JP5048509B2 - インサート、インサートのキット及び連結要素 - Google Patents

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Description

本発明は、自在継手の棒状要素を締め付けるためのクランプ要素のためのインサート、特に骨折を安定させるための自在継手のクランプ要素のためのインサートに関する。
EP 1 184 000には、2個の対向する顎、及び棒状要素を受けるために側方に開口した1つの自由空間、並びに該自由空間の反対側に配置され、該顎を互いに連結し、及びそれにより顎を可動にするヒンジを有し、各顎は1個の孔を有し、及びこれらの孔は互いに1列に並んでいる一体型要素が記載されている。
このクランプ要素は、一方が他方に隣接して配置された2つの同一のクランプ要素により、自在継手を製造可能であって、これにより、前記孔を介して接続ネジを挿入し、クランプ顎を閉じるためにこれを内部ネジ山付きナットにねじ込むことができるという利点を有する。
この公知の装置の欠点は、棒状要素が、長手方向の端部からしか受入自由空間に挿入できないことである。
US6,277,069から公知の別のクランプ要素は、側部が開放されている。これにより、第1の棒状要素を横に挿入することができる。第2の棒状要素は、張力レバーに接続された閉鎖ケーシングに導入することができる。
US6,616,664及びEP 0 700 664の両者から公知の自在継手は、4個の個別クランプ顎要素及び1個の中央ネジからなる。この自在継手により、1個又は2個の棒状要素を、対応する自由空間へ横方向に導入することが可能になる。EP0 700 664においては、2個の中央クランプ顎要素の間にバネを配置し、そのバネ張力に逆らって棒状要素をクリップすることが可能であり、従って、自在継手を係止する前に自在継手を棒状要素に保持することが可能である。US6,616,664においては、自在継手の係止の前に横方向に挿入された棒状要素を保持をするために、狭い、横方向に配置されたレバーアームが設けられている。
これらの装置は、このような自在継手のクランプ要素を、挿入するロッド又はピンの直径に合わせて設計しなければならないという欠点を有している。従って、外科医は、特定の手術条件を考慮するために、一連の異なるクランプ要素を利用可能にしていなければならない。
このような従来技術から出発して、本発明の目的は、太さの異なる棒状要素の横方向挿入を可能にするクランプ要素のためのインサートを提供することである。
本発明の更なる目的は、太さの異なる棒状要素の横方向挿入を可能にし、より詳細には、自在継手の2個のクランプ要素において異なる2本のロッドの挿入を少なくとも可能にするインサートの、単純な挿入のためのクランプ要素を提供することである。
本発明のさらなる目標は、各種の異なる棒状要素に順次適合可能な、コスト効果の高い使い捨ての、特に射出成形プラスチック製のクランプ要素を作製することである。
公知の従来技術から出発して、本発明はまた、改良された自在継手を提供することを目的とする。
本発明によれば、この課題は、請求項1の導入部に記載の型のインサートに関しては、請求項1の特徴部分によって解決される。このようなインサートからなるキットは、請求項10に記載されている。対応するクランプ要素は、請求項11の特徴によって記載されている。本発明による自在継手は、請求項13に記載されている。
クランプ要素が後からインサートを具備してもよいので、2個のクランプ要素の顎の大きさは、連結要素の変化する棒状要素に対して単純に設計されるよう、互いに対して調整可能である。
一方、1個以上の顎に、既にインサートを有するクランプ要素を提供及び供給することができ、そしてインサートは、実際の使用時に容易に取り外すことができる。
インサートを絶縁材料から形成すれば、外部固定具を介する導電回路の形成を避けることが可能であり、従ってこのような固定具のMRI安全性に貢献する。
本発明によるクランプ要素の本質的な利点は、材料の巧みな組み合わせを使用することにより、棒状要素を確実に把持することができることにある。より詳細には、このインサートは、クランプ要素又はロッドよりも軟質の、より塑性な材料から構成できるので、インサートとロッド及びインサートとクランプ要素の顎の間に、直接接触において起こり得るものより増強及び改善された静的摩擦が発生するようにできる。
