JP6505051B2 - 注出器 - Google Patents

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Description

この発明は、流動性を有する内容物が収容され、収容された内容物を繰り返し定量注出する注出器に関する。
従来、流動性を有する内容物を収容する注出器として、所定の注出量を注出可能にした構造を有するものがある。例えば、特許文献1に開示されている注射器は、一端が解放された円筒形状であり、その解放端周囲にフランジを設け、他端に注射針の取り付け部を備えたシリンジと、このシリンジに摺動可能に挿入されるプランジャー部を含み、プランジャー部のプランジャーロッドには、移動可能なストッパーが設けられている。ストッパーが、前記シリンダと当接することにより、プランジャー部の移動距離を規制し、所定量の内容物を注出可能とするものである。ストッパーにはボルト状部材が設けられ、前記プランジャーには前記ボルト状部材に螺合されるナット状部材が設けられ、ストッパーを軸周りに回転させることによりプランジャー部におけるストッパーの位置を変えることができる。
また、特許文献2に開示されている定量注出可能な注出器は、シリンジと、ピストンと、ピストンを先端で支持するプランジャーとを備え、シリンジにはストローク量を制限するリング部材がプランジャーの周りを回転可能に取り付けられている。プランジャーには、リング部材に係止される複数のストローク量制限部が、プランジャーの軸線に沿って設けられている。リング部材は、軸周りに回転操作することにより、ストローク量制限部との係止を解除して、プランジャー後端側の次のストローク量制限部に係止し、プランジャーを押し込むことにより所定量を注出する。この操作を順次繰り返すことにより、連続的に、ストローク量制限部の配置間隔に応じた内容物を定量注出することができる。
特開2008ー18088号公報 特許第4907458号公報
上記背景技術の特許文献1の場合は、一定量の内容物を連続的に注出することは考えられておらず、ストッパーの位置を目盛りと比較しながらねじを回して所望の位置に合わせなければならず、操作が面倒であり不便である。
特許文献2の場合は、連続的に、ストローク量制限部の配置間隔に応じた内容物を定量注出することができるが、操作が面倒であり、歯科の治療等、細かい作業の途中で追加の内容物を繰り返し定量注出させることが困難である。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で、確実に内容物を繰り返し定量注出することができる注出器を提供することを目的とする。
本発明は、内容物を収容する外筒と、前記外筒の一方に形成された開口部に設けられたフランジ部と、前記外筒の前記開口部に摺動可能に挿入されるプランジャーと、前記プランジャーの側周面に設けられた雄ネジ部と、前記プランジャーに取り付けられ前記雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有するストッパーが設けられ、前記ストッパーには、前記外筒の前記フランジ部に当接したときに前記プランジャーの押し込みを防ぐ当接板と、前記フランジ部に係合し前記雌ネジ部の軸周り方向に係止され軸方向には係止されない回り止め部が設けられている注出器である。前記プランジャーは、前記外筒に対して軸周りに回転可能であり、前記プランジャーを軸周りに回転させたときに、前記ストッパーは、前記回り止め部により回転が止められ、互いに螺合している前記雄ネジ部と前記雌ネジ部により軸方向に移動し、前記プランジャーの押し込み可能長さが変わるものである。
また、前記プランジャーの前記雄ネジ部には、前記プランジャーの軸方向に沿って位置決め溝が設けられ、前記ストッパーには前記位置決め溝に差し込まれる係止爪と、前記係止爪が一体に設けられ前記位置決め溝の深さ方向に可撓性を有する弾性片とが設けられ、前記プランジャーを回転させると前記ストッパーが軸方向に所定の長さを移動する毎に前記係止爪が前記位置決め溝に嵌合されるものである。前記位置決め溝の内側面の一部は、前記プランジャーの直径方向に沿って切り立って設けられ、前記ストッパーの前記係止爪が前記内側面に当接して、切り立った内側面方向への回転を規制するので、前記ストッパーが前記フランジ部に向かって軸方向に移動する方へ前記プランジャーを回転させることを防ぐ。
