JP5048894B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力される画像信号に応じて画像を表示する表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PDP(プラズマディスプレイパネル)を用いたプラズマディスプレイ装置は、薄型化および大画面化が可能であるという利点を有する。このプラズマディスプレイ装置では、画素を構成する放電セルの放電の際の発光を利用することにより画像を表示している。この放電セルを発光させるため、放電セルを構成する各電極に高電圧の駆動パルスを印加するために複数の駆動回路が用いられる。
【0003】
この駆動回路のうち走査・維持駆動回路は、維持期間において画像信号の輝度に比例したパルス数の維持パルスを複数のスキャン電極およびサステイン電極に印加する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、輝度の高い画像を表示する場合、走査・維持駆動回路により複数のスキャン電極およびサステイン電極に多数の維持パルスが印加され、PDPの充放電回数が増加するため、走査・維持駆動回路の消費電力が増大する。また、このとき、走査・維持駆動回路の温度が上昇し、走査・維持駆動回路が破損する場合もある。
【0005】
本発明の目的は、維持パルスを印加する駆動手段の消費電力を低減することができるとともに、駆動手段の温度上昇を抑制することができる表示装置を提供することである。
【0006】
(1)第1の発明
第1の発明に係る表示装置は、入力される画像信号に応じて画像を表示する表示装置であって、垂直方向に配列された複数のアドレス電極、水平方向に配列された複数のスキャン電極、水平方向に配列されたサステイン電極、ならびに複数のアドレス電極、複数のスキャン電極および複数のサステイン電極の交点に設けられた複数の画素を含む表示部と、1フィールドを複数のサブフィールドに分割してサブフィールドごとに画素を駆動して階調表示を行うために、1フィールドの画像信号をサブフィールドごとのサブフィールド画像信号に変換するサブフィールド変換手段と、各サブフィールドの書き込み期間において、サブフィールド画像信号に応じて該当するアドレス電極に書き込みパルスを印加する第1の駆動手段と、各サブフィールドの書き込み期間において、複数のスキャン電極に順次書き込みパルスを印加し、維持期間において、複数のスキャン電極および複数のサステイン電極に維持パルスを印加することにより、表示部内の画素を発光または非発光させる第2の駆動手段と、サブフィールド画像信号から第2の駆動手段の温度に対応する温度推定値を推定する温度推定手段と、温度推定値の増加に応じて維持パルスの数を減少させるように第2の駆動手段を制御する制御手段とを備え、温度推定手段は、サブフィールド画像信号に基づいて維持パルスの数に対応する値を積分するとともに、積分した値から第2の駆動手段の放熱分を減算して温度推定値を求めるものである。
【0007】
本発明に係る表示装置においては、各サブフィールドの書き込み期間において、第1の駆動手段によりサブフィールド画像信号に応じて該当するアドレス電極に書き込みパルスが印加されるとともに、第2の駆動手段により複数のスキャン電極に順次書き込みパルスが印加され、維持期間において、複数のスキャン電極および複数のサステイン電極に維持パルスが印加されることにより、表示部内の画素が発光または非発光される。サブフィールド画像信号から第2の駆動手段の温度に対応する温度推定値が推定され、この温度推定値の増加に応じて維持パルスの数を減少させるように第2の駆動手段が制御される。したがって、温度推定値が大きくなった場合すなわち第2の駆動手段の温度が上昇した場合に、維持パルスの数を減少させて第2の駆動手段から表示部の画素への充放電回数を減少させることができるので、第2の駆動手段の消費電力を低減することができるとともに、第2の駆動手段の温度上昇を抑制することができる。
【0009】