さらなる有利な実施例は、従属請求項に記載されている。
図面を参照し、実施例を例として用い、本発明をより詳細に以下に説明する。
図1は、本発明によるインサート50を持つ2個のクランプ要素10を有する連結要素100の第1の実施例の斜視図である。各クランプ要素10は、棒状要素を受けるための自由空間11を有する2個の対向するクランプ顎12及び13を有する。クランプ顎12及び13は、その自由端15にそれぞれ、横断溝14を有し、これらが共に自由空間11に広がる。自由端15には、互いに面するクランプ顎12及び13の側面の外縁16が、側面からの棒状要素の押入れを容易にするために角度付けられている。自由空間11及び自由端15に対向して、ヒンジ17が設けられ、これが顎12及び13を単一ピースに結合する。クランプ要素10を貫通するネジ103は、連結要素100を閉じ、その中に挿入されるロッドを締め付ける。これは係止要素であり、レバー及び等の要素により実現することもできる。
クランプ要素10は、その中央領域に完全な材料を横断する切れ込みを有し、2個の横方向横断リブ21を形成し、これらはクランプ顎12の上部において特に明確である。横断リブ21の間の領域は、前縁16から上面図に見える円形ネジの取り付けまではくり抜かれた形である。このネジ取り付けは、例えば、円錐形のショルダー面又は階段状のショルダーを有し、上部クランプ顎12における貫通孔中にネジ103を受けるよう段階状にすることができる。リブはまた、クランプ要素の外側全体に沿って延びていてもよい。
下部クランプ顎13において、前記横断リブ21はリングフランジ22へ導かれ、リングフランジは、例えば、平坦な環状の底部を有し、これが射出成形によって生成された凹部に接続されることで材料と重量を節約することができ、及びその中央に孔が設けられている。この貫通孔は、上部クランプ顎12の前記の貫通孔と一直線を成すように配置されている。これは、自由空間11の軸に垂直に、ヒンジ17の裏側に平行に、クランプ要素10内を通って延びる。しかしそれは対角線上に伸びることもあり得る。
図1の提示において、連結要素100は、2個のクランプ要素10から形成される。下部のクランプ要素10は、例えば12ミリメートルの直径を有するロッド用である。そして、自由端の開口は、設置状態で例えば8ミリメートルの直径を有する。上部クランプ要素10が直径4ミリメートルから6ミリメートルのロッド用である場合、自由端15の開口は、従って、設置状態で例えば2ミリメートルの直径を有しているはずである。
自由空間11に、中空の四半円円筒形状の2個の曲面51からなるインサート50が挿入されるが、これらの曲面は接続部52によって互いに接続されている。これらの部分はジャケット要素51とも呼ばれる。半径方向の接続部52はとりわけ、曲面51より薄い。外側円筒ジャケットの形状の外面56を有する曲面51は、溝14の内面に接触する。図1で用いるインサート50は、インサート50の内側空間58から離れて延び、及び特にインサートをクランプ要素10と共にして、前記リブ21の間に延びる2個の保持舌53及び54を含む。従って、インサート50は、挿入されるロッドの方向の軸方向の一ずれに対してしっかりと保持される。2個の舌53及び54により、インサートの捩れも防止される。インサート50の曲面51へ移行する舌53、54の円味のある外面55は、ロッドのためのインサート縁16を形成する。保持舌又はクリップ53は、一般に保持部と呼ぶことができる。
図2は、図1のクランプ要素10の第1実施例によるインサート50の斜視図である。図3は、図2の前記インサート50の側面図を示す。インサート50は、接続部52の方向に向く上クリップ53を備え、クリップ53と外面56との間にクランプ空間57があり、ここに上部クランプ顎13の一部が挿入される。クリップ53は、設置状態で、即ち、外面の方向に設置されて、クランプ要素10に挿入されたインサート50は、初期張力下でクリップ53によって保持されるように形成することができる。ここで、上クリップ53の長さは、四半円筒51の幅とほぼ同じ長さとする。一方、下クリップ54はかなり短く、自由空間11の軸に垂直方向に向く。クリップ53、54の材料厚みは、四半円筒51(ここでは、図2及び図3の要素51)の厚みに対応する。クリップ53及び54の幅は、四半円筒51の幅の3分の1から3分の2の間であることが有利である。好ましくは、四半円筒51の幅は、顎12又は13の溝11の長手方向のサイズである。