また、前記ストッパーには前記雌ネジ部を形成する筒部が設けられ、前記筒部は、前記筒部の軸方向に沿う2本の切断線で分割された一対の分割パーツから成り、一方の切断線には、前記一対の分割パーツどうしを連結するヒンジが設けられ、他方の切断線には、一方の前記分割パーツに係止部が設けられ他方の前記分割パーツに前記係止部に係合される被係止部が設けられている。
また、前記ストッパーには前記雌ネジ部を形成する筒部が設けられ、前記筒部は、前記筒部の軸方向に沿う2本の切断線で分割された一対の分割パーツから成り、一対の切断線には、一方の前記分割パーツに係止部が設けられ、他方の前記分割パーツに前記係止部に係合される被係止部が設けられている。
前記プランジャーには前記雄ネジ部の端部付近に空転溝が設けられていると良い。また、前記外筒の前記フランジ部は、前記外筒の軸方向に交差する形状が一方向に長く設けられ、前記プランジャーの前記開口部の外側に位置する端部には一方向に長い形状の鍔部が設けられ、前記フランジ部の長手方向と前記鍔部の長手方向が前記プランジャーの回転により平行となる位置で、前記ストッパーの前記係止爪が前記プランジャーの前記位置決め溝に嵌合されるものである。
本発明の注出器は、簡単な操作で、確実に内容物を繰り返し定量注出することができる。プランジャーを軸周りに回す簡単な操作で、自動的にストッパーを、プランジャーの軸方向に沿って所定の長さを移動させることができ、プランジャーの押し込み長さを所定の長さに決めて、内容物を定量注出することができる。特に、歯科の治療等の細かい作業の途中でも簡単に一定量の内容物を注出することができる。
この発明の第一実施形態の注出器の斜視図である。 この発明の第一実施形態の注出器のストッパーの斜視図である。 この発明の第一実施形態の注出器のストッパーを一対の分割パーツに開いた状態を示す斜視図である。 この発明の第一実施形態の注出器の、ストッパーがフランジ部に当接した状態を示す正面図(a)と、ストッパーがフランジ部から所定の長さを移動した状態を示す正面図(b)である。 図4(a)A−A線縦断面図である。 この発明の第一実施形態の注出器の、内容物の使用を開始する前にストッパーが空転溝に移動した状態を示す縦断面図(a)と、内容物の使用が終わった後に回り止め部がフランジ部から離れた状態を示す縦断面図(b)である。 この発明の第二実施形態の注出器の斜視図である。 この発明の第二実施形態の注出器のストッパーの斜視図である。 この発明の第二実施形態の注出器のストッパーを一対の分割パーツに分割した状態を示す斜視図である。 この発明の第二実施形態の注出器の、内容物の使用を開始する前にストッパーが空転溝に移動した状態を示す縦断面図(a)と、内容物の使用が終わった後にストッパーが空転溝に移動した状態を示す縦断面図(b)である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図6はこの発明の第一実施形態を示すもので、この実施形態の注出器10は、内容物52を収容する外筒12が設けられ、外筒12の一方の端部は内容物52を注出する注出口14であり、図示しない注出用のノズルや針が取り付けられる。他方の端部は開口部16であり、開口部16の周縁部には外側へ突出するフランジ部18が設けられている。フランジ部18の、外筒12の軸方向に交差する形状は長方形に形成され、外筒12の直径よりも少し長い短辺18aと、短辺18aよりも長い長辺18bを有し、長方形の中心に外筒12の中心軸が位置している。
外筒12には、その開口部16からプランジャー20が挿入されている。プランジャー20の、外筒12内に挿通されている一方の端部には、図6に示すように、外筒12の内周面を摺動する円筒形の摺動部22が一体に設けられ、摺動部22の先端面には、凸部22aが設けられている。凸部22aには、外筒12の内周面に密着して摺動するガスケット24が取り付けられている。ガスケット24は軸方向が短い円柱形であり、プランジャー20側の面には凹部24aが形成されている。プランジャー20の凸部22aが、ガスケット24の凹部24aに差し込まれて密着し、摺動部22とガスケット24が連結されている。この部分の連結は、プランジャー20に、軸周りに回転する方向にガスケット24との摩擦抵抗より大きい力がかかっても、ガスケット24は外筒12内で回転せず、プランジャー20のみが軸周りに回転する。