また、サブフィールドごとのサブフィールド画像信号から第2の駆動手段の温度を推定しているので、階調表示を行う場合に、実際に駆動される状態に応じて第2の駆動手段の温度を高精度に推定することができる。
【0013】
さらに、維持パルスの数に対応する値を積分するとともに放熱分を減算しているので、第2の駆動手段の実際の温度により近い温度推定値を求めることができ、より高精度に維持パルスの数を制御することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る表示装置の一例としてAC型プラズマディスプレイ装置について説明する。なお、本発明が適用される表示装置は、AC型プラズマディスプレイ装置に特に限定されず、入力される画像信号に応じて画像を表示することにより維持期間において維持パルスを印加する駆動手段の温度が変化するものであれば、他の表示装置にも同様に適用することができる。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すプラズマディスプレイ装置は、画像信号制御器1、画像−サブフィールド対応付け器2、サブフィールド処理器3、温度推定器4、コントローラ5、走査・維持駆動回路6、データ駆動回路7およびプラズマディスプレイパネル8を備える。
【0027】
画像信号制御器1には、垂直同期信号および水平同期信号を含む画像信号VDが入力される。画像信号制御器1は、入力された画像信号VDにコントローラ5から出力される乗算係数kを乗算した画像信号VFを画像−サブフィールド対応付け器2へ出力する。
【0028】
画像−サブフィールド対応付け器2は、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して表示するため、1フィールドの画像信号VFからサブフィールドごとの画像データであるサブフィールド画像データSBを作成し、サブフィールド処理器3へ出力する。
【0029】
サブフィールド処理器3は、サブフィールド画像データSBおよびサブフィールドの重み付け倍数n等からデータドライバ駆動制御信号AC、スキャンドライバ駆動制御信号およびサステインドライバ駆動制御信号SCを作成し、データドライバ駆動制御信号ACをデータ駆動回路7へ出力するとともに、スキャンドライバ駆動制御信号およびサステインドライバ駆動制御信号SCを走査・維持駆動回路6へ出力する。また、サブフィールド処理器3は、サブフィールド画像データSBおよびサブフィールドの重み付け倍数n等から各サブフィールドの維持パルス数を決定し、決定した維持パルス数を表す維持パルス数信号PNを温度推定器4へ出力する。
【0030】
温度推定器4は、スキャンドライバ駆動制御信号およびサステインドライバ駆動制御信号SCに含まれる維持パルス数信号PNを用いて走査・維持駆動回路6の温度に対応する温度推定値TEを演算し、温度推定値TEをコントローラ5へ出力する。なお、温度推定器4はサブフィールド処理器3から出力される維持パルス数信号PNを用いて走査・維持駆動回路6の温度を推定したが、走査・維持駆動回路6の温度を推定できれば、他の信号を用いてもよい。
【0031】
コントローラ5は、温度推定値TEに応じた乗算係数kを画像信号制御器1へ出力するとともに、温度推定値TEに応じたサブフィールドの重み付け倍数nをサブフィールド処理器3へ出力する。
【0032】
プラズマディスプレイパネル8は、複数のアドレス電極(データ電極)、複数のスキャン電極(走査電極)および複数のサステイン電極(維持電極)を含む。複数のアドレス電極は、画面の垂直方向に配列され、複数のスキャン電極および複数のサステイン電極は、画面の水平方向に配列されている。また、複数のサステイン電極は共通に接続されている。アドレス電極、スキャン電極およびサステイン電極の各交点には、放電セルが形成され、各放電セルが画面上の画素を構成する。
【0033】
データ駆動回路7は、プラズマディスプレイパネル8の複数のアドレス電極に接続されている。走査・維持駆動回路6は、プラズマディスプレイパネル8の複数のスキャン電極およびサステイン電極に接続されている。具体的には、走査・維持駆動回路6は、走査駆動回路および維持駆動回路から構成され、走査駆動回路が複数のスキャン電極に接続され、維持駆動回路が複数のサステイン電極に接続されている。
