCを示している。断面CCでは、アノードガス流路パターン212Pが、ガス流路分割梁212B2によって、アノードガス出口部212outと第3直線ガス流路群とを接続する領域と、第1直線ガス流路群と第2直線ガス流路群とを直列に接続する領域とに分割されている。一方、冷媒流路パターン222Pは、ガス流路分割梁212B2によって分割されていないので、複数の直線冷媒流路が分割されることなく並列に接続されている。
さらに、本実施例や後述する各実施例においては、酸化剤流路パターン214Pは、アノードガス流路パターン212Pに対称に形成されているので、酸化剤流路パターン214Pもアノードガス流路パターン212Pと同様に構成されている。アノードガス流路パターン212Pと酸化剤流路パターン214Pとが対称に構成されることにより、図4(a)に示すように、セパレータ260Aが備える直線流路形成梁212Lおよびガス流路分割梁212B1,B2と、セパレータ260Bが備える対応する直線流路形成梁およびガス流路分割梁とは、電解質部250に対して、電解質部250のそれぞれの面から互いに対応する同じ位置で接することになる。また、アノードガス流路パターン212Pと酸化剤流路パターン214Pとが対称に構成されることにより、図4(a)に示すように、隣り合う燃料電池セル215間では、セパレータ260Aおよびセパレータ260Bにおいて上記ガス流路を形成するパターンの裏返し形状として他方の面に形成される冷媒流路のパターンが、互いに対応する位置で当接することになる。
なお、本実施例における複数の直線流路形成梁212Lと2つのガス流路分割梁212B1、212B2とによって形成された複数の直線ガス流路は、特許請求の範囲の請求項1ないし13における「複数の線状ガス流路」の一例に相当する。一方、「第1接続領域およびガス流路分割梁212B2」と「第2接続領域およびガス流路分割梁212B1」の組合せは、特許請求の範囲の請求項1ないし13における「ガス流路接続部」の一例に相当する。
このように、本発明の第1実施例では、複数の直線ガス流路が3つの部分に分割されるとともに、分割された3つの直線ガス流路群が直列に接続されている。一方、冷媒流路については、複数の直線冷媒流路が分割されることなく並列に接続されている。この構成では、ガス流路面と冷媒流路面とが表裏一体に形成されたセパレータにおいて、長く直列に接続されたガス流路と短く並列に接続された冷媒流路とを実現することができる。これにより、成形性の良い表裏一体型のセパレータにおいて、流速の速いガス流路と圧力損失の小さい冷媒流路とを実現することができる。
B.本発明の第2実施例における燃料電池スタックの構成:
図5は、本発明の第2実施例のセパレータ261Aにおけるアノードガス流路パターン213Pを示す説明図である。アノードガス流路パターン213Pは、アノード流路側に突出する複数の突起部261Cを備える点で第1実施例のアノードガス流路パターン212Pと異なる。
複数の突起部261Cは、第1接続領域と第2接続領域におけるアノードガスの凝集に起因する閉塞を抑制するために設けられている。アノードガスの凝集は、これらの接続領域における流速の低下に起因して、アノードガスに含まれる水分が液化することによって生ずる。すなわち、流速の低下は、直線ガス流路群から接続領域に流れ込む際に、水素ガス流の運動エネルギが圧力エネルギに変換されることによって生ずる(ベルヌーイの定理)。このエネルギ変換は、直線ガス流路群よりも第1接続領域や第2接続領域の流路断面積が大きいことによって生ずるので、第1接続領域や第2接続領域の流路断面積を削減することによって抑制することができる。複数の突起部261Cは、第1接続領域や第2接続領域の流路断面積を削減して流速を維持するために設けられたものである。
このように、第2実施例では、第1接続領域や第2接続領域に流路断面積を削減する複数の突起部261Cが設けられているので、第1接続領域や第2接続領域におけるアノードガスの凝集に起因する閉塞を抑制することができるという利点がある。
さらに、第2実施例では、複数の突起部261Cが頂点において電解質部250に接するように構成されているので、第1接続領域や第2接続領域におけるセパレータ261Aの強度や剛性を高めるとともに、導電性を良くする効果をも奏している。ここで、図5(b)に示すように、アノード側のセパレータ261Aとカソード側のセパレータ261Bとは、対称に構成されているため、各々のセパレータに形成された複数の突起部261Cは、頂点において、電解質部250のそれぞれの面から互いに対応する同じ位置で電解質部250に接することになる。また、図5(b)に示すように、アノード側のセパレータ261Aとカソード側のセパレータ261Bとが対称に構成されているため、隣り合う燃料電池セル間では、セパレータ261Aおよびセパレータ261Bの第1接続領域および第2接続領域における複数の突起部261Cを備えるガス流路パターンの裏返し形状としての冷媒流路側の複数の突起部が、互いに対応する位置で当接することになる。
アノードガスの入口部や出口部においても、同様の突起が設けられている。これらの突起は、アノードガスの入口部においては、各直線冷媒流路への冷媒のより均一な分配を実現し、アノードガスの出口部においては、アノードガスの凝集の抑制を実現するために設けられたものである。
C.本発明の第3実施例における燃料電池スタックの構成:
図6は、本発明の第3実施例のセパレータ262Aにおけるアノードガス流路パターン214Pを示す説明図である。アノードガス流路パターン214Pは、(1)ガス流路分割梁262Bの太さが直線流路形成梁212Lの1.5倍に設定されている点(図6(a))と、(2)ガス流路分割梁262Bに表裏一体に形成された直線冷媒流路の近傍において、冷媒流路側に突出する冷媒抑制堰262Dを備えている点(図6(b)(c))で前述の各実施例と異なる。
図6(a)に示されるように、ガス流路分割梁262Bの太さが直線流路形成梁212Lの1.5倍に設定されているのは、たとえば第1直線ガス流路群から第2直線ガス流路群へのガスの短絡を抑制するためである。このガスの短絡は、電解質部250が有するガス拡散層を経由して生ずるので、ガス流路分割梁262Bが電解質部250に接する幅を太くすることによって効果的に抑制することができる。さらに、ガス流路分割梁262Bが電解質部250に接する圧力を高くすることによってもガスの短絡を抑制することが可能である。電解質部250に接する圧力を高くするのは、ガス流路分割梁262Bの積層方向の高を高くすればよい。
冷媒抑制堰262Dは、ガス流路分割梁262Bに表裏一体に形成された直線冷媒流路における過冷却を抑制するために設けられている。ガス流路分割梁262Bは、直線流路形成梁212Lの1.5倍の太さを有しているため、ガス流路分割梁262Bに表裏一体に形成された直線冷媒流路は、直線流路形成梁212Lに表裏一体に形成された冷媒流路の1.5倍の広さを持っている(図6(b))。これにより、前述の過冷却が生ずることになる。
冷媒抑制堰262Dは、ガス流路分割梁262Bに表裏一体に形成された直線冷媒流路の入り口側の近傍に配置されているので、この直線冷媒流路に流れ込む冷却水LLCの流量を抑制することができる。本実施例では、さらに、図6(b)に示されるように、冷媒抑制堰262Dが直線冷媒流路に垂直な方向に長軸を有する楕円形状を有しているので効果的に流量の抑制を実現することができる。
さらに、ガス流路分割梁262Bに表裏一体に形成された直線冷媒流路における冷却水LLCの流量を抑制するために、直線冷媒流路内に流量抑制部材262Eを装備させても良い。あるいは、直線冷媒流路に図示しない断熱性のあるコーティングを行うことによって過冷却を抑制するようにしても良い。ただし、流量を抑制する方法は、全体としての冷却能力をほとんど低下させることがないという利点を有する。