ここに図示しない他の実施例に関して、他のクリップ形式も可能である。特に、上クリップ53及び/又は下クリップ54はより薄くすることができ、特に、上又は下クランプ顎12又は13に設けられたスロットを補完することができる。このようなスロットは、挿入されるロッド101、102の主軸に平行に延びるであろう。このように、インサートは、突起要素なしにクランプ要素10に圧入することができ、そしてこれにより連続的張力下に保持することができる。インサート50は、例えば一体型の塑性要素であり得る。これは、2種類の異なる材料を同時押出しした塑性要素又は金属製の要素(又はヒンジのような)を含むこともできる。
ここで接続部52は、表面51と同じ曲率半径を有する。これはより薄いだけであり、力がかかると、自由空間11に向かって前向きに、又は自由空間11から後ろ向きに屈曲する。
図4は、2本の締め付けられた棒状要素101及び102と、図2のインサート50が係止位置にある、図1の連結要素100の斜視図である。
図5は、第2実施例によるインサート60の斜め上からの斜視図である。図6は、図5のインサート60の側面図である。各図における同じ特性のものには同じ参照番号を付す。図2及び図5の2つのインサート50及び60の間の2つの大きな違いは、図2のインサート50が、より大きな直径の棒状要素を受けることを目的とし、及び図5のインサート60の曲面51が、より大きな材料厚みを有することである。しかしながら、インサート60の挿入後、自由空間11の中央軸は引き続きスロットの高さにある。これは、例えば図14のインサート80には当てはまらない。
さらに、図5のインサート60は、波形接続部62を有する。自由空間58に向かって内向きに屈曲されたカムを形成するために、この接続部は、より厚い四半円筒51、即ち接線方向に細長く、伸ばされ始める。従って、接続部62にはより長いバネ範囲が形成される。2個のクリップ53及び54は第1の実施例と同じ形状である。接続部82は、インサート50の長手方向の長さより短くすることも、中断することもできる。
図面に示さない実施例では、図2のインサートは、2個の別個の部材から、即ち接続部52なしで構成することができる。そして、2個のインサートを用いて、例えば、一方を面51及びクリップ53から、並びに他方を面51及びクリップ54から構成することができる。しかし2個の同一のインサートも可能である。そこで必須なのは、これら2個のインサートを互いから独立して上及び下でクリップすることである。
図5の実施例によるインサートは、より小さい棒状要素を用いて設計される。この1つのインサート60の代わりに、(図面に示さない実施例による)2以上の薄い同心のシェルインサートを用いることもできる。ここで、図1で既に挿入されている、図2のインサート50の小さい開口58の効果を達成するため、追加的なシェルインサートを挿入するが、このインサートは第1のインサート50と同心に設置されるインサートであると理解すべきである。内側シェルインサートは、ついで、その上側56をインサート50の内側にもたれさせる表面51を有し、これは、その外側で第1のクリップ53の上に位置するクリップを有することが好ましい。1つの追加ステップで開口58を縮小させる、第3のシェルインサートがあってもよい。このようにしてキットが形成され、キットのそのそれぞれのインサートは互いに同心に挿入されうる一連のジャケット要素51を形成する。
ここで説明した実施例は全て、挿入されるロッドに対して同心に設計されている。ここで、図10の実施例を見込み、インサート50又は60の対応する偏心実施例が可能であることに留意すべきである。これは、四半円円筒51が、棒状要素に対して設計された表面に接触し続けるため、その外面56についてのみそう呼ばれることを意味する。しかしながら、内側では、別の非対称の形状を設けることができ、これは断面では、例えば三角形の溝とすることができる。これにより、一つの平面に対して全て同じ方法での各種サイズのロッド挿入が可能になる。
図7は、下クランプ要素10の図5のインサート60を有する、図4に表される連結要素100を示す側面図である。
