JP5047517B2 - 積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、鉄道車両、ビル、ショーケース等に使用される耐衝撃性、耐貫通性、防犯性等に優れた合わせガラス及びフィルム強化ガラス等に使用される積層体に関する。
一般に自動車に用いるガラス、特にフロントガラスには、ガラス板の間に透明接着剤層(中間膜)を挟持させた構造の合わせガラスが使用されている。この透明接着剤層は、例えばPVB膜、EVA膜等から形成され、この透明接着剤層の存在により、合わせガラスの耐貫通性等が向上している。また外部からの衝撃に対し、破損したガラスの破片は透明接着剤層に貼着したままとなるので、その飛散を防止している。このため、例えば自動車の合わせガラスが、盗難や侵入等を目的として破壊されても窓の開放を自由にすることができないため、防犯用ガラスとしても有用である。このような合わせガラスは、例えば特許文献1に記載されている。
一方、例えば自動車のドアガラス及び嵌め込みガラスは、一般に事故で破壊されることが少なく、従って上記フロントガラス程の耐貫通性等は必要としないので、僅かに強化された強度の低い1枚のガラス板が使用されている。ところが、このような1枚のガラス板のみを使用した場合、以下のような欠点がある。即ち、(1)耐衝撃性、耐貫通性等の点で合わせガラスに劣る、(2)盗難や侵入等を目的として破壊されると、割れて多数の破片となり、窓の開放を自由に行うことができる、等である。このため、ドアガラス及び嵌め込みガラス等にも、合わせガラスのような特性のガラスを使用することも検討されている。このような用途に適したガラスとして、ガラス板とプラスチックフィルムとを、透明接着剤層を介して接着したフィルム強化ガラスが、例えば特許文献2及び3に記載されている。
このような合わせガラスの2枚ガラス板、或いはフィルム強化ガラスのガラス板とプラスチックフィルムとを接着する中間膜(透明接着剤層)は、上述のように、優れた接着性と、耐貫通性が求められている。特に、2枚ガラス板を用いた合わせガラスにおいては高い性能が求められている。さらに最近では車外の騒音を遮断するための高い遮音性も求められている。
しかしながら、合わせガラス用中間膜としてPVB膜を用いた合わせガラスは、耐貫通性、耐衝撃性は良好であるが、耐湿性が十分でないために長期使用により透明性や接着性が低下する場合がある。
一方、EVA膜を用いた合わせガラスは、良好な遮音性、及び優れた耐水性、接着性と耐貫通性を得ることができるが、透明性が十分でない場合がある。
特許文献4(特開2004−50750号公報)には、耐湿性に優れるため透明性、接着性を長期に亘って維持することができ、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性も著しく良好なガラス積層体等として、基板間に、ポリビニルブチラール樹脂を主成分とする第1の接着樹脂層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分とする第2の接着樹脂層とを備えたガラス積層体が、提案されている。
特開2002−187746号公報 特開2002−046217号公報 特開2002−068785号公報 特開2004−50750号公報
特許文献4に記載のPVA層とEVA層を含む複合膜を有する合わせガラスは、透明性、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性等に比較的優れているが、低温の条件において、或いは激しい衝撃に対しては十分な耐衝撃を示さない場合があり、さらに改良が必要であることが明らかとなった。
本発明は、透明性、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性も優れ、さらに耐貫通性、耐衝撃性が一段と向上した合わせガラス等に好適な積層体を提供することを目的とする。
また本発明は、透明性、遮音性、接着性、耐貫通性、耐衝撃性に優れているのみならず、さらに低温における耐貫通性、耐衝撃性が一段と向上した合わせガラス等に好適な積層体を提供することを目的とする。
本発明者は、耐貫通性、耐衝撃性が一段と向上した合わせガラス等に好適な積層体を得るために、その中間膜の材料であるPVB層及びEVA層の粘弾性特性についてさらに調査した。PVB層のtanδ、及びEVA層のtanδについて高温から低温まで測定したところ、図4に示すようなグラフが得られた。即ち、PVB層は、常温でのtanδが高く(即ち、振動吸収特性が高く)、EVA層は、低温でのtanδが高い(即ち、振動吸収特性が高い)。このような知見を基にさらに検討を重ね、本発明に到達したものである。
上記目的は、
2枚の透明基板の間に、中間膜が挟持されて、接着一体化されてなる積層体であって、
中間膜が、ポリビニルブチラールを含む組成物の層(PVB層)と、有機過酸化物を含有するエチレン/酢酸ビニル共重合体を含む組成物の架橋層(EVA層)との2層積層膜のみからなり、且つ、
PVB層の厚さが0.1mm以上、EVA層の厚さが0.6mm以上であり、