D.本発明の第4実施例における燃料電池スタックの構成:
図7は、本発明の第4実施例のセパレータ263Aにおけるアノードガス流路パターン215Pを示す説明図である。第4実施例のアノードガス流路パターン215Pは、第1接続領域と第2接続領域といった接続領域におけるアノードガスの流れを均一化させるために整流部263Rを備えている点で前述の各実施例と異なる。
整流部263Rは、接続領域においてアノードガスの流れを均一化することができるので、アノードガスの滞留や部分的な圧力上昇に起因する凝集を抑制することができる。さらに、接続領域における流速の均一化は、接続領域における発電効率の向上にも寄与することができるという利点もある。
第1ないし第3実施例では、複数の直線ガス流路を3つの直線ガス流路群に分割するとともにの全てを接続して独立サーペンタイン構造を形成しているが、たとえば4つの直線ガス流路群に分割するとともに、2系統のサーペンタイン構造を形成するように構成しても良い。
E.第5実施例:
図8は、本発明の第5実施例の燃料電池の構成単位である燃料電池セルの概略構成を表わす分解斜視図である。また、図9は、図8の燃料電池セルを複数積層して成る第5実施例の燃料電池の構成を表す断面模式図である。本実施例の燃料電池は、例えば、図1に示した燃料電池システム200において燃料電池スタック210に代えて用いることができる。本実施例の燃料電池セルは、第1ないし第4実施例と同様の電解質部250と、電解質部250を、その外周部において両側から挟持する一組の樹脂フレーム270A,270Bと、樹脂フレーム270A,270Bによって支持される電解質部250を、さらに両側から挟持する一組のセパレータ264A,264Bと、を備えている。セパレータ264Aと電解質部250との間には、燃料ガスが流れる単セル内燃料ガス流路が形成される。図9では、単セル内燃料ガス流路となる空間に、H2と記している。また、セパレータ264Bと電解質部250との間には、酸化ガスが流れる単セル内酸化ガス流路が形成される。図9では、単セル内酸化ガス流路となる空間に、O2と記している。さらに、隣接する燃料電池セル間において、一方の燃料電池セルが有するセパレータ264Aと、他方の燃料電池セルが有するセパレータ264Bとの間には、冷媒が流れるセル間冷媒流路が形成される。図9では、セル間冷媒流路となる空間に、冷媒と記している。
図10は、セパレータ264Aの構成を表わす平面図である。図10(A)は、電解質部250との間に単セル内燃料ガス流路を形成するガス流路面を表し、図10(B)は、隣接する単セルが備えるセパレータ264Bとの間にセル間冷媒流路を形成する冷媒流路面を表す。なお、図10では、燃料電池を設置した際の水平方向に対応する方向を矢印Aで示し、鉛直方向に対応する方向を矢印Bで示している。セパレータ264Aは、略四角形の金属製薄板部材であり、プレス成形によって表面に所定の凹凸形状が形成されると共に、所定の位置に穴部が設けられている。金属製薄板をプレス成形することによって凹凸形状を形成しているため、セパレータ264Aのガス流路面に形成される凹凸部と、冷媒流路面に形成される凹凸部とは、互いに裏返し形状となっている。なお、裏返し形状とは、一方の面に形成される凸部の形状が、他方の面に形成される凹部の形状に対応し、一方の面に形成される凹部の形状が、他方の面に形成される凸部の形状に対応する関係が、両面間で成立する形状を指す。
具体的には、図10(A)に示す鉛直方向の辺300に沿って、穴部310,311,312が形成されており、辺300に対向する辺305に沿って、穴部313,314,315が形成されている。これらの穴部310〜315は、後述するように、セパレータ264Bおよび樹脂フレーム270A,270Bにおいても同様に形成されている。そして、セパレータ264A,264Bおよび樹脂フレーム270A,270Bが積層されて燃料電池が組み立てられたときには、対応する穴部同士が積層方向に重なり合って、燃料電池内部を積層方向に貫通する流体流路を形成する。すなわち、穴部313は、燃料電池外から供給されて単セル内燃料ガス流路に分配される燃料ガスが流れる燃料ガス供給マニホールドを形成し(図10〜13においてH2 in と表す)、穴部315は、各セルにおける電気化学反応に供された燃料ガスを外部に導く燃料ガス排出マニホールドを形成する(図10〜13においてH2 out と表す)。また、穴部312は、燃料電池外から供給されて単セル内酸化ガス流路に分配される酸化ガスが流れる酸化ガス供給マニホールドを形成し(図10〜13においてO2 in と表す)、穴部310は、各セルにおける電気化学反応に供された酸化ガスを外部に導く酸化ガス排出マニホールドを形成する(図10〜13においてO2 out と表す)。また、穴部314は、燃料電池外から供給されてセル間冷媒流路に分配される冷媒が流れる冷媒供給マニホールドを形成し(図10〜13においてRef in と表す)、穴部311は、各セル間冷媒流路を通過した冷媒を外部に導く冷媒排出マニホールドを形成する(図10〜13においてRef out と表す)。
また、セパレータ264Aのガス流路面には、電解質部250の表面と共に単セル内燃料ガス流路の内壁面を形成する第1の凹凸部が形成されている。第1の凹凸部が形成されて、表面上に燃料ガスが流れる略四角形の領域を、以下、発電領域340と呼ぶ。図10(A)では、発電領域340を破線で囲んで示している。本実施例では、第1の凹凸部は、略四角形状に形成されており、凸部として、3つの分割線状凸部342と、多数の分割領域内線状凸部344と、多数の突起部346と、を備えている。
分割線状凸部342は、発電領域外周における辺305(あるいは辺300)の近傍の辺に達する一端と、辺305(あるいは辺300)に対向する辺300(あるいは辺305)の近傍の辺から離間した他端と、を有し、発電領域内を略水平方向に伸長している線状の凸部である。なお、分割線状凸部342は、上記一端近傍に、ガス流路内におけるガス漏れを抑制する構成を有しているが、このガス漏れ抑制部については後に詳しく説明する。
分割領域内線状凸部344は、略水平方向に形成され、その両端が発電領域の外周から離間した線状凸部であって、複数(本実施例では3つ)の分割領域内線状凸部344がまとまって、分割線状凸部間、あるいは分割線状凸部と発電領域の外周との間に配置されている。分割線状凸部によって区画され、分割領域内線状凸部344がまとまって配置される領域を、以下、分割領域380と呼ぶ。本実施例では、3つの分割線状凸部によって、4つの分割領域380が形成されている。分割領域380を、図10(A)において、一点破線で囲んで示す。
また、突起部346は、分割線状凸部342の上記他端と発電領域外周との間の離間部である第1の離間部と、上記分割線状凸部342を間に挟んで配置される2つの分割領域に形成される分割領域内線状凸部344の端部と発電領域外周との間の離間部である第2の離間部と、を含む領域に規則的に配置されている。複数の突起部346が規則的に配置されたひとまとまりの領域を、以下、接続領域382と呼ぶ。本実施例では、3つの分割線状凸部の各々の上記他端近傍に3つの接続領域382が形成されており、この接続領域382を、図10において、二点破線で囲んで示す。さらに、発電領域340では、穴部313の近傍、および、穴部315の近傍にも、分割領域内線状凸部の端部と発電領域外周との離間部を含む領域であって、突起部346が規則的に配置された領域がある。この領域を、以下、流出入領域384と呼び、図10(A)において二点破線で囲んで示す。また、接続領域382および流出入領域384には、上記規則的に配置された突起部346間において、同じく規則的に配置された多数の凹部348が形成されている。