図8は、第3実施例によるインサート70の、斜め上からの斜視図である。図9は、図5のインサート60の側面図である。図5及び図8の2個のインサート60及び70の唯一の違いは、図8のインサート70がクリップ53を1個しか持たない点である。クリップ53は、外側クランプ顎12のリブ21間の領域での係合のために設けられている。従って、内側クランプ顎13にはクリップはないが、外側押圧面55が外側インサート70の全長に渡って延び、一方、反対側では、ロッド用の押圧面55がクリップ53に突出し、前記の実施例のように、左右に裏縁75がある。
図10は、第4の実施例によるインサート80の斜視図、図11は、図10のインサート80の側面図、及び図12は、図10のインサート80の斜め下からの別の斜視図である。このインサート80は、図13を見ることで最も簡単に説明できるが、図13において、2個の他のクランプ要素20と図10のインサート及びロッド101(ここでは確実に締め付けられたいわゆる「ピン」)を有する別の連結要素110の斜視図が示されている。クランプ要素20は、本質的にEP 0 700 664によるクランプ要素に対応している。
インサート80は、その外面56によってなお認知可能な四半円筒51を有するが、四半円筒51は断面が非常に縮小された曲率半径を有する下面を有し、及びこのため小さい自由空間88の上側境界を形成する。インサート80は、上面図で後ろ向きに延びる楕円凹部81を有し、これがネジ103の凹部を形成する。案内溝として、2個の突起83を凹部81に設ける。厚い四半円筒51は、その外面56を外側顎12と係合させ、平坦で均等な接続部面82内へ続き、これが外側顎12とクランプ要素20の内側顎13との間に設置される。このように、インサート80は連結要素110内でその位置に固定される。
後ろ向き凹部81の存在を介して、2個の横方向接続部82が作り出され、次いで、後のロッドのように、インサート80は連結要素110内へ横向きに挿入することができ、これにより、要素の固定前に、突起83が連結要素110内でインサート80を保持する。すると、インサート80の前側84は、クランプ要素20の前側に接続する。接続部82はそれぞれ横スロット85を有し、これらは、ネジ103の向きに対応する、自身を横切る主軸に向かって半径方向に延びている。及びこのように、ネジ103を突起に嵌合させる場合、横接続部82がスロット85内へ屈曲するため、金属インサート80を挿入することも可能である。
図13及び図13の連結要素120の側面図を示す図14において、4ミリメートルから6ミリメートルの直径を有する非常に細いロッド又はピン101を有するインサート80の適用を示す。インサート80の第4実施例から、ピン101は一方の側で内側顎13上に位置し、他方ではインサート80に接触することがわかる。ねじれ防止のため、インサート80はクランプ要素20の深さより浅く、2個の顎12及び13は、凹部又は補完突起86を備える。
図15は、クランプ要素20のための第5実施例によるインサート90の斜視図、図16は、図15のインサート90の側面図、及び図17は、図15のインサート90の上面図である。図15のインサート90は、図10のインサート80とは対照的に、クランプ要素20の顎12又は13に隣接して突出し得るサイドリブ92を有している。これらはまた、顎12又は13の対応する凹部に適合することができる。従って、インサート90はまた、ネジ103周囲の開口81内部の深い固定に加えて、横方向のずれに対して保護されている。このインサート90の追加的特徴は、図10のインサート80のものに対応する。
最後に、図18は、数個の連結要素100と、それらに保持される各種ロッド101、102を有する外部固定具の詳細を示し、各種インサート50及び60が異なる構成となっている。連結要素100は、それぞれ、2個のクランプ要素10から構築され、これにより、10ミリメートルから12ミリメートルの太いロッドの締め付けが可能である。ここで用いる中間の太さのロッド102は6ミリメートルから8ミリメートルの間の直径を有し、並びに締め付けられるロッドの直径の例えば2ミリメートルまで縮小及びして適合させるためにインサート50を必要とする。他方のクランプ要素10においては、ここで用いている、より細いロッド101の直径が6ミリメートルから8ミリメートルの間であるため、締め付けされるロッド101の直径を例えば4ミリメートルまで縮小及びして適合させるためにインサート60を用いる。従って、クランプ要素10の使用において、インサートなしで、インサート50又はインサート60を用いて、3種類の太さのロッドを使用し得ることは明白である。