プランジャー20の、外筒12の外側に延出している端部には、鍔部26が一体に設けられている。鍔部26の、プランジャー20の軸方向に交差する形状は、フランジ部18よりも少し小さい長方形に形成され、長方形の中心にプランジャー20の中心軸が位置している。鍔部26は長手方向が湾曲し、一対の短辺26aは直線で、一対の長辺26bは曲線であり、一対の短辺26aは鍔部26の長手方向の中心よりも、プランジャー20の延出方向と反対側に突出している。鍔部26に、後述するストッパー34を移動させるためにプランジャー20を軸周りに回転させる方向を示す矢印のマーク等を設けてもよい。
プランジャー20の側周面には、螺旋状の溝部28が形成され、後述するストッパー34が螺合する雄ネジ部30となる。雄ネジ部30には、プランジャー20の軸方向に沿って直線の位置決め溝32が、溝部28に交差して設けられている。位置決め溝32は図5に示すように一対が設けられ、プランジャー20の直径方向に離れて位置している。なお、位置決め溝32は、鍔部26の一対の長辺26bの長さの中間に各々位置している。位置決め溝32は、長手方向に交差する断面がL字形に形成され、図5に示すように、時計回り方向に対して対面した内側面32aはプランジャー20の断面の直径方向に沿って切り立って設けられ、さらに内側面32aに対して略直角に切除されて位置決め溝32が形成されている。摺動部22に隣接する部分には、螺旋状の溝部28と略同一深さに凹んだ空転溝29が設けられている。プランジャー20の側周面の、鍔部26に隣接する部分は、補強されて太くなっている。
プランジャー20の雄ネジ部30には、外筒12の近傍にストッパー34が取り付けられている。ストッパー34には、雄ネジ部30を覆う筒部36が設けられ、筒部36の内周面には、雄ネジ部30の溝部28に螺合する螺旋状の突起35が形成された雌ネジ部38が設けられている。筒部36には、プランジャー20に取り付けられた時に外筒12側に位置する端部に、当接板37が一体に設けられている。当接板37は、小さい長方形に形成され、一対の短辺37aは、筒部36の外径とほぼ同じ長さであり、一対の長辺37bは、それより長くフランジ部18の短辺18aとほぼ等しい。
筒部36と当接板37は、筒部36の軸方向に沿う一対の切断線で2分割されている。切断線は、図5の左右に位置する部分、つまり当接板37の一対の長辺37bの長さの中間に各々位置している。図5の上側が分割パーツ34aであり、下側が分割パーツ34bである。分割パーツ34a,34bは、図5において左側の切断線同士を連結するヒンジ39が設けられて回転可能に連結されている。反対側、つまり図5において右側の切断線には、分割パーツ34aに、下方に突出する係止部40が設けられ、分割パーツ34bに、係止部40が係止される被係止部42が設けられ、容易に外れないよう強固に連結可能に設けられている。係止部40と被係止部42が係合されたとき、筒部36は元の円筒形の雌ネジ部38となり、当接板37は元の一枚の板となる。
分割パーツ34aには、筒部36にL字形のスリット44が設けられている。スリット44は、L字形の90°に交差する一方の短い直線が、当接板37と反対側の端部に略直角に連通し、ヒンジ39と係止部40の中間に位置している。他方の長い直線は、短い直線の端部から、筒部36の円周に沿ってヒンジ39側に向かって延出し、ヒンジ39の近傍に達している。スリット44と、分割パーツ34aの端部に囲まれた部分は、弾性片46となる。弾性片46は、ヒンジ39側が基端部となり、スリット44の短い直線に接する端部が自由端となり、自由端が筒部36の直径方向に移動してたわむものである。弾性片46の自由端には、筒部36の内周面に、係止爪48が設けられている。係止爪48は、図5に示すように、筒部36の軸方向に対して直角な断面が三角形状であり、筒部36の内周面に突出し、スリット44の短い直線に連続する面は筒部36の直径に沿って位置し、反対側の面はそれに対して直角よりも若干鋭角に位置している。係止爪48は、プランジャー20に設けられた位置決め溝32に嵌合される形状である。
分割パーツ34bには、当接板37の短辺37aに連続して回り止め部50が設けられている。回り止め部50は、当接板37に対して略直角に交差して筒部36と反対側に突出する板体であり、当接板37の短辺37aと同じ幅で設けられ、先端縁部は外側に膨出する曲線で形成されている。回り止め部50の、筒部36の延長線側の面は当接面50aであり、プランジャー20に取り付けられた時に、当接面50aはフランジ部18の長辺18bに当接する。