なお、本実施例では、発電領域外周における辺305近傍の辺に達する上記一端を有する分割線状凸部と、辺300近傍の辺に達する上記一端を有する分割線状凸部とが交互に配置されている。このように、発電領域外周における上記一端が達する辺を、対向する辺の間で交互に変更して、分割線状凸部を配置することで、本実施例では、4つの分割領域が、接続領域を介して、発電領域全体として直列に接続されている。
セパレータ264Aの冷媒流路面には、発電領域340の裏面領域(以下、裏面領域も合わせて発電領域340と呼ぶ)において、対向するセパレータ264Bの表面と共に冷媒流路の内壁面を形成する第2の凹凸部が形成されている。第2の凹凸部は、凸部として、多数の冷媒流線状凸部354と、多数の突起部358と、を備えている(図10(B)参照)。
冷媒流線状凸部354は、水平方向に設けられた線状凸部であって、その両端が、発電領域340の外周から離間している線状凸部である。この冷媒流線状凸部354は、ガス流路面における分割領域内線状凸部344間、あるいは、分割領域内線状凸部344と分割線状凸部342との間に形成される凹部の裏返し形状として形成されている。突起部358は、ガス流路面における接続領域382および流出入領域384の裏面において、ガス流路面に形成された既述した凹部348の裏返し形状として形成されている。なお、冷媒流路面には、ガス流路面に形成された突起部346の裏返し形状として、凹部356が形成されている。
図11は、セパレータ264Bの構成を表わす平面図である。図11(A)は、電解質部250との間に単セル内酸化ガス流路を形成するガス流路面を表し、図11(B)は、隣接する単セルが備えるセパレータ264Aとの間にセル間冷媒流路を形成する冷媒流路面を表す。セパレータ264Bは、セパレータ264Aと略同一の外周形状を有する金属製薄板部材であり、セパレータ264Aと同様に、プレス成形によって表面に所定の凹凸形状が形成されると共に、所定の位置に穴部が設けられている。
セパレータ264Bのガス流路面には、電解質部250の表面と共に単セル内酸化ガス流路の内壁面を形成する第1の凹凸部が形成されている。第1の凹凸部が形成されて、表面上に燃料ガスが流れる略四角形の領域を、以下、発電領域340と呼び、図11(A)において破線で囲んで示す。第1の凹凸部は、凸部として、1つの分割線状凸部362と、多数の分割領域内線状凸部364と、多数の突起部366と、を備えている。
分割線状凸部362は、分割線状凸部342と同様に、発電領域の外周上の第1の箇所に達する一端と、第1の箇所に対向する発電領域外周上の第2の箇所から離間した他端と、を有し、発電領域内を略水平方向に伸長している線状の凸部である。分割領域内線状凸部374は、分割領域内線状凸部344と同様に、略水平方向に形成され、その両端が発電領域の外周から離間した線状凸部である。これらの分割領域内線状凸部374は、複数(本実施例では8つ)がまとまって分割線状凸部362と発電領域外周との間に配置され、分割領域380を形成する。本実施例では、1つの分割線状凸部362によって、2つの分割領域380が形成されている。また、突起部366は、分割線状凸部の上記他端と発電領域外周との間の第1の離間部と、分割領域内線状凸部と発電領域外周との間の第2の離間部と、を含む領域である接続領域382に、規則的に配置されている。本実施例では、1つの分割線状凸部の上記他端近傍に1つの接続領域382が形成されている。さらに、発電領域340では、セパレータ264Aと同様に、穴部310の近傍、および、穴部312の近傍である流出入領域384にも、突起部366および凹部368が規則的に配置されている。セパレータ264Bでは、このように、一つの分割線状凸部362が形成されることで、接続領域382を介して2つの分割領域380が直列に接続されている。
セパレータ264Bの冷媒流路面には、発電領域340において、対向するセパレータ264Aの表面と共に冷媒流路の内壁面を形成する第2の凹凸部が形成されている。第2の凹凸部は、凸部として、多数の冷媒流線状凸部374と、多数の突起部378と、を備えている。
冷媒流線状凸部374は、冷媒線状凸部354と同様に、略水平方向に設けられると共に、その両端が発電領域340の外周から離間している線状凸部である。この冷媒流線状凸部374は、ガス流路面における分割領域内線状凸部364間、あるいは、分割領域内線状凸部364と分割線状凸部362との間に形成される凹部の裏返し形状として形成されている。突起部378は、ガス流路面に形成された既述した凹部368の裏返し形状として形成されている。なお、冷媒流路面には、ガス流路面に形成された突起部366の裏返し形状として、凹部376が形成されている。
図12は、樹脂フレーム270Aの概略構成を表わす平面図である。図12では、樹脂フレーム270Aにおけるセパレータ264Aと接する側の面を表わしている。樹脂フレーム270Aは、中央部に、穴部330が形成されている。穴部330は、略四角形状であって、電解質部250よりも若干小さく形成されている。また、樹脂フレーム270Aでは、穴部313と穴部330とを連通させる凹部320と、穴部315と穴部330とを連通させる凹部322とが形成されている。凹部320は、セパレータ264Aとの間で、穴部313により構成される燃料ガス供給マニホールドと、単セル内燃料ガス流路とを接続する流路を形成する。また、凹部322は、セパレータ264Aとの間で、穴部315により構成される燃料ガス排出マニホールドと、単セル内燃料ガス流路とを接続する流路を形成する。
図13は、樹脂フレーム270Bの概略構成を表わす平面図である。図13では、樹脂フレーム270Bにおけるセパレータ264Bと接する側の面を表わしている。樹脂フレーム270Bは、中央部に、穴部334が形成されている。穴部334は、樹脂フレーム270Aの穴部330に対応する位置に、穴部330と同様の形状に形成されている。また、樹脂フレーム270Bでは、穴部310と穴部334とを連通させる凹部324と、穴部312と穴部334とを連通させる凹部326とが形成されている。凹部324は、セパレータ264Bとの間で、穴部310により構成される酸化ガス排出マニホールドと、単セル内酸化ガス流路とを接続する流路を形成する。また、凹部326は、セパレータ264Bとの間で、穴部312二より構成される酸化ガス供給マニホールドと、単セル内酸化ガス流路とを接続する流路を形成する。
これら樹脂フレーム270Aおよび270Bは、絶縁性の樹脂によって形成されており、樹脂フレーム270A、270Bによって電解質部250を狭持することで、電解質部250の両面間で、絶縁性が確保されている。また、樹脂フレームは、所定の高さの凹凸を有するセパレータと電解質部250の間に配置されて、上記凹凸に対応する距離を、セパレータと電解質部250との間で確保するためのスペーサとしての役割を果たしている。