図14の実施例において、細いロッド101のガイドとして、下部クランプ顎13の溝14の底面の反対側のインサート80に加え、中央線に対称の溝14の両側に2個の鋸歯状の隆起(図面では不可視)を用いることができる。これらは、それぞれの側から挿入されている細いロッドを支持する。
クランプ要素10、20と、インサート50、60、70、80、90の材料はそれぞれ、プラスチック、繊維強化プラスチック、金属及び特にチタン又は鋼から選択することができる。上述のように、混合物、特に同時押出要素を用いることも可能である。興味深いことに、インサート50、60、70、80、90は、より軟質なプラスチック製であり、インサート中のロッド101、102の長手の滑りやねじれを効果的に防止する。これはまた薄いインサートの利用を実用的にし、厚みの縮小のためでなく、主に、又は排他的に結合を高めるために挿入される。従って、上述の四半円筒51は非常に薄く、上記の接続部52、62より薄い。
クリップ53、54は案内及び固定要素であるだけでなく、動作要素でもある。クリップ53、54は、インサート50、60等を係合させ、クランプ要素10へのインサート50、60等の出し入れのため、ユーザが把持可能であるべきである。
図19は、図1のクランプ要素10の第6の実施例によるインサート140の斜視図である。図20は、図19の前記インサート140の側面図である。インサート140は、接続部52の方向に向く上クリップ53を有し、これにより、クリップ53と外面56との間に、クランプ空間57があり、その中へ上側クランプ顎13の一部が進入する。これらのため、長手方向に延びる溝63がこのラッチ空間57に設けられ、溝63がクランプ要素10の対応する隆起を補完する形状となり得る。さらに、この溝により、下記に示すように、クリップ53による、より容易な把持を可能にする。
クリップ53は、設置時、即ち外面の方向に向き、クランプ要素10への挿入後にインサート50がクリップ53により初期張力下で保持されるような形状とすることができる。ここで上クリップ53の長さは、四半円筒51の幅とほぼ同じである。これは、より容易な把持のため、クランプ要素10からわずかに離れたところに底部73を有する。
対照的に、下クリップ54は、相当に短く、自由空間11の軸に垂直に向く。クリップ53、54の材料厚みを調整し、他のクリップ形状とすることも可能である。このために、他の実施例の記載の特徴を参照することができる。
ここで接続部52は、要素51のジャケット面56より曲率半径が小さい。これははるかに薄く設計されており、力がかかると、自由空間11に向かって前向きに、又は自由空間11から後ろ向きに屈曲する。
本実施例においては、数個(2以上)、ここでは3個の凹部141、142及び143を設けることが特に有利である。これらは、小、中、大の受け入れ溝141、142及び143として特定され、インサート140の上及び下部分を横断方向に延び、クランプ要素10の多様な挿入を可能にする。クランプ要素10自体への、例えば15ミリメートルのロッドの挿入に加えて、単一のインサート140を用いることにより、溝141、142又は143により形成された自由空間内に例えば4、5又は6ミリメートルの直径のロッドと共にこのクランプ要素で作業することができる。
従って、閉じる際、インサートの片方が全体的に互いに対して変位しすぎ、インサートの片方51の傾斜が少なくなるという点でも有利である。以前より締め付け距離が小さくなる。
互いに隣接した3つの配置の可能性により、外科医は、ピン/ロッド材料のサイズの選択に集中でき、クランプの適合性の問題に携わる必要がない。当然ながら、上記以外の直径をも有する2個の代替クランプ溝のみを設けることも可能である。最小の溝141はここでは、横方向挿入開口から最も離れているため、横方向開口から溝143を通って溝141までの横方向挿入ロッドの位置は、段々により小さくなる。原則として、最小ロッド直径の溝141がエントリー領域55に最も近いような、溝の逆配置も可能である。
図21は、図1のクランプ要素10の第6の実施例によるインサート150の斜視図である。図22は、図21の前記インサート150の側面図であり、及び図23は、インサート150の正面断面図である。