【0034】
データ駆動回路7は、データドライバ駆動制御信号ACに従い、初期化期間において、壁電荷を調整するための初期化パルスをアドレス電極に印加する。走査・維持駆動回路6は、スキャンドライバ駆動制御信号およびサステインドライバ駆動制御信号SCに従い、初期化期間において、壁電荷を調整するための初期化パルスをスキャン電極およびサステイン電極に印加する。これにより、各電極の壁電荷が、以降のアドレス放電および維持放電に適した壁電荷に調整される。
【0035】
データ駆動回路7は、データドライバ駆動制御信号ACに従い、書き込み期間において、画像データに応じてプラズマディスプレイパネル8の該当するアドレス電極に書き込みパルスを印加する。走査・維持駆動回路6の走査駆動回路は、スキャンドライバ駆動制御信号に従い、書き込み期間において、シフトパルスを垂直走査方向にシフトしつつ複数のスキャン電極に書き込みパルスを順に印加する。これにより、該当する放電セルにおいてアドレス放電が行われる。
【0036】
走査・維持駆動回路6の走査駆動回路は、スキャンドライバ駆動制御信号に従い、維持期間において、周期的な維持パルスをプラズマディスプレイパネル8の複数のスキャン電極に印加する。一方、走査・維持駆動回路6の維持駆動回路は、サステインドライバ駆動制御信号に従い、複数のサステイン電極にスキャン電極の維持パルスに対して180度位相のずれた維持パルスを同時に印加する。これにより、該当する放電セルにおいて維持放電が行われ、各画素がサブフィールドごとに発光または非発光される。
【0037】
図2は、図1に示す画像信号制御器1の構成を示すブロック図である。図2に示す画像信号制御器1は、乗算回路11を含む。
【0038】
乗算回路11は、入力された画像信号VDにコントローラ5から出力される乗算係数kを乗算し、乗算後の画像信号VFを画像−サブフィールド対応付け器2へ出力する。このようにして、画像信号VDが乗算係数により補正された画像信号VFに変換される。
【0039】
図3は、図1に示す温度推定器4の構成を示すブロック図である。図3に示す温度推定器4は、加算器41、メモリ42および放熱分算出回路43を含む。
【0040】
加算器41は、サブフィールド処理器3から出力される維持パルス数信号PNから1フィールド分の維持パルス数に対応した値と放熱分算出回路43の出力とを加算し、メモリ42へ出力する。メモリ42は、加算器41の出力を1フィールドごとに記憶し、記憶している値を温度推定値TEとして出力するとともに、放熱分算出回路43へ出力する。放熱分算出回路43は、メモリ42から出力される温度推定値TEに(1−α)を乗算して温度推定値TEから放熱分を減算した値を加算器44へ出力する。ここで、αは、放熱分に相当し、0<α<1を満たす所定の係数である。
【0041】
上記の処理により、1フィールドごとに、温度推定値から放熱分を減算した値が、サブフィールド処理器3から出力される1フィールド分の維持パルス数に対応した値に加算され、加算結果が温度推定値TEとして出力される。このように、維持パルスの数に対応した値を積分するとともに放熱分を減算しているので、走査・維持駆動回路6の実際の温度により近い温度推定値TEを求めることができる。
【0042】
なお、維持パルス数信号PNの値は、維持パルス数に対応した値であれば、種々の値を用いることができ、維持パルス数そのものを用いてもよい。また、走査・維持駆動回路6が走査駆動回路および維持駆動回路から構成され、さらに、走査駆動回路が初期化パルスを印加するための初期化回路、維持パルスを印加するための維持回路およびドライバ回路等から構成され、維持駆動回路が維持パルスを印加するための維持回路等から構成されている場合、各維持回路の温度に対応する温度推定値を求めてもよい。
【0043】