燃料電池を組み立てる際には、セパレータ264Aと樹脂フレーム270Aとを、間に接着剤などから成るシール材(図示せず)を介して重ね合わせる。また、同様にして、セパレータ264Bと樹脂フレーム270Bとを、間に接着剤などから成るシール材(図示せず)を介して重ね合わせる。その後、電解質部250を、樹脂フレーム270A、270Bで挟持して、接着剤などから成るシール材(図示せず)を介して貼り合わせることで、燃料電池セルを完成させる。電解質部250と樹脂フレーム270A、270Bとを貼り合わせる際には、樹脂フレーム270Aの穴部330および樹脂フレーム270Bの穴部334を、電解質部250が覆うように、各部材を配置する。このようにして形成した燃料電池セルを、間に接着剤などから成るシール材390(図9参照)を配置しながら所定数積層することにより、燃料電池スタックを作製することができる。上記のように各部材間にシール材を設けることで、単セル内ガス流路およびマニホールドにおけるシール性が確保されている。なお、上記した各部材間に配置するシール材の少なくとも一部は、接着剤以外によって形成しても良く、例えば、シール部390を、マニホールド用の穴部および発電領域を囲む形状に成形した樹脂製のガスケットとすることができる。
燃料電池において、穴部313が構成する燃料ガス供給マニホールドに対して燃料ガスを供給すると、燃料ガスは、各単セル内に形成される単セル内燃料ガス流路へと分配される。単セル内燃料ガス流路におけるガス流れは、図10(A)に矢印で示すように、分割領域380では水平方向に流れつつ、全体としては鉛直方向下方へと流れる。単セル内燃料ガス流路を流れつつ電気化学反応に供された燃料ガスは、穴部315が構成する燃料ガス排出マニホールドへと排出される。
また、穴部312が構成する酸化ガス供給マニホールドに対して酸化ガスを供給すると、酸化ガスは、各単セル内に形成される単セル内酸化ガス流路へと分配される。単セル内酸化ガス流路におけるガス流れは、図11(A)に矢印で示すように、分割領域380では水平方向に流れつつ、全体としては鉛直方向上方へと流れる。単セル内酸化ガス流路を流れつつ電気化学反応に供された酸化ガスは、穴部310が構成する酸化ガス排出マニホールドへと排出される。
また、穴部314が形成する冷媒供給マニホールドに対して冷媒を供給すると、冷媒は、セパレータ264Aとセパレータ264Bとの間に形成されるセル間冷媒流路へと分配される。セル間冷媒流路における冷媒の流れは、図10(B)および図11(B)に矢印で示すように、全体として水平方向に流れる。セル間冷媒流路を流れた冷媒は、穴部311が構成する冷媒排出マニホールドへと排出される。
以下に、セパレータに形成された各凸部の形状、および、各セパレータに形成された凸部の燃料電池内における位置関係についてさらに説明する。セパレータ264Aに形成された分割領域内線状凸部344、およびセパレータ264Bに形成された分割領域内線状凸部364は、それぞれ、一定の等しい幅を有する略平坦な頭頂部を有している。また、隣接する分割領域内線状凸部の頭頂部間の距離(以下、凸部のピッチと呼ぶ)も、一定の等しい値となっている。図9では、分割領域内線状凸部344および分割領域内線状凸部364の頭頂部の幅をW1と表わしており、分割領域内線状凸部344および分割領域内線状凸部364におけるピッチをW2と表わしている。
さらに、セパレータ264A、264Bでは、分割領域内線状凸部のうち、セパレータ水平方向の辺の一方に最も近い位置に配置される分割領域内線状凸部と、上記一方の辺との距離も、互いに等しい値となっている。ここで、セパレータ264Aにおいては、3つの分割線状凸部342が形成され、セパレータ264Bにおいては1つの分割線状凸部362が形成されている。しかしながら、セパレータのガス流路面全体では、分割線状凸部が設けられることなく、上記一定の幅およびピッチで発電領域340全体に分割領域内線状凸部が形成される場合と重なるように、全体として一定の規則性をもって、各分割領域内線状凸部が形成されている。したがって、燃料電池全体で、図9に示すように、セパレータ264Aが有する分割領域内線状凸部344の頭頂部と、セパレータ264Bが有する分割領域内線状凸部364の頭頂部とが、電解質部250を間に介して互いに重なる位置に配置される。なお、図9に示す断面は、各線状凸部に垂直な方向の断面であり、図9に示す断面図の位置は、図10(A)において、9−9断面として示している。図9では特に、樹脂セパレータを含む燃料電池の外周部近傍の断面の様子を表している。
このとき、セパレータ264Aにおいて分割領域380の裏返し形状として形成される冷媒流線状凸部354と、セパレータ264Bにおいて分割領域380の裏返し形状として形成される冷媒流線状凸部374も、分割領域内線状凸部344あるいは分割領域内線状凸部364と同様に、一定のピッチで形成されると共に、一定の等しい幅を有する略平坦な頭頂部を有している。図9では、冷媒流線状凸部354および冷媒流線状凸部374の頭頂部の幅をW3と表わしており、冷媒流線状凸部354および冷媒流線状凸部374におけるピッチをW4と表わしている。セパレータ264A、264Bでは、冷媒流線状凸部のうち、セパレータの水平方向の一辺に最も近い位置に配置される冷媒流線状凸部と、上記一辺の辺との距離も、互いに等しい値となっている。したがって、燃料電池全体において、図9に示すように、セパレータ264Aが有する冷媒流線状凸部354の頭頂部と、セパレータ264Bが有する冷媒流線状凸部374の頭頂部とが、互いに重なる位置に配置される。
また、本実施例では、セパレータ264Aのガス流路面に形成された3つの分割線状凸部342と、セパレータ264Bのガス流路面に形成された1つの分割線状凸部362とは、いずれも、一定の等しい幅を有する略平坦な頭頂部を有しており、この頭頂部の幅は、分割領域内線状凸部344,364の頭頂部の幅よりも太く形成されている。図14は、図9と同様の9−9断面であって、セパレータ264Aが備える3つの分割線状凸部342のうち、最も鉛直方向上方に配置される分割線状凸部342の近傍の断面の様子を表す断面模式図である。図14では、分割線状凸部342の頭頂部の幅をW5と表わしている。このW5については、以下の(1)式の関係が成立している。
W5=W1×2+W2 …(1)
したがって、各単セルにおいては、上記分割線状凸部342の頭頂部は、電解質部250を間に介して、セパレータ264Bが有する連続して形成された2つの分割領域内線状凸部364の頭頂部と、互いに重なる位置に配置されることになる。なお、3つの分割線状凸部342の内、中央に配置される分割線状凸部342は、セパレータ264Bに形成された分割線状凸部362と、電解質部250を介して互いに重なる位置に配置されることになる。
図15は、燃料電池における断面であって、セパレータ264Aにおける接続領域382の突起部346および凹部348を含む断面の様子を表す断面模式図である。図15に示す断面の位置は、図10(A)において、15−15断面として示している。なお、接続領域382だけでなく、流出入領域384や、セパレータ264Bにおける接続領域382および流出入領域384も、同様の凹凸形状を有している。
図10に示すように、接続領域および流出入領域では、縦横所定の間隔をおいて、略同一形状であって断面円形の突起部346と凹部348、あるいは突起部366と凹部368とが、規則的に配置されている。より具体的には、縦横互い違いに、等しい距離をおいて、交互に突起部と凹部とが形成されている。ここで、各セパレータに形成されたこれらの突起部および凹部は、セパレータ264Aとセパレータ264Bとを用いて燃料電池を組み立てたときに、各セパレータの対向する面同士で、全体として配置のパターンが一致するように形成されている。すなわち、図15に示すように、セパレータ264Aのガス流路面に形成された突起部346の頭頂部は、セパレータ264Bのガス流路面に形成された突起部378の頭頂部と、電解質部250を介して互いに重なる位置に配置されている。また、セパレータ264Aの冷媒流路面に形成された突起部358の頭頂部と、セパレータ264Bの冷媒流路面に形成された突起378の頭頂部とは、隣接する単セル間において、互いに接している。
