JP4768583B2 - 合わせガラス用中間膜及びこれを用いた合わせガラス - Google Patents
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Description
前記樹脂層(B)が、溶解度パラメーターが17〜26(J/cm3)1/2であり且つ分子量が820以上である可塑剤を含むことを特徴とする合わせガラス用中間膜により上記課題を解決する。
本願発明の合わせガラス用中間膜に用いられるポリビニルブチラール樹脂を含む樹脂層(B)における可塑剤は、溶解度パラメーターが17〜26(J/cm3)1/2、好ましくは18〜20(J/cm3)1/2、特に好ましくは18.5〜19.5(J/cm3)1/2であるものを用いる。溶解度パラメーターが上記範囲内であれば、エチレン酢酸ビニル共重合体に対する可塑剤の溶解性が低く、樹脂層(A)への可塑剤の移行が抑制される。
次に、本発明の合わせガラス用中間膜は、上述したポリビニルブチラール樹脂を含む樹脂層(B)の他に、さらにエチレン酢酸ビニル共重合体を含む樹脂層(A)を有する。
上述した本発明の合わせガラス用中間膜によれば、可塑剤の移行による耐衝撃性、耐貫通性、耐湿性及び遮音性などの基本特性の低下が抑制される。したがって、このような合わせガラス用中間膜によれば、長期に亘って耐衝撃性、耐貫通性、耐湿性及び遮音性などに優れる合わせガラスを提供することができる。
1.PVBを含む樹脂層(B)の作製
樹脂層(B)の作製を、以下のように行った。すなわち、以下に示す化合物を約80℃に加熱したロールミルによって充分に混和することによってPVB組成物を得、このPVB組成物を厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレートフィルム間に挟み、プレス成形機にて120℃、10MPaでプレス成形した。放冷し室温になった後にポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、樹脂層(B)(厚さ0.76mm)を作製した。
(1)PVB(平均重合度1750、全アセタール化度83質量%)100質量部
(2)可塑剤1(エポキシ化大豆油、アデカサイザーO−130P 株式会社ADEKA製):40質量部
樹脂層(A)の作製は、以下のように行なった。すなわち、以下に示す化合物を約80℃に加熱したロールミルによって充分に混和することによってEVA組成物を得、このEVA組成物を厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレートフィルム間に挟み、プレス成形機にて90℃、10MPaでプレス成形した。放冷し室温になった後にポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、樹脂層(A)(厚さ0.2mm)を得た。
(1)EVA(EVA100質量部に対して酢酸ビニルの含有量26質量%)100質量部
(2)有機過酸化物(tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート)2.5質量部
(3)架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)2質量部
(4)添加剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)0.5質量部
(5)紫外線吸収剤(2,2’−ジヒドロキシ−4,4−ジメトキシベンゾフェノン)0.15質量部
上記で作製した樹脂層(A)及び樹脂層(B)を、樹脂層(A)/樹脂層(B)/樹脂層(A)の順となるように積層し、得られた積層体を二枚のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ0.1mm)の間に挟み、100℃、10MPaでプレス成形した。続いて、放冷して室温になった後にポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、合わせガラス用中間膜(大きさ50mm×50mm)を得た。
PVBを含む樹脂層(B)の作製において用いた可塑剤として以下のものを用い、合わせガラス用中間膜を作製する際の積層体のプレス成形温度を120℃とした以外は、実施例1と同様にして合わせガラス用中間膜を作製した。
実施例3:可塑剤3(アジピン酸エステル系、アデカサイザーPN−170 株式会社ADEKA製)
実施例4:可塑剤4(アジピン酸エステル系、アデカサイザーPN−150 株式会社ADEKA製)
実施例5:可塑剤5(エポシキ化アマニ油、アデカサイザーO−180A 株式会社ADEKA製)
比較例1:可塑剤6(トリエチレングリコールジエチルヘキシル、Tegmer 803 C.P.Hall社製)
比較例2:可塑剤7(トリス−2−エチルヘキシルトリメリテート、アデカサイザーC−8 株式会社ADEKA製)
比較例3:可塑剤8(アジピン酸エステル系、アデカサイザーPN7160 株式会社ADEKA製)
上記で用いた可塑剤の溶解度パラメーター(SP値)及び重量平均分子量の測定、並びに上記で作製した合わせガラス用中間膜の可塑剤移行性の評価を、下記手順に従って行った。結果はまとめて表1に示す。
溶解度パラメータ(SP)は、凝集エネルギー密度(CED)、すなわち一分子の単位体積当たりの蒸発エネルギーを1/2乗したもので、単位体積当たりの極性の大きさを示す値であり、下記式に従って算出された値である(「実用プラスチック用語辞典」P.556(第2版、昭和45年、株式会社プラスチック・エージ)参照)。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(昭和電工株式会社製、Shodex GPC System−21H)を用いて測定した。分子量は、ポリスチレン換算で測定値である。
合わせガラス用中間膜を、温度23℃、湿度40%RHの環境下に、1日間、放置した後、合わせガラス用中間膜の樹脂層(B)に含まれるものと同様の可塑剤0.2Lに24時間、浸漬させた。その後、樹脂層(A)の質量を測定し、放置前の樹脂層(A)の質量(A1)及び放置後の樹脂層(A)の質量(A2)より下記式に従って樹脂層(A)の質量増加率を求めた。
Claims (8)
- エチレン酢酸ビニル共重合体を含む樹脂層(A)と、ポリビニルブチラール樹脂を含む樹脂層(B)との積層体を少なくとも含む合わせガラス用中間膜であって、
前記樹脂層(B)が、溶解度パラメーターが17〜26(J/cm3)1/2であり且つ分子量が820以上である可塑剤を含むことを特徴とする合わせガラス用中間膜。 - 前記樹脂層(A)と前記樹脂層(B)とが相互に接触して積層されている請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
- 前記溶解度パラメーターが、18〜20(J/cm3)1/2であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
- 前記分子量が、820〜1300であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
- 前記可塑剤の含有量が、前記ポリビニルブチラール樹脂100質量部に対して20〜60質量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
- 前記エチレン酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニルの含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体100質量部に対して20〜35質量部である請求項1〜5のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
- 前記樹脂層(A)が、さらに有機過酸化物を、前記エチレン酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.05〜5.0質量部含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜を、2枚の透明基板の間に狭持して接着一体化されてなる合わせガラス。
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