JP5048708B2 - 浄化槽 - Google Patents
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また、前記複数の点検口は、各槽夫々を点検及びメンテナンスが行えるように配設しなければならず、しかも各槽の上部に一定の大きさの点検用マンホールが必要なため、各槽の大きさが不必要に大容量となってしまう。
そこで例えば、生物膜濾過槽と処理水槽との一対を浄化槽本体の径方向に並べた1組と、消毒槽と放流ポンプ槽との一対も浄化槽本体の径方向に並べた1組とを、浄化槽本体の長手方向に並べるという配置を行って、全長がより短くなる小型化も考えられる。
しかし、消毒槽と放流ポンプ槽との1組を径方向に並べて1つの点検口を配置するようにしても、これらの槽が、第2鏡板の内側に配置することになると、第2鏡板が外側に突出した湾曲面を有するために、点検口を、平面視で第2鏡板よりもより内側に配置して、しかも、放流ポンプ槽内のポンプをメンテナンスのために出し入れできる大きさの点検口でなければならず、そのために、消毒槽や放流ポンプ槽が不必要な大きさの容量になってしまい、小型化には限界があった。
前記水処理空間内で一端の前記第1鏡板の内側に前処理槽を配置し、
他端の前記第2鏡板の内側に前記好気性処理槽を配置し、
前記前処理槽と前記好気性処理槽との間に、前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とを配設してあり、
前記浄化槽本体の径方向に前記生物膜濾過槽と前記処理水槽とを並べ、前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とを、前記浄化槽本体の長手方向に並べて前記処理水槽の径方向の横に配設し、
前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とが集中して位置する前記浄化槽本体の径方向中央部の上方に、一つの点検口を設けてあるところにある。
また、前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽を、前記前処理槽と前記好気性処理槽との間に配置することにより、それらの槽の大きさや配置をより自由により適切な容量に設計でき、しかも、それらの各槽に対する点検口も、湾曲面のある鏡板の影響を受けることなく配置できる。
従って、浄化槽全体の一層の小型化を図ることが可能となる。
従って、より小型化を可能としながら点検及びメンテナンスを支障なく行うことが可能となる。
前記水処理空間内で一端の前記第1鏡板の内側に前記前処理槽を配置し、
他端の前記第2鏡板の内側に前記好気性処理槽を配置し、
前記前処理槽と前記好気性処理槽との間に、前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とを配設してあり、
平面視で、前記浄化槽本体の径方向に前記生物膜濾過槽と前記処理水槽との第1組を並べると共に、前記消毒槽と前記放流ポンプ槽との第2組も前記浄化槽本体の径方向に並べ、それらの第1組と第2組を前記浄化槽本体の長手方向に並べて配設し、
前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とが集中して位置する前記浄化槽本体の径方向中央部の上方に、一つの点検口を設けてあるところにある。
また、前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽を、前記前処理槽と前記好気性処理槽との間に配置することにより、それらの槽の大きさや配置をより自由により適切な容量に設計でき、しかも、それらの各槽に対する点検口も、湾曲面のある鏡板の影響を受けることなく配置できる。
従って、浄化槽全体の一層の小型化を図ることが可能となる。
また、前記固液分離槽N1と前記嫌気濾床槽N2は、比較的大きな貯留容量を備えており、LWL〜HWLの範囲で流量を調節可能な流量調整部Rを有する。これにより、朝夕の特定時間等に集中する流入処理水量のピーク量を吸収する構成としてあるため、下流の担体流動槽E1、担体濾過槽E2の処理性能の安定化に貢献するものである。
