JP5049451B2 - 投与量調節可能な注射器 - Google Patents

Description

【０００１】
［産業上の利用分野］
本発明は投与量調節可能な注射器に、より具体的には注射器の１回の装填により多数の投与を行うのに使用できる自己ゼロ点合わせ付き注射器に関する。
【０００２】
［従来の技術及びその課題］
注射器の内容物の特定投与をするために、及び（または）、多数回の個別注入で注射器の内容物の複数回投与を行うために投与量を調節するために、投与量を調節できる注射器が当該分野で用いられている。例えば、獣医用で、動物に投与する特定薬物の投与量が動物の重量によりかなり変化しうる。それゆえ、一群の家畜に薬物を注入するときに、現場で注射器に注意深く装填することは必ずしも実際的でない。それゆえ、その注射器から排出する投与量を調節できる注射器を獣医に提供することは便利である。これらの注射器は通常使い捨て注射器である。従って、獣医は個々の動物に適切な投与量を選択し、その投与量のみを排出するように注射器を迅速にセットし、その動物に注入し、その中に薬物を残したままでその注射器を処分できる。代わりに、多数の動物に一種の薬物を投与すべきときに、多数の動物のために複数回の投与量を１本の注射器に収容しても良い。獣医は、各動物の適正投与量を選択し、その注射器上でその投与量をセットし、その適正投与量を動物に連続的に注入する。
【０００３】
多くの場合、多数の動物を短期間に治療するので、排出すべき薬物の迅速調節をできる調節可能な注射器によりその投与を正確にできることは特に重要である。さらに、製造企業からのトータル・パッケージとして注射器と薬物を供給することは便利である。それゆえ、調節可能な注射器は動物の重量に対応して量を変えた投与量を排出できなければならない。そして、注射器に設定できる投与量の刻みは比較的小さい。
【０００４】
米国特許第4,275,729号は投与量調節可能な注射器を開示しているが、その場合、その注射器のプランジャーはそのプランジャーの長さに沿った多数の密な間隔を持つくぼみの集合体とプランジャーの回りに配置された投与量選択リングを有している。その投与量選択リングの内周は突起部を有し、それが以下のようにくぼみの集合体内の１個のくぼみと位置合わせでき、受入れられる。１個の突起部がくぼみの第一の集合体の１個のくぼみ内に受入れられると、他の突起部がくぼみの第二の集合体にも受入れられる。本発明により、外筒の反対側端部にある外筒のプランジャー受入れ端にプランジャーが係合したとき、希望量の注射器内容物が排出される。
【０００５】
上記の発明は当該技術関連の特許を持ついくつかの注射器も示している。米国特許第3,563,240号はその周辺にねじを持つプランジャーとそれに組合わされるねじ付きナットを有する注射器を提供している。そのナットのねじを注射器のプランジャーの上下方向に回すことによって、注射器外筒内へのプランジャーの押込み量をナットが制限することにより、注射器内に調節可能に封入された薬物が排出される。しかしながら、プランジャーの上下方向に手操作でナットをねじ送りすることは、特に、動物ごとの必要投与量がかなり変動するとき、また、正しい投与量にするためにナットのねじ送りを正確に行う必要があるときに、比較的時間がかかる。そのような注射器の製造には、組立て工程でプランジャー上にナットをねじ込む手操作を必要とするので、費用もかかる。
【０００６】
当該分野では、そのような不便を克服する努力が行われていて、その中で目立つものに公知の「分割リング」注射器がある。その場合、「ナット」が外れるようにその円周回りにヒンジ結合されている。それにより、ナットを開き、プランジャー部分を適当な投与量になるように希望位置までプランジャー部分を手で滑らせてから、ねじを閉じ、注射器から適当な投与量を排出することができる。しかしながら、ここでも、ヒンジ付き「ナット」の手作業での開閉を必要とし、上記の理由により時間がかかる。
【０００７】
上記の問題を一部回避した当該分野の古い方法は、例えば、ピン、クリップ等の種々のタイプの取外し可能な停止手段をプランジャーに設けているが、これらの方法は現場で用いるには面倒すぎる。古い技術での他の方法は、プランジャーの回りに配置されたリング内にくぼみを設ける方法で、それによって、そのくぼみによりリングを持上げることができ、プランジャーに沿ってプランジャーの脚部にある散在した凹部に移動できる。リングがプランジャーに落ち込むとプランジャーにより排出される投与量がセットされる。米国特許第2,856,925号はその代表である。この古い方法は、比較的短時間で操作できるけれども、プランジャーの脚部にある凹部のサイズにより投与量が固定されるという不便がある。結果として、リングが凹部内に落ち込めるように凹部に必要なクリアランスにより注射器から排出される投与量を正確にセットできない。