本実施の形態において、プラズマディスプレイパネル8が表示部に相当し、走査・維持駆動回路6が第2の駆動手段に相当し、データ駆動回路7が第1の駆動手段に相当し、温度推定器4が温度推定手段に相当し、画像信号制御器1、サブフィールド処理器3およびコントローラ5が制御手段に相当し、画像−サブフィールド対応付け器2がサブフィールド変換手段に相当する。
【0044】
次に、上記のように構成されたプラズマディスプレイ装置の動作について説明する。上記のアドレス放電および維持放電を行う際、図1に示すプラズマディスプレイ装置では、階調表示駆動方式として、ADS(Address Display-Period Separation :アドレス・表示期間分離)方式が用いられる。ADS方式では、1フィールドを複数のサブフィールドに時間的に分割し、各サブフィールドは、初期化期間、書き込み期間、維持期間等に分離され、初期化期間において各サブフィールドのセットアップ処理が行われ、書き込み期間において点灯される放電セルを選択するためのアドレス放電が行われ、維持期間において表示のための維持放電が行われる。
【0045】
図4は、図1のプラズマディスプレイパネル8におけるスキャン電極およびサステイン電極の駆動電圧の一例を示すタイミング図である。
【0046】
各サブフィールドにおいて、初期化期間には、複数のスキャン電極に初期化パルス(セットアップパルス)Psetが同時に印加される。次に、書き込み期間には、複数のスキャン電極に書き込みパルスPwが順に印加される。これにより、プラズマディスプレイパネル8の該当する放電セルにおいてアドレス放電が起こる。
【0047】
次に、維持期間において、複数のスキャン電極に維持パルスPscが周期的に印加され、複数のサステイン電極に維持パルスPsuが周期的に印加される。維持パルスPsuの位相は、維持パルスPscの位相に対して180°ずれている。これにより、アドレス放電に続いて維持放電が起こる。
【0048】
上記のようしてに、各サブフィールドの維持期間において、複数の維持パルスPscが複数のスキャン電極に印加されるとともに、複数の維持パルスPsuが複数のサステイン電極に周期的に印加され、プラズマディスプレイパネル8が充放電される。
【0049】
本実施の形態では、上記のADS方式に従い、例えば、総階調数が16でかつ1フィールドを4つのサブフィールドに分割して表示する5種類の発光形式を用いた階調表示方法を用いている。なお、本発明に適用される階調表示方法は以下の例に特に限定されず、他の階調表示方式を用いてもよい。
【0050】
図5は、各階調レベルで表示画面を表示する場合に維持放電が行われるべきサブフィールドの一例を示す図である。図5において、各サブフィールドSF1〜SF4は、例えば、1、2、4、8と順に明るさが重み付けされており、総階調数は16となる。各重み付けは、表示画面の輝度に比例し、各放電セルにおける維持パルス数に比例する値である。
【0051】
図5では、各階調レベルで放電セルを発光させるために使用されるサブフィールドSF1〜SF4を○により表示している。例えば、階調レベル1で放電セルを発光させるために、サブフィールドSF1(重み付け1)を用いればよく、階調レベル3で放電セルを発光させるためには、サブフィールドSF1とサブフィールドSF2(重み付け2)とを用いればよく、各サブフィールドの対応する欄に○が付されている。このように、各サブフィールドを組み合わせて重み付けに応じた維持パルス数により放電セルを発光させれば、0〜15までの各階調レベルで階調表示を行うことができる。なお、サブフィールドの分割数および重み付け等は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能である。
【0052】
次に、上記のように重み付けがされたサブフィールドSF1〜SF4を用いた5種類の発光形式について説明する。図6は、5種類の発光形式A〜Eの各サブフィールドSF1〜SF4における維持パルス数を示す図である。
【0053】