前記担体C1は、表面凹凸の形状であれば、担体C1表面上に生物膜を担持するのに好ましい形状となる。
前記担体濾過槽E2の下部には、担体C2の逆洗装置として、担体C2に付着した目詰まりの原因となる汚泥を剥離させるために散気する逆洗管D2を設けてある。散気管D1、および逆洗管D2については、気泡供給量を調節できるものであることが好ましい。
前記エアリフトポンプA2は、通常処理時に担体濾過槽E2下部の硝酸を含む被処理水及び汚泥を一定量づつ固液分離槽N1に循環可能に構成してあり、固液分離槽N1に移送された被処理水は、固液分離槽N1から嫌気濾床槽N2に移流し脱窒されるため、窒素成分を除去することができ、さらに、移送された汚泥を余剰汚泥として、固液分離槽N1と嫌気濾床槽N2に沈殿させて貯留することができる。
一方、前記エアリフトポンプA3は、担体流動槽E1から流出して担体濾過槽E2に流入した被処理水及び汚泥を担体流動槽E1に移送可能に構成してある。汚泥の移送により担体流動槽E1内の生物総量の低下を防止することができるため、微生物と被処理水の接触機会が増大して被処理水中のBODの処理効率が向上し、高負荷処理水であっても効率よく分解できる。さらに、被処理水中のアンモニア成分の硝化反応も促進することができる。また、担体流動槽E1内の生物総量の低下を防止することにより有機成分等の分解効率が増し、担体濾過槽E2での酸素供給量も増加して担体濾過槽E2での浄化効率を向上させることができる。
前記エアリフトポンプA2及びエアリフトポンプA3のエア供給の開始と停止は、制御機構で制御を行うことができる。
この時、流入負荷が高い場合は、エアリフトポンプA2で汚泥を固液分離槽N1に移送する割合を、エアリフトポンプA3で汚泥を担体流動槽E1へ移送する割合より増やし、流入負荷が低い場合は、エアリフトポンプA3で汚泥を担体流動槽E1へ移送する割合を、エアリフトポンプA2で汚泥を固液分離槽N1に移送する割合より増やすようにするのである。
そして、浄化槽本体1の径方向に担体濾過槽E2と処理水槽T1とを並べ、消毒槽Qと放流ポンプ槽Sとを、浄化槽本体1の長手方向に並べて処理水槽T1の径方向の横に配設することにより、特に51〜60人槽などの比較的小さい水量の範囲でコンパクト化の効果が大きく、施工時の掘削土量が減少できる。
エアリフトポンプA1の処理水吐出口と担体濾過槽E2へのオーバーフロー口は、散気管D1を挟んだ両側にそれぞれ配置されている。このために、嫌気濾床槽N2から担体流動槽E1へ流入してきた処理水は、胴側部に沿って底部に流れ担体流動槽E1内を循環するので、散気管D1を挟んで対向する側に設けられた担体濾過槽E2へのオーバーフロー口への短絡流とはならず、十分に好気処理された後に濾過処理される。
担体濾過槽E2と処理水槽T1との底部開口部は、図3〜図4に示すように、担体濾過槽E2と処理水槽T1との仕切壁と、処理水槽T1消毒槽Q及び放流ポンプ槽Sとの仕切壁とを処理水槽T1の内側へ折り曲げたホッパー形状に形成してあり、処理水槽T1の沈殿物を速やかに担体濾過槽E2に返送して、処理水槽T1でのスカム発生を少なくなるようにしている。
また、担体濾過槽E2と処理水槽T1とを浄化槽本体1の径方向に並べて配設しているので、底部開口部を長方形に形成でき、担体濾過槽E2の処理水は偏流することなく処理水槽T1へ流入するので、担体濾過槽E2の処理性能を安定させることができる。
処理水槽T1から消毒槽Qへは、上部からのオーバーフローにより図2〜図3に示すように、消毒筒2を通って流下し、さらに、隣接する放流ポンプ槽Sにオーバーフローにより流れ込む(図2、図4)。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈2〉 前記好気性処理槽では、担体C1を流動させる担体流動層E1に形成する以外に、流動担体を設けずに、曝気装置を設けるだけの槽であっても良い。