次に、本実施例の燃料電池に設けられたガス漏れ抑制部であって、各セパレータのガス流路面において、分割領域が形成するガス流路間におけるガスの漏れ出しを抑制する構成について説明する。具体的には、本実施例の燃料電池が備えるガス漏れ抑制部は、分割線状凸部の一端の近傍において、樹脂プレートとの間の隙間を介した隣接する分割領域間でのガスの漏れ出しを抑制する。
図16は、図10(A)において破線で囲んだ領域Yの近傍を拡大した様子を模式的に表す説明図である。なお、図16は、セパレータ264A上に樹脂フレーム270Aを貼り合わせた後に、ガス漏れ抑制部341を設けた状態を表わしている。
図16に示すように、セパレータ264Aに形成される分割線状凸部342の、発電領域340の外周に達する一端と、樹脂フレーム270Aの穴部330の内周との間には、隙間が形成されている。これは、燃料電池を組み立てる際に、分割線状凸部342の一端上に樹脂フレーム270Aが乗り上げることがないように、製造誤差を考慮して分割線状凸部342が若干短く形成されることにより生じるものである。本実施例では、この分割線状凸部342の一端において、穴部330の内周に沿って延びる伸長部343が、長靴状に形成されている。燃料電池を組み立てる際には、分割線状凸部342の一端と樹脂フレーム270Aとの間の隙間を埋めるガス漏れ抑制部341がさらに設けられる。本実施例では、上記伸長部343と樹脂フレーム270Aとの間の隙間に、液状の接着剤を充填・塗布することにより、ガス漏れ抑制部341が形成されている。なお、セパレータ264Aが備える他の分割線状凸部342や、セパレータ264Bが備える分割線状凸部362の、発電領域外周に達する一端も、同様の形状に形成されると共に、それぞれの近傍においても、同様のガス漏れ抑制部が形成されている。
以上のように構成された本実施例の燃料電池のセパレータによれば、一方の面で、分割線状凸部によって発電領域内で隔てられた複数の分割領域が、接続領域を介して直列に接続されるように分割線状凸部が配置されると共に、分割領域では、分割線状凸部と平行に形成され、その両端が発電領域外周から離間する分割領域内線状凸部が形成されている。また、セパレータの他方の面では、分割線状凸部と分割領域内線状凸部とを備える第1の凹凸部の裏返し形状として、分割線状凸部と平行であって、その両端が発電領域外周から離間した冷媒流線状凸部が形成されている。したがって、例えばプレス成形により形成される表裏互いに裏返し形状となる薄板状部材であるセパレータにおいて、一方の面では、反応ガスが直進する複数の直進部と共に、反応ガスの向きが反転する折り返し部を有して、全体として蛇行形状をとりながら複数の直進部が直列に接続された流路(サーペンタイン型流路)を形成しつつ、他方の面では、上記直進部に平行に冷媒が流れる流路を形成することができる。これにより、流速の速い反応ガスの流路と、圧力損失の小さい冷媒流路とを、セパレータの表裏において両立することができる。
なお、発電領域内に設ける分割線状凸部が1つの場合には、図11(A)に示すセパレータ264Bのように、分割線状凸部を1つ設けることにより、結果的に、分割線状凸部の他端と発電領域の外周との間の第1の離間部を含む1つの接続領域を介して、1つの分割線状凸部によって分割領域内で隔てられた2つの分割領域が直列に接続されることになる。これに対して、複数の分割線状凸部を設ける場合に、分割線状凸部によって発電領域内で隔てられた複数の分割領域を、接続領域を介して、発電領域全体として直列に接続させるには、水平方向を長手方向とする互いに平行な複数の分割線状凸部を、発電領域の外周に達する端部の側を交互に入れ替えて、鉛直方向に順次並べて配置すればよい。
また、本実施例の燃料電池によれば、分割領域内線状凸部は、各々の分割領域内において規則的に配置されると共に、第1の凹凸部全体として、分割線状凸部が設けられることなく分割領域内線状凸部が規則的に連続して配置された場合と同様の位置に配置されている。したがって、上記分割領域内線状凸部の位置を対応させてガスセパレータを配置することで、アノード側のセパレータとカソード側のセパレータとで分割線状凸部の配置(分割線状凸部の数および/または位置)が異なる場合であっても、分割領域内線状凸部同士を、電解質部を介して互いに重なり合わせることができる。また、第1の凸部の裏返し形状として冷媒流路面に形成される冷媒流線状凸部同士を、隣接するセル間で互いに重なる位置に配置し、接触させることができる。このように、分割領域内線状凸部同士、および、冷媒流線状凸部同士を、互いに重ね合わせることにより、燃料電池内部の接触抵抗を抑え(集電性を向上させ)、燃料電池の積層方向に加えられる力に対する強度を確保して燃料電池全体で剛性を確保できる。また、冷媒流線状凸部同士を互いに重ね合わせて接触させることで、隣接するセパレータ間に形成されるセル間冷媒流路の流路断面積をより大きく確保することができる。これにより、セル間冷媒流路における圧損を抑え、セル間冷媒流路に冷媒を送り込むためのポンプなどの補機における消費エネルギを低減することができる。
ここで、分割線状凸部は、対向するセパレータのガス流路面における対応する位置に形成される2つの分割領域内線状凸部と、電解質部を介して互いに重なり合っている。したがって、分割線状凸部が配置される位置が、アノード側とカソード側とで異なっていても、分割線状凸部は、電解質部を介して対向する分割領域内線状凸部と互いに支持し合うことができ、燃料電池において、集電性、強度および剛性を確保することができる。また、本実施例では、上記のように、分割線状凸部の幅を、分割領域内線状凸部の幅よりも広く形成しているため、分割線状凸部によって隔てられる分割領域間におけるガスリークを抑制することができる。これにより、ガスリークに起因して単セル内ガス流路の一部においてガス流量が減少することが無く、単セル内ガス流路におけるガス流量を発電領域全体にわたって確保することができ、発電性能の低下を防止することができる。
なお、より幅広く形成する分割線状凸部の幅は、対向する分割領域内線状凸部2本に対応する幅に限るものではなく、1以上の分割領域内線状凸部を覆う幅であれば、対向する線状凸部同士互いに支持し合うことによる同様の効果が得られる。例えば、頭頂部の幅W5が、対向するn個の分割領域内線状凸部の頭頂部を丁度覆う幅である場合には、W5について、以下の(2)式が成り立つ。
W5=W1×n+W2×(n−1) …(2)
ただし、W1:分割領域内線状凸部の頭頂部の幅、
W2:分割領域内線状凸部におけるピッチ。
また、このとき、分割線状凸部の幅を、対向する所定数の分割領域内線状凸部を丁度覆う幅に形成する代わりに、より広い幅に形成しても良い。分割線状凸部の幅を広くするほど、分割領域間におけるガスリークを抑制する効果を高めることができる。
なお、分割領域間におけるガスリークを抑制するには、分割線状凸部の積層方向の高さ(セパレータの厚み方向の高さ)を、第1の凹凸部に備えられて電解質部250に当接する他の凸部(本実施例では分割領域内線状凸部および突起部)よりも高く形成しても良い。これにより、分割線状凸部において電解質部250に接する際の圧力を高めることができ、ガスリーク抑制の効果を高めることができる。