図6に示す発光形式A〜Eは、後述するように温度推定値TEの大きさに応じて重み付け倍数nを設定することにより選択される。すなわち、重み付け倍数n=1の場合、発光形式Eが選択され、重み付け倍数n=2の場合、発光形式Dが選択され、重み付け倍数n=3の場合、発光形式Cが選択され、重み付け倍数n=4の場合、発光形式Bが選択され、重み付け倍数n=5の場合、発光形式Aが選択される。なお、重み付け倍数nは、上記の整数に特に限定されず、種々の値を用いることができ、実数等を用いてもよい。
【0054】
発光形式Aは、総維持パルス数が75個であり、サブフィールドSF1では維持パルス数が5個、サブフィールドSF2では維持パルス数が10個、サブフィールドSF3では維持パルス数が20個、サブフィールドSF4では維持パルス数が40個である。
【0055】
発光形式Bは、総維持パルス数が60個であり、発光形式Cは、総維持パルス数が45個であり、発光形式Dは総維持パルス数が30個であり、発光形式Eは総維持パルス数が15個であり、それぞれ各サブフィールドSF1〜SF4において図示のような維持パルス数が割り当てられている。
【0056】
このように、各サブフィールドSF1〜SF4を組み合わせて16階調表示を行う場合、同一階調レベルでも、各発光形式A〜Eにより維持パルス数が異なり輝度が相違する。すなわち、発光形式Eによる維持パルス数を基準(1倍)とすると、発光形式Dの維持パルス数は発光形式Eの2倍となり、発光形式Cの維持パルス数は発光形式Eの3倍となり、発光形式Bの維持パルス数は発光形式Eの4倍となり、発光形式Aの維持パルス数は発光形式Eの5倍となる。したがって、発光形式Aから発光形式Eへ順次発光形式を切り替えていくことにより、総階調数をあまり変化させることなく、維持パルス数を減少して表示画面の輝度を低下させることができる。
【0057】
図7は、上記の発光形式A〜Eを用いた場合の各サブフィールドの維持期間における維持パルス数を示す図である。図7に示すように、重み付け倍数nに応じて維持パルス数が制御され、サブフィールドSF1の維持期間の維持パルス数は1×n個となり、以降同様に各サブフィールドSF2〜SF4の維持期間の維持パルス数は、2×n個、3×n個、4×n個、5×n個となる。
【0058】
このように、サブフィールド処理器3が重み付け倍数nに応じて各サブフィールドの維持パルス数を制御することにより、発光形式A〜Eの中から温度推定値TEに応じた発光形式を選択することができる。
【0059】
次に、上記の発光形式A〜Eを組み合わせて維持放電を行う場合の温度推定値TEと乗算係数kとの関係について説明する。図8は、発光形式A〜Eを組み合わせて維持放電を行う場合の温度推定値TEと乗算係数kとの関係を示す図である。なお、図8に示す温度推定値TEと乗算係数kとの関係は、コントローラ5に予め記憶され、温度推定器4により推定された温度推定値TEに対応する乗算係数kがコントローラ5から出力される。
【0060】
図8に示すように、温度推定値TEが所定の基準値Trefより小さい場合、乗算係数kは1.0に設定される。この場合、走査・維持駆動回路6の温度は温度上昇を抑制する必要があるほど上昇していないので、後述するように発光形式Aが選択され、画像信号はそのまま出力され、画像信号に応じたパルス数で維持パルスがスキャン電極および維持電極に印加される。
【0061】
次に、温度推定値TEが基準値Tref以上に増加した場合、走査・維持駆動回路6の温度上昇を抑制するために後述するように発光形式が選択されるとともに、乗算係数kが制御される。例えば、温度推定値TEがTrefからTaに増加するに従い、乗算係数kが1.0から0.8へ線形的に減少される。同様に、温度推定値TEがTaからTbに増加するに従い、乗算係数kが1.0から0.75へ減少され、TbからTcに増加するに従い、乗算係数kが1.0から0.67へ減少され、TcからTdに増加するに従い、乗算係数kが1.0から0.5へ減少され、Td以上に増加するに従い、乗算係数kが1.0から減少される。
【0062】
また、後述するように、温度推定値TEがTa以下のとき、発光形式Aが選択され、温度推定値TEがTa〜Tbのとき、発光形式Bが選択され、温度推定値TEがTb〜Tcのとき、発光形式Cが選択され、温度推定値TEがTc〜Tdのとき、発光形式Dが選択され、温度推定値TEがTd以上のとき、発光形式Eが選択される。