【０００８】
従って、当該分野での進歩で、即ち、ねじ付きナットの構造等により、排出できる投与量の精度が向上しているけれども、これらの進歩は注射器の便利性と迅速使用で劣っている。それゆえ、排出投与量の設定を短時間で変更できるだけでなく、投与量を非常に正確に設定でき、投与量の調節刻みを非常に小さくできる投与量を調節できる注射器を提供できることは、当該分野にかなりの利益になろう。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は注射器外筒、プランジャー、投与量選択リングを含む投与量自己ゼロ点合わせ付き注射器から成っている。外筒は流体を多数回投与するのに十分な体積を形成する内側の長さと直径を有する。さらに、その外筒はその長さ方向の一端に排出端を有し、反対側端部にプランジャー受入れ端を有している。注射器内容物の漏洩を防止し、その内容物を排出するために加える圧力を生じるために、内容物上にシール手段を配置している。そのシールは外筒の内容物を排出するように圧力を加える手段と係合できる形状にしうる。外筒の内容物を排出するために圧力を加える手段として用いられるのはプランジャーである。プランジャーは外筒内に移動可能に配置され、外筒の長さより長くなっていて、さらに、その長さに沿って配置された多数の密な間隔を持つくぼみの集合体を有している。外筒内（遠方端）に配置されたプランジャー端部は、内容物を排出するために外筒の内容物に圧力を加えられる形状である。好ましくは、そのプランジャー端部の形状は、外筒内容物をシールするように形成された相手側構造に係合するようになっている。
【００１０】
投与量選択リングがプランジャーの周囲に可動的かつ回転可能に配置され、かつ、少なくとも部分的に外筒円周の内側に配置されている。その注射器の特徴は投与量選択リングが外筒内に可動的に配置されたスリーブを有していて、さらに、希望投与量の目盛りに達するまで、リングを回すことにより希望の投与量を設定するためにスリーブ上に目盛りを有している。本発明の現在の実施例で、希望投与量を設定するために、リングを反時計方向に回した時に、その内周のねじ部がプランジャー上のくぼみ内に受入れられて、それらの間で確実なロックを形成する。リングとプランジャーが一緒に動けるようにする手段により、リングとプランジャーを組合わせてお互いに係合させる。リングはそれ（そのフランジ）が注射器外筒（そのフランジ）の突き当て端部に当たるまで動いてから、リングまたはプランジャーの前進を阻止する。理解されるように、必要投与量になったときに、これは同じ位置になる。それゆえ、各投与ごとに、注射器はゼロにリセットされる。それゆえ、その注射器を自己ゼロ点合わせと定義する。注射器の内径に対してプランジャーが移動した距離が排出される注射器内含有量を決定する。使用しないとき、その外筒の排出端を取外し可能なプラグまたはキャップにより閉じることができる。
【００１１】
本発明は従来技術の注射器を上回る利点がある。従来技術の注射器のゼロ点は事前設定されているが、固定されていない点で精度が低い。それゆえ、充填体積が変化するので、ある程度不正確になる。充填体積の変動は注射器から排出される製品量に影響し、それゆえ、過剰投与及び投与不足になることがある。注射器の内容物から捕捉された空気を追い出すためにプランジャーを動かすとき、充填体積が変動する。
【００１２】
本発明は、目盛りを遠方端に置くのとは逆に、投与量選択リングのスリーブ上で、目盛りが近いことにより投与量の精度が高くなる点で、さらに利点がある。
【００１３】
【実施例】
さらに、本発明は図面を参照することにより理解できる。図１は本発明の好ましい実施例の分解図を示す。それゆえ、注射器には内部長さLと内径Dを有する外筒１０が含まれる。寸法LとDにより形成される体積は注射器内に配置された液体例えば薬品の多数回の投与量を収容するのに十分である。その外筒が排出端１１を有する。これは、本発明の実施例では、外筒の円錐形に伸びた端部に付いている。そして、プランジャー受入れ端１２が外筒の長さ方向の反対側端部にある。本発明の実施例では、外筒のプランジャー受入れ端がフランジ１２の受入れ端を形成する形状になっている。