本実施例では分割線状凸部、分割領域内線状凸部、および冷媒流線状凸部は、いずれも、所定の幅を有する平坦な頭頂部を有することとしているため、この頭頂部において、隣接部材との接触面積を確保可能となっている。しかしながら、これらの線状凸部の頭頂部は必ずしも平坦にする必要はない。各線状凸部を規則的に配置して、分割線状凸部および分割領域内線状凸部は、電解質部を介して互いに重なり合い、冷媒流線状凸部は単セル間で直接接するように各セパレータを配置することで、集電性、強度および剛性を確保するある程度の効果を得ることができる。
さらに、本実施例の燃料電池では、アノード側セパレータとカソード側セパレータのガス流路面における接続領域および流出入領域に形成された突起部が、電解質部を介して互いに重なり合う。また、アノード側セパレータとカソード側セパレータの冷媒流路面における上記接続領域および流出入領域の裏面領域に形成された突起部が、単セル間で直接接する。これによっても、燃料電池における集電性、強度および剛性を向上させることができる。また、上記のように、接続領域と流出入領域、およびその裏面領域に突起部を設けることで、これらの領域を流れる反応ガスや冷媒の流れを、分割領域に形成されたガス流路や冷媒流線状凸部によって形成される冷媒流路への流入に先立って攪拌することができる。したがって、単セル内ガス流路全体に対する配流性(流路全体に流体を分配する際の分配の均一性)や、セル間冷媒流路全体に対する冷媒の配流性を向上させ、電池性能を向上させることができる。さらに、冷媒流路面において突起部同士が接触することにより、セル間冷媒流路の流路断面積をより大きく確保して、セル間冷媒流路における圧損を抑え、セル間冷媒流路に冷媒を送り込むためのポンプなどの補機における消費エネルギを低減することができる。
本実施例では、アノード側のセパレータ264Aでは、3つの分割線状凸部によって発電領域が4つに分割されており、カソード側のセパレータ264Bでは、1つの分割線状凸部によって発電領域が2つに分割されている。このような分割線状凸部の数(発電領域の分割数)は、異なる値としても良い。
ここで、本実施例のように、分割線状凸部に垂直な辺(本実施例では鉛直方向の辺300,305)に沿って反応ガスを給排するマニホールドを形成するための穴部を設ける場合には、燃料電池を上記垂直な辺の方向に小型化することができる。このような場合には、アノード側とカソード側のセパレータに設ける第1の凹凸部において、分割線状凸部の数が奇数であるか偶数であるかを揃えることが望ましい。これにより、燃料ガスの流路と酸化ガスの流路とにおいて、ガス供給マニホールド穴と、ガス排出マニホールド穴とが、同じ辺の近傍に形成されるか、対向する辺の近傍に形成されるかが一致するため、ガスマニホールドを無理なく配置することができる。
また、本実施例の燃料電池では、アノード側のセパレータ264Aの方が、カソード側のセパレータ264Bよりも多くの分割線状凸部を有しており、分割領域が多く形成されている。ここで、燃料ガスとして純度の高い水素ガスを用い、酸化ガスとして空気を用いる場合には、燃料電池に供給すべきガス流量は燃料ガスの方が少なくなる。また、水素の方が酸素よりも分子量が小さいことからも、一般に酸化ガスの方が流量が多い。したがって、本実施例のようにアノード側の分割領域の数を増やして流路断面積をより小さくすることで、単セル内燃料ガス流路における燃料ガスの流速を、より速めることができる。このように燃料ガスの流速を速めることで、ガス利用率を高めて燃料電池の性能を向上させることができると共に、単セル内燃料ガス流路における排水性を向上させることができる。
本実施例では、セパレータ面上において、燃料ガスは鉛直方向上方から下方へと流し、酸化ガスは鉛直方向下方から上方へと流しており、双方のガスは対向流となっている。特に、固体高分子型燃料電池の場合には、このようにガス流れを対向流とすることで、燃料電池内部におけるガスの加湿状態を、外部からの加湿なしである程度のレベルに保つことが可能になる。すなわち、単セル内ガス流路では、一般に下流側ほどガス中の水分量が多くなるが、特に発電に伴って水が生じるカソード側では、下流側におけるガス中の水分量が多くなる。ここで、固体高分子型燃料電池では、固体高分子電解質膜の両側の水蒸気圧差に応じて、膜を介して水が移動する。そのため、対向流とすることで、水蒸気圧差の大きな酸化ガス流路下流と燃料ガス流路上流とが、電解質膜を介して隣接し、酸化ガス流下流から燃料ガス流上流へと、水分を供給することが可能となる。このような場合に、ガス流速がより速い酸化ガス流を鉛直方向下方から上方へと流し、ガス流速がより遅い燃料ガスを鉛直方向上流から下流へと流すことで、ガス流速の遅い燃料ガス流路側においても、重力を利用して排水性を高めることが可能になる。
本実施例では、第2の凹凸部と互いに裏返し形状となる第1の凹凸部は、分割線状凸部と分割領域内線状凸部とを備えることとしたが、第1の凹凸部は分割線状凸部を備えないこととし、分割線状凸部を、第1および第2の凹凸部を備える導電性基板部とは別体で形成することとしても良い。すなわち、分割領域内線状凸部および冷媒流線状凸部が形成された基板を作製し、この基板上の所定の分割領域内線状凸部間に、別体で形成した分割線状凸部を固着させることとしても良い。この場合にも、折れ曲がり部を有して全体として蛇行するサーペンタイン型流路と、直線状の流路とを、表裏互いに裏表形状に形成するセパレータの裏面と表面とで両立する同様の効果が得られる。なお、この場合には、別体で形成する分割線状凸部は、導電性材料により形成することが望ましい。これにより、燃料電池の内部抵抗を低減し、電池性能を向上させることができる。
また、本実施例の燃料電池では、分割線状凸部における発電領域に達する一端において、この一端と樹脂フレーム内周(発電領域)との間の隙間を埋めるガス漏れ抑制部341が設けられているため、上記隙間を介した分割領域間のガスリークを抑制することができる。これにより、部分的なガス流量の減少を防止し、単セル内ガス流路全体でガス流量を確保することができる。特に本実施例では、分割線状凸部の一端において、発電領域の外周に沿って延びる伸長部343が設けられて長靴状に形成されており、上記隙間における圧損が高められているため、ガス漏れ抑制部となる接着剤によるガス漏れ抑制の効果を補って、上記隙間を介したガス漏れを抑える効果をさらに高めることができる。
なお、ガス流路面の接続領域においては、突起部および冷媒流路側の突起部の裏返し形状としての凹部が規則的に設けられているが、上記伸長部343の近傍であって、接着剤が充填されるべき領域には、これらの突起部および凹部は設けられておらず、接着剤の充填をより容易に行なうことが可能となっている。また、伸長部343は、接続領域の周辺部の僅かな部分に設けられる構造であるため、接続領域内に伸長する伸長部343を設けても、反応ガスが流れて発電に関わる面積が、実質的に減少することはほとんど無い。
本実施例では、ガス漏れ抑制部を接着剤によって形成したが、接着剤以外によって形成することも可能である。図17は、異なる構成のガス漏れ抑制部を設けた変形例を示す説明図である。この変形例では、例えばゴムや樹脂などの弾性体によって形成されて、樹脂フレームと略同一の厚さに形成された所定形状のガス漏れ抑制部341Aを、樹脂フレームとは別体で用意している。そして、樹脂フレームにおいては、組み付け時に分割線状凸部の一端の近傍となる部分に、上記ガス漏れ抑制部341Aを嵌め込むための切り欠き部341Bを設けている。図17(B)は、切り欠き部341Bを形成した樹脂フレーム270Aを表わし、図17(A)は、切り欠き部341Bにガス漏れ抑制部341Aが嵌め込まれた樹脂フレーム270Aが、セパレータ264Aのガス流路面上に重ね合わされた様子を表わしている。なお、ガス漏れ抑制部341Aは、導電性材料によって形成しても良いし、絶縁性材料によって形成されても良い。また、ガス漏れ抑制部341Aは、セパレータ上に樹脂フレームを接着した後に、別体で用意したガス漏れ抑制部を組み付けても良いし、セパレータと樹脂フレームの接着に先立って、樹脂フレームにガス漏れ抑制部を予め接合しておいても良い。