PVB層の厚さに対するEVA層の厚さの比(EVA層/PVB層)が4/3〜4の範囲にあり、そしてPVB層及びEVA層の合計の厚さが0.7〜1.5mmの範囲にあることを特徴とする積層体により達成される。

本発明の合わせガラス用中間膜の好適態様は以下の通りである。
(1)全PVB層の合計の厚さが0.1〜2.0mmの範囲にある。2.0mmを超えると中間膜の厚さとして大きすぎ、得られる積層体が嵩ばり、また透明度も低下することから好ましくない。好ましくない。一方、0.1mm未満の場合は、PVBの特性(例、常温での高い粘弾性)の寄与が十分でない。全PVB層の合計の厚さが0.1〜0.6mmの範囲にあることが特に好ましい。
(2)全EVA層の合計の厚さが0.1〜1.0mmの範囲にある。1.0mmを超えると中間膜の厚さとして大きすぎ、得られる積層体が嵩ばり、また透明度も低下することから好ましくない。好ましくない。一方、0.1mm未満の場合は、EVAの特性(例、低温での高い粘弾性、耐湿性、遮音性)の寄与が十分でない。全EVA層の合計の厚さが0.6〜1.0mmの範囲にあることが好ましい。
(3)全PVB層の合計の厚さに対する全EVA層の合計の厚さの比(全EVA層/全PVB層)が、1〜6(特に1〜4)である。全PVB層及び全EVA層の小さい合計厚さで、優れた耐貫通性を得るための尺度とすることができる。
(4)全PVB層及び全EVA層の合計の厚さが0.3〜3.0mmの範囲(好ましくは0.7〜1.5mmの範囲、特に0.7〜1.0mmの範囲)にある。合わせガラス等に好適な厚さが得られる。
(5)エチレン/酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位が、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して23〜38質量%の範囲である。優れた透明性を示す。
(6)エチレン/酢酸ビニル共重合体が、有機過酸化物を、エチレン/酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.05〜4.0質量部(特に0.05〜1.0質量部)含有している。
(7)2枚の透明基板が共にガラス板である。これにより、一般の合わせガラスを構成する。
(8)2枚の透明基板の一方がガラス板で、他方がプラスチックフィルムである。一般にフィルム強化(合わせ)ガラスを構成する。
(9)2枚の透明基板が、共にプラスチックフィルムである。
本発明の合わせガラス等に好適な積層体は、EVA層及びPVB層の積層膜を、それぞれ特定の範囲の層厚で有しており、これにより透明性、接着性、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性が良好であるだけでなく、さらに厳しい条件(低温或いは激しい衝撃)においても優れた耐貫通性、耐衝撃性が得られることから、耐貫通性、耐衝撃性が一段と向上した合わせガラス等に好適な積層体ということができる。即ち、本発明者は、EVA層及びPVB層の相互に異なる粘弾性に着目し、それぞれの特性が相乗的に発揮される層厚の組合せを見いだし、上記耐貫通性、耐衝撃性が一段と向上した合わせガラス等に好適な積層体が得られたものである。
本発明の合わせガラス等に好適な積層体は、ポリビニルブチラールを含む組成物の層(PVB層)と、有機過酸化物を含有するエチレン/酢酸ビニル共重合体を含む組成物の架橋層(EVA層)とを含む積層膜を、透明基板の間に狭持した基本構造を有する。
本発明の合わせガラスに好適な積層体について、以下に図面を参照いながら詳細に説明する。
図1は、本発明の積層体の実施の形態の1例を示す断面図である。図1の積層体10は、2枚のガラス板11A,11Bを中間膜12で接着一体化されたものである。中間膜12は、EVA層13とPVB層14とを積層した2層積層膜であり、ガラス板11AとEVA層13、ガラス板11BとPVB層14が、それぞれ接している。中間膜12は、透明性、耐貫通性や耐衝撃性が良好であるPVB層14と、その欠点(耐湿性、接着性)を補うためのEVA層13が積層され、且つ特に低温での耐貫通性を向上させるため、EVA層13とPVB層14の層厚を特定の範囲に設定している。即ち、PVB層の厚さは0.1mm以上、EVA層の厚さは0.1mm以上(好ましくは0.6mm以上)に設定されているので、得られる積層体は、透明性、接着性、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性が良好であるだけでなく、さらに厳しい条件(低温或いは激しい衝撃)における耐貫通性、耐衝撃性にも優れている。前述のように、PVB層は、常温でのtanδが高く(即ち、振動吸収特性が高く)、EVA層は、低温でのtanδが高い(即ち、振動吸収特性が高い)との知見を基に、これらの特性が相乗的に寄与するようにそれぞれの層厚を設定したものである。
図2は、本発明の積層体の好ましい実施の形態の1例を示す断面図である。図2の積層体20は、2枚のガラス板21A,21Bを中間膜22で接着一体化されたものである。中間膜22は、EVA層23A、PVB層24及びEVA層23Bをこの順で積層した3層積層膜であり、両方のガラス板21A及びガラス板21Bに、EVA層23A,23Bが、それぞれ接している。両方のガラス板21A,21B共にEVA層23A,23Bが接しているため、ガラス板21A,21Bと中間膜22との接着性、耐水性が大幅に向上しており、合わせガラス破壊時のガラス飛散が大いに抑制されると共に耐久性も向上している。この3層積層膜の中間膜においては、PVB層の厚さが0.1mm以上、2層のEVA層の厚さの合計が0.1mm以上(好ましくは0.6mm以上)に設定される。これにより、得られる積層体は、透明性、接着性、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性が良好であるだけでなく、さらに厳しい条件(低温或いは激しい衝撃)における耐貫通性、耐衝撃性にも優れている。
図3は、本発明の積層体の好ましい実施の形態の1例を示す断面図である。図3の積層体30は、2枚のガラス板31A,31Bを合わせガラス用中間膜32で接着一体化されたものである。中間膜32は、PVB層34A、EVA層33及びPVB層34Bをこの順で積層した3層積層膜であり、両方のガラス板31A及びガラス板31Bに、PVB層34A及びPVB層34Bが、それぞれ接している。このため特に透明性が向上した合わせガラスが得られる。この3層積層膜の中間膜においては、2層のPVB層の厚さ合計が0.1mm以上、EVA層の厚さが0.1mm以上(好ましくは0.6mm以上)に設定される。これにより、得られる積層体は、透明性、接着性、遮音性、耐貫通性、耐衝撃性が良好であるだけでなく、さらに厳しい条件(低温或いは激しい衝撃)における耐貫通性、耐衝撃性にも優れている。
上記図1〜3において、ガラス板の一方は、透明プラスチックフィルムでも良い。その場合、フィルム強化ガラスと呼ばれる場合もある。或いはガラス板の両方とも、透明プラスチックフィルムでも良い。また、合わせガラス用中間膜として、2層構造、3層構造の例を示したが、EVA層とPVB層を、それぞれ少なくとも1層使用していれば、4層以上の構造にしても良い。
本発明の上記積層体において、全PVB層の合計の厚さが0.1〜2.0mmの範囲(特に0.1〜0.6mmの範囲)にあることが好ましい。2.0mmを超えると中間膜の厚さとして大きすぎ、得られる積層体が嵩ばり、また透明度も低下することから好ましくない。一方、0.1mm未満の場合は、PVBの特性(例、常温での高い粘弾性)の寄与が十分でない。また、全EVA層の合計の厚さが0.1〜1.0mmの範囲(特に0.6〜1.0mmの範囲)にあることが好ましい。1.0mmを超えると中間膜の厚さとして大きすぎ、得られる積層体が嵩ばり、また透明度も低下することから好ましくない。一方、0.1mm未満の場合は、EVAの特性EVAの特性(例、低温での高い粘弾性、耐湿性、遮音性)の寄与が十分でない。
さらに、全PVB層の合計の厚さに対する全EVA層の合計の厚さの比(全EVA層/全PVB層)が、1〜6(特に1〜4)である。優れた耐貫通性を得るための、全PVB層及び全EVA層の合計厚さを小さくするための尺度となる。また、全PVB層及び全EVA層の合計の厚さが0.3〜3.0mmの範囲(好ましくは0.7〜1.5mmの範囲、特に0.7〜1.0mmの範囲)にある。得られる積層体が嵩張ることなく、合わせガラス等に好適な厚さが得られる。
本発明の合わせガラスは、ガラス板の1方がプラスチックフルムの場合(フィルム強化ガラス)、耐衝撃性、耐貫通性、透明性等において適度な性能を有するように設計することもでき、このため、例えば各種車体、ビル等に装備される窓ガラス等のガラス、又はショーケース、ショーウインド等のガラスに使用することができる。共にガラス板の場合は、特に優れた耐衝撃性、向上した耐貫通性を示すように設計することができ、合わせガラスを含む種々な用途に使用することができる。
本発明で使用されるガラス板は、通常珪酸塩ガラスである。ガラス板厚は、フィルム強化ガラスの場合、それを設置する場所等により異なる。例えば、自動車のサイドガラス及び嵌め込みガラスに使用する場合、フロントガラスのように厚くする必要はなく、0.1〜10mmが一般的であり、0.3〜5mmが好ましい。前記1枚のガラス板1は、化学的に、或いは熱的に強化させたものである。
自動車のフロントガラス等に適当な両方がガラス板である合わせガラスの場合は、ガラス板の厚さは、0.5〜10mmが一般的であり、1〜8mmが好ましい。
本発明の合わせガラス用中間膜は、上記のようにEVA層とPVB層を、それぞれ少なくとも1層有する膜である。
上記PVB層を構成するPVB樹脂組成物は、一般に、PVB樹脂、可塑剤、紫外線吸収剤等を含んでいる。PVB樹脂として、ポリビニルアセタール単位が70〜95重量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜15重量%で、平均重合度が200〜3000、特に300〜2500であるものが好ましい。
PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐酸系可塑剤を挙げることができる。
一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコールとの反応によって得られるエステルが好ましく、特に、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、トリエチレングリコール−ジ−n−オクトエートが好ましい。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又はトリプロピレングリコールとのエステルも使用することができる。
多塩基酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と炭素原子数4〜8個の直鎖状又は分岐状アルコールとのエステルが好ましく、特に、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペートが好ましい。
燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェート、トリイソプロピルフォスフェート等が好ましい。
PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が少ないと成膜性が低下し、多すぎると耐熱時の耐久性等が損なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100質量部に対して可塑剤を一般に5〜50質量部、特に10〜40質量部含むことが好ましい。
本発明のPVB樹脂組成物は、紫外線吸収剤(UV吸収剤)として、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物及び、ヒンダードアミン系化合物等を使用することができる。ベンゾフェノン系化合物が、黄変性が抑制され好ましい。
上記ベンゾフェノン系化合物の好ましい例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン、2,2’、4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンを挙げることができ、特に2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンが好ましい。
PVB層においては、上記紫外線吸収剤を、PVB100質量部に対して0.05〜1.0質量部(特に0.1〜0.2質量部)使用することが好ましい。
さらにPVB樹脂組成物は、脂肪酸のアルカリ又はアルカリ土類金属塩(一般に接着力調整剤として使用)を含んでも良い。
上記脂肪酸のアルカリ土類金属塩の例としては、ギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチル酸マグネシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、オクチル酸カルシウム、ギ酸バリウム、酢酸バリウム、乳酸バリウム、ステアリン酸バリウム、オクチル酸バリウム等;また脂肪酸のアルカリ金属塩の例としては、ギ酸カリウム、酢酸カリウム、乳酸カリウム、ステアリン酸カリウム、オクチル酸カリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オクチル酸ナトリウム等を挙げることができる。
PVB樹脂組成物には、更に劣化防止のために、安定剤、酸化防止剤等の添加剤が添加されていても良い。
上記EVA層を構成するEVA樹脂組成物に用いられるEVAは、酢酸ビニル含有率が、一般に23〜38質量%であり、さらに23〜38質量%、特に23〜28質量%であることが好ましい。この酢酸ビニル含有率が、23質量%未満であると、高温で架橋硬化させる場合に得られる樹脂の透明度が充分でなく、逆に38質量%を超えると防犯用ガラスにした場合の耐衝撃性、耐貫通性が不足する傾向となる。またEVAのメルト・フロー・インデックス(MFR)が、4.0〜30.0g/10分、特に8.0〜18.0g/10分であることが好ましい。予備圧着が容易になる。
上記EVA樹脂組成物は、上記EVAに、有機過酸化物、紫外線吸収剤を含んでおり、さらに必要に応じて架橋助剤、接着向上剤、可塑剤等の種々の添加剤を含有させることができる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物及び、ヒンダードアミン系化合物を挙げることができる。黄変を抑制する観点から、ベンゾフェノン系化合物が好ましい。
EVA層においては、上記紫外線吸収剤を、EVA100質量部に対して0.05〜1.0質量部(特に0.1〜0.2質量部)使用することが好ましい。
本発明では、有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも併用することもできる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
この有機過酸化物の例としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、コハク酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレーオ及び2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドを挙げることができる。
EVA層は、膜の種々の物性(機械的強度、接着性、透明性等の光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整、特に機械的強度の改良のため、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物を含んでいることが好ましい。
使用するアクリロキシ基含有化合物及びメタクリロキシ基含有化合物としては、一般にアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体であり、例えばアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルやアミドを挙げることができる。エステル残基の例としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等の直鎖状のアルキル基、シクロヘキシル基、テトラヒドルフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプオピル基を挙げることができる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルも挙げることができる。
アミドの例としては、ジアセトンアクリルアミドを挙げることができる。
多官能化合物(架橋助剤)としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等に複数のアクリル酸あるいはメタクリル酸をエステル化したエステル、さらに前述のトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートを挙げることができる。
エポキシ含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(エチレンオキシ)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテルを挙げることができる。
本発明では、上記EVA層とガラス板又はプラスチックフィルムとの接着力をさらに高めるために、接着向上剤として、シランカップリング剤を添加することができる。
このシランカップリング剤の例として、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また上記化合物の含有量は、EVA100質量部に対して5質量部以下であることが好ましい。
前記の可塑剤としては、特に限定されるものではないが、一般に多塩基酸のエステル、多価アルコールのエステルが使用される。その例としては、ジオクチルフタレート、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ブチルセバケート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、トリエチレングリコールジペラルゴネートを挙げることができる。可塑剤は一種用いてもよく、二種以上組み合わせて使用しても良い。可塑剤の含有量は、EVA100質量部に対して5質量部以下の範囲が好ましい。
本発明のEVA層は、例えば、上記EVA、有機過酸化物、紫外線吸収剤等を含む組成物を、通常の押出成形、カレンダ成形(カレンダリング)等により成形して層状物を得る方法により製造することができる。また本発明のPVB層も、上記と同様に、例えば、上記PVB、紫外線吸収剤等を含む組成物を、通常の押出成形、カレンダ成形(カレンダリング)等により成形して層状物を得る方法により製造することができる。
また、上記組成物を溶剤に溶解させ、この溶液を適当な塗布機(コーター)で適当な支持体上に塗布、乾燥して塗膜を形成することにより層状物を得ることもできる。
なお、PVB層とEVA層とは、各々の樹脂フィルムで形成する他、PVB樹脂とEVA樹脂との2層押出成形等で、PVB/EVA複合樹脂フィルムとしたものを用いて形成しても良く、また、いずれか一方の樹脂フィルムに他方の樹脂組成物を塗工して、例えば予め成膜したPVB樹脂フィルムにEVA樹脂組成物を塗工して2層積層フィルムとしたものを用いて形成しても良い。3層積層膜の接着用中間膜についても同様に形成可能である。
本発明の積層体として、合わせガラスを製造するには、例えば、まず、PVB樹脂フィルムとEVA樹脂フィルムを成膜し、ガラス板の間に、このPVB樹脂フィルムとEVA樹脂フィルムの必要枚数を積層して介在させ、この積層体を脱気した後、加熱下に押圧して接着一体化すれば良い。このような積層体は、例えば、真空袋方式、ニップロール方式で得ることができる。このような積層は、EVA層が軟質であるためニップロール方式で圧着することにより行うことができ、積層体の製造が容易となる。ニップロールの温度が80〜140℃であることが好ましい。またEVA層/PVB層/EVA層の構成の場合、エアの残留が低減されるため脱法工程(オートクレーブによる)を省略することができる。
上記積層体(合わせガラス)を製造する際、EVA層を一般に100〜150℃(特に130℃付近)で、10分〜1時間架橋させる。このような架橋は、積層体を製造する際、ガラス板の間に挟持された状態で、脱気したのち、例えば80〜120℃の温度で予備圧着し、100〜150℃(特に130℃付近)で、10分〜1時間加熱処理することにより行われる。架橋後の冷却は一般に室温で行われるが、特に、冷却は速いほど好ましい。
前述のように、本発明の積層体の一方のガラス板をプラスチックフィルムとしてフィルム強化ガラスとしても良く、その際使用されるプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンアフタレート(PEN)フィルム、ポリエチレンブチレートフィルムを挙げることができ、PETフィルムが好ましい。
プラスチックフィルムの表面にハードコート層を形成する場合、そのために使用される樹脂としては、紫外線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂が使用される。ハードコート層の層厚は、一般に1〜50μm、好ましくは3〜20μmの範囲である。
紫外線硬化性樹脂としては、公知の紫外線硬化性樹脂を使用することができ、その他ハードコート処理に適した低分子量且つ多官能な樹脂であれば、特に限定されるものではない。この紫外線硬化性樹脂は、例えばエチレン性二重結合を複数有するウレタンオリゴマー、ポリエステルオリゴマー又はエポキシオリゴマー等のオリゴマー、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETA)、ペンタエリスリトールテトラメタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEHA)等の一官能又は多官能オリゴマー、樹脂は、反応性稀釈剤、光重合開始剤から一般に構成される。さらに種々の添加剤を含有させることができる。反応性稀釈剤としては、前記透明接着剤層で使用されたアクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物を用いることができ、光重合開始剤としても、前記透明接着剤層で使用された化合物を使用することができる。
オリゴマー、反応性稀釈剤及び開始剤は、それぞれ一種用いても良く、二種以上組み合わせて用いてもよい。反応性稀釈剤の含有量は、紫外線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が一般的であり、0.5〜5質量部が好ましい。光重合開始剤の含有量は、紫外線硬化性樹脂100質量部に対して5質量部以下が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、反応性アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等を利用することができ。前記紫外線硬化性樹脂も使用することもできる。
紫外線硬化性樹脂を用いてハードコート層を形成する場合、紫外線硬化性樹脂をそのまま、又は有機溶剤で適当な濃度に稀釈して、得られた溶液を適当な塗布機(コーター)で適当なフィルム上に塗布し、必要により乾燥した後、直接又は剥離シートを介して(真空脱気後)UVランプにて紫外線を数秒〜数分間照射し、ハードコート層を形成することができる。UVランプとしては、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ等使用することができる。
熱硬化性樹脂を用いてハードコート層を形成する場合、熱硬化性樹脂の有機溶剤溶液を、適当な塗布機(コーター)で適当なフィルム上に塗布し、必要により剥離シートを設け、ラミネータ等にて脱気後、熱硬化、熱圧着を行う。剥離シートを用いない場合は、加熱、圧着前に、60秒程度乾燥して塗布層の溶剤を蒸発させ表面が粘着しない程度に乾燥させることが好ましい。剥離シートを使用する場合も、少し乾燥して剥離シートを設けることが好ましい。
本発明で得られる積層体のガラス板の表面には、金属及び/又は金属酸化物からなる透明の導電層を設けても良い。
上記のようにして得られた積層体の側面には、バリヤ層を形成しても良い。バリヤ層の層厚は、一般に0.1〜20μm、1〜10μmが好ましい。
こうして得られた積層体は、以下のような用途に使用することができる。即ち、自動車の嵌め込みガラス、サイドガラス及びリヤガラス、鉄道車両、例えば普通車両、急行車両、特急車両及び寝台車両等の乗客出入り用開閉ドアの扉ガラス、窓ガラス及び室内ドアガラス、ビル等の建物における窓ガラス及び室内ドアガラス等、室内展示用ショーケース及びショーウインド等である。好ましくは自動車のサイド又はリヤガラス、鉄道車両の窓ガラス、特に自動車のドアガラスに有用である。
以下に実施例を示し、本発明ついてさらに詳述する。
[比較例1〜6及び実施例1〜3]
下記の配合を原料としてカレンダ成形法によりPVB及びEVAシート(表1に記載の厚さ)を得た。尚、配合物の混練は、80℃で15分行い、またカレンダロールの温度は80℃、加工速度は5m/分であった。
(PVBシート形成用配合(質量部))
PVB樹脂(アセタール化度66モル%): 100
可塑剤(トリエチレングリコール−ジ(2−エチルブチレート)): 33
紫外線吸着剤(2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン): 0.15
(EVAシート形成用配合(質量部))
EVA樹脂(酢酸ビニル含有量26重量%): 100
架橋剤(1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン): 2.0
シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン):0.5
架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート): 2.0
紫外線吸着剤(2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン): 0.15
ガラス板として、予め洗浄乾燥した厚さ5mmの珪酸塩ガラス板を2枚用意した。
2枚のガラス板を、上記で得られたEVAシート/PVBシート/EVAシートの積層体を介して積層し、これをニップロールを用いて110℃の温度で予備圧着した。次に、この予備圧着ガラスをオーブン中に入れ、温度130℃の条件下で30分間加熱処理し、次いで雰囲気温度が20℃/分で低下するよう冷却して、合わせガラス(図2参照)を製造した。
[比較例7]
実施例1において、厚さ0.8mmのPVBシートのみ用いた以外は同様にして合わせガラスを製造した。
[合わせガラスの評価]
(耐貫通性)
JIS−R−3211(1998年)に記載の方法に従って、一方のガラス面から衝撃を加えて、その耐貫通特性を調査した。衝撃により、貫通した場合を○、貫通しなかった場合を×とした。
上記試験を25℃(室温)、及び−5℃(低温)において行った。
(遮音性)
JIS−A−1416(2000年)に記載の方法に従って音響透過損失を調査し、3000〜5000Hzの音の音響透過損失を調査した。
測定結果を下記に示す。
Figure 0005047517
上記結果から明らかなように、本発明に従う実施例1〜3で得られた合わせガラスは、室温及び低温の両方における耐貫通性に優れ、且つ遮音性にも優れていることが分かる。
において優れており、透明性の高い、耐久性に優れた合わせガラスということができる。
本発明の積層体の実施形態の一例を示す。 本発明の積層体の好ましい実施形態の一例を示す。 本発明の積層体の好ましい実施形態の一例を示す。 温度に対するPVB層及びEVA層のtanδのグラフを示す。
符号の説明
10、20、30 積層体
11A、11B、21A、21B、31A、31Bガラス板
12、22、32 中間膜
EVA層 13、23A、23B、33
PVB層 14、24、34A、34B

Claims (9)

  1. 2枚の透明基板の間に、中間膜が挟持されて、接着一体化されてなる積層体であって、
    中間膜が、ポリビニルブチラールを含む組成物の層(PVB層)と、有機過酸化物を含有するエチレン/酢酸ビニル共重合体を含む組成物の架橋層(EVA層)との2層積層膜のみからなり、且つ、
    PVB層の厚さが0.1mm以上、EVA層の厚さが0.6mm以上であり、
    PVB層の厚さに対するEVA層の厚さの比(EVA層/PVB層)が4/3〜4の範囲にあり、そしてPVB層及びEVA層の合計の厚さが0.7〜1.5mmの範囲にあることを特徴とする積層体。
  2. PVB層の厚さ0.1〜0.6mmの範囲にある請求項1に記載の積層体。
  3. EVA層の厚さが0.6〜1.0mmの範囲にある請求項1又は2に記載の積層体。
  4. PVB層及びEVA層の合計の厚さが0.7〜1.0mmの範囲にある請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. エチレン/酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位が、エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して23〜38質量%の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. エチレン/酢酸ビニル共重合体が、有機過酸化物を、エチレン/酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.05〜4.0質量部含有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 2枚の透明基板が共にガラス板である請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 2枚の透明基板の一方がガラス板で、他方がプラスチックフィルムである請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体。
  9. 2枚の透明基板が、共にプラスチックフィルムである請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体。
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