【００１４】
図１に示すように、プランジャー５０は全体として外筒の長さより長い。プランジャーは、プランジャーの長さに沿って配置されたくぼみを含む投与量選択リングと係合する手段を有している。好ましくは、プランジャーは、図１で５３として示している少なくとも２組のくぼみをその上に有している。くぼみの個別形状の細部は重要ではない。しかしながら、断面形状は正方形、長方形、楕円形等で良く、これは、その間に必要な係合を実現するためにリング内の突起と同様の形状であることのみが必要である。好ましくは、くぼみは内向きの山形になっていて、リングのねじがプランジャーに沿って円滑に動くことができるようにしている。（外筒内で）プランジャーの先端がシールに取付けられ、かつ、外筒の内容物を排出するようにそれを動かすためにシールに圧力を十分加えられる形状になっている。シールに取付けるために、プランジャーに部材を設け、その部材が取付けるのに、および（または）、プランジャーを押したときに圧力を加えるのに、便利な方法でシールに接触している。本発明の実施例では、図１に示すように、プランジャー端部好ましくはその先端の形状が第一のプレート５４になっているか、それを取付けている。それゆえ、十分な引き抜き力を加えることによりシールからプランジャーを切り離すことができる。図１に示す第二のプレート５６は第一のプレートの直径より大きな直径を有していて、シールに圧力を加える手段になるように第一のプレートの上方に配置できる。プランジャーの外側端部は指当てパッド５８で蓋をされる。
【００１５】
シーリング手段（シール）は、内容物の漏洩を防止し、及び(または)、内容物を排出するためにシールを動かすように圧力を加えるために、外筒の内容物を横切るように配置されている。本発明の実施例では、図１３に示すシール３０が外筒の内側円周と摩擦接触している。摩擦接触をしやすくするために、図１３で円錐部分３１の上方に伸びているシール壁（上方部分）がフランジを形成している。それゆえ、図１４に示すようにスペース３９を生じている。シールは中空形状で、プランジャーを受け入れ、外筒の内容物を排出するためにプランジャーが加える圧力を受ける。プランジャーを受けるために、シールには図１３に示すシール３１の円錐部分の内壁から伸びている第一の筒状の囲みが含まれている。好ましくは、図１４に示す第一の筒状の囲み３８は、押込みはめ合い機構の形になっていて、その中で、囲みの壁３７が不連続で、プランジャーを受けるために曲がり、プランジャーを固定するためにその上で閉じる。本発明の実施例では、第一の囲みが図１に示すようにプランジャーの頸部５７を解除可能に受け入れる。シールは図１４に示した第二の筒状の囲み３６を有していて、その直径は第一の囲みの直径より大きく、さらに、図１３に示すように円錐部分３１の内壁から伸びている。第二の囲みの周縁部が挿入したプランジャーのプレート５６に当たるので、プランジャーが加える圧力を受ける。好ましくは、周縁部上に突起３３が配置されていて、囲み内でのプランジャーの回転を制限している。本発明の実施例では、２個の突起が囲みの周縁部上に配置されている。プランジャーの側面が突起に当たるとき、回転が制限される。シール内でプランジャーを受けやすいように、シールの上方部分はシールの円周に沿ったリッジ(ridge)の形になっている。そのリッジは、シールに挿入されるときにプランジャーの側面と十分接触するように伸びているので、プランジャーをシールの囲みにガイドする。シールのリッジ状部材は、シールの上方部分を横断する平行線として図１４に部分的に表示されている。さらに、そのリッジ状部材は図１６の上面図で、最も外側の囲みの周縁部を示す円とシールの上方部分の内側円周の間に同心円として示されている。プランジャーが注射器から外せて、ここに示したシールで内容物を密封している他の注射器の外筒と一緒に再使用できることが本発明の顕著な特徴である。
【００１６】