〈3〉 前記生物膜濾過槽は、担体C2を設けた担体濾過槽E2以外に、微生物を担持させる固定の濾床を設けた濾過槽であってもよい。つまり、生物接触酸化処理と物理的ろ過とが行える槽であれば良い。
〈4〉 前期固液分離槽N1と担体流動槽E1との間に、担体濾過槽E2と処理水槽T1と消毒槽Qと放流ポンプ槽Sとを配設するのに、それらの槽を浄化槽本体1の長手方向あるいは径方向に並べても良い。また、図5に示すように、平面視で、浄化槽本体1の径方向に担体濾過槽E2と処理水槽T1との第1組を並べると共に、消毒槽Qと放流ポンプ槽Sの第2組も浄化槽本体1の径方向に並べ、それらの第1組と第2組を浄化槽本体1の長手方向に並べてあってもよい。この場合、点検口Hを設けるのに支障は無く、それらの槽をより大きな容量にする場合に有利であり、嫌気濾床槽N2から担体流動槽E1へのエアリフトポンプA1と、放流ポンプ槽Sから放流口Zまでの放流ポンプP2以外に、担体流動槽E1から担体濾過槽E2へ処理水を移流させるスリット付きの出口管A4が必要になる場合がある。
B1 第1鏡板
B2 第2鏡板
N 嫌気性処理槽
T1 処理水槽
Q 消毒槽
S 放流ポンプ槽
H 点検口
W1 隔壁(第1隔壁)
W2 隔壁(第2隔壁)
W3 隔壁(第3隔壁)
Claims (3)
- 筒状の胴体の両端部に外側に突出した湾曲面を有する第1鏡板と第2鏡板を浄化槽本体に設けると共に、その浄化槽本体の内部に水処理空間を有し、その水処理空間が処理順に嫌気性処理槽又は好気性処理槽からなる前処理槽、好気性処理槽、生物膜濾過槽、処理水槽、消毒槽、放流ポンプ槽に、仕切壁を介して別々に区画形成され、それらの槽の上方に複数の点検口を設けてある浄化槽であって、
前記水処理空間内で一端の前記第1鏡板の内側に前記前処理槽を配置し、
他端の前記第2鏡板の内側に前記好気性処理槽を配置し、
前記前処理槽と前記好気性処理槽との間に、前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とを配設してあり、
前記浄化槽本体の径方向に前記生物膜濾過槽と前記処理水槽とを並べ、前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とを、前記浄化槽本体の長手方向に並べて前記処理水槽の径方向の横に配設し、
前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とが集中して位置する前記浄化槽本体の径方向中央部の上方に、一つの点検口を設けてある浄化槽。 - 筒状の胴体の両端部に外側に突出した湾曲面を有する第1鏡板と第2鏡板を浄化槽本体に設けると共に、その浄化槽本体の内部に水処理空間を有し、その水処理空間が処理順に嫌気性処理槽又は好気性処理槽からなる前処理槽、好気性処理槽、生物膜濾過槽、処理水槽、消毒槽、放流ポンプ槽に、仕切壁を介して別々に区画形成され、それらの槽の上方に複数の点検口を設けてある浄化槽であって、
前記水処理空間内で一端の前記第1鏡板の内側に前記前処理槽を配置し、
他端の前記第2鏡板の内側に前記好気性処理槽を配置し、
前記前処理槽と前記好気性処理槽との間に、前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とを配設してあり、
平面視で、前記浄化槽本体の径方向に前記生物膜濾過槽と前記処理水槽との第1組を並べると共に、前記消毒槽と前記放流ポンプ槽との第2組も前記浄化槽本体の径方向に並べ、それらの第1組と第2組を前記浄化槽本体の長手方向に並べて配設し、
前記生物膜濾過槽と前記処理水槽と前記消毒槽と前記放流ポンプ槽とが集中して位置する前記浄化槽本体の径方向中央部の上方に、一つの点検口を設けてある浄化槽。 - 前記浄化槽本体の径方向に並べた前記生物膜濾過槽と前記処理水槽の底部に、長方形の底部開口部を形成し、
前記生物膜濾過槽で処理された処理水は、前記底部開口部から前記処理水槽に移流するように構成してある請求項1又は2に記載の浄化槽。
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