上記各部材のうち、外筒12、プランジャー20、ストッパー34の材料は、ポリオレフィン、ポリエステル等の合成樹脂で作られている。ガスケット24は、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム、熱可塑性エラストマーのような弾性的な各種材料で作られている。
次に、注出器10の組立方法と動作について説明する。プランジャー20にガスケット24を取り付け、外筒12の奥まで挿入し、注出口14から内容物52を入れる。ガスケット24は外筒12のフランジ部18に近い位置に移動し、プランジャー20はフランジ部18から長く外側に突出する。プランジャー20の雄ネジ部30に、フランジ部18の近傍で、ストッパー34を取り付ける。ストッパー34は、分割パーツ34a,34bを、ヒンジ39を中心として開いた状態で、雄ネジ部30を挟み、ヒンジ39を閉じて係止部40と被係止部42を係合させて雌ネジ部38を形成し、雄ネジ部30に螺合する。ストッパー34の回り止め部50がフランジ部18の一対の長辺18bのどちらか一方に交差して当接し、回り止め部50の先端はフランジ部18の外筒12側に突出する。これにより、回り止め部50はフランジ部18に係合し、雌ネジ部38の軸周り方向、つまり外筒12の軸周り方向に係止される。しかし、雌ネジ部38及び外筒12の軸方向には係止されず、軸方向の移動が可能である。
プランジャー20に、軸周りに回転させる力を少し加えても、プランジャー20は、摺動部22の凸部22aがガスケット24の凹部24aに嵌合され、さらにガスケット24は外筒12に密着されているため、外筒12に対して回転しない。しかし、プランジャー20を軸周りに回転させる力が、凸部22aと凹部24aの摩擦力よりも大きくなった時、ガスケット24は外筒12に対して回転せずに、プランジャー20のみが軸周りに回転する。
ストッパー34は、回り止め部50がフランジ部18に係合されている時は、外筒12に対して軸周りに回転しない。この状態でプランジャー20を軸周りに回転させると、ストッパー34はプランジャー20の雄ネジ部30に螺合されているため、軸方向に移動する。プランジャー20を、図5において時計回りに回転させるとストッパー34はフランジ部18から離れる方に移動する。反時計回りに回転させるとストッパー34はフランジ部18に近づく方に移動する。回り止め部50がフランジ部18から離間している時は、プランジャー20の軸周りの回転に追従して共に回るため、移動しない。
プランジャー20を軸周りに回転させると、ストッパー34の係止爪48は、プランジャー20の雄ネジ部30の側周面に当接し、弾性片46が僅かに外側にたわむ。プランジャー20を軸周りに更に回転させると、係止爪48が位置決め溝32に嵌合され、弾性片46の弾性変形が復元し、クリック感を生じて位置決め溝32に嵌合される。位置決め溝32は、図5において時計回り側の内側面32aがプランジャー20の直径方向に沿って設けられているため、プランジャー20を反時計回りに回転させることが規制され、時計回りのみ回転する。
次に、注出器10の使用方法について説明する。使用時には、注出口14に図示しない注出用のノズルや針を取り付ける。この後、プランジャー20を押して、ガスケット24を移動させ、内容物52を注出口14から注出する。プランジャー20は、ストッパー34の当接板37がフランジ部18に当たる位置で押し込みが止まる。プランジャー20は、前述のように外筒12とストッパー34に対して図5の反時計回りの回転は規制され、時計回りのみに回転が可能である。プランジャー20を時計回りに回転する方向に力を加えると、ガスケット24の凹部24aとプランジャー20の凸部22aの摩擦力よりも大きい力になった時、ガスケット24は回転せず、プランジャー20のみ軸周りに回転する。ストッパー34は、回り止め部50によって外筒12のフランジ部18に係合されて軸周りの回転を止められ、雄ネジ部30に螺合されているため、プランジャー20の軸方向に沿って、フランジ部18から離れる方に移動する。