図２に示せるように、投与量選択リング４１が、プランジャー（くぼみ）の上に配置され、かつ、部分的に外筒内にあるスリーブ４２を有している。好ましくは、リングの外側円周と外筒の内側円周はそれらの間に僅かな隙間がある。さらに、スリーブには希望投与量を設定するためにその上にマークした目盛り４３を有している。さらに、投与選択リングをプランジャーに協調的に係合させる手段を有している。リングの協調手段にはリングの内側円周に沿って配置された突起が含まれ、その構造が係合するためにプランジャー手段と位置合わせをするのに適当である。例示的には、図１に示すように突起がプランジャー５０上に配置された個々のくぼみ５３内に受入れられる。本発明の実施例では、突起は内側円周に沿って配置されたねじ部４６の形になっていて、かつ、そのねじ部がプランジャーのくぼみに係合できるように開いて食い違った端部４５及び４６を有している。その突起はその突起のひとつが第一の集合体のくぼみ内に受入れられた時に、他の突起が他の集合体のくぼみに受入れられるように配置されている。その突起はプランジャーの軸の回りでリングを回転することにより、くぼみと位置合わせできる。突起の個別形状の細部は重要ではない。しかしながら、断面形状は正方形、楕円等で良く、それらの間に必要な係合を行えるようにくぼみと同様な形状であることが必要なだけである。
【００１７】
目盛りが投与量リングの外側にあることが本発明の顕著な特徴である。これにより、また、投与量選択リングの直径が注射器の外筒内側より僅かに小さいだけなので、その投与量は非常に正確に排出される。リングを反時計方向に回転することにより、投与量選択リングが希望の投与量を示すために、プランジャーの全長に沿って長手方向にスライドできるように移動する。
【００１８】
投与量は、目視で目盛りを注射器外筒のエッジに位置合わせすることにより選択できる。好ましくは、視線を確定してその視線からリングを設定することにより、その投与量を設定する。その視線が完全に垂直でない場合、その投与量は正確でなくなる。これらは非常に接近しているので、誤差の可能性は非常に小さい。それとは対照的に、伝統的注射器は目盛りと注射器外筒の間の距離が長い。伝統的注射器で、さらに好ましくないこととして、目盛りがプランジャーの水平面上にある。希望の投与量で目盛りが設定されると、リングはプランジャーと確実なロックで保持される。
【００１９】
シールはスリーブと外筒の間に配置できるけれども、スリーブの外径は外筒の内径より僅かに大きいだけなので、注射器をシール無しで使用できる。外筒の内容物を排出するために、リングが外筒に当たるまで、リング及び（または）プランジャーを滑らすことができる。それで、物質の希望投与量を外筒の排出端から排出する。注射器が排出する物質の量は、注射器の直径に対するプランジャーの移動距離によって決定される。それゆえ、体積は移動距離に断面積を乗じたものに等しい。
【００２０】
注射器の製造に当たって、便利な材料または手段を使用できる。好ましくは、種々の注射器用部品を作るためにプラスチック材料を成形できる。代わりに、ガラス、金属及びその組合わせのような他の材料も希望する場合使用しうる。その注射器はその部品を製造し、かつ、指当てパッドの反対側の端部からプランジャー上へリングをスライドさせるだけでそれらを組立て、その後にそのプランジャーを内容物が充填された外筒にプランジャーを挿入することにより、安価に製造できる。代わりに、リング４０をプランジャー上に滑らせるために、当該分野でよく知られた手段で指当てパッドを取外せる。
【００２１】
全体として、この種の注射器は必要量の投与物質を収容する体積にできる。一般的に、その注射器の総体積は３ｃｃという小さい量から３００ｃｃまでであるが、２０から１５０ｃｃの体積が普通である。いくつかの動物に対して１から５ｃｃの通常投与量の薬物を投与するの使用しうるので、約３０ｃｃの多数回投与形注射器が特に有用なことが見いだされている。
【００２２】
注射器は従来の自動充填機械により好ましい従来手段で充填しうる。典型的には外筒はプランジャー受入れ端から直接充填される。希望量の物質を充填した後で、プランジャー受入れ端に近い充填物の端部にシールを配置する。そのシールは外筒の内側円周にシール可能でかつ移動可能なように置かれる。注射器に充填する他の手段には外筒から排出すべき物質を含むカートリッジまたはバッグをプランジャー内に置くことから成っている。このような代替手段を用いても、外筒の内容物に対するシーリング手段とプランジャーは物質を排出するために圧力を効果的に加えることができるようになっている。
【００２３】
注射器は物質を規定量排出するのに十分適合している。例示的に、注射器は、動物の口に物質を送出する位置に注射器端部の開口部を配置して、リングが注射器の外筒に当たるまで指当てタブを押すことにより、動物に物質を投与するのに使用できる。特に、注射器はペースト状の物質を投与するのに適当である。