【0063】
ここで、乗算係数kが1.0から減少した後、発光形式の切り替え時に1.0に戻すのは、以下の理由による。すなわち、発光形式Aの総維持パルス数は75個であり、発光形式Bの総維持パルス数が60個であり、これらのパルス数の比が0.8になる。このため、発光形式Aから発光形式Bに切り替えるときに、乗算係数kを0.8から1.0に切り替えることにより、切り替え前後においても温度推定値TEに応じて、画像信号VFと維持パルス数の積で決まる発光パルスの数を一定の比率で低下させることができ、表示画面の輝度を線形的に制御することができる。以降の各発光形式の切り替え時においても同様である。
【0064】
次に、上記の発光形式A〜Eを組み合わせて維持放電を行う場合の温度推定値TEと重み付け倍数nとの関係について説明する。図9は、発光形式A〜Eを組み合わせて維持放電を行う場合の温度推定値TEと重み付け倍数nとの関係を示す図である。なお、図9に示す温度推定値TEと重み付け倍数nとの関係は、コントローラ5に予め記憶され、温度推定器4により推定された温度推定値TEに対応する重み付け倍数nがコントローラ5から出力される。
【0065】
図9に示すように、温度推定値TEに対して重み付け倍数nが設定され、設定された重み付け倍数nによって発光形式が選択される。例えば、温度推定値TEがTa以下の場合、重み付け倍数nが5に設定され、発光形式Aが選択される。同様に、温度推定値TEがTb以下の場合、重み付け倍数nが4に設定され、発光形式Bが選択され、温度推定値TEがTc以下の場合、重み付け倍数nが3に設定され、発光形式Cが選択され、温度推定値TEがTd以下の場合、重み付け倍数nが2に設定され、発光形式Dが選択され、温度推定値TEがTd以上の場合、重み付け倍数nが1に設定され、発光形式Eが選択される。
【0066】
また、図9は、上記の発光形式を切り替えた時の温度推定値TEと維持パルス数の相対的な変化を示すものといえる。すなわち、発光形式A,B,C,D,Eでの維持パルスの相対比は、重み付け倍数nと同じで、5:4:3:2:1となる。
【0067】
図10は、上記の発光形式の切り替え時に乗算係数kおよび重み付け倍数nを切り替えた場合の温度推定値TEと、制御後の画像信号VFと維持パルス数の積で決まる発光パルスの数との関係を示す図である。なお、図10では、維持パルス数を制御しない場合すなわ温度差推定値TEが基準値Trefより小さい場合の発光パルス数を5(相対値)として表示している。
【0068】
上記のようにして、温度推定値TEに応じて乗算係数kを切り替えるとともに、重み付け倍数nを切り替えることにより発光形式A〜Eを切り替えることができる。このとき、図9に示すように、温度推定値TEの増加に応じて制御後の維持パルスの数は減少する。
【0069】
したがって、異なる発光形式A〜Eを用いて画像を表示する場合にも、温度推定値TEの増加に応じて制御後の発光パルスの数を線形的に減少させることができ、表示画面の輝度を線形的に制御することができるとともに、総階調数を極端に低下させることなく、維持パルス数を減少させることができる。
【0070】
なお、発光形式の数等は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、重み付け倍数nを小刻みに変化させ、維持パルス数を小刻みに減少させるようにしてもよい。
【0071】
上記のように、本実施の形態では、走査・維持駆動回路6の温度に対応する温度推定値TEが温度推定器4により維持パルス数信号PNから推定され、この温度推定値TEに対応する乗算係数kおよび重み付け倍数nがコントローラ5から出力される。このとき、乗算係数kが画像信号制御器1により画像信号VDに乗算されるとともに、サブフィールド画像信号SBおよび重み付け倍数nに応じたパルス数で維持パルスを印加するためのスキャンドライバ駆動制御信号およびサステインドライバ駆動制御信号SCがサブフィールド処理器3から走査・維持駆動回路6へ出力される。