プランジャー20が回転している時、プランジャー20の位置決め溝32に、ストッパー34の係止爪48が一致すると、クリック感が発生して嵌合される。1回嵌合するまで回転させると、どのくらいの体積の内容物52が注出される長さに相当するかをあらかじめ設定しておけば、内容物52の所定の注出量を定量することが可能となる。なお、ストッパー34の係止爪48が位置決め溝32に嵌合されたとき、鍔部26の長辺26bと、フランジ部18の長辺18bが平行となる。このことからも嵌合する位置がわかる。そして、鍔部26を押してプランジャー20を押し込み、注出口14から内容物52を注出する。ストッパー34の当接板37がフランジ部18に当たる位置で押し込みが止まり、一定量が注出される。これを繰り返し、内容物52を一定量ずつ注出して使用する。
位置決め溝32は一対が設けられ、プランジャー20を180°回転させる毎に1回嵌合するものであり、注出量は半回転毎に小さく設定される。プランジャー20の鍔部26と、外筒12のフランジ部18の長手方向の向きが同一になるまで一ひねりするだけの簡単な操作で、所定の内容物52の注出量を定量することができる。さらに注出量が必要な場合は、半回転を単位量として、回り止め部50がフランジ部18から離れない範囲で複数回、回転させる。
プランジャー20を回しすぎると、ストッパー34の回り止め部50がフランジ部18から離れ、プランジャー20とともに回転し、プランジャー20に沿ってそれ以上移動することがないので、誤操作による過量の注出を防止することができる。プランジャー20は位置決め溝32に係止爪48が嵌合されて反時計回りには規制されているが、大きい力で反時計回りに回した場合、位置決め溝32を乗り越えて回転する程度の深さに設定されており、誤操作で逆に回したときのストッパー34の破損を防ぐ。
なお、内容物52の使用を開始する際にプランジャー20の雄ネジ部30が外筒12から突出した位置から誤操作で逆に回した場合は、図6(a)に示すようにストッパー34が空転溝29に移動して螺合が解除され空回りするため、破損することがない。図6(b)に示すように内容物52の使用が終わって更にプランジャーを回転させた場合、ストッパー34が鍔部26に螺合の力で押し付けられて破損する恐れがある。このため、ストッパー34が鍔部26に押し付けられる前に、回り止め部50がフランジ部18から離れるように、回り止め部50の長さと雄ネジ部30の長さを設定する。
この実施形態の注出器10によれば、簡単な操作で、確実に内容物52を繰り返し定量注出することができる。プランジャー20を軸周りに回す簡単な操作で、自動的にストッパー34をプランジャー20の軸方向に沿って所定の位置まで移動させることができ、プランジャー20の押し込み長さを所定の長さに決めて、内容物52を定量注出することができる。例えば、歯科の治療等の細かい作業の途中でも簡単に一定量の内容物52を追加して注出することができる。特に、内容物52が出すぎることを防ぎ、プランジャー20を押す力の加減を意識する必要がなく、作業が容易である。内容物52が出すぎることがないため、周囲を汚したり、皮膚に付着して内容物52の成分により皮膚に負担をかけたりすることがない。鍔部26が長方形に設けられ、鍔部26を回すことでプランジャー20を簡単に軸周りに回すことができる。鍔部26の長辺26bを、フランジ部18の長辺18bに対して略平行にしたときにストッパー34の係止爪48が位置決め溝32に嵌合するため、係止爪48が位置決め溝32に嵌合する位置が予想しやすく、操作が容易である。
次にこの発明の第二実施形態について図7〜図10に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の注出器53は、プランジャー20の摺動部22に隣接する部分と、鍔部26に隣接する部分には、溝部28に連通し略同一深さに凹んだ一対の空転溝29が設けられている。プランジャー20の鍔部26と空転溝29の間の短い部分は、補強されて太くなっている。
プランジャー20の雄ネジ部30には、外筒12の近傍にストッパー54が取り付けられている。ストッパー54には、雄ネジ部30を覆う筒部56が設けられ、筒部56の内周面には、雄ネジ部30の溝部28に螺合する螺旋状の突起55が形成された雌ネジ部58が設けられている。筒部56には、プランジャー20に取り付けられた時に外筒12側に位置する端部に、当接板60が一体に設けられている。当接板60は、小さい長方形に形成され、一対の短辺60aは、筒部56の外径とほぼ同じ長さであり、一対の長辺60bは、それより長くフランジ部18の短辺18aとほぼ等しい。