【００２４】
本発明の別の明確な特徴は、投与量選択リングを付けたプランジャーを１個の外筒から取出して、他の外筒の中で投与量選択リングと組合わせて使用できることである。
【００２５】
本発明は本発明の好ましい実施例を参照して説明されているけれども、その修正については当該分野の技術者には明らかであろう。また、本発明はそれらの明白な修正を含むように意図している。それゆえ、本発明は添付請求項の精神と範囲に拡張される。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の注射器の分解図を示し、その好ましいその実施例と中心線を示していて、部品組立て方法を示す。
【図２】 プランジャー上に配置されたリングのサブアセンブリー、及び、外筒とその中に挿入されたシールのサブアセンブリーを示す。
【図３】 選択した投与量が排出されたことを示す完全に押された位置でリングおよびシールに係合しているプランジャーを付けた注射器の正面図である。
【図４】 図３と同様の図で、選択した投与量設定位置に向けて反時計方向に回されたリング及びシールに係合したプランジャーを示す。
【図５】 図３と同様の図で、選択した投与量を排出して完全に押された位置のプランジャーを示す。
【図６】 図３と同様の図で、選択した投与量設定位置にあるリングおよびシールに係合したプランジャーを示す。
【図７】 図６と同様の図で、選択した投与量を排出して完全に押された位置にあるプランジャーを示す。
【図８】 シールと拭き取り接触状態になっている外筒部分とプランジャーの僅かな隙間を示している注射器の正面図である。
【図９】 リングの上面図である。
【図１０】 スリーブ上の目盛りを示すリングの側面図である。
【図１１】 その中のねじ部を示したリングの部分図である。
【図１２】 図１１の平面的展開である。
【図１３】 シールの外側正面図である。
【図１４】 シールの断面図である。
【図１５】 シールの底面図である。
【図１６】 シールの上面図である。

Claims (4)

1. （ａ）必要投与量の流体を収容するのに十分な体積を形成している内部の長さと体積を持ち、長手方向の一端に排出端を、長手方向の反対側端部にプランジャー受入れ端を有する注射器外筒、
   （ｂ）注射器外筒内に移動可能に配置され、かつ、注射器外筒の長さより長い長さを有し、かつ、さらに長さに沿って配置された多数の密な間隔を持つ多数のくぼみを有するプランジャー、
   （ｃ）プランジャーの回りに配置され、プランジャーの長軸の回りで回転可能になっている可動の投与量選択リング、を備えた投与量の自己ゼロ点合わせ付き注射器において、
   該投与量選択リングは、
   （１）注射器外筒内に配置されたスリーブ、
   （２）希望投与量の目盛りに達するまで投与量選択リングを回すことにより、希望投与量を設定するためのスリーブの目盛り付け、
   （３）投与量選択リングの閉鎖端が希望投与量を注射器外筒から排出するまで、プランジャーと協調して動かせるように投与量選択リングとプランジャーを係合するための手段、
   から成り、
   投与量選択リングがプランジャーに沿って配置されたくぼみにより動かされ、
   投与量選択リングの内側円周に配置された移動可能にするねじ部を設け、
   投与量選択リングとプランジャーの係合手段が、投与量選択リングのねじ部とプランジャーのくぼみにより提供されるロックであることを特徴とする投与量の自己ゼロ点合わせ付き注射器。
2. 希望投与量に対する目盛りに達するまで、投与量選択リングを反時計方向に回すことを特徴とする請求項１記載の投与量の自己ゼロ点合わせ付き注射器。
3. 投与量選択リングが注射器外筒に当たることにより投与量の自己ゼロ点合わせをすることを特徴とする請求項１記載の投与量の自己ゼロ点合わせ付き注射器。
4. 投与量選択リングの内側円周に配置された移動可能にするねじ部を設け、投与量選択リングとプランジャーの係合手段が、投与量選択リングのねじ部とプランジャーのくぼみにより提供されるロックである、投与量の自己ゼロ点合わせ付き注射器において、
   ペースト状のポナルリルの混合体である物質を送出する注射器の端部にある開口部を投与位置に配置する過程、
   投与量選択リングが注射器外筒と接触するまで投与量選択リングを押すことにより物質を投与する過程を具備することを特徴とする物質を投与する方法。

Images