このように、ガス漏れ抑制部をはめ込む切り欠き部を樹脂フレームに設ける場合に、この切り欠き部を設ける部位は、本来、ガスシール性を確保しつつ樹脂フレームをセパレータに接着させる接着剤を塗布する位置となる。したがって、燃料電池の組み立ての際には、セパレータにおいて発電領域外周部に接着剤を塗布することで、樹脂フレームの接着とガス漏れ抑制部の接着の動作を一度に行うことができる。また、樹脂フレームとは別体のガス漏れ抑制部を用いる場合には、図16のように接着剤によりガス漏れ抑制部を構成する場合とは異なり、セパレータ上に接着させた樹脂フレーム上にさらに積層される電解質部とガス漏れ抑制部とが接着することがない。したがって、電解質部が備える電解質層が固体高分子から成り、動作時に膨潤する場合であっても、ガス漏れ抑制部に起因して電解質層に望ましくない応力が発生することが無い。
なお、本実施例のガスセパレータは、樹脂フレームを用いることなく、ガスシール性を確保するためのシール部として、ガスケット用いたり、接着剤のみを用いる燃料電池に適用することもできる。このような場合にも、実施例と同様のガス漏れ抑制部を設けることができる。すなわち、樹脂フレームに限らず、電解質部とセパレータとの間において、少なくとも発電領域の外周の一部に配置されて、反応ガスの流路におけるガスシール性を確保するシール部が設けられている場合に、分割線状凸部の一端と上記シール部との間の間隙を塞ぐガス漏れ抑制部が設けられていれば、同様の効果を得ることができる。
図10および図11に示すように、本実施例の燃料電池のセパレータでは、面内に形成される各分割領域380は、互いに略等しい幅に形成されている。したがって、単セル内ガス流路では、ガス供給マニホールドとの接続部近傍から、ガス排出マニホールドとの接続部近傍まで、ガス流路の断面積が、略一定となっている。これに対して、分割領域380の幅をセパレータ面内で異ならせることとしても良い。一例として、図18に、図10と同様のアノード側のセパレータにおいて、下流側に位置する分割領域380ほど幅を狭く形成した構成を示す。なお、図18では、第1の凹凸部として分割線状凸部342のみを記載しており、分割領域内線状凸部および突起部の記載は省略している。このように、下流側に位置する分割領域380ほど幅を狭く形成することで、単セル内ガス流路において、上流側から下流側へと次第に流路断面積を小さくすることができ、流路を流れる反応ガスの流速を速める効果を高めることができる。反応ガスの流路においては、下流側ほど電池反応によって電極活物質(水素または酸素)が消費されることにより流量が減少するが、上記構成とすることで、下流側においてもガスの流速を確保し、電池性能を維持することができる。また、反応ガスにおいては、通常は下流側ほどガス中の水分量が増加するため、下流の流速を速めることで、下流側における排水性を高め、水の滞留に起因する電池性能の低下を抑制することができる。なお、このように下流側ほど分割領域の幅を狭くする場合には、下流側(本実施例では鉛直方向下方側)に配置される分割線状凸部342ほど、発電領域外周から離間する他端と発電領域外周との距離を短くしても良い。すなわち、図18において、D1>D2>D3としても良い。これにより、単セル内ガス流路全体で、下流側ほど流速を早める効果を高めることができる。
本実施例では、分割領域内には分割領域内線状凸部を設けているが、分割領域内での分割線状凸部に平行な方向へのガス流れを許容する分割領域内直進凸部として、分割領域内線状凸部に代えて、他の形状から成る凸部を設けても良い。例えば、分割領域長手方向の両端にわたって連続して設けられた分割領域内線状凸部に代えて、各分割領域内線状凸部と同様の位置に、分割領域内線状凸部において途中に切れ目を設けた形状の、より短い凸部を、分割領域内直進凸部として設けても良い。このような構成の一例を、図19(A)に示す。あるいは、各分割領域内線状凸部と同様の位置に、連続して形成される突起部346、366と同様の突起部から成る分割領域内直進凸部を設けても良い。このような構成の一例を、図19(B)に示す。このように、分割領域内直進凸部として、分割線状凸部に平行であって両端が発電領域外周から離間した線分上に形成される凸部を設けるならば、冷媒流路側においても、ガス流路側の凸部と干渉し合わない位置に、ガス流路面の裏返し形状として、分割線状凸部に略平行な冷媒流線状凸部を設けることができる。これらの凸部をセパレータ全体として規則的に配置し、ガス流路側の発電領域においては、電解質部を介して第1の凹凸部が有する凸部同士が当接し、冷媒流路側は、第2の凹凸部が備える凸部同士が直接当接するように、各セパレータを位置合わせして積層すればよい。なお、本実施例のように線分上に連続して分割領域内直進凸部を形成する場合には、セパレータと隣接する部材との間の接触面積をより大きく確保して、燃料電池の内部抵抗を低減する効果が得られる。また、単セル内ガス流路において、液水をガス流れの下流方向へと導き易くなり、流路内の排水性を高めることができる。これに対して、図19(A)あるいは(B)に示すように、より短い複数の凸部によって分割領域内直進凸部を形成する場合には、単セル内ガス流路におけるガス拡散性を高めてガス利用率を高める効果が得られる。
同様に、冷媒流路面においても、冷媒流線状凸部に代えて、冷媒流線状凸部と同様の位置に、分割線状凸部に略平行な冷媒の流れを許容する他の形状の冷媒流直進凸部を設けても良い。具体的には、例えば、冷媒流線状凸部に代えて、図19に示した分割領域内直進凸部と同様の形状の冷媒流直進凸部を設けることができる。
なお、本実施例において、第1実施例のように、接続領域および導出入領域には突起部を形成しないこととしても良い。発電領域に形成される分割領域内線状凸部の端部が、発電領域の外周との間に第2の離間部を有していれば、ガス流路面の導出入領域では、発電領域内に導入されたガスが、分割領域内線状凸部によって形成される流路内に適宜分配可能となり、あるいは分割領域内線状凸部によって形成される流路から排出されるガスを適宜集合させて、発電領域外へと導くことが可能となる。また、ガス流路面の接続領域では、分割領域内線状凸部によって形成される流路を流れるガスが流れの向きを反転させることが可能となる。冷媒流路面においても同様に、突起部を省略することが可能である。
また、本実施例では、各セパレータおよび樹脂フレームに、反応ガスや冷媒流路を給排するためのマニホールドを形成する穴部が形成された内部マニホールド型燃料電池としたが、スタック構造の外部にマニホールドを設ける外部マニホールド型燃料電池においても、同様の凹凸形状を有するガスセパレータを適用することができる。
F.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
F−1.上記実施例では、セパレータには、複数の直線ガス流路と複数の直線冷媒流路とが形成されているが、たとえば双方が蛇行するような流路であっても良い。本発明では、一般に、平行に形成された複数の線状ガス流路と、この複数の線状ガス流路に対して表裏一体に形成された複数の線状冷媒流路を有していればよい。
F−2.上記実施例では、セパレータには、板金プレス部品として製造されているが、たとえばフレキシブルカーボンといった非金属材料のプレス成形でも製造することが可能である。さらに、必ずしもプレス成形で製造される必要はなく、表裏一体型であれば肉厚が均等となって加工性が良くなるという利点がある。