当接板60の一対の短辺60aには、互いに同形状の回り止め部61が各々設けられている。回り止め部61は、当接板60に対して略直角に交差して筒部56と反対側に突出する板体であり、当接板60の短辺60aと同じ幅で設けられ、先端縁部61bは短辺60aに対して略平行な直線であり、当接板60の一対の短辺60aから少し離れた位置で、筒部56の延長線側に向かって約90°に折り曲げられ、一対の先端縁部61bが互いに近づくように形成されている。回り止め部61の、筒部56の延長線側の面、つまり一対の回り止め部61が互いに対面する面は当接面61aであり、プランジャー20に取り付けられた時に、当接面61aはフランジ部18の長辺18bに当接する。
筒部56と当接板60は、筒部56の軸方向に沿う一対の切断線で2分割されている。切断線は、当接板60の一対の長辺60bの長さの中間に各々位置している。上側が分割パーツ54aであり、下側が分割パーツ54bである。分割パーツ54aの一対の切断線には、下方に突出する係止部62が各々設けられ、分割パーツ54bの一対の切断線には、係止部62が係止される被係止部64が設けられ、連結と解除が自在である。係止部62と被係止部64が係合されたとき、筒部56は元の円筒形の雌ネジ部58となり、当接板60は元の一枚の板となり、一対の回り止め部61は互いに平行に位置する。
分割パーツ54aには、筒部56にL字形のスリット44が設けられ、スリット44に囲まれた部分は、弾性片46となり、スリット44の自由端には、筒部56の内周面に、係止爪48が設けられている。係止爪48は、プランジャー20に設けられた位置決め溝32に嵌合される形状である。
次に、注出器53の組立方法と動作について説明する。プランジャー20にガスケット24を取り付け、外筒12の奥まで挿入し、注出口14から内容物52を入れる。ガスケット24は外筒12のフランジ部18に近い位置に移動し、プランジャー20はフランジ部18から長く外側に突出する。プランジャー20の雄ネジ部30に、フランジ部18の近傍で、ストッパー54を取り付ける。ストッパー54は、分割パーツ54aと分割パーツ54bが互いに離れた状態で、雄ネジ部30を挟み、一対の係止部62と被係止部64を各々係合させて雌ネジ部58を形成し、雄ネジ部30に螺合する。ストッパー54の一対の回り止め部61がフランジ部18の一対の長辺18bに各々交差して当接し、回り止め部61の先端縁部61bがフランジ部18の外筒12側に折り曲げられて係合し、抜け落ち防止機能を持つ。これにより、ストッパー54は雌ネジ部58の軸周り方向、つまり外筒12の軸周り方向に係止されるとともに、雌ネジ部58と雄ネジ部30の螺合により外筒12の軸方向に係止され、プランジャー20の回転によって回り止め部61の長さの範囲で軸方向の移動が可能となる。
プランジャー20を軸周りに回転させると、ストッパー54は軸方向に移動する。係止爪48が位置決め溝32に嵌合された時は、弾性片46の弾性変形が復元し、クリック感を生じて位置決め溝32に嵌合される。
次に、注出器53の使用方法は、上記実施の形態と同様である。なお、プランジャー20を回しすぎると、ストッパー54の回り止め部61がフランジ部18から離れる方向に移動するが、回り止め部61の先端縁部61bが、フランジ部18に係止され、回転を止める。よって、内容物52の出し過ぎを防ぐ。
なお、内容物52の使用を開始する際にプランジャー20の雄ネジ部30が外筒12から突出した位置から誤操作で逆に回した場合は、図10(a)に示すように、ストッパー54が空転溝29に移動して螺合が解除されて空回りするため、螺合の力でストッパー54がネジ終端部に押し付けられて破損することがない。図10(b)に示すように内容物52の使用が終わって更にプランジャーを回転させた場合、ストッパー54が鍔部26に螺合の力で押し付けられて破損しないように、ストッパー54は鍔部26側の空転溝29に移動して空回りする。
この実施形態の注出器53によれば、上記実施の形態と同様の効果を有するものである。ストッパー54の回り止め部61は、先端縁部61bがフランジ部18に係止されているため、ストッパー54はフランジ部18から所定距離以上に離れることがなく、内容物52の出し過ぎを防ぐことができる。また、鍔部26側にも空転溝29が設けられているため、内容物52の使用が終わった後に、さらにストッパー54を回しても、ストッパー54の破損を防ぐことができる。