【0072】
この結果、重み付け倍数nに応じたパルス数で維持パルスがスキャン電極およびサステイン電極に印加されるので、温度推定値TEが大きくなった場合すなわち走査・維持駆動回路6の温度が上昇した場合に、維持パルス数を減少させることができる。したがって、プラズマディスプレイパネル8の充放電回数を減少させることができるので、走査・維持駆動回路6の消費電力を低減することができるとともに、走査・維持駆動回路6の温度上昇を抑制することができる。また、重み付け倍数nの切り替えによる輝度の変動を乗算係数kにより補正しているので、視聴者に視覚的に違和感を与えることもない。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、維持パルスを印加する駆動手段の温度に対応する温度推定値に応じて維持パルスの数を変化させることができるので、駆動手段の温度が上昇した場合に維持パルスの数を減少させることができ、駆動手段の消費電力を低減することができるとともに、駆動手段の温度上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図
【図2】図1に示す画像信号制御器の構成を示すブロック図
【図3】図1に示す温度推定器の構成を示すブロック図
【図4】図1に示すプラズマディスプレイパネルのスキャン電極およびサステイン電極の駆動電圧の一例を示すタイミング図
【図5】各階調レベルで表示画面を表示する場合に維持放電が行われるべきサブフィールドの一例を示す図
【図6】5種類の発光形式の各サブフィールドにおける維持パルス数を示す図
【図7】図6に示す発光形式を用いた場合の各サブフィールドの維持期間における維持パルス数を示す図
【図8】図6に示す発光形式を組み合わせて維持放電を行う場合の温度推定値と乗算係数との関係を示す図
【図9】図6に示す発光形式を組み合わせて維持放電を行う場合の温度推定値と重み付け倍数との関係を示す図
【図10】図6に示す発光形式の切り替え時に乗算係数および重み付け倍数を切り替えた場合の温度推定値と制御後の発光パルス数との関係を示す図
【符号の説明】
1 画像信号制御器
2 画像−サブフィールド対応付け器
3 サブフィールド処理器
4 温度推定器
5 コントローラ
6 走査・維持駆動回路
7 データ駆動回路
8 プラズマディスプレイパネル
11 乗算回路
41 加算器
42 メモリ
43 放熱分算出回路
Claims (1)
- 入力される画像信号に応じて画像を表示する表示装置であって、
垂直方向に配列された複数のアドレス電極、水平方向に配列された複数のスキャン電極、水平方向に配列されたサステイン電極、ならびに前記複数のアドレス電極、前記複数のスキャン電極および前記複数のサステイン電極の交点に設けられた複数の画素を含む表示部と、
1フィールドを複数のサブフィールドに分割してサブフィールドごとに画素を駆動して階調表示を行うために、1フィールドの画像信号をサブフィールドごとのサブフィールド画像信号に変換するサブフィールド変換手段と、
各サブフィールドの書き込み期間において、前記サブフィールド画像信号に応じて該当するアドレス電極に書き込みパルスを印加する第1の駆動手段と、
各サブフィールドの書き込み期間において、前記複数のスキャン電極に順次書き込みパルスを印加し、維持期間において、前記複数のスキャン電極および前記複数のサステイン電極に維持パルスを印加することにより、前記表示部内の画素を発光または非発光させる第2の駆動手段と、
前記サブフィールド画像信号から前記第2の駆動手段の温度に対応する温度推定値を推定する温度推定手段と、
前記温度推定値の増加に応じて前記維持パルスの数を減少させるように前記第2の駆動手段を制御する制御手段とを備え、
前記温度推定手段は、前記サブフィールド画像信号に基づいて前記維持パルスの数に対応する値を積分するとともに、積分した値から前記第2の駆動手段の放熱分を減算して前記温度推定値を求めることを特徴とする表示装置。
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