F−3.第1ないし第5実施例では、各燃料電池セル間にセル間冷媒流路を設けているが、複数のセルを積層するごとにセル間冷媒流路を設けても良い。この場合には、電解質部との対向面の裏面においてセル間冷媒流路を形成すべき位置に配置するセパレータにおいて、本発明を適用すればよい。
本発明の一実施例としての燃料電池スタック210を備えた燃料電池システム200の構成を示す説明図。 本発明の第1実施例の燃料電池スタック210における燃料電池セル215の積層状態を示す説明図。 燃料電池セル215の断面XXにおけるアノードガス流路パターン212Pを示す説明図。 本発明の第1実施例における燃料電池スタック210の積層方向の断面図。 本発明の第2実施例のセパレータ261Aにおけるアノードガス流路パターン213Pを示す説明図。 本発明の第3実施例のセパレータ262Aにおけるアノードガス流路パターン214Pを示す説明図。 本発明の第4実施例のセパレータ263Aにおけるアノードガス流路パターン215Pを示す説明図。 本発明の第5実施例の燃料電池セルの概略構成を表わす分解斜視図。 第5実施例の燃料電池の構成を表す断面模式図。 セパレータ264Aの構成を表わす平面図。 セパレータ264Bの構成を表わす平面図。 樹脂フレーム270Aの概略構成を表わす平面図。 樹脂フレーム270Bの概略構成を表わす平面図。 分割線状凸部342の近傍の断面の様子を表す断面模式図。 接続領域382の突起部346および凹部348を含む断面の様子を表す断面模式図。 領域Yの近傍を拡大した様子を模式的に表す説明図。 異なる構成のガス漏れ抑制部を設けた変形例を示す説明図。 下流側に位置する分割領域380ほど幅を狭く形成した構成を示す説明図。 分割領域内線状凸部の変形例を表す説明図。
符号の説明
200…燃料電池システム
210…燃料電池スタック
212…アノード流路
212B1、212B2、262B…ガス流路分割梁
212L…直線流路形成梁
212P、213P、214P、215P…アノードガス流路パターン
212in…アノードガス入口部
212out…アノードガス出口部
214…カソード流路
214P…酸化剤流路パターン
215…燃料電池セル
216…電力出力端子
222…冷媒流路
222P…冷媒流路パターン
230…高圧水素タンク
234…浄化器
250…電解質部
260…熱交換機
260A、260B、261A、261B、262A、263A…セパレータ
261C…突起部
262D…冷媒抑制堰
262E…流量抑制部材
264A、264B…セパレータ
263R…整流部
270A,270B…樹脂フレーム
284…空気供給ポンプ
290…燃料ガス供給バルブ
300、305…辺
310〜315…穴部
320、322、324、326…凹部
330、334…穴部
340…発電領域
341…抑制部
341A…抑制部
341B…切り欠き部
342…分割線状凸部
343…伸長部
344,364…分割領域内線状凸部
346、358、366、378…突起部
348、356、368、376…凹部
354…冷媒流線状凸部
362…分割線状凸部
374…分割領域内線状凸部
374…冷媒流線状凸部
380…分割領域
382…接続領域
384…流出入領域
390…シール部

Claims (4)

  1. 燃料電池であって、
    電解質部と、
    反応ガスが流れるガス流路が形成されているガス流路面と、冷却媒体が流れる冷媒流路が形成されている冷媒流路面と、が表裏一体に形成されたセパレータと、
    を備え、
    前記ガス流路面は、平行に形成された複数の線状ガス流路と、前記複数の線状ガス流路群の少なくとも一部を直列に接続するように構成された接続領域と、前記複数の線状ガス流路を複数の線状ガス流路群に分割するガス流路分割梁と、
    を有し、
    前記冷媒流路面は、前記複数の線状ガス流路に対して表裏一体に形成された複数の線状冷媒流路と、前記接続領域に表裏一体に形成されるとともに前記複数の線状冷媒流路を並列に接続するように構成された冷媒流路接続部と、を有し、
    前記ガス流路分割梁は、前記複数の線状ガス流路を構成する線状ガス流路梁よりも、前記電解質部および前記セパレータの積層方向の高さを高くすることにより、前記電解質部に接する圧力が大きくなることを特徴とする、燃料電池。
  2. 電解質部を有する燃料電池用セパレータであって、
    前記電解質部と接すべき面であって、前記電解質部との間に反応ガスが流れるためのガス流路が形成されているガス流路面と、
    前記ガス流路面に表裏一体に形成され、冷却媒体が流れるための冷媒流路が形成されている冷媒流路面と、
    を備え、
    前記ガス流路面は、平行に形成された複数の線状ガス流路と、前記複数の線状ガス流路群の少なくとも一部を直列に接続するように構成された接続領域と、前記複数の線状ガス流路を複数の線状ガス流路群に分割するガス流路分割梁と、
    を有し、
    前記冷媒流路面は、前記複数の線状ガス流路に対して表裏一体に形成された複数の線状冷媒流路と、前記接続領域に表裏一体に形成されるとともに前記複数の線状冷媒流路を並列に接続するように構成された冷媒流路接続部と、を有し、
    前記ガス流路分割梁は、前記複数の線状ガス流路を構成する線状ガス流路梁よりも、前記電解質部および前記セパレータの積層方向の高さを高くすることにより、前記電解質部に接する圧力が大きくなることを特徴とする、燃料電池用セパレータ。
  3. 燃料電池用ガスセパレータであって、
    導電性基板部と、
    前記導電性基板部の一方の面に形成され、反応ガスが流れる反応ガス流路の内壁面の一部を形成する第1の凹凸部と、
    前記導電性基板部の他方の面に前記第1の凹凸部の裏返し形状として形成され、冷媒流路の内壁面の一部を形成する第2の凹凸部と、
    前記導電性基板部の前記一方の面において、前記第1の凹凸部が形成された領域である発電領域の外周上の第1の箇所に達する一端と、前記第1の箇所とは異なる前記外周上の第2の箇所から離間した他端とを有し、前記発電領域内を伸長して前記反応ガス流路の内壁面の一部を形成する線状凸部であって、該線状凸部によって前記発電領域内で隔てられた複数の分割領域を、前記発電領域の外周と前記他端との間の第1の離間部を含む接続領域を介して、前記発電領域全体として直列に接続させる位置に配置された1以上の分割線状凸部と、
    を備え、
    前記第1の凹凸部は、前記分割領域において、前記分割線状凸部に対して略平行に形成され、その両端が、前記発電領域の外周から離間した複数の第1の線分上に配置される分割領域内直進凸部を備え、
    前記第2の凹凸部は、前記分割線状凸部および前記分割領域内直進凸部の間に形成される凹部の裏返し形状として形成される凸部であって、前記他方の面において、前記分割線状凸部に対して略平行に形成され、その両端が前記発電領域の裏面領域の外周から離間した第2の線分上に配置される冷媒流直進凸部を備え、
    前記分割線状凸部は、前記第1の凹凸部が備える他の凸部に比べて、前記セパレータの厚み方向の高さが高く形成されている
    燃料電池用ガスセパレータ。
  4. 燃料電池であって、
    電解質層と、該電解質の両面に形成された電極とを含む電解質部と、
    前記電解質部を狭持するように配置され、前記電解質部との間で反応ガスの流路を形成する請求項3記載の燃料電池用ガスセパレータと、
    を備える燃料電池。
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