なお、この発明の注出器は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、各部材の形状など適宜変更可能である。フランジ部と鍔部の形状は、長方形以外に楕円や長丸など、一方向に長い形状であれば良い。雄ネジ部及び雌ネジ部のリードは、内容物の注出量に合わせて適宜設定する。位置決め溝は一対が設けられていなくてもよく、1本でもよい。内容物は流動性を有するものであればよく、歯科治療用の充填材以外に何でもよく、抗がん剤等、注出量が決められている薬剤でもよい。
10,53 注出器
12 外筒
14 注出口
16 開口部
18 フランジ部
20 プランジャー
26 鍔部
29 空転溝
30 雄ネジ部
32 位置決め溝
32a 内側面
34,54 ストッパー
34a,34b,54a,54b 分割パーツ
36,56 筒部
37,60 当接板
38,58 雌ネジ部
39 ヒンジ
40,62 係止部
42,64 被係止部
46 弾性片
48 係止爪
50,61 回り止め部
52 内容物

Claims (6)

  1. 内容物を収容する外筒と、前記外筒の一方に形成された開口部に設けられたフランジ部と、前記外筒の前記開口部に摺動可能に挿入されるプランジャーと、前記プランジャーの側周面に設けられた雄ネジ部と、前記プランジャーに取り付けられ前記雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有するストッパーが設けられ、
    前記ストッパーには、前記外筒の前記フランジ部に当接したときに前記プランジャーの押し込みを防ぐ当接板と、前記フランジ部に係合し前記雌ネジ部の軸周り方向に係止され軸方向には係止されない回り止め部が設けられ、
    前記プランジャーは、前記外筒に対して軸周りに回転可能であり、前記プランジャーを軸周りに回転させたときに、前記ストッパーは、前記回り止め部により回転しないとともに、互いに螺合している前記雄ネジ部と前記雌ネジ部により軸方向に移動し、前記プランジャーの押し込み可能長さが変わることを特徴とする注出器。
  2. 前記プランジャーの前記雄ネジ部には、前記プランジャーの軸方向に沿って位置決め溝が設けられ、前記ストッパーには前記位置決め溝に差し込まれる係止爪と、前記係止爪が一体に設けられ前記位置決め溝の深さ方向に可撓性を有する弾性片とが設けられ、前記プランジャーを回転させると、前記ストッパーが軸方向に所定の長さを移動する毎に前記係止爪が前記位置決め溝に嵌合され、前記位置決め溝の内側面の一部は、前記プランジャーの直径方向に沿って切り立って設けられ、前記ストッパーの前記係止爪が前記内側面に当接し、前記ストッパーが前記フランジ部に向かって軸方向に移動する方へ前記プランジャーを回転させることを防ぐ請求項1記載の注出器。
  3. 前記ストッパーには前記雌ネジ部を形成する筒部が設けられ、前記筒部は、前記筒部の軸方向に沿う2本の切断線で分割された一対の分割パーツから成り、一方の切断線には、前記一対の分割パーツどうしを連結するヒンジが設けられ、他方の切断線には、一方の前記分割パーツに係止部が設けられ他方の前記分割パーツに前記係止部に係合される被係止部が設けられている請求項1記載の注出器。
  4. 前記ストッパーには前記雌ネジ部を形成する筒部が設けられ、前記筒部は、前記筒部の軸方向に沿う2本の切断線で分割された一対の分割パーツから成り、一対の切断線には、一方の前記分割パーツに係止部が設けられ他方の前記分割パーツに前記係止部に係合される被係止部が設けられている請求項1記載の注出器。
  5. 前記プランジャーには前記雄ネジ部の端部付近に空転溝が設けられている請求項1記載の注出器。
  6. 前記外筒の前記フランジ部は、前記外筒の軸方向に交差する形状が一方向に長く設けられ、前記プランジャーの前記開口部の外側に位置する端部には一方向に長い形状の鍔部が設けられ、前記フランジ部の長手方向と前記鍔部の長手方向が前記プランジャーの回転により平行となる位置で、前記ストッパーの前記係止爪が前記プランジャーの前記位置決め溝に嵌合される請求項1又は2記載の注出器。
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