第7の実施例は、図19及び図20に示す第6の実施例と共通で、インサート150の主軸に沿って延びる3個の受け入れ溝141、142及び143を有する。受け入れ溝141、142及び143は、断面において4、5又は6ミリメートルの半径の扇形を形成し、その中心はインサート150の中央軸状に位置する。横方向挿入開口から最も遠い最小の溝141は、断面の4分の3円を事実上占めている。これは、接続部52がここで溝141の内側半径と外側ジャケット面56の外側半径との間に存在する部分(remaining material)として設計されることを意味する。
開口の方向に向いたクリップの代わりに、ここではフランジ153を一方の側に儲け、C形に設計する。これは、クランプ要素の補完凹部中に適合する自由端154を有する。より詳細には、自由端154はそれぞれカム155を有し、その突き出た段差によって係止され、及び同時に、把持要素を形成することができる。自由端に対向するフランジ153の接続部分(connecting section)156は、他の実施例では、締め付け時に接続部52の柔軟なきを阻害しないよう、薄くするか、完全に割愛することもできる。溝141、142及び143の表側及び裏側開口は、ロッドの長手方向挿入を可能にするために、面取り159を有する。
従って、このインサート150は、挿入される棒状要素の長手方向を横切り、直径の棒状要素に対して、ここでは一連の3個の長手方向受け入れ溝141、142、143を規定する2個の対向するジャケット要素51を有する。空間上の理由から、インサートの中央軸上に位置する受け入れ溝141、142、143の円の中点の距離は、それにより決定されるロッドの直径より小さい。従って中間の受け入れ溝142は、インサート150のジャケット面56と同心である。ここから接続部に隣接する、より小さい受け入れ溝142までの距離は、開口に隣接するより大きい受け入れ溝143までの距離より小さい。
図示しないクランプ要素の実施例に対しては、フランジ周囲、特に自由端154につながる部分に延びる縁158は必須である。図示しないこのクランプ要素では、クランプ顎11及び12の補完外面がこれら縁158を囲み、フルカムがクランプ顎11及び12から延び、参照番号157で示す自由端154の領域間に位置する。従って、クランプ顎11及び12は、締め付けられた時、自由端154を互いに、及び領域157に設けたカムに押付けられる。生じた締め付け効果は、インサート150の長手方向のずれを防ぎ、及びフランジ153自体がクランプ顎11、12によって押圧されるため、保持特性(holding quality)を強化する。
上記説明における用語「実施例」は、インサート、クランプ要素又は連結要素それぞれの要素のみが本発明の主題であることを意味しないことが強調されるべきである。特に、実施可能な、各種図面の主題に記載する特徴の組み合わせも存在する。従って、スロット85を接続部52、62に設けてもよく、クリップ53、54がインサートの全幅を有していてもよいし、及びリブ21周囲を回るようにするために溝を設けてもよく、クリップ53も、サイドリブ92のように、インサート80、90において用いてもよく、並びにサイドリブ92は、インサート50、60、70への側面境界を形成することができる。従って、保護の範囲は図面に示す実施例に限定されず、添付の特許請求の範囲からのみ解釈されうる。
本発明による1個のインサートを備えた2個のクランプ要素を有する連結要素の斜視図である。 図1のクランプ要素のための第1の実施例によるインサートの斜視図である。 図2のインサートの側面図である。 図1の連結要素を、2本の締め付けられた棒状要素及び図2の1個のインサートによる係止位置の斜視図である。 図1のクランプ要素のための第2の実施例によるインサートの斜視図である。 図5のインサートの側面図である。 図5のインサートを備えた図1の連結要素の側面図である。 図1のクランプ要素のための第3の実施例によるインサートの斜視図である。 図8のインサートの側面図である。 クランプ要素のための第4の実施例によるインサートの斜視図である。 図10のインサートの側面図である。 図10のインサートの斜め下からの別の斜視図である。 図10のインサート及び締め付けられたロッドを備えた、別の連結要素の斜視図である。 図13の連結要素の側面図である。 クランプ要素のための第5の実施例によるインサートの斜視図である。 図15のインサートの側面図である。 図15のインサートの上面図である。 複数の連結要素及びこれらに保持された構成の異なる各種ロッドを有する外部固定具からの詳細図である。 図1のクランプ要素のための第6の実施例によるインサートの斜視図である。 図19のインサートの側面図である。 図1のクランプ要素のための第7の実施例によるインサートの斜視図である。 図21のインサートの側面図である。 図21のインサートの断面正面図である。
符号の説明
10 クランプ要素(第1の実施例)
11 自由空間
12 クランプ顎
13 クランプ顎
14 横断溝
15 自由端
16 外縁
17 ヒンジ
20 クランプ要素(第2の実施例)
21 横断リブ
22 リングフランジ
50 インサート(第1の実施例)
51 四半円円筒
52 接続部
53 保持舌
54 保持舌
55 外面
56 外側ジャケット面
57 クランプ空間
58 内側空間
60 インサート(第2の実施例)
62 波形接続部
63 溝
70 インサート(第3の実施例)
73 把持ベース
75 側面外面
80 インサート(第4の実施例)
81 楕円凹部
82 平坦接続部面
83 突起
84 前側
85 スロット
86 突起
88 自由空間
90 インサート(第5の実施例)
92 サイドリブ
100 連結要素(第1の実施例)
101 細い棒状要素
102 太い棒状要素
103 ネジ
110 連結要素(第2の実施例)
140 インサート(第6の実施例)
141 小さい受け入れ溝
142 中間の受け入れ溝
143 大きい受け入れ溝
150 インサート(第7の実施例)
153 フランジ
154 自由端
155 カム
156 接続部分(connecting section)
157 カム用中間領域
159 面取り

Claims (6)

  1. 棒状要素(101、102)を締め付けるための2個の顎(12、13)の付いたクランプ要素(10、20)のためのインサート(60、70)であって、
    該インサート(60、70)が2つのジャケット要素(51)を有し、該2つのジャケット要素(51)はそれぞれ棒状要素(101、102)が利用可能な空間を縮小するためにクランプ要素(10、20)の顎(12、13)の中に挿入されるように設けられ、及び
    該インサート又はインサートの一部(60、70)をクランプ要素の顎(12、13)の少なくとも1つの内部又は上部に固定する保持部(53、54)を有し、
    前記ジャケット要素(51)は接続部(62)によって互いに接続され、
    前記接続部は波形接続部(62)であることを特徴とする、インサート。
  2. 前記波形接続部(62)が、前記ジャケット要素(51)の間の空間(58)に向って屈曲した突出部を有する、断面が波形の接続部であることを特徴とする、請求項1に記載のインサート。
  3. 前記保持部がクリップ(53、54)であり、及び指定のジャケット要素(51)と該クリップ(53、54)の間のクランプ要素(10、20)の顎(12、13)の一部が、緊密な嵌合、又は張力下で包囲されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のインサート。
  4. 前記ジャケット要素(51)又はその一方の内側が、その外側ジャケット表面(56)と同心の形状を有さず、その内側の断面が三角形の形状を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のインサート。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の前記インサートが、互いに同心に挿入され得る一続きのジャケット要素(51)を形成することを特徴とする、インサートのキット。
  6. 2個のクランプ要素(10、20)を有し、それらの第1クランプ顎(13)を有するクランプ要素が互いに向き合い、かつ、一方が他方の上部に配置され、
    請求項1〜4のいずれかに記載の少なくとも1個のインサート(60、70)を有することを特徴とする、連結要素(100